JP2616547B2 - 宇宙用計算機 - Google Patents

宇宙用計算機

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JP2616547B2
JP2616547B2 JP5265317A JP26531793A JP2616547B2 JP 2616547 B2 JP2616547 B2 JP 2616547B2 JP 5265317 A JP5265317 A JP 5265317A JP 26531793 A JP26531793 A JP 26531793A JP 2616547 B2 JP2616547 B2 JP 2616547B2
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JP
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弘樹 檜原
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NEC Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線被爆環境下の人工
衛星等への搭載に適する宇宙用計算機に関し、特に宇宙
線等によるファームウェアのソフトエラー対策をとる宇
宙用計算機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の宇宙用計算機を用いる計
算機ネットワークが、MIL−STD−1553B(D
IGITAL TIME DIVISION COMM
AND/RESPONSE MULTPLEX DAT
A BUS)に規定されている。この規定に従う宇宙用
計算機は、上記ネットワーク上の通信処理(データ処
理)を行うものであり、プログラムおよびデータからな
るファームウェアを耐放射線特性のよいROM(リード
・オンリー・メモリ)だけでなく、低消費電力性に勝る
第1のRAM(ランダム・アクセス・メモリ)にも格納
して使用する。このファームウェアは周辺デバイスの含
む第2のRAMに展開(コピー)され、この周辺デバイ
スはこのコピーされたファームウェアを用いて高速のデ
ータ処理を行う。しかし、上記第1のRAMおよび上記
第2のRAMは一般に十分の耐放射線特性を持たないの
で、これら第1および第2のRAMに格納されたファー
ムウェアの一部が放射線被爆によるソフトエラーにより
変化することがある。この結果、上記周辺デバイス,つ
まりこの宇宙用計算機における正常なデータ処理が阻害
されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来の宇宙用計算機の欠点を解消することにあり、
放射線被爆環境下において、耐放射線特性の劣る上記第
1および第2のRAMにファームウェアを格納しても、
正常なデータ処理を実行できる宇宙用計算機を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の宇宙用計算機
は、第1のファームウェアを格納するROMと、第2の
ファームウェアの誤り訂正符号化信号および前記第1の
ファームウェアの誤り訂正符号化信号のいずれかを第3
のファームウェアとして格納するファームウェアメモリ
と第1のデータを格納するワークメモリとを有する第1
のRAMと、自身の処理した第2のデータと前記第3の
ファームウェアの誤り訂正信号である前記第2のウァー
ムウェアとを内蔵の第2のRAMに格納させる周辺デバ
イスと、前記ROMと前記第1のRAMと前記周辺デバ
イスとを制御するプロセッサと、前記プロセッサが前記
ROMから読み出した前記第1のファームウェアおよび
前記第2のRAMから読み出した前記第2のファームウ
ェアを前記第3のファームウェアに誤り訂正符号化し前
記第2のデータを前記第1のデータに誤り訂正符号化し
これら誤り訂正符号化された信号を前記第1のRAMに
供給するとともに前記第1のRAMの格納する前記第2
のファームウェアおよび前記第1のデータを誤り訂正し
て前記プロセッサに供給する誤り訂正回路とを備える。
【0005】前記宇宙用計算機は、前記プロセッサが、
前記周辺デバイスの動作に際しては、前記第3のファー
ムウェアを前記第1のRAMから読み出して前記第2の
ファームウェアとして前記第2のRAMに格納させ、前
記周辺デバイスの動作が完了すると、前記第2のファー
ムウェアと前記第2のデータとを前記第2のRAMから
読み出して前記第3のファームウェアと前記第1のデー
タとして前記第1のRAMにそれぞれ上書させる構成を
採ることができる。
【0006】
【作用】本発明の宇宙用計算機は、上記プロセッサと上
