JP2609816B2 - ニンニク健康食品の製造方法 - Google Patents

ニンニク健康食品の製造方法

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JP2609816B2
JP2609816B2 JP6175247A JP17524794A JP2609816B2 JP 2609816 B2 JP2609816 B2 JP 2609816B2 JP 6175247 A JP6175247 A JP 6175247A JP 17524794 A JP17524794 A JP 17524794A JP 2609816 B2 JP2609816 B2 JP 2609816B2
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  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、採取したギョウジャ
ニンニク(Allium Victorialis)の
全草またはユリ科のニンニク(Allium Sati
vum)の球根部を原料にした打錠型のニンニク健康食
品の製造方法、特に臭いが抑制され、しかも栄養補充さ
れたニンニク健康食品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にニンニク(大蒜)はこれを食する
と身体に良いといわれている。しかし、ニンニクは特有
の臭みを有し、しかも、食した後も口臭や体臭として出
てくるので、その臭みをとる方法が種々提案されてい
る。例えば、特公昭50−16858号(消臭ニンニク
の製造法)、特公昭52−15656号(脱臭おろしニ
ンニクの製造方法)、特公昭63−39222号(活性
ケイ酸ゾル、フィチン酸、水溶性亜鉛等で脱臭する方
法)、特開昭49−101559号(パイナップル精油
による脱臭法)、特開昭50−36662号(煮詰めて
冷凍乾燥するニンニク粉末の製造法)、特公昭57−2
9265号(生ニンニクの球根またはおろしの食べて臭
くない脱臭法)、特開平4−431154号(ニンニク
の無臭化された粉末加工食品)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たいずれの脱臭方法も球根部の処理方法であり、しか
も、生ニンニク(Allium Sativum)をお
ろしたり或いは生ニンニクまたは乾燥ニンニク(All
ium Sativum)から粉末を作る場合の脱臭方
法である。しかし、いずれの従来技術も、生ニンニクま
たは乾燥ニンニクに対してはもとより、ギョウジャニン
ニクに対しても脱臭と栄養補充とを行って健康食品を形
成する方法の技術に関しては何ら開示されていない。
【0004】そこで、この出願の発明者等は種々の研究
および実験を行ったところ、ギョウジャニンニクから健
康食品を造る処理工程中に適切な処理を行えば、ビール
酵母、クロレラエキス、イーストエキス末およびクロレ
ラパウダー等の微生物乾燥菌体や、肝臓エキス末および
肝臓粉末等が、脱臭効果と栄養分補充効果とを同時に発
揮するという事実を発見した。
【0005】そこで、この発明の目的は、ギョウジャニ
ンニクの全草またはユリ科のニンニクの球根部を原料と
して用いて、臭いが抑制されしかも栄養補充された錠剤
型のニンニク健康食品の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】この目的の達
成を図るため、この発明では、次の通りの処理を行う。
先ず、採取したギョウジャニンニクの全草(根の部分は
除く。)またはユリ科のニンニクの球根部を原料とし、
この原料を冷水で水洗して雑草、土素の他の異物を除去
する。冷水温度を、好ましくは、0〜15℃の範囲内の
好適な温度とし、このような温度範囲とするのは、製造
されるべき最終製品である健康食品の含有成分の劣化を
予防するためである。然る後、原料を適当なカッティン
グ具またはカッティング機械を用いてカッティングし
て、好ましくは、1mmから10cm程度の細片または
