JP2618211B2 - 放電処理方法 - Google Patents

放電処理方法

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JP2618211B2
JP2618211B2 JP6291259A JP29125994A JP2618211B2 JP 2618211 B2 JP2618211 B2 JP 2618211B2 JP 6291259 A JP6291259 A JP 6291259A JP 29125994 A JP29125994 A JP 29125994A JP 2618211 B2 JP2618211 B2 JP 2618211B2
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和夫 大場
好範 嶋
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栄電子工業株式会社
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0011Working of insulating substrates or insulating layers
    • H05K3/0055After-treatment, e.g. cleaning or desmearing of holes

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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電処理を行う際に発
生する被加工材の稜線部等からの放電を抑制する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器の基板材料である両面銅
貼りのガラス繊維入りエポキシ樹脂基板の穴明け加工
は、0.3mm以上の穴を加工することが多く、発生す
る切粉は超音波洗浄などの方法で除去することが普通で
あった。しかし、最近では配線も微細パターン化して、
高密度、多層化となってきており、スルーホール径も
0.25mmから0.1mm程度と細径の穴径となり、
ドリル刃の摩耗、折損などの問題もあって、切粉詰まり
や内壁荒れ、バリ発生が多く、超音波洗浄方法では切粉
排除、内壁荒れやバリ除去は不可能になってきている。
そこで、本発明らは、小径穴内の切粉処理、内壁面の平
滑性、バリの除去などが短時間で確実にできる方法及び
そのための装置を提供せんとして、材料の小径穴を介し
て対向させた電極間でプラズマ放電させ、その際に発生
する衝撃波、熱エネルギーにより上記課題を解決し得る
ことを知見し、既に特許出願している(特願平5−13
5643号、特願平5−186364号など)。一方、
近年、プリント回路は高多層化、ファインライン化の傾
向を強めますます高密度化している。これに伴い基板上
の銅箔のエッチングも高い精度が要求されている。エッ
チング法としては化学薬剤を使用する方法や真空下のプ
ラズマ雰囲気を利用する方法が行われている。
【0003】しかし、化学薬剤によるエッチングでは、
エッチング溶液による浸透、膨潤により想定どおりの精
密さでエッチングができず、絶縁不良を生ずるという問
題がある。また、プラズマエッチングは、精密加工は可
能だが、処理速度が遅く、効率が悪いという問題の他に
切粉を除去しにくいという問題もある。本発明らは、こ
うした実情の下に高度に精密でかつ処理速度も格段に迅
速で、しかも切粉の除去も容易なエッチング方法及びそ
のための装置を提供するにはコロナ放電をエッチングに
利用することが有効であるとの知見を得て、既に特許出
願している(特願平5−207728号、特願平5−2
28748号など)。このように放電処理によって被加
工材を、エッチングやコーテイング処理する際には、例
えばプラズマ放電加工では気圧の制御を誤ると基板の小
径穴以外にも放電が生じ、目的とする穴のプラズマ放電
処理効率が悪くなるばかりでなく、プラズマ放電処理が
不必要な個所まで処理したり、不安定な放電となった
り、基板が部分的に焼け焦げるなどの問題があり、又コ
ロナ放電加工では大気圧付近で行われる点で気圧の制御
は比較的容易である反面、印加電圧が高く、微小間隔を
介して配設された陽電極と陰電極間とからなるコロナ放
