JP2606576Y2 - 車両用シート - Google Patents

車両用シート

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JP2606576Y2
JP2606576Y2 JP1993058932U JP5893293U JP2606576Y2 JP 2606576 Y2 JP2606576 Y2 JP 2606576Y2 JP 1993058932 U JP1993058932 U JP 1993058932U JP 5893293 U JP5893293 U JP 5893293U JP 2606576 Y2 JP2606576 Y2 JP 2606576Y2
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Japan
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spring
cushion
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seat back
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靖司 吉川
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は座面を構成するシート
クッションと背もたれを構成するシートバックとにより
構成される車両用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シートクッションとシートバックとによ
り構成される、この種の車両用シートの従来例として
は、例えば図6に示すような構造のものが知られてい
る。図6の車両用シートSAは、フレーム本体101に
クッションスプリング102を張設したクッションフレ
ーム103を備えたシートクッション104と、シート
クッション104の後部にリクライニング機構105に
より連結されたシートバック106とからなる。シート
バック106は、フレーム本体107にバックスプリン
グ108が設けられ、下部には腰椎部支持用の平板状の
ランバーサポート109がバックスプリング108に支
持されて設けられたバックフレーム110を備えてい
る。これらの構成は、車両用シートSAの骨格となり、
クッションフレーム103にはシートクッションフォー
ム111が、バックフレーム110にはシートバックフ
ォーム112が取付けられ、それぞれの表面にはシート
クッションカバーとシートバックカバーが被着されてい
る。
【0003】上記のような構成の車両用シートSAで
は、シートクッション104は着座感を、シートバック
106はもたれ感をそれぞれ得るべく構成され、それら
の振動の吸収方向は異なっている。シートバック106
の下部側には、ランバーサポート109による局部的な
張り出しがあり、着座者の腰椎部を受け支えることがで
きるようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記のような従来の車
両用シートSAにおいて、シートバック106はもたれ
面にほぼ直角の方向の振動を吸収する。そして、通常の
走行に伴う車両の上下方向の振動はシートクッション1
04が吸収するがシートバック106は吸収しない。従
って、シートクッション104とシートバック106と
が振動にばらばらに対応するように着座者には感じら
れ、着座感覚が良くないといった問題点がある。また、
ランバーサポート109による張り出しは、ランバーサ
ポート109が平板状で当たりが直線的で腰椎部に馴染
にくいため、長時間の着座では痛みを覚えることもある
といった問題がある。
【0005】そこで、本考案は上記した従来の問題点を
解決するためになされたもので、その課題は車両の走行
に伴う振動をシートバックもシートクッションに追随し
て吸収することができる座り心地の良い車両用シートを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本考
案の車両用シートは、フレーム本体にクッションパンが
スプリングを介して支持されたクッションフレームを備
えたシートクッションと、前記クッションフレームの後
部にリクライニング機構を介して連結されたフレーム本
体の上部に上部主スプリングが設けられかつその下部に
腰椎部支持スプリングが連設されたバックフレームを備
えたシートバックとからなり、前記腰椎部支持スプリン
グは、前記上部主スプリングに上端が取付けられた上側
板状スプリングと、この上側板状スプリングに自由端側
において上下方向の噛み合いにより組付けられかつ下端
側において前記クッションフレームのクッションパン後
部に前記リクライニング機構と同じ向きの回転を可能に
枢支された下側板状スプリングとにより構成されている
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】前記手段によれば、シートバックの一部を構成
している下側板状スプリングはシートクッションのクッ
ションパン後端部に連結していて、上側板状スプリング
とは自由端側で上下方向の噛み合いになっているので、
シートクッションと共に車両の走行に伴う上下方向の振
動を吸収することができるうえ、上部主スプリングと腰
椎部支持スプリングとにより、シートバック本来のもた
れ面にほぼ直角の方向の振動も吸収することができるよ
うになる。
【0008】
【実施例】次に、この考案の一実施例を図1〜図5に基
づいて説明する。本実施例の車両用シートSの骨格構造
を図1に示す。車両用シートSはシートクッション1と
シートバック10とよりなる。シートクッション1はク
ッションフレーム9を有し、シートバック10はバック
フレーム16を有している。図1において、シートクッ
ション1のクッションフレーム9は、フレーム本体2の
前部にクッションパンフロント3,4がスプリング5,
6でそれぞれ水平状に引張支持され、また、フレーム本
体2の後部にはクッションパンリヤ7がスプリング8を
介して水平状に引張支持された構成にされている。シー
トバック10のバックフレーム16はクッションフレー
ム9の後部にリクライニング機構11を介して連結され
ている。バックフレーム16はフレーム本体12の上部
に上部主スプリング13がスプリング14により引張支
持され、その下部に腰椎部支持スプリング15が連設さ
れた構成にされている。
【0009】クッションフレーム9の前部のクッション
パンフロント3,4は、左右に二分割された二枚よりな
り、相互間には連結用のスプリング6により連結され、
また、それぞれその後縁においてクッションパンリヤ7
の前縁に連結手段Rにより部分的に連結されている。バ
ックフレーム16の上部主スプリング13は、スプリン
グ枠17に波状に加工した波型スプリング18が横方向
に複数本張設され、スプリング枠17の隅部四箇所にお
いてスプリング14によりフレーム本体12に張設され
