JP2602830Y2 - 電解砥粒研磨装置 - Google Patents

電解砥粒研磨装置

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JP2602830Y2
JP2602830Y2 JP7414793U JP7414793U JP2602830Y2 JP 2602830 Y2 JP2602830 Y2 JP 2602830Y2 JP 7414793 U JP7414793 U JP 7414793U JP 7414793 U JP7414793 U JP 7414793U JP 2602830 Y2 JP2602830 Y2 JP 2602830Y2
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JP
Japan
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rotating shaft
tool electrode
electrolytic
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光興 畑本
泉 滝口
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電解液に砥粒を分散し
て加工を行う電解砥粒研磨装置に係り、特に工具を取付
けた回転軸の内孔を通して工具に電解砥粒液を供給しつ
つ加工を行う方式の電解砥粒研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、平面ないし平面に近い曲面を加工
するための電解研磨装置として特開昭53−13289
3号が提案されている。この装置は、回転軸に球面によ
る首振り機構を介して円板状の研磨材を貼付した工具電
極を取付けることにより、工具電極を被加工面に対し法
線方向から押圧すると共に、回転軸及び球面による首振
り機構中に設けた内孔を通して砥粒を含まない電解液を
工具電極の中央部に導き、工具電極を回転させて、工具
電極と被加工面との間に電解液を流しつつ電解研磨を行
うようになっている。
【0003】この装置は、工具電極が球面の首振り機構
及びシールを介して電解液が漏れないように回転軸に取
付けられているため、特に平面を高精度で加工し得る利
点を有しているが、球面の首振り機構中を通して電解液
を供給する必要があるため、電解液中に砥粒を分散させ
た電解砥粒液を供給して研磨する電解砥粒研磨装置への
適用には問題がある。
【0004】すなわち、砥粒が首振り機構中のすべり面
及びシールの間に侵入して激しい摩耗を生じ、時として
かじり現象を生じて動かなくなることがあり、さらには
被加工物や装置を破損することもある。これは、電解液
を回転軸の内孔へ供給するためのロータリージョイント
についても同様である。
【0005】上記のように電解液のみを供給する方式で
は、工具電極の表面に固定砥粒を有する研磨材を貼付す
ることにより、砥粒の供給を不要とするようになってい
る。しかしながら、工具電極に研磨材を貼付した装置で
は、研磨材の摩耗、脱落、目詰り等によって特性変化を
生じるため、電解液に砥粒を分散させて供給する方式の
方が優れていると言える。
【0006】電解液中に砥粒を分散させて供給する方式
の装置としては特開昭61−219526号があり、こ
れは、研磨具として柔軟性に富むスポンジ状部材などを
用いてこれを回転軸に固定し、この研磨具の上にこれと
一体的に上方を開放したカップ状の液溜めを設けて、回
転軸中を通すことなく、別に設けたパイプから電解液と
砥粒を供給し、液溜めの底部からスポンジ状の研磨具中
を通して被加工物と研磨具の間に電解砥粒液を導くよう
になっている。
【0007】この装置は、工具電極が柔軟性に富むた
め、首振り機構がなくても、工具電極を被加工物の表面
になじませることはできるが、柔軟性に富むため高精度
の平面を得るための加工にはあまり適しているとは言え
ない。
【0008】また、この装置は、上方を開放した液溜り
が回転する工具電極の上部に設けられており、この液溜
りへ回転軸とは別に設けたパイプを通して電解液と砥粒
をそれぞれ供給するようになっているため、工具電極の
近傍の装置構成が複雑であり、液溜りが大気中の塵埃に
よって汚れ易い等の欠点がある。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、砥粒を分散
させた電解液、すなわち電解砥粒液を回転軸中を通して
該回転軸に対して傾動可能に取付けられた工具電極によ
り的確に供給し得るようにし、工具電極の表面には必ず
しも柔軟性に富む必要のない砥粒保持材を貼付可能に
し、高能率かつ高精度の加工が可能な電解砥粒研磨装置
を提供することを課題としている。
【0010】上記課題を解決するための本考案は、回転
軸と、同回転軸の先端寄り位置に固定されたホルダと、
前記回転軸と平行な方向へ所定量移動可能かつ傾動可能
に前記ホルダの先端側に取付けられると共に該ホルダか
ら離れる方向への弾圧力を付与された工具電極と、同工
具電極の先端側面に貼付された砥粒保持材とからなり、
前記回転軸は内部を通って先端に開口する電解砥粒液を
供給するための内孔を有し、前記工具電極は前記先端側
面の中央部に回転軸の先端を受け入れる液溜用凹部を有
し、同凹部の後壁は回転軸を遊嵌すると共に回転軸の先
端より後方に位置し、かつ前記砥粒保持材は前記凹部か
ら砥粒保持材の外側に貫通する複数の溝を有するように
構成された電解砥粒研磨装置にある。
【0011】なお、前記回転軸の内孔に電解砥粒液を供
給するためのロータリージョイントを前記ホルダに近接
させて前記回転軸上に設けると共に、ロータリージョイ
ントとの係合面のすき間を砥粒径より大きく形成するこ
とが好ましい。
【0012】
【作用】工具電極及びその先端面に貼付された砥粒保持
材は、回転軸に対しホルダを介して傾動可能に取付けら
れ、かつ弾圧力を付与されているため、砥粒保持体が比
較的剛性を有するものであっても被加工物の表面に容易
になじみ、特に高精度の平面加工が可能である。また、
電解砥粒液は、回転軸の内孔から直接工具電極の先端側
面中央に設けた液溜用凹部へ導かれるため、砥粒による
かじりなどの問題を生じることがない。
【0013】なお、回転軸の先端から液溜用凹部へ供給
される電解砥粒液は、回転軸及び工具電極の回転による
遠心力によって積極的に外方へ送り出されるため、回転
軸と工具電極との間に比較的大きなすき間があっても、
このすき間からほとんど漏れることなく、砥粒保持材に
設けられた溝及び砥粒保持体と被加工物表面との間を外
方へ流れ、電解砥粒研磨を効果的に行わせる。
【0014】また、ロータリージョイントを用いて回転
軸の内孔へ電解砥粒液を供給する場合には、ロータリー
