JP2603673B2 - 不均一電場を利用した重畳場エネルギー分析装置 - Google Patents

不均一電場を利用した重畳場エネルギー分析装置

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JP2603673B2
JP2603673B2 JP63012356A JP1235688A JP2603673B2 JP 2603673 B2 JP2603673 B2 JP 2603673B2 JP 63012356 A JP63012356 A JP 63012356A JP 1235688 A JP1235688 A JP 1235688A JP 2603673 B2 JP2603673 B2 JP 2603673B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は重畳場エネルギー分析装置に係わり、特に不
均一電場を利用して非点なし結像条件を達成するように
した重畳場エネルギー分析装置に関するものである。
〔従来の技術〕
電場と磁場とを直交させ、重畳場に直交する方向に荷
電粒子を直進させることによりエネルギー分析を行う重
畳場エネルギー分析装置(E×B型エネルギーフィルタ
ー)においては、磁場方向にはレンズ作用がないために
ビームはその入射の開き角に応じて拡がり、丸いビーム
を入射させても出射ビームは細長くなり非点結像してし
まう。
これに対して非点なし結像をするE×B型エネルギー
フィルターには種々のアイデアのものが提案されてい
る。例えば第4図に示すような傾斜磁極を使用して磁場
にBy=Bw(1+x/Rm)なる式で表される勾配を持たせて
収束作用を行わせ、電場を一様とすることにより非点な
し結像を行わせている。ただし、Rmは磁極面中心におけ
る磁場の曲率半径で、磁極面の延長が交差する点と磁極
中心線との距離にほぼ等しい。
また第5図に示すように傾斜磁極に加えて円筒電極を
使用し、Ex=Ew(1+x/Re)なる式で表される不均一電
場も加えるようにしたものも提案されている。ただしRe
は円筒電極の曲率半径である。この場合はRmとReとの組
み合わせにより非点なし結像条件を見出している。な
お、第4図は第5図においてRe=∞の特別の場合であ
る。
〔発明が解決すべき課題〕
ところで、第4図、第5図に示したものは、いづれも
Sb>Seという関係にあり、電場を一般的に Ex=Ew(1+aex+bex2+cex3+……) …(1) のように表現した時に、be、ce…項が存在しないという
ことが非点なし結像条件の暗黙の前提であった。2次以
上の項が無視出来ない時に、非点無し結像条件がくずれ
るのか、それともこれらの高次項は無視し得るのかにつ
いては、従来考察されることがなかった。又、SeがSbよ
りずっと小さく、従って、電極間隙が電極の幅よりずっ
と小さい電極においては、通常2次以上の項が著しく小
さく、その影響を考慮する必要がなかった。
しかし、この種のフィルターにおいて、縁端場の影響
を少なくする1つの有効な方法として、例えば第6図に
示すようにSb≒Seなるフィルターがあるが、Sb≒Seで
は、電場分布をコントロールすることが極めて困難とな
る。即ち、1次の係数aeを丁度良い値に合わせこむこと
の困難さに加え2次以上の項を零にすることがほとんど
不可能である。
本発明は上記課題を解決するためのもので、Sb≒Seの
フィルターにおいて、前述の困難を取り除き、非点なし
結像を与えることのできる不均一電場を利用した重畳場
エネルギー分析装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのために本発明の不均一電場を利用した重畳場エネ
ルギー分析装置は、磁極間距離がSmの一様磁場を発生す
る一対の磁極と、前記磁場の方向をyとした時これと直
交するx方向の電場を発生し、磁極間距離Smとほぼ等し
い電極間距離Seを有し、電場をxの多項式で展開したと
きのxに対する1次、2次の項を発生するように電極の
幅heが電極間距離Seより小さい円筒型の一対の電極とを
有する重畳場型分析装置であって、電極間距離Se、電極
の幅heの条件の組み合わせで規定される電場をxの多項
式で展開したとき、前記条件の各組み合わせに対応して
得られる前記多項式のxの1次の項の係数をa、2次の
項の係数をbとしたとき、係数a、bが、 a=a0+0.224b(a0:定数) の関係を満足するように電極間距離Se、電極の幅heを設
定したことを特徴とする。
〔作用〕
本発明の不均一電場を利用した重畳場エネルギー分析
装置は、磁場を一様とし、これと直交する電場が3次以
上の項を無視し得るとき、電場の1次の項と2次の項と
を所定の傾きの直線関係とすることにより磁極間隙と電
極間隙とがほぼ等しい場合においても容易に非点なし結
像条件を与えることが可能となる。
〔実施例〕
以下、実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明における不均一電場の1次、2次の係
数の関係を示す図、第2図は本発明で得られた電子軌道
を示す図、第3図は本発明の重畳場エネルギー分析装置
の電極、磁極形状の一実施例を示す図である。
