JP2611255B2 - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置

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JP2611255B2
JP2611255B2 JP62218878A JP21887887A JP2611255B2 JP 2611255 B2 JP2611255 B2 JP 2611255B2 JP 62218878 A JP62218878 A JP 62218878A JP 21887887 A JP21887887 A JP 21887887A JP 2611255 B2 JP2611255 B2 JP 2611255B2
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関のシリンダ内に流入する燃料の挙
動を表す物理モデルに則って燃料噴射弁からの燃料噴射
量を制御する内燃機関の燃料噴射量制御装置に関する。
[従来の技術] 従来より、燃料噴射弁からの燃料噴射量を制御する方
法の一つとして、例えば特開昭59−196930号公報に記載
の如く、内燃機関の回転速度と吸入空気量とから求めら
れる基本燃料噴射量を補正する補正値を制御入力、空燃
比センサを用いて検出される空燃比の実測値を制御出力
とし、該制御入力と制御出力との間に線形な近似が成り
立つものとして同定を行い、内燃機関の動的な振舞いを
記述する物理モデルを求め、これに基づき燃料噴射量を
制御する、所謂線形制御理論に基づく制御方法が知られ
ている。
[発明が解決しようとする問題点] しかし上記制御入力量と制御出力量との関係は本来非
線形であり、単に線形近似により物理モデルを求めたの
では内燃機関の動的な振舞いを極めて狭い運転条件下で
しか正確に記述することができない。このため従来で
は、線形近似が成り立つとみなし得る複数の運転領域毎
に物理モデルを求め、該物理モデルに基づき各運転領域
毎に制御則を設定し、これを内燃機関の運転状態に応じ
て切り替えて制御を行わなければならず、制御が煩雑に
なるといった問題があった。また各運転領域の境界点で
は制御則の切り替えのために制御が不安定になるといっ
た問題もある。
またこの種の制御方法では、計算時間を短縮して制御
の応答性等を向上するため、上記物理モデルに低次元化
近似されたものを用い、近似誤差または内燃機関の個体
差による誤差を積分動作で吸収することが知られている
が、従来では単に制御出力と制御入力とが線形近似が成
り立つものとして、物理的な意味を持たない状態変数に
より物理モデルを構築しているので、物理モデルを低次
元化すると積分制御量が大きくなって、制御精度が低下
するといった問題もあった。
そこで本発明は、内燃機関の燃料の挙動に着目して、
内燃機関の動的な振舞いを正確に記述する物理モデルを
構築することにより、燃料噴射量を精度良く制御するこ
とを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するためになされた本発明の内燃機関
の燃料噴射量制御装置は、第1図に例示するように、 吸気管M1壁面への付着燃料量fw、及び該吸気管M1内で
の蒸発燃料量fvを状態変数として、燃料噴射弁M4からの
燃料噴射量q、内燃機関M2の回転速度ω、吸気管M1壁面
付着燃料の蒸発量Vf、シリンダM3内に流入した燃料混合
気の燃料と空気との比を表す燃空比λ、及びシリンダM3
内に流入する空気量mに基づき、内燃機関M2のシリンダ
M3内に流入する燃料の挙動を、 (ここで、kは吸気行程におけるk番目のサイクルを示
し、α2〜α6は定数である。) なる式にて記述した物理モデルに則って、燃料噴射弁M4
からの燃料噴射量qを制御する内燃機関の燃料噴射量制
御装置であって、 上記内燃機関M2の回転速度ω、上記吸気管M1内の吸気
圧力P、上記吸気管M1における燃料の飽和蒸気圧Ps、及
び上記シリンダM3内に流入する空気量mを求める運転状
態検出手段M5と、 上記吸気圧力Pおよび上記飽和蒸気圧Psに基づき上記
吸気管M1壁面付着燃料の蒸発量Vfを算出する蒸発量算出
手段M6と、 該蒸発量算出手段M6で算出された吸気管M1壁面付着燃
料の蒸発量Vfを上記回転速度ωで除算して内燃機関1サ
イクルあたりの単位蒸発量Vf/ωを求める除算手段M7
と、 上記物理モデルに従って、上記運転状態検出手段M5で
求められた空気量mと目標燃空比λrとの積λrm、上記
単位蒸発量Vf/ω、及び上記燃料噴射弁M4からの燃料噴
射量qに基づき、上記状態変数としての付着燃料量fw及
び蒸発燃料量fvを推定する推定手段M8と、 上記物理モデルに従って設定された、 q(k)=f1・fw(k)+f2・fv(k) +f4・λrm(k)+f5・Vf(k)/ω(k) (ここで、kは吸気行程におけるk番目のサイクルを示
