JP2604872Y2 - 壁面用パネル及び壁面用パネルの連結構造 - Google Patents

壁面用パネル及び壁面用パネルの連結構造

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JP2604872Y2 JP1993020680U JP2068093U JP2604872Y2 JP 2604872 Y2 JP2604872 Y2 JP 2604872Y2 JP 1993020680 U JP1993020680 U JP 1993020680U JP 2068093 U JP2068093 U JP 2068093U JP 2604872 Y2 JP2604872 Y2 JP 2604872Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、幅方向の両端部にそれ
ぞれ接合部が形成され、これら接合部の間に山部が形成
される壁面用パネル及び壁面用パネルの連結構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、工場や倉庫等の建物の内外装
壁面に壁面用パネルが使用されている。このような壁面
用パネルには、図5に示すように、1枚の幅方向の長さ
を例えば750mmのように広く形成したものがある。
この壁面用パネル51は、例えば山部52…のそれぞれ
の間に形成される谷部53…に外側から釘54…を打ち
付けることにより壁面に取り付けられる。そして、この
壁面用パネル51は、幅が広いので、工数の低減等によ
り施工コストが低減できる長所を有している。
【0003】しかし、この種の壁面用パネル51では、
釘54…が外側に露出し、釘54の打ち付け部分が雨水
侵入の原因となると共に、見栄えが悪く、特に釘54…
が錆びたときに顕著となる。
【0004】これを防止するために、例えば、図6に示
すように、壁面用パネル61の両端部に接合部を設け、
複数の壁面用パネル61…同士を互いに連結するものが
ある。すなわち、この壁面用パネル61には、幅方向の
両端部に挿入接合部62と、凹部からなる被挿入接合部
63とがそれぞれ形成され、これら挿入接合部62と被
挿入接合部63との間に山部64が形成されている。そ
して、壁面用パネル61の被挿入接合部63に釘65…
を打ち付け、隣接する壁面用パネル61の挿入接合部6
2が被挿入接合部63に挿入され重ねられることによ
り、壁面用パネル61同士が相互に連結されるようにな
っている。
【0005】このような連結構造を採用することによっ
て、隣接する壁面用パネル61の挿入接合部62の下に
釘頭が隠れるので、釘65…が外側からは見えないよう
になる。その反面、この種の壁面用パネル61では、被
挿入接合部63にしか釘65…が打てず、取り付け強度
が低下するので、幅をあまり広くできない。このため、
例えば幅寸法227mmのように前記のものに比べて幅
を狭くしている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の壁面用パネル及び壁面用パネルの連結構造では、山
部64が例えば風圧を受けた場合に、幅寸法227mm
のものでも、山部64の中央部分が膨らんだり、浮き上
がったりするので、仕上げ面が見苦しくなる。
【0007】そして、風圧による中央部分の膨らみや浮
き上がりは、壁面用パネル61の幅が広い程顕著となる
ので、必然的に幅の狭い例えば幅寸法100mm程度の
ものに制限される。その結果、部品点数の増加及びその
取り付け作業に伴う工数の増加を招来するという問題点
を有している。
【0008】本考案は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、幅方向の中央部の膨らみ
の発生及び浮き上がりを防止して、幅寸法を大きくする
ことを可能とし、これによって、部品点数の減少及び取
り付け作業に伴う工数を低減し得る壁面用パネル及び
面用パネルの連結構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の考案の
