JP2618307B2 - 張り出し版付き擁壁ブロック及びその非密着時の接続方法 - Google Patents

張り出し版付き擁壁ブロック及びその非密着時の接続方法

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JP2618307B2
JP2618307B2 JP5879392A JP5879392A JP2618307B2 JP 2618307 B2 JP2618307 B2 JP 2618307B2 JP 5879392 A JP5879392 A JP 5879392A JP 5879392 A JP5879392 A JP 5879392A JP 2618307 B2 JP2618307 B2 JP 2618307B2
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泉 武井
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株式会社豊栄
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、底版と底版から起立す
る起立壁とその上部に略水平に形成された張り出し版と
からなる張り出し版付き擁壁ブロック、並びに、この種
のブロックをカーブに沿って接続する場合のような、非
密着時の接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、張り出し版付き擁壁ブロックの
張り出し版側面は単なる平面に形成され、非密着時の接
続に際しては、接続部の隙間に、張り出し版下面からベ
ニヤ板等のせき板を当てがい、さらに下側から支保工で
支え、このせき板の上に接続コンクリートを流し込み、
硬化させて接続していた。支保工及びせき板は接続コン
クリートが硬化した後に撤去されるので、隙間に形成し
た接続コンクリートが落下しないようにアンカー鉄筋が
必要であった。アンカー鉄筋は、張り出し版側面と接続
コンクリートとの接続強度を確保し一体化させるための
もので、張り出し版の接続側面から突出させておく鉄筋
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術におけ
る支保工は、下部の床面、地面等から上方の接続コンク
リートを支えるわけであるから、当然ながら支保工の組
立解体の作業が煩雑であり、支保工材料の調達、運搬、
ストックにもコストがかかる。本発明は、張り出し版付
き擁壁ブロックの非密着時接続に際して、支保工を不要
とし、作業の軽減化及びコストダウンを実現するために
なされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、底版と底版か
ら起立する起立壁とその上部に略水平に形成された張り
出し版とからなる張り出し版付き擁壁ブロックにおい
て、張り出し版の接続側面の下端付近に略水平方向のせ
き板支持溝を、該溝の上部に接続コンクリートが硬化し
た状態でこれと係合する略水平方向の係合溝を設けたこ
とを特徴とする張り出し版付き擁壁ブロック、及び、底
版と底版から起立する起立壁とその上部に略水平に形成
された張り出し版とからなる張り出し版付き擁壁ブロッ
クの非密着時の接続方法において、張り出し版の接続す
る双方の側面の下部付近に略水平方向にせき板支持溝を
設け、該側面を対向して配置し、接続する張り出し版の
間隔を閉塞するように前記せき板支持溝にせき板を嵌め
込み、接続コンクリートを張り出し版の間隔のせき板上
に流し込み、該接続コンクリートを硬化させることを特
徴とする張り出し版付き擁壁ブロックの非密着時の接続
方法である。
【0005】
【作用】本発明の、張り出し版付き擁壁ブロックの非密
着時の接続方法は、上記の構成であるから、せき板支持
溝にせき板をはめ込んで接続部の隙間を閉塞し、接続コ
ンクリートを流し込み、硬化させることで支保工を必要
としない。本発明の張り出し版付き擁壁ブロックを使用
した場合、図2に示すように、張り出し版の接続側面の
係合溝と硬化した接続コンクリートが係合した状態にな
るので、十分な結合強度を得ることができアンカー鉄筋
を必要としない。また、施工後もせき板は取り外さない
ので、このせき板により隙間のコンクリートに作用する
垂直方向の荷重に対する強度が増加する。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の1実施例たる張り出し版付
き擁壁ブロック1をカーブに沿って敷設する場合に、本
発明により非密着時接続する方法を説明するものであ
る。張り出し版付き擁壁ブロック1は、張り出し版2、
起立壁3、底版4からなり、張り出し版2の接続側面5
にはせき板支持溝6と係合溝7が略水平方向に設けられ
ている。非密着時接続部8には接続側面5が対向して配
置されるが、その間隔を閉塞するように対向するせき板
支持溝6にせき板9を嵌め込む。図1に示すのはこの状
態である。接続コンクリートの強度を向上するための鉄
筋が必要な場合は、さらにこのせき板の上に配置する。
しかる後、コンクリートをせき板9の上に流し込み、硬
化させる。図1において接続部8の端部は開放状態とな
っているが、これは公知手段により簡単に閉塞できる
し、固練りのコンクリートを用いるときは必要ない場合
もある。図2はこの接続部の断面図であるが、接続コン
クリート10と接続側面5とは、係合溝7と硬化した接
続コンクリートが係合した状態となっているので、十分
な接続強度となっており、将来上方から加わる荷重や地
震時の荷重にたいしても強い構造となっている。
【0007】
【発明の効果】本発明によれば、接続部の型枠に支保工
が不要となり、また、張り出し版付き擁壁ブロックの張
り出し版の側面に係合溝を設けるとアンカー鉄筋も不要
となるから、大幅な作業軽減化及びコストダウンが実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例たる張り出し版付き擁壁ブロ
ック1を本発明により非密着時接続する方法の説明図で
ある。
【図2】図1による接続部の断面図である。
【符号の説明】
1 張り出し版付き擁壁ブロック 2 張り出し版 3 起立壁 4 底版 5 接続側面 6 せき板支持溝 7 係合溝 8 接続部 9 せき板 10 接続コンクリート

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底版と底版から起立する起立壁とその上
    部に略水平に形成された張り出し版とからなる張り出し
    版付き擁壁ブロックにおいて、張り出し版の接続側面の
    下端付近に略水平方向のせき板支持溝を、該溝の上部に
    接続コンクリートが硬化した状態でこれと係合する略水
    平方向の係合溝を設けたことを特徴とする張り出し版付
    き擁壁ブロック
  2. 【請求項2】 底版と底版から起立する起立壁とその上
    部に略水平に形成された張り出し版とからなる張り出し
    版付き擁壁ブロックの非密着時の接続方法において、張
    り出し版の接続する双方の側面の下部付近に略水平方向
    せき板支持溝を設け、該側面を対向して配置し、接続
    する張り出し版の間隔を閉塞するように前記せき板支持
    溝にせき板を嵌め込み、接続コンクリートを張り出し版
    の間隔のせき板上に流し込み、該接続コンクリートを硬
    化させることを特徴とする張り出し版付き擁壁ブロック
    の非密着時の接続方法
JP5879392A 1992-02-13 1992-02-13 張り出し版付き擁壁ブロック及びその非密着時の接続方法 Expired - Lifetime JP2618307B2 (ja)

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