し、f1,f2,f4,f5は定数である。) なる制御則を使用して、上記単位蒸発量Vf/ω、上記推
定手段の推定結果fw(k),fv(k)、及び上記運転状
態検出手段M5で求められた空気量mと目標燃空比λrと
の積λrmに基づき、上記燃料噴射弁M4からの燃料噴射量
qを算出する燃料噴射量算出手段M9と、 を備えた内燃機関の燃料噴射量制御装置である。
ここで運転状態検出手段M5とは、少なくとも、内燃機
関M2の回転速度ω、吸気管M1内の吸気圧力P、吸気管に
おける燃料の飽和蒸気圧PS、及び上記シリンダM3内に
流入する空気量mを求めるものである。内燃機関M2の回
転速度ωを求めるには周知の回転速度センサを用いるこ
とができる。吸気管M1内の吸気圧力Pを求めるには、絶
対圧や差圧を検出する周知の半導体圧力センサ等の使用
が例示される。飽和蒸気圧Psは吸気管壁面への付着燃料
温度Tの関数であり、付着燃料温度Tは内内燃機関M2の
ウォータジャケット水温或は吸気ポート付近のシリンダ
ヘッド温度によって代表させることができるので、温度
センサによるウォータジャケット水温或はシリンダヘッ
ド温度を検出し、その検出結果T(゜Kをパラメータと
する例えば次式(1)に示す如き演算式を用いて、飽和
蒸気圧Psを求めることができる。
Ps=β1・T2−β2・T+β3 …(1) (但し、β1,β2,β3:定数) 次にシリンダM3内に流入する空気量mは、例えば吸気
圧力Pと吸気温度Tiと内燃機関M2の回転速度ωとをパラ
メータとする次式(1.5) m={βx(ω)・P−βy(ω)}/Ti (1.5) により容易に算出することができる。このため空気量m
は、吸気圧力P及び吸気温度Tiを周知の吸気圧センサ及
び吸気温センサにより検出し、その検出結果と上記回転
速度センサによる検出結果とに基づき上式(1.5)を用
いて求めることができる。また吸気圧力Pと回転速度ω
とをパラメータとするマップにより基本空気量mを求め
その算出結果を吸気温度によって補正することで空気量
mを求めることもできる。またスロットルバルブ上流に
周知のエアフロメータを設けて吸気管M1内に流入する空
気量を検出し、その検出結果に基づき吸気行程時にシリ
ンダM3内に流入する空気量mを推定するようにしてもよ
い。
蒸発量算出手段M6は、運転状態検出手段M5で求められ
た飽和蒸気圧Ps、吸気圧力Pに基づきたとえば予め記憶
されたマップや演算式(2)を使用して吸気管M1壁面に
付着した燃料から単位時間当りに吸気管M1内に蒸発する
燃料の蒸発量Vfを算出するものである。
Vf=β4・(Ps−EP) …(2) (β4、Eはともに定数) 演算式(2)は、吸気管壁面の温度が低くて飽和蒸気
圧Psが小さいときには蒸発量が少なく、また吸気管M1内
の吸気圧力Pが高いときにもやはり蒸発量が小さくなる
ことを表す。ここで、係数Eは、燃料が付着する吸気管
M1壁面の形状と吸気圧力Pを変化させたときの付着燃料
の蒸発速度とから実験的に求まる値であって、吸気圧力
Pを変数とするマップや演算式から求めてもよいし、近
似的に固定値としてもよい。
次に本発明の基本となる物理モデルについて説明す
る。
まず内燃機関M2のシリンダM3内に流入する燃料量fc
は、燃料噴射弁M4からの燃料噴射量qと、吸気管M1壁面
への付着燃料量fwと、吸気管M1内部での蒸発燃料量fv
とを用いて次式(3)のように記述することができる。
fc=α1・q+α2・fw+α3・fv …(3) 即ち上記燃料量fcは、燃料噴射弁M4からの噴射燃料
の直接流入量α1・qと、その噴射燃料が付着した吸気
管M1からの間接流入量α2・fwと、噴射燃料或は壁面
付着燃料の蒸発により吸気管M1内部に存在する蒸発燃料
の流入量α3・fvとの総和であると考えられることか
ら、上式(3)のようにシリンダM3内に流入する燃料量
fcを記述することができるのである。
上式(3)において、燃料噴射量qは燃料噴射弁M4の
制御量によって定まるので、吸気管M1壁面への付着燃料
量fw及び吸気管M1内での蒸発燃料量fvを知ることがで
きれば、燃料量fcを予測することができる。
そこで次に上記付着燃料量fw及び蒸発燃料量fvにつ
いて考える。
まず吸気管M1壁面への付着燃料量fwは、吸気行程時
のシリンダM3内への流入によって、吸気サイクル毎にそ
の一部α2が減少する他、吸気管M1内部への蒸発によっ
て減少し、吸気サイクルと同期して燃料噴射弁M4から噴
射される燃料噴射量qの一部α4が付着することによっ
て増加する。また吸気行程毎の単位蒸発量はα5・Vf/
ω(α5は一吸気行程当りの蒸発量とするための定数で
あって、2回転で一吸気行程を行うときは0.5である)
として表すことができる。このため吸気管M1壁面への付
着燃料量fwは次式(4)に示す如く記述できる。