面用パネルは、上記課題を解決するために、幅方向の両
端部に挿入接合部と、凹部からなる被挿入接合部とがそ
れぞれ形成され、これら挿入接合部と被挿入接合部との
間に山部が形成される壁面用パネルにおいて、上記山部
の幅方向の略中央に山部の高さと同じ深さの谷部を有
し、上記山部の上面は幅方向の中央側が両端側よりも壁
面側に凹入状態で形成される一方、上記被挿入接合部
は、隣接する壁面用パネルの挿入接合部が挿入されるこ
とによって上記挿入接合部と重なる重ね部に、上記挿入
接合部との間で空隙を形成する溝部を有していることを
特徴としている。
【0010】請求項2記載の考案の壁面用パネルの連結
構造は、上記課題を解決するために、幅方向の両端部に
挿入接合部と、凹部からなる被挿入接合部とがそれぞれ
形成され、これら挿入接合部と被挿入接合部との間に山
部が形成される壁面用パネル の挿入接合部が、隣接する
被挿入接合部に挿入され重ねられて、壁面用パネル同士
が相互に連結される壁面用パネルの連結構造において、
上記壁面用パネルの被挿入接合部は、凹部入口が凹部奥
よりも挿入隙間が小さく形成される一方、壁面用パネル
の挿入接合部の先端部には折返し部が形成され、この折
返し部の先端部には、その先端が連結時の隣接する壁面
用パネルにおける被挿入接合部の凹部内表面に当接す
る、表面側への反り返し部が形成されており、上記被挿
入接合部は、隣接する壁面用パネルの挿入接合部が挿入
されることによって上記挿入接合部と重なる重ね部に、
上記挿入接合部との間で空隙を形成する溝部を有してい
ることを特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1の構成によれば、壁面用パネルを壁面
に取り付けるときには、先ず1枚目の壁面用パネルの片
方の接合部(例えば被挿入接合部)が例えば釘にて壁面
に取り付けられる。次いで、他方の接合部(例えば挿入
接合部)も壁面に当接される。
【0012】ここで、壁面用パネルにおける山部の上面
は幅方向の中央側が両端側よりも壁面側に凹入状態で形
成されているので、他方の接合部を壁面に当接させたと
きに、山部の幅方向の略中央に形成された谷部が壁面へ
の付勢力を受ける。この結果、幅の広い壁面用パネルを
形成した場合においても、壁面用パネルの中央部が例え
ば風圧を受けたときに、風圧に対抗できるので幅方向の
中央部の外側への脹らみ及び浮き上がりの発生を防止で
きる。
【0013】また、谷部は、山部の高さと同じ深さを有
するので、谷部は壁面用パネルの中央部を押圧した状態
で壁面に接触する。この結果、壁面用パネルの両接合部
の略中間点に支点を設けることになるので、壁面用パネ
ルの両接合部の略中間点が補強される。
【0014】したがって、壁面用パネルの幅を広くする
ことができ、これによって、部品点 数の減少及び取り付
け作業に伴う工数を低減することができる。
【0015】さらに、被挿入接合部は、隣接する壁面用
パネルの挿入接合部が挿入されることによって上記挿入
接合部と重なる重ね部に、上記挿入接合部との間で空隙
を形成する溝部を有している。これにより、例えば、一
方のパネルにおける挿入接合部と他方のパネルにおける
被挿入接合部との間を毛管現象により通過した雨水は、
重ね部に形成された溝部によってできる空隙のために毛
管現象の作用が断ち切られ、この溝部を伝って下方に落
ちる。この結果、溝部よりも被挿入接合部の先端側、ひ
いては壁面にまで雨水が侵入するのを防止することがで
きる。
【0016】請求項2の構成によれば、壁面用パネル同
士を相互に連結した状態で、例えば風圧が作用した場
合、挿入接合部が被挿入接合部から抜けるような方向に
力が作用する。このとき、挿入接合部の反り返し部の先
端は、被挿入接合部の凹部内表面に当接しており、ま
た、被挿入接合部は、凹部入口が凹部奥よりも挿入隙間
が小さく形成されるので、被挿入接合部における凹部内
表面の傾斜が、挿入接合部の抜けを阻止するように作用
する。この結果、挿入接合部が被挿入接合部から抜ける
ことが従来よりも抑制され、壁面用パネルの幅方向の中
央部の外側への脹らみの発生及び浮き上がりを抑制する
