JP2611163B2 - 化合物半導体結晶の製造方法 - Google Patents

化合物半導体結晶の製造方法

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知己 稲田
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、構成元素に蒸気圧の高い元素を含む化合
物半導体結晶の製造方法に関する。
(従来の技術) 化合物半導体の中には工業的に重要なものが多くあ
る。例えば、III−V族化合物のInPは発光ダイオード、
レーザダイオード、FET、IC等に、GaPは発光ダイオード
に、またII−VI族化合物半導体のZnSは発光ダイオード
にそれぞれ応用されるなどその重要性が増加している
が、これ等の重要性が増加するに伴なって安価で、高品
質な結晶材料が求められている。
しかし、これ等化合物半導体はP、S或はSeなど蒸気
圧の高い元素を構成元素とするところから結晶の作成は
おおむね困難を伴なう。例えば、III−V族化合物のInP
やGaPでは融液のP解離圧が高い。例えばInPでは25〜2
7.5atmまたはGaPでは約35atmともなるため、結晶作成時
にはこれ等の解離圧を何らかの方法で補償しなければな
らない。
そこで、通常は高圧炉中の石英ガラスアンプル中に配
置した石英容器中に原料を収容して化合物半導体を合成
する所謂高圧ブリッジマンが採用されていた。
しかし、高圧ブリッジマン法で合成される化合物半導
体は多結晶であり、これを単結晶にするために、ルツボ
中に上記多結晶の原料を収容し、加熱して得られた原料
融液の表面をNaCl、B2O3等の液状のカプセル剤で覆った
状態で引上げ成長を行なう所謂液体カプセル引上げ法が
行なわれていた。
(発明が解決しようとする問題点) このように、従来法では上述のような化合物半導体の
単結晶を得るために、高圧ブリッジマン法と液体カプセ
ル引上げ法の2段階で行なわれるため、単結晶の化合物
半導体が高価になるという欠点がある。
また、液体カプセル法では原料融液に対してNaCl,B2O
3等の液体カプセル剤を使用する必要があり、更に原料
融液の表面を覆うカプセル剤の上から融液から燐など蒸
気圧の高い元素の解離を抑えるため、これ等元素の解離
圧以上の高圧(例えば、InPはPの解離圧27.5atmに対し
て通常不活性ガス40atm、GaPはPの解離圧35atmに対し
て通常不活性ガス60atm)を掛ける必要があり、これで
も完全に解離を抑えることができず、したがって単結晶
の作成が極めて困難であった。
そこで、この発明は蒸気圧の高い構成元素を含む化合
物半導体の結晶を簡便に作成する方法を開発することを
目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するため、本願の第1発明は、蒸
気圧の高い第1原料と、該第1原料と化合物半導体を形
成する第2原料を反応容器内に収納して加熱し、第1原
料と第2原料を液相に変化させ、また反応容器内で気化
した第1原料は冷却液化して第1原料と第2原料とを液
相で接触反応させて目的とする化合物半導体の液相を生
成させるとともに、該液相には上記化合物半導体の種結
晶を接触させ、引上げ法により該化合物半導体結晶を成
長させるようにした化合物半導体結晶の製造方法を提案
するものである。
更に、本願の第2発明では蒸気圧の高い第1原料と、
該第1原料と化合物半導体を形成する第2原料を反応容
器内に収納して加熱し、第1原料と第2原料を液相に変
化させ、また反応容器内で気化した第1原料は冷却液化
して第1原料と第2原料とを液相で接触反応させて目的
とする化合物半導体の液相を生成させるとともに、該液
相には上記化合物半導体の種結晶を配置し、該種結晶を
核として上記化合物半導体の結晶を成長させるようにし
た化合物半導体結晶の製造方法を提案するものである。
この発明において製造できる化合物半導体結晶として
はInP、GaP等のIII−V族化合物半導体、又はInAsP、In
GaPなどの3元、4元のIII−V族混晶系化合物半導体、
ZnS、ZnSe、CdS、CdSe等のII−VI族化合物半導体、又は
HgCdTeなどのII−VI族混晶系化合物半導体等を挙げるこ
とができる。
また、この発明において使用する蒸気圧の高い第1原
料としては燐(P)、硫黄(S)、セレン(Se)、Te
(テルル)等を挙げることができ、燐としては取扱上の
安全から赤リンが好ましいが、その他黄リン、黒リン、
紫リン等の燐の同素体も使用することができ、組成や純
度を問わない。また形態も固相でも液相でもよい。
第2原料としては目的とする化合物半導体の上記第1
原料以外の構成元素をその単体或は化合物の形で使用で
き、3元、4元系の化合物半導体結晶を製造する目的の
