JP2604943Y2 - フットレスト - Google Patents

フットレスト

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JP2604943Y2
JP2604943Y2 JP1993072221U JP7222193U JP2604943Y2 JP 2604943 Y2 JP2604943 Y2 JP 2604943Y2 JP 1993072221 U JP1993072221 U JP 1993072221U JP 7222193 U JP7222193 U JP 7222193U JP 2604943 Y2 JP2604943 Y2 JP 2604943Y2
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footrest
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和広 染川
高志 秋田
正子 太田
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Toyota Auto Body Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両後部座席で使用す
るフットレストに関し、特に、乗車中の異なる姿勢に対
応可能なフットレストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフットレストには、以下に示すよ
うなものが使用されていた。図10は、従来例のフット
レストの使用状態を示す側面図であり、これは実開平4
ー115945号公報によって開示されたものである。
本例のフットレスト60は、シートレッグ63上にシー
トクッション64が固設され、更にシートバック65が
シートクッション64上に設けられたシートに取り付け
られている。そして、このフットレスト60自体は、足
載板61を有し、その足載板61が回転可能な状態で支
持具62に軸着されている。その支持具62は、シート
バック65の背面部に足載板61が起立姿勢になった時
に、シートバック65背面に足載板61を沿うように格
納することができるように、シートバック65に固設さ
れている。
【0003】このような構成による従来例のフットレス
ト60によれば、使用者が使用する時には、軸着された
支持具62によって足載板61を回転させ、先端を車体
床面に当接させる。そして、足載板61を斜めに傾斜さ
せて、その足載板61上に足を載せるようにする。一
方、不使用時には、車両床面に当接した足載板61の先
端を上方へ回動させシートバック65の背面に沿うよう
に配置させて収納する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】このような従来のフッ
トレストでは、使用時の配置場所が後部座席に近かった
ため、踏んばる動作には充分効果があるが、足が疲れて
いるときに、膝を伸ばしたいといった要望には応えられ
るものではなかった。また、一旦土足で使用すると靴を
脱いで使用したい時に汚れが気になり脱げないといった
ことにもなりかねなかった。
【0005】そこで本考案のフットレストでは、膝を曲
げた通常の姿勢と膝を伸ばした楽な姿勢をとることがで
き、また、2つの使用状態に応じて土足用と靴を脱いだ
時用の使い分けができ、更にその収納に際し、乗車スペ
ースを広く確保することで、使用者にとって利用しやす
いフットレストを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案のフットレスト
は、シートバックを前倒可能な座席後部に付設され、一
端が座席のシートクッション後方に軸により回転自在に
支持され、使用状態の座席のシートバック背面に沿って
起立する格納位置と、後下方に傾斜する第1使用位置
と、シートバック前倒状態の座席のシートバック背面に
沿う第2使用位置とに変換可能で、かつ第1使用位置と
第2使用位置とでそれぞれ異なる面に足を載せることが
可能な足載板と、一端が前記足載板の一端に回転可能に
枢着され、足載板と重合する折畳み位置と、足載板が前
記第2使用位置にあるとき展開されて足載板からの足の
ずれ落ちを抑止可能な展開位置とに位置変換可能な補助
板とを備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記の構成を有する本考案のフットレストは、
足載板の先端部を車両床面に当接させ、上方に現れた足
載板の一方の面に足を載せる第1使用状態を形成する。
次に、シートバックを前方に倒して、そのシートバック
背面に沿うように前記足載板と、前記足載板に回転可能