fw(k+1)=(1−α2)・fw(k) +α4・q(k)−α5・Vf(k)/ω(k)…(4) (但し、k:吸気サイクル) 一方吸気管M1内部での蒸発燃料量fvは、吸気行程時
のシリンダM3内への流入によって、吸気サイクル毎にそ
の一部α3が減少する他、燃料噴射量qの一部α6が蒸
発することによって増加し、更に上記付着燃料の燃料蒸
発によって増加する。このため吸気管M1内の蒸発燃料量
fvは次式(5)に示す如く記述できる。
fv(k+1)=(1−α3)・fv(k) +α6・q(k)+α5・Vf(k)/ω(k)…(5) 次に内燃機関M1のシリンダM3内に吸入された燃料量f
c(k)は、排気中の酸素濃度に基づき検出可能な燃空
比λ(k)と、シリンダM3内に流入した空気量m(k)
とから、次式(6)のように記述できる。
fc(k)=λ(k)・m(k) …(6) したがって上記各式の係数α1〜α6をシステム固定
の手法により決定すれば、次式(7)及び(8)に示す
如く、内燃機関M2の吸気サイクルをサンプリング周期と
して離散系で表現された、吸気管壁面への付着燃料量fw
と蒸発燃料量fvとを状態変数とする状態方程式(7)及
び出力方程式(8)を得ることができ、これによって内
燃機関での燃料挙動を表す物理モデルが定まる。
推定手段M8は、上記物理モデル(具体的には(7)式
の状態方程式)従って、状態変数fw及びfvを推定する
するものである。即ち付着燃料量fw及び蒸発燃料量fv
は、回転速度ωのようにセンサを用いて直接検出でき
ず、また燃料の蒸発量Vfや空気量mのようにセンサによ
る検出結果をパラメータとする演算式等を用いて間接的
に検出することもできないので、この推定手段M8を用い
て推定するようされているのである。
尚、この推定手段M8は、例えば、最小次元オブザーバ
(Minimal Order Observer)、同一次元オブザーバ(Id
entity Observer)、有限整定オブザーバ(Dead Beat O
bserver)、線形関数オブザーバ(Linear Function Obs
erver)或は適応オブザーバ(Adaptive Observer)とし
て、古田勝久他著「基礎システム理論」(昭和53年)コ
ロナ社、或は古田勝久他著「メカニカルシステム制御」
(昭和59年)オーム社等、に詳解されている周知の設計
法によりオブザーバとして構成してもよく、上記(7)
式をそのまま用いて状態変数を算出するよう構成しても
よい。
次に燃料噴射量算出手段M9は、上記物理モデルに従っ
て設定された、 q(k)=f1・fw(k)+f2・fv(k) +f4・λrm(k)+f5・Vf(k)/ω(k) …(イ) (ここで、kは吸気行程におけるk番目のサイクルを示
し、f1,f2,f4,f5は定数である。) なる制御則を使用して、少なくとも、除算手段M7の算出
結果つまり吸気行程間の単位蒸発量Vf/ω、推定手段M8
の推定結果w,v、及び運転状態検出手段M5で求めら
れた空気量mと目標燃空比λrとの積(即ちシリンダM3
内に流入させる目標燃料量)λrm、に基づき燃料噴射弁
M4からの燃料噴射量qを算出する。即ち燃料噴射量算出
手段M9は、内燃機関M2に供給される燃料混合気の燃空比
を目標燃空比λrに制御すべく、上記推定手段M8で推定
された状態変数量(付着燃料量w及び蒸発燃料量v)
に、それぞれ上記物理モデルに基づき予め設定された係
数f1、係数f2を掛け、シリンダM3内に流入させる目標燃
料量λrmに、上記物理モデルに基づき予め設定された係
数f4を掛けるとともに、当該制御系を非線形補償するた
めに、除算手段M7での単位蒸発量Vf/ω(k)に上記物
理モデルに基づき予め設定された係数f5を掛け、それら
各乗算値を加えた値を制御量として算出する、非線形補
償された制御量算出手段として構成されている。
尚、この制御量算出手段としては、外乱によって燃空
比が目標燃空比から大きくずれることのないよう、内燃
機関M2のシリンダ内に流入する燃料量λmを検出し、そ
の検出結果と上記目標燃料量λrmとの偏差を逐次加算
し、その逐次加算値Smλに上記物理モデルに基づき予め
設定された係数f3を掛けた値を上記燃料噴射量qの算出
結果に加算して制御に用いる燃料噴射量qとする所謂サ
ーボ系(Servo System)に拡大された制御量算出手段と
して構成してもよい。この場合、内燃機関M2のシリンダ
内に流入した燃料量を知る必要があるが、これには周知
の空燃比センサを用いて内燃機関M2に供給された燃料混
合機の燃空比λを検出し、この検出結果に上記運転状態
検出手段M5で求められた空気量mを乗算することで燃料
量λmを求めるようにすればよい。
[作用] このように構成された本発明の燃料噴射量制御装置
は、推定手段M8により運転状態検出手段M5で求められた
空気量mと目標燃料量λrとの積λrm、除算手段M7の算
出結果つまり内燃機関1サイクルあたりの単位蒸発量Vf
