JP2614985B2 - 光通信方法及び光通信システム - Google Patents

光通信方法及び光通信システム

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JP2614985B2 JP6258277A JP25827794A JP2614985B2 JP 2614985 B2 JP2614985 B2 JP 2614985B2 JP 6258277 A JP6258277 A JP 6258277A JP 25827794 A JP25827794 A JP 25827794A JP 2614985 B2 JP2614985 B2 JP 2614985B2
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裕紀男 本多
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伸一 岸尾
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大規模な配電自動化シ
ステム等を構築するために用いられる光マルチドロップ
ネットワーク等に適用される光通信方法及び光通信シス
テムに関するものである。また、本発明は前記光通信シ
ステムに適用される回線制御装置、端末装置及び親局装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来から配電自動化システムに
適用されてきた光通信ネットワークの構成を簡略化して
示すブロック図である。逆方向に光信号を伝送させる各
一対の光ファイバ4,5,6の端部に接続された光端局
3には、複数の親局1,2,・・・・が接続されている。
【0003】親局1,2,・・・・が出力する電気信号は光
端局3において光信号に変換されて光ファイバ4等に送
出される。光ファイバ4を伝搬した光信号は、中継器7
によって複数の光ファイバ8に分岐される。光ファイバ
8を伝搬した光信号は、さらに、別の中継器9に与えら
れ、複数の光ファイバ10に分岐させられる。このよう
にしてトリー状のネットワークが形成され、その終端に
は端末装置11Aが接続される。トリー状のネットワー
クの終端に接続された端末装置から親局に向かう光信号
は、前記の場合と逆の経路をたどって伝搬する。
【0004】中継器7,9は、入力光信号を電気信号に
変換し、波形整形等を施した後に、光信号を再構成し
て、複数の光ファイバ8,10に送出するものである。
配電自動化システムでは、中継器7,9は、一般に、屋
外に設置される。ところが、前記のような構成では、中
継器7,9には電源が必要であるため、停電対策や耐雷
対策を施すことが必要となる。そのため、中継器7,9
が高価になるうえ、信頼性の点でも問題がある。
【0005】そこで、光ファイバと光カプラだけで形成
されたオールパッシブな伝送経路を用いた光ネットワー
クが提案されており、その概念的な構成を図1に示す。
同図では、複数の親局11,12,・・・・は回線制御装置
13に接続されており、回線制御装置13には、下り信
号用光ファイバ14Aと上り信号用光ファイバ14Bと
が接続されている。下り信号用光ファイバ14Aを伝搬
した光信号は、光カプラ16Aにおいて、電気信号への
変換処理等を行うことなく複数本の光ファイバ17Aに
分岐される。さらに、光ファイバ17Aを伝搬した光
は、別の光カプラ18Aにおいて複数本の光ファイバ1
9Aに分岐される。こうして、トリー状の光マルチドロ
ップネットワークが形成され、その終端に端末装置20
が接続されている。トリー状のネットワークの各終端に
接続される複数の端末装置には、それぞれ個別にアドレ
スが付与されている。
【0006】上り信号用光ファイバ14Bも同様に、光
カプラ16Bを介して複数本の光ファイバ17Bと結合
されており、さらに、光ファイバ17Bは光カプラ18
Bによって複数本の光ファイバ19Bに結合されてい
る。このようにして形成されたトリー状の光伝送路の終
端に端末装置20が接続されている。回線制御装置13
には、光ファイバ対14A,14Bの他にも、複数の光
ファイバ対22,23,24が接続されている。これら
の光ファイバ対22,23,24に関しても、光ファイ
バ対14A,14Bに対応した構成と同様な構成が設け
られている。
【0007】この構成により、回線制御装置13から端
末装置20に与えられる下り信号は光ファイバ14A側
の経路を通って伝搬し、端末装置20から回線制御装置
13に与えられる上り信号は光ファイバ14B側の経路
を通って伝搬する。ところで、図1に示された構成で
は、下り信号は1つの回線制御装置13から送出される
から送信に問題が生じることがないのに対して、上り信
号については信号相互間の衝突が生じるおそれがある。
つまり、トリーの各終端に設けられた複数の端末装置が
同時に回線制御装置13に向けて送信を行うと、光カプ
ラ16B,18B等のような光伝送路の合流点で光信号
が衝突し、正常な通信を行うことができない。
【0008】親局が1台であれば、低速なポーリングセ
レクティング方式を採用することにより、信号の衝突を
避けることができる(ただし、各端末装置は、返信時以
外は、光信号発生用の光源を消灯状態に保持する必要が
ある。)。しかし、複数台の親局が回線制御装置13に
接続されている場合には、複数の親局が個別にポーリン
グ制御を行うと、複数の端末装置から回線制御装置13
に向けての信号の衝突が生じるおそれがある。したがっ
て、応答端末装置を1台に限定するための制御を回線制
御装置13において行う必要がある。
【0009】そこで、従来は、次の(1) −(6) のような
手法が採られていた。 (1) 親局からの下り信号は、送り先アドレス(端末装置
のアドレス)、送り元アドレス(親局のアドレス)を付
けて、親局からの送出タイミングで順次光ファイバ14
Aに送出する。 (2) 自己のアドレスを含む下り信号を受けた端末装置
は、その信号を取り込んで処理を施し、送り元アドレス
(端末装置のアドレス)及び送り先アドレス(下り信号
中の送り元アドレス)を付した応答データを作成する。
そして、回線制御装置13からの送信許可を待つ。
【0010】(3) 回線制御装置は、複数の端末装置に対
して1つずつ順次一定時間間隔で送信許可を与える。 (4) 送信許可を受信した端末装置は、保持していた応答
データを直ちに上り信号側の光ファイバに送出する。 (5) 応答データを受け取った回線制御装置13は、送り
先アドレスをチェックし、そのアドレスに対応した親局
に端末装置からの応答データを与える。
【0011】(6) 親局からの下り信号は、(3) で送出さ
れる送信許可信号の送出タイミングの間の期間に送出さ
