JP2614797B2 - 自動車用射出成形内装部品 - Google Patents

自動車用射出成形内装部品

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JP2614797B2
JP2614797B2 JP36060191A JP36060191A JP2614797B2 JP 2614797 B2 JP2614797 B2 JP 2614797B2 JP 36060191 A JP36060191 A JP 36060191A JP 36060191 A JP36060191 A JP 36060191A JP 2614797 B2 JP2614797 B2 JP 2614797B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソフトタッチ性、外
観、意匠性を要求される自動車用内装部品の、インスツ
ルメンタルパネル、コンソールボックス、グローブボッ
クス、アームレスト、ステアリングカウル、ステアリン
グホイールパッド、ドアトリム等に好適に用いられる射
出成形部品に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車内装用部品に用いる射出成形部品
においては、視覚性と共に消費者の良好な肌感を刺激
し、購買意欲と高級感を増進させるために、樹脂インサ
ート部の表面に軟質樹脂からなる表皮部を配したものが
用いられている。そして前記の樹脂インサートには一般
にポリプロピレンに代表されるオレフィン系樹脂や、A
S樹脂・ABS樹脂等に代表されるスチレン系樹脂等が
用いられ、又、表皮部を形成する軟質樹脂には、スラッ
シュモールドにより成形された軟質塩化ビニル樹脂、押
出成形又はカレンダー成形により得られた軟質塩化ビニ
ル樹脂系又はオレフィン系熱可塑性エラストマーレザー
を賦形したものが用いられている。更に、前記ソフトタ
ッチ性を向上させる場合、上記の樹脂インサートと軟質
樹脂とからなる表皮層との中間にポリオレフィン系、又
はウレタン系樹脂の発泡体を積層した構成のものが使用
されている。
【0003】一方近年、軽量化・低コスト化の要請に応
えて樹脂インサート材料としてポリプロピレン樹脂系材
料の割合が年々増大しつつあるが、この様なポリプロピ
レンに代表されるオレフィン系樹脂をインサート材料に
用いた場合は、表皮部との間の接着性が悪く、この為例
えば特開昭61−213145号において、前記インサ
ート部にポリプロピレン系樹脂を、又表皮部に熱可塑性
樹脂を用い、これらを射出成形その他の手段で、一体的
に融着させ、これにより前記インサート部と表皮部との
間に接着剤等を介在させる事なく固着を可能とする技術
(以下第1技術という)を開示している。又特開昭63
−227313号においても、樹脂インサートの表面を
活性化処理したり、プライマー塗布を行なわない場合で
も前記両層間の剥離阻止を可能とするために、ポリオレ
フィン系樹脂からなるインサート部とスチレン系熱可塑
性エラストマーからなる表皮部とを射出成形により一体
的に融着した技術(以下第2技術という)を提案してい
る。
【0004】前記従来技術によって形成された表皮は、
ソフトタッチ性はあるものの、ベタツキ性があり、表面
の感触が不十分であるだけでなく、艷、色目についても
悪く、意匠性に欠けるものであった。前記問題点を改良
する為に、ポリプロピレン樹脂系の材料をインサート部
に用い、表皮部に軟化剤としてポリブテンを配合したス
チレン系熱可塑性エラストマーを用い、更に表面を塗装
する技術が、特開昭64−22519号に提案されてい
る。(以下第3技術という)そしてかかる第3技術によ
れば、ポリオレフィン系樹脂をインサート部に用い、表
皮部にスチレン系熱可塑性エラストマーを用いているた
めに接着性を良好に維持できると共に、更にその表面が
塗装されているために、良好な感触(ソフトタッチ性)
を有し、ベタツキも無く、艷・色目等の意匠性について
も優れたものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
3技術においては表皮部を形成する熱可塑性エラストマ
ーと塗膜との密着性を向上させるために、塗装工程にお
いて、先ずハロゲン系有機溶剤で洗浄し、次いでプライ
マー塗布若しくはプラズマ処理にて表面処理を行なって
いた。この為前記塗装前処理にて生産性が低下するのみ
ならず、該塗装工程により得られる塗膜部は、プライマ
ー厚と塗料厚との合計厚は、通常25μm以上と非常に