/ω、及び燃料噴射弁M4からの燃料噴射量qに基づき状
態変数w及びvを推定し、燃料噴射量算出手段M9によ
り上記(イ)式で示される制御則を使用して、除算手段
M7の単位蒸発量Vf/ω、推定手段M8の推定結果w,
v、及び運転状態検出手段M5で求められた空気量mと目
標燃空比λrとの積λrmに基づき燃料噴射弁M4から燃料
噴射量qを算出する。しかも、本発明の燃料噴射量制御
装置は、蒸発量算出手段M6により、吸気管M1壁面付着燃
料の蒸発量Vfを、運転状態検出手段M5で求められた吸気
圧力Pおよび飽和蒸気圧Psに基づいて算出する。
したがって、本発明の燃料量噴射制御装置では、吸気
管M1壁面への付着燃料量fwと蒸発燃料量fvとを状態変数
として内燃機関M2のシリンダM3内に流入する燃料の挙動
を上記(7)式及び(8)式にて記述した物理モデルに
従って設定された、上記(イ)式なる制御則により燃料
噴射量qを算出し、内燃機関の燃料噴射量をフィードバ
ック制御するのである。
[実施例] 以下本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず第2図は本発明が適用された内燃機関2及びその
周辺装置の構成を表す概略構成図である。
図示するように、吸入空気は吸気管4へエアクリーナ
6を介して吸入され、この吸気管4には、吸気量を制御
するためのスロットルバルブ8、吸気の脈動を抑えるた
めのサージタンク10、その内部の圧力(吸気管圧力)P
を検出する吸気圧センサ12、及び吸気温度Tiを検出する
吸気温センサ13が備えられている。
一方、排気は、排気管14を介して排出され、この排気
管14には、排気中の酸素濃度から内燃機関2のシリンダ
2a内に流入した燃料混合気の燃空比λを検出するための
酸素センサ16や、排気を浄化するための三元触媒コンバ
ータ18が備えられている。
また当該内燃機関2には、その運転状態を検出するた
めのセンサとして、上記吸気圧センサ12、吸気温センサ
13及び酸素センサ16の他、ディストリビュータ20の回転
から内燃機関2の回転速度ωを検出するための回転速度
センサ22、同じくディストリビュータ20の回転から内燃
機関2への燃料噴射タイミングtを検出するためのクラ
ンク角センサ24、及び内燃機関2のウォータジャケット
に取り付けられ、冷却水温Tを検出する水温センサ26が
備えられている。尚、ディストリビュータ20はイグナイ
タ28からの高電圧を所定の点火タイミングで点火プラグ
29に印加するためのものである、上記各センサからの検
出信号は、マイクロコンピュータを中心とする論理演算
回路として構成された電子制御回路30に出力され、燃料
噴射弁32を駆動して燃料噴射弁32からの燃料噴射量を制
御するのに用いられる。
この電子制御回路30は、予め設定された制御プログラ
ムに従って燃料噴射量制御のための演算処理を実行する
CPU40、CPU40で演算処理を実行するのに必要な制御プロ
グラムや初期データが予め記録されたROM42、同じくCPU
40で演算処理を実行するのに用いられるデータが一時的
に読み書きされるRAM44、上記各センサからの検出信号
を入力するための入力ポート46、及びCPU40での演算結
果に応じて燃料噴射弁32に駆動信号を出力するための出
力ポート48、等から構成され、内燃機関2のシリンダ2a
内に流入する燃料混合気の燃空比λが内燃機関2の運転
状態に応じて設定される目標燃空比λrになるよう燃料
噴射弁32からの燃料噴射量qをフィードバック制御する
よう構成されている。
次にこのフィードバック制御に使用される制御系を第
3図に示すブロックダイヤグラムに基づいて説明する。
尚、第3図は制御系を示す図であって、ハード的な構成
を示すものではなく、実際には第4図のフローチャート
に示した一連のプログラムの実行により、離散系として
実現される。また本実施例の制御系は、前述の(7)及
び(8)式に示した物理モデルに基づき設計されてい
る。
第3図に示すように、本実施例の制御系では、まず上
記水温センサ26で検出された冷却水温Tは第1演算部P1
に入力される。すると第1演算部P1では、その入力され
た冷却水温Tが前述の(1)式の如き演算式を用いて吸
気管4内での燃料の飽和蒸気圧Psに変換される。又、吸
気圧センサ12で検出される吸気管4内の吸気圧力Pは係
数乗算部P2に入力される。係数乗算部P2では、入力され
た吸気圧力Pに予め設定されている係数Eを乗算する。
この係数Eは一定容積・一定温度の中に置かれた吸気管
に付着した燃料の蒸発速度と燃料が付着する吸気管壁面
の形状とから定まる実験値である。つづいて、減算部P3
では、第1演算部P1の飽和蒸気圧Psから係数乗算部P2の
出力EPを差し引いて、付着燃料の単位時間当りの蒸発量
に基づく量Ps−EPを算出する。またその算出された蒸発