電発生用電極対からはずれて放電するなどの問題があっ
た。又、このような目的外の放電が生じると本来の目的
である小径穴の切粉の除去、内壁荒れの除去、エッチン
グなどの効率が低下することにもなった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、放電処理を
行う際に被加工材の稜線部等から発生する不要な放電を
抑制することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、不必要な放電は被加工材の側端部の角ばった
部分、即ち稜線部近傍及び放電部分近くの小径穴で発生
することに着目し、これらの稜線部分等を放電防止材で
覆うことが放電防止に有効であるとの知見を得て、本発
明に至った。即ち、本発明は、次の(1)〜()であ
る。
【0006】(1)プリント回路基板又はその積層物
放電処理をする方法において、該被加工材の稜線部近傍
の上下表面に放電間隔を広くするように導電材料層を有
する放電防止材を貼付することを特徴とする放電処理方
法。 (2)プリント回路基板又はその積層物に放電処理をす
る方法において、被加工材の稜線部近傍の上下表面に
電間隔を広くするように導電材料層を有する放電防止材
を機械的に押圧することを特徴とする放電処理方法。 (3)プリント回路基板又はその積層物に放電処理をす
る方法において、放電電極の周囲にプリント回路基板
接触する部分にゴム又はプラスチックの押圧部を備え、
かつ導電材料層を有する放電防止材を放電間隔を広くす
るように配置することを特徴とする放電処理方法。 (4)放電処理がコロナ放電又はプラズマ放電によるエ
ッチング又は小径穴加工であることを特徴とする(1)
ないし(3)記載の放電処理方法。 (5)放電防止材が導電性材料のテープ又は板に粘着層
を設けた接着テープ又は接着板であることを特徴とする
(1)ないし(3)記載の放電処理方法。 (6)放電防止材がプラスチック又はセラミック製の絶
縁材料に導電性材料層と粘着層を設けた接着テープ又は
接着板であることを特徴とする請求項(1)ないし
(3)記載の放電処理方法。 (7)導電材料が金属、合金、サーメット、金属箔又は
有機導電材から選ばれる一種又はこれらの組み合せであ
ることを特徴とする(1)ないし(3)記載の放電処理
方法。 (8)周囲にゴム又はプラスチックの押圧部を備えた導
電材料層を有する放電防止材を配置した放電電極を複数
本用いることを特徴とする(3)記載の放電処理方法。
【0007】本発明において被加工材となる板状物又は
板状物を積層したものとして、各種基板材料が適用され
るが、例えばプリント基板が代表的なものである。被加
工材であるプリント基板の周辺には側面部及び被加工表
面からなる稜線部が存在する。又、プリント基板には表
面導体部と内層導体部又は内層導体部間を導通させるた
めの小孔であるスルホールが多数設けられている。プリ
ント基板としては、銅張りガラス繊維入り樹脂基板、フ
ッ素樹脂系基板、各種セラミック基板、及びこれらの積
層物が例示される。これらは一枚毎に単独で本発明の処
理を受けてもよいし、又、2枚以上を積み重ねて、その
上下面に導電材料層を有する放電防止材を貼付したり、
押圧することにより本発明の処理を受けてもよい。
【0008】本発明の放電処理の代表例は、プラズマ放
電処理、アーク放電処理、火花放電処理とコロナ放電処
理である。プラズマ放電処理については特願平5−13
5643号及び5−186364号などに記載されたも
のが本発明に適用される。これらの発明の要旨は、被加
工材料の搬送装置、該材料の小径穴をプラズマ放電加工
するための前記搬送装置をはさんで両側に配置された電
極、及び該電極間の放電点を移動させて実質的に被加工
材料の小径穴の全域にて放電させるための放電点制御手
段を備えてなることを特徴とする被加工材料の小径穴加
工装置であり、又、被加工材料の両側に回転電極を配置
し、この電極に電圧を印加し気圧10ないし2×103
Torr下でプラズマ放電処理して、被加工材料の小径
穴を加工することを特徴とする材料の小径穴加工方法及
び装置である。これらの発明を本発明に適用する際の処
理雰囲気は、例えば空気の他に、Ar,He,Ne、C
4、CCl4、C22、NaOH水蒸気などの非酸化ガ
ス、反応性ガス、蒸気の中から適宜選択される。又、使
用する電極には、導電性金属、カーボン、あるいは導電
