JP2608712B2 - キレート樹脂の製造方法 - Google Patents

キレート樹脂の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はキレート樹脂の製造方法に関するものであ
り、さらに詳しくは、ヒドロキシルアミンを用いて、オ
キシム基(=NOH)を有するキレート樹脂を製造する方
法に関するものである。
キレート樹脂は、金属イオン含有溶液から選択的に金
属イオンを除去できるので、工業用水の精製、廃水処
理、有価物回収等に極めて有用である。
〈従来の技術〉 ヒドロキシルアミンと反応性のある官能基を分子内に
有する樹脂とヒドロキシルアミンとの反応により、キレ
ート樹脂を製造する方法としては、分子内にニトリル基
(−C≡N)を有する樹脂にヒドロキシルアミンを反応
させる方法が知られている。また、このようにして得ら
れるキレート樹脂は、ウラン、金、鉄、水銀、銅、鉛等
の金属イオンに対して、良好な吸着性を有することも知
られている。(USP.3,088,799)。
〈発明が解決しようとする問題点〉 前記公知の方法では、ヒドロキシルアミンと反応性を
有する樹脂中の基がニトリル基であるので、それとヒド
ロキシルアミンとの反応によって得られるキレート樹脂
は、 なる官能基、いわゆるアミドキシム基を主に有してお
り、この官能基中のアミノ基(-NH2)がそれ以外のポリ
エチレンポリアミン残基やヒドラジン残基等になった官
能基を有する樹脂の製造は不可能である。また、ニトリ
ル基を有する樹脂とヒドロキシルアミンを反応させるこ
とにより得られる公知のキレート樹脂は、吸着容量が小
さく、それ故に大量の液を吸着処理する場合には単位時
間当りの処理量が小さくなり、多数の処理装置を必要と
し、建設費や運転経費が嵩む等の欠点を有している。
かかる事情に鑑み、公知のニトリル基を有する樹脂と
ヒドロキシルアミンを反応させた場合と同様の官能基を
有するキレート樹脂が製造できるのはもとより、そのキ
レート樹脂に比較して優れた吸着容量を示すキレート樹
脂をも製造しうる新たな方法を開発すべく鋭意検討した
結果、本発明を完成させるに至った。
〈問題点を解決するための手段〉 すなわち本発明は、一般式(I) (式中、Rは無置換のまたは置換されたアミノ基を表
す) で示される官能基を有する樹脂にヒドロキシルアミンを
反応させることを特徴とするキレート樹脂の製造方法を
提供するものである。
本発明でキレート樹脂の製造に用いられる原料樹脂の
官能基を表す一般式(I)において、Rは、アミノ基
(-NH2)であるか、またはその水素原子が置換された基
である。このRは、アンモニア、ヒドラジン、1級また
は2級アミン等の窒素に結合する活性水素を有する化合
物から当該活性水素1個を除いて得られる基である。こ
こでいう1級または2級アミンとは、基-NH2または−NH
−を有する有機化合物であって、これらの基が炭素原子
に結合するものを含むほか、N−N結合が存在していて
もよい。Rで表される無置換のまたは置換されたアミノ
基として具体的には、無置換のアミノ基およびヒドラジ
ノ基のほか、モノまたはジアルキルアミキ基、アニリノ
基等のモノアミン残基、および、アルキルの途中にイミ
ノ基(−NH−)が介在してもよいアミノアルキルアミノ
基、1−ピペラジニルアミノ基、アルキルの途中にヒド
ラゾ基(−NHNH−)が介在してもよいヒドラジノアルキ
ルヒドラジノ基、アミノアニリノ基、ピリジルアミノ
基、末端の1級アミノ基がアルキル基またはアミジノ基
で置換されてもよいグアニジノ基等のポリアミン残基が
挙げられる。なお、本明細書でいうアミン残基とは、上
の説明から明らかなように、アミンの-NH2または−NH−
から水素原子を1個除いて得られる基である。
Rで表される無置換のまたは置換されたアミノ基はア
ミノ化合物から導かれ、それに導くためのアミノ化合物
として、より具体的には、次のようなものを挙げること
ができる。
(1)エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペン
タエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン等、