厚いものであった。これは、一回の塗装工程における塗
膜厚さをいくら薄くしても工程管理上限度があり、従っ
て、プライマー塗布、塗料塗装と回を重ねれば、厚くな
らざるを得ないものである。一方、自動車内装用部品
は、表皮部の表面を皮シボ加工している部品があり、近
年この皮シボが非常に本物の皮に近い高級感のある繊細
なシボが好まれる傾向にある。しかし、前記皮シボに対
して、25μmという厚い塗装を施した場合、シボ外観
がぼけること(いわゆるシボダレ)が発生し、高級感
は、大幅に低下することになるという問題点があった。
また、ハロゲン系有機溶剤による洗浄・プライマー塗布
・乾燥といった作業は、コストアップになるだけでな
く、安全衛生上も好ましいものでなかった。
【0006】本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み、
軽量化・低コスト化の要請に応えつつ、合理化された塗
装工程が採れ、塗装後の部品は感触(特にソフトタッチ
性)、塗膜付着性、外観(シボ・光沢)に優れ、変形も
少ない射出成形部品を提供することを目的とする。又本
発明の他の目的は樹脂インサート部、表皮部、及び塗膜
部の各層間がいずれもプライマー塗布を行なう事なく、
又接着剤等を用いる事なく、夫々直接的に融着可能に構
成した射出成形部品を提供する事を目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は、図1に示すよう
に、ポリプロピレン系樹脂からなるインサート部(A
層)と熱可塑性エラストマーからなる表皮部(B層)と
を射出成形により一体的に融着すると共に、該射出成形
体の表皮部表面を塗膜部(C層)により被覆処理した射
出成形部品において、前記A層はJIS−K7203に
よる曲げ弾性率が9000kg/cm以上のポリプロ
ピレン系樹脂であると共に、前記B層としては、スチレ
ン−共役ジエンブロックポリマーの水素添加誘導体をベ
ースとしたスチレン系熱加塑性エラストマーに水酸基を
末端に有するジエン系ポリマーの水素添加誘導体、及び
エチレンと不飽和カルボン酸(酸無水物を含む。)化合
物との共重合体(以下、エチレン、不飽和カルボン酸共
重合体という。)を含有してなる変性スチレン系エラス
トマーであると共に、更にC層は、2液ウレタン系塗料
の内、主剤の樹脂成分がイソホロンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、及び水添メタンジイ
ソシアネートよりなる群より選択された少なくとも1員
とポリカーボネートポリオールとの付加重合物を主成分
とし、硬化剤の主成分が脂肪族系ジイソシアネートの付
加重合物である塗料である。そして前記B層は、前記A
層の表面に射出成形により一体に融着された後、該B層
の表面に前記C層を塗料膜厚5〜20μmの範囲に塗装
するのがよい。尚、図1は、本発明の層構成概念を示す
断面図で、A層は、ポリプロピレン系樹脂材料から成る
インサート部、B層は、特定の極性基を有するポリマー
により変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーから
成る表皮部、及びC層は、特定のウレタン系塗料を用い
た塗膜部で、B層とC層の間にプライマー層を介在させ
ていないのが本発明の特徴である。
【0008】
【作用】本発明は、前記B層をスチレン系熱可塑性エラ
ストマーを主成分とし末端水酸基、及び不飽和カルボン
酸の極性基を有する重合体が配合され、且つ適宜範囲内
の硬度を付与せしめられたエラストマーにより形成され
ると共に、塗膜部C層を2液ウレタン系塗料の内、主剤
の樹脂成分がイソホロンジイソシアネート、及び水添メ
タンジイソシアネートポリオールよりなる群より選択さ
れた少なくとも1員とポリカーボネートとの付加重合物
を主成分とし、硬化剤は脂肪族系ジイソシアネートの付
加重合物を主成分とする塗料で適宜膜厚に塗布した為
に、ハロゲン系有機溶剤による脱脂処理及びプライマー
塗布工程やプラズマ処理工程無しで前記表皮部B層に直
接塗布が可能となる。
【0009】従って、エラストマーで形成された表皮部
B層の伸縮に塗膜部C層は堅固に接着したまま追従可能
となる。又、プライマー塗布工程やプラズマ処理工程が
不要になる事は、塗装工程における生産性が大幅に向上
するのみならず、特にプライマー塗布が不要となる事は
塗膜部C層の膜厚を薄く形成可能となり、従って製品外
観におけるシボダレの誘起を阻止し、繊細なシボ外観を
得る事が可能となる。又本発明の好ましい実施例におい