れる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
な技術では、端末装置の数が多くなると、各端末装置に
与えられる送信許可が一巡するのに要する時間が長くな
り、個々の端末装置の親局への応答が遅くなるという問
題がある。例えば、端末装置の数が2000台であり、
送信許可信号が1msec 間隔で送出されるとする。この
場合、個々の端末装置は2秒に1度しか送信許可が与え
られない。したがって、最悪の場合には、端末装置が親
局からのデータを受信してから応答データを送出するま
でに、4秒の時間を要する。このように、親局から見た
ときの個々の端末装置の応答が極めて遅く、配電自動化
システムに適用した場合には、システムを良好に機能さ
せることができない。
【0013】実際には、例えば配電用変電所単位で配電
自動化システムを構築する場合を想定すると、端末装置
の数は10000〜20000個程度になり、上述の手
法を採用した光通信システムは実用に供することができ
ない。そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解
決し、トリーの終端に接続された複数の装置からの応答
を高速化することができる光通信方法を提供することで
ある。
【0014】また、本発明の他の目的は、端末装置から
の応答を高速化することができる光通信システムを提供
することである。本発明のさらに他の目的は、端末装置
からの応答を高速化することができる回線制御装置及び
端末装置を提供することである。本発明のさらに他の目
的は、上位の親局に対しても、応答を高速化することが
できる光通信システム、回線制御装置及び親局装置を提
供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの本発明の光通信方法は、トリー状の光ネットワーク
の起点に回線制御装置を設けること、前記回線制御装置
から、前記複数の装置の全てを指定して、前記光伝送路
を介して所定時間間隔で送信許可信号を送信すること、
いずれかの装置から前記トリーの起点に向けて送信すべ
き情報があるときに、前記送信許可信号に応答して、当
該送信すべき情報を有する装置から前記光伝送路を介し
て前記回線制御装置に送信要求信号を送信すること、
つ以上の装置からの送信要求信号が衝突したときに、直
前に送信された送信許可信号において指定された複数の
装置のグループを2分して得られる2つの小グループの
うちの一方の小グループの全装置を指定して送信許可信
号を送信することを、送信要求信号が衝突しなくなるま
で繰り返し行うこと、前記送信要求信号に応答して、前
記回線制御装置から、その送信要求信号を送信した1つ
の装置のみを指定した個別端末送信許可信号を送信する
こと、及び前記1つの装置のみを指定した個別端末送信
許可信号に応答して、その指定された装置から、前記ト
リーの起点に向けて送出すべき情報を前記光伝送路を介
して前記回線制御装置に送信することを含む方法である
(請求項1)。
【0016】なお、トリー状の光ネットワークには、1
本の光伝送路の途中部から支線を分岐させ、この支線の
各終端に装置を接続するようにしたバス状の光ネットワ
ークも含まれるものとする(図8参照)。また「装置」
には、端末装置、親局装置のいずれも含まれるものとす
る。
【0017】また、本発明の光通信システムは、請求項
1記載の光通信方法を実施する光通信システムに関する
ものであり(請求項2)、本発明の回線制御装置は、請
求項1記載の光通信方法を実施する回線制御装置に関す
るものである(請求項5)。
【0018】
【0019】なお、前記光伝送路の途中部に、この光伝
送路を伝搬する光信号を増幅するための光信号増幅手段
が設けられていてもよい(請求項)。また、複数の親
局を、前記トリー状の光ネットワークを介して、前記回
線制御装置に接続し、親局に対しても、前記光通信方法
を適用できるようにしてもよい(請求項)。
【0020】
【0021】
【0022】請求項記載の回線制御装置は、トリーの
終端に複数の親局を接続し、前記複数の親局装置の全て
を指定して、前記光伝送路を介して所定時間間隔で送信
許可信号を送信する手段と、前記光伝送路を介して前記
親局装置から送信されてくる所定の送信要求信号に応答
して、その送信要求信号を送信した1つの親局装置のみ
を指定した個別親局送信許可信号を送信する手段とをさ
らに含むことを特徴とする。
【0023】
【0024】
【0025】
【作用】本発明によれば、トリー状の光ネットワークの
起点に回線制御装置が設けられる。そして、回線制御装
置は、所定時間間隔で全装置を指定して送信許可信号を
送信する。これに応答して、トリーの起点に向けて送信
すべき情報を有する装置からは、送信要求信号が送信さ
れる。送信要求信号を受信した回線制御装置は、その送
信要求信号を送信した1つの装置のみを指定した個別端
末送信許可信号を送信する。この個別端末送信許可信号
を受信した装置は、トリーの起点に向けて送出すべき情
報を前記光伝送路を介して前記回線制御装置に送信す
る。
【0026】このように、本発明では、全装置に対して
一斉に送信許可信号が与えられるから、回線制御装置で
は、送信すべきデータを有する装置からの送信要求信号
が速やかに受信される。したがって、従来のように全て
の装置に対して順に送信許可を与える場合とは異なり、
送信すべき情報を有する装置を速やかに特定して、この
装置からの情報を回線制御装置に向けて送信させること
ができる。その結果、トリーの起点から見たときの装置
の応答が格段に高速化される。
【0027】なお、2つ以上の装置からの送信要求信号
が衝突したときには、直前に送信された送信許可信号に
おいて指定された複数の装置のグループを2分して得ら
れる2つの小グループのうちの一方の小グループの全装
置を指定して送信許可信号を送信する処理を、送信要求
信号が衝突しなくなるまで繰り返し行えばよい。このよ
うにすれば、送信要求信号の衝突を速やかに解消するこ
とができる。
【0028】また、光伝送路を伝搬する光信号の減衰が
問題となる場合には、光伝送路の途中部に、この光伝送
路を伝搬する光信号を増幅するための光信号増幅手段を
設ければよい。このようにすれば、例えば光伝送路を分
岐することによる光信号の減衰を補償することができる
ので、光伝送路の分岐数を増加させることができる。そ
の結果、接続される装置の数を多くすることができる。
【0029】なお、前記「装置」とは、端末装置、親局
装置の両方を含む概念であるが、特に、上位にある複数
の親局を、トリー状の光ネットワークに接続すれば、従
来のように、親局をインターフェイスを介して回線制御