性有機物など従来公知の材質が使用でき、電極の先端部
を白金やサーメット、タングステンカーバイド、チタン
カーバイドなどの金属炭化物でコーティングしたものも
好適に使用することができる。
【0009】コロナ放電処理については、特願平5−2
07728号、5−228748号などに記載されたも
のが本発明に適用される。これらの発明の要旨は、被加
工材料上に微小間隔を介して陽電極と陰電極とからなる
電極対を配置し、この電極に電圧を印加し、気圧10〜
2×103Torr下でコロナ放電を発生させて被加工
材料をエッチングすることを特徴とするエッチング方法
及び装置であり、又、被加工材料上に微小間隔を介して
電極を配設し、また対極端子を被加工材料に配設し、こ
れらの間に電圧を印加し、気圧10〜2×103Tor
r下でコロナ放電を発生させて被加工材料をエッチング
することを特徴とするエッチング方法及び装置である。
これらの発明を本発明に適用する際の処理雰囲気は前記
のプラズマ放電処理の場合と同じである。又、コロナ放
電発生のための電極は特に限定されないが、好ましくは
1〜0.1mm径の電極材料から構成され、電極先端
は、1〜数μ径の陽電極と陰電極とから構成され、その
電極間の間隔は好ましくは1〜5×104μ、より好ま
しくは2〜5×102μである。また、被加工材料であ
る基板表面と電極との間隔は好ましくは1〜1×103
μ、より好ましくは2〜5×102μである。更に、エ
ッチング処理の際電極に印加する電圧は、電極間隔と基
板材質、雰囲気によって変わる。電極間隔は狭い時は電
圧は低く、広い時は電圧は高く、基板材質は誘電率の高
いエポキシ系は電圧は低く誘電率の低いフッ素樹脂系は
電圧は高く、雰囲気圧が低い時は電圧は低く、気圧が高
い時は電圧は高目がよく放電し易い。
【0010】本発明には、プラズマ放電処理やコロナ放
電処理を連続して組み合わせるものや、それぞれを2回
以上行う場合も含まれる。例えば特願平4−15203
5号に記載された発明の要旨は、基板材料の両側に電極
を配置して、プラズマ放電処理によって細穴の表面処理
を行い、次にECRプラズマコーティング処理をするこ
とを特徴とする連続ドライプロセスコーティング加工方
法及び装置である。以上プラズマ放電処理とコロナ放電
処理の代表的な例を挙げたが、本発明の放電処理はこれ
らに限定されるものではない。例えばコロナ放電を小径
穴加工に用いることも極めて有効である。更に本発明の
処理方法は、プラズマ放電やコロナ放電処理などによる
各種放電処理、例えば、エッチング、コーティング、導
電膜、絶縁膜、半導体膜などの薄膜形成、表面の粗面化
処理、プラズマ重合などに広く適用される。本発明に用
いられる導電層を有する放電防止材は、板状物又はその
積層物の稜線部に貼付するものであれば特に限定されな
い。例えば導電性無機材、導電性ロールテープ、片面導
電性プラスチック製材などが挙げられる。これらは本発
明のために特に用意されたものに限られず市販のもので
充分効果を有する。又、ポリ塩化ビニルのような熱収縮
性材料でできたシート面に導電処理したものを被加工物
の表面に貼付することもできる。又、導電層を有する放
電材は貼付させるだけでなく、機械的に接触させること
によってもその効果を発揮する。この場合は粘着層を設
けることや、接着剤を用いることが不要であることはい
うまでもない。
【0011】導電層を有するテープとしては、テープ自
体に接着性を有する軟質ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、エチレン−酢ビ共重合体、天然及び合成ゴムなどか
らなるテープに金属箔、導電性有機フィルムなどの層を
設けたものを用いることができる。又、基材に粘着層を
設けた粘着テープを用いることができる。導電層を有す
る粘着テープの基材としては紙、布、プラスチックなど
の絶縁物が用いられ、粘着層としては、天然ゴム、SB
R、IR、ポリイソブチレン、ブチルゴム、EPR、E
PDM、シリコーンゴムなどのエラストマーや、ポリビ
ニルエチルエーテル、ポリビニルメチルエーテル、アク
リルポリマーなどの樹脂系ポリマー、ロジン系樹脂、テ
ルペン系樹脂、石油樹脂などが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。本発明において導電材料層を
有する放電防止材は被加工材の平面上の4辺のうちの相
