JP2605662C - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】 本発明は電子部品（以下、部品と称す）の位置や形状を認識する方法に関し、
例えば電子部品装着装置において、装着ヘッドにて保持している電子部品の位置
や形状を認識する場合などに好適に適用できる部品認識方法に関するものである
。 【０００２】 【従来の技術】 従来の電子部品装着装置における部品位置の認識装置は、装着ヘッドに保持さ
れた部品の背面側から光を照射し、部品の影像を装着ヘッドの停止位置の下方に
配設した画像認識装置に入射させ、部品の位置を認識するようにしていた。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】 ところで、装着ヘッドにて保持される部品が、例えば一辺が１ｍｍ以下の小型
の部品から４０ｍｍ以上の大型の部品まで変化する場合には、最大の部品が認識
できるように画像認識装置に入射する影像の倍率を設定する必要がある。しかし
、そうすると小さな部品を精度良く認識することができず、またＪＣ部品の周囲
に突設されているリードの認識を行う場合のように大型部品の一部分を認識する
場合にも精度の良い認識ができないという問題がある。特に近年は、リード本数
が増加するとともにその配列ピッチが小さくなってきているため、高精度の認識
が要求されてきており、重大な問題となってきている。 【０００４】 一方、この問題に対処するためには、画像認識装置として認識領域の大きいも
のを用いたり、画像認識装置の数を増加させることが考えられるが、著しくコス
ト高になるという問題がある。さらに、画像認識装置を移動させて認識領域を広
げることも考えられるが、その移動機構の動作精度によって認識制度が規制され
るため、高精度の認識ができないという問題がある。 【０００５】 本発明は、このような従来の問題点に鑑み、小型部品の場合でも、大型部品の
部分でも高精度に認識できる部品認識方法を提供することを目的とする。 【０００６】 【課題を解決するための手段】 本発明に係わる部品認識方法は、電子部品の像を画像認識装置に投射して電子
部品の位置や形状の認識を行う部品認識方法において、電子部品の大きさ、形状
に対応して、電子部品の像を形成する像形成部における予め設定された複数の認
識視野のうち少なくとも１箇所を選択し、選択した認識視野の像を１つの画像認
識装置に投射して部品認識を行うことを特徴とする。 【０００７】 本発明によれば、図１に示すように、中央部の視野２と四方の視野３ａ〜３ｄ
の合計５つの視野の中から適宜視野を選択して部品認識を行うので、小型部品１
ａの場合は中央部の視野２を選択することにより高精度の認識が可能であり、ま
た大型部品１ｂの一部分を認識する場合は、例えば視野３ａを選択して認識し、
さらに他の一部分を認識する場合は次の視野３ｂを選択して認識する等、必要に
応じて必要な部分の視野３ａ〜３ｄを選択して認識することによって高精度の認
識が可能である。 【０００８】 【発明の実施の形態】 本発明に係わる部品認識方法は、部品の像を画像認識装置に投射して部品の位
置や形状の認識を行う部品認識方法において、部品の像を形成する像形成部にお
ける複数の認識視野のうち少なくとも１箇所を選択し、選択した認識視野の像を
１つの画像認識装置に投射して部品認識を行い高精度の認識が可能である。 【０００９】 以下、本発明の実施の形態を図１〜図６を参照しながら説明する。 （実施の形態１） 図２において、４は装着ヘッドで、その下端に電子部品を吸着保持する吸着ノ
ズル５が設けられている。６は像形成部で、図３及び図４に示すように、装着ヘ
ッド４の下端部の周囲に設けられた乱反射体７とこの乱反射体７に向かって両側
から照明光を照射する照明体８と、前記照明体８からの照明光では像を形成でき
ない大型部品１ｂの像を形成するため、前記乱反射体７の上部周囲に配設され、
照明体８からの光を散乱光として放散する散光板９にて構成されている。前記散
光板９は大型部品１ｂをその下部位置に挿入できるように中央位置で２分割され
て開閉可能に構成されている。１０は、ＣＣＤ等に用いた画像認識装置であって
、前記像形成部６の側部の上方位置に下向きに配設され、前記像形成部６で形成
された像が光学系１１を通して入射されている。１２ａ，１２ｂは像形成部６の
直下と光学系１１の屈曲部６で配設された反射ミラーである。前記光学系１１に
は、図５及び図６に示すように、前記像形成部６における図１に示す５つの視野
２、３ａ〜３ｄのそれぞれに対応する第１レンズ１３とすべての視野に共通の第
２レンズ１４が配設され、像形成部６における各視野の像が画像認識装置１０の