装置と1対1に個別に接続していた構成と比べて、親局
の増設等が簡単に行えるようになる。
【0030】
【実施例】以下では、本発明の実施例を、添付図面を参
照して詳細に説明する。本実施例の説明では、上述の図
1を再び参照する。本実施例では、回線制御装置13及
び端末装置20の動作が変更されることによって、次に
概説する手法で親局11,12,・・・・と、複数の端末装
置20との間の通信が行われる。
【0031】A.各親局からの下り信号は、回線制御装
置13において送り元アドレス(親局のアドレス)及び
送り先アドレス(端末装置のアドレス)が付与され、親
局からの送出タイミングで下り信号用光ファイバ14A
に送出される。 B.自己に割り当てられたアドレスを送り先アドレスと
して含む下り信号を受信した端末装置は、下り信号を取
り込んで所定の処理を施し、応答データを作成する。そ
して、この応答データに送り元アドレス(当該端末装置
のアドレス)及び送り先アドレス(下り信号中の送り元
アドレス)を付与し、回線制御装置13からの送信許可
を待つ。
【0032】C.回線制御装置13は、充分に短い所定
時間間隔(例えば、0.1〜10msec とすることが好
ましい。)で、全ての端末装置に対して送信許可を与え
るための全端末送信許可信号を下り信号用光ファイバ1
4Aに送出する。 D.全端末送信許可信号を受信した端末装置のうち、応
答データを保持している端末装置は、送信要求信号を回
線制御装置13に向けて送出する。この送信要求信号に
は、応答データに付与したのと同じ送り先アドレス及び
送り元アドレスが付与される。
【0033】E.送信要求信号を受信した回線制御装置
13は、送信要求信号に付与された送り元アドレスを有
する1つの端末装置のみを指定した個別端末送信許可信
号を送出する。この個別端末送信許可信号には、送信要
求信号に付与された送り元アドレスを送り先アドレスと
して付与する。 F.自己のアドレスを送り先アドレスとして含む個別端
末送信許可信号を受信した端末装置は、応答データを回
線制御装置13に向けて送出する。
【0034】G.応答データを受け取った回線制御装置
は、送り先アドレスをチェックし、その送り先アドレス
が付与されている親局に端末装置からの応答データを与
える。前記AないしGの各処理が行われることによっ
て、親局11,12,・・・・からのデータを各端末装置に
与え、かつ、各端末装置からの応答データを回線制御装
置13を介して親局11,12,・・・・に与えることがで
きる。そして、0.1〜10msec 程度の充分に短い時
間に設定された所定時間間隔で全端末送信許可信号が光
ファイバ14Aに送出され、これに応答して、応答デー
タを保持している端末装置からは送信要求信号が発生さ
れる。したがって、回線制御装置13では、応答データ
を保持している端末を速やかに特定することができる。
【0035】その後は、応答データを保持している端末
装置に対して個別端末送信許可信号が与えられ、これに
応答して端末装置からの応答データが回線制御装置13
を介して親局に与えられる。したがって、従来のように
1つずつの端末装置に順に送信許可を与える場合に比較
して、応答データを格段に速く親局に与えることができ
る。
【0036】ところで、全端末送信許可信号は、前記の
ように0.1〜10msec 間隔という非常に短い間隔で
送出されるから、2つ以上の端末装置が同時に送信要求
信号を送出することは希であると考えられる。しかし、
親局の数が多い場合や、親局からのデータ送出周期が短
い場合には、送信要求信号の衝突が発生することも考え
られる。
【0037】そこで、受信信号のエラーの有無等に基づ
いて、回線制御装置13は、送信要求信号の衝突の有無
を検出する。そして、送信要求信号の衝突が検出された
場合には、前記Eの処理の代わりに、次のEa及びEb
の処理が行われる。 Ea.衝突データを受信した回線制御装置13は、衝突
のない正しい送信要求信号が与えられるまで、後述する
2分法ポーリングを繰り返す。
【0038】Eb.衝突のない正しい送信要求信号が受
信されたときには、回線制御装置13は、その送信要求
信号中に含まれる送信元アドレスの端末に対して個別端
末送信許可信号を与える。その後処理は、前記のFに移
る。前記の2分法ポーリングについて詳述する。2分法
ポーリングとは、複数の端末装置を徐々にグループ分け
して、各グループごとに送信許可信号を与える方法であ
る。例えば、1〜999のアドレスを有する999個の
端末装置がネットワークに接続されているとする。この
場合に、先ず、1〜499の範囲のアドレスを有する4
99個の端末装置のグループと、500〜999の範囲
のアドレスを有する500個の端末装置のグループと
に、全端末装置を2分する。そして、一方のグループで
ある1〜499のアドレスを有する全端末装置を指定し
て、一斉に送信許可信号を与える。再び送信要求信号が
衝突したときには、さらに、1〜499のアドレスの端
末装置を、1〜249の範囲のアドレスを有する249
個の端末装置のグループと、250〜499の範囲のア
ドレスを有する250個の端末装置のグループとに2分
する。そして、一方のグループである1〜249のアド
レスを有する端末装置の全部を指定して一斉に送信許可
信号を与える。そして、送信要求信号の衝突が生じたか
どうかが調べられる。同様な処理が、送信要求信号を衝
突を生じさせることなく正しく受信できるまで繰り返さ
れる。
【0039】一方のグループに一斉に送信許可信号を与
えたときに送信要求信号が全く受信されないときには、
それに引き続いて他方のグループに送信許可信号が一斉
に与えられる。この2分法ポーリングでは、端末装置の
総数をnとした場合に、最悪の場合でも、下記第(1) 式
で示すN回に渡る送信許可信号の送出によって、送信要
求信号を送出している端末装置を特定できる。
【0040】 N=log2n ・・・・ (1) 2分法ポーリングにおける端末装置のグループ分けは、
送信許可信号を送出するときに、この送信許可信号に次
のような送り先アドレスを伴わせることによって行え
る。すなわち、端末装置に2進数で16桁のアドレスが
付与されているとする。この場合、送信許可信号には、
2進数で16桁のアドレスが送信先アドレスとして付加
される。そして、送信要求信号の衝突が検出された時点
で、次のようなアドレスが順次送信先アドレスとして採
用される。
【0041】 1回目 : ・・・・・・・・・・・・・・・1 2回目 : ・・・・・・・・・・・・・・11 3回目 : ・・・・・・・・・・・・・111 4回目 : ・・・・・・・・・・・・1111 5回目 : ・・・・・・・・・・・11111 : : : : 15回目 : ・111111111111111 つまり、第1回目に送信許可信号を与えるときには最下