に軸着された補助板とを一体に回転させ、前記第1使用
状態とは反対の面が上方に現れる。更に、足載板はその
ままの位置で補助板を回転させ、足載板と補助板とを所
定角度に広げ、その補助板にかかとを載せて使用する第
2使用状態を形成する。一方、フットレスト未使用時の
収納は、前記補助板を回転させて前記足載板に一体にな
るように重ね合わせた状態にする。そして、第2使用状
態で前方に倒れていたシートバックを、その背面に足載
板が沿った形で後方に回転させて座席を通常の状態に戻
す。
【0008】
【実施例】以下、本考案のフットレストの一実施例を図
面を参照して説明する。図1はフットレストの取付状態
を示した図であり、特に第1使用状態を示した図であ
る。これは、足載板2と補助板3とを回転支持する足載
板2内の不図示の回転軸に、フレーム構造の支持部材4
の一端が軸着され、シートクッション32後端低部に、
その支持部材4の他端でボルトによって固設される。図
2は、本実施例のフットレストを構成する足載板及び補
助板の斜視図を示したものである。また、図3は、補助
板を折り畳んだ状態を示した図である。これらは、広い
面積の足載板2と狭い面積の補助板3とが、ほぼ垂直に
折れるよう端部で回転可能に軸着されている。その広い
面積の足載板2は、シートバックの背面の形状とほぼ同
形状の所定の曲率を有する曲面を形成し、前記したよう
に一端を回転軸によって、かかとを載せるヒールレスト
としての補助板3が軸着されている。また、足載板2の
他端中央には凹部2aが形成されている。一方、補助板
3は長方形をなし、長手方向に向けて所定の曲率による
曲面が形成されている。この曲率は、前記足載板2に形
成された曲面の曲率とほぼ同一である。
【0009】次に、本実施例のフットレストの構造につ
いて詳細に説明する。図4は、フットレストのボード構
成を示した図である。まず、薄い鉄板からなる足載板2
の基板5が、所定幅の長方形の両端が垂直に折れ、補助
板3や支持部材4を軸着する軸着部5aを形成してい
る。この基板5の両端の軸着部5aを除く中間部5b
は、上記した足載板2の所定曲率の曲面が形成されてい
る。また、その中間部5bには、図5に示す足載板2を
形取った芯材9が嵌合される。そのため、中間部5bに
はかしめ用の複数の孔5cが形成されている。また、こ
れらはポップリベットによってかしめられる。
【0010】一方、図5に示した芯材9は、ハードボー
ドから構成され、3.5mmのハードボードを2枚重ね
て7mmの厚さのものを形成している。この芯材9の形
状は、図1,2に示す足載板2の形状をなしている。即
ち、一方の端面に凹部が形成され基板5に対応する曲面
が形成されている。また、前記凹部が形成された端とは
逆の他端には、芯材9が基板5に嵌合されるよう基板5
の孔5cと同位置に複数の孔9cが形成されている。そ
して、実際に基板5に固設した際、基板5の軸着部5a
に当たる部分には、所定幅の切り欠き9aが形成されて
いる。そこで、このような芯材9が、基板5に嵌合され
て足載板2の基礎をなす。
【0011】次に、補助板3の芯材6が、前記足載板2
の基板5の軸着部5aに連結部材7を介して回転可能に
軸着されている。補助板3の芯材6は、アルミ板からな
りその厚さは5mm程度である。また、この芯材6は前
記基板5と同程度の曲率の曲面が形成されている。そし
て、芯材6は、長手方向端面に沿って基板5の中間部5
bの幅に合わせるよう、基板5の両端の軸着部5aに回
転軸10によって回転可能に軸着される。
【0012】この軸着された連結部材7は、一端が補助
板3の芯材6に固設され、他端は、段差部7aが形成さ
れている。そして、この連結部材7が基板5の中間部5
bの面とほぼ平行になる回転位置、即ち、基板5と芯材
6とがほぼ垂直になる位置で、前記段差部7aに当接し
て連結部材7の回転を止める突起11が軸着部5aに設
けられている。更に、足載板2及び補助板3を支持する
ための支持部材4が、基板5の軸着部5aの内側に連結
部材7と共に回転軸10に軸着されている。この支持部
材4は、中間に段差を有する2本の段差フレームを、そ
の段差部分で直線フレームがかけ渡すように溶接して形
成されている。
【0013】次に、上述した本実施例のフットレストの
ボード構成を覆うように形成された表面構成を説明す
る。図6は、本実施例のフットレストの断面図を示す。
足載板2及び補助板3は、共に芯材9及び芯材6の周り
をウレタン12が覆い、更にその周りをシートと同様の
素材であるファブリック13で覆うように形成される。
しかしこのとき、足載板2は、その一方の面をカーペッ
ト14で仕上げるためにウレタン12及びファブリック
13は、芯材9の一方の面上には形成されない。ここ
で、このカーペット14で仕上げられた側の面を第1足
