JP2615773B2 - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置

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JP2615773B2
JP2615773B2 JP5332888A JP5332888A JP2615773B2 JP 2615773 B2 JP2615773 B2 JP 2615773B2 JP 5332888 A JP5332888 A JP 5332888A JP 5332888 A JP5332888 A JP 5332888A JP 2615773 B2 JP2615773 B2 JP 2615773B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関のシリンダ内に流入する燃料の挙
動を表す物理モデルに則って燃料噴射弁からの燃料噴射
量を制御する内燃機関の燃料噴射量制御装置に関する。
[従来の技術] 従来より、内燃機関に供給される燃料混合気の空燃比
が目標空燃比になるよう燃料噴射弁からの燃料噴射量を
制御する燃料噴射量制御装置の一つとして、例えば特開
昭59−196930号公報に記載の如く、内燃機関の回転速度
と吸入空気量とから求められる基本燃料噴射量を補正す
る補正値を制御入力、空燃比センサを用いて検出される
空燃比の実測値を制御出力とし、該制御入力と制御出力
との間に線形な近似が成り立つものとして同定を行い、
内燃機関の動的な振舞いを記述する物理モデルを求め、
これに基づき設計された制御則により燃料噴射量を制御
するよう構成された、 所謂線形制御理論に基づく制御装置が知られている。
[発明が解決しようとする問題点] しかし上記制御入力量と制御出力量との関係は本来非
線形であり、単に線形近似により物理モデルを求めたの
では内燃機関の動的な振舞いを極めて狭い運転条件下で
しか正確に記述することができないため、従来この種の
制御装置では、線形近似が成り立つとみなし得る複数の
運転領域毎に数式モデルを求め、該数式モデルに基づき
各運転領域毎に制御則を設計しなければならなかった。
従ってこの種の制御装置では、制御に用いる制御則を
上記物理モデルに対応して内燃機関の各運転領域毎に切
り替えなければならず、制御が煩雑になるといった問題
があった。また各運転領域の境界点では制御則の切り替
えのために制御が不安定になるといった問題もある。
そこで本願出願人は、上記のように制御則を切り替え
ることなく(即ち一つの制御則で)内燃機関の広範囲な
運転条件下で燃料噴射量を精度よく制御することができ
る燃料噴射量制御装置として、特願昭62−189889号,特
願昭62−189891号等により、吸気管壁面への付着燃料量
及び吸気管内での蒸発燃料量を状態変数として燃料の挙
動を記述した物理モデルに基づく制御則により、該状態
変数量,吸気管壁面からの燃料蒸発量,シリンダ内に流
入する空気量と目標燃空比とを乗ずることによって得ら
れるシリンダ内に流入すべき目標燃料量等に基づき燃料
噴射弁からの燃料噴射量を算出し、燃料噴射制御を行な
う燃料噴射量制御装置を提案した。
上記提案の装置では、状態変数量は上記物理モデルに
基づき設定されたオブザーバ等の演算式により算出さ
れ、吸気管壁面からの燃料蒸発量は内燃機関の回転速
度,吸気管圧力,機関温度から算出される吸気管内での
燃料の飽和蒸気圧等に基づき算出されるのであるが、例
えば内燃機関が暖機後高負荷高回転で運転されている場
合等、燃料噴射によって一旦吸気管壁面に付着した燃料
が次の吸気行程までに完全に蒸発してしまうような場合
に、上記状態変数量や吸気管壁面からの燃料蒸発量が実
際の値とならず、これに基づき算出される燃料噴射量が
内燃機関の運転状態に対応せず、空燃比が目標空燃比か
ら大きくずれる場合があった。
つまり上記提案の装置では吸気管壁面からの燃料蒸発
量を、内燃機関の回転速度,吸気管圧力,飽和蒸気圧等
に基づき、吸気管に燃料が付着しているものとして算出
するため、上記のように吸気管壁面の付着燃料が0にな
るような運転条件下では燃料蒸発量の値が実際より大き
くなるとか、或はオブザーバ等を用いて算出される付着
燃料量が実際には有り得ない負の値となるといったこと
があり、空燃比で目標空燃比から大きくずれることがあ
るのである。特に上記特願昭62−189891号により提案し
た装置では、空燃比のフィードバックを行なわないの
で、大きな問題となる。
そこで本発明は、上記のように吸気管壁面への付着燃
料量及び吸気管内での蒸発燃料量を状態変数として燃料
の挙動を既述した物理モデルに則って燃料噴射量を制御
する装置において、吸気関壁面への付着燃料量が少ない
