JP2610307B2 - 発光素子駆動回路 - Google Patents

発光素子駆動回路

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JP2610307B2 JP15804488A JP15804488A JP2610307B2 JP 2610307 B2 JP2610307 B2 JP 2610307B2 JP 15804488 A JP15804488 A JP 15804488A JP 15804488 A JP15804488 A JP 15804488A JP 2610307 B2 JP2610307 B2 JP 2610307B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、デジタル光通信装置に好適な発光素子駆
動回路の改良に関する。
(従来の技術) 光通信装置に使用される発光素子駆動回路には、例え
ば特開昭61−258527号公報に示された第4図に示す構成
のものがある。即ち、入力端子(11)(12)間に発光素
子(DL)駆動用のパルス状入力スイッチング信号が供給
されると、この入力信号は第1の一対のトランジスタ
(Q1)(Q2)及びこれ等を駆動する第2の一対のトラン
ジスタ(Q3)(Q4)の差動入力信号として働き、前記第
1の一対のトランジスタの内一方のトランジスタ(Q1)
のコレクタに直列に接続された発光素子(DL)を動作さ
せる。
なお、他方のトランジスタ(Q2)のコレクタには、発
光素子(DL)の抵抗値に相当する抵抗(R1)が接続され
る。
発光素子(DL)が発光ダイオード(LED)で構成され
るとき、その負荷電流(id)に対する発光出力(L)は
一般的に第5図のように表され、周囲温度(T)に対応
した特性を有する。即ち、周囲温度変化により発光出力
が低下し、一定の発光出力を得るには負荷電流(id)を
増加させる必要がある。
そこで、第1の一対のトランジスタ(Q1)(Q2)の各
エミッタに共通に接続された第1の駆動電流源(K1)を
例えば、サーミスタ(R1)で構成すると、周囲温度の上
昇でサーミスタ(R1)の抵抗値を下げ、この抵抗値を流
れる駆動電流(i)を増加させることによって、負荷電
流(id)を増加させ、発光出力が一定値を保つよう制御
することができる。
なお、第4図において、第2の一対のトランジスタ
(Q3)(Q4)のエミッタには共通に第2の駆動電流供給
用トランジスタ(Q5)(Q6)を介して直流電源端子
(2)(3)の一方(2)に共通接続される。バイアス
供給用トランジスタ(Q5)(Q6)の各ベースにはバイア
ス電圧供給端子(4)が共通接続される。
第2の駆動電流源(K2)は、例えばカレントミラ一定
電流源を構成し、共通ベースのエミッタ接地形トランジ
スタ(Q7)(Q8)とコレクタバイアス抵抗(R2)によっ
て構成される。
以上構成される発光素子駆動回路において、入力パル
ス信号に対し、第1,第2の一対のトランジスタ(Q1)〜
(Q4)により良好な応答特性を得るため第1,及び第2の
各一対のトランジスタの駆動源電流(i)(io)の比
(i/io)を一定にすることが必要になる。その点に関し
この回路は、各トランジスタの持つ寄生容量の影響は少
ないので、比較的良好なパルス発光出力が得られる。し
かしながら、第4図の回路でも周囲の温度変化によっ
て、第1の一対のトランジスタ(Q1)(Q2)の駆動電流
が変化した場合、前述のように、負荷電流(id)の方は
一定値を維持しようと動作するが、駆動電流比(i/io)
の関係は崩れ、良好な高速スイッチング特性が得られな
くなる欠点があった。
(発明が解決しようとする課題) 以上のよう、従来の発光素子駆動回路は周囲温度の変
動に対して良好な高速スイッチング特性が得られないと
いう欠点があった。
この発明は、周囲の温度変化に対しても、一定出力光
でしかも高速スイッチング動作にも良好に作動する発光
素子駆動回路を提供することを目的とする。
[発明の効果] (課題を解決するための手段) この発明は、いずれか一方のトランジスタに直列に接
続された発光素子を駆動する第1の一対のトランジスタ
回路と、この第1の一対のトランジスタ回路を駆動する
第2の一対のトランジスタ回路とから構成される電流利
得セル形発光素子駆動回路において、第1の一対のトラ
ンジスタの電流源を前記発光素子の出力が温度変化に対
しほぼ一定となるよう補償回路で構成するとともに、第
2の一対のトランジスタの電流源と前記第1の一対のト
ランジスタの電流源との電流比が温度変化に対して、ほ
ぼ一定となるよう温度補償回路を設けたことを特徴とす
る。
(作 用) この発明回路は、第1の一対のトランジスタの電流源
を前記発光素子の出力がほぼ一定となるよう温度補償回
路で構成するとともに、第2の一対のトランジスタの電
流源と前記第1の一対のトランジスタの電流源との電流
比がほぼ一定となるよう温度変化補償回路で構成した結
果、周囲に温度変化があっても、各一対のトランジスタ
回路の電流源の電流比が一定の状態を維持され、高速ス
イッチング特性が良好な発光素子駆動回路が得られる。
(実施例) 以下、この発明による発光素子駆動回路の実施例を参
照して説明する。
第1図はこの発明回路の一実施例を示す回路構成図で
ある。なお、第1図に示す構成で第4図に示す構成と同
一構成には同一符号を付し詳細な説明は省略する。
即ち、入力端子(11)(12)間に発光素子駆動用の光
通信入力スイッチング信号が供給されると、この入力信
号は、第1の一対のトランジスタ(Q1)(Q2)及びこれ