位ビットが「1」(他のビットは指定しない。)の送信
先アドレスが付加される。その結果、最下位ビットが
「1」のアドレスを有する任意の端末装置に対して送信
が許可される。すなわち、全端末装置のうちの半分の端
末装置に送信要求信号を送出する権利が与えられる。同
様に、第2回目に送信許可信号が送出されるときには下
位2ビットを「1」とした送信先アドレスが送信許可信
号に付加されるので、最下位ビットが「1」のアドレス
を有する端末装置のうちのさらに半分の端末装置に対し
て送信要求信号を送出する権利が与えられる。以下同様
にして、複数の端末装置を順次2つの小グループに階層
的に区分していくことができる。
【0042】このような手法を採用すれば、例えば、2
000個の端末装置がトリー状に接続されたネットワー
クにおいて、全端末送信許可信号、2分法ポーリング用
の送信許可信号及び個別端末送信許可信号を1msec 間
隔で行うとすると、端末からの応答データを得るために
要する可能性のある最長時間は、下記第(2) 式のとおり
となる。
【0043】 1(msec)+1(msec)×log22000+1(msec)=13(msec) ・・・・ (2) これに比較して、従来の手法では、最大で4秒が必要で
ある。すなわち、応答データが得られるまでの時間を約
1/300に短縮することができる。このように、本実
施例によれば、各端末装置からの応答データを速やかに
取得することができるので、光マルチドロップネットワ
ークを適用したシステムを良好に機能させることができ
る。これにより、光マルチドロップネットワークを配電
自動化システムに適用して、この配電自動化システムを
効率的に稼動させることができる。
【0044】以下では、回線制御装置13の構成及び機
能、並びに端末装置に備えられる光通信ユニットの構成
及び機能について説明する。図2は、回線制御装置13
の電気的構成を示すブロック図である。回線制御装置1
3には、親局11,12,・・・・との間でデータを授受す
るための複数の親局インタフェース部31,32,・・・・
が設けられており、これらはバス35に接続されてい
る。バス35には、親局11,12,・・・・と複数の端末
装置との間の通信を制御するためのポーリング制御部3
7が接続されている。このポーリング制御部37は、光
ファイバ39を介して光送受信部40に光結合されてい
る。光送受信部40には、下り信号用光ファイバ14A
等に光を送出するための発光素子、上り信号用光ファイ
バ14B等からの光を受光するための受光素子、及び複
数の光ファイバ対14A,14B,22,23,24に
対応した信号を分配したり集合させたりするための構成
が備えられている。
【0045】図3は、親局インタフェース部31,3
2,・・・・(以下総称して番号31を使用する。)の内部
構成を示すブロック図である。親局インタフェース部3
1は、親局と1対1に接続されるもので、親局からの下
り信号に送り先アドレス(端末装置のアドレス)及び送
り元アドレス(親局のアドレス)を付けてバスに送り出
すものである。さらに詳説すると、親局からの下り信号
はインターフェイス部51を通してCPU部52に入
り、ここで送り元アドレスSAと送り先アドレスDAと
が与えられてバス送信IO部53に取り込まれ、バス3
5に送り出される。また、バス35からの上り信号のデ
ータは、バス送信IO部54に取り込まれ、CPU部5
2、インターフェイス部51を通して親局に与えられ
る。
【0046】図4は、ポーリング制御部37の内部構成
を示すブロック図である。親局11,12,・・・・から端
末装置に与えるべきデータは、バス35からバス受信I
O部41に取り込まれ、その内部のバス受信バッファ
(図示せず。)にパケットとして蓄えられる。バス35
からのデータは、送り元アドレスSAと送り先アドレス
DAとが付与されたデータである。バス受信バッファ内
のパケットは、下り送信処理部43に与えられる。下り
送信処理部43は、光信号送出用の発光素子(図示せ
ず。)を内部に有している。下り送信処理部43には、
さらに、CPU部45から、ポーリングを行う際に用い
られるポーリングデータが与えられる。
【0047】下り送信処理部43は、バス受信バッファ
内のパケット又はCPU部45から与えられるデータの
前後に、必要に応じて開始符号SD、送信エラーのチェ
ックのためのチェック符号CRC(Cyclical Redundanc
y Check )及び終了符号EDを付加する。そして、CM
I(Coded Mark Inversion)符号に変調して、光ファイ
バ39を介して光送受信部40に下り用光信号を送出す
る。送出される信号には、アクセス制御コードACが含
まれている。このアクセス制御コードACは、送出され
るデータがポーリングデータであるのか、それとも親局
11,12,・・・・からのデータであるのかを表す。
【0048】CPU部45から与えられるポーリングデ
ータは、ポーリング用のアクセス制御コードACと送り
先アドレスDAとを含み、上述の送信許可信号に相当す
るものである。そして、送り先アドレスDAを所定の値
とすることによって、全ての端末装置に対して送信許可
を与えるための全端末送信許可信号が下り送信処理部4
3から送出される。また、送り先アドレスDAを特定の
端末装置に付与されているアドレスとすることによって
個別端末送信許可信号が送出される。さらに、前記の2
分法ポーリングは、例えば、ポーリングデータ中の送り
先アドレスDAとして、上述のように下位の所定数のビ
ットを全て「1」としたアドレスを用いることによって
実現される。
【0049】下り送信処理部43は、CPU部43から
のポーリングデータを一定の時間間隔(0.1〜10m
sec )で送出する。そして、このポーリングデータが送
出される間のタイミングで、バス受信バッファ内のパケ
ットを送出する。つまり、ポーリングデータとバス受信
バッファ内のパケットとは交互に送信される。一方、光
送受信部40で受信された端末装置からの上り光信号
は、光ファイバ39(図2参照)を介して上り受信処理
部47に入力される。上り受信処理部47は、光信号を
電気信号に変換するための受光素子(図示せず。)を有
する。受信パケットは、例えば、CMI符号からなり、
送り元アドレスSA、送り先アドレスDA、アクセス制
御コードAC、データ、及びエラーチェックのためのチ
ェック符号CRCを含む。
【0050】上り受信処理部47は、いずれかの信号を
受信した場合には、CMIデコード処理を行った後、チ
ェック符号CRCをチェックし、エラーの有無を検出す
るとともに、CPU部45に受信通知を与える。この受
信通知にはエラーの有無を表す情報が含まれている。C