小片の材料(カッティング片とも称する。)にする。こ
のカッティングは、後工程で行われる乾燥処理のとき、
材料の面積を大きくして乾燥効率を高めるためである。
【0007】次に、得られたカッティング片を、脱臭材
のみを混入させているか、或いはより好ましくは脱臭剤
兼栄養補充剤と脱臭材とを混入させている温湯に、湯通
しする。この脱臭剤兼栄養補充剤として微生物乾燥菌体
と、肝臓エキス末および肝臓粉末がある。この微生物乾
燥菌体として、例えば、ビール酵母、イーストエキス
末、クロレラパウダーおよびクロレラエキス等があり、
これらのうち適当なものを1種或いは数種を組み合わせ
て使用すれば良い。また、場合によっては、肝臓エキス
末や肝臓粉末を単独で或いは組み合わせて使用しても良
いし、或いはこれら肝臓エキス末や肝臓粉末と適当に選
んだ微生物乾燥菌体とを混合したものを使用しても良
い。この湯通しの温湯の温度を、好ましくは、80〜9
5℃の範囲内の適当な温度とする。また、この温湯に湯
通しする時間は、好ましくは、1分から3分程度とす
る。このような温度での湯通しにより、多少は最終製品
にその成分劣化が生ずるおそれはあるが、このような劣
化は製品の有効成分に実質的に影響しない。このような
湯通し処理を行うと、最終製品としてのニンニク健康食
品に実質的に悪影響がでない程度にまで、脱臭と除菌が
行われる。この湯通しのための温湯に入れる脱臭材とし
て、好ましくは、椰子ガラ活性炭、木炭および粒状活性
炭があり、これらのいずれか一つまたは二つ以上を混合
して用いてもよい。
【0008】特に、脱臭および栄養補充の効果とコスト
の面から考えると、湯通しのときに温湯に混入させる組
み合わせは、ビール酵母と肝臓エキス末の組み合わせ、
椰子ガラ活性炭とビール酵母と肝臓エキス末との組み合
わせ、或いは椰子ガラ活性炭とクロレラパウダーとの組
み合わせ等が好適である。その他脱臭剤兼栄養補充剤と
しての組み合わせとして、ビール酵母とクロレラパウダ
ー、ビール酵母と肝臓エキス末、イーストエキス末とク
ロレラパウダー、イーストエキス末と肝臓エキス末およ
びイーストエキス末と肝臓粉末等の各組み合わせが好適
である。
【0009】次に、湯通し済のカッティング片を、好ま
しくは、0〜15℃の範囲内の適当な温度の冷水で急冷
してアク抜きを行う。その後、カッティング片を遠心分
離機で脱水する。脱水の程度は、カッティング片を人の
手で握ったときに水分が出ない程度とする。これは、後
工程で行う冷凍乾燥の効率を上げるためである。
【0010】然る後、カッティング片に、脱臭剤兼栄養
補充剤と乳糖とを混合させてから予備凍結させた後、予
備凍結状態のカッティング片を冷凍真空乾燥機で凍結乾
燥させる。この場合も、湯通しの場合と同様に、この脱
臭剤兼栄養補充剤として微生物乾燥菌体と、肝臓エキス
末および肝臓粉末を使用できる。この微生物乾燥菌体と
して、例えば、ビール酵母、イーストエキス末、クロレ
ラパウダーおよびクロレラエキス等があり、これらのう
ち適当なものを1種或いは数種を組み合わせて使用すれ
ば良い。また、場合によっては、肝臓エキス末や肝臓粉
末を単独で或いは組み合わせて使用しても良いし、或い
はこれら肝臓エキス末や肝臓粉末と適当に選んだ微生物
乾燥菌体とを混合したものを使用しても良い。特に、脱
臭および栄養補充の効果とコストの面から考えると、予
備凍結のときに混合させる組み合わせは、ビール酵母と
クロレラパウダーとの組み合わせ或いはクロレラパウダ
ーと肝臓エキス末との組み合わせ等が好適である。その
他脱臭剤兼栄養補充剤としての組み合わせとして、ビー
ル酵母と肝臓粉末、ビール酵母と肝臓エキス末、イース
トエキス末とクロレラパウダー、イーストエキス末と肝
臓エキス末およびイーストエキス末と肝臓粉末等の各組
み合わせが好適である。
【0011】このときの予備凍結温度を、好ましくは、
マイナス18〜マイナス38℃の範囲内の適当な温度と
するのが良い。このような予備凍結をするのは、最終製
品の品質の劣化を防止するためである。そして、凍結乾
燥は、凍結乾燥室内の真空度を好ましくは0.2〜0.