等を駆動する第2の一対のトランジスタ(Q3)(Q4)で
構成された電流利得セル形回路の差動入力信号として働
き、前記第1の一対のトランジスタの一方のトランジス
タ(Q1)のコレクタに直列に接続された発光素子(DL)
を動作させる。
発光ダイオード(LED)で構成された発光素子(DL)
は、前述のように、その負荷電流(id)に対する発光出
力(L)は一般的に第5図のように周囲温度に対応して
変化する。
また、第1の一対のトランジスタ(Q1)(Q2)の各エ
ミッタに共通に接続された第1の駆動電流源(K1)は第
2図に示したように周囲温度(T)に対し抵抗値(R)
の負特性を持つ。
即ち、第1の駆動電流源(K1)はエミッタ(R9)を接
続したエミッタ接地形トランジスタ(Q9)とベース端子
に接続されたベースバイアス補償回路(T9)で構成さ
れ、ベースバイアス補償回路(T9)は周囲の温度変化に
対して、バイアス電圧が正方向に変化し、前記発光素子
(DL)の温度に対する負方向の発光特性の変化ぽ補償す
るようにし、一定出力が得られるように作動する。
次に、第2の一対のトランジスタ(Q3)(Q4)の各エ
ミッタに共通に接続された第2の駆動電流源(K2)も、
第2図に示したような特性を示し、前記第1の一対のト
ランジスタの電流源との電流比がほぼ一定となるような
特性を持つ温度補償回路で構成される。
即ち、第2の駆動電流源(K2)はエミッタ抵抗(R1
0)の一端を接続したエミッタ接地形トランジスタ(Q1
0)とベース端子に接続されたベースバイアス温度補償
回路(T10)で構成され、ベースバイアス補償回路(T1
0)は前記第1の一対のトンランジスタの駆動電流源電
流(i)と第2の一対のトランジスタの駆動電流源電流
(io)との電流比がほぼ一定となるよう作動する。
従って、第2の駆動電流源(K2)の持つ温度補償特性
によって、第1の一対のトランジスタ(Q1)(Q2)6の
駆動源電流(i)と、この第2の一対のトランジスタ
(Q3)(Q4)の第2の駆動電流源(K2)を流れる電流
(io)との比がほぼ一定となる結果、周囲に温度変化が
あっても、各一対のトランジスタ回路の電流源の電流比
が常に一定の状態を維持される。この結果、出力光が一
定の状態を維持しつつ、パルス光の立上り立下りが急峻
で高速スイッチング特性が良好な発光素子駆動回路が得
られる。
なお、第1図において、従来と同様、第2の一対のト
ランジスタ(Q3)(Q4)の各コレクタには夫々バイアス
供給用トランジスタ(Q5)(Q6)を介して直流電源端子
(2)(3)の一方(2)に共通接続される。前記各バ
イアス供給用トランジスタ(Q5)(Q6)の各ベースには
共通にバイアス電圧供給端子(4)が接続構成される。
第3図はこの発明回路の他の実施例を示す構成図であ
る。第3図に示す回路において、第1図に示す構成と同
一構成には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
即ち、第1の駆動電流源(K1)は第1のサーミスタ
(RT1)で構成し、第2の駆動電流源(K2)をエミッタ
接地トランジスタ(Q7)と、このベースバイアス供給源
回路(Q8)に第2のサーミスタ(RT2)を接続供給して
構成した。この第2の駆動電流源(K2)の構成はカレン
トミラー電流源を構成し、第2のサーミスタ(RT2)と
トランジスタ(Q7)(Q8)とで構成された回路によっ
て、第2の負荷電流(io)が設定される。
この結果、第1のサーミスタ(RT1)は発光素子(D
L)の温度変化に対応して常に一定の発光出力光が得ら
れるとともに、第2のサーミスタ(RT2)の温度特性に
よって、前記第1のサーミスタ(RT1)の電流値変化率
に対応し、その電流比が常に最適な値に保持されるよう
作動するので、良好な高速スイッチング応答特性を示す
ものである。
[発明の効果] 以上のように、この発明による発光素子駆動回路は高
速スイッチング駆動に良好な応答特性を示し、かつ周囲
の温度変化にも影響を受けず常に一定の出力光を導出し
得るものであり、光パルス通信等に適用してその実用上
の効果大である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による発光素子駆動回路の一実施例を
示す回路構成図、第2図は第1図に示す回路の動作を示
す動作特性図、第3図はこの発明回路の他の実施例を示
す回路構成図、第4図は従来の発光素子駆動回路を示す
回路構成図、第5図は第4図に示す回路の動作特性図で
ある。 (DL)発光素子 (Q1)(Q2)第1の一対のトランジスタ (Q3)(Q4)第2の一対のトランジスタ (K1)第1の駆動電流源 (K2)第2の駆動電流源

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】いずれか一方のトランジスタに直列に接続
    された発光素子を駆動する第1の一対のトランジスタ回
    路と、この第1の一対のトランジスタ回路を駆動する第
    2の一対のトランジスタ回路とから構成される電流利得
    セル形発光素子駆動回路において、第1の一対のトラン
    ジスタの電流源を前記発光素子の出力が温度変化に対し
    ほぼ一定となるよう補償回路で構成するとともに、第2
    の一対のトランジスタの電流源を前記第1の一対のトラ
    ンジスタの電流源との電流比が温度変化に対してほぼ一
    定となるよう温度補償回路を設けたことを特徴とする発
    光素子駆動回路。
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