ジョイントと回転軸との係合面のすき間を砥粒径より大
きく形成すれば、かじりを生ずることはなく、摩耗も比
較的少なく、また、液漏れがあっても、ロータリージョ
イントをホルダの近傍に設けておけば、被加工物の近く
であるため、余り問題にならない。
【0015】
【実施例】以下本考案の実施例について図1を参照して
説明する。10は回転軸で、図示省略した移動アーム又
は装置フレーム等にベアリングによって回転自在に取付
けられ、同じく図示省略したモータによって回転を与え
られるようになっている。
【0016】回転軸10の先端(図1において下端)寄
り位置には、フランジ11が形成され、その下端側にホ
ルダ12が固着されている。ホルダ12の下面側(先端
面側)には、図示省略した電源に電気的に接続された円
板状の工具電極13が配置される。この工具電極13
は、回転軸10と平行に配置された複数本のボルト14
によりホルダ12に取付けられている。ただし、ボルト
14と工具電極13はねじによって固定され、ボルト1
4とホルダ12との間は遊嵌され、かつボルト14はロ
ックナット15により工具電極13をホルダ12に対し
所定量移動かつ傾動可能であってトルクを伝達し得るよ
うに取付けられている。なお、トルク伝達には、上記の
ようにボルト14を利用してもよいが、これとは別に、
ピン(図示せず)をボルト14と同様に1ないし数本設
けて行ってもよい。
【0017】ホルダ12と工具電極13との間には、バ
ネ等を内蔵した弾圧部材16が介在され、電解砥粒研磨
に適した弾圧力を付与し得るようになっている。
【0018】工具電極13の下面(先端側面)の中央に
は、液溜用凹部17が形成されている。この凹部17の
周面は先端に向って拡がるテーパ状に形成され、後壁1
8は、回転軸10の先端を遊嵌している。後壁18と回
転軸10のすき間19は、工具電極13が回転軸10に
対して傾動しても、砥粒径より大きなすき間となるよう
に設定されている。
【0019】回転軸10には、その中心を通り、回転軸
10の先端に開口された内孔20が設けられ、横孔21
及びロータリージョイント22を介して電解砥粒液を供
給されるようになっている。なお、23は止め輪であ
る。ロータリージョイント22は、回転軸10によって
支持する構造としてもよいが、回転軸10を支持してい
る移動アーム又は装置フレーム等に固定して支持するこ
とが好ましく(この場合、止め輪23は不要)、ロータ
リージョイント22と回転軸10との係合面との間には
全面にわたって砥粒径より大きなすき間24を形成する
ように構成されている。なお、25は液供給用の環状
溝、26はラビリンスパッキン用の環状溝である。
【0020】回転軸10の先端面は、工具電極13がホ
ルダ12から最も離れた状態にあるときにも、凹部17
の後壁18より突出するように定められているが、工具
電極13がホルダ12に最も接近した状態にあるときで
あっても、工具電極13の先端側面ないしここに貼着さ
れる砥粒保持材27の表面より突出しないように定めら
れている。
【0021】砥粒保持材27は、例えば、高精度平面の
加工用としては、シリコンウェハのポリシング用に使用
されているポリシングクロスのように、砥粒保持性を有
し、比較的薄く、かつある程度の剛性を有するものを用
いることが好ましいが、これに限定されるものではな
い。砥粒保持材27は、凹部17から外方へ貫通する複
数本の溝28を有している。
【0022】次いで本装置の作用について説明する。回
転軸10を回転させつつ工具電極13を被加工物29の
表面に近付け、ロータリージョイント22を介して内孔
20に電解砥粒液を供給し、工具電極13に貼付された
砥粒保持材27を被加工物29の表面に押圧する。
【0023】このとき、回転軸10が被加工物29の表
面に対し完全な法線方向でなくても、工具電極13及び
砥粒保持材27は、ボルト14によりホルダ12に対し
移動かつ傾動可能に取付けられ、さらに弾圧部材16に
よって電解砥粒研磨に適した弾圧力を付与されているた
め、砥粒保持体27は全面がより均一な圧力分布で被加
工物29の表面に押圧される。
【0024】また、ロータリージョイント22を介して
内孔20へ供給された電解砥粒液は、回転軸10の先端
開口から凹部17内へ流下する。このとき、回転軸10
は回転しているため、電解砥粒液は遠心力を受けて回転
軸10の先端外周から外方へ飛ばされ、凹部17のテー
パ状周面に向って流出する。
【0025】このように凹部17のテーパ状周面に向け
て供給された電解砥粒液は、砥粒保持材27も回転して
いるため、凹部17及び溝28に上記のように流入した
電解砥粒液は遠心力によって砥粒保持材27の外周側へ
積極的に送られつつ、砥粒保持材27と被加工物29と
の間に侵入して電解砥粒研磨を行わせる。
【0026】そこで、回転軸10と後壁18との間にす
き間19があっても、このすき間19からの電解砥粒液
の流出はわずかであり、電解砥粒液は十分有効に使用さ
れる。また、上記のように、凹部17からの電解砥粒液
の流出が遠心力によって効果的に行われるため、ロータ
リージョイント22と回転軸10との間にすき間24が
あっても、このすき間24からの漏れも比較的わずかで
ある。
【0027】そのうえ、電解砥粒液の漏れは、本来電解
砥粒液に接触するように形成されている工具電極13の
近傍で生じるため、使用上においてほとんど支障を生じ
ることはない。
【0028】また、上記すき間19,24を、砥粒径よ
り大きくしておけば、かじり現象を生じることはなく、
液と共に砥粒が存在するため摩耗もわずかであることが
確認されている。
【0029】前述した実施例は、内孔20に電解砥粒液
を供給するためにロータリージョイント22を用いた例
を示したが、内孔20を回転軸10の上端まで伸ばして
該上端に液受けを設け、これにパイプから供給するよう
にしてもよい。
【0030】
【考案の効果】以上述べたように本考案によれば、構造
が比較的簡単で電解砥粒液によるかじり現象等を生じる
ことがなく、さらに電解砥粒液の漏れによる問題もほと
んどなく、電解砥粒液を用いた効率的かつ安定した研磨
を高精度の平面加工に適用することができるという優れ
た効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す要部断面図。
【符号の説明】
10 回転軸 12 ホルダ 13 工具電極 14 ボルト 16 弾圧部材 17 液溜用凹部 18 後壁 19 すき間 20 内孔 22 ロータリージョイント 24 すき間 27 砥粒保持材 29 被加工物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 5/08 B23H 5/00 B23H 5/14 B24B 37/00 B24B 37/04