ことができる。
【0017】また、折返し部の先端部には、その先端が
連結時の隣接する壁面用パネルにおける被挿入接合部の
凹部内表面に当接する、表面側への反り返し部が形成さ
れているので、隙間がなく、雨水は容易に侵入すること
ができない。
【0018】さらに、被挿入接合部は、隣接する壁面用
パネルの挿入接合部が挿入されることによって上記挿入
接合部と重なる重ね部に、上記挿入接合部との間で空隙
を形成する溝部を有している。これにより、折返し部を
毛管現象により通過した雨水は、重ね部に形成された溝
部によってできる空隙のために毛管現象の作用が断ち切
られ、この溝部を伝って下方に落ちる。この結果、溝部
よりも被挿入接合部の先端側、ひいては壁面にまで雨水
が侵入するのを防止することができる。
【0019】
【実施例】本考案の一実施例を図1〜図4に基づいて説
明すれば、以下の通りである。
【0020】本実施例の壁面用パネル1は、図1に示す
ように、一枚の鋼板にて形成されている。この壁面用パ
ネル1には、幅方向の両端部に挿入接合部2と、凹部か
らなる被挿入接合部3とがそれぞれ形成されており、こ
れら挿入接合部2と被挿入接合部3との間に山部4が形
成されている。この山部4における幅方向の略中央には
山部4の高さと同じ深さの溝として形成された谷部5が
設けられている。
【0021】また、壁面用パネル1における山部4の上
面4aは幅方向の中央側が両端側よりも壁面側に凹入状
態となるように湾曲して形成されている。
【0022】上記の壁面用パネル1は、大きさが、例え
ば、幅寸法が約340mm、長さが12.5mとなって
いる。なお、これらの寸法は限定される必要はなく、特
に長さは、壁の高さに応じてより長尺のものも製造され
る。
【0023】また、鋼板の厚みは、例えば0.35〜1
mm程度となっている。そして、上記の壁面用パネル1
の湾曲の程度は、谷部5の底を壁面に当接させたとき
に、各挿入接合部2及び被挿入接合部3が壁面からそれ
ぞれ例えば2〜5cm程度離れた位置になっている。
【0024】上記の挿入接合部2は、図2に示すよう
に、壁面用パネル1における山部4の上面4aの端縁部
から垂直に垂下し、下端にて垂直に側方外部(同図にお
いて矢印Q方向)に伸びている。そして、挿入接合部2
の先端部には折返し部6が形成されており、この折返し
部6の先端部には、表面側(同図において上側)へ向け
ての反り返し部7が形成されている。そして、反り返し
部7は、先端が連結時の隣接する壁面用パネル1におけ
る被挿入接合部3の凹部内表面に当接するように伸びて
形成されている。
【0025】一方、被挿入接合部3は、山部4の上面4
aから垂下する端縁部12の下端にて、壁面用パネル1
の中央側(図2において矢印Q方向)に略U字状に凹入
りした被挿入部13を有している。ただし、この略U字
状の被挿入部13の挿入口14は挿入のための隙間が狭
くなっており、例えば3mmとなっている一方、凹部奥
(図2において矢印Q方向)に行くほど間隔が広がって
おり、凹部奥の最大間隔は例えば4〜6mmとなってい
る。そして、この被挿入部13の挿入口14から最も奥
までの寸法は、例えば、15〜18mmとなっており、
従来のものが例えば約5〜6mm程度のものであるのに
対し、長いものとなっている。
【0026】また、壁面用パネル1の被挿入接合部3に
おける、挿入接合部2との重ね部8には幅方向に垂直に
少し窪んだ溝9が形成されている。この溝9は、釘10
を打ち付けたときに、釘頭の上部に僅かの隙間を有する
程度の窪みとなっている。さらに、被挿入接合部3の先
端(図2においてP方向の先端)には、壁面15とは反
対側への折曲部11が形成されている。したがって、こ
の折曲部11によって、溝9よりも被挿入接合部3の先
端側に雨水が侵入した場合にも、雨水を折曲部11に沿
わして下方に落とすことにより、雨水を壁面15に侵入
させないようになっている。
【0027】上記の構成を有する壁面用パネル1の連結
方法及び壁面への取り付け方法について説明する。
【0028】壁面用パネル1を壁面15に取り付ける場
合には、図2に示すように、先ず、壁面用パネル1の被