PU45は、エラーの有無により、端末装置からの上り
信号の衝突の有無を判定する。このようにして、複数の
端末装置からの送信要求信号の衝突が検出される。
【0051】受信された信号にエラーがなければ、次の
処理が行われる。すなわち、当該ポーリング制御部37
宛てのパケットが受信されたときには、そのパケット中
の制御コードAC及びデータがCPU部45に与えられ
る。それ以外の受信パケットは、バス送信IO部49に
備えられたバス送信バッファ(図示せず。)に書き込ま
れる。バス送信IO部49は、バスアクセス権制御を行
い、アクセス権を獲得したうえで、バス送信バッファ内
のパケットをバス35に送り出す。
【0052】CPU部45は、全端末送信許可信号、2
分法ポーリングに対応した送信許可信号及び個別端末送
信許可信号を送信するための中心的な役割を果たす。す
なわち、CPU部45は、全端末装置を指定するための
送り先アドレスDAを含むポーリングデータを下り送信
処理部43に与えることにより、全端末送信許可信号を
生成させる。そして、上り受信処理部47から与えられ
るデータに基づき、送信要求の応答があったかどうかを
調べる。送信要求の応答があった場合には、さらにその
送信要求信号が衝突なく受信されたかどうかを調べる。
衝突がない場合には、その送信要求信号のなかの送り元
アドレスSAを送り先アドレスDAとして含むポーリン
グデータを下り送信処理部43に与える。これにより、
送信要求信号を発生した端末装置を指定した個別端末送
信許可信号が、下り送信処理部43から生成されること
になる。
【0053】一方、送信要求信号の衝突があったときに
は、下り送信処理部43に与えるポーリングデータ中の
送り先アドレスDAを、全端末装置のうちの半分の端末
装置を指定する値とする。そして、端末装置からの応答
の状態に応じて、ポーリングデータ中の送り先アドレス
DAを順次変更していく。すなわち、直前に送信された
送信許可信号において指定された端末装置のグループを
2つの小グループに2分し、2分された一方の小グルー
プに属する全端末装置に対して送信許可信号を与えると
いう処理を、送信要求信号の衝突がなくなるまで繰り返
し行う。
【0054】図5は、端末装置のデータ通信に関連する
構成を示すブロック図である。端末装置20には、光フ
ァイバ50A,50B(図1の光ファイバ19A,19
Bに相当する。)を介するデータ通信を行うための光通
信ユニット60が備えられている。この光通信ユニット
60は、CPUバス62を介して、端末装置20におい
て行われる処理の中心的な役割を果たすCPU61に接
続されている。
【0055】光通信ユニット60には、下り信号を伝搬
させる光ファイバ50Aに結合された受信リンク部65
と、上り信号を伝搬させる光ファイバ50Bに結合され
た送信リンク部66とが備えられている。光ファイバ5
0A,50Bを介して送受信される伝送符号はCMI符
号である。CMI符号の形式で伝送されるパケットは、
アクセス制御コードAC、送り元アドレスSA、送り先
アドレスDA、データ、チェック符号CRC等を含んで
いる。
【0056】受信リンク部65は、光ファイバ50Aか
らの光信号を電気信号に変換するための受光素子と、こ
の受光素子の出力をレベル判別することによりディジタ
ル信号に変換する比較回路とが備えられている(いずれ
も図示は省略されている。)。この受信リンク部65か
ら出力されるディジタル信号は、受信ディジタル処理部
67に入力される。受信ディジタル処理部67は、受信
リンク部65からのCMI符号をデコードして、NRZ
(Non-Return-to-Zero)信号を作成する。さらに、この
NRZ(シリアル)信号は、例えば、8ビット単位のパ
ラレル信号に変換される。
【0057】受信ディジタル処理部67では、受信パケ
ット中のアクセス制御コードAC及びアドレス部がチェ
ックされ、受信パケットのタイプが分類されるととも
に、その受信パケットを受け取るべきかどうかが判定さ
れる。受信パケットのタイプは、当該端末装置20が受
信動作のみを行うものと、当該端末装置20の状態によ
っては応答送信を行うものとに分類される。前者のタイ
プのパケットは、端末装置の個別のアドレスを指定して
その端末装置に宛てたメッセージを含むパケットであ
る。また、後者のタイプのパケットには、ビット指定な
しのアドレスを伴う全端末送信許可信号、下位ビット部
を指定した2分法ポーリング用の送信許可信号、端末装
置の個別アドレスを指定した個別端末送信許可信号等に
対応したパケットがある。
【0058】受信ディジタル処理部67は、受信パケッ
トタイプに応じて、受信データを受信データFIFO6
9に与えたり、送信ディジタル処理部68に送信指示を
与えたりする。この処理の詳細については後述する。受
信ディジタル処理部67には、バスI/O部71が接続
されている。このバスI/O部71は、CPUバス62
を介してCPU61に接続されている。バスI/O部7
1は、アドレスメモリと、制御・ステータスI/Oとを
有している(いずれも図示は省略されている。)。アド
レスメモリは、自端末装置の個別アドレス及びデータ送
受信アドレス等を記憶するものである。また、制御・ス
テータスI/Oは、光通信ユニット60内の各部やCP
U61との間で制御情報やステータス情報のやり取りを
行うためのものである。
【0059】制御情報の1つとして、トリー状のネット
ワークの起点に向けて送信すべきデータが有る場合に、
送信ディジタル処理部68に送信要求信号を送信すべき
ことを指令するための情報がある。これに対応して、バ
スI/O部71には、送信要求信号を送信するかどうか
を表す送信要求フラグが設けられている。一方、ステー
タス情報には、受信データFIFO69内のデータの有
無、送信データFIFO70内のデータの有無、及び受
信エラーの有無等を表す情報がある。
【0060】受信データFIFO69に蓄えられたデー
タは、CPU61側の読取信号に応じて、CPUバス6
2を介してCPU61に与えられる。CPU61は受信
データFIFO69からのデータに基づき、親局等に送
信すべき応答データを作成し、この応答データをCPU
バス62を介して送信データFIFO70に与える。送
信データFIFO70に蓄えられたデータは、送信ディ
ジタル処理部68に入力される。送信データ処理部68
は、受信ディジタル処理部67からの送信指示に応じ
て、所定の送信要求信号、又は送信データFIFO70
内のデータに対応したCMI符号を作成して送信リンク
部66に与える。送信要求信号にはバスI/O部に保持
された自己の個別端末アドレス及び送り先アドレス(回
線制御装置13のアドレス)等が付加される。また、送
信データFIFO70からのデータを送信するときに