量に基づく量Ps−EPは除算部P4に入力され、上記回転速
度センサ22を用いて検出される内燃機関2の回転速度ω
によって除算される。そしてその除算結果(Ps−EP)/
ωは係数f5乗算部P5に入力され、予め設定された係数f5
が乗算されて、吸気行程から吸気行程への間すなわち内
燃機関2の1サイクルあたりに吸気管4壁面に付着した
燃料から蒸発する単位蒸発量になる。
一方、回転速度センサ22により検出される回転速度ω
および、吸気圧センサ12により検出される吸気管圧力P
は、吸気温センサ13により検出される吸気温Tiと共に第
2演算部P6にも入力される。第2演算部P6は、上述の
(2)式の如き演算式を用いて内燃機関2の回転速度ω
と吸気管圧力Pと吸気温度Tiとからシリンダ2a内に流入
する空気量mを算出するためのもので、その算出結果
は、第1乗算部P7及び第2乗算部P8に出力される。第1
乗算部P7では、上記酸素センサ16により検出されるシリ
ンダ2a内に流入した燃料混合気の燃空比λと第2演算部
P6で算出された空気量mとが乗算され、これによってシ
リンダ2a内に実際に流入した燃料量(実燃料量)λmが
算出される。
また第2乗算部P8では、内燃機関2の負荷に応じて設
定される目標燃空比λrと第2演算部P6で算出された空
気量mとが乗算され、これによってシリンダ2a内に流入
すべき燃料量(目標燃料量)λrmが算出される。第2乗
算部P8で算出された目標燃料量λrmは係数f4乗算部P9に
入力され、予め設定された係数f4が乗算される。
また第1乗算部P7及び第2乗算部P8の算出結果は共に
偏差算出部P10に入力され、その偏差m(λ−λr)が
算出される。その算出結果は逐次加算部P11で加算さ
れ、その算出結果には係数f3乗算部P12で予め設定され
た係数f3が乗算される。
一方、上記第1乗算部P7で算出された実燃料量λm及
び除算部P4の除算結果(Ps−EP)/ωはオブザーバP13
にも出力される。オブザーバP13は、予め設定された演
算式を用いて、実燃料量λmと、除算部P4の除算結果
(Ps−EP)/ωと、燃料噴射弁32からの燃料噴射量q
と、前回推定した吸気管4壁面への付着燃料量w及び
吸気管4内での蒸発燃料量vとから、付着燃料量fwと
蒸発燃料量fvとを推定するためのもので、その推定結
果w及びvには、夫々、係数f1乗算部P14及び係数f2
乗算部P15で係数f1及びf2が乗算される。
これら乗算部P14及びP15からの乗算結果は、他の乗算
部P5、P9、P12での乗算結果と共に、加算部P16〜P19で
加算され、これによって燃料噴射弁32からの燃料噴射量
qが決定される。
次に上記第3図の制御系の設計方法について説明す
る。尚、この種の制御系の設計方法としては、例えば、
古田勝久著「実システムのデジタル制御」システムと制
御,Vol.28,ωo.12(1984年)計測自動制御学会等に詳し
いので、ここでは簡単に説明する。また本実施例では、
スミス−デェビソン(Smith−Davison)の設計法を使用
するものとする。
上述のように本実施例の制御系は、前述の(7)及び
(8)式に示した物理モデルに基づき設計されている。
この物理モデルは非線形であるので、まず上記物理モデ
ルを線形近似する。
上記(7),(8)式において、 とすると、(7),(8)式は で表すことができる。
上式(15)において右辺に外乱W(k)が加わるもの
とし、このときの係数を添え字aで表すと、上式(15)
及び(16)は次式(15)′、(16)′に示す如くなる。
また であるとすると、上式(15)及び(16)は次式(1
5)″、(16)″に示す如くなる。
上式(15)′,(15)″及び(16)′,(16)″よ
り、 となり、(17)式において外乱Wはステップ状に変化す
るものとし、△W(k)=W(k)−W(k−1)=0
であるとすると、(17)及び(18)式により、 となる。
したがって上式(17)′及び(18)′より、線形近似
され、サーボ系に拡大された次式に示す如き状態方程式
が得られる。
次に上式(19)を次式(20)のようにみなす。
すると、離散形2次形式評価関数は次式(21)のよう
に表現できる。
ここで、重みパラメータメータ行列 を選択して、上記離散形2次形式評価関数Jを最小にす
る入力 は次式(22)で与えられる。
従って、上式(19)における最適フィードバックゲイ
は次式(23)のように定まる。
但し、 は次式(24)に示す離散形リカッチ方程式を満たす正定
対称行列である。
これにより、△(qa(k)−qr)は、次式(25)のよ
うに求まる。
次に上式(25)を積分すると、qa(k)−qrは次式
(26)の如くなる。
上記(15)″、(16)″式の状態 で上式(26)の制御を行なうと、 となる。そこで(15)″に上式(27)を代入すると、 となり、 とすると、 となる。従って となり、上式(31)において とし、(26)式に代入すると、 となる。