ためには対応する2種又は2種以上の第2原料が使用さ
れる。
この第2原料を例示すると、InP、GaP等のIII−V族
化合物半導体を目的とする場合には、In、Ga等のIII族
元素の単体或は化合物を第2原料とする。
また、ZnS、ZnSe等のII−VI族化合物半導体を目的と
する場合には、Zn等のII族元素の単体或は化合物を第2
原料とする。
反応容器としては、例えば内部で気化した第1原料が
冷却液化し、その内壁部に沿って流下し、液状の第2原
料と接触反応し易い構造のものを使用する。
反応容器内に原料を加える場合には、例えば反応容器
内で第2原料を予め加熱溶融せしめ、その中に第1原料
を速やかに投入することにより液状の第1原料を作成し
た後、両原料を液相で反応合成させると良い。
なお、第1、第2原料を加熱すると、第2原料は液化
する。一方、蒸気圧の高い第1原料は気化するが、反応
容器内で冷却液化され、液化された第1原料は液状の第
2原料層上に液状の第1原料層を形成し、この第1原料
と第2原料との間に接触反応が起こり、これにより目的
とする化合物半導体の液層が液状の第1原料層乃至第2
原料層の下に形成される。
上記のようにして合成された化合物半導体を結晶化さ
せるため、本願第1発明では上述のようにして得られた
化合物半導体の液相に目的とする化合物半導体の種結晶
を接触させ、該種結晶を引上げながら結晶を成長させる
所謂引上げ法を採用する。
この引上げ法は、常法に従って行なうことができる
が、化合物半導体の液相上には上述のように液状の第1
原料層があるため、従来の引上げ法のように液相の表面
をNaCl、B2O3等の液体カプセル剤で覆う必要はない。
また、本願の第1発明においては化合物半導体合成
後、合成された化合物半導体の液相に種結晶を接触させ
て引上げ、結晶を成長させる。
即ち、本願第1発明においては化合物半導体結晶を直
接合成及び結晶成長させることができる。また、予め別
途合成された多結晶及び第1原料を用いて化合物半導体
の液相表面が第1原料の液相で覆われた状態を作成し、
引上げ成長を行なうこともできる。
本願第2発明では、化合物半導体を結晶化させるた
め、上述の液相中に種結晶を配置し、該種結晶を核とし
て結晶を成長させるものである。
この場合、種結晶は液相を冷却することにより液相内
より発生させるようにしてもよく、特別外部より液相中
に投入しなくてもよい。即ち、本願第2発明においても
化合物半導体の反応容器内で結晶の直接合成及び結晶成
長が可能となる。
なお、合成された化合物半導体の結晶化法としては垂
直ブリッジマン法を採用することもできる。
(発明の効果) 従来、例えば燐系化合物半導体結晶の製造は、高圧ブ
リッジマン法で化合物半導体を合成した後、液相引上げ
法等で結晶を得るという2段の製造法が採用されていた
が、本願第1、第2発明では化合物半導体の合成液相を
使用して目的とする化合物半導体の結晶を得ることがで
きるため、1段の直接合成により目的とする化合物半導
体の結晶を得ることも可能となり、したがって従来法に
比べ効率良く、安価に製造することができる。
また、この発明においては従来の液体カプセル引上げ
法のように構成元素の解離を防ぐため、NaCl、B2O3等の
液体カプセルを使用する必要がないため、安価に化合物
半導体結晶を得ることができ、熱歪が小さくなるため、
結晶性が良くなる。
また、液体カプセル剤からB、Oやその他の不純物混
入がなく、高純度結晶が得られる。
更に、例えばB2O3中の水分は結晶品質を左右し、従来
法では品質の制御が困難であるが、この発明においては
このような問題点がなく、再現性よく高品質結晶が得ら
れる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を示す。
実施例1 第1図に示すように、反応容器1はその上部に縮径部
2を有するものを使用するとともに、該反応容器1はヒ
ータ3により形成された高温部Aと、ヒータ3の上方に
は熱反射板4を設け、更にその上方に水冷管5を設け、
該水冷管5により冷却するようにした低温部Bの間を移
動できるようにしておく。
また、反応容器1はその内部にIn及びPを固体で投入
するとともに、縮径部2の上方を開放にしておく。
一方、高温部Aはヒータ3により約1100℃に加熱して
おき、このような状態で反応容器1を低温部Bより高温
部Aに速やかに移動すると、これに伴ない反応容器1の
下部に収容された固体状のInは液化し、またPは昇華す
るが、この昇華されたPは反応容器1の上部或は縮径部
2を通過する際に冷却されて液化し、この液体Pは縮径
部2及び反応容器1の低温部Bの内壁を伝って流下し、
液状のIn層上に液状のP層6を形成し、In層とP層の間
で反応が行なわれ、液状のInP層7が生ずる。