は、バスI/O部71のアドレスメモリに保持された送
り先アドレスDA(親局や回線制御装置13のアドレ
ス)や送り元アドレスSA(自己の個別端末アドレス)
等が付加される。
【0061】送信リンク部66は、光ファイバ50Bに
結合された発光素子やその駆動回路等を含むものであ
り、送信ディジタル処理部68からのCMI符号に基づ
いて発光素子を駆動することにより、光信号の送出を達
成する。受信ディジタル処理部67は、全端末送信許可
信号を受信したとき、送り先アドレスDAの下位の指定
ビットが自己のアドレス(バスI/O部71に保持され
ている。)と一致する2分法ポーリング用の送信許可信
号を受信したとき、又は、自己のアドレスを指定した個
別端末送信許可信号を受信したときに、送信ディジタル
処理部68に送信指示を与える。なお、受信ディジタル
処理部67は、自己のアドレスを指定した個別端末送信
許可信号を受信したときには、バスI/O部71内の送
信要求フラグをクリアし、その後に送信ディジタル処理
部68に対して送信指示を与える。
【0062】送信ディジタル処理部68は、前記の送信
要求フラグがセットされているときには、受信ディジタ
ル処理部67からの送信指示に応答して、送信リンク部
66から送信要求信号を光ファイバ50Bに送出させ
る。また、送信要求フラグがクリアされているときに
は、送信ディジタル処理部68は、送信データFIFO
70内のデータを送信リンク部66から光ファイバ50
Bに送出させる。
【0063】次に端末装置の全体の動作について説明す
る。親局からのパケットが受信されると、このパケット
は受信データFIFO69を通ってCPU61に与えら
れる。CPU61は、親局への応答データを作成し、こ
の応答データを送信データFIFO70に書き込む。ま
た、その応答データの送り先アドレスDAをバスI/O
部71内のアドレスメモリに書き込むとともに、バスI
/O部71内の送信要求フラグをセットする。
【0064】回線制御装置13からの全端末送信許可信
号が受信されたとき、又は、送り先アドレスDAの下位
の指定ビットが自己のアドレスと一致する2分法ポーリ
ング用の送信許可信号が受信されたときには、送信要求
フラグがセットされていることを条件として、光ファイ
バ50Bに送信要求信号が送出される。この送信要求信
号には、受信された送信許可信号に付加されている送り
元アドレスSA(回線制御装置13のアドレス)が、送
り先アドレスDAとして付加される。
【0065】送信要求信号が衝突することなく回線制御
装置13に到達すると、回線制御装置13からは当該端
末装置の個別アドレスを指定した個別端末送信許可信号
が送信されることになる。個別端末送信許可信号が受信
されたときには、受信ディジタル処理部67は、バスI
/O部71内の送信要求フラグをクリアするとともに、
送信ディジタル処理部68に送信指示を与える。これに
より、送信データFIFO70内に蓄えられた応答デー
タが光ファイバ50Bに送出されることになる。
【0066】以上の実施例では、親局11,12,・・・・
は、親局インターフェース部31,32,‥‥に1対1
に接続され、回線制御装置13の上位に位置していた。
このため、親局の数が増加すると、親局インターフェー
ス部の数も増加し、回線制御装置も場合によっては増設
する必要があった。そこで、親局を光通信ユニットを介
して光ファイバに接続し、回線制御装置のポーリング制
御部に、光送受信部を介して接続するという実施が考え
られる。このようにすれば、親局の増設が簡単に行なえ
る。
【0067】図6は、このような実施例を示す光マルチ
ドロップネットワークの構成を示すブロック図である。
端末装置20に関連する部分は、図1を用いて説明した
とおりであるので、説明を省略し、親局26に関連する
部分のみ説明する。回線制御装置13Aには、下り信号
用光ファイバ14Cと上り信号用光ファイバ14Dとが
接続されている。下り信号用光ファイバ14Cを伝搬し
た光信号は、光カプラ16Cにおいて複数本の光ファイ
バ17Cに分岐される。さらに、光ファイバ17Cを伝
搬した光は、別の光カプラ18Cにおいて複数本の光フ
ァイバ19Cに分岐される。こうして、トリー状の光マ
ルチドロップネットワークが形成され、その終端に光通
信ユニット25を通して親局26が接続される。トリー
状のネットワークの各終端に接続される複数の光通信ユ
ニット25には、それぞれ個別にアドレスが付与されて
いる。
【0068】上り信号用光ファイバ14Dも同様に、光
カプラ16Dを介して複数本の光ファイバ17Dと結合
されており、さらに、光ファイバ17Dは光カプラ18
Dによって複数本の光ファイバ19Dに結合されてい
る。このようにして形成されたトリー状の光伝送路の終
端に光通信ユニット25を通して親局26が接続され
る。
【0069】回線制御装置13Aには、光ファイバ対1
4A−14Dの他にも、複数の光ファイバ対22,2
3,24が接続されている。これらの光ファイバ対2
2,23,24に関しても、光ファイバ対14A−14
Dに対応した構成と同様な構成が設けられている。この
構成により、回線制御装置13Aから光通信ユニット2
5に与えられる下り信号は光ファイバ14C側の経路を
通って伝搬し、回線制御装置13Aから回線制御装置1
3Aに与えられる上り信号は光ファイバ14D側の経路
を通って伝搬する。
【0070】一方、光通信ユニット25は、光ファイバ
19C,19D等を介するデータ通信を行うもので、C
PUバスを介して親局26に接続されている。この光通
信ユニット25は、図5で説明した光通信ユニット60
と同様、光ファイバ19Cを通してCMI符号の形式で
伝送されてきた信号を受信・復号し、送信要求信号を送
出したり、送信指示を与えたりする機能を持っている。
【0071】図3に示した親局インタフェース部31と
比較すると、親局インタフェース部31は、単に親局2
6からの下り信号に送り先アドレスDAと送り元アドレ
スSAとを付けてバス35に送り出していたのに対し
て、光通信ユニット25ではバスに送り出す代わりに、
CMI符号の形式にして光信号を光ファイバに送り出し
ている。また親局26が受信する場合は、親局インタフ
ェース部31ではバス35から受信していたのと比較し
て、光通信ユニット25では光信号を光ファイバから受
信している。
【0072】なお、増設する親局の数が増える場合は、
回線制御装置13Aに元々設けられているポーリング制
御部37では処理できないことが想定される。この場合
は、回線制御装置に親局用ポーリング制御部と光送受信
部とを付加して、親局との接続をするという実施が考え
られる。図7は、親局用ポーリング制御部34を付加し
た回線制御装置13Aの電気的構成を示すブロック図で
