JP2604269B2 - Vtr・dat用ヘッドドラム並びにその製造方法 - Google Patents

Vtr・dat用ヘッドドラム並びにその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はビデオテープレコーダ(以下VTRという)やD
ATの回転ヘッド部における回転ドラム並びにその製造方
法に関するものである。
<従来の技術> 一般にVTR・DATにおいては、記録媒体テープ上を摺接
して信号を読み取り画像情報の記録、再生を行う磁気ヘ
ッドは回転ドラムに組み込まれて形成されている。この
磁気ヘッドはその回転に伴い高速で記録媒体テープ上を
摺動して記録、再生を行うようになっている。
<発明が解決しようとする課題> ところで、前記磁気ヘッドの摺接面が記録媒体テープ
面に対して緻密かつ安定した位置制御がなされていない
と、画像劣化の原因となったり、磁気記録媒体テープや
ヘッドチップを傷つけたりする。従って、記録媒体テー
プをガイドする回転ドラムの加工精度は、テープの走行
性、ビデオ信号のSN比、ジッタ、ジャンピングなどに密
接な影響があり、直径精度、真円度、表面粗さにおいて
±0.5〜1.0μというミクロン単位の極めて高度な精度が
要求される。このような高精密機械加工は生産性の面で
問題があり、コストの低減化に対する大きな障害となっ
ている。
そこで本発明はこのような切削による高精密加工を排
除して、簡単な手段で必要とする高精度のテープ摺接面
並びに軸受穴内面を備えた回転ヘッドドラムを提供し、
以って前記した従来欠点を解消することを主たる目的と
するものである。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するために、本発明に係るVTR・DAT用
ヘッドドラムは、アルムダイキャストその他の金属若し
くはセラミック材料または耐熱性高強度で低熱膨張係数
の合成樹脂材料で予め形成された回転ドラム素材(1)
の少なくともテープ摺接面(11)並びに軸受穴内面(1
2)に、精密表面加工を施した金型を介して、合成樹脂
と炭素または黒鉛、カーボン繊維、金属繊維、金属パウ
ダー等の熱膨張係数が小さく、導電性を有する材料、若
しくはこれらの混合物と無機充填剤とを主要材料として
これらを混合した合成樹脂成形材料からなる樹脂表面層
(2)が積層成形されている構造としたものである。
また、上記VTR・DAT用ヘッドドラムを製造する手段と
して本発明は、アルミダイキャストその他の金属若しく
はセラミック材料または耐熱性高強度で低熱膨張係数の
合成樹脂材料で予め形成された回転ドラム素材(1)と
精密表面加工を施した金型(3)とを用意し、前記回転
ドラム素材(1)の少なくともテープ摺接面(11)並び
に軸受穴(12)の内面と前記金型内面との間に適当な隙
間の樹脂成形用キャビティ(4)を確保し、このキャビ
ティ(4)に合成樹脂と炭素または黒鉛、カーボン繊
維、金属繊維、金属パウダー等の熱膨張係数が小さく、
導電性を有する材料、若しくはこれらの混合物と無機充
填剤とを主要材料としてこれらを混合した合成樹脂成形
材料を充填して適当な温度条件下で該材料キャビティ
(4)に圧縮し、成形硬化後前記金型(3)を除去して
樹脂表面層(2)を前記摺接面(11)並びに軸受穴内面
(12)に積層成形することを特徴とするものである。
<作用> 上記のごとくして形成されたヘッドドラムは、金型の
精度と、回転ドラム素材の正確なセッティング位置を保
持しておきさえすれば、従来の単純部品の成形と同じよ
うな簡単な成型手段によって極めて高精度のドラム直
径、真円度並びに表面平滑性を得ることができ、これに
よりヘッドチップや記録媒体のテープの使用寿命を長く
すると共に画像劣化を阻止することが出来る。また、生
産の合理化によって製品コストを大巾に下げることがで
きる。
<実施例> 以下、本発明の実施例について図面を参照にして説明
する。
第1図において、符号(A)は本発明に係るVTR用ヘ
ッドドラムの上部ドラムの一例を示す概略的な断面図で
