JP2887978B2 - Iii−v族化合物半導体組成物の合成方法 - Google Patents

Iii−v族化合物半導体組成物の合成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は横形ボート法によるGa
As等のIII −V族化合物半導体組成物の合成方法に係
り、特に合成反応時に伴う密閉容器の破壊を防止したも
の関する。
【0002】
【従来の技術】III −V族化合物半導体結晶、特にGa
Asは工業的に重要な半導体材料であり、発光素子、高
周波素子、集積回路素子等の用途に広く用いられてい
る。その製法の最も一般的な方法は横形ボート法と呼ば
れるものである。これは、ボートの中に収容したGaA
s融液を、その一端から固化することによって単結晶を
成長させる。成長時にはGaAs融液(融点1238
℃)からのAsの解離が生じる。このため、その揮散を
防ぐ必要があり、通常、密閉容器を構成するアンプルの
中にAsを封じ込め、気化したAsガスの分圧により解
離を防いでいる。
【0003】横形ボート法においてGaAs融液を得る
には、従来次の2つの方法が広く用いられている。
【0004】(1)ボート法及びその他の方法(縦型結
晶育成法など)で合成した多結晶を原料としてボートに
収容し、それを融解する方法。
【0005】(2)ボートに収容した原料Gaと、昇華
しガス化した原料Asを反応させることによりボート内
でGaAsを合成して、融液を作る方法。
【0006】(1)の方法の中には(2)の方法で合成
する場合が含まれていることから、基本的には(2)の
方法でGaAsは合成される場合が多い。従って、ここ
では(2)の方法により単結晶を成長させる結晶製造装
置の例を模式的に図1に示す。
【0007】アンプル5はヒータ6、7で加熱されるよ
うになっている。アンプル5の一端のGaAs合成部は
融液保持温度を与える高温用ヒータ6により、他端のA
s供給部は蒸気圧温度を与える低温用ヒータ7により加
熱される。GaAs合成部にボート3に原料Ga1を収
容し、As供給部に原料As2を収容する。そして、ボ
ート3に収容したGaを高温用ヒータ6によりGaAs
の融点まで加熱する。その後、低温用ヒータ7により原
料As2の温度を上げ、610℃前後の昇華点で制御す
ることにより、Asのガス化を生ぜしめ、拡散障壁4を
通して輸送されたAsガスと、ボート内のGaとの反応
によりGaAsを合成する。
【0008】この装置に用いられる部材のうちボート材
料としては、石英ガラスが最も広く用いられている。そ
の他、GaAsと不活性なBNやAlN、あるいは高温
に耐えるSiCやSi3 4 なども成長用部材として用
いられることがある。アンプルは上記したようにAsガ
スを封じ込める必要があり、通常石英が用いられてい
る。また、拡散障壁4も石英である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した横
形ボート法によるGaAs合成方法では、アンプル内外
の圧力差を小さくする必要がある。石英アンプルは大き
な圧力に耐えないため圧力差が大きいと破裂しやすい上
に、GaAsの融点付近の高温では軟化しやすく、変形
から破壊へ致りやすいためである。そのための工夫とし
て、As供給部の温度を制御する方法が一般的に行われ
る。すなわち、610℃で昇華したAsの圧力はほぼ1
気圧に等しく、これを制御することでアンプル5の破壊
を防いでいる。
【0010】しかし、合成反応においては一気に反応が
進行するため、一瞬As分圧が低下しアンプルが変形し
て破壊することが多い。これを防ぐためにAs供給部の
温度を上げてAsの供給を急激に増やす必要があるが、
実際は追いつかない。それは、反応の開始を制御できな
いため、As供給部温度を上げるタイミングの設定が難
しいこと、及び反応速度が大きいため、減圧するAs分
圧を一定にするためのAsのガス化が追いつかないため
である。アンプルが破壊すると、ボートなど他の部材も
破壊するばかりでなく、高純度、高価なGaやAsが使
用不可となり経済的ダメージが大きいばかりでなく、ア
ンプルから有毒なAsガスやAs酸化物のガスが漏れ出
るため、安全上重大な問題となる。従来、このような問
題を有効に解決する手段はなかった。なお、この問題
は、GaAsのみならず、他のIII−V族化合物半導体
にも共通する。
【0011】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消して、合成反応時にボート内の急激なV族元素ガ
ス不足によるアンプルの変形を抑え、経済的かつ安全に
結晶を製造できるIII −V族化合物半導体組成物の合成
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、密閉容器内に
III −V族化合物半導体組成物、例えばGaAs組成物
の原料となるAsと、ボート内に入れたGaとを収容
し、加熱後気化したAsガスと液状のGaとの反応によ
りGaAs融液を合成し、この融液からGaAs組成物
を得るIII −V族化合物半導体組成物の合成方法におい
て、ボートに収容したGaの中に、一定割合のGaAs
多結晶を予め加えておくようにしたものである。Gaの
中には、生成させるGaAs融液量の5%以上、95%
以下のGaAs多結晶を入れることが好ましい。5%よ
り少ない量では、合成反応が激しく生じるため問題解消
とならない。95%以上ではストイキオメトリ組成のG
