JP2602375Y2 - ガードアーム装置における扉の開放状態保持装置 - Google Patents

ガードアーム装置における扉の開放状態保持装置

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JP2602375Y2
JP2602375Y2 JP1992082301U JP8230192U JP2602375Y2 JP 2602375 Y2 JP2602375 Y2 JP 2602375Y2 JP 1992082301 U JP1992082301 U JP 1992082301U JP 8230192 U JP8230192 U JP 8230192U JP 2602375 Y2 JP2602375 Y2 JP 2602375Y2
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忠司 稲葉
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美和ロック株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、扉と扉枠の間に設け
て扉の開放を半開きに制限するガードアーム装置におけ
る扉の開放状態保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガードアーム装置は、防犯の目的で扉の
開放を半開きに制限するものとしてドアチェーンと同様
の機能を有するもので、例えば特公昭61―8235号
公報又は実開昭60―104556号公報等に示され知
られている。
【0003】このようなガードアーム装置は、扉の開放
を半開きには制限するものの、室内の通気あるいはペッ
トの小動物の出入り等のため半開き状態に保持させたい
場合、それ自体がストッパ手段を有していないのが普通
であるから、通常は扉にくさび片をかませたり扉と扉枠
の間に物を挟んだりして扉を半開き状態に停止させてい
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】この考案は、ガードア
ーム装置を備えた扉において、前記のようなくさび片等
を用いることなく、ガードアームに付設したストッパ手
段で容易に扉を半開放状態に拘束維持させるようにした
扉の開放状態保持装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の考案は、扉枠に装着された基板の
表面にガードアームの一端を回動自在に枢着し、このガ
ードアームの他端にデッドボルトの先端を係合させる
合孔を開口させたガードアーム装置において、ガードア
ームの一端と係合孔の中点よりも一端寄りの部分に、短
い補助リンクの一端を枢着し、補助リンクの他端には基
板に向けピンを突設すると共に、基板にこのピンと摺動
可能に嵌合してピンを縦方向に案内する長孔を設け、一
方、このピンの基板の裏側に突き抜けた先端に大径部分
を形成してピンの抜け止めとし、他方、基板の裏側に、
ガードアームが一杯に振れたときピンの大径部分を弾性
的に掴持するストッパ手段を設けたことを特徴とする。
【0006】また、請求項2に記載の考案は、上記スト
ッパ手段が、開口をピンの大径部分を向けたU字形の板
ばねであることを特徴とする。
【0007】
【作用】前記のように構成されたこの考案の装置を作用
させるには、錠のデッドボルトの先端部をガードアーム
の自由端側の係合孔に挿通整合させてガードアーム装置
を作動状態とし、扉を通常の通りに半開放させるだけで
よい。
【0008】すなわち、扉が開放するに連れてガードア
ームが揺動する。この動きに伴って補助リンクはガード
アームに対して傾動しつつ他端のピンを基板の長孔に沿
って摺動させる。
【0009】そのピンが上方側に進むと、待ち受けるス
トッパ手段によって弾性的に受け止められ、該ピンを自
動的に拘束する。ここに、ガードアーム及び補助リンク
は復帰方向への動きが止められ、扉を半開き状態に保持
させる。
【0010】本考案装置を常態に戻すには、扉を単に閉
止させるだけでよい。ストッパ手段はピンを弾性的に離
脱させてその拘束を自動的に解き、各部材は元の位置に
それぞれ復帰する。
【0011】
【実施例】以下図面に示すこの考案の実施例に基いて説
明する。本考案装置のほとんどの部材は鉄、鋼鉄、アル
ミニウム、真ちゅう等の金属材料又は硬質合成樹脂材料
等で作るのが普通であり、後記のガードアーム6の挟持
部片16及びストッパ手段12の受け部片12aは中硬
質の合成樹脂材料で作るとよい。
【0012】図1、2はガードアーム6が常態位置にあ
る状態を示しており、図3、4はガードアーム6が最大
傾斜位置にある状態を示している。
【0013】図1〜4において、符号1は片開き形の
扉、1aは扉1の開放側端面、2は扉枠、2aは扉1の
開放側端面1aに対向する対向端面、2bは扉1に取り
付けられる錠のデッドボルト(図示しない)が突出嵌入
される嵌入孔、矢印Aは図示しない錠のデッドボルトが
突出する方向をそれぞれ示す。
【0014】図示のストライク3は、蓋枠3aと基枠3