場合であっても吸気管壁面からの燃料蒸発量を正確に算
出することができるようにすることを目的としてなされ
た。
[問題点を解決するための手段] 即ち上記目的を達するためになされた本発明の構成
は、第1図に例示する如く、 吸気管M1壁面への付着燃料量fw及び該吸気管M1内での
蒸発燃料量fvを状態変数として内燃機管M2のシリンダM3
内に流入する燃料の挙動を記述した物理モデルに基づき
設定された制御則により、燃料噴射弁M4からの燃料噴射
量qを制御する内燃機関の燃料噴射量制御装置であっ
て、 内燃機関M2の回転速度ω、吸気管M1内での燃料の飽和
蒸気圧Ps、及びシリンダM3内への流入空気量mを検出す
る運転状態検出手段M5と、 少なくとも上記飽和蒸気圧Psに基づき吸気管M1壁面に
付着した燃料の蒸発量Vfを算出し、該算出結果を上記回
転速度ωで除算して内燃機関1サイクル当りの単位蒸発
量Vfwを求める単位蒸発量算出手段M6と、 燃料噴射実行毎に、上記単位蒸発量Vfwと燃料噴射量
qとに基づき次の吸気行程時での付着燃料量fw及び蒸発
燃料量fvを推定する推定手段M7と、 上記単位蒸発量Vfw、付着燃料量fw,蒸発燃料量fv,及
び上記運転状態検出手段M5で検出された空気量mと目標
燃空比λrとの積λr+mに基づき、燃料噴射弁M4から
の燃料噴射量qを算出する燃料噴射量算出手段M8と、 上記推定手段M7で推定された付着燃料量fwが負の値で
あるか否かを判断し、付着燃料量fwが負の値であれば、
燃料噴射量算出用の付着燃料量fwを0に変更する付着燃
料量変更手段M9と、 該付着燃料量変更手段M9が燃料噴射量算出用の付着燃
料量fwを0に変更したとき、燃料噴射量qと前回燃料噴
射量qの算出に用いた付着燃料量fwとに基づき単位蒸発
量Vfwを算出し、該算出結果を燃料噴射量算出用の単位
蒸発量とする単位蒸発量変更手段M10と、 該単位蒸発量補正手段M10が燃料噴射量算出用の単位
蒸発量を変更したとき、該変更した単位蒸発量Vfwと燃
料噴射量qと前回燃料噴射量qの算出に用いた蒸発燃料
量fvとに基づき蒸発燃料量fvを算出し、該算出結果を燃
料噴射量算出用の蒸発燃料量fvとする蒸発燃料量変更手
段M11と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御装
置を要旨としている。
ここで運転状態検出手段M5は、内燃機関M2の回転速度
ω、吸気管M1内での燃料の飽和蒸気圧Ps、及びシリンダ
M3内への流入空気量mを検出するためのもので、まず内
燃機関M2の回転速度ωを検出するものとしては、従来よ
り内燃機関の制御装置に使用されている回転速度センサ
を用いることができる。
次に吸気管M1内での飽和状気圧Psはセンサにより直接
検出することは難しいが、飽和蒸気圧Psは吸気管壁面へ
の付着燃料温度Tの関数であり、付着燃料温度Tは内燃
機関M2のウォータジャケット水温或は吸気ポート付近の
シリンダヘッド温度によって代表させることができるの
で、温度センサによりウォータジャケット水温或いはシ
リンダヘッド温度が検出し、その検出結果T(゜K)を
パラメータとする次式(1)に示す如き演算式を用いて
飽和蒸気圧Psを求めるようにすればよい。
Ps=β1+T2−β2+T+β3 …(1) (但し、β1,β2,β3:定数) また次にシリンダM3内に流入する空気量mは、例えば
吸気管圧力Pと吸気温度Tiと内燃機関M2の回転速度ωと
をパラメータとする次式(2) m={β×(ω)+P−βy(ω)}/Ti …(2) により容易に算出することができるので、吸気管圧力P
及び吸気温度Tiを周知の吸気圧センサ及び吸気温センサ
により検出し、その検出結果と上記回転速度センサによ
る検出結果とに基づき上式(2)を用いて求めるように
すればよい。また吸気管圧力Pと回転速度ωとをパラメ
ータとするマップにより基本空気量mを求めその算出結
果を吸気温度によって補正することで空気量mを求める
こともできる。更にスロットルバルブ上流に周知のエア
フロメータを設けて吸気管M1に流入する空気量を検出
し、その検出結果に基づき吸気行程時にシリンダM3内に
流入する空気量mを推定するようにしてもよい。
次に上記構成の基本となる物理モデルの一例について
説明する。
まず内燃機関M2のシリンダM3内に流入する燃料量fc
は、燃料噴射弁M4からの燃料噴射量qと、吸気管M1壁面
への付着燃料量fwと、吸気管M1内部での蒸発燃料量fvと
を用いて次式(3)のように記述することができる。
fc=α1+q+α2+fw+α3+fv …(3) 即ち上記燃料量fcは、燃料噴射弁M4からの噴射燃料の
直接流入量α1+qと、その噴射燃料が付着した吸気管
M1からの間接流入量α2+fwと、噴射燃料或は壁面付着