aAsとなりにくいか、あるいは合成反応が進行しづら
く、時間がかかってしまう。ストイキオメトリとはGa
とAsの1:1組成のことである。通常、急激な反応が
生じているときは、連鎖反応的にAsが取り込まれ、G
aAsが生成することによりストイキオメトリ組成とな
るが、95%以上では反応性が悪いためストイキオメト
リとなりにくい。また、ストイキオメトリにするために
かかる時間が長くなってしまう。
【0013】上記したGaAs組成物とは、GaAs単
結晶及びGaAs多結晶を意味し、GaAs単結晶製造
のみならず、GaAs多結晶合成にも適用できる。ま
た、本発明を適用できるIII −V族化合物半導体として
は、GaAsの他に、As系化合物半導体(例えばIn
As)がある。さらに、InP、GaPでもアンプル内
外の圧力バランスを保ちながら合成することも可能であ
るから、これらにも適用できる。
【0014】なお、密閉容器には通常アンプルが用いら
れるが、AsなどのV族元素雰囲気を構成できれば、ア
ンプルとする必要はない。
【0015】
【作用】ボートに収容したIII 族元素、例えばGaの中
に、一定割合のIII −V族化合物半導体多結晶、例えば
GaAs多結晶を予め加えておくと、GaとAsの反応
時の大きな反応熱がGaAsの熱容量により吸収され、
また全量に対するGaとAsの量を希薄にすることで、
反応熱全体を低減できるため、合成反応が急激に起こら
ない。このため、合成反応時にボート内の急激なAsガ
ス不足によるアンプルの変形が抑えられる。
【0016】
【実施例】以下、GaAsに適用した本発明の実施例を
比較例と共に、表1を用いて説明する。実施例1〜2及
び比較例1〜3の条件は次の通りである。
【0017】実施例1 結晶成長装置は図1と同じものを使った。内径170m
m長さ1000mmの石英アンプルを用いてGaAsを
合成した。幅110mm、深さ60mmの石英ボート
に、目的とする10,373gのGaAsの約24%に
当る2,500gのGaAs多結晶と、3,795のG
aとをボートにチャージし、アンプルの合成部端部に近
い方に配した。供給部の端にAsを4,095gチャー
ジし、アンプルを10-4torrの真空に排気した後、溶接
により封じた。
【0018】ボートの温度を1238℃に上げた後に徐
々にAs部の温度を610℃まで上昇した。昇温終了後
一定時間経ったところで、反応熱による閃光を発しなが
らGaAsの合成反応が生じ、融液が形成された。
【0019】実施例2 原料のチャージ量(表1)以外は実施例1と同一であ
る。目的とする10,367gのGaAsの約82%に
当る8,500gのGaAs多結晶を加えた。
【0020】比較例1 実施例1と同じ方法で、原料のチャージ量のみを変え
た。石英ボートに5,000gのGaのみをチャージ
し、多結晶GaAsはゼロである。Asを5,390g
チャージして封入してGaAsを合成し、融液を形成し
た。形成した融液を徐冷することにより固めて取りだ
し、チャージしたGaと、合成したGaAsの比から組
成を見積もった。1:1組成の場合、GaAsは10,
373gとなる。
【0021】比較例2 原料のチャージ量(表1)以外は実施例1と同一であ
る。目的とする10,373gのGaAsの約4%に当
る415gのGaAs多結晶を加えた。
【0022】比較例3 原料のチャージ量(表1)以外は実施例1と同一であ
る。目的とする10,374gのGaAsの約96%に
当る9,970gのGaAs多結晶を加えた。
【0023】
【表1】
【0024】表1からわかるように、実施例1、2では
ストイキオメトリ組成のGaAsがアンプルの変形、破
壊なしに合成できた。従来法の比較例1ではアンプル破
裂が多く、GaAs多結晶が4%と少ない比較例1で
も、アンプル破裂が多かった。また、GaAs多結晶が
96.1%と多い比較例3ではストイキオメトリ組成が
得られにくく、平均するとGaが過剰であった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、ボートに収容する原料
III 族元素に一定割合のIII −V族化合物半導体多結晶
を加えるようにしたので、合成反応時のボート内の急激
なV族元素sガス不足による密閉容器の変形を抑え、経
済的かつ安全に結晶製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるボート法による結晶成長
装置の概略断面図。
【符号の説明】 1 Ga 2 As 3 石英ボート 4 拡散障壁 5 石英アンプル 6 高温用ヒータ 7 低温用ヒータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器内にIII −V族化合物半導体組成
    物の原料となるV族元素と、ボート内に入れたIII 族元
    素とを収容し、加熱後気化したV族元素ガスと液状のII
    I 族元素との反応によりIII −V族化合物半導体融液を
    合成し、この融液からIII −V族化合物半導体組成物を
    得るIII −V族化合物半導体組成物の合成方法におい
    て、所望するIII −V族化合物半導体組成物量の5%以
    上95%以下のIII −V族化合物半導体多結晶を前記ボ
    ート内に原料として加えることを特徴とするIII−V族
    化合物半導体組成物の合成方法。
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