JP2611380B2 - ファクシミリ伝送制御方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 文字コードの文書データからファクシミリ信号を生成
して伝送する方式に関し、 文書特有の情報を利用してファクシミリ信号の圧縮を
効率よく高度化できるファクシミリ伝送制御方式を目的
とし、 文字コード及び書式指定情報からなる文書データに基
づいて、該文書データの印刷出力の画像に対応するファ
クシミリ信号を生成して送信する装置において、該書式
指定情報に基づいて定まる、文字列を配置する行の巾に
対応する該ファクシミリ信号の第１のライン数と、該行
の行間の巾に対応する該ファクシミリ信号の第２のライ
ン数とを通知する情報を送信した後、該文書データから
生成する、各該文字を表す行に対応する第１のライン数
の該ファクシミリ信号と、該行に続く該行間に対応する
ファクシミリ信号の１ラインとを送信する、又、ファク
シミリ信号を受信して、該ファクシミリ信号に基づいて
再生される画像を出力する装置において、請求項１記載
の第１及び第２のライン数の通知を受信して保持し、受
信する第１のライン数の該ファクシミリ信号によって、
文字列を配置する行の画像を出力し、該第１のライン数
のファクシミリ信号に続いて受信する、１ラインの該フ
ァクシミリ信号を第２のライン数で定まる回数反復する
ことにより、該文字列を配置する行の行間の画像を出力
するように構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、文字コードの文書データからファクシミリ
信号を生成して伝送する、ファクシミリ伝送制御方式に
関する。

ワードプロセッサ等で作成された文書の、文字コード
及び所要の制御情報からなる文書データから、直接にフ
ァクシミリ信号を生成して伝送する方式が使用されてい
る。この方式は印刷文書を光学的に読み取ってファクシ
ミリ信号を生成する場合に比較して、送信時の手数が削
減されると共に、紙面から読み取るための雑音混入が無
いためにより鮮明な受信画像を得易い等の利点がある。

〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕

第３図は文書データからファクシミリ信号を生成して
送信する装置の構成例を示すブロック図である。

文書データ１は例えばフロッピィディスク記憶装置等
に格納された文書のデータであり、文書の内容を表す文
字、数字、各種記号等の印刷された場合に可視情報とし
て現れるもののコード（それらを一括して文字コードと
呼ぶものとする）と、改行、改頁、文字サイズ指定、行
間隔指定、行内文字間隔の指定等の書式指定情報等から
なる。

文書をファクシミリで伝送する場合に、文書展開部２
は文書データ１の例えば先頭のレコードに格納された書
式指定情報その他の制御情報を先ず読み出し、それに基
づいた文書データ１から順次読み出す文書内容を、保持
する文字パターンの文字図形を参照して、メモリ上に展
開データ４として展開する。展開データ４は、概念的に
は第２図に例示するような文書の印刷イメージである。

信号変換部５は印刷イメージの展開データ４を、例え
ば行方向に走査して、そのイメージに対応するファクシ
ミリ信号を生成し、例えば文字列の配置される行（以下
に文字行と呼ぶものとし、第２図に説明のために破線で
区切り、文字行50として示す部分）を、例えば20数ライ
ンの信号（縦方向、即ち行の巾方向に20数ドット並ぶ信
号）で構成するように、ファクシミリ信号を生成する。

又、文字行と次の文字行との行間（第２図に行間51、
52として示す部分）や頁の先頭部（第２図に行間53とし
て示す部分）等についても同様に走査して、例えば空白
であれば白のみを表すファクシミリ信号を、その行間隔
巾に応じて例えば10数ライン生成する。但し、行間は必
ずしも空白ではなく、罫線の枠があるような場合には、
行間も罫線のみは連続するので、そのようなファクシミ
リ信号が生成されなければならない。

信号変換部５は以上のようなファクシミリ信号につい
て、隣接ドット列間の同一パターンの繰り返し、列内の
同一符号のドットの繰り返し等を考慮した公知の圧縮方
法によって信号を圧縮し、そのように圧縮したファクシ
ミリ信号を伝送信号として伝送制御部６に渡し、伝送制
御部６は公知のファクシミリの一伝送手順に従って送信
する。

受信側の装置は通常のファクシミリ装置であって、伝
送制御部７が伝送制御部６から所定の伝送手順に従って
伝送信号を受信し、信号復元部８がそのファクシミリ信
号を、圧縮前のドット列からなるファクシミリ信号に復
元して行データメモリ９に出力する。印刷制御部10がそ
の出力されたドット列の信号を順次印刷機11に送出して
印刷させることにより、元の文書の印刷イメージに対応
するファクシミリ画像を出力することができる。