燃料の蒸発により吸気管M1内部に存在する蒸発燃料の流
入量α3+fvとの総和であると考えられることから、上
式(3)のようにシリンダM3内に流入する燃料量fcを記
述することができるのである。
上式(3)において、燃料噴射量qは燃料噴射弁M4の
制御量によって定まるので、吸気管M1壁面への付着燃料
量fw及び吸気管M1内での蒸発燃料量fvを知ることができ
れば、燃料量fcを予測することができる。
そこで次に上記付着燃料量fw及び蒸発燃料量fvについ
て考える。
まず吸気管M1壁面への付着燃料量fwは、吸気行程時の
シリンダM3内への流入によって、吸気サイクル毎にその
一部α2が減少する他、吸気管M1内部への蒸発によって
減少し、吸気サイクルと同期して燃量噴射弁M4から噴射
される燃料噴射量qの一部α4が付着することによって
増加する。また吸気行程毎の吸気管M1壁面からの燃料蒸
発量は、α5+Vf/ωとして表すことができる。このた
め吸気管M1壁面への付着燃料量fwは次式(4)に示す如
く記述できる。
fw(k+1)=(1−α2)+fw(k)+α4+q
(k) −α5+Vf(k)/ω(k) …(4) (但し、k:吸気サイクル) 一方吸気管M1内部での蒸発燃料量fvは、吸気行程時の
シリンダM3内への流入によって、吸気サイクル毎にその
一部α3が減少する他、燃料噴射量qの一部α6が蒸発
することによって増加し、更に上記付着燃料の燃料蒸発
によって増加する。このため吸気管M1内の蒸発燃料量fv
は次式(5)に示す如く記述できる。
fv(k+1)=(1−α3)+fv(k)+α6+q
(k) +α5+Vf(k)/ω(k) …(5) 次に内燃機関M2のシリンダM3内に吸入された燃料量fc
(k)は、内燃機関M2に供給された燃料混合気の燃空比
λ(k)とシリンダM3内に流入した空気量m(k)とか
ら、次式(6)のように記述できる。
fc(k)=λ(k)+m(k) …(6) したがって上記各式の係数α1〜α6をシステム同定
の手法により決定すれば、次式(7)及び(8)に示す
如く、内燃機関M2の吸気サイクルをサンプリング周期と
して離散系で表現された、吸気管壁面への付着燃料量と
蒸発燃料量とを状態変数とする状態方程式(7)及び出
力方程式(8)を得ることができ、これによって内燃機
関での燃料挙動を表す物理モデルが定まる。
単位蒸発量算出手段M6は、上記(7)式におけるVf/
ωを単位蒸発量Vfwとして算出するためのもので、吸気
管M1内での飽和蒸気圧Psを一つのパラメータとして吸気
管M1壁面に付着した燃料の蒸発量Vfを算出し、その算出
結果を内燃機関M2の回転速度ωで除算することで単位蒸
発量Vfw,即ちVf/ωを算出する。まず吸気管M1壁面か
らの燃料蒸発量Vfは、正確には運転状態検出手段M5で検
出された飽和蒸気圧Psと吸気管圧力pとの関数として求
めることができ、また燃料蒸発量Vfは飽和蒸気圧Psによ
って大きく変化するので、飽和蒸気圧Psのみから近似的
に求めることもできる。このため単位蒸発量算出手段M6
としては、吸気管圧力Pと飽和蒸気圧Ps,或は飽和蒸気
圧Psのみをパラメータとするマップや演算式を用いて燃
料蒸発量Vfを算出し、その算出結果を回転速度ωで除算
するように構成すればよい。
次に推定手段M7及び燃料噴射量算出手段M8は、上記
(7)及び(8)式の物理モデルに基づき設定される。
まず推定手段M7は付着燃料量fw及び蒸発燃料量fvを推
定するためのものであるが、これら各値は回転速度ωの
ようにセンサを用いて直接検出できず、また空気量mの
ようにセンサによる検出結果をパラメータとする演算式
等を用いて間接的に検出することもできないので、この
推定手段M7を用いて推定するようにされているのであ
る。そしてこの推定手段M7としては、例えば、最小次元
オブザーバ(Minimal Order Observer)、同一次元オブ
ザーバ(Identity Observer)、有限整定オブザーバ(D
ead Beat Observer)、線形関数オブザーバ(Linear Fu
nction Observer)或は適応オブザーバ(Adaptive Pbse
rver)として、古田勝久他著「基礎システム理論」(昭
和53年)コロナ社、或は古田勝久他著「メカニカルシス
テム制御」(昭和59年)オーム社等、に詳解されている
周知の設計法により、上記(7)及び(8)式に基づき
オブザーバとして構成するか、或は上記(7)式をその
まま用いて状態変数を算出するよう構成することによっ
て実現できる。
また燃料噴射量算出手段M8は、内燃機関M2に供給され
る燃料混合気の燃空比を目標燃空比λrに制御すべく、
単位蒸発量Vfw,付着燃料量fw,蒸発燃料量fv,及び運転
