JP2607080B2 - 磁気感熱記録紙の製造方法 - Google Patents

磁気感熱記録紙の製造方法

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JP2607080B2 JP62089771A JP8977187A JP2607080B2 JP 2607080 B2 JP2607080 B2 JP 2607080B2 JP 62089771 A JP62089771 A JP 62089771A JP 8977187 A JP8977187 A JP 8977187A JP 2607080 B2 JP2607080 B2 JP 2607080B2
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邦男 野原
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、磁気感熱記録紙の製造方法に関するもので
ある。特に、隠蔽性、平滑性の優れた磁気記録層表面に
形成した隠蔽層に直接可視情報を印刷することができる
磁気感熱記録紙の製造方法を提供することを目的とする
ものである。
従来、原紙上に磁気記録層を設けた磁気記録紙の他面
に感熱記録層を設けた磁気感熱記録紙が、乗車切符、乗
車定期券等磁気乗車券、駐車整理券、高速道路通行券等
に広く利用されている。また、近時では各種カード類に
も使用されるようになった来た。これは、磁気記録層の
情報記憶容量の大きさ、書き込み情報の読み取りの簡便
さ、正確さ等により自動販売機で処理することが出来、
省力化を可能にしたからであろう。そして、その他の必
要な可視情報は、磁気記録層と反対の面に、直接印字す
るか、カーボン熱転写方式、キレート印字方式あるいは
感熱記録方式等で印字されているが、これらの中では記
録機器の構造、取り扱いあるいは保守の簡便さ等から感
熱記録方式が重用されている。
しかるに、従来、磁気記録層は、磁性粉末による着色
によって印刷については何等考慮されておらず、遊んだ
状態になっている。その上、磁気感熱記録紙には、磁気
ヘツドとの接触によるスペースロスのない平滑性が要求
される。
本発明は、磁気記録層上に可視情報の印刷の可能性に
ついて検討した結果、水性アルミ塗被層を設けて磁気記
録層の茶褐色を隠蔽することが出来、しかも、平滑性が
優れ、磁気特性を何等阻害することなく、また、自動販
売機を想定した発券テストにも全く支障のないことを見
出し、完成させたものである。
すなわち、本発明は、基材として坪量40〜300g/m2
原紙の一方の面に、初めに磁性粉末と接着剤とを主成分
とする磁性塗料を塗被し乾燥して磁気記録層を設け、次
いで、該磁気記録層上にアルミニウム粉末と接着剤とを
主成分とする水性アルミ塗料を2〜8g/m2に塗被し乾燥
してアルミ塗被層を設け、さらに、原紙の他方の面に、
発色性ロイコ染料、該発色性ロイコ染料を熱時発色させ
る顕色剤および接着剤を主成分とする感熱塗料を塗被し
乾燥して感熱記録層を順次設けたことを特徴とする磁気
感熱記録紙の製造方法である。
以下、本発明の技術的事項について詳述する。
先づ、原紙としては、坪料40〜300g/m2の上質紙、加
工原紙等を使用することが出来るが、特に限定はされな
い。
原紙上に設けられる磁気記録層は、磁性粉末と接着剤
とを主成分とし、磁性粉末としては、γ−酸化鉄、コバ
ルトで変性したγ−酸化鉄、酸化クローム、バリウムフ
ェライト等を使用することが出来る。また、接着剤とし
ては、ポリビニルアルコールのような水溶性接着剤やス
チレン・ブタジエン共重合体、メチルメタアクリレート
・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・メチル
メタアクリレート共重合体、アクリル系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂等のラテックスエマルジョンあるいはポリウレ
タン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂等を使用
することが出来る。そして、これら磁性粉末と接着剤と
を主成分とする磁性塗料は、水性系あるいは有機溶剤系
のいづれかで調製され供されるが、水性系の方が経済的
で好ましい。有機溶剤としては、トルエン、キシレン、
ブタノール等を使用することが出来る。