ある。回線制御装置13Aには、親局26との間でデー
タを授受するための親局用ポーリング制御部34が設け
られており、これはバス35に接続されている。この親
局用ポーリング制御部34自体は、端末装置用のポーリ
ング制御部37と同様、全端末(親局)送信許可信号、
個別端末(親局)送信許可信号の送出機能を持ち、光フ
ァイバ36を介して光送受信部40に光結合されてい
る。光送受信部40には、下り信号用光ファイバ14C
等に光を送出するための発光素子、上り信号用光ファイ
バ14D等からの光を受光するための受光素子、及び複
数の光ファイバ対14C,14D等に対応した信号を分
配したり集合させたりするための機能が備えられてい
る。
【0073】以上図6、図7を用いて説明したように、
上位にある親局もまた光通信ユニット25を通して、回
線制御装置13Aと親局との間に形成されるトリー状の
光マルチドロップ伝送路(図6参照)に接続される構成
なので、親局が回線制御装置13の親局インターフェイ
ス部31,32…と1対1に接続される図2の構成と比
較して、親局を増設する場合に、親局インターフェイス
部31,32…の増設なく容易に接続することができ
る。また、回線制御装置13Aから親局まで光ファイバ
により接続するので、高速ディジタル伝送が可能にな
り、通信品質を高めることができる。
【0074】本発明の実施例の説明は以上のとおりであ
るが、本発明は前記の実施例に限定されるものではな
い。例えば、前記の実施例では、光伝送路には中継器等
の増幅装置が全く用いられていない光マルチドロップネ
ットワークを例にとって説明したが、光伝送路における
光信号の減衰が問題となる場合には、光伝送路の途中部
に光信号増幅手段としてのEDFA(エルビウム添加光
ファイバ増幅器)等を増幅装置として介装してもよい。
このようにすれば、光カプラで光伝送路を分岐すること
によって光信号が減衰する場合でも、この光信号の減衰
を補償することができる。そのため、多数の光カプラを
用いて光伝送路の分岐数を増加させることができる。そ
の結果、多数の端末装置を光ネットワークに接続するこ
とができるから、大規模なネットワークを構築できる。
【0075】また、本発明は、図1に示された形態の光
ネットワークだけでなく、図8に示すいわゆるバス状の
光ネットワークに対しても適用可能である。すなわち、
光ファイバからなるバスライン80の各部には2分岐光
カプラ81が配置されている。そして、各2分岐光カプ
ラ81からは、光ファイバからなる支線91,92,・・
・・,97が延び出ている。各支線91,92,・・・・,9
7の終端には端末装置20Aがそれぞれ接続されてい
る。また、バスライン80には回線制御装置13Bが接
続されている。回線制御装置13Bは回線制御装置13
と同様な構成を有し、端末装置20Aは端末装置20と
同様な構成を有する。このバス状の光ネットワークも、
光伝送路を途中部で分岐させたトリー状の光ネットワー
クとして把握される。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、全装置に
対して一斉に送信許可信号が与えられるので、送信すべ
きデータを有する装置からの送信要求信号が速やかに回
線制御装置に与えられる。これにより、送信すべき情報
を有する装置からの送信を速やかに開始させることがで
きるので、トリーの起点から見たときの装置の応答が格
段に高速化される。
【0077】なお、2つ以上の装置からの送信要求信号
が衝突したときには、直前に送信された送信許可信号に
おいて指定された複数の装置のグループを2分して得ら
れる2つの小グループのうちの一方の小グループの全装
置を指定して送信許可信号を送信する処理を、送信要求
信号が衝突しなくなるまで繰り返し行うことにより、送
信要求信号の衝突を速やかに解消することができる。
【0078】また、光伝送路を伝搬する光信号の減衰が
問題となる場合には、光伝送路の途中部に、この光伝送
路を伝搬する光信号を増幅するための光信号増幅手段を
設ければよい。このようにすれば、例えば光伝送路を分
岐することによる光信号の減衰を補償することができる
ので、光伝送路の分岐数を増加させることができる。そ
の結果、トリーに接続される装置の数を多くして大規模
なネットワークを構築できる。
【0079】特に、上位にある複数の親局ないし親局装
置に対して、前記トリー状の光ネットワークを介して前
記回線制御装置に接続し、前記光通信方法を適用するよ
うにすれば、親局の応答が格段に高速化されるととも
に、従来のように、インターフェイスを介して回線制御
装置と1対1に個別に接続していたのと比べて、親局の
増設等が簡単に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用される光マルチドロッ
プネットワークの構成を示すブロック図である。
【図2】回線制御装置の内部構成を示すブロック図であ
る。
【図3】親局インタフェース部の内部構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】ポーリング制御部の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】端末装置のデータ通信に関連する構成を示すブ
ロック図である。
【図6】親局を光通信ユニットを介して光ファイバに接
続した、他の実施例に係る光マルチドロップネットワー
クの構成を示すブロック図である。
【図7】回線制御装置に親局用ポーリング制御部と光送
受信部とを付加して親局との接続をした電気的構成を示
すブロック図である。
【図8】バス状の光ネットワークの構成を示す概念図で
ある。
【図9】中継器を用いた従来の光ネットワークの構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