状態検出手段M5で検出された空気量mと目標燃空比λr
との積(即ちシリンダM3内に流入させる目標燃料量)λ
rm、に基づき燃料噴射弁M4からの燃料噴射量qを算出す
るためのもので、上記(7)及び(8)式の上記物理モ
デルに基づき、周知の設計手法によって演算式を設定
し、該演算式を用いて、上記各値に所定係数を乗じた値
を加算することで燃料噴射量qを算出するようにすれば
よい。
尚、この制御量算出手段M8としては、外乱によって燃
空比が目標燃空比から大きくずれることのないよう、内
燃機関M2のシリンダ内に流入する燃料量を検出し、その
検出結果と上記目標燃料量λrmとの偏差を逐次加算し、
外検出結果に係数を掛けた値を上記燃料噴射量qの算出
結果に加算して制御に用いる燃料噴射量qとする、所謂
サーボ系(Servo System)に拡大された制御量算出手段
として構成してもよい。この場合、内燃機関M2のシリン
ダ内に流入した燃料量を検出する必要があるが、これに
は周知の空燃比センサを用いて内燃機関M2に供給された
燃料混合気の燃空比λを検出し、この検出結果に上記運
転状態検出手段M5で検出された空気量mを乗算すること
で燃料λmを求めるようにすればよい。
次に付着燃料量補正手段M9は、推定手段M7で推定され
た吸気管壁面への付着燃料量fwが実際には有り得ない負
の値になった場合に、その旨を検出して付着燃料量fwを
0の値に補正するためのものである。つまり前述したよ
うに内燃機関暖機後の高負荷高回転時等、燃料の吸気管
壁面への付着量より吸気管壁面からの蒸発量の方が大き
く、その状態が長く続くような場合には、推定手段M7で
推定される付着燃料量fwが実際には有り得ない負の値と
なってしまい、これに基づき算出される燃料噴射量qが
内燃機関の運転状態とは対応しない値となって空燃比が
目標空燃比からずれるので、このような場合には、付着
燃料量fwを0に設定することで、付着燃料量fwの誤推定
による燃料噴射量qの誤算出を防止しているのである。
また単位蒸発量変更手段M10は、付着燃料量補正手段M
9が推定手段M7で推定された付着燃料量fwを0に補正し
たとき、燃料噴射量qと前回燃料噴射量qの算出に用い
た付着燃料量fwとに基づき単位蒸発量Vfwを求め、その
値を燃料噴射量算出用の単位蒸発量Vfwに変更する。こ
れは単位蒸発量算出手段M6が、単位蒸発量Vfwを、吸気
管壁面から常に燃料が蒸発しているものとして算出する
ためである。つまり吸気管M1壁面に燃料が付着しておら
ず付着燃料量fwが0になるような場合には、単位蒸発量
算出手段M6で算出される単位蒸発量Vfwが実際より大き
くなって、燃料噴射量算出手段M8で燃料噴射量qを誤算
出してしまうこととなるので、燃料噴射量qと前回燃料
噴射量の算出に使用した付着燃料量fwとに基づき、単位
蒸発量Vfwを算出しなおすのである。
尚この算出には上述の(4)式を変形して得られる次
式(9)を用いればよい。
Vfw={(1−α2)+fw+α4+q}/α5…(9) つまり次の吸気行程時での付着燃料量が0になる場合
には、(4)式の左辺,即ちfw(k+1)が0となるの
で、右辺のfw/ω,即ち単位蒸発量Vfwを求めるには、
上記(4)式のfw(k+1)を0として変形した上記
(9)式を用いることができるのである。
また次に蒸発燃料量変更手段M11は、推定手段M7にお
いて蒸発燃料量fvが単位蒸発量算出手段M6で算出された
単位蒸発量Vfwに基づき算出され、単位蒸発量Vfwが実
際より大きくなった場合には、蒸発燃料量fvの算出結果
も異常な値になってしまうので、これを防止するための
ものであっる。つまり上記のように単位蒸発量変更手段
M10で単位蒸発量Vfwが変更されると、その変更された
単位蒸発量Vfwに基づき蒸発燃料量fvを算出しなおすこ
とで、蒸発燃料量fvを正確な値に補正しているのであ
る。尚この算出には、上記(5)式を用いればよい。
[作用] このように構成された本発明の燃料噴射量制御装置に
おいては、推定手段M7で算出された吸気管M1壁面への付
着燃料量fwが実際には有り得ない負の値となったとき、
付着燃料量変更手段M9がその値fwを0に変更する。する
と単位蒸発量変更手段M10が、燃料噴射量qと前回燃料
噴射量qの算出に使用した付着燃料量fwとから単位蒸発
量Vfwを算出して燃料噴射量算出用の単位蒸発量とし、
更に蒸発燃料量算出手段M11が、その変更された単位蒸
発量Vfwと燃料噴射量qと前回燃料噴射量qの算出に使
用した蒸発燃料量fvとに基づき蒸発燃料量fvを算出して
燃料噴射量算出用の蒸発燃料量とする。
このため本発明では、燃料噴射量算出手段M8が燃料噴
射量qを算出するのに使用される付着燃料量fw,単位蒸
発量Vfw,及び蒸発燃料量fvが常に正常な値となり、燃