て、樹脂インサートA層を曲げ弾性率を9000kg/
cm以上のポリプロピレン系熱可塑性樹脂とする事に
より、樹脂インサートA層の薄肉化が可能となり、軽量
化・低コスト化を図りつつ、射出成形工程で変形を少な
く抑制する事ができる。
【0010】
【実施態様】次に、本発明の実施例として好適な前記各
層の組成・製法・特性等について詳細に記述する。樹脂
インサート部A層に用いることのできるポリプロピレン
系樹脂材料としては、プロピレンホモポリマー、プロピ
レンエチレンランダムコポリマー、又はプロピレンエチ
レンブロックコポリマーを挙げることができる。これら
は単独あるいは2種以上の混合物であってもよい。更
に、これらのポリプロピレンポリマーに対し、剛性・耐
熱性を付与するため、ガラス繊維、タルク、炭酸カルシ
ウム、ウィスカー等の無機フィラーを他の副資材、例え
ば酸化防止剤を含む各種添加剤と共に配合して用いても
よい。該材料の曲げ弾性率としては、表皮部B層の成形
後の収縮に耐えること、自動車内装部品としての形状保
持性、及び取り付け後の安定性の点からJIS−K72
03による曲げ弾性率が9000kg/cm以上必要
であり、そして、自動車内装部品では耐衝撃性を配慮し
上限を40000kg/cmに設定するのがよい。け
だし、9000kg/cm未満のものを用いた場合、
前記A層と共に表皮部B層を一体的に射出成形した後の
取外し時の変形、及び車体本体取り付け後の安定性等に
劣る。
【0011】前記表皮部B層に用いる変性スチレン系エ
ラストマーとしては、スチレン−共役ジエンブロックポ
リマーをベースとしたスチレン系エラストマーに対し、
末端に水酸基を有するジエン系ポリマーの水素添加誘導
体とエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を配合したも
のが好ましい。そして前記スチレン−共役ジエンブロッ
クポリマーをベースとしたスチレン系エラストマーは、
スチレン−ブタジエンブロックポリマーの水素添加誘導
体、又はスチレン−イソブレンブロック共重合の水素添
加誘導体から選ばれるもので、分子量10000〜20
0000、スチレン含有量5〜40重量%、水素添加率
95%以上のブロックポリマーである。又、前記ブロッ
クポリマーに、パラフィン系オイルに代表される炭化水
素系ゴム用軟化剤、ポリプロピレン、ポリエチレンに代
表されるオレフィン系樹脂、及び必要に応じ、炭酸カル
シウム、タルクに代表される無機フィラーが、配合され
たものを用いることができる。
【0012】又、前記スチレン系エラストマーを変性す
る為に用いられる末端に水酸基を有するジエン系ポリマ
ーの水素添加誘導体としては、例えばポリヒドロキシポ
リブタジエンの水素添加物などがある。具体的には、末
端に少なくとも1個の水酸基を有し、分子量が200〜
100000、好ましくは500〜50000、特に好
ましくは800〜10000の、常温では、液体・半固
体・固体のポリマーが含まれる。1分子当りの平均水酸
基数は1〜10、特に1.5〜5のものが好ましい。又
水酸基価は一般に15〜50、好ましくは25〜125
KOHmg/gのものが好ましい。
【0013】この場合、前記末端に水酸基を有するジエ
ン系ポリマーの水素添加誘導体の製造方法は、先ず末端
に水酸基を有するジエンポリマーを作り、次いで水素添
加することにより得られ、例えば特開昭51−7139
1号公報に記載されているように、1,3−ジエンを原
料に用いて、ラジカル重合法、アニオン重合法等によっ
て周知の方法で製造することができる。
【0014】ラジカル重合によって製造する場合には、
過酸化水素を重合開始剤として用いてジエン系モノマー
を重合することにより容易に得られる。更に、アニオン
重合により製造する場合には、共役ジエンを周知の方法
に従って、アニオン重合触媒、例えば、アルカリ金属、
又は有機アルカリ金属化合物を用いて重合させることに
より得られた両末端に少なくとも1つにアルカリ金属が
結合した構造のリビングポリマーに、例えば、モノエポ
キシ化合物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ア
セトン、もしくはハロゲノアルキレンオキシド、ポリエ
ポキシド等を反応させれば良い。これらポリマーの原料
モノマーとしては、少なくとも1種類の共役ジエンモノ
マーが使用され、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタ
ジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエン、1−フェニル−1,3−ブタジ