11,12 親局 13,13A 回線制御装置 14A−14D 光ファイバ 16A−16D 光カプラ 17A−17D 光ファイバ 18A−18D 光カプラ 19A−19D 光ファイバ 20 端末装置 25 光通信ユニット 26 親局 31,32 親局インタフェース部 34 親局用ポーリング制御部 37 ポーリング制御部 40 光送受信部 43 下り送信処理部 45 CPU部 57 上り受信処理部 60 光通信ユニット 67 受信ディジタル処理部 68 送信ディジタル処理部 69 受信データFIFO 70 送信データFIFO 71 バスI/O部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 啓二 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友 電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 本多 裕紀男 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友 電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 不動 弘幸 大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西 電力株式会社内 (72)発明者 岸尾 伸一 大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西 電力株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−25342(JP,A) 特開 昭60−210046(JP,A) 特開 昭61−198944(JP,A) 特開 昭59−215135(JP,A) 特開 昭58−96436(JP,A) 特開 平4−306026(JP,A) 特開 昭51−17606(JP,A) 特開 昭55−20024(JP,A) 特開 昭57−147352(JP,A) 特開 昭58−60842(JP,A) 特開 昭60−68738(JP,A) 特開 昭60−237741(JP,A) 特開 昭62−23239(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光伝送路を途中で分岐させることによって
    トリー状に形成され、トリーの終端に複数の装置を接続
    した光ネットワークに適用される光通信方法であって、 前記トリー状の光ネットワークの起点に回線制御装置を
    設けること、 前記回線制御装置から、前記複数の装置の全てを指定し
    て、前記光伝送路を介して所定時間間隔で送信許可信号
    を送信すること、 いずれかの装置から前記トリーの起点に向けて送信すべ
    き情報があるときに、 前記送信許可信号に応答して、当該送信すべき情報を有
    する装置から前記光伝送路を介して前記回線制御装置に
    送信要求信号を送信すること、2つ以上の装置からの送信要求信号が衝突したときに、
    直前に送信された送信許可信号において指定された複数
    の装置のグループを2分して得られる2つの小グループ
    のうちの一方の小グループの全装置を指定して送信許可
    信号を送信することを、送信要求信号が衝突しなくなる
    まで繰り返し行うこと、 前記送信要求信号に応答して、前記回線制御装置から、
    その送信要求信号を送信した1つの装置のみを指定した
    個別端末送信許可信号を送信すること、及び前記1つの
    装置のみを指定した個別端末送信許可信号に応答して、
    その指定された装置から、前記トリーの起点に向けて送
    出すべき情報を前記光伝送路を介して前記回線制御装置
    に送信することを含むことを特徴とする光通信方法。
  2. 【請求項2】光伝送路を途中で分岐させることによって
    トリー状に形成され、トリーの終端に複数の端末装置を
    接続した光ネットワークに適用される光通信システムで
    あって、 前記トリー状の光ネットワークの起点に設けられ、前記
    複数の端末装置の全てを指定して、前記光伝送路を介し
    て所定時間間隔で送信許可信号を送信する手段と、2つ
    以上の端末装置からの送信要求信号の衝突を検出する手
    段と、送信要求信号の衝突が検出されたときに、直前に
    送信された送信許可信号において指定された複数の端末
    装置のグループを2分して得られる2つの小グループの
    うちの一 方の小グループの全端末装置を指定して送信許
    可信号を送信する手段と、前記光伝送路を介して前記端
    末装置から送信されてくる所定の送信要求信号に応答し
    て、その送信要求信号を送信した1つの端末装置のみを
    指定した個別端末送信許可信号を送信する手段とを有す
    る回線制御装置を含み、 各端末装置は、前記トリーの起点に向けて送信すべき情
    報があるときに送信許可信号に応答して前記光伝送路を
    介して前記回線制御装置に送信要求信号を送信する手段
    と、自己を指定した前記個別端末送信許可信号に応答し
    て前記トリーの起点に向けて送出すべき情報を前記光伝
    送路を介して前記回線制御装置に送信する手段とを有す
    るものであることを特徴とする光通信システム。
  3. 【請求項3】前記光伝送路の途中部に、この光伝送路を
    伝搬する光信号を増幅するための光信号増幅手段が設け
    られていることを特徴とする請求項記載の光通信シス
    テム。
  4. 【請求項4】複数の親局を、トリー状の光ネットワーク
    を介して、前記回線制御装置に接続し、親局に対して
    も、請求項1記載の光通信方法を適用できるようにした
    ことを特徴とする請求項記載の光通信システム。
  5. 【請求項5】光伝送路を途中で分岐させることによって
    トリー状に形成され、トリーの終端に複数の端末装置を
    接続した光ネットワークにおいて前記トリーの起点に設
    けられる回線制御装置であって、 前記複数の端末装置の全てを指定して、前記光伝送路を
    介して所定時間間隔で送信許可信号を送信する手段と、2つ以上の端末装置からの送信要求信号の衝突を検出す
    る手段と、 送信要求信号の衝突が検出されたときに、直前に送信さ
    れた送信許可信号において指定された複数の端末装置の
    グループを2分して得られる2つの小グループのうちの
    一方の小グループの全端末装置を指定して送信許可信号
    を送信する手段と、 前記光伝送路を介して前記端末装置
    から送信されてくる所定の送信要求信号に応答して、そ
    の送信要求信号を送信した1つの端末装置のみを指定し
    た個別端末送信許可信号を送信する手段とを含むことを
    特徴とする回線制御装置。
  6. 【請求項6】トリーの終端に複数の親局を接続し、前記
    複数の親局装置の全てを指定して、前記光伝送路を介し
    て所定時間間隔で送信許可信号を送信する手段と、前記
    光伝送路を介して前記親局装置から送信されてくる所定
    の送信要求信号に応答して、その送信要求信号を送信し
    た1つの親局装置のみを指定した個別親局送信許可信号
    を送信する手段とをさらに含むことを特徴とする請求項
    記載の回線制御装置。
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