料噴射量qは内燃機関M2の運転状態に応じて最適な値に
制御することが可能となる。
[実施例] 以下本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず第2図は本発明が適用された内燃機関2及びその
周辺装置の構成を表す概略構成図である。
図に於て4はエアクリーナ6を介して空気を吸入する
吸気管を表し、この吸気管4には、吸気量を制御するた
めのスロットルバルブ8、吸気の脈動を抑えるためのサ
ージタンク10、その内部の圧力(吸気管圧力)Pを検出
する吸気圧センサ12、及び吸気温度Tiを検出する吸気温
センサ14が備えられている。
一方16は排気管で、排気を浄化するための三元触媒コ
ンバータ18が備えられている。
また当該内燃機関2には、その運転状態を検出するた
めのセンサとして、上記吸気圧センサ12及び吸気温セン
サ14の他、ディストリビュータ20の回転から内燃機関2
の回転速度ωを検出するための回転速度センサ22、同じ
くディストリビュータ20の回転から内燃機関2への燃料
噴射タイミングを検出するためのクランク角センサ24、
及び内燃機関2のウォータジャケットに取り付けられ、
冷却水温Tを検出する水温センサ26が備えられている。
尚ディストリビュータ20はイグナイタ28からの高電圧を
所定の点火タイミングで点火プラグ29に印加するための
ものである。
そして上記各センサからの検出信号は、マイクロコン
ピュータを中心とする論理演算回路として構成された電
子制御回路30に出力され、燃料噴射弁32を駆動して燃料
噴射弁32からの燃料噴射量を制御するのに用いられる。
即ち電子制御回路30は、予め設定された制御プログラ
ムに従って燃料噴射量制御のための演算処理を実行する
CPU40、CPU40で演算処理を実行するのに必要な制御プロ
グラムや初期データが予め記録されたROM42、同じくCPU
40で演算処理を実行するのに用いられるデータが一時的
に読み書きされるRAM44、上記各センサからの検出信号
を入力するための入力ポート46、及びCPU40での演算結
果に応じて燃料噴射弁32に駆動信号を出力するための出
力ポート48、等から構成され、内燃機関2のシリンダ2a
内に流入する燃料混合気の燃空比λが予め設定された目
標燃空比λrになるよう燃料噴射弁32からの燃料噴射量
qを制御するよう構成されている。
次にこの燃料噴射制御に使用される制御系の基本を第
3図に示すブロックダイヤグラムに基づいて説明する。
尚、第3図は制御系を示す図であって、ハード的な構成
を示すものではなく、実際には第4図のフローチャート
に示した一連のプログラムの実行により、離散系として
実現される。また本実施例の制御系は、前述の(7)及
び(8)式に示した物理モデルに基づき設計されてい
る。
第3図に示すように、本実施例の制御系では、まず吸
気圧センサ12で検出された吸気管圧力P及び水温センサ
26で検出された冷却水温Tが第1演算部P1に入力され
る。すると第1演算部P1では、その入力された冷却水温
Tが前述の(1)式の如き演算式を用いて吸気管4内で
の燃料の飽和蒸気圧Psに変換され、更にその変換された
飽和蒸気圧Psと吸気管圧力Pとから吸気管4の壁面に付
着した燃の蒸発量Vfが算出される。またその変換された
蒸発量Vfは除算部P2に入力され、上記回転速度センサ22
を用いて検出される内燃機関2の回転速度ωによって除
算される。そしてその除算結果Vf/ω(即ち,前述の単
位蒸発量Vfw)は係数f4乗算部P3に入力され、予め設定
された係数f4が乗算される。
一方吸気圧センサ12により検出される吸気管圧力P及
び回転速度センサ22により検出される回転速度ωは、吸
気温センサ14により検出される吸気温Tiと共に第2演算
部P4にも入力される。第2演算部P4は、上述の(2)式
の如き演算式を用いて内燃機関2の回転速度ωと吸気管
圧力Pと吸気温度Tiとからシリンダ2a内に流入する空気
量mを算出するためのもので、その算出結果は乗算部P5
に出力される。すると乗算部P5では、上記第2演算部P4
で算出された空気量mと予め設定された目標燃空比λr
とが乗算され、これによってシリンダ2a内に流入すべき
燃料量(目標燃料量)λrmが算出される。そしてこの乗
算部P5で算出された目標燃料量λrmは係数f3乗算部P6に
入力され、予め設定された係数f3が乗算される。
一方上記除算部P2の除算結果Vf/ωは状態変数推定部P
7にも出力される。状態変数推定部P7は、予め設定され
た演算式(本実施例では前述の(7)式)を用いて、除
算部P2の除算結果Vf/ωと、燃料噴射弁32からの燃料噴
射量qと、前回推定した吸気管4壁面への付着燃料量
w及び吸気管4内での蒸発燃料量vとから、前述の