従ってこの式(34)に前述の(9)及び(10)式を代
入すると、 を得る。ここで単位時間当りの蒸発量Vfは吸気管4内の
飽和蒸気圧Psと吸気圧力Pとの関数であることから、Vf
をPs−EP(E:定数)とおいて、噴射燃料量qは、 となり、上記第3図に示す制御系が設計できる。尚上式
(36)は燃料噴射量を求めるための上述の第2の演算式
となる。
次にオブザーバP11は、上知(36)における吸気管4
壁面への付着燃料量fw及び吸気管4内で蒸発燃料量fv
を直接測定できないため、その値を推定するためのもの
である。オブザーバの設計方法としてはゴピナスの設計
法等が知られており、「基礎システム理論」(前掲書)
等に詳しいので、ここでは最小次元オブザーバを設計す
るものとし、その設計法について簡単に説明する。
まず上記(15)式において、 とおくと、上式(15)は次式(38)の如くなる。
上式(38)と上述の(16)式で表現される物理モデル
のオブザーバの一般系は、次式(39)のように定まる。
従って本実施例のオブザーバP11は次式(40)のよう
に設計でき、これにより付着燃料量fw及び蒸発燃料量
fvが推定できる。
次に電子制御回路30で実行される燃料噴射制御を第4
図に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、以
下の説明では現在の処理において扱われる量を添字
(k)で表す。
当該燃料噴射制御30は内燃機関2の運転開始と共に起
動され、内燃機関2の運転中常時繰り返し実行される。
処理が開始されると、まずステップ100を実行して、
付着燃料量wo、蒸発燃料量vo、燃料噴射量qを初期
設定し、ステップ110で実燃料量λmを目標燃料量λrm
との偏差の積分値Smλを0に設定する。そして続くステ
ップ120では、上記各センサからの出力信号に基づき、
燃空比λ(k)、吸気圧力P(k)、吸気温度Ti
(k)、内燃機関2の回転速度ω(k)、冷却水温T
(k)を求め、ステップ130に移行する。
ステップ130では、上記ステップ120で求めた吸気圧力
P(k)と、内燃機関2の回転速度ω(k)とに基づ
き、内燃機関2の負荷に応じた目標燃空比λrを算出す
る。尚、このステップ130では、通常、燃料混合気の空
気過剰率が1(即ち理論空燃比)となるよう目標燃空比
λrが設定され、内燃機関2の高負荷運転時等には燃料
を通常より増量して内燃機関の出力を上げるため、目標
燃空比λrがリッチ側に設定され、内燃機関2の軽負荷
運転時等には、燃料を通常より減量して燃費を向上する
ため、目標燃空比λrがリーン側に設定される。
ステップ130で目標燃空比λr(k)が設定される
と、今度はステップ140に移行し、上記ステップ120で求
めた吸気圧力P(k)と吸気温度Ti(k)と内燃機関2
の回転速度ω(k)とに基づき、前述の(2)式に示し
た如き演算式またはデータマップを用いてシリンダ2a内
に流入する空気量m(k)を算出する前期第2演算部P6
としての処理を実行する。
続くステップ150では、上記ステップ120で求めた冷却
水温T(k)に基づいて求めた吸気管4内の飽和蒸気圧
Psから係数Eを乗算した吸気圧力Pを差し引き、その値
を内燃機関2の回転速度ω(k)で除算し、前回の吸気
行程から次の吸気行程迄の間に吸気管4壁面からの燃料
の単位蒸発量(Ps−EP)/ω(k)を算出する。これ
は、第1演算部P1,係数乗算部P2,減算部P3及び除算部P4
としての処理を実行することに当たる。このように、本
実施例では、単位蒸発量(Ps−EP)/ω(k)を飽和蒸
気圧Ps,吸気圧力Pに基づき算出していることから、吸
気管4内の吸気圧力Pが変化しても付着燃料の吸気行程
間の単位蒸発量は正確に求まる。
続くステップ160では上記ステップ120で求めた燃空比
λ(k)と上記ステップ150で求めた空気量m(k)と
を乗算して、前回の吸気行程時にシリンダ2a内に流入し
た実燃料量λm(k)を算出する第1乗算部P7としての
処理を実行し、ステップ170に移行する。
ステップ170は、上記ステップ160で求めた実燃料量λ
m(k)と、前回の燃料噴射量qと、上記ステップ150
で求めた吸気管壁面からの燃料の単位蒸発量(Ps−EP)
/ωと、前回求めた付着燃料量wo及び蒸発燃料量vo
と、に基づき前記(40)の演算式を用いて付着燃料量
w(k)及び蒸発燃料量v(k)を推定する。この処
理が、オブザーバP11としての処理に相当する。
続くステップ180では、上記ステップ130で設定した目
標燃空比λr(k)と上記ステップ140で求めた空気量
m(k)とを乗算して、シリンダ2a内に流入する目標燃
料量λrm(k)を算出する第2乗算部P8としての処理を
実行した後、ステップ190に移行する。
ステップ190では、前回求めた実燃料量λmと目標燃