記第1のRAMとの間に誤り訂正回路を設けているの
で、放射線被爆により上記第1のRAMに格納された第
3のファームウェアにソフトエラーが発生しても、上記
プロセッサが読み出した結果の第2のファームウェアで
は、上記第3のファームウェアの誤りが訂正されてい
る。また、上記周辺デバイスは、上記第2のRAMに上
記第2のファームウェアを格納して使用するが、このフ
ァームウェアの上記第2のRAM上での滞在期間を1通
信処理(データ処理)期間に限定している。この結果、
上記第2のRAMにおける上記第2のファームウェアの
ソフトエラー発生確率は大幅に低減され、この宇宙用計
算機において正常なデータ処理を行わせることが可能に
なっている。
【0007】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0008】図1は本発明の一実施例の構成図である。
【0009】本実施例は、ほぼ同じ構成要素を備えるn
(nは複数)台の計算機10a,…,10i,…,10
nをバス20で互いに接続した計算機ネットワークであ
る。計算機10aは、この計算機ネットワーク上の通信
処理を行うものであり、プロセッサ1と誤り訂正回路2
とRAM3とRAM41を含む周辺デバイス4とROM
5とを備える。ROM5は、この計算機に使用するプロ
グラムとプロセッサ1が動作時に参照するデータとから
なる第1のファームウェアを格納する。RAM3は、上
記第1のファームウェアおよびRAM41から転送され
る第2のファームウェアのいずれかを誤り訂正符号化し
た第3のファームウェアをファームウェアメモリに格納
し、RAM41から転送される第2のデータを誤り訂正
符号化した第1のデータをワークメモリに格納する。周
辺デバイス4は、他の計算機10b,…,10i,…1
0j,…,10nとバス20を介して接続される。ここ
で、周辺デバイス4は、上記第3のファームウェアの誤
り訂正したコピーである第2のファームウェアをRAM
41に格納することによって、高速のデータ処理を実現
できるようにしている。
【0010】本実施例の第1の特徴は、プロセッサ1と
RAM3との間に誤り訂正回路2を接続したことにあ
る。誤り訂正回路2は、プロセッサ1からRAM3に供
給する上記第1,第2のファームウェアおよび上記第2
のデータを符号化回路(COD)21によって誤り訂正
符号化し、またRAM3の格納する上記第3のファーム
ウェアおよび上記第1のデータを復号化回路(DEC)
22により誤り訂正してプロセッサ1に供給する。誤り
訂正の方式は、単一誤り訂正・二重誤り検出方式(SE
CDED)を使用でき、この場合の冗長化された誤り訂
正回路2として、1チップの集積回路μPD55040
−028(日本電気(株)製)を使用できる。
【0011】この誤り訂正回路2を設けることにより、
本実施例の宇宙用計算機10aないし10nは、上記第
3のファームウェアがソフトエラーにより例え誤ってい
ても、プロセッサ1はRAM3から誤り訂正された上記
第2のファームウェアを読み出すことになる。
【0012】図2は本実施例の計算機1aにおけるファ
ームウェア管理動作を示すフローチャートである。この
ファームウェア管理動作は、本実施例の第2の特徴を具
体化するものである。
【0013】上記宇宙用計算機は、プロセッサ1が、ま
ず、ROM5に格納された上記第1のファームウェアを
RAM3のファームウェアメモリに第3のファームウェ
アとして転送する(ステップ11)。この第3のファー
ムウェアは、誤り訂正回路2の符号化回路21によって
誤り訂正符号化されている。周辺デバイス4の動作に際
しては、プロセッサ1が、RAM3から上記第3のファ
ームウェアを読み出す(ステップ12)。上記第3のフ
ァームウェアは、勿論、復号化回路22により誤り訂正
される。次に、プロセッサ1は、誤り訂正後の上記第3
のファームウェアを第2のファームウェアとして周辺デ
バイス4のRAM41にコピーさせる(ステップ1
3)。周辺デバイス4は、この第2のファームウェアを
用いてデータ処理を実行し、その結果を定められたいず
れかの計算機10iに送信する(ステップ14)。つぎ
に、周辺デバイス4は、いずれかの計算機10jからデ
ータを受信し、この受信したデータの処理を行う(ステ
ップ15)。これらのデータ処理により得られた第2の
データはRAM41に格納される(ステップ16)。周
辺デバイス4の動作が完了すると、プロセッサ1は、R
AM41に格納された上記第2のソフトウェアおよび上
記第2のデータをRAM3の上記ファームウェアメモリ
および上記ワークメモリに転送し、第3のファームウェ
アおよび第1のデータとしてそれぞれ格納させる(ステ
ップ17)。なお、RAM3上の第3のファームウェア