認識領域１０ａに結像するように構成されている。又、前記第１レンズ１３と第
２レンズ１４は、コリメータ型に接続され、第１レンズ１３と第２レンズ１４の
焦点距離ｆ₁とｆ₂の比だけで画像認識装置１０における像の倍率が決まり、これ
らレンズ１３，１４間の距離ａが倍率に影響しないようにして視野間で倍率にば
らつきが出ないように構成されている。１５は、第１レンズと第２レンズの間を
横断するように配設された無端回動ベルトから成るシャッタ部材であり、その回
動位置によって各視野に対応する光路を選択的に解放する穴１６が穿設されてい
る。１７は無端回動ベルトの駆動モータ、１８ａは駆動ローラ、１８ｂはガイド
ローラ、１９は原点位置検出器である。２０は前記画像認識装置１０の画像信号
処理装置、２１は前記駆動モータ１７の制御器である。 【００１０】 以上の構成において、小型部品１ａを装着するため、装着ヘッド４による保持
位置を認識する場合は、シャッタ部材１５を回動させて中央部の視野２の像が画 像認識装置１０に入射するようにし、装着ヘッド４にて保持した小型部品１ａを
図３に示すように像形成部６に位置させる。すると、照明体８からの光が乱反射
体７で乱反射し、小型部品１ａが背面側から照明され、その影像が光学系１１を
通って画像認識装置１０に入射し、画像信号処理装置２０にて小型部品１ａの位
置が正確に認識される。かくして、装着ヘッド４にて小型部品１ａは正確に回路
基板に装着される。 【００１１】 又、リード付きの大型部品１ｂを装着する際に、例えば２つの特定個所のリー
ドの位置を認識する場合には、まずシャッタ部材１５を回動させて、図５に示す
ように、第１の特定個所のリードを含む視野３ａの像が画像認識装置１０に入射
するようにする。又、装着ヘッド４にて保持した大型部品１ｂを図４に示すよう
に像形成部６に位置させる。すると、照明体８からの光が散光板９にて散乱光と
されて大型部品１ｂの背面側を均一に照明して影像が形成され、視野３ａの像が
光学系１１を通って画像認識装置１０に入射し、画像信号処理装置２０にて所定
のリード位置が検出される。次いで、再びシャッタ部材１５を回動させて、図６
に示すように、第２の特定個所のリードを含む視野３ｂの像を画像認識装置１０
に入射させることによって、画像信号処理装置２０にてそのリード位置を認識す
ることができ、かくしてこの大型部品１ｂをそのリード位置を正確に認識して回
路基板に装着することができるのである。 【００１２】 本発明は上記実施の形態１に限定されるものではなく、例えば図１の例では四
方の視野３ａ〜３ｄの間に間隔を設けているが、間隔は無くても、又一部重複し
ても差し支えない。 【００１３】 又、上記実施の形態１では本発明を部品装着装置における部品の位置認識に適
用した例を示したが、本発明はその他の装置における各種部品の位置認識や部品
の形状の認識等にも同様に適用することができる。 【００１４】 又、像形成部の具体構成を適宜に設計変更できることは言うまでもなく、さら に上記のように部品の背面側に光を照射してその影像を形成するようにしたもの
に限らず、部品の表面に光を照射して像を形成するようにしたもの等、任意の構
成に変更可能である。さらに、シャッタ部材に関しても、実施の形態１の如く穴
付きのベルトで構成すると、構成並びに制御が簡単であるという利点を有してい
るが、これに限るものではなく、必要に応じてスライドシャッタや液晶によるシ
ャッタを用いても良い。 【００１５】 【発明の効果】 本発明の部品認識方法によれば、以上のように大型部品の一部分を認識する場
合は必要に応じて複数の視野の中から必要な視野を選択することによって高精度
の認識が可能である。

【図面の簡単な説明】 【図１】 本発明の実施の形態を示す認識視野の配置図 【図２】 同全体斜視図 【図３】 同小型部品の場合の像形成部における作用説明図 【図４】 同大型部品の場合の像形成部における作用説明図 【図５】 同認識視野を変化させた場合の作用説明図 【図６】 同認識視野を変化させた場合の作用説明図 【符号の説明】 １ａ 小型部品 １ｂ 大型部品 ２ 中央部の視野 ３ａ〜３ｄ 四方の視野 ６ 像形成部 １０ 画像認識装置 １１ 光学系 １３ 第１レンズ １４ 第２レンズ １５ シャッタ部材 １６ 穴

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 電子部品の像を画像認識装置に投射して電子部品の位置や形状
   の認識を行う部品認識方法において、電子部品の大きさ、形状に対応して、電子
   部品の像を形成する像形成部における予め設定された複数の認識視野のうち少な
   くとも１箇所を選択し、選択した認識視野の像を１つの画像認識装置に投射して
   部品認識を行うことを特徴とする部品認識方法。