(7)及び(8)式で示した物理モデルの状態変数量、
即ち付着燃料量fwと蒸発燃料量fv、を推定するためのも
ので、その推定結果w及びvには、係数f1乗算部P8
及び係数f2乗算部P9で、夫々、係数f1及びf2が乗算され
る。
そしてこれら乗算部P8及びP9からの乗算結果は、他の
乗算部P3、P6での乗算結果と共に加算部P10〜P12で加算
され、これによって燃料噴射弁32からの燃料噴射量qが
決定される。
次に上記第3図の制御系の設計方法について説明す
る。尚、この種の制御系の設計方法としては、例えば、
古田勝久著「実システムのデジタル制御」システムと制
御,Vol.28,ωo.12(1984年)計測自動制御学会等に詳し
いので、ここでは簡単に説明する。
上述のように本実施例の制御系は、前述の(7)及び
(8)式に示した物理モデルに基づき設計されている。
この物理モデルは非線形であるので、まず上記物理モデ
ルを線形近似する。
上記(7),(8)式において、 とおくと、(7),(8)式は で表すことができる。
ここで、 で定常となるとき、 とすると、上式(19)及び(20)は次式(19)′,(2
0)′に示す如くなる。
上式(19),(19)′及び(20),(20)′より、 次に、上式(21),(22)において、 とおくと、(21),(22)式は次式(26)(27)の如く
なる。
この(26)及び(27)において、X(k)→0とすれ
ば、Y(k)=0となり, であれば、 となる。従って上式(26)の最適レギュレータを設計す
ればよい。即ち、離散型リカッチ方程式を説くことで、
最適制御は次式(28)の如く求まる。
またこの(28)式は、上記(23)及び(24)式より次
式(29)の如くなる。
従って、上記(19)′及び(20)′式において、 について解ければ上式(29)が確定し、 を求めることができるようになる。
本実施例の場合、上式(30)は、前述の(10)〜(1
8)式より、次式(31)の如くなり、 (即ちfwr、fvr、qr)が夫々次式(32)〜(34)の如く
求まる。
(但し、β11〜β23は定数) 従って上記(29)式より、f1〜f4を定数として、 となり、上記第3図に示す制御系が設計できる。
尚上式(35)は燃料噴射量を求めるための上述の燃料
噴射量算出手段M8での演算式となる。
次に状態変数推定部P7は、上式(35)における吸気管
4壁面への付着燃料量fw及び吸気管4内での蒸発燃料量
fvを直接測定できないため、その値を推定するためのも
のである。この種の推定装置は、通常、コピナスの設計
法等によって設計されるオブザーバとして構成される
が、本実施例では内燃機関2に実際に供給された燃料混
合気の空燃比λを測定できないため、通常のオブザーバ
を使用することができない。しかし内燃機関2での燃料
挙動は上記(7)式によって記述できるので、(7)式
をそのまま用いることで吸気管4壁面への付着燃料量fw
及び吸気管4内での蒸発燃料量fvを求めることができ
る。
即ち、まず(7)式において、q(k)は制御量とし
て電子制御回路30側で知ることができ、またVf(k)は
水温センサ26により検出される冷却水温Tから飽和蒸気
圧Psを求め、この値と吸気圧センサ12により検出された
吸気管圧力Pとから検出することができ、更にω(k)
は回転速度センサ22により検出することができるので、
右辺第2項、第3項は計算可能である。そこで、 δw(k)=fw(k)−w(k) …(36) δv(k)=fv(k)−v(k) …(37) とおくと、 となる。上式(38)において1−α2<1、1−α3<
1であるから(38)は安定で、δw(k)、δv(k)
→0、即ちw(k)→fw(k)、v(k)→v
(k)となる。従って蒸気fw(k)、fv(k)として適
当な初期値を与えれば、fw(k)及びfv(k)は上式
(7)によって推定できるようになるのである。
このため本実施例では、この状態変数推定部P7が、上
記(7)式を用いて吸気管4壁面への付着燃料量fw及び
吸気管4内での蒸発燃料量fvを推定するように構成され
ている。尚外乱によって、fw(k)≠w、fv(k)≠
vとなっても、w(k)、v(k)は、fw
(k)、fv(k)に追従するので、上記(35)式により (即ち燃料噴射量q(k))を問題なく算出できる。
次に電子制御回路30で実行される燃料噴射制御を第4
図に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、以
下の説明では現在の処理において扱われる量を添字
(k)で表す。
当該燃料噴射制御30は内燃機関2の運転開始と共に起
動され、内燃機関2の運転中常時繰り返し実行される。
処理が開始されると、まずステップ100を実行して、
