JP2610458B2 - スピーカ用振動板 - Google Patents

スピーカ用振動板

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はスピーカ用振動板に係り、特に高強度・高弾
性率繊維からなる布帛で樹脂を強化した構造のスピーカ
用振動板に関するものである。
(従来の技術と問題点) 従来より振動板の比弾性率を高めるために炭素繊維等
の無機繊維布で樹脂を強化した構造のスピーカ用振動板
があるが、この種のスピーカ用振動板は概して比重が重
く、軽量化できない、という欠点があり、また、比弾性
率は増大するが、内部損失が少ないために高帯域での材
料鳴きが生じる欠点があった。
本発明の目的は上記した従来の欠点を解消し、高強度
で高弾性率を備え、軽量化を図ることができると共に適
度な内部損失を有していて材料鳴きが生じることのない
スピーカ用振動板を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) しかして上記問題点を解決すべく、各種素材による音
響振動板としての物性を種々実験した結果、引張強度30
g/d以上、引張弾性率1000g/d(1g/d=9.0Kg/mm2)以上
でトータルデニール300d〜1600dのポリエチレン繊維2a,
2bよりなる布帛に樹脂3をプリプレグ加工して振動板形
状に成形したスピーカ用振動板は、特性的に、また、量
産性及び経済性においても最も有利であることを見出
し、本発明をするに至った。
(作用) 本発明に用いるポリエチレン繊維は、少なくとも30g/
d以上の引張強度と少なくとも1000g/d以上、好ましくは
1300g/d以上の引張弾性率を有するものが推奨される。
本発明に用いるポリエチレン繊維の単繊維デニールに
ついては特に限定はないが、好ましくは0.2〜20d、更に
好ましくは0.5〜10dとするのがよい。
本発明に用いる布帛は、不織布、ニット、織物いずれ
でもよいが、得られた振動板の比弾性率及び内部損失の
バランスからすれば織物が好ましい。また、織物組織に
ついては特に限定はしないが、外観装飾性からすると平
織構造がよい。
更に、ポリエチレン繊維のトータルデニールは300d〜
1600dの範囲が好ましいが、得られた振動板の曲げ剛性
からすると800d〜1600dがより好ましい。
このような布帛に樹脂をプリプレグ加工して振動板形
状に成形される振動板の構造は、単層又は積層いずれの
構造でもよいが、曲げ剛性を考慮して、細デニール使い
の布帛は少なくとも2プライの積層構造にし、太デニー
ル使いの布帛は単層構造にするなど、使い分けるのが望
ましい。
上記したように振動板は、引張強度30g/d以上、引張
弾性率1000g/d以上でトータルデニール300d〜1600dのポ
リエチレン繊維の布と樹脂とで成形されているから、比
強度、比弾性率に優れているのは勿論、後に説明するよ
うに、比重が小さいために軽量化され、また、従来の無
機繊維強化プラスチックによる振動板に比して内部損失
が大きく、高域での材料鳴きが抑えられる。
(実施例) 本発明に係るスピーカ用振動板の実施例を第1図〜第
3図に基づいて説明するが、第1図は一部を断面した斜
視図、第2図は他の構成例を示す断面図、第3図は周波
数比較特性図である。
第1図において、1はコーン型に成形された振動板全
体を示し、引張強度30g/d以上、引張弾性率1000g/d以上
(1g/d=9.0Kg/mm2)でトータルデニール300d〜1600dの
ポリエチレン繊維2a,2bよりなる織物2と樹脂3とによ
って単層又は積層構造で構成されている。
上記した構成を具体例に従って説明する。
実施例1 上記織物2としては、引張強度33g/d、引張弾性率127
0g/dの高強度高弾性率ポリエチレン繊維(東洋紡績
(株)商品名:ダイニーマSK−60)800デニール/750フ
ィラメントの原糸で平織された織布(繊度;緯、経18本
/インチ)であり、この織布にビニルエステル樹脂をプ
リプレグ加工したもの(以下「PEプリプレグ布」とい
う)を2枚積層し、これを所定の硬化条件(120℃、5
分、面圧5Kg/cm2)で加熱加圧成形することにより、8
インチ用のコーン型振動板1を得た。
このときのFRPとしての物性は、音速2800m/sec.、内
部損失tanδ0.03であり、比重は0.9と小さい値を示し
た。
この音速2800m/sec.は、従来の炭素繊維平織FRP振動
板の音速3500m/sec.に比してやや小さいが、一般に音響
用振動板としては、要求される各物性がバランスのよい
値であることが必要であり、音速×内部損失の見方から
すると、本発明の上記実施例で得られた振動板1は、28
00m/sec.×0.03であり、従来の炭素繊維平織FRP振動板
の音速3500m/sec.×0.01よりも大きく、音響用振動板と
しては優れた素材であることが判明する。
実施例2 織布は実施例1のものと同じものを使用し、樹脂を不
飽和ポリエステル樹脂(120℃、5分硬化)として実施
例と同様の成形法で8インチ用コーン型振動板を得た。
このときのFRPとしての物性は、音速として2800m/se
c.であって変化はなかったが、内部損失がtanδ0.07〜
0.08であって、実施例1の倍以上の値を示した。また、
比重は1.0であった。
上記実施例1及び2の結果から、この高強力高弾性率
ポリエチレン繊維は、内部損失が高くなるような樹脂と
のコンポジットであっても、音速は落ちないことが判明