エン等を挙げることができる。
【0015】又前記末端に水酸基を有するジエン系ポリ
マーの水素添加は、前記した特開昭51−71391号
に記載の方法などで水素添加することによって得られ
る。水素添加の程度は、ポリマー中に含まれる二重結合
を全部、又は部分的に水素添加したものであってもよい
が、特にヨウ素価が通常0〜20、特に0〜5(g/1
00g)のものが好ましい。又これらの末端に水酸基を
有するジエンポリマーの水素添加物は、それぞれ単独で
も、複数の混合物としても使用する事が可能である。
【0016】さて、前記した一種の変性化する為のポリ
マーである前記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体と
しては、エチレンと炭素数3〜8の不飽和カルボン酸、
具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
無水マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マイ
レン酸モノエチルエステル等、好ましくはアクリル酸、
メタクリル酸、から選ばれたものとの共重合体であり、
この場合該共重合において、更に第3成分を含んでいて
も良い。このような第3成分としては、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸n−ブチル、メ
タクリル酸メチル等の不飽和カルボン酸エステル、酢酸
ビニル等のビニルエステルが用いられる。又、前記エチ
レン・不飽和カルボン酸共重合体としては、エチレン含
量が50〜99重量%、好ましくは70〜98重量%、
また不飽和カルボン酸は50〜1重量%、好ましくは3
0〜2重量%の量で存在していることが望ましい。又エ
チレン・不飽和カルボン酸共重合体がエチレン成分、及
び不飽和カルボン酸成分に加えて第3成分を含む場合に
は該第3成分が0〜40重量%、好ましくは0〜30重
量%の量で存在していることが望ましい。
【0017】又前記ジエン系ポリマーの水素添加誘導
体、及びエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、スチ
レン共役ジエンブロックポリマーの水素添加誘導体をベ
ースとしたスチレン系熱可塑性エラストマー100重量
残部に対し、それぞれ1〜10重量部の範囲の中から選
ぶ事が可能である。けだし、前記配合量が上記範囲未満
では、塗装付着性に問題が生じる。また上記範囲を越え
るとソフトタッチ性が劣ってくる。
【0018】次に前記表皮部B層に用いる変性スチレン
系熱可塑性エラストマーは、JIS−A硬度の範囲は2
0〜50のものがよく、好ましくは硬度範囲30〜40
のものが望ましい。けだし、硬度が20未満のものは、
ソフトタッチ性に優れるものの、射出成形性・機械的強
度に劣る。また硬度が50を越えるものは、射出成形性
・機械的強度は優れるものの、ソフトタッチ性に劣る欠
点を有する。
【0019】次に塗膜部としてのC層に用いる塗料とし
ては、主剤の樹脂成分を、イソホロンジイソシアネー
ト、ヘキサメチルジイソシアネート、及び水添メタンジ
イソシアネートよりなる1群中より選択された任意の1
員もしくは数員とポリカーボネートポリオールの付加重
合物(以下、本件ウレタンポリオールという。)とし、
付着性をより強くする為にアルコール変性シリコーン
(メチルハイドロジエンポリシロキサン)での変性を行
い、更に意匠性をもたせる為に、ポリエチワックスを混
合するのがよい。尚、かかる塗料の具体例としては、主
剤成分の配合を表1に、又硬化剤成分の配合を表2に示
している。
【0020】
【0021】
【0022】尚、前記塗料は、ポリマー主結合の結合エ
ネルギーが大であり、その分子量も大(10000以
上)であると共に、塗膜の強度が大きいため、即ち伸び
(100%以上)と抗張力(200kg/cm以上)
のバランスが良い為、スチレン系熱可塑性エラストマー
の変形に対する追随と薄膜での優れた塗膜性能と成形物
の型シボ再現性を得ることができる。また、メチルハイ
ドロジエンポリシロキサンで変性する事により、より成
形物への付着性の向上を得ることができる。しかもこれ
と同時に、上記主剤の樹脂成分と共に硬化剤の樹脂成分
として脂肪族系ジイソシアネートの付加重合物を用いた
為、目的とする塗膜の性能・作業性・乾燥性・外観・意
匠性等に対する安定性・信頼性を著しく向上せしめるこ
とが可能になる。よって本実施例に用いる塗料は、スチ