かくして調製される磁性塗料は、エアーナイフコータ
ー等で原紙に塗被し乾燥されて磁気記録層は設けられ
る。
本発明においては、原紙上に設けられた磁気記録層上
に、アルミニユーム粉末と接着剤とを主成分とする水性
アルミ塗料を塗被し乾燥してアルミ塗被層を設け、この
層に直接印刷性を付与することを特徴とするものであ
る。
磁気記録層上にアルミ塗被層を設けるにあたり調製さ
れる水性アルミ塗料に供されるアルミニユーム粉末は、
酸化され易く、金属光沢を消失し易いためにペースト状
に加工されたアルミペースト顔料が使用される。そし
て、アルミペースト顔料には、リーフイングタイプとノ
ンリーフイングタイプがあるが、本発明ではいずれも使
用することが出来る。その組成は、通常ステアリング
酸、ミネラルスピリット等の添加剤をアルミニユーム箔
と共にボールミル等の粉砕機により任意の粒径に加工さ
れる。
本発明の水性アルミ塗料は、このようなアルミペース
ト顔料と接着剤とを主成分とし、この外に添加剤あるい
は塗料調整剤等を配合したものである。接着剤として
は、カゼイン、デンプン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビ
ニルアルコール等の水溶性接着剤やスチレン・ブタジエ
ン共重合体、スチレン・ブタジエン・メチルメタクリレ
ート共重合体、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
エステル樹脂等のラテックスエマルジヨンあるいは合成
樹脂エマルジヨンを使用することが出来る。
添加剤としては、一般のクレーコーテイング用水性顔
料塗料に使用されている増粘剤、分散剤、消泡剤、潤滑
剤、着色剤等を使用することが出来、いずれも必要に応
じて使用すれば良い。
アルミペースト顔料、接着剤、その他添加剤等よりな
る水性アルミ塗料は、pHを7の中性になるように調整す
ることが肝要である。しかし酸性又はアルカリ性になる
場合には、ポリビニールアルコールやカゼインのような
保護コロイドをつくつてからエマルジヨン類を添加すれ
ば中性にならなくても使用出来る。
このようなアルミペースト顔料および接着剤を主成分
とする水性アルミ塗料は、紙の水性コーテイング法にお
いて通常使用されている各種ミキサーで充分に分散させ
て調製される。その際、添加剤として、分散剤、潤滑
剤、着色剤、耐水化剤、消泡剤、塗料粘度調整剤等を適
宜配合すば良い。
かくして調製された水性アルミ塗料は、エアーナイフ
コーター、ブレードコーター、ロールコーター、グラビ
アコーター等で原紙上に設けられた磁気記録層上に塗
被、乾燥され、アルミ塗被層は設けられる。さらに、ア
ルミ塗被層に平滑にするためにグロスカレンダー、スー
パーキヤレンダー処理すると印刷性をより向上させるこ
とが出来、効果的である。そして、アルミ塗被層は、磁
気記録層の磁気特性を低下させないようにすることが必
要で、水性アルミ塗料の塗被量は、2〜8g/m2で、好ま
しくは3〜6g/m2で、磁気特性の低下は、全く認められ
なかった。特に、本発明のアルミ塗被層の場合には、比
較的少量の塗被量でもつて磁気記録層の茶褐色を隠蔽す
ることが出来、しかも印刷性は勿論のことアルミニユー
ム粉末がもつ特有の金属光沢を付与することが出来、外
観を美麗に変化させることが出来る。
このようにして磁気記録層およびアルミ塗被層が設け
られた原紙の他方の面には、発色性ロイコ染料、該発色
性ロイコ染料を熱時発色させる顕色剤および接着剤を主
成分とする感熱塗料を塗被し乾燥して感熱記録層を設け
ることにより本発明の磁気感熱記録紙は得られる。
感熱記録層の発色性ロイコ染料、顕色剤および接着剤
は、感熱記録紙の製造において一般的に使用されている
ものを適宜選択して適用することが出来る。また、感熱
塗料を調製するにあたり、その他の助剤についても同様
である。そして、感熱記録層上には、耐可塑剤性、耐薬
品性等を付与するために必要に応じて保護層を設けるこ
とによりそれなりの効果を発現させることも出来る。
本発明の磁気感熱記録紙は、磁気記録層上にアルミ塗
被層を設けてあるので、従来品の磁気記録層の着色を隠
蔽することが出来、美麗な外観が得られる。そして、磁
気記録層上への印刷を可能にし、記録情報量を多くする
ことが出来る。しかも、磁気記録層の磁気特性には、全
く影響はなく、発券適性を有する磁気感熱記録紙を得る
ことが出来る。
さらに、実施例によって本発明を説明する。