載面Aとし、対になる面を第2足載面Bとする。
【0014】図7は、足載板2の第1足載面A側の構造
を示した斜視図である。図に示したように、第1足載面
A側はウレタン12及びファブリック13によっては形
成されていない。第1足載面A側には第2足載面B側の
ウレタン12を包むようにしてファブリック13が、第
1足載面A側で芯材9の縁に沿って複数のタッカー15
によって芯材9に止められている。このタッカー15
は、ウレタン12に直接打ち込まずハードボードからな
る芯材9に打つようにする。そして第1足載面A側の芯
材9が露出する箇所には、カーペット14が直接接着さ
れ、足載板2が形成される。ところで、第1使用状態の
とき、車体床面20に当接する足載板2の端部に形成さ
れた凹部7が一定の隙間を作る。これは、ヒータ34か
らの冷暖気が隙間を通って流れるようにするためのもの
である。
【0015】以上、本実施例のフットレストの構成につ
いて説明したが、次にこのような構成によるフットレス
トの作用について説明する。図8は、フットレスト1の
使用状態を示した図であり、図8(a)は第1足載面を
使用する第1使用状態を示し、図8(b)は第2足載面
を使用する第2使用状態を示した図である。ここで、第
1使用状態とは、足載板2の端部が車両床面20に当接
し、カーペット14よりなる第1足載面Aが上面に現れ
た状態である。また、下面の第2足載面Bには、補助板
3が重ね合わされて一体となっている。そして、このと
き足載板2は、後部座席に乗っている使用者の足下に位
置し、使用者はその足載板2の第1足載面Aに足を載せ
て使用する。
【0016】一方、第2使用状態とは、前部座席のシー
トバック13が前方に倒れ、そのシートバック13の背
部に向けて回転した足載板2が上方に傾き、ファブリッ
ク13よりなる第2足載面Bが上面に現れる状態であ
る。即ち、前方に倒れたシートバック13に傾いた足載
板2が、後部座席に乗っている使用者の前方に位置する
ことになる。そこで使用者は、足載板2と一体となって
いた補助板3を手前に引くように回転し、足載板2とほ
ぼ垂直になるようにする。そうした状態で足を伸ばし補
助板3にかかとを掛け、足載板2の第2足載面Bに足の
裏をあてる。
【0017】更に、図9は、フットレスト未使用時の収
納状態を示した図である。フットレスト未使用時の収納
に際しては、先ず第1使用状態からは、補助板3が重ね
合わされた足載板2を上方に回転して、シートバック1
3の背面に沿うようにする。一方、第2使用状態から
は、後方に突出していた補助板3を前方に回転させて足
載板2と重なり合うようにし、そして、前方に倒れてい
たシートバック13を、そのシートバック13に沿った
状態の足載板2と共に、後方へ傾く乗車状態に戻す。
【0018】本実施例のフットレスト1は、上述したよ
うに使用されるが、次にフットレスト自体の作用につい
て説明する。始めに第1使用状態にあるフットレスト1
は、足載板2の端部を車体床面20に当接している。そ
して、第1足載面3aに足を載せたときには、端部及び
回転軸10で力を受ける。そして、足が疲れて伸ばした
いと思った時には、使用者は、足載板2の端部に手を添
えて上方に向けて回転させる。そうすると、足載板2は
回転軸10を中心に回転する。
【0019】一方、足載板2を回転させるに先だって、
前部座席のシートバック13を予め前に倒しておく。そ
こに上記したよう足載板2を回転させると、第1使用状
態の時には表を向いていた第1足載面Aが、シートバッ
ク33の背面に沿うように裏面となる。反対に、第1使
用状態では裏面であった第2足載面Bが表に現れる。と
ころで補助板3は、足載板2の第2足載面Bに接してい
るので、使用者は、手前の方へ引くように回転させる。
そうすると補助板3が、連結部材7を介して回転軸10
を中心に回転し、足載板2とほぼ垂直になる位置で連結
部材7の段差部7aが突起11に当接し、その回転を停
止させて第2使用状態を構成する。第2使用状態とする
ときは、足載板2と補助板3の位置が高くなるので、容
易に落ちないよう回転軸10は摩擦方式を用いて、回転
を制限している。更に、第1使用状態に戻すときは、補
助板3を前方に回転して足載板2と重ね合わせ、次に足
載板2を手前に回転させて始めの状態にする。また、フ
ットレストを使用しない場合には、第1使用状態の時の
ように補助板3と足載板2とを重ね合わせた状態で回転
させ、重ね合わせた状態のままでで、シートバック33
背面に沿うように配置させる。
【0020】以上、本考案の一実施例について詳細に説
明したが、本実施例のフットレストによれば、膝を伸ば
したり、曲げたりして使用する他面的な使用方法が可能
なフットレストを提供すると共に、乗車スペースを広く
確保することで、更に使用者にとって利用しやすいフッ