3トール(Torr)にし、凍結乾燥室内の温度を好ま
しくはプラス40〜80℃とした状態で、予備凍結して
あるカッティング片を約24時間放置して、行う。この
ような凍結乾燥によって、カッティング片に含まれてい
る水分を3重量%以下、好ましくは2重量%以下にす
る。
【0012】次に、凍結乾燥したカッティング片を粉砕
機で粉砕して、好ましくは、120メッシュ程度以下の
大きさのパウダーにする。その後、このパウダーに酸化
防止剤、滑沢剤および脱臭剤兼栄養補充剤を混合して顆
粒状固形体にし、この顆粒状固形体を打錠し錠剤化して
ニンニク健康食品を最終製品として得る。
【0013】この顆粒状固形化処理の場合にも、湯通し
や予備凍結の場合と同様に、この脱臭剤兼栄養補充剤と
して、微生物乾燥菌体と、肝臓エキス末および肝臓粉末
を用いることができる。この微生物乾燥菌体として、例
えば、ビール酵母、イーストエキス末、クロレラパウダ
ーおよびクロレラエキス等があり、これらのうち適当な
ものを1種或いは数種を組み合わせて使用すれば良い。
また、場合によっては、肝臓エキス末や肝臓粉末を単独
で或いは組み合わせて使用しても良いし、或いはこれら
肝臓エキス末や肝臓粉末と適当に選んだ微生物乾燥菌体
とを混合したものを使用しても良い。特に、脱臭および
栄養補充の効果とコストの面から考えると、顆粒状固形
化処理のときに混合させる組み合わせは、クロレラパウ
ダーとクロレラエキスとの組み合わせ或いはビール酵母
とクロレラエキスとの組み合わせ等が好適である。その
他にも、ビール酵母と肝臓エキス末、ビール酵母と肝臓
粉末、イーストエキス末と肝臓エキス末、イーストエキ
ス末と肝臓粉末、クロレラパウダーと肝臓エキス末、ク
ロレラパウダーと肝臓粉末、クロレラエキスと肝臓エキ
ス末、クロレラエキスと肝臓粉末等の組み合わせが好適
である。
【0014】この顆粒状固形体を得るために、好ましく
は、酸化防止剤、滑沢剤および脱臭剤兼栄養補充剤の全
体の仕込量に対して脱臭剤兼栄養補充剤を0.05〜5
重量%添加するのが良い。この程度の添加量で充分脱臭
効果と栄養補充効果を低コストで達成できる。
【0015】また、好ましくは、酸化防止剤、滑沢剤お
よび脱臭剤兼栄養補充剤を1回の仕込量30kgとし、
混合機(ニーダーとも称する。)で200〜300RP
Mの回転数で10分間程度よく混合させた後、フラッシ
ュミール(破砕造粒・整粒機)で6φスクリーン造粒
し、然る後60℃程度の温度で8時間程度通風乾燥し、
さらにフラッシュミールで3φスクリーン整粒してから
60℃程度の温度で8時間程度通風乾燥して水分が3重
量%以下の顆粒状の固形体にするのがよい。このように
すれば、低コストで品質を劣化せずに効率よく顆粒状固
形体にすることができ、しかも製造歩留も良い。ここ
で、6φスクリーン造粒を、10kg/10分間の造粒
とするのが良い。また、3φスクリーン整粒は、10k
g/10分間の整粒とするのが良い。この造粒、整粒お
よび通風乾燥によって、目標とする径を有し(粒の揃っ
た)かつ水分含量の少ない顆粒状固形体を得ることがで
きる。また、水分を3重量%以下とするのは、最終的に
得られる打錠健康食品の品質を落とさないためである。
【0016】また、打錠に際し、顆粒状の固形体を打錠
機で錠厚4.0〜4.1m/m、硬度6〜7kgおよび
圧力3tで打錠するのが好適である。このような条件で
打錠すれば、打錠して得られる製品の形状が崩れたり、
割れたりしないので、製品の製造歩留がよい。
【0017】
【実施例】以下、この発明の好適実施例につき説明す
る。尚、以下説明する実施例は、単なる好適例に過ぎ
ず、従って、この発明は以下の実施例にのみ何ら限定さ
れるものではない。
【0018】[実施例1]山採りまたは栽培したギョウ
ジャニンニク(Allium Victoriali
s)の全草、すなわち根の部分を除いた葉、茎および表
皮の部分を、採取後24時間以内に、10℃の冷水で水