挿入接合部3を壁面15に押し当て、溝9に釘10を打
ち付けることによって、壁面15に固定する。次いで、
隣接する壁面用パネル1の挿入接合部2を、最初の壁面
用パネル1における被挿入接合部3の被挿入部13に挿
入する。このとき、挿入接合部2の先端にある折返し部
6の大きさは、凹部入口としての挿入口14の挿入隙間
よりも大きいので、挿入に際しては押し込むようにしな
ければならない。
【0029】次いで、図3に示すように、壁面用パネル
1は、全体的に外側に凹となるように湾曲しているの
で、最初の壁面用パネル1の被挿入接合部3に、隣接す
る壁面用パネル1の挿入接合部2を挿入して連結したと
きには、1点鎖線として示すように隣接する壁面用パネ
ル1の被挿入接合部3が壁面15から離れた状態となっ
ている。
【0030】したがって、この離れた位置にある被挿入
接合部3を壁面15側(矢印R方向)に押圧して壁面1
5に当接させ、釘10を打ち付けることによって、隣接
する壁面用パネル1の中央にある谷部5の底面が壁面1
5に当接する。
【0031】このようにして取り付けた本実施例の壁面
用パネル1の山部4の上面4aは幅方向の中央側が両端
側よりも壁面15側に凹入状態で湾曲して形成されてい
るので、挿入接合部2及び被挿入接合部3を壁面15に
当接させたときに、山部4の幅方向の略中央に形成され
た谷部5が壁面15への付勢力を受ける。この結果、幅
の広い壁面用パネル1を形成した場合においても、壁面
用パネル1の中央部が例えば風圧を受けたときに、風圧
に対抗できるので幅方向の中央部の外側への脹らみの発
生及び浮き上がりを防止できる。
【0032】また、谷部5は、山部4の高さと同じ深さ
を有するので、谷部5は壁面用パネル1の中央部を押圧
した状態で壁面15に接触する。この結果、壁面用パネ
ル1の両接合部2・3の略中間点に支点を設けることに
なるので、壁面用パネル1の両接合部2・3の略中間点
が補強される。
【0033】したがって、壁面用パネル1の幅を広くす
ることができ、これによって、部品点数の減少及び取り
付け作業に伴う工数を低減することができる。
【0034】なお、本実施例の挿入接合部2は、壁面用
パネル1の山部4における上面4aの端縁部の下端から
垂直に側方外部に伸びているが、必ずしもこれに限ら
ず、図4に示すように、下端から例えば約70度程度に
することも可能である。これによって、壁面用パネル1
の中央部の壁面15への付勢力がさらに大きくなるとい
う効果がある。
【0035】また、壁面用パネル1同士を相互に連結し
た状態で、例えば風圧が作用した場合、挿入接合部2が
被挿入接合部3から抜けるような方向に力が作用する。
このとき、挿入接合部2の反り返し部7の先端は、被挿
入接合部3の凹部内表面に当接しており、また、被挿入
接合部3は、略U字状に凹入りして形成されており、さ
らに挿入口14が凹部奥よりも挿入のための隙間が小さ
く形成されるので、被挿入接合部3における凹部内表面
の傾斜が、挿入接合部2の抜けを阻止するように作用す
る。この結果、挿入接合部2が被挿入接合部3から抜け
ることが従来よりも抑制され、従来よりも壁面用パネル
1の幅方向の中央部の外側への脹らみの発生及び浮き上
がりを抑制することができる。
【0036】また、被挿入部13の挿入口14から最も
奥までの寸法は、15〜18mmと長いものになってい
るので、従来の約5〜6mm程度のものに対して、万一
風によって、壁面用パネル1が煽られて挿入接合部2が
被挿入部13から離脱しそうになっても、挿入部分が長
いので容易に離脱できないようになっている。さらに、
雨水の侵入路が長くなるので、雨水が壁面15まで容易
に到達することを防止するようにもなっている。
【0037】また、湾曲した壁面用パネル1の両端部を
押圧して壁面15に取り付けることによって、壁面用パ
ネル1の山部4は、外側へ張り出すように付勢される。
したがって、湾曲していない従来の壁面用パネルにおい
ては、山部に凹凸が発生し、見苦しくなりがちであった
が、本実施例ではこの凹凸を防止することができる。
【0038】また、本実施例の壁面用パネル1では、被