料量λrmとの偏差の積分値Smλと、上記ステップ170で
求めた付着燃料量w(k)及び蒸発燃料量v(k)
と、ステップ180で求めた目標燃料量λrm(k)と、ス
テップ150で求めた燃料の単位蒸発量(Ps−EP)/ωと
から、前述の(36)式を用いて燃料噴射量q(k)を算
出し、ステップ200に移行する。
ステップ200では、上記クランク角センサ24からの検
出信号に基づき決定される燃料噴射タイミングで、上記
ステップ190で算出された燃料噴射量q(k)に応じた
時間燃料噴射弁32を開弁して実際に燃料噴射を行なう燃
料噴射制御を実行する。
上記ステップ200で燃料噴射制御が実行され、内燃機
関2への燃料供給が一旦終了すると、次にステップ210
に移行し、上記ステップ160で求めた実燃料量λm
(k)とステップ180で求めた目標燃料量λrm(k)と
の偏差を、前回求めた積分値Smλに加算して積分値Smλ
(k)を求める逐次加算部P11としての処理を実行し、
ステップ220に移行する。そしてステップ220では、次回
の処理で付着燃料量w及び蒸発燃料量vを推定するた
めに用いる付着燃料量及び蒸発燃料量の基準値wo、
voとして、今回上記ステップ170で求めた付着燃料量w
(k)及び蒸発燃料量v(k)を設定しする。以後、
くりかえしステップ120以降の処理を実行し燃料噴射量
を算出して燃料噴射制御を実行する。
つぎに、本燃料噴射制御ルーチンを実行中、吸気管4
内の吸気圧力がある時間だけ高くなった場合における燃
空比F/Aの実測値を吸気圧力Pを考慮していないときの
燃空比F/Aの実測値と較べて説明する。図示するよう本
実施例の燃料噴射量制御装置は、吸気圧力Pがステップ
状に変化しても吸気圧力Pを補正しない場合(第5図一
点鎖線)と較べて速やかに目標燃空比(理論空燃比の逆
数)に漸近する(第5図実線)。
以上説明したように本実施例の燃料噴射量制御装置で
は、制御則が、内燃機関2のシリンダ2a内に流入する燃
料の挙動を前述の(7)式および(8)式にて記述し
た、物理モデルに従って(イ)式のごとく設定されるた
め、内燃機関2の吸気管温度による飽和蒸気圧Psや吸気
圧力Pによって変化する燃料の挙動を(Ps−EP)/ωに
よって非線形補償することができ、単一の制御則によっ
て燃料噴射量を制御することができる。従って従来のよ
うに内燃機関の運転状態に応じて制御則を変更するとい
った煩雑な制御が不要となり、制御系の簡素化を図るこ
とができる。また、吸気管4内の吸気圧力Pが急激に変
化しても蒸発燃料量を正確に算出できる。したがって、
目標燃空比F/Aに速やかに制御できる。
またこのように燃料の挙動を正確に記述する物理モデ
ルに則って制御が行われるので、制御則の次数が低くて
も外乱の影響を大きく受けることなく制御を行うことが
でき、その制御精度を向上することができる。
ここで上記実施例では、吸気管壁面から蒸発した燃料
が総て蒸発燃料となるものとして求められた(7)及び
(8)式の物理モデルに基づき制御系を設計したが、内
燃機関の吸気行程時に吸気管壁面から蒸発する燃料(4
サイクル内燃機関の場合、吸気行程から吸気行程迄の燃
料蒸発量α5・Vf(k)/ωの1/4となる)は、蒸発燃
料として吸気管内部に留まらず、直接内燃機関のシリン
ダ内に流入するといったことも考えられるので、上記
(5)式及び(6)式を夫々次式(50)及び(51)式の
如く変更し、 fv(k+1)=(1−α3)・fv(k) +α6・q(k)+3・α5・Vf(k)/4・ω(k) …(50) fc(k)=λ(k)・m(k) +α5・Vf(k)/4・ω(k) …(51) 物理モデルを、次式(52)及び(53)の如く求め、 (但し、α7:3/4・α5、α8:α5/4) これに基づき制御系を設計するようにしてもよい。
尚、この場合、制御系の設計は、上記実施例と同様に
行うことができる。
即ち、上記(52)及び(53)式において、 とすると、(52),(53)式は前述の(15),(16)式
の如く表すことができるので、上記実施例と同様に、
(15),(16)式から、線形近似され、サーボ系に拡大
された(19)式に示す如き状態方程式を求め、リカッチ
方程式を解くことで、(34)式が得られる。そこで上記
(34)式に上記(54)及び(55)式を代入すれば、 となり、上記実施例と同様の第3図に示す如き制御系が
設計できる。
また第3図におけるオブザーバP11も、前記実施例と
同様の手法で、(40)式の如く設計できる。
上記実施例では、オブザーバP11で付着燃料量fw及び
蒸発燃料量fvを推定した際、その推定値w及びvを
そのまま制御に用いるものとして説明したが、内燃機関
が、冷却水温80℃以上の高温時に、軽負荷低回転で運転
されると、吸気行程毎に算出される吸気管壁面付着燃料
の単位蒸発量(Ps−EP)/ωが大きくなって、吸気管壁