トレストを提供することが可能となった。即ち、前部座
席後部に設けられたフットレストを比較的平面的なもの
とすることによって、使用者の未使用時の乗車スペース
を広く確保することが可能となった。更に、本実施例で
は足載板の芯材をハードボードを使用したことによっ
て、表皮をタッカーで止めることが可能になったことに
より生産効率が向上し、成形が自由であるためにシート
バックに密接に接することが可能となり、かつ、軽量化
される。また補助板の芯材をアルミとしたことによっ
て、剛性をもたせることができ、軽くて薄いものとする
このが可能となった。
【0021】以上本考案の実施例について詳細に説明し
てきたが、本願考案は上記実施例に限定されるものでは
ない。たとば、本実施例では、足載板と補助板とを別体
として設けたが、第2使用状態の時は足載板の一部がく
り抜かれ、その部分が回転してヒールレストを構成する
補助板となるようにしてもよい。また、本実施例では、
第2使用状態の時に、足載板と補助板とがほぼ垂直にな
る位置で補助板の回転が止まるようにしたが、更に回転
幅を広げて段階的に補助板の回転が止まるようにしても
よい。
【0022】
【考案の効果】本願考案のフットレストによれば、シー
トバックを前倒可能な座席後部に付設され、一端が座席
のシートクッション後方に軸により回転自在に支持さ
れ、使用状態の座席のシートバック背面に沿って起立す
る格納位置と、後下方に傾斜する第1使用位置と、シー
トバック前倒状態の座席のシートバック背面に沿う第2
使用位置とに変換可能で、かつ第1使用位置と第2使用
位置とでそれぞれ異なる面に足を載せることが可能な足
載板と、一端が前記足載板の一端に回転可能に枢着さ
れ、足載板と重合する折畳み位置と、足載板が前記第2
使用位置にあるとき展開されて足載板からの足のずれ落
ちを抑止可能な展開位置とに位置変換可能な補助板とを
備えた構成としたので、膝を曲げた通常の姿勢と膝を伸
ばした楽な姿勢をとることができ、また、2つの使用状
態でそれぞれ使用する面が異なるため、土足用と靴を脱
いだ時用との使い分けができ、更にその収納に際し、乗
車スペースを広く確保することで、使用者にとって利用
しやすいものを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】フットレストを構成する足載板及び補助板の斜
視図を示すものである。
【図2】フットレストの補助板を折り畳んだ状態を示し
た図である。
【図3】フットレストの取付状態を示した図である。
【図4】フットレストのボード構成を示した斜視図であ
る。
【図5】足載板2を形取った芯材9を示す斜視図であ
る。
【図6】フットレストの断面図を示す。
【図7】足載板の第1足載面A側の構造を示した斜視図
である。
【図8】フットレストの使用状態を示した図である。
【図9】フットレストの収納状態を示した図でありる。
【図10】従来例のフットレストを示す図である。
【符号の説明】
1 フットレスト 2 足載板 3 補助板 4 支持部材 5 基板 6 芯材 7 連結部材 9 芯材 10 回転軸 11 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−66341(JP,A) 特開 平2−290750(JP,A) 実開 平4−83934(JP,U) 実開 平3−17932(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 3/06 A47C 7/50

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバックを前倒可能な座席後部に付
    設されるフットレストにおいて、 一端が座席のシートクッション後方に軸により回転自在
    に支持され、使用状態の座席のシートバック背面に沿っ
    て起立する格納位置と、後下方に傾斜する第1使用位置
    と、シートバック前倒状態の座席のシートバック背面に
    沿う第2使用位置とに変換可能で、かつ第1使用位置と
    第2使用位置とでそれぞれ異なる面に足を載せることが
    可能な足載板と、 一端が前記足載板の一端に回転可能に枢着され、足載板
    と重合する折畳み位置と、足載板が前記第2使用位置に
    あるとき展開されて足載板からの足のずれ落ちを抑止可
    能な展開位置とに位置変換可能な補助板とを備えたこと
    を特徴とするフットレスト。
JP1993072221U 1993-12-13 1993-12-13 フットレスト Expired - Fee Related JP2604943Y2 (ja)

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