挿入部13は、挿入口14が狭く形成されているので、
壁面用パネル1…同士を相互に連結した状態で雨水が連
結部分から侵入しようとすると、挿入口14の幅が被挿
入接合部3の凹部奥まで同一になっているのものに比べ
て、雨水が入りにくい。さらに、反り返し部7の先端が
連結時の隣接する壁面用パネル1における被挿入接合部
3の凹部内表面に当接しているので、隙間が無く、この
ため雨水は、さらに容易に侵入することができない。
【0039】また、折返し部6を毛管現象により通過し
た雨水は、重ね部8に形成された溝9によってできる空
隙のために毛管現象の作用が断ち切られ、この溝9を伝
って下方に落ちる。この結果、溝9よりも被挿入接合部
3の先端側、ひいては壁面15にまで雨水が侵入するこ
とを防止できる。
【0040】なお、本実施例では、壁面用パネル1は、
山部4の上面4aを全体的に湾曲して形成することによ
って、山部4の幅方向の中央が両端側よりも壁面15側
に凹入状態で形成されているが、必ずしもこれに限ら
ず、例えば、谷部5を中心として両側の上面4a・4a
が断面直線的に略くの字状に外側に折り曲げられたもの
であっても良く、これによって、本考案の効果に影響を
与えるものではない。
【0041】また、本実施例の壁面用パネル1の山部4
の上面4aは平坦面にて形成されているが、必ずしもこ
れに限らず、例えば、リブとして壁面15に接触しない
軽微な凹部を設けることが可能である。これによって、
山部4の補強及び表面の凹凸を防止できるので、さらに
幅の広い壁面用パネル1を形成することが可能となる。
【0042】
【考案の効果】請求項1の考案の壁面用パネルは、以上
のように、上記山部の幅方向の略中央に山部の高さと同
じ深さの谷部を有し、上記山部の上面は幅方向の中央側
が両端側よりも壁面側に凹入状態で形成される一方、上
記被挿入接合部は、隣接する壁面用パネルの挿入接合部
が挿入されることによって上記挿入接合部と重なる重ね
部に、上記挿入接合部との間で空隙を形成する溝部を有
している構成である。
【0043】それゆえ、接合部(挿入接合部および被挿
入接合部)を壁面に当接させたときに、山部の幅方向の
略中央に形成された谷部が壁面への付勢力を受ける。こ
の結果、幅の広い壁面用パネルを形成した場合において
も、壁面用パネルの中央部が例えば風圧を受けたとき
に、風圧に対抗できるので幅方向の中央部の外側への脹
らみの発生及び浮き上がりを防止できる。
【0044】また、谷部は、山部の高さと同じ深さを有
するので、谷部は壁面用パネルの中央部を押圧した状態
で壁面に接触する。この結果、壁面用パネルの両接合部
の略中間点に支点を設けることになるので、壁面用パネ
ルの両接合部の略中間点が補強される。
【0045】したがって、壁面用パネルの幅を広くする
ことができ、これによって、部品点数の減少及び取り付
け作業に伴う工数を低減することができる。
【0046】さらに、例えば一方のパネルにおける挿入
接合部と他方のパネルにおける被挿入接合部との間を毛
管現象により通過した雨水は、重ね部に形成された溝部
によってできる空隙のために毛管現象の作用が断ち切ら
れ、この溝部を伝って下方に落ちる。この結果、溝部よ
りも被挿入接合部の先端側、ひいては壁面にまで雨水が
侵入するのを防止することができるという効果を併せて
奏する。
【0047】請求項2の考案の壁面用パネルの連結構造
は、以上のように、上記壁面用パネルの被挿入接合部
は、凹部入口が凹部奥よりも挿入隙間が小さく形成され
る一方、壁面用パネルの挿入接合部の先端部には折返し
部が形成され、この折返し部の先端部には、その先端が
連結時の隣接する壁面用パネルにおける被挿入接合部の
凹部内表面に当接する、表面側への反り返し部が形成さ
れており、上記被挿入接合部は、隣接する壁面用パネル
の挿入接合部が挿入されることによって上記挿入接合部
と重なる重ね部に、上記挿入接合部との間で空隙を形成
する溝部を有している構成である。
【0048】それゆえ、壁面用パネル同士を相互に連結
した状態で、例えば風圧が作用した場合、被挿入接合部
における凹部内表面の傾斜が、挿入接合部の抜けを阻止