この液状のInP層7の上部に引上軸8の先端に設けら
れた種結晶9を接触させた後、常法に従って種結晶9を
引上げ、InPの結晶10を成長させた。この際Pの解離を
防ぐために、Arガス35atmで加圧して行なった。
これにより得られたInPは単結晶で、キャリア濃度5
×1015cm-3、電子移動度4000cm2/V・sec、転位密度102
〜104cm-2であった。
実施例2 第2図に示すように、縮径部2の上方にB2O3等のシー
ル剤11を装填し、反応容器1の内部を密封状態にする以
外は実施例1と全く同一な条件でInPの結晶を合成し
た。
この条件では実施例1より熱環境が改善され、無転位
の結晶を得ることができた。
実施例3 第3図に示すように、反応容器1の底部に逆三角状の
室12を形成するとともに、該室12の外側にはヒータ13と
水冷管14を設ける。
一方、反応容器1内には固体のZnとSを投入して実施
例1と同様にヒータ3、13を用いて加熱したところ液状
のZn層の上に液状のS層15が形成し、このZn層とS層と
の間で反応が行なわれ、液状のZnS層16が生成した。
次に、ヒータ3、13を徐々に降温し、室12内に種結晶
17を形成せしめ、この種結晶17を核としてZnS結晶18を
作成した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本願第1発明の一実施例を示す概略図、第2
図は本願第1発明の他の実施例を示す概略図、第3図は
本願第2発明の一実施例を示す概略図である。 図中、1は反応容器、3、13はヒータ、Aは高温部、B
は低温部を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/208 H01L 21/208 P

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸気圧の高い第1原料と、該第1原料と化
    合物半導体を形成する第2原料を反応容器に収納して加
    熱し、該第1原料と該第2原料を液相に変化させ且つ該
    反応容器内で気化した該第1原料を冷却液化させること
    により第1原料と第2原料とを液相で接触反応させて目
    的とする化合物半導体の液相を該液相上に該第1原料の
    液相が形成された状態で生成し、上記化合物半導体の液
    相に該化合物半導体の種結晶を接触させ、引き上げ法に
    より該化合物半導体結晶を成長させることを特徴とする
    化合物半導体結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】上記第1原料がP、S、又はSeであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の化合物半導体
    結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】上記化合物半導体はIII−V族化合物半導
    体、III−V族混晶系化合物半導体、II−VI族化合物半
    導体、及びII−VI族混晶系化合物半導体のいずれかであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の化合物
    半導体結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】蒸気圧の高い第1原料と、該第1原料と化
    合物半導体を形成する第2原料を反応容器に収納して加
    熱し、該第1原料と該第2原料を液相に変化させ且つ該
    反応容器内で気化した該第1原料を冷却液化させること
    により第1原料と第2原料とを液相で接触反応させて目
    的とする化合物半導体の液相を該液相上に該第1原料の
    液相が形成された状態で生成し、上記化合物半導体の液
    相に該化合物半導体の種結晶を配置し、該種結晶を核と
    して該化合物半導体の結晶を成長させることを特徴とす
    る化合物半導体結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】上記第1原料がP、S、又はSeであること
    を特徴とする特許請求の範囲第4項記載の化合物半導体
    結晶の製造方法。
  6. 【請求項6】上記化合物半導体はIII−V族化合物半導
    体、III−V族混晶系化合物半導体、II−VI族化合物半
    導体、及びII−VI族混晶系化合物半導体のいずれかであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の化合物
    半導体結晶の製造方法。
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