ある。この上部ドラム(A)は図示外の下部ドラムとの
組み合わせによって一つのヘッドドラムが構成されるも
のであるが、前記した上部ドラム(A)を参照にして以
下本発明の詳細を説明する。
図において符号(1)はアルミニウム又はその合金に
よるダイキャスト或いはセラミック等によって成形され
た円筒状の回転ドラム素材(1)であって、これの外周
面、即ちテープ摺接面(11)、軸受穴内面(12)並びに
上面(13)からなる樹脂表面層(2)が射出成型手段を
介して精密に成形されている。この樹脂表面層(2)の
厚みは0.3〜2mm程度、中でも1mm程度が好ましい。ま
た、成形された樹脂表面層(2)の精度はドラムの直
径、真円度並びに表面粗さにおいて0.5〜1.0μ内外とい
う極めて高度な精度を保持する。そのために、前記樹脂
表面層(2)を形成する樹脂成型材料は、機械的性質、
電気的性質、寸法安定性及び表面平滑性に優れた特性を
必要とする。
従って、この樹脂表面層2を形成する樹脂成形材料は
次の諸条件を満足しなければならない。
成形収縮率:3/1000%以下 寸法精度を維持するためには成形時の収縮率ができる
だけ小さいことが要求される。仮に肉厚1mmで5/1000の
収縮率とした場合、5μmの収縮があり、3/1000で3μ
m、1/1000で1μmであるから、3/1000%以下でないと
希望する精度が得られない。
耐摩耗性: 現在ヘッドドラムにアルミが使用されているから、少
なくともアルミと同等またはそれ以上とすることが要求
される。
導電性: 磁気テープへの影響や静電気によるノイズ等を考慮す
ると、106Ω・cm程度が必要である。
テープに対する摩擦係数: 磁気テープをスムーズに滑走させるためにはテープと
の摩擦係数は出来るだけ小さいほうがよく、少なくとも
2.0以下が要求される。
熱膨張係数: ドラムの読取りセンサー位置や絶対寸法精度を保つた
めに現在使用されているアルミと同等(2.3×10cm/cm/
℃)程度が必要である。
表面粗さ: 上ドラムの場合は0.7S以下は必要である。尚、下ドラ
ムについてはそれ以上でも良い。
発水性: 少なくともアルミと同等又はそれ以上。
耐熱性: 90℃以上 そこで、本発明では前記樹脂表面層(2)の樹脂材料
として、熱硬化性樹脂と炭素又は黒鉛若しくはこれらの
混合物と無機充填剤とを主要材料としてこれらを混合し
た熱硬化性樹脂成形材料が使用される。この熱硬化性樹
脂に混合すべき炭素又は黒鉛は直径5乃至50μの球状も
のを使用し、カーボン繊維としては長さ20〜70μ、径9
〜12μのものを、金属パウダーとしては銅、ニツケル等
の5〜20μ程度のものを使用する。また無機充填剤とし
ては20μm以下の粒径のもの又は繊維長1mm以下の無機
繊維を使用し、これら球状の炭素又は球状の黒鉛等若し
くはこれらの混合物の成形材料全体に対する配合比が重
量百分率で40乃至85パーセント、無機充填剤の配合比が
5乃至25パーセント、熱硬化性樹脂の配合比が14乃至40
パーセントとした。
前記炭素又は黒鉛を球状のものとし、かつ、その大き
さを特定して使用することにより成形時の材料の流動性
を大幅に向上させることができるようにした。また、こ
のようにすることによって熱硬化性樹脂の含有率を可及
的に低くすることができる。即ち、充填剤の含有率を高
くすることによって加熱加圧成形時に球状の炭素又は球
状の黒鉛の粒子間に無機充填剤と熱硬化性樹脂とを高密
度に充填させて成形品の成形収縮を非常に小さくするこ
とが可能となる。また球状の炭素又は球状の黒鉛と共に
使用する無機充填剤においても球状のものを使用するこ
とは成形品の充填性を向上させるためには有効である
が、樹脂の含有率を低くすることによって生じる流動性
の低下は球状とした炭素又は黒鉛によって大幅に改善で
きるのである。また、直径が5乃至50μm以下の球状の
炭素又は球状の黒鉛を用いることによって成形収縮率を
小さくし成形収縮においても方向性のない表面の平滑な
優れた成形品が得られる。
また、球状の炭素又は球状の黒鉛は熱膨張係数が−0.