式 HNHCH2CH2 NH2(nは1〜10の整数) で表されるモノまたはポリエチレンポリアミン、 (2)メチレンジアミン、ジメチレントリアミン、トリ
メチレンテトラミン、テトラメチレンペンタミン、ペン
タメチレンヘキサミン、ヘキサメチレンヘプタミン等、
式 HNHCH2 NH2(nは1〜10の整数) で表されるモノまたはポリメチレンポリアミン、 (3)ヘキサメチレンジアミン、1,4−ブタンジアミ
ン、1,2,5−ペンタントリアミン、3−アザ−5−ヒド
ロキシペンタン−1,5−ジアミン、3,6−ジアザ−5,8−
ジヒドロキシノナン−1,9−ジアミン等、モノまたはポ
リエチレンポリアミンおよびモノまたはポリメチレンポ
リアミン以外の脂肪族ポリアミン、 (4)ヒドラジン、1−アミノピペラジン、1,2,5,6,9,
10−ヘキサアザデカン等のヒドラジン系化合物、 (5)フェニレンジアミン、アミノピリジン等の芳香族
または複素環ポリアミン、 (6)グアニジン、ビグアミド、メチルグアニジン等の
グアニジン系化合物、 (7)アンモニア、 (8)メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、
アニリン等のモノアミン類など。
ここに例示したアミノ化合物のうち、アンモニアから
は、アミノ基がRとして導かれ、ヒドラジンからは、ヒ
ドラジノ基がRとして導かれ、他の1級アミノ基を少な
くとも1個有する化合物からは、その末端1級アミノ基
の1個から水素原子を1個除いて得られる2級アミノ基
がRとして導かれ、2級アミノ基のみを有する化合物か
らは、その2級アミノ基から水素原子を除いて得られる
3級アミノ基がRとして導かれる。
なかでも、キレート樹脂の金属吸着性能を高めるため
に、一般式(I)中のRは、分子中に少なくとも2個の
アミノ基を有するポリアミノ化合物から導かれる基であ
るのが、モノアミノ化合物から導かれる基よりも好まし
い。具体的には、上記(1)〜(8)として例示したも
ののうち、(1)〜(6)のポリアミノ化合物が好まし
く用いられる。したがってRとしては、ヒドラジノ基ま
たはポリアミン残基が好ましい。
以下、一般式(I)で示される官能基を有する樹脂に
ついて説明する。このような官能基を有し、本発明によ
りキレート樹脂を製造するための原料となる樹脂は、一
般には、分子中にニトリル基を有する樹脂に、アミノ化
合物を反応させることにより製造される。ここで用いら
れるアミノ化合物としては、上記(1)〜(8)で例示
したものが挙げられ、特に(1)〜(6)のポリアミノ
化合物を用いることにより、一般式(I)中のRを、少
なくとも2個のアミノ基を有する基とすることができ
る。また、分子中にニトリル基を有する樹脂としては、
例えば次のようなものが挙げられる。
(a)アクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリ
ル、シアン化ビニリデン、メタアクリロニトリル等のシ
アン化ビニル系単量体の重合体、 (b)シアン化ビニル系単量体と共重合が可能な他のエ
チレン系不飽和単量体との共重合体、 (c)クロルメチル基、スルホニルクロリド基、カルボ
ニルクロリド基、イソシアナート基、エポキシ基、アル
デヒド基等のアミンとの反応性がある官能基を有したス
チレン−ジビニルベンゼン共重合体、フェノール樹脂、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の重
合体(アミン反応性基を有した樹脂)に、アミノアセト
ニトリル、アミノマロンニトリル、ジアミノマレオニト
リル、ジシアンジアミド、イミノジアセトニトリル、1
−アミノ−2−シアノエタン、4−アミノベンゾニトリ
ル、1−アミノ−3−シアノプロパン等の、アミノ基ま
たはイミノ基を有するニトリル化合物を反応させた樹脂
など。
ニトリル基を有する樹脂とアミノ化合物との反応は、
無溶媒下あるいは、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、ホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、キシレ
ン、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタン等の非水系溶媒