付着燃料量wo、蒸発燃料量vo、燃料噴射量qを初期
設定する。そして続くステップ110では、上記各センサ
からの出力信号に基づき、吸気管圧力P(k)、吸気温
度Ti(k)、内燃機関2の回転速度ω(k)、冷却水温
T(k)を求め、ステップ120に移行する。
ステップ120では、上記ステップ110で求めた吸気管圧
力P(k)と、内燃機関2の回転速度ω(k)とに基づ
き、内燃機関2の負荷に応じた目標燃空比λrを算出す
る。尚このステップ120では、通常、燃料混合気の空気
過剰率が1(即ち理論空燃比)となるよう目標燃空比λ
rが設定され、内燃機関2の高負荷運転時等には燃料を
通常より増量して内燃機関の出力を上げるため、目標燃
空比λrがリッチ側に設定され、内燃機関2の軽負荷運
転時等には、燃料を通常より減量して燃費を向上するた
め、目標燃空比λrがリーン側に設定される。
ステップ120で目標燃空比λr(k)が設定される
と、今度はステップ130に移行し、上記ステップ120で求
めた吸気管圧力P(k)と吸気温度Ti(K)と内燃機関
2の回転速度ω(k)とに基づき、前述の(2)式に示
した如き演算式またはデータマップを用いてシリンダ2a
内に流入する空気量m(k)を算出する、前記演算部P4
としての処理を実行する。
また続くステップ140では、上記ステップ110で求めた
冷却水温T(k)と吸気管圧力P(k)とに基づき吸気
管2a壁面への付着燃料の蒸発量Vfを求め、その値を内燃
機関2の回転速度ω(k)で除算し、単位蒸発量Vfw
(k)(=Vf(k)/ω(k))を算出する、演算部P1
及び除算部P2としての処理を実行する。
続くステップ150は、上記ステップ140で求めた吸気管
壁面からの単位蒸発量Vfw(k)と、前回の燃料噴射量
qと、前回求めた付着燃料量wo及び蒸発燃料量voと
により、前記(7)式に基づき設定された次式(39) を用いて付着燃料量w(k)及び蒸発燃料量v
(k)を推定する、状態変数推定部P7としての処理を実
行する。
このようにステップ150で付着燃料量w(k)が算
出されると、ステップ160に移行して、その値w
(k)が実際には有り得ない負の値になっているか否か
を判断し、w(k)が負の値であれば、ステップ170
に移行して付着燃料量w(k)の値を0に変更する、
前記付着燃料量変更手段M9としての処理を実行する。
またこのように付着燃料量w(k)が0に変更され
ると、続くステップ180に移行し、今度は前述の(9)
式を用いて、前回燃料噴射量qの算出に使用した付着燃
料量woと燃料噴射量q(k)とに基づき単位蒸発量V
fw(k)を再度算出して、燃料噴射量の算出のための単
位蒸発量とする、前記単位蒸発量変更手段M10としての
処理を実行し、ステップ190に移行する。
そしてステップ190では、その算出された単位蒸発量
Vfw(k)と前回燃料噴射量qの算出に使用した蒸発燃
料量voと燃料噴射量q(k)とに基づき、前述の
(5)式を用いて蒸発燃料量v(k)を再度算出し、
その算出結果を燃料噴射量算出のための蒸発燃料量とす
る、前述の蒸発燃料量変更手段M11としての処理を実行
し、ステップ200に移行する。
ステップ200は、上記ステップ160で付着燃料量w
(k)が負の値ではないと判断された場合にも実行さ
れ、上記ステップ120で設定した目標燃空比λr(k)
と上記ステップ130で求めた空気量m(k)とを乗算し
て、シリンダ2a内に流入する目標燃料量λrm(k)を算
出する、乗算部P5としての処理を実行した後、ステップ
210に移行する。
ステップ210では、上記ステップ150又はステップ170
及びステップ190で設定された付着燃料量w(k)及
び蒸発燃料量v(k)と、ステップ200で求めた目標
燃料量λrm(k)と、ステップ140又はステップ180で求
めた単位蒸発量Vfw(k)とから、前述の(35)式を用
いて燃料噴射量q(k)を算出し、ステップ220に移行
する。
そしてステップ220では、上記クランク角センサ24か
らの検出信号に基づき決定される燃料噴射タイミング
で、上記ステップ210で算出された燃料噴射q(k)に
応じた時間燃料噴射弁32を開弁して実際に燃料噴射を行
なう、燃料噴射制御を実行する。
上記ステップ220で燃料噴射制御が実行され、内燃機
関2への燃料供給が一旦終了すると、次にステップ230
に移行し、次回の処理で付着燃料量w及び蒸発燃料
vを推定するために基いる付着燃料量及び蒸発燃料量の
基準値wo、voとして、今回上記ステップ150又はス
テップ170及びステップ190で求めた付着燃料量w
(k)及び蒸発燃料量v(k)を設定し、再度ステッ
プ110に移行する。
以上説明したように本実施例の燃料噴射制御装置で