対する2辺を選びその2辺の各々上下2つの稜線部に設
けられる。この場合、各放電防止材は一本が被加工材の
辺の長さ又はそれ以上であってもよいし、稜線部の部分
の2個所又はそれ以上に部分的に貼付又は押圧されてい
てもよい。放電防止材の貼着は、放電防止材の基材自体
が粘着性を有するものであっても、基材とは別に粘着層
を有するものでもよく、ローラーコンベア等による搬送
のためには、基板が移動させられる方向の両側に平行に
2組の放電防止材が貼着されるのが好ましい。又、放電
防止材を機械的に押圧する方法としては、搬送されて来
た被加工材の両端をばね等を用いて押圧する方法や、放
電防止材をローラー状としておき、被加工材の表面を回
転しながら押圧方法がある。又、放電防止材を貼着する
場合及び押圧する場合には、被加工材を配置して搬送さ
せるためのローラーコンベアを下部電極、つまり対向電
極とすることもできる。
【0012】押圧用の放電防止材としては、被加工材の
表面を傷つけないように、ゴム、プラスチック、布など
の薄い層を設けた導電材を用いることができる。その形
状も板状だけでなくローラー状とすることもできる。ゴ
ム、プラスチックなどの保護層は薄い方が好ましく、
又、これら保護層自体を導電性ゴムやプラスチックとし
て放電防止材として用いることも効果的である。本発明
においては、放電電極と放電防止材を一体化することも
できる。放電電極の周囲に、例えば放電電極の放電点と
なる先端部から、0.5〜10mm、好ましくは0.5
〜1mm程度の間隔をあけて放電部材をリング状に配置
とすることによって、放電処理するスルホール以外の部
分、即ち被加工材の稜線部はもちろん、隣接するスルホ
ール等からの放電も抑制することができる。
【0013】押圧用の放電防止材や、放電電極と放電防
止材を一体化した場合には、放電処理を1組の放電点の
みならず、複数の放電電極をそれぞれ放電防止材で囲み
ながら同時に放電させることもできる。このように複数
の放電電極を使えることは、被加工材に多数の処理すべ
き小径穴がある場合、例えば多数のスルホールが穴明け
されたプリント基板の高速処理に特に有効である。以
下、図面により本発明を説明する。図1は本発明の一実
施態様を示す断面図である。図1において、被加工材で
あるプリント基板1は絶縁基板2及びその両表面に張ら
れた銅箔3よりなり、既に小径穴であるスルホール4が
基板の全面にわたって多数穴明けされている。銅張りプ
リント基板1の表面及び裏面の稜線部近傍には、金属な
どの導電材料5及び絶縁材料6からなる放電防止材7が
貼付されている。かかる放電防止材はプリント基板1の
対向する稜線部にも表面と裏面にそれぞれ設けられてい
る。スルホール4の上には放電電極8が位置し、該放電
極と裏面の銅箔との間に電位が負荷されると両者間で放
電が起こる。この際、放電はスルホール4においてのみ
起こり、プリント基板の稜線部からの放電は、各放電防
止材の存在によって抑えられる。
【0014】同様に、図2は本発明の他の実施態様を示
す断面図である。スルホール4が穴明けされた銅張プリ
ント基板1の表面及び裏面の稜線部近傍には、金属板な
どの導電材料でできた放電防止材7が貼付されている。
図1の場合と同様に各スルホールを放電処理する際に、
放電はスルホールのみにおいて発生し、プリント基板の
稜線部からの放電は抑制される。図3は、本発明の放電
防止材の作用を説明するものであって、図1におけるプ
リント基板1の端部の拡大図である。もし、放電防止材
7がない時には、プリント基板の稜線部において表面と
裏面の同箔の間隔はaであり、放電処理時にはこの間で
放電が発生し、基板を焦がすだけでなく、電流がかなり
の割合で無駄となる。これに対して、放電防止材7が上
下に取付けられると、放電は基板の端で発生するので導
電層5の存在によって放電間隔はbとなって広くなる。
このため稜線部での無駄な放電は抑えられ、ほぼ全ての
電流が小径穴での放電処理に使われることになる。一般
にプリント基板に用いる銅張り積層板の銅箔の厚さは片
方で20μm程度であるから、表面と裏面を合わせる
と、ほぼb−a=40(μm)となる。なお、本発明で
は放電防止板7は被加工物の端よりcの長さだけ突き出
ていることが好ましい。cとしては0又は0に近いもの
から数mm程度で十分である。
【0015】図1及び図2においては、放電防止板を貼
付する場合について述べたが、放電防止板はバネ、ロー