ている。腰椎部支持スプリング15は上側板状スプリン
グ19と、下側板状スプリング20とにより構成されて
いる。
【0010】上側板状スプリング19はその上縁が上部
主スプリング13のスプリング枠17の下部に取付けら
れ、下側板状スプリング20はその下縁においてクッシ
ョンフレーム9のクッションパンリヤ7の後部にリクラ
イニング機構11と同じ向きの回転を可能にヒンジ21
により連結されている。この連結は下側板状スプリング
20の下縁に横着した支軸21Aをヒンジ21に挿通さ
せた構造よりなる。上側板状スプリング19と下側板状
スプリング20の対向縁側は、それぞれ櫛歯状に形成さ
れ、櫛歯相互の上下方向には融通を持つ噛み合いにより
上下方向のスライド可能に組付けられている。
【0011】腰椎部支持スプリング15の下側板状スプ
リング20には、その後面の下端部に腰椎部支持スプリ
ング15の反り(角度)を調整する図2に示す調整装置
22が取付けられている。調整装置22は電動式でモー
タ23と、このモータ23に直結されたウォーム24A
及びウォームホイール24Bとを備えている。ウォーム
ホイール24Bには中心に雌ネジを切ったねじ孔が形成
され、このねじ孔にリードスクリュ25がねじ嵌めされ
ている。図3に示すように、モータ23側は下側板状ス
プリング20に固定され、リードスクリュ25はやや前
傾した状態で上下方向に向けられ、その先端はクッショ
ンパンリヤ7の後端縁に当接可能にされている。
【0012】上述した骨格構造のクッションフレーム9
には図4に示すシートクッションフォーム26が、バッ
クフレーム16には図4に示すシートバックフォーム2
7が取付けられ、それぞれの表面にはシートクッション
カバー28とシートバックカバー29が被着されて図5
に示すような車両用シートSが構成される。なお、図4
のシートバックフォーム27において、27A部分はシ
ートバックフレーム16の上部板状スプリング19に対
応する部分である。ただし、腰椎部支持スプリング15
の下側板状スプリング20に対応する図5においてA矢
印部の表皮構造と内部フォーム材26Aは図4のシート
クッションフォーム26に示すように、シートクッショ
ン1側と一体に形成されている。
【0013】上記構成の車両用シートにおいて、リクラ
イニング機構11による調整は通常良く知られているも
のと同様に行なうことができる。着座した着座者はシー
トクッション1の前部については、左右が個別のクッシ
ョンパンフロント3,4により構成されているのでペタ
ルワーク等による足からの荷重が相応に受けられること
になり、脚部の着座感は良いものとなる。シートバック
10については、もたれ面にほぼ直角な方向の振動や荷
重は、上部主スプリング13と腰椎部支持スプリング1
5により吸収又は受けられる。
【0014】特に、この実施例のものではシートバック
10の一部を構成している下側板状スプリング20はシ
ートクッション1側のクッションパンリヤ7に連結して
いて、上側板状スプリング19とは噛み合い部分で上下
方向にスライド状に融通が利くので、シートクッション
1と共に車両の走行に伴う上下方向の振動を吸収するこ
とができ、シートクッション1とシートバック10とが
振動に対してちぐはぐな動きをしないので座り心地が良
いものとなる。
【0015】腰椎部支持スプリング15の着座者への当
たり角度は、モータ23への通電により簡単に調整する
ことができる。即ち、図3に示すようにリードスクリュ
25をクッションパンリヤ7側へ突出させれば、リード
スクリュ25の反力をモータ23側が受け、下側板状ス
プリング20が前側へ反らされ、腰椎部支持スプリング
15の角度が変ることになる。リードスクリュ25を反
対方向へ動かせば上記とは逆に初期設定状態の角度へ戻
ることになる。従って、長時間の着座でも腰椎部の当た
りの馴染み悪さによる苦痛は調整により回避できる。
【0016】
【考案の効果】以上実施例による説明からも明らかなよ
うにこの考案によれば、シートバックについてシートバ
ックの一部を構成している下側板状スプリングがシート
クッションのクッションパン後端部に連結していて、上
側板状スプリングとは噛み合い部分で上下方向の融通が
利くため、シートクッションと共に車両の走行に伴う上
下方向の振動をシートバックでも吸収することができ、
シートクッションとシートバックとがちぐはぐな動きに
ならないので、座り心地の良い車両用シートが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す車両用シートの骨格構造
の斜視図である。
【図2】本考案の実施例における調節装置の斜視図であ
る。
【図3】本考案の実施例における調節装置の作用を示す
説明図である。
【図4】本考案の実施例における車両用シートのフォー
ム形状を示す斜視図である。
【図5】本考案の実施例における車両用シートの全体を
示す斜視図である。
【図6】従来の車両用シートを一部を破断して示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 シートクッション 2 フレーム本体 7 クッションパンリヤ 8 スプリング 9 クッションフレーム 10 シートバック 11 リクライニング機構 12 フレーム本体 13 上部主スプリング 14 スプリング 15 腰椎部支持スプリング 16 バックフレーム 19 上側板状スプリング 20 下側板状スプリング 21 ヒンジ S 車両用シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 7/28 A47C 7/16 A47C 7/46 B60N 2/22

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム本体にクッションパンがスプリ
    ングを介して支持されたクッションフレームを備えたシ
    ートクッションと、前記クッションフレームの後部にリ
    クライニング機構を介して連結されたフレーム本体の上
    部に上部主スプリングが設けられかつその下部に腰椎部
    支持スプリングが連設されたバックフレームを備えたシ
    ートバックとからなり、前記腰椎部支持スプリングは、
    前記上部主スプリングに上端が取付けられた上側板状ス
    プリングと、この上側板状スプリングに自由端側におい
    て上下方向の噛み合いにより組付けられかつ下端側にお
    いて前記クッションフレームのクッションパン後部に前
    記リクライニング機構と同じ向きの回転を可能に枢支さ
    れた下側板状スプリングとにより構成されていることを
    特徴とする車両用シート。
JP1993058932U 1993-11-01 1993-11-01 車両用シート Expired - Fee Related JP2606576Y2 (ja)

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