は、制御則が内燃機関2における燃料の挙動を記述した
物理モデルに基づき設定されるため、内燃機関2の吸気
管温度、即ち内燃機関2の暖気状態によって変化する燃
料の挙動をVfw(即ちVf/ω)によって非線形補償する
ことができ、単一の制御則によって燃料噴射量を制御す
ることができる。従って内燃機関の運転状態に応じて制
御則を変更するといった煩雑な制御が不要となり、制御
系の簡素化を図ることができる。
また本実施例では、状態変数推定部P7としてのステッ
プ150で算出された付着燃料量w(k)が実際には有
り得ない負の値になった場合に、ステップ160及びステ
ップ170の処理によってその値w(k)を0に設定
し、ステップ180及びステップ190で、単位蒸発量Vfw
(k)及び蒸発燃料量v(k)を再度算出するように
されている。このため本実施例においては、吸気管壁面
に付着した燃料がすべて蒸発するような内燃機関2の高
負荷高回転時等にも、燃料噴射量qの算出に使用される
単位蒸発量等のパラメータを正確な値に設定することが
でき、空燃非の制御精度を向上することが可能となる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の内燃機関の燃料噴射量制
御装置によれば、推定手段で推定された付着燃料量が実
際には有り得ない負の値になった場合に、その値を0に
補正し、それに応じて単位蒸発量及び蒸発燃料量を再度
算出するようにされているので、燃料噴射量の算出に用
いられる付着燃料量,蒸発燃料量,及び単位蒸発量を常
に内燃機関の運転状態に対応した正確な値に設定するこ
とができ、空燃非の制御精度を向上することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を表すブロック図、第2図は実施
例の内燃機関及びその周辺装置を表す概略構成図、第3
図は実施例の制御系の基本構成を表わすブロックダイヤ
グラム、第4図は実施例の燃料噴射制御を表わすフロー
チャート、である。 M1、4……吸気管、M2、2……内燃機関 M3、2a……シリンダ、M4、32……燃料噴射弁 M5……運転状態検出手段 M6……単位蒸発量算出手段 M7……推定手段、M8……燃料噴射量算出手段 M9……付着燃料量変更手段 M10……単位蒸発量変更手段 M11……蒸発燃料量変更手段 12……吸気圧センサ、14……吸気温センサ 20……回転速度センサ、26……水温センサ 30……電子制御回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気管壁面への付着燃料量及び該吸気管内
    での蒸発燃料量を状態変数として内燃機関のシリンダ内
    に流入する燃料の挙動を記述した処理モデルに基づき設
    定された制御則により、燃料噴射弁からの燃料噴射量を
    制御する内燃機関の燃料噴射量制御装置であって、 内燃機関の回転速度、吸気管内での燃料の飽和蒸気圧、
    及びシリンダ内への流入空気量を検出する運転状態検出
    手段と、 少なくとも上記飽和蒸気圧に基づき吸気管壁面に付着し
    た燃料の蒸発量を算出し、該算出結果を上記回転速度で
    除算して内燃機関1サイクル当りの単位蒸発量を求める
    単位蒸発量算出手段と、 燃料噴射実行毎に、上記単位蒸発量と燃料噴射量とに基
    づき次の吸気行程時での付着燃料量及び蒸発燃料量を推
    定する推定手段と、 上記単位蒸発量,付着燃料量,蒸発燃料量,及び上記運
    転状態検出手段で検出された空気量と目標燃空比との積
    に基づき、燃料噴射弁からの燃料噴射量を算出する燃料
    噴射量算出手段と、 上記推定手段で推定された付着燃料量が負の値であるか
    否かを判断し、付着燃料量が負の値であれば、燃料噴射
    量算出用の付着燃料量を0に変更する付着燃料量変更手
    段と、 該付着燃料量変更手段が燃料噴射量算出用の付着燃料量
    を0に変更したとき、燃料噴射量と前回燃料噴射量の算
    出に用いた付着燃料量とに基づき単位蒸発量を算出し、
    該算出結果を燃料噴射量算出用の単位蒸発量とする単位
    蒸発量変更手段と、 該単位蒸発量補正手段が燃料噴射量算出用の単位蒸発量
    を変更したとき、該変更した単位蒸発量と燃料噴射量と
    前回燃料噴射量の算出に用いた蒸発燃料量とに基づき蒸
    発燃料量を算出し、該算出結果を燃料噴射量算出用の蒸
    発燃料量とする蒸発燃料量変更手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御装
    置。
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