するように作用する。この結果、挿入接合部が被挿入接
合部から抜けることが従来よりも抑制され、壁面用パネ
ルの幅方向の中央部の外側への脹らみの発生及び浮き上
がりを抑制することができる。
【0049】また、折返し部の先端部には、その先端が
連結時の隣接する壁面用パネルにおける被挿入接合部の
凹部内表面に当接する、表面側への反り返し部が形成さ
れているので、隙間がなく、雨水は容易に侵入すること
ができない。
【0050】さらに、折返し部を毛管現象により通過し
た雨水は、重ね部に形成された溝部によってできる空隙
のために毛管現象の作用が断ち切られ、この溝部を伝っ
て下方に落ちる。この結果、溝部よりも被挿入接合部の
先端側、ひいては壁面にまで雨水が侵入するのを防止す
ることができるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の壁面用パネルの構造を示す
斜視図である。
【図2】上記壁面用パネルの連結状態を示す一部拡大平
面図である。
【図3】上記壁面用パネルの壁面への取り付け状態を示
す平面図である。
【図4】挿入接合部の折曲角が70度の壁面用パネルを
示す一部拡大平面図である。
【図5】従来例を示すものであり、露出した釘によって
壁面に取り付けられる壁面用パネルの構造を示す斜視図
である。
【図6】他の従来例を示すものであり、両端部の接合部
により、壁面に取り付けられる壁面用パネルの構造を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 壁面用パネル 2 挿入接合部(接合部) 3 被挿入接合部(接合部) 4 山部 4a 上面 5 谷部 6 折返し部 7 反り返し部 8 重ね部 9 溝(溝部) 10 釘 14 挿入口(凹部入口) 15 壁面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 13/12 - 13/12 101

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】幅方向の両端部に挿入接合部と、凹部から
    なる被挿入接合部とがそれぞれ形成され、これら挿入接
    合部と被挿入接合部との間に山部が形成される壁面用パ
    ネルにおいて、 上記山部の幅方向の略中央に山部の高さと同じ深さの谷
    部を有し、上記山部の上面は幅方向の中央側が両端側よ
    りも壁面側に凹入状態で形成される一方、 上記被挿入接合部は、隣接する壁面用パネルの挿入接合
    部が挿入されることによって上記挿入接合部と重なる重
    ね部に、上記挿入接合部との間で空隙を形成する溝部を
    有していることを特徴とする壁面用パネル。
  2. 【請求項2】幅方向の両端部に挿入接合部と、凹部から
    なる被挿入接合部とがそれぞれ形成され、これら挿入接
    合部と被挿入接合部との間に山部が形成される壁面用パ
    ネルの挿入接合部が、隣接する被挿入接合部に挿入され
    重ねられて、壁面用パネル同士が相互に連結される壁面
    用パネルの連結構造において、 上記壁面用パネルの被挿入接合部は、凹部入口が凹部奥
    よりも挿入隙間が小さく形成される一方、壁面用パネル
    の挿入接合部の先端部には折返し部が形成され、この折
    返し部の先端部には、その先端が連結時の隣接する壁面
    用パネルにおける被挿入接合部の凹部内表面に当接す
    る、表面側への反り返し部が形成されており、 上記被挿入接合部は、隣接する壁面用パネルの挿入接合
    部が挿入されることによって上記挿入接合部と重なる重
    ね部に、上記挿入接合部との間で空隙を形成する溝部を
    有していることを特徴とする壁面用パネルの連結構造。
JP1993020680U 1993-04-21 1993-04-21 壁面用パネル及び壁面用パネルの連結構造 Expired - Fee Related JP2604872Y2 (ja)

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