1×10-6/℃乃至5×10-6/℃と極めて小さく、熱硬化性
樹脂のように成形温度の高い材料に高含有させることは
成形収縮を抑制する上で有効である。
然しながら、熱硬化性は硬化時に1乃至4パーセント
程度の収縮を起こすものであり、この硬化収縮によって
球状の炭素又は球状の黒鉛と樹脂との間に内部応力が発
生し、成形品の変形や樹脂層に生じる微細クラツクによ
り精密成形品を得ることが出来ない。
この点に鑑み、本発明に使用される樹脂成形材料では
熱膨張係数が樹脂(30〜100×10-6/℃)に比べて小さい
無機充填剤(5〜8×10-6/℃)を添加することまた
は、平均粒径の5乃至10μm位の粒径の小さな無機充填
剤を添加することによって熱硬化性成形材料の硬化収縮
を小さくし、球状の炭素又は球状の黒鉛と樹脂との間の
内部応力の発生を緩和または分散させて成形品の変形や
強度低下を招くことなく、成形収縮を改善できるのであ
る。
また、球状の炭素又は球状の黒鉛の粒径の組合せによ
り樹脂の含有率を少なくすることが可能となり成形収縮
を小さくすることができる。また、前記球状の炭素又は
球状の黒鉛の平均粒子は5乃至50μm以下の間が最も良
い。つまり、平均粒径が200μm以上の球状の炭素又は
球状の黒鉛を使用すると成形時の流動性が低下し成形作
業性が著しく悪くなる。また、100μm乃至150μmのも
のであっても平滑性の面では充分とはいえない。また成
形品表面の平滑性にも悪影響が現れる。また、平均粒径
が5μm未満の球状の炭素又は球状の黒鉛を使用すると
樹脂含有率を低くすることが困難となり成形収縮の抑制
効果が低くなる。
尚、無機充填剤としては、ジルコニア、シリカ、カオ
リン、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ド
ローマイト、水酸化カルシウム、ウオラストナイト、硫
酸バリウム、酸化チタン、アルミナ、ガラスビーズ等の
微粉末のほかに、モンモリロナイト、ヘクトライト、バ
ーキユライト、加水ハロイサイト、パイロフイライト等
の粘土類、硫化タリウム等の硫化物、りん酸水素ジルコ
ニウム等のりん酸塩、オキシ塩化第二鉄のハロゲン化
物、ボロナイトナイド、チタン酸カリウムなどで代表さ
れる層状無機化合物等が考えられるが特に樹脂に対して
優れた親和性を有し、成形時の流動性を保持しつつか
つ、成形品の強度を向上できる層状無機化合物が好まし
い。
また、無機充填剤としては、粒径が20μm以下のもの
が最も効果的である。
つまり、粒径が50μm以上のものを用いると、成形時
の流動性が低下して成形性に悪影響を及ぼすとともに、
成形品の表面が粗になり、表面平滑性にもかける。この
ことからみて、無機充填剤としては、平民粒子径の小さ
いものほど好ましく、粒子径が小さければ小さいほど実
質表面積が増すので、それに比例して含有率も小さくな
るものである。
また、無機充填剤としては繊維長1mm以下の無機繊維
を使用することも可能であるが粒状の無機充填剤と併用
することが望ましい。
更に、球状の炭素又は球状の黒鉛の含有率について
は、重量百分率で40乃至85パーセント、好ましくは50パ
ーセント以上65パーセント未満が良い。
つまり、球状を炭素又は球状の黒鉛を85パーセントよ
り以上に含有させると、成形時の金型内での流動性が低
下し、特に複雑な形状の成形品の成形が困難となり、ま
た40パーセント未満では成形収縮率膨張係数が所期通り
に小さくならず、流動性も低下するため精密部品の成形
には適用できないのである。
無機充填剤の配合量は、球状の炭素又は球状の黒鉛の
配合比及び樹脂の配合比によって選定されるが、通常は
10乃至20パーセントが好ましく熱膨張係数等の調整等成
形品の要求特性によっては5乃至25パーセントの範囲で
配合する。また、成形材料に配合する熱硬化性樹脂の配
合比は14乃至40パーセント(硬化剤、硬化促進剤、触媒
の量を含む)の割合で配合される。配合比が14パーセン
ト未満では材料に適度の流動性を保持させることができ
ず、成形性を著しく低下させる。また、40パーセントを
越えると成形時の成形収縮が大きくなりまた成形品の寸
法精度や熱膨張率等で性能の低下をきたす。
即ち成形材料の流動性が保たれる範囲でできるだけ樹