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と、同回転軸の先端寄り位置に固
    定されたホルダと、前記回転軸と平行な方向へ所定量移
    動可能かつ傾動可能に前記ホルダの先端側に取付けられ
    ると共に該ホルダから離れる方向への弾圧力を付与され
    た工具電極と、同工具電極の先端側面に貼付された砥粒
    保持材とからなり、 前記回転軸は内部を通って先端に開口する電解砥粒液を
    供給するための内孔を有し、前記工具電極は前記先端側
    面の中央部に回転軸の先端を受け入れる液溜用凹部を有
    し、同凹部の後壁は回転軸を遊嵌すると共に回転軸の先
    端より後方に位置し、かつ前記砥粒保持材は前記凹部か
    ら砥粒保持材の外側に貫通する複数の溝を有することを
    特徴とする電解砥粒研磨装置。
  2. 【請求項2】 前記回転軸の内孔に電解砥粒液を供給す
    るためのロータリージョイントを前記ホルダに近接させ
    て前記回転軸上に設けると共に、ロータリージョイント
    との係合面のすき間を砥粒径より大きく形成したことを
    特徴とする請求項1記載の電解砥粒研磨装置。
JP7414793U 1993-12-27 1993-12-27 電解砥粒研磨装置 Expired - Lifetime JP2602830Y2 (ja)

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JP7414793U JP2602830Y2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 電解砥粒研磨装置

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Publication Number Publication Date
JPH0740038U JPH0740038U (ja) 1995-07-18
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