の存在下に、約60〜170℃で、好ましくは70〜150℃で行
われる。反応温度が約60℃より低くなると、反応速度が
遅くなって長時間の反応を要するので、好ましくない。
また、反応温度が約170℃より高くなると、一般式
(I)で示される官能基の分解現象が生じてくるので、
好ましくない。
この反応は、水溶媒または含水溶媒下でも実施できる
が、この場合には、反応温度を約60〜120℃とするのが
望ましい。反応温度が約60℃より低くなると、反応速度
が遅くなるので、好ましくない。また、水存在下での反
応温度が約120℃を上回ると、一般式(I)で示される
官能基の加水分解反応が併発してくるので、好ましくな
い。
反応は、上記の温度で約0.1〜24時間、好ましくは0.5
〜10時間行えばよく、この範囲内で最適時間は、反応温
度、反応液濃度、使用する溶媒、反応試剤の種類等によ
って適宜決められる。またもちろん、さらに長い時間を
採用することもできる。反応は一般に常圧下で行われる
が、加圧下でも可能である。
ニトリル基を有する樹脂に対するアミノ化合物の反応
割合は、ニトリル基1当量に対して、アミノ化合物が約
0.5モル以上、通常は1〜6モル量の範囲で用いられ
る。必要以上のアミノ化合物を用いることは、反応後の
回収処理を伴い、処理操作が煩雑となるため、好ましく
ない。また、ニトリル基を有する樹脂に対して用いられ
るアミノ化合物の反応割合が、ニトリル基に対して0.5
モル倍より少なくなると、次工程におけるヒドロキシル
アミンとの反応によって得られるキレート樹脂の吸着容
量が低下するので、望ましくない。
以上のようにして製造された一般式(I)で示される
官能基を有する樹脂は、そのつま、あるいは洗滌、乾燥
した後、ヒドロキシルアミンとの反応を行って、キレー
ト樹脂とすることができる。
本発明においてキレート樹脂の製造に用いられるヒド
ロキシルアミンは、通常水溶液の形で用意される。この
ヒドロキシルアミンとしては、遊離のヒドロキシルアミ
ン水溶液を用いることができるほか、硫酸ヒドロキシル
アミン、塩酸ヒドロキシルアミン等のヒドロキシルアミ
ンの鉱酸塩に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化カルシウムの如きアルカリ金属またはアルカリ土類
金属の水酸化物、ヒドラジン、アンモニア、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、メチレンジアミン、ト
リエチレンテトラミン、ピリジン、フェニルヒドラジ
ン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、アニリン、
N,N−ジメチルアニリン等の塩基性化合物を混合して、
遊離のヒドロキシルアミンを生成させた水溶液を用いる
こともできる。
ヒドロキシルアミンの鉱酸塩と塩基性化合物との混合
割合は、一般式(I)で示される官能基とヒドロキシル
アミンとの反応が起こり得るかぎり、特に限定されるも
のではないが、一般には、ヒドロキシルアミンの鉱酸塩
1モルに対して、塩基性化合物が約0.1〜1.5モル、好ま
しくは0.3〜0.8モル量の範囲で用いられる。塩基性化合
物の量がヒドロキシルアミンの鉱酸塩に対して約0.1モ
ル倍未満になっても、一般式(I)で示される官能基と
ヒドロキシルアミンの鉱酸塩との反応は起こるが、反応
速度が遅くなって長時間の反応を要するので、望ましく
ない。塩基性化合物の量がヒドロキシルアミンの鉱酸塩
に対して約1.5モル倍を越える場合も、一般式(I)で
示される官能基とヒドロキシルアミンの反応は起こる
が、塩基性化合物が1級もしくは2級のアミノ基を有す
る場合には、塩基性化合物と一般式(I)で示される官
能基との間で副反応が起こり、ヒドロキシルアミンの反
応量が少なくなって、製造されるキレート樹脂に主に含
まれる一般式(II) (式中、Rは前記の意味を表す) で示される官能基の生成量が少なくなり、金属吸着容量
が低下するので、望ましくない。塩基性化合物が3級ア
ミノ基もしくは4級アンモニウム基のみを有する場合に
は、ヒドロキシルアミンの鉱酸塩に対して1.5モル倍以
上の範囲でも用いることができる。
一般式(I)で示される官能基を有する樹脂とヒドロ
キシルアミンとの反応割合は、樹脂中の一般式(I)で