ラーなどによって押圧されていてもよい。図4において
ローラー8の上を搬送される被加工物1をバネによって
放電防止板7が押圧している。この場合ローラー8を導
電材料とすることにより、被加工物1の稜線部での放電
が防止される。図5及び6は本発明に用いられる別の放
電防止材の構造を示すものである。図5はプリント回路
基板などの被加工物1の表面が傷つき易い場合にゴム、
プラスチック、布などを保護層とするものである。これ
らは薄い方が好ましい。導電材料5はゴム9を介して基
板表面1と接触している。同様に図6は金属ローラー1
0の外周部に厚み0.3mm以下のゴム層9が設けられ
た回転型の放電防止材7が基板表面1に接している。こ
の時ゴムの有する弾性のため基板表面との接触は長さd
となっている。このゴム又はプラスチックにカーボン粉
や金属粉を含む導電性材料を使用すれば特に有効であ
る。又、金属層や金属ローラーを用いずに、放電防止材
7の全体を導電性ゴムやプラスチックとしてもよい。
【0016】図7及び8は本発明において放電防止材が
被加工材1に対して、貼付又は押圧される位置を平面図
で示したものである。図7及び8において、被加工材1
は矢印の方向に搬送される。放電処理は搬送中であって
も搬送を一旦止めて行ってもよい。図7では、放電防止
材7が被加工材の進行方向と平行に両端に貼付又は押圧
されている。このように配置された放電防止材は搬送時
にローラーに引っ掛かることなくスムーズに処理され
る。又、図8では、放電防止材7は被加工材7の4隅に
貼付又は押圧されている。このような放電防止材の部分
的な配置は、露出した他の稜線部からの放電が少し発生
する可能性があるが、それでも無駄な放電を抑制する効
果がある。この他、図7の変形として、稜線部の何個所
かに放電防止材を配置することも本願発明に含まれる。
図9はゴム9と金属5よりなる筒状の放電防止材7を放
電電極11の周囲を囲むように配置したものであり、放
電電極11と放電防止材7とはプラスチック、セラミッ
ク、ガラスなどの絶縁材12を介して一体化されてい
る。ゴム9はプリント基板などの被加工材1の表面を傷
つけるのを防ぐとともに、放電電極の先端位置と被加工
材との間隔を調整するのに役立っている。このように一
体化された放電防止材は隣合うスルホールとの間の放電
を防止し、放電処理効率を高くするだけでなく、同時に
複数の放電電極が使用できるという効果も有する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 実施例1 厚さ1.6mm、縦33cm、横40cmの銅張りガラ
ス繊維入り樹脂基板に、各一枚毎に直径0.2mmの穴
をそれぞれNCボール盤で全面に5mm間隔で穴明け加
工した。穴数は4500穴となったが、ステップ加工
中、40穴位から、切粉詰まりが著しくなり、穴内壁荒
れ、バリ発生も多くなった。この基板の稜線部を図1及
び7のように放電防止材を貼付した。かかる基板をロー
ラーコンベアにのせ、毎秒2cm/secの移動速度で
搬送した。回転電極を用い、放電処理条件は雰囲気は空
気中、760Torr、2極間間隔は8mmとして、正
電位負荷時間τonを10msのパルス電圧をピーク電圧
は12000Vにて、プラズマ放電処理を行った、その
結果、穴内部の切粉は殆どなく、穴内壁面もプラズマ放
電により突出したガラス繊維などや樹脂のめくれ、突出
しなどは溶融酸化などで滑らかとなり、バリも殆どない
状態となった。そして、プラズマ放電中基板の稜線部か
らの放電は全くなかった。
【0018】実施例2 多層の銅張りフッ素樹脂基板面にレジスト膜を用いて銅
箔の回路パターンとブラインドホールを形成した。この
基板の側面の稜線部に図2及び7のように市販の金属箔
を貼着した。ブラインドホール部分の直径は、0.1m
mφであった。その円形状部分の中央に10μφのステ
ンレス電極を立てて、この電極と銅箔上の対極間に電圧
を印加する。電極と基板間の間隔は4〜5μとした。雰
囲気は雰囲気中、760Torrとし、パルス幅は10
ms、ピーク電圧は2500Vとした。その結果、電極
を中心にコロナ放電は発生し、内層銅箔単独、又は下面
銅箔と内層銅箔の両者がエッチングされて露出された穴
側面のフッ素樹脂がコロナ放電により活性化され、また
エッチングの進行によって微細粗面化された。コロナ放
電中に基板の稜線部からの放電は発生しなかった。