洗いして雑草、土、異物を除去する。次に、(a)工程
として、後工程で行う凍結乾燥での乾燥効率を高めるた
めに、カッティング機械で全草をカッティングして5m
m程度の大きさのカッティング片を作る。
【0019】次に、(b)工程の湯通しを行う。このた
め、真水を100℃にした熱湯を200リットル(l)
用意し、この熱湯に脱臭材例えば関東化学(株)社製の
商品番号01084〜01002のいずれかのヤシ(椰
子)ガラ活性炭を、原料300Kgに対して10Kgの
割合で投入する。この活性炭の投入により、90℃程度
の温湯となる。この温湯に脱臭剤兼栄養補充剤として、
例えば、キリンビール社製(商品番号なし)のビール酵
母或いは関東化学(株)社製のイーストエキス末(商品
番号712021−5)等の微生物乾燥菌体と台湾緑藻
工業社製の商品番号W−5000粉末クロレラパウダー
またはマルハ(株)社製(商品番号なし)の肝臓エキス
末若しくは関東化学(株)社製の肝臓粉末(商品番号5
347−2M)とをカッティング片300Kgに対して
500g(=0.5Kg)程度の量だけ投入する。この
温湯でカッティング片を湯通しする。この湯通しの時間
を90秒とする。このような湯通しにより、カッティン
グ片の殺菌と脱臭とが行われる。
【0020】次に、(c)工程の急冷および脱水を行
う。このため、湯通し後、直ちに、カッティング片を1
0℃程度の冷水に漬けてカッティング片のアク抜きを行
う。アク抜きされたカッティング片を、冷凍乾燥効率を
上げるために、(株)大栄製作所製の型式DT2Sの遠
心分離機で例えば500rpmの回転数で30秒間程度
脱水する。このとき、カッティング片を手で握ったとき
水分が出ない程度にまで脱水する。
【0021】次に、(d)工程の予備凍結を行うため
に、脱水済のカッティング片を冷凍受け皿に入れ、この
カッティング片10Kgに対して乳糖を5重量%加えて
混合する。このとき必要ならば、脱臭剤兼栄養補充剤と
して、例えば、キリンビール社製(商品番号なし)のビ
ール酵母或いは関東化学(株)社製のイーストエキス末
(商品番号712021−5)等の微生物乾燥菌体と台
湾緑藻工業社製の商品番号W−5000粉末クロレラパ
ウダーまたはマルハ(株)社製(商品番号なし)の肝臓
エキス末若しくは関東化学(株)社製の肝臓粉末(商品
番号5347−2M)とをカッティング片300Kgに
対して0.5Kg程度添加して混合する。これらの添加
は、カッティング片の脱臭と栄養補充のためである。乳
糖の添加は飲食し易くするためである。
【0022】然る後、品質劣化を防止するため、予備凍
結を行う。この処理は、得られた混合物をマイナス30
℃で予備凍結する。
【0023】続いて、(e)工程の乾燥凍結を行う。こ
の処理は、予備凍結された混合物を(株)サンペット社
製の型式FDF1000Kの冷凍真空乾燥機で行う。こ
のとき、冷凍室の真空度を0.2トール(Torr)と
し、温度をプラス40℃とし、24時間にわたって凍結
乾燥させる。凍結乾燥させられた混合物の含水量は2重
量%以下である。
【0024】次に、(f)工程のパウダー化処理を行
う。このため、この凍結乾燥済の混合物を総合産業社製
の型式2号の粉砕機で100メッシュ程度の細粉(パウ
ダー)にする。
【0025】続いて、(g)工程の顆粒化処理を行う。
このため、このパウダーに適当な、例えば伊藤園(株)
社製の商品名テアフアン30Aの茶抽出物(カテチン)
のような食品酸化防止剤をパウダー100Kgに対して
好ましくは0.05〜5重量%の範囲内の適量、例えば
2重量%だけ混合し、さらに、リケンビタミン(株)社
製の商品名ポエムRJ38のグリセリンエステルのよう
な滑沢剤と、脱臭剤兼栄養補充剤、例えば、キリンビー
ル社製(商品番号なし)のビール酵母若しくは関東化学
社製のイーストエキス末(商品番号712021−5)
の微生物乾燥菌体と台湾緑藻工業社製の商品番号W−5
000のクロレラパウダー(または商品番号W−200