および第1のデータは通信処理ごとに更新される。この
結果、RAM41上に上記第2のファームウェアの滞在
する期間は極めて短かく限定され、放射線被爆に起因し
た上記第2のファームウェアに対するソフトエラーの発
生確率を小さくできる。
【0014】上述のとおり、本実施例の宇宙用計算機1
0aは、周辺デバイス4に展開する上記第2のファーム
ウェアをその使用時だけしか滞在させないので、周辺デ
バイス4においてソフトエラーによるファームウェアの
変化する確率を極めて低くしているとともに、耐放射線
特性のよくないRAM3に長時間格納される上記第3の
ファームウェアを、誤り訂正してプロセッサ1および周
辺デバイスに読み出するので、正しいデータ処理を実行
できる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明の宇宙用計算
機は、耐放射線特性の劣るRAMに格納したファームウ
ェアのプロセッサへの読み出しに際して、1チップ程度
の簡単な誤り訂正回路で上記ファームウェアの誤り訂正
を行うので、放射線被爆等によるソフトエラーの発生が
あっても、上記読み出したファームウェアに変化を生じ
ることがなく、正しいデータ処理を実行できるという効
果がある。
【0016】また本発明は、周辺デバイスの使用時にの
み、上記ファームウェアを耐放射線特性の劣る周辺デバ
イス内蔵のRAMにコピーして使用するので、ソフトエ
ラーによるファームウェアの変化する確率を極めて低く
しており、上記ファームウェアの耐放射線対策は益々効
果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】図2は本実施例の計算機1aのファームウェア
管理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 プロセッサ 2 誤り訂正回路 3 RAM 4 周辺デバイス 5 ROM 10a,10i,10j,10n 計算機 20 バス 21 符号化回路(COD) 22 復号化回路(DEC) 41 RAM

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のファームウェアを格納するROM
    と、第2のファームウェアの誤り訂正符号化信号および
    前記第1のファームウェアの誤り訂正符号化信号のいず
    れかを第3のファームウェアとして格納するファームウ
    ェアメモリと第1のデータを格納するワークメモリとを
    有する第1のRAMと、自身の処理した第2のデータと
    前記第3のファームウェアの誤り訂正信号である前記第
    2のウァームウェアとを内蔵の第2のRAMに格納させ
    る周辺デバイスと、前記ROMと前記第1のRAMと前
    記周辺デバイスとを制御するプロセッサと、前記プロセ
    ッサが前記ROMから読み出した前記第1のファームウ
    ェアおよび前記第2のRAMから読み出した前記第2の
    ファームウェアを前記第3のファームウェアに誤り訂正
    符号化し前記第2のデータを前記第1のデータに誤り訂
    正符号化しこれら誤り訂正符号化された信号を前記第1
    のRAMに供給するとともに前記第1のRAMの格納す
    る前記第2のファームウェアおよび前記第1のデータを
    誤り訂正して前記プロセッサに供給する誤り訂正回路と
    を備え 前記プロセッサが、前記周辺デバイスの動作に際して
    は、前記第3のファームウェアを前記第1のRAMから
    読み出して前記第2のファームウェアとして前記第2の
    RAMに格納させ、前記周辺デバイスの動作が完了する
    と、前記第2のファームウェアと前記第2のデータとを
    前記第2のRAMから読み出して前記第3のファームウ
    ェアと前記第1のデータとして前記第1のRAMにそれ
    ぞれ上書させる ことを特徴とする宇宙用計算機。
JP5265317A 1993-10-25 1993-10-25 宇宙用計算機 Expired - Lifetime JP2616547B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03156655A (ja) * 1989-11-15 1991-07-04 Toshiba Corp 宇宙機搭載用計算機のプログラム記憶装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
NEC RESEARCH & DEVELOPMENT,34〜3!(1993),P.385−395

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