レン系熱可塑性エラストマー成形物用塗料に必要な塗膜
性能と意匠性を薄膜(5〜20μm)で可能にして、さ
らに前処理、及びプライマーを省くことが可能になった
為自動車内装用を始めとして各種塗装に使用が可能とな
る。加えて、カラー化も容易に行えるので、他の成形物
との一体感等意匠効果をだすことができる。
【0023】さて前記樹脂インサート部A層と表皮部B
層を一体化させる手段は、前記A層のポリプロピレン系
樹脂と前記B層に用いる変性スチレン系熱可塑性エラス
トマーからなる部分を射出成形により熱的に一体的に融
着させる事により行なわれる。具体的には、予めA層の
ポリプロピレン系樹脂を用い射出成形により、インスト
ルメントパネルやコンソール等の形状に成形した後、そ
の表面にB層の積層部の肉厚に対応する空間を有する金
型内に装着し、前記B層に用いる変性スチレン系熱可塑
性エラストマーを射出成形して熱的に融着させるもの
で、一般には二色インジェクション法、又はインサート
インジェクション法により成形可能である。
【0024】さて本発明の実施例に係る、例えば自動車
用射出成形内装部品は、前記A層、B層を前記した方法
で射出成形した後、前記の塗料によりB層の表面にC層
を被覆形成施す事により完成される。塗装方法として
は、従来の塗装工程からプライマー塗布工程を除いた工
程にて行うことができる。また、塗膜の付着力を高める
為に行われているプラズマ処理工程も省略することがで
きる。即ち、表面改質工程を施していない射出成形体に
直接、塗料を塗布する事が可能となる。ただ、塗料を塗
布する前に脱脂処理等の補助的な表面処理を施すことは
構わない。このような脱脂処理とは、一般に塗料を塗布
する直前に行われている通常の操作で、これによって、
成形体の成形から塗装前までの工程中不可避的に成形体
の表面に付着する手垢や機械油等を洗浄除去することが
できる。具体的には、ハロゲン系を除く有機溶剤液、又
はその蒸気、水・水蒸気・酸・アルカリ液・界面活性剤
水溶液等による洗浄方法があり、これらの中では、有機
溶剤の蒸気を用いた洗浄、水・温水、又はアルカリ液や
中性洗剤等を添加した水・温水を用いた洗浄や、アルコ
ール洗浄等が好んで用いられる。塗料の塗布は、一般に
スプレー吹き付けにて行なわれるが、これのみに限定さ
れない。
【0025】
【実施例】以下、図表に基づいて本発明を実施例を比較
例と共に例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に
記載されている組成・濃度などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨
ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0026】図2は、後記実施例及び比較例の試験及び
評価を行なうために製造された自動車用射出成形内装部
品としてのコンソールの外観を示す斜視図で、該コンソ
ールは、後記するように型締圧力350トンの対面射出
ユニットを有する二色インジェクション成形機を用いて
成形される。
【0027】図3は、前記二色インジェクション成形機
による成形工程概要を示し、11及び12は同一形状の
雄型で型回転台30に固定されている。21は、1次雌
型で水平方向に型開閉動作が可能な構造となっている。
又22は、2次雌型で21と同様、水平方向に型開閉動
作が可能な構造となっている。成形品は、先ず(a)に
示す第1工程により、雄型12と1次雌型21との間に
形成される空間にプロピレン系樹脂を圧入し樹脂インサ
ートA層を成形する。次いで、雌型21、22が型開き
のため、水平方向に移動したのち型回転台30が180
°回転する。該回転台の回転によりA層がはりついた雄
型12が回転し、(b)に示すように雄型12と2次雌
型22との間に形成される空間に変性スチレン系エラス
トマーを圧入し、前記インサートA層の上に表皮部B層
を成形する。
【0028】ここに、前記インサートA層の材料には、
実施例1〜実施例6にあっては表3に示すように、プロ
ピレン系樹脂PP−1〜3(組成及び特性については表
5参照)を用い、比較例1乃至比較例9にあっては表4
に示すようにプロピレン系樹脂PP−3〜4(同表5参
照)を用いた。また、前記表皮部B層の材料には、実施
例1乃至実施例6にあっては表3に示すように、スチレ
ン系熱可塑性エラストマー材料TPS−1、2、8(組
成及び特性については表6参照)を用い、比較例1乃至
比較例9にあっては表4に示すように、スチレン系熱可