液のクロレラエキス)またはマルハ(株)社製(商品番
号なし)の肝臓エキス末若しくは関東化学社製の肝臓粉
末(商品番号5347−2M)とを混入させて良く混合
させて顆粒状の固形体にする。
【0026】この場合の顆粒状固形化を次のようにして
行うのが良い。上述のパウダーと食品酸化防止剤と滑沢
剤と脱臭剤兼栄養補充剤との混合物をニーダー(混合
機)(富士薬品機械社製の型番FL−200)で1回の
全仕込量30kgを200〜300RPM(回転/分)
で10分間混合し、その後この混合物をフラッシュミー
ル(破砕造粒・整粒機)(ホニパウダル(株)社製型式
14261)で6φスクリーン造粒し、この造粒物を約
60℃で約8時間通風乾燥し、さらに、この乾燥させた
混合物を今度は3φスクリーン整粒してから約60℃の
温度で約8時間通風乾燥させる。その結果、水分含量が
3重量%以下の顆粒状固形体を得ることができる。
【0027】このようにして得られた顆粒状固形体か
ら、(h)工程において、富士薬品機械社製の型式NS
−41の打錠機で、錠厚4.0〜4.1m/m、硬度6
〜7kgおよび圧力3tの条件で打錠して、ニンニクの
錠剤すなわち健康食品を得た。得られた健康食品はニン
ニク臭のほとんど無い、高品質のものとなっていた。
【0028】[実施例2]この実施例では、(e)工程
の冷凍乾燥のみが実施例1とは異なるだけで他の処理工
程は実施例1と同じである。この実施例では、新日本無
線(株)社製の型式NJE6607型のマイクロ波乾燥
機を用い、最低減圧力を50〜60トール(Torr)
とし、温度をプラス40〜プラス60℃として、脱水さ
れた混合物に対してマイクロ波乾燥を行って、実施例1
と同様な、最終的に高品質のニンニクの錠剤すなわち健
康食品を得た。
【0029】[実施例3]この実施例では、実施例1の
ギョウジャニンニク(Allium Victoria
lis)の全草の代わりに、ユリ科のニンニク(All
ium Sativum)の球根部を原料とし用いた点
以外の各処理工程は実施例1と同じであるので、その詳
細な説明は省略する。ユリ科のニンニクの球根部を原料
とし用いても実施例1の場合と同様に、最終的に高品質
の、ニンニクの錠剤すなわち健康食品を得た。
【0030】[比較例1]比較例1では、ギョウジャニ
ンニクの全草を原料とする場合につき、上述した各実施
例において(b)工程、(d)工程および(g)工程で
脱臭材としてヤシガラ活性炭や、脱臭剤兼栄養補充剤と
して微生物乾燥菌体や肝臓エキス末や或いは肝臓粉末等
を混入して処理しているが、これを混入させないで処理
する場合(この場合を対照と称する。)と混入する場合
とでニンニク臭がどう変化するかの試験を行った。その
結果を表1に示す。
【0031】[比較例2]比較例2では、ユリ科のニン
ニクの球根部を原料とする場合につき、上述した各実施
例において(b)工程、(d)工程および(g)工程で
脱臭材としてヤシガラ活性炭や、脱臭剤兼栄養補充剤と
して微生物乾燥菌体や肝臓エキス末や或いは肝臓粉末等
を混入して処理しているが、これを混入させないで処理
する場合(この場合を対照と称する。)と混入する場合
とでニンニク臭がどう変化するかで試験を行った。その
結果を表2に示す。
【0032】この比較例1および2の結果から理解出来
るように、(b)工程ではヤシガラ活性炭、ビール酵
母、イーストエキス末、クロレラパウダー、肝臓エキス
末および肝臓粉末のうちの少なくとも1種類のものが温
湯に入っていればニンニク臭が減少する効果があり、ま
た、ビール酵母と肝臓エキス末とを混合(比較例1)し
て或いはヤシガラ活性炭とクロレラパウダーとを混合
(比較例2)して温湯に混入させると、ニンニク臭がほ
とんど無くなっていることがわかる。従って、少なくと
も、ビール酵母、イーストエキス末、クロレラパウダー
肝臓粉末および肝臓エキス末等の脱臭剤兼栄養補充剤の
うちのいずれか1つのものまたはこれら脱臭剤兼栄養補
充剤の内の複数のものを任意に組み合わせるか、或いは