示される官能基1モルに対して、ヒドロキシルアミンを
約0.25モル以上用いればよい。必要以上のヒドロキシル
アミンを用いることは反応後の回収処理を伴い、処理操
作が煩雑となるため、好ましくは、樹脂中の一般式
(I)で示される官能基1モルに対して、ヒドロキシル
アミン約0.5〜5モル量の範囲が採用される。ヒドロキ
シルアミンの反応割合が一般式(I)で示される官能基
に対して0.25モル倍より少なくなると、キレート形成官
能基の導入量が少なくなり、得られるキレート樹脂の金
属吸着容量が低下するので、望ましくない。
ヒドロキシルアミンと一般式(I)で示される官能基
を有する樹脂との反応は、この樹脂が液状の場合には、
無溶媒下でも行うことができるが、一般には、水、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、N,N
−ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、トルエン、キシレン、四塩化炭素、1,2−ジ
クロルエタン等の溶媒の存在下に、約40〜120℃、好ま
しくは50〜100℃で行われる。反応温度が約40℃より低
くなると、反応速度が遅くなって長時間の反応を要する
し、また反応温度が約120℃を越えると、生成した官能
基の分解現象が生じてくるので、好ましくない。
反応は、上記の温度にて、約0.1〜24時間、好ましく
は0.5〜6時間行われる。この範囲内で最低時間は、反
応温度、反応液濃度、使用する溶媒、反応試剤の種類等
によって適宜決められる。またもちろん、さらに長い反
応時間を採用することもできる。反応は一般に常圧下で
行われるが、加圧下でも可能である。
以上のようにして製造された反応生成物は、そのま
ま、あるいは洗滌、乾燥を行った後、キレート樹脂とし
て使用することができる。
本発明により製造されるキレート樹脂には、一般式
(II)で示される官能基が主に含まれるが、なかでも、
一般式(II)中のRが、分子中に少なくとも2個のアミ
ノ基を有するいわゆるポリアミノ化合物から導かれる基
である場合には、従来公知の式 で示される官能基を有する、いわゆるアミドキシム型キ
レート樹脂と比較して、吸着容量が大きい。その理由は
必ずしも定かでないが、以下のような理由によるもので
はないかと推定される。
すなわち、従来公知の前記キレート樹脂では、そのな
かに含まれる官能基は、一般式(II)中のRが-NH2であ
るのに対し、本発明によれば、そのRをポリアミノ化合
物から導かれる基とすることができるので、それによっ
て、オキシム基とRを介して金属イオンを結合する場合
に、結合のひずみが小さくて強い結合ができること、さ
らにこの強い結合が、ポリアミノ化合物から導かれる基
自身のキレート形成能と相乗的に効果を奏して、安定的
に金属イオンとキレート形成をすることから、吸着容量
が大きくなるものと考えられる。
本発明の方法によって製造されたキレート樹脂は、ウ
ラン、ガリウム、インジウム、銅、金、銀、白金、コバ
ルト、マンガン、ニッケル、鉄、水銀、鉛等の金属イオ
ンを吸着除去するのに、有効に使用することができる。
〈発明の効果〉 本発明によれば、ニトリル基を有する樹脂にヒドロキ
シルアミンを反応させる公知の方法とは異なる反応形態
で、キレート樹脂を製造することができる。
特に、一般式(I)中のRがポリアミノ化合物から導
かれる基である原料樹脂を用いれば、従来公知の上記方
法によって得られるキレート樹脂に比べ、ガリウムやウ
ラン等の稀少金属に対して高い吸着容量を示すキレート
樹脂を製造することができる。したがって、かかる原料
樹脂を用いて得られるキレート樹脂を使用すれば、吸着
容量が大きいために、大量の液処理の場合に極めて有効
であり、また処理設備の建設費や運転経費が安くすむ等
の利点があり、工業的価値は極めて大なるものがある。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例によってさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。なお、以下の例における重量部と容量部の関
係は、gとccの関係と同じである。
実施例1 架橋度10モル%のアクリロニトリル−ジビニルベンゼ