面の付着燃料量fwが負の値として推定されることがあ
る。しかし実際には、付着燃料量fwが負の値となるこ
とは有り得ないので、制御が不安定になってしまう。
そこでこのような問題を解決するため、第6図に示す
如く、第4図のステップ170で付着燃料量fwが推定され
た後、付着燃料量の推定値wが負であるか否かを判断
し、推定値wが負である場合には、その値を0とする
ステップ171及びステップ172の処理を行うようにするこ
とが望まれる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の内燃機関の燃料噴射量制
御装置によれば、制御則が、内燃機関のシリンダ内に流
入する燃料の挙動を(7)式および(8)式にて前述し
た物理モデルに従って、(イ)式のごとく設定され、除
算手段の除算結果によって非線形補償されているので、
単一の制御則に基づき内燃機関の広範囲な運転条件下で
燃料噴射量を精度よく制御することができる。また、吸
気管内の吸気圧力を考慮しているので、吸気圧力が急激
に変化しても蒸発燃料量を正確に算出できる。したがっ
て、目標燃空比に速やかに制御できる。さらに、制御系
の簡素化・低次元化を図ることができ、制御の応答性を
向上することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を表すブロック図、第2図は実施
例の内燃機関及びその周辺装置を表す概略構成図、第3
図は同じくその制御系を示すブロックダイヤグラム、第
4図は同じくその制御を示すフローチャート、第5図は
吸気圧力及び燃空比の変化を表すタイミングチャート、
第6図は燃料噴射制御処理の改良例を表すフローチャー
ト、である。 M1、4……吸気管、M2、2……内燃機関 M3、2a……シリンダ、M4、32……燃料噴射弁 M5……運転状態検出手段、M6……蒸発量算出手段 M7……除算手段、M8……推定手段 M8……逐次加算手段 M9……燃料噴射量算出手段、12……吸気圧センサ 13……吸気温センサ、16……酸素センサ 20……回転速度センサ、26……水温センサ 30……電子制御回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気管壁面への付着燃料量fw、及び該吸気
    管内での蒸発燃料量fvを状態変数として、燃料噴射弁か
    らの燃料噴射量q、内燃機関の回転速度ω、吸気管壁面
    付着燃料の蒸発量Vf、シリンダ内に流入した燃料混合気
    の燃料と空気との比を表す燃空比λ、及びシリンダ内に
    流入する空気量mに基づき、内燃機関のシリンダ内に流
    入する燃料の挙動を、 (ここで、kは吸気行程におけるk番目のサイクルを示
    し、α2〜α6は定数である。) なる式にて記述した物理モデルに則って、燃料噴射弁か
    らの燃料噴射量qを制御する内燃機関の燃料噴射量制御
    装置であって、 上記内燃機関の回転速度ω、上記吸気管内の吸気圧力
    P、上記吸気管における燃料の飽和蒸気圧Ps、及び上記
    シリンダ内に流入する空気量mを求める運転状態検出手
    段と、 上記吸気圧力Pおよび上記飽和蒸気圧Psに基づき上記吸
    気管壁面付着燃料の蒸発量Vfを算出する蒸発量算出手段
    と、 該蒸発量算出手段で算出された吸気管壁面付着燃料の蒸
    発量Vfを上記回転速度ωで除算して内燃機関1サイクル
    あたりの単位蒸発量Vf/ωを求める除算手段と、 上記物理モデルに従って、上記運転状態検出手段で求め
    られた空気量mと目標燃空比λrとの積λrm、上記単位
    蒸発量Vf/ω、及び上記燃料噴射弁からの燃料噴射量q
    に基づき、上記状態変数としての付着燃料量fw及び蒸発
    燃料量fvを推定する推定手段と、 上記物理モデルに従って設定された、 q(k)=f1・fw(k)+f2・fv(k) +f4・λrm(k)+f5・Vf(k)/ω(k) (ここで、kは吸気行程におけるk番目のサイクルを示
    し、f1,f2,f4,f5は定数である。) なる制御則を使用して、上記単位蒸発量Vf/ω、上記推
    定手段の推定結果fw(k),fv(k)、及び上記運転状
    態検出手段で求められた空気量mと目標燃空比λrとの
    積λrmに基づき、上記燃料噴射弁からの燃料噴射量qを
    算出する燃料噴射量算出手段と、 を備えた内燃機関の燃料噴射量制御装置。
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JPS60201042A (ja) * 1984-03-27 1985-10-11 Aisan Ind Co Ltd エンジンの空燃比制御方法

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