脂の配合量を少なくするよう配合することが好ましい。
なお、上記主成分に摺動特性及び熱膨張係数の調整の
ために、有機充填剤としてフツ素樹脂、アラミド樹脂、
ポリイミド樹脂、超高分子量ポリエチレン等を配合する
ことも可能である。
上記した樹脂表面層(2)は回転ドラム素材(1)の
表面に対して下記の方法により積層成形される。即ち、
高精度で精密表面加工を施した金型(3)に回転ドラム
素材(1)を挿入した時に該回転ドラム素材(1)の少
なくともテープ摺接面(11)並びに軸受穴(12)の内面
と前記金型内面との間に適当な隙間の樹脂成形用キャビ
ティ(4)が確保出来るように形成する。この回転ドラ
ム素材(1)はこれに穿設したピン穴(14)に金型ベー
ス(31)の位置決めピン(32),(32)を挿入すること
によって適正位置に保持される。このようにして確保さ
れた前記キャビティ(4)に前記した配合の熱硬化性樹
脂成形材料を充填する。そして適当な温度条件下でこの
熱硬化性樹脂材料を圧縮成型する。そして樹脂材料の硬
化または固化後、前記金型(3)を除去することによっ
て樹脂表面層(2)を前記摺接面(11)並びに軸受穴内
面(12)及び上面(13)に一体成形するものである。
尚、金型の剥離容易にするために、予め金型内面にシ
リコン等の適当な剥離剤を塗布しておくとよい。また、
ドラム素材(1)と樹脂表面層(2)との結合を強固に
するために、ドラム表面に小さな孔や溝を形成しておく
ことも有効であろう。また、前記した金型(3)や金型
ベース(31)並びに位置決めピン(32)は熱収縮率の小
さい金属材料が好ましく、かつその精度は0.5〜1.0ミク
ロン内外で精密仕上げされている。
このようにして製作されたドラム(A)は、金型の精
度と、回転ドラム素材の正確なセッティング位置を保持
しておきさえすれば、従来の単純部品の成形と同じよう
な簡単な成型手段によって極めて高精度のドラム直径、
真円度並びに表面平滑性を得ることができ、これにより
ヘッドチップや記録媒体テープの使用寿命を長くすると
共に画像劣化を阻止することが出来る。同時に生産の合
理化によって製品コストを著しく下げることができる。
尚、前記実施例では、VTRヘッドドラムの上部ドラム
(A)について説明したが、図示外の下部ドラムについ
ても前記と同じ方法によってドラムのテープ摺接面及び
軸受穴内面に樹脂表面層(2)を成形するものである。
また、前記VTRヘッドドラムは、VHS,ベーター,8mm小型
並びに標準等の各方式及びDATの何れのものにも適応で
きる。
尚、参考までに本発明者が実施した具体例を以下に示
す。実施例1、2は樹脂表面層として上記した諸条件を
加味した複合樹脂素材を使用し、実施例3は市販のPPS
樹脂にCF30%を加えた材料を使用した。
(実施例1) 回転ドラム素材……アルミダイキャスト 外径寸法……39.5±0.05mm 内径寸法……3.5±0.05mm 樹脂表面層素材……エポクラスター3101(安達新産業株
式会社商品名……エポキシ樹脂系の熱硬化性樹脂を主要
材料とする複合合成樹脂) 特性 成型収縮率:5/10000 耐摩耗性:アルミに対して極めて大 導電性:10〜20Ω・cm 摩擦係数:0.025 V=120m/min P=10kg/cm2 熱膨張係数:1.08×10-5cm/cm℃ 表面粗さ限界:0.3S 耐熱性:ガラス転移温度(TG点)165℃ 金型寸法 成型品外径……40.006mm 成型品内径……4.006mm 上記のドラム素材で形成した回転ドラムを、180℃に
加熱した金型にセットし、前記樹脂表面層となる複合合
成樹脂材料を90℃に加熱して射出圧力1000kg/cmで金型
内に射出し、硬化時間90秒で成形した後、金型から取り
出して成形品A1を得た。
(実施例2) 回転ドラム素材及び金型寸法並びに成形条件は実施例
1と同じ。
樹脂表面層素材……エポクラスター308(安達新産業株
式会社商品名……PPS樹脂系の熱硬化性樹脂を主要材料
とする複合合成樹脂) 特性 成型収縮率:3/1000 耐摩耗性:アルミに対して極めて大 導電性:20〜30Ω・cm 摩擦係数:0.150 熱膨張係数:1.80×10-5cm/cm℃ 表面粗さ限界:0.6S 耐熱性:TG点90℃ 上記実施例によって成型品A2を得た。