ヤシガラ活性炭と脱臭剤兼栄養補充剤とを組み合わせて
温湯に混入させてカッティング片の湯通しを行えば、ニ
ンニク臭の脱臭効果があることがわかる。
【0033】同様に、予備凍結のときにも、ビール酵
母、イーストエキス末、クロレラパウダー、肝臓粉末お
よび肝臓エキス末等の脱臭剤兼栄養補充剤のうちの少な
くとも1種類のものを混合させて予備凍結させるとニン
ニク臭が減少する効果があり、また、ビール酵母とクロ
レラパウダーとを混合(比較例1)して或いはクロレラ
パウダーと肝臓エキス末とを混合(比較例2)して予備
凍結させると、ニンニク臭がほとんど無くなっているこ
とがわかる。従って、カッティング片に、少なくとも、
ビール酵母、クロレラパウダーおよび肝臓エキス末等の
脱臭剤兼栄養補充剤のうちのいずれか1つのものまたは
これら脱臭剤兼栄養補充剤の内の複数のものを任意に組
み合わせて混合させてから混合物に対し予備凍結を行え
ば、ニンニク臭の脱臭効果があることがわかる。
【0034】さらに、顆粒状固形体を形成する際に、ビ
ール酵母、イーストエキス末、クロレラパウダー、クロ
レラエキス、肝臓粉末および肝臓エキス末等の脱臭剤兼
栄養補充剤のうちの少なくとも1種類のものを混合させ
て予備凍結させるとニンニク臭が減少する効果があり、
また、クロレラパウダーとクロレラエキスとを混合(比
較例1)して或いはビール酵母とクロレラエキスとを混
合(比較例2)して顆粒状にすると、ニンニク臭がほと
んど無くなっていることがわかる。従って、カッティン
グ片をパウダー状にしてから、このパウダーに、少なく
とも、ビール酵母、イーストエキス末、クロレラパウダ
ー、クロレラエキス、肝臓粉体および肝臓エキス末等の
脱臭剤兼栄養補充剤のうちのいずれか1つのものまたは
これら脱臭剤兼栄養補充剤の内の複数のものを任意に組
み合わせて混合させてから、この混合物を顆粒状にすれ
ば、ニンニク臭の脱臭効果があることがわかる。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】この発明によれば、ギョウジャニンニク
の全草またはユリ科のニンニクの球根部を原料とし、こ
の原料を細かくして得たニンニク片体(カッティング
片)を、脱臭材のみ混入させた温湯か或いはこの脱臭材
と、微生物乾燥菌体、肝臓エキス末および肝臓粉体菌等
の適当な脱臭剤兼栄養補充剤とを混入させた温湯に、湯
通ししているので、殺菌されると同時にニンニク臭が、
品質に実質的に悪影響が出ない程度にまで抑制され、し
かも栄養補充された健康食品を得ることができる。さら
に、カッティング片のアク抜き後に、これに微生物乾燥
体、肝臓エキス末および肝臓粉末等の適当な脱臭剤兼栄
養補充剤とを加えて凍結乾燥させて含有水分量を3重量
%以下に抑え、さらに、カッティング片をパウダーにし
てからこれを顆粒状にする際に、パウダーに微生物乾燥
体、肝臓エキス末および肝臓粉末等の適当な脱臭剤兼栄
養補充剤とを混合させているので、これを錠剤にした場
合に、脱臭され、栄養補充がされ、しかもその品質が急
激には劣化しない、優れたニンニク健康食品を得ること
ができる。
【0038】脱臭剤兼栄養補充剤として例えばビール酵
母、イーストエキス末およびクロレラパウダー等の微生
物乾燥菌体や、肝臓粉末や肝臓エキス末等があり、これ
らの単体か或いはこれらを適当に組み合わせて使用する
ので、脱臭効果と栄養補充効果とを確実に達成できる。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)採取したギョウジャニンニクの全
    草またはユリ科のニンニクの球根部を原料とし、該原料
    を冷水で水洗した後にカッティングし、 (b)得られたカッティング片を、脱臭材を混入させた
    温湯に、湯通しし、 (c)湯通し済のカッティング片を冷水で急冷した後脱
    水し、 (d)然る後、該カッティング片に脱臭剤兼栄養補充剤