以上の制御方式においては、説明から明らかなよう
に、文書展開部２が書式指定情報に従って文書を印刷イ
メージの展開データ４に展開すると、以後は通常ファク
シミリ装置において光学的に読み取った信号について行
うのと殆ど同様の制御によってファクシミリ信号を生成
し伝送する。

しかし、文書が書式指定情報によって定型化されてい
るので、この情報を利用すれば、比較的容易に、より圧
縮効率のよいファクシミリ信号の伝送を実現できる可能
性がある。

本発明は、文書データからファクシミリ信号を生成し
て伝送する装置、及びファクシミリ信号からファクシミ
リ画像を出力する装置で、文書特有の情報を利用してフ
ァクシミリ信号の圧縮を効率よく高度化できるファクシ
ミリ伝送制御方式を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

第１図は、本発明の構成を示すブロック図である。

図は文字コード及び書式指定情報からなる文書データ
に基づいて、該文書データの印刷出力の画像に対応する
ファクシミリ信号を生成して送信する装置、及びファク
シミリ信号を受信して再生画像を印刷する装置の構成を
示し、文書データ１は文書展開部12で印刷イメージの展
開データ14に展開され、信号変換部15によってファクシ
ミリ信号に変換されて伝送制御部16により送信される
が、その際書式制御部20が、文書展開部12から所要の書
式指定情報を受け取って文字行巾及び行間巾を示すライ
ン数を決定し、伝送制御部16を経て通知すると共に信号
変換部15に渡す。

受信側の信号復元部18は伝送制御部17から受信信号を
受け取り、ファクシミリ信号を復元して書式制御部21に
渡し、書式制御部21は通知されたライン数情報を文字行
巾メモリ22と行間巾メモリ23に記憶して、それらのライ
ン数に従ってファクシミリ信号を行データメモリ19に設
定するので、印刷制御部10は行データメモリ19の内容に
よって印刷機11を制御して文書の画像を印刷させる。

〔作 用〕

第１図において、文書データ１の文書をファクシミリ
伝送する場合に、先ず文書展開部12と書式制御部20が、
文書データ１の書式指定情報に基づいて定まる、文字行
の巾に対応するファクシミリ信号の縦方向のドット数で
ある第１のライン数と、文字行の行間の巾に対応するフ
ァクシミリ信号のドット数である第２のライン数とを通
知する情報を伝送制御部16を経て送信する。その後、文
書展開部12が文書データ１から展開データ14として生成
する印刷イメージに従って信号変換部15が、文字行のフ
ァクシミリ信号と、それに続く行間に対応するファクシ
ミリ信号の１ラインとを生成し伝送制御部16を経て送信
する。

受信側の信号復元部18は伝送制御部17を経て上記信号
を受信し、ファクシミリ信号は復元して書式制御部21に
渡すものとし、書式制御部21は前記の第１及び第２のラ
イン数の通知を受信すると文字行巾メモリ22及び行間巾
メモリ23にそれぞれ記憶し、受信するファクシミリ信号
を第１のライン数まで順次そのまゝ行データメモリ19に
設定し、次の１ラインのファクシミリ信号は第２のライ
ン数で定まる回数繰り返し行データメモリ19に設定し、
印刷制御部10は行データメモリ19の内容を印刷機11に出
力する。

以上の制御方式により、行間部分についてのファクシ
ミリ信号の伝送量を、書式指定を利用する簡単な制御に
よって確定的に且つ大幅に圧縮することができる。

〔実施例〕

第１図の文書展開部12、信号変換部15、伝送制御部16
は、前記第３図の文書展開部２、信号変換部５、伝送制
御部６とそれぞれ同様の基本機能を有し、文書データ１
から展開した印刷イメージの展開データ14についてファ
クシミリ信号を生成し所定の圧縮をして送信する。

但し、ファクシミリ信号の送信の前に、先ず文書展開
部12は文書データ１の書式指定情報を書式制御部20に渡
し、書式制御部20は書式指定情報の文字サイズ、行間隔
等の指定に基づいて文字行巾と行間巾を決定し、それら
をファクシミリ信号のライン数（即ち縦方向のドット
数）で表して、伝送制御部16を経て送信し相手の受信側
装置へ通知する。又、信号変換部15にそれらの値を渡し
ておく。