第3図において、電極は円筒形で、その中心部の曲率
半径はReであり、また磁極の形状はここでは特に限定し
ないが、ほぼ一様で1次、2次等の項が極めて小さく無
視することが可能なような磁場分布を与える形状をして
いる。そして電極間距離Seと磁極間距離Smとは、Se=Sm
であり、従って電極の幅をheとしたとき、Se<heの関係
にある。即ち、第4図、第5図の場合のような磁場分布
にxの一次に比例する項は作らない磁極形状とし、電極
形状は、aex項を作るように、同心円形状をなすものと
する。ただし、電極の幅heが小さいため、(1)式にお
けるbex2項が必然的に発生する。即ち、本発明において
は電場の1次項aexと2次項bex2とを組合せて非点なし
結像の条件を実現するものである。
従来、非点なし結像を与える条件は、磁場又は電場の
1次の勾配(即ち、xの正、負において符号を反転す
る)によって与えられると考えられて来た。しかし、種
々の電場、磁場の下で電子の軌道を計算した所、電場、
磁場の2次項(xの正、負に拘らず同符号)によっても
非点なし結像の条件を作り出すことが出来ることがわか
った。
即ち、Ex=Ew(1+aex+bex2)とおいた時、非点な
し結像を行うaeとbeとの組合せについて調べた結果、次
式で示すように係数aeとbeを所定の傾きの直線関係で与
えればよいことが判明した。
ae=ae0+0.224be …(2) ここで、定数項ae0は2次項beが存在しない場合の条
件で、 ae0=−(1/2R0−1/Rf) …(3) と表わすことが出来る。R0はサイクロトロン半径で、 と表わされる値であり有効なフィルター長Lによって決
まる。フィルター長L=70mmの場合、2R0=31.51であ
り、ae0=−1/34であり、Rfは縁端場の存在による小さ
い補正項である。第2図はフィルター長L=70mmの場合
についての(2)式を表示したものである。ここで用い
たフィルタの場合、Rf=428(mm-1)である。
なお、 の場合について計算してみると、ae0=−1/27となり、b
e=0.02と仮定すると、ae0=−0.0324となる。この値を
用いて、電子の軌道を計算してみると、第2図に示すよ
うに、Z=67mmにおいて両方向の軌道が共にフォーカス
した。従って、beの係数0.224は、フィルター長Lに無
関係の定数であることが分かる。
したがって、(2)、(3)式を満足するように電場
の1次と2次の係数を与えるように条件を設定すれば、
磁極間隙と電極間隙とがほぼ等しい条件においても非点
なし結像を与えることができる。
〔発明の効果〕 以上のように本発明によれば、磁場分布を一様とし、
磁場分布がxと2次の項まで無視し得ない場合、1次と
2次の係数を所定の傾きの直線関係に選ぶことにより非
点なし結像を行なわせることが可能となり、縁端場の影
響を少なくした磁極間隙と電極間隙とがほぼ等しい場合
においても非点なしの結像条件を与えることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は非点なし結像の条件を説明するための図、第2
図は軌道を示す図、第3図は本発明の不均一電場を利用
した重畳場エネルギー分析装置の電極、磁極形状の一実
施例を示す図、第4図は従来の傾斜磁極を用いた重畳場
エネルギー分析装置を示す図、第5図は不均一電場を用
いた従来のエネルギー分析装置を示す図、第6図は電極
間距離と磁極間距離を略等しくした従来のエネルギー分
析装置を示す図である。 Se……電極間隙、Sm……磁極間隙、he……電極幅。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁極間距離がSmの一様磁場を発生する一対
    の磁極と、前記磁場の方向をyとした時これと直交する
    x方向の電場を発生し、磁極間距離Smとほぼ等しい電極
    間距離Seを有し、電場をxの多項式で展開したときのx
    に対する1次、2次の項を発生するように電極の幅heが
    電極間距離Seより小さい円筒型の一対の電極とを有する
    重畳場型分析装置であって、電極間距離Se、電極の幅he
    の条件の組み合わせで規定される電場をxの多項式で展
    開したとき、前記条件の各組み合わせに対応して得られ
    る前記多項式のxの1次の項の係数をa、2次の項の係
    数をbとしたとき、係数a、bが、 a=a0+0.224b(a0:定数) の関係を満足するように電極間距離Se、電極の幅heを設
    定したことを特徴とする不均一電場を利用した重畳場エ
    ネルギー分析装置。
JP63012356A 1988-01-21 1988-01-21 不均一電場を利用した重畳場エネルギー分析装置 Expired - Lifetime JP2603673B2 (ja)

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JPS59837A (ja) * 1982-06-23 1984-01-06 Fujitsu Ltd ウイ−ン・フイルタ

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