    と乳糖とを混合させてから予備凍結させ、 (e)予備凍結状態のカッティング片を冷凍真空乾燥機
    で凍結乾燥させ、 (f)乾燥したカッティング片を粉砕機で粉砕してパウ
    ダー(細粉)となし、 (g)該パウダーに酸化防止剤と、滑沢剤と、前記脱臭
    剤兼栄養補充剤と同一または異なる脱臭剤兼栄養補充剤
    とを混合して顆粒状固形体にし、 (h)該顆粒状固形体を打錠してニンニク健康食品を製
    造することを特徴とするニンニク健康食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の(b)工程の温湯に、追加し
    て脱臭剤兼栄養補充剤を混入させることを特徴とするニ
    ンニク健康食品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2の脱臭剤兼栄養
    補充剤を、微生物乾燥菌体、肝臓エキス末または肝臓粉
    末とするか、微生物乾燥菌体、肝臓エキス末および肝臓
    粉末の3つのうちのいずれか2つの組み合わせとする
    か、或いは微生物乾燥菌体、肝臓エキス末および肝臓粉
    末の組み合わせとすることを特徴とするニンニク健康食
    品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3の微生物乾燥菌体を、ビール酵
    母、イーストエキス末、クロレラパウダーおよびクロレ
    ラエキスの微生物乾燥菌体群から選ばれた少なくとも1
    つまたは2つ以上の微生物乾燥菌体とすることを特徴と
    するニンニク健康食品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1の(b)工程の脱臭材として椰
    子ガラ活性炭、木炭および粒状活性炭のうちから選ばれ
    た1つまたは2つ以上の組み合わせとすることを特徴と
    するニンニク健康食品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方
    法において、 前記(a)工程での水洗を0〜15℃の冷水で行い、 前記(b)工程での湯通しを80〜95℃の温湯で1〜
    3分間行い、 前記(c)工程での急冷を0〜15℃の冷水で行い、 前記(d)工程での予備凍結を−18〜−38℃で行
    い、 前記(e)工程での凍結乾燥を真空度0.2〜0.3ト
    ール(Torr)中で+40〜+80℃の温度下で約2
    4時間行うことを特徴とするニンニク健康食品の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方
    法において、 前記(f)工程における前記粉砕機での粉砕により、1
    00メッシュ程度のパウダーにし、 前記(g)工程での顆粒状固形化に際し、(g−1)前
    記酸化防止剤、前記滑沢剤および前記脱臭剤兼栄養補充
    剤の全体の仕込量に対して前記脱臭剤兼栄養補充剤を
    0.05〜5重量%添加し、(g−2)前記酸化防止
    剤、前記滑沢剤および前記脱臭剤兼栄養補充剤を1回の
    仕込量30kgとし、混合機(ニーダーとも称する。)
    で200〜300RPMの回転数で10分間程度よく混
    合させた後、フラッシュミールで6φスクリーン造粒
    し、然る後60℃程度の温度で8時間程度通風乾燥し、
    さらに同一または別のフラッシュミールで3φスクリー
    ン整粒してから60℃程度の温度で8時間程度通風乾燥
    して水分が3重量%以下の顆粒状の固形体にし、 前記(h)での打錠に際し、前記顆粒状の固形体を打錠
    機で錠厚4.0〜4.1m/m、硬度6〜7kgおよび
    圧力3tで打錠することを特徴とするニンニク健康食品
    の製造方法。
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