実施例1 磁気塗料配合組成 重量部 γ−酸化鉄 100 ポリビニルアルコール 30 スチレン・ブタジエンラテックス 20 メラミン・ホルムアルデヒド樹脂 5 水性アルミ塗料配合組成 重量部 アルミベーストAW−600(ノンリーフイングタイプ)100 ポリビニルアルコール 20 スチレン・ブタジエンラテックス 50 分散剤 3 上記磁気塗料配合組成で水性磁気塗料を調製し、坪量
157g/m2の加工原紙に塗被し、永久磁石で配向後乾燥
し、塗被量が40g/m2の磁気記録層を設けた。次いで、上
記水性アルミ塗料配合組成の水性アルミ塗料を調製し、
磁気記録層上に塗被し乾燥して、塗被量が3g/m2のアル
ミ塗被層を設けた。さらに、下記配合組成で感熱塗料を
調製し、原紙の他方の面に塗被し乾燥して、塗被量が8g
/m2の感熱記録層を設け、続いて、該感熱記録層上に塗
被量が2g/m2の保護層を設け、本発明の磁気感熱記録紙
を得た。
感熱塗料配合組成 A液(15%) 重量部 発色性ロイコ染料(新日曹社製PSD−150) 30 ポリビニルアルコール(5%水溶液) 400 炭酸カルシウム 20 B液(10%) 重量部 ビスフェノールA 20 ステアリン酸 5 ポリビニルアルコーール(5%水溶液) 400 A液およびB液を各々、アトライターで5時間撹はん
分散し、下記割合で混合し感熱塗料を調製した。
混合割合 重量部 A液 20 B液 100 ポリアクリルアミド樹脂(25%水溶液) 10 メラミン・ホルムアルデヒト樹脂 1 保護層配合組成 重量部 ポリビニルアルコール(5%水溶液) 10 メラミン・ホルムアルデヒド樹脂 1 実施例2 実施例1と同様にし、下記水性アルミ塗料配合組成で
塗被量が5g/m2のアルミ塗被層を設け、本発明の磁気感
熱記録紙を得た。
水性アルミ塗料配合組成 重量部 アルミベースト0500M(リーフイングタイプ) 100 分散剤 3 カゼイン 10 アンモニア 1 カルボキシ変性メチルメタアクリレート・ブタジエンラ
テツクス 60 実施例3 実施例1と同様にし、下記水性アルミ塗料配合組成で
塗被量が、4g/m2のアルミ塗被層を設け、本発明の磁気
感熱記録紙を得た。
水性アルミ塗料配合組成 重量部 アルミベーストAW−100(ノンリーフイングタイプ)100 分散剤 5 ポリビニルアルコール 3 ソープレスアクリルエマルジヨン 60 実施例4 実施例1と同様にし、下記水性アルミ塗料配合組成で
塗被量が、5g/m2のアルミ塗被層を設け、本発明の磁気
記録紙を得た。
水性アルミ塗料配合組成 重量部 アルミベーストAW−500B(ノンリーフイングタイプ)10
0 分散剤 4 カゼイン 20 アクリルエマルジヨン 80 比較例1 実施例1において、磁気記録層、感熱記録層および保
護層を設けただけの磁気感熱記録紙を比較用とした。
比較例2 実施例1において、水性アルミ塗料の塗被量が1g/m2
のアルミ塗被層を設けた磁気感熱記録紙を比較用とし
た。
比較例3 実施例1において、水性アルミ塗料の塗被量が12g/m2
のアルミ塗被層を設けた磁気感熱記録紙を比較用とし
た。
各実施例および比較例で得られた磁気感熱記録紙につ
いて品質試験を行なった。品質試験の結果は、次表の通
りで、本発明の磁気感熱記録紙は、磁気記録層上にアル
ミ塗被層を設けても磁気特性を全く損なうことなく、従
来磁気記録層に印刷出来なかったものを一般紙用インキ
を用いて一般紙と同様に印刷性を付与することが出来
た。そして、発券適性にも何等支障なく、本発明の磁気
感熱記録紙は、満足の行くものであることが判る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材として坪量40〜300g/m2の原紙の一方
    の面に、初めに磁性粉末と接着剤とを主成分とする磁性
    塗料を塗被し乾燥して磁気記録層を設け、次いでえ、該
    磁気記録層上にアルミニウム粉末と接着剤とを主成分と
    する水性アルミ塗料を2〜8g/m2に塗被し乾燥してアル
    ミ塗被層を設け、さらに、原紙の他方の面に、発色性ロ
    イコ染料、該発色性ロイコ染料を熱時発色させる顕色剤
    および接着剤を主成分とする感熱塗料を塗被し乾燥して
    感熱記録層を順次設けたことを特徴とする磁気感熱記録
    紙の製造方法。
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