塑性エラストマー材料TPS−3乃至TPS−7、及び
TPS−1(同表6参照)を用いた。尚、実施例・比較
例共にインサートA層の厚さは2.0mm、表皮部B層
の厚さは2.5mmとした。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】そして前記インジェクション工程で成形さ
れたコンソールの表皮部側の表面に塗膜部C層を下記の
塗装方法によって塗装・硬化させる。 (1)前処理:前記のインジェクション工程で成形した
射出成形体の内、比較例6についてのみ、トリクロロエ
タン蒸気で30秒間脱脂処理した。なお、実施例1〜実
施例6、及び前記比較例6を除く他の比較例には、この
前処理は行なわない。 (2)プライマー処理“比較例7について、10分間室
温下で放置し、この射出成形体のB層側表面に、一般的
な熱硬化性ポリプロピレン用プライマー(表7参照)を
膜厚が10μmになるように均一にスプレーガンを使っ
て吹きつけた後、室温で4〜5分間放置した。
【0034】
【表7】
【0035】なお、実施例1〜実施例6、及び前記比較
例7を除く他の比較例には、このプライマー処理を行な
わない。 (3)塗装:前記各実施例及び比較例に下記表8及び表
9に示す二液性ウレタン塗料を、実施例4については膜
厚が20μm、その他の実施例1〜3及び5、6につい
ては10μmに、比較例1〜6及び9については膜厚1
0μm、比較例7については25μm、比較例8につい
ては35μm夫々の膜厚になるように前記B層の表面に
均一にスプレーガンを使って吹きつけた後、70℃の温
度において30分間加熱・乾燥を行った。
【0036】
【表8】
【0037】
【表9】
【0038】前記工程により成形・塗装をした実施例・
比較例について、コンソールの品質を次の方法により評
価した。評価の結果を、前記表3及び表4に示す。 (1)ソフトタッチ性 コンソール形状の自動車内装部品を23℃雰囲気中で1
0人の人間が手により感触を評価し、柔らかさ・ベタツ
キ性・底つき感等についてにソフトタッチ性を評価し
た。ソフトタッチ性良好と感じたものが10人中7人以
上であれば良好(○印)、10人中6人以下であれば不
良(×印)とした。 (2)成形性 インジェクション成形の雌型に成形品が付着せず、連続
運転が20ショット以上続けて行うことができるかどう
かで判断した。なお、連続運転が20ショットの判定基
準は、経験的な社内基準である。 (3)塗装付着性 碁盤目試験において剥離がなければ良好(○印)、剥離
があれば不良(×印)とした。尚、碁盤目試験は片刃カ
ミソリを用い、試験片の表面に直交する縦横11本づつ
の平行線を2mm間隔で引いて碁盤目を100個作る。
その上にセロハン粘着テープ(JIS−Z1522)を
十分圧着し、塗膜面と約30°に保ち手前に一気に引き
剥がし、碁盤目で囲まれた部分における塗装膜の剥離を
観察した。 (4)塗装後のシボ外観 シボ付きのシートを塗装し、その表面のシボ粗さをシー
トのある特定部について二次元表面粗計(小坂研究所
製)で測定し、塗装前のシボ粗さと比較した。表10
は、表面シボ粗さの測定条件と、表皮部B層、及び塗装
後の表面シボ粗さについて、参考まで実施例1、及び比
較例8の測定値を示し、図4は、前記測定機の記録針が
記録した分布図で、塗装後の最大粗さが塗装前の70%
以上であれば良好(○印)とし、70%より小さければ
不良(×印)とした。なお、合否判定基準である70%
は、合格品・不合格品をそれぞれ測定して求めたもので
ある。
【0039】
【表10】
【0040】(5)変形 図2に示すコンソール成形品において、成形・塗装・乾
燥後、AB間の距離500mmを測定し、金型寸法に対
して±5mm未満であれば良好(○印)、±5mm以上
であれば不良(×印)とした。なお、塗装は温度70℃
を、30分間継続して乾燥させたものである。また、判
定基準の±5mmは、組付けるとき相手側との関係で希
望する作業性が得られる数値を独自に設定したものであ
る。
【0041】次に表3及び表4より実施例・比較例につ
いて、A,B,C各層の材料・塗装方法の違いがどの様
に評価に影響するかを確認する。比較例1乃至比較例5
は、実施例3における表皮部B層の材料を取替えたもの
であって、何れも、満足な成形性、ソフトタッチ性、塗
装付着性が得られていない。これは、比較例1、及び比
較例2に見られるように、表皮部B層の硬度が適当な範
囲でない為に、ソフトタッチ性・成形性が劣り、また、
比較例3乃至比較例5に見られるように、末端水酸基、
及び不飽和カルボン酸の極性基を含まない非変性材料に