【0019】実施例3 コロナ放電処理装置内に表面部と表面の稜線部近傍の上
下表面に図2及び7のように金属板を押圧した1mm厚
みの4層銅箔回路エポキシ樹脂基板を設置した。電極は
100μmφの二本のタングステン線で、これらの先端
は約5μmφとした。その二電極間の間隔は10μmと
した。被エッチング面と電極先端との間隔は3〜4μm
であった。このようなコロナ放電電極は数値制御により
基板表面上を上記の間隔で移動できるようにした。エッ
チング面が銅箔の場合はエッチング処理の際、電極に印
加する電圧Vpは1500V、パルス幅τon10msと
した。雰囲気は空気中760Torr下で、電極移動速
度は5mm/secでエッチング処理を行った。その結
果、線状にエッチングされ、その断面はほぼ長方形であ
った。エッチング深さは2μmであり、基板の稜線部か
らは放電しなかった。
【0020】
【発明の効果】以上のとおり、本発明においては、被加
工材の側面部及び被加工表面から成る稜線部近傍、又は
放電電極の周囲に放電防止材を配置することにより、放
電処理中に該稜線部等からの有害かつ不必要な放電を抑
制することができ、放電処理を効率的かつ正確に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板に放電防止材が貼付された本発明の実施例
の断面図、
【図2】基板に金属板が貼付された本発明の他の実施例
の断面図、
【図3】図3の基板端部の拡大図、
【図4】基板に放電防止材が押圧された本発明の実施例
の断面図、
【図5】基板の稜線部に保護層を有する放電防止材が貼
付された実施例の断面図、
【図6】ローラー型の放電防止材の断面図、
【図7】本発明において、放電防止材が設けられる位置
を示す平面図、
【図8】本発明において、放電防止材が設けられる他の
位置を示す平面図、
【図9】放電電極の周囲に放電防止材が設けられる平面
図。
【符号の説明】
1 被加工材 2 絶縁材 3 金属箔 4 スルホール 5 導電材 6 絶縁材 7 放電防止材 8 ローラー 9 ゴム材 10 金属製ローラー 11 放電電極 12 絶縁材

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント回路基板又はその積層物に放電
    処理をする方法において、プリント回路基板の稜線部近
    傍の上下表面に放電間隔を広くするように導電材料層を
    有する放電防止材を貼付することを特徴とする放電処理
    方法。
  2. 【請求項2】 プリント回路基板又はその積層物に放電
    処理をする方法において、プリント回路基板の稜線部近
    傍の上下表面に放電間隔を広くするように導電材料層を
    有する放電防止材を機械的に押圧することを特徴とする
    放電処理方法。
  3. 【請求項3】 プリント回路基板又はその積層物に放電
    処理をする方法において、放電電極の周囲にプリント回
    路基板と接触する部分にゴム又はプラスチックの押圧部
    を備え、かつ導電材料層を有する放電防止材を放電間隔
    を広くするように配置することを特徴とする放電処理方
    法。
  4. 【請求項4】 放電処理がコロナ放電又はプラズマ放電
    によるエッチング又は小径穴加工であることを特徴とす
    る請求項1ないし3記載の放電処理方法。
  5. 【請求項5】 放電防止材が導電性材料のテープ又は板
    に粘着層を設けた接着テープ又は接着板であることを特
    徴とする請求項1ないし3記載の放電処理方法。
  6. 【請求項6】 放電防止材がプラスチック又はセラミッ
    ク製の絶縁材料に導電性材料層と粘着層を設けた接着テ
    ープ又は接着板であることを特徴とする請求項1ないし
    3記載の放電処理方法。
  7. 【請求項7】 導電材料が金属、合金、サーメット、金
    属箔又は有機導電材から選ばれる一種又はこれらの組み
    合せであることを特徴とする請求項1ないし3記載の放
    電処理方法。
  8. 【請求項8】 周囲にゴム又はプラスチックの押圧部を
    備えた導電材料層を有する放電防止材を配置した放電電
    極を複数本用いることを特徴とする請求項3記載の放電
    処理方法。
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