する。
実施例3 実施例1において、使用される原糸が引張強度31g/
d、引張弾性率1150g/dの高強度・高弾性率ポリエチレン
繊維600デニール/240フィラメントで、緯16本/イン
チ、経18本/インチの平織織布としたPEプリプレグ布
(重量205g/m2)1枚で8インチ用コーン型振動板を成
形した。この場合のコーン型振動板の重量は約5.5gであ
り、この振動板を8インチのスピーカユニットとして組
み込んだ。
このスピーカユニットの周波数特性を測定するに際
し、従来の炭素繊維平織FRPによる振動板と比較するた
めに、1000フィラメント炭素繊維の経緯共に18本/イン
チによる平織織布のプリプレグ布(以下「CFプリプレグ
布」という)を使用し、実施例1と同一条件で8インチ
用のコーン型振動板を得、これを8インチのスピーカユ
ニットとして組み込んだ。なお、CFプリプレグ布の樹脂
は実施例1のものと同一であり、このCFプリプレグ布の
重量は200g、振動板重量は約5.5gであった。
第3図は周波数比較特性図であるが、図において、A
は本発明における実施例3のスピーカの周波数特性、B
は上記のようにして得られた従来の炭素繊維平織FRPに
よる振動板を使用したスピーカの周波数特性である。
この特性図からも明らかなようにAはBに比して高域
において著しく平坦化されている。
実施例4 実施例1において、使用される原糸として、強度300K
g/mm2、弾性率1300kg/mm2のものを用い、プリプレグ加
工された布状体1枚で実施例1と同様にして、4インチ
用のスコーカ用コーン型振動板を得た。
この振動板をスピーカユニットに組み込んで諸特性を
測定したところ、振動板の比重が0.9と軽量であるた
め、従来の炭素繊維平織FRPによるスコーカ用振動板を
使用したものよりも能率が向上し、周波数特性は高域に
おいてなめらかな特性が得られた。
上記実施例1〜4で使用された糸は、強度、弾性率共
にまだ利用率が低く、強度10%、弾性率50%の利用率で
あるが、今後の技術においてポリエチレンの理論値に近
づいた場合、ポリエチレンの理想弾性率は24975Kg/mm2
位であるから、このときの音速は16490m/sec.である。
弾性率が向上した場合、一方向性(UD)のものを、角
度を違えて積層したストレートコーンとしての使い方が
音速を上げるのに有効である。
また、素材の耐熱温度が150℃であるので、耐パワー
性が要求される場合(最大入力が大きく、金属ボイスコ
イルボビンと接するような場合)には、第2図に示すよ
うに、コーン振動板1のネック部に耐熱性繊維(例え
ば、炭化硅素(SiC)繊維等)よりなる部分的積層板4
を設けることもできる。また、上記した糸は透明色に近
いが、この糸を染色したり樹脂に染料や顔料を混入して
任意の色に彩色することもでき、これによって商品性を
向上させることができる。なお、第1図及び第2図にお
いて、5はエッジを示している。
比較例1 実施例1において、ビニルエステル樹脂でプリプレグ
加工する代わりにポリエチレンフィルムをラミネート
し、加熱加圧成形することによりコーン型振動板を得
た。
しかし、長期に使用する振動板疲労により界面剥離が
生じ、音響特性も劣るものとなった。
(発明の効果) 本発明に係るスピーカ用振動板によれば、引張強度30
g/d以上、引張弾性率1000g/d以上でトータルデニール30
0d〜1600dのポリエチレン繊維よりなる布帛に樹脂をプ
リプレグ加工して振動板形状に成形されているから、比
強度、比弾性に優れているのは勿論、比重が小さいため
に軽量化でき、また、従来の無機繊維強化プラスチック
による振動板に比して内部損失が大きく、高域での材料
鳴きを抑えることができて高域での周波数特性も平坦化
できる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明に係るスピーカ用振動板の実施
例を示し、第1図は一部を断面した斜視図、第2図は他
の構成例を示す断面図、第3図は周波数比較特性図であ
る。 1:コーン型振動板全体、2:布 2a,2b:高強度・高弾性率ポリエチレン繊維、3:樹脂 4:耐熱性繊維強化樹脂層、5:エッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−157500(JP,A) 特開 昭59−130313(JP,A) 特開 昭63−189098(JP,A) 特開 昭53−95617(JP,A) 実開 昭55−127493(JP,U) 実開 昭61−29589(JP,U) 実開 昭60−47391(JP,U) 実開 昭58−99996(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】引張強度30g/d以上、引張弾性率1000g/d以
    上でトータルデニール300d〜1600dのポリエチレン繊維
    を使用した少なくとも1枚の布帛に樹脂をプリプレグ加
    工して振動板形状に成形したことを特徴とするスピーカ
    用振動板。
  2. 【請求項2】振動板がコーン型振動板であり、ネック部
    分には耐熱繊維で構成される強化プラスチック層が積層
    されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のスピーカ用振動板。
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