なお文字行巾は、例えば第２図の例で文字行50の全巾
とし、行間巾は例えば隣接する文字行の間の距離の1/2
で表すことにし、後述のように受信側で頁先頭部分の制
御を容易にする。

文字展開部12は文書データ１から、例えば１文字行と
続く行間を１処理単位として印刷イメージの展開データ
14を生成し、信号変換部15はそれを従来のように走査し
てファクシミリ信号に変換する。その場合に信号変換部
15は、文字行の上端から始めて、文字巾として指定され
ているライン数のファクシミリ信号を生成すると、次の
１ラインのファクシミリ信号（行間の最初のライン）で
この処理単位の変換を終わり、各処理単位を同様にして
処理する。

このようにして、各文字行について文字行巾に＋１ラ
インのファクシミリ信号を生成し、これを要すれば通常
の方法で圧縮して伝送制御部16を経て送信する。

受信側の信号復元部18は伝送制御部17を経て上記信号
を受信し、最初に文字行巾及び行間巾の通知を書式制御
部21に渡すので、書式制御部21はそれらを文字行巾メモ
リ22及び行間巾メモリ23に記憶し、要すれば頁の最初の
空白部（第２図の行間53の部分）を作るために、行間巾
メモリ23に保持するライン数の白信号を行データメモリ
19に設定して印刷制御部10を起動する。

そこで、印刷制御部10は行データメモリ19の内容に従
って印刷機を制御し、例えば設定されたライン数分印刷
機11に用紙をフィードさせる。

信号復元部18は以後続いて伝送制御部17から受け取る
受信信号からファクシミリ信号を復元して渡すので、書
式制御部21は受け取ったファクシミリ信号を文字行巾メ
モリ22に保持するライン数まで順次そのまゝ行データメ
モリ19に設定し、次の１ラインのファクシミリ信号は行
間巾メモリ23に保持するライン数の２倍の回転繰り返し
て行データメモリ19に設定して、印刷制御部10により印
刷機11に出力させる。

以上の制御により、第２図の文字行50、行間51、52か
らなるような部分では、空白の行間が受信側で自動的に
挿入され、又文字行54、行間55、56等のような罫線枠の
ある部分では、各処理単位の最後の１ラインの反復によ
って行間の罫線が受信側で自動的に生成されることにな
る。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように本発明によれば、文字
コードの文書データからファクシミリ信号を生成して伝
送する方式において、文書の書式指定情報を利用するこ
とによりファクシミリ信号の圧縮を効率よく高度化でき
るという著しい工業的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構成を示すブロック図、 第２図は文書の印刷イメージの説明図、 第３図は従来の構成例を示すブロック図である。 図において、 １は文書データ、２、12は文書展開部、 ４、14は展開データ、５、15は信号変換部、 ６、７、16、17は伝送制御部、 ８、18は信号復元部、９、19は行データメモリ、 10は印刷制御部、11は印刷機、 20、21は書式制御部、22は文字行巾メモリ、 23は行間巾メモリを示す。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】文字コード及び書式指定情報からなる文書
   データ（１）に基づいて、該文書データの印刷出力の画
   像に対応するファクシミリ信号を生成して送信する（1
   2、14、15、16）装置において、 該書式指定情報に基づいて定まる、文字列を配置する行
   の巾に対応する該ファクシミリ信号の第１のライン数
   と、該行の行間の巾に対応する該ファクシミリ信号の第
   ２のライン数とを通知する情報を送信した後（20）、 該文書データから生成する、各該文字を表す行に対応す
   る第１のライン数の該ファクシミリ信号と、該行に続く
   該行間に対応するファクシミリ信号の１ラインとを送信
   する（15）ことを特徴とするファクシミリ伝送制御方
   式。
2. 【請求項２】ファクシミリ信号を受信して、該ファクシ
   ミリ信号に基づいて再生される画像を出力する（17、1
   8、19、10、11）装置において、 請求項１記載の第１及び第２のライン数の通知を受信し
   て保持し（21、22、23）、 受信する第１のライン数の該ファクシミリ信号によって
   （21、22、19）、文字列を配置する行の画像を出力し、 該第１のライン数のファクシミリ信号に続いて受信す
   る、１ラインの該ファクシミリ信号を第２のライン数で
   定まる回数反復することにより（21、23、19）、該文字
   列を配置する行の行間の画像を出力することを特徴とす
   るファクシミリ伝送制御方式。