あっては、塗装付着性に劣る事が確認された。
【0042】比較例6に見られるように、塗装工程中に
トリクロロエチレンによる脱脂前処理は、表皮部B層表
面に溶剤が含侵されると共に、表面を溶かしシボ外観に
悪影響を与えた。又、比較例7、及び比較例8に見られ
るように、塗装膜厚が35μmと厚くなれと、シボダレ
が見られ、好適な外観を得ることができなかった。
【0043】また、比較例9に見られるように、樹脂イ
ンサートA層の曲げ弾性率が7000kg/cm(<
9000kg/cm)と小さいと、満足な成形品が得
られない事が確認できた。一方実施例はいずれも良好な
成形品が得られた事が確認された。
【0044】
【効果】以上記載した如く本発明によれば、表皮部B層
をスチレン系熱可塑性エラストマーを主成分としながら
も端末水酸基及び不飽和カルボン酸の極性基を有する重
合体を適宜量配合し、C層を2液ウレタン系塗料の内、
主剤の樹脂成分がイソホロンジイソシアネート、及び水
添メタンジイソシアネートからなる群より選択された少
なくとも1員とポリカーバネートポリオールとの付加重
合物を主成分とし、硬化剤は脂肪族系ジイソシアネート
の付加重合物を主成分とする塗料を用いることにより、
合理化・低コスト化された塗装工程が採れ、塗装後の部
品は感触(特にソフトタッチ性)、塗膜付着性、外観
(シボ・光沢)に優れた自動車用射出成形内装部品を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形部品の層構成を示す断面
【図2】本発明の効果を確認するために成形された自動
車用射出成形部品の形状を示す斜視図
【図3】本発明の実施例及び比較例の射出成形手順を示
す成形工程図
【図4】本発明の実施例及び比較例の表皮部及び塗装後
の表面粗さを示す記録図
【符号の説明】 A層 樹脂インサート B層 表皮部 C層 塗膜部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 55:00 B29L 9:00 31:58 (72)発明者 川元 正樹 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 浅野 典男 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 西谷 吉憲 東京都千代田区丸の内二丁目5番2号 三菱油化株式会社内 (72)発明者 高橋 英樹 東京都千代田区丸の内二丁目5番2号 三菱油化株式会社内 (72)発明者 中浜 明広 東京都千代田区丸の内二丁目5番2号 三菱油化株式会社内 (72)発明者 田辺 敏夫 大阪府大阪市中央区南船場3丁目10番28 田辺化学工業株式会社内 (72)発明者 前田 光代 大阪府大阪市中央区南船場3丁目10番28 田辺化学工業株式会社内 (72)発明者 吉川 弘二 大阪府大阪市中央区南船場3丁目10番28 田辺化学工業株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JIS−K7203による曲げ弾性率が
    9000kg/cm以上のポリプロピレン系樹脂から
    なるインサート部と熱可塑性エラストマーからなる表皮
    部とを射出成形により一体的に融着すると共に、該射出
    成形体の表皮部表面を塗膜部により被覆処理した射出成
    形部品において、 前記表皮部が、スチレン−共役ジエンブロックポリマー
    の水素添加誘導体をベースとしたスチレン系熱可塑性エ
    ラストマーに水酸基を末端に有するジエン系ポリマーの
    水素添加誘導体、及びエチレンと不飽和カルボン酸(酸
    無水物を含む。)化合物との共重合体を含有してなるJ
    IS=K6301によるJIS−A硬度20〜50の変
    性スチレン系エラストマーであると共に、該塗膜部を形
    成する塗料として、主剤の樹脂成分の主成分がイソホロ
    ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
    及び水添メタンジイソシアネートからなる群より選択さ
    れた少なくとも1員とポリカニボネートポリオールとの
    付加重合物であり、硬化剤の主成分が脂肪族系ジイソシ
    アネートの付加重合物である2液ウレタン塗料を用い、
    前記表皮部の表面に直接塗布・硬化させた事を特徴とす
    る自動車用射出成形内装部品。
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