ン共重合樹脂600重量部に、ポリアミノ化合物としてジ
エチレントリアミン2060重量部および溶媒としてN,N−
ジメチルホルムアミド2000重量部を加え、110〜120℃で
10時間反応を行った。反応生成物を濾過し、水洗したと
ころ、3260重量部(未乾燥)の で示される官能基を有する樹脂が得られた。
次いで、この樹脂の得量の1/10量(326重量部)に、
硫酸ヒドロキシルアミン164重量部、苛性ソーダ80重量
部および水1000重量部を加えて、90〜95℃で2時間反応
を行い、濾過、水洗、乾燥したところ、129重量部のキ
レート樹脂が得られた。以下、これをキレート樹脂Aと
称する。
得られたキレート樹脂Aの0.05重量部を、135ppmのガ
リウムを含むバイヤー法によるアルミナ製造工程からの
アルミン酸ナトリウム水溶液10容量部に加え、15時間振
盪を行った後、キレート樹脂と水層に分離した。水層側
に残ったガリウムの濃度分析を行ったところ、67ppmで
あった。
また別途、上記キレート樹脂Aの0.05重量部を、97pp
mのウランを含む富化海水30容量部に加え、15時間振盪
を行った後、キレート樹脂と水層に分離した。水層側に
残ったウランの濃度分析を行ったところ、22ppmであっ
た。
実施例2〜5 実施例1で用いたジエチレントリアミンとその量を、
第1表に示すアミノ化合物とその量に変え、またアミノ
化合物の反応に実施例2では実施例1と同じ溶媒を用
い、実施例3〜5では溶媒を用いなかった以外は、実施
例1と同様にして反応を行い、第1表に示すようなキレ
ート樹脂B、C、DおよびEを得た。
次いで、得られたそれぞれのキレート樹脂を用いて、
ガリウムおよびウランの吸着試験を実施例1と同様の方
法で行った。結果を第1表に示した。
比較例1 実施例1で用いたのと同じ架橋度10モル%のアクリロ
ニトリル−ジビニルベンゼン共重合樹脂60重量部に、硫
酸ヒドロキシルアミン164重量部、ナトリウムメチラー
ト110重量部およびメチルアルコール500重量部を加え、
65〜70℃で24時間反応を行った後、濾過、水洗、乾燥し
たところ、アミドキシム基を有するキレート樹脂89重量
部を得た。
このキレート樹脂を用いて、ガリウムおよびウラン吸
着試験を実施例1と同様の方法で行ったところ、水層側
のガリウムおよびウラン濃度は、各々89ppmおよび31ppm
であった。
実施例6〜10および比較例2 金を103ppm、銅を88ppm、亜鉛を99ppmおよび酢酸ナト
リウムを6.8g/l含有するpH5.4の水溶液100容量部に、実
施例1〜5で得られたキレート樹脂A、B、C、Dおよ
びE、ならびに比較例1で得られたアミドキシム基を有
するキレート樹脂を、各々0.1重量部ずつ加え、それぞ
れ5時間振盪接触させた。次に、水層側の金、銅および
亜鉛の各濃度を分析した。結果を第2表に示した。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Rは無置換のまたは置換されたアミノ基を表
    す) で示される官能基を有する樹脂にヒドロキシルアミンを
    反応させることを特徴とする、一般式(II) (式中、Rは前記の意味を表す) で示される官能基を有するキレート樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】一般式(I)で示される官能基を有する樹
    脂が、分子中にニトリル基を有する樹脂とアミノ化合物
    との反応生成物である特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  3. 【請求項3】アミノ化合物が、分子中に少なくとも2個
    のアミノ基を有する特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】Rが、アミノ基、モノアミン残基、ヒドラ
    ジノ基またはポリアミン残基である特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  5. 【請求項5】Rが、ヒドラジノ基またはポリアミン残基
    である特許請求の範囲第4項記載の方法。
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