bとで浅い箱形に形成され、扉枠2の堀込み部分に固定
されている。本考案の主要部材の大部分は、後記のスト
ッパ手段12を除いてこの箱形のストライク3内に装着
される。
【0015】ストライク3の蓋枠3aと基枠3bとは、
基枠3bにおける底板、すなわち基板3cに固設した小
さな柱体4、4を介してねじ5、5で固定される。ま
た、ストライク3の全体は、基板3cに設けた複数のね
じ穴3dを通じてねじ(図示しない)により扉枠2の対
向端面2a部分に固定される。
【0016】ストライク3において、符号3eは蓋枠3
aに設けたデッドボルトの貫通孔、3fは基枠3bの基
板(底板)3cに設けたデッドボルトの貫通孔、3gは
箱形のストライク3内から外方へ揺動して突出する後記
のガードアーム6の逃げ穴をそれぞれ示している。逃げ
穴3gは蓋枠3aの一部分をなす側板に設けてあり、貫
通孔3eとは連続させてある。
【0017】図3に明示するガードアーム6は、その上
端部がストライク3の基板3cを介し扉枠2の対向端面
2a部分に横軸7により枢支され、図1の位置から図3
の位置まで揺動(傾動)できるようにしてある。ガード
アーム6の下端部、すなわち自由端部には、該ガードア
ーム6が揺動作用する作動時にデッドボルト(図示しな
い)が挿通される係合孔6aが設けてある。
【0018】なお、符号15は基板3cとガードアーム
6の上端部との間に設けたガードアーム復帰用のねじり
ばね、16は基板3cに固定され常態におけるガードア
ーム6を安定的に挟持定位させる挟持部片をそれぞれ示
し、この挟持部片16は一対の板ばねにより構成するの
が好適である。
【0019】図示のガードアーム6は、本願人によって
出願された特願平4―34474号のガードアーム錠の
デッドボルトのように、ガードアーム装置作動位置で上
方への変位が許容されたデッドボルトに対し適合するも
のである。
【0020】但し、この考案が、上下方向には変位しな
いデッドボルトが係入する長穴を有するガードアームを
有するガードアーム装置、長さ方向に伸縮するガードア
ームを有するガードアーム装置、又は折り畳み形のガー
ドアームを有するガードアーム装置等に対しても適用で
きることは、後述の説明から明らかとなろう。
【0021】次に、この考案の要部について説明する。
前記のガードアーム6の長さ方向の中間部分に補助リン
ク8の一端を横軸9で回動可能に枢着し、補助リンク8
の他端側にはストライク3の基板3cに向うピン10を
固定的に取り付ける。但し、ピン10は補助リンク8に
対し回転自在に取り付けても支障はない。
【0022】なお、上記補助リンク8の一端の枢着点
は、ガードアームの一端とその自由端の係合孔6aの中
点よりも一端側に設定し、補助リンク8も短くするのが
良い。
【0023】それは、扉が閉鎖してガードアーム6と補
助リンク8とが重合したとき、ピン10と係合孔6aに
係合しているデッドボルトが干渉しないようにするため
である。
【0024】そして、前記ストライク3の基板3cに前
記のピン10を嵌入して誘導案内させる縦方向の長孔1
1を設ける。その長孔11にはピン10の軸部分10a
を摺動自在に嵌入させ、ピン10の先端側の円板状の大
径部分10bは基板3cの裏面側に位置させる。
【0025】ピン10の頭部を含む軸部分10aと大径
部分10bは互に別体として製作し、組み付け時にかし
め付け、嵌合又はねじ手段等により結合させるとよい。
ピン10の大径部分10bは、ピン10の抜け止めの役
割を果す他に、後述のストッパ手段12に挟持される係
合部の役割を果す。
【0026】ピン10の大径部分10bを受け止め着脱
自在に保持するストッパ手段12は、図3乃至図5に示
すように、ストライク3の基板3cの裏面に設けてあ
る。その取付け位置は、長孔11の上方部分である。
【0027】図示のストッパ手段12は、U字状の取付
け溝12cを有する直方体状の受け部片12aと、前記
の取付け溝12cに基部を嵌挿させたU字状の板ばね1
2bとから成り、補助リンク8のピン10が長孔11の
上方端に至った時、そのピン10の大径部分10bをU
字状の板ばね12bで着脱自在に挟持させる。
【0028】U字状をなす板ばね12bの先端に設けた
挟小部12d(図3参照)は挟持させたピン10を安定
的に維持させるためのものである。
【0029】ストッパ手段12の受け部片12aは、図
3に示すように、それと一体の突部12eを基板3cに
設けた位置決め用の角孔13に嵌合させて定位させた
後、ねじ14で基板3cに固定される。
【0030】なお、ストッパ手段12は、図示例のもの
に限るものではなく、ばね材により補助リンク8のピン
10を弾性的かつ自動的に保持させ又は離脱させ得るも
のなら任意である。
【0031】また、図示の実施例においては、ガードア
ーム6を枢支させる基板並びに本考案装置の基板は、ス
トライク3の基板3cで共通させてあるが、各別に設け
てもよい。但し、共通にした単一の基板3cは、現場の
組付け作業において位置決めの手間が省けるので有利で
ある。
【0032】
【考案の効果】上記したこの考案のガードアーム装置に
おける扉の開放状態保持装置によれば、ガードアーム装
置の作動時、扉をやや