(実施例3) 回転ドラム素材及び金型寸法並びに成形条件は実施例
1と同じ。
樹脂表面層素材……市販のPPS樹脂+CF30% 特性 成型収縮率:5/1000 耐摩耗性:アルミに対して極めて大 導電性:2〜102Ω−cm 摩擦係数:0.180 V=30m/sec P=10kg/cm2 熱膨張係数:4.3×10-5cm/cm℃ 表面粗さ限界:0.6S 耐熱性:TG点90℃ 上記実施例によって成形品A3を得た。
前記各実施例によって得られた成形品の寸法精度を測
定した結果は下記の通りであった。
上記計測の結果、実施例1、2によって得られた成形
品A1、A2はヘッドドラムとしての要求精度を満足するこ
とができるが、実施例3で得られた成形品A3は同軸度、
外径真円度においてバラツキが多く実用不可能である。
以上本発明の代表的な実施例について説明したが、本
発明は必ずしも上記の実施例構造のみに限定されるもの
でなく、本考案の構成要件を備え、且つ効果を有する範
囲内で適宜変更して実施出来ることは勿論である。
<発明の効果> 本発明は以上詳述した通りの構成としたものであるか
ら、金型の精度と、回転ドラム素材の正確なセッティン
グ位置とを保持しておきさえすれば、従来の単純部品の
成形と同じような簡単な成型手段によって、VTR・DTA用
ヘッドドラムのテープ摺接面と軸受穴内面とに同時に表
面平滑性に優れた極めて高精度の直径と真円度を有し変
芯歪みのないドラムを得ることができるため、ヘッドチ
ップや記録媒体テープの使用寿命を長くすると共に画像
劣化を阻止することができ、同時に、従来において生産
性の面で大きなネックであった高精密機械加工を排除し
て、単純な樹脂成形手段により生産の合理化を達成する
ことが出来、軸受け内面と外周面との極めて精度の高い
製品を廉価に得ることができるという顕著な効果を有す
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るヘッドドラムの一実施例を示す断
面図、第2図は本発明に係るヘッドドラムの樹脂表面層
を成型するための金型を示す断面図、第3図は成形工程
を示す断面図である。 図中(1)は回転ドラム素材、(2)は樹脂表面層、
(11)はテープ摺接面、(12)は軸受穴内面である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミダイキャストその他の金属若しくは
    セラミック材料または耐熱性高強度で低熱膨張係数の合
    成樹脂材料で予め形成された回転ドラム素材(1)のテ
    ープ摺接面(11)と軸受穴内面(12)とのそれぞれに、
    精密表面加工を施した金型(3)を介して、合成樹脂と
    炭素または黒鉛、カーボン繊維、金属繊維、金属パウダ
    ー等の熱膨張係数が小さく、導電性を有する材料、若し
    くはこれらの混合物と無機充填剤とを主要材料としてこ
    れらを混合した、同じ合成樹脂成形材料からなる樹脂表
    面層(2)が積層成形されているVTR・DAT用ヘッドドラ
    ム。
  2. 【請求項2】アルミダイキャストその他の金属若しくは
    セラミック材料または耐熱性高強度で低熱膨張係数の合
    成樹脂材料で予め形成された回転ドラム素材(1)と精
    密表面加工を施した金型(3)とを用意し、前記回転ド
    ラム素材(1)のテープ摺接面(11)と前記金型内面と
    の間及び軸受穴内面(12)と前記金型内面との間に同時
    に適当な隙間の樹脂成形用キャビティ(4)を確保し、
    このキャビティ(4)に合成樹脂と炭素または黒鉛、カ
    ーボン繊維、金属繊維、金属パウダー等の熱膨張係数が
    小さく、導電性を有する材料、若しくはこれらの混合物
    と無機充填剤とを主要材料としてこれらを混合した合成
    樹脂成形材料を充填して適当な温度条件下で該材料を同
    時にキャビティ(4)に圧縮し、成形硬化後前記金型
    (3)を除去して樹脂表面層(2)を前記摺接面(11)
    と軸受穴内面(12)とのそれぞれに積層成形することを
    特徴とするVTR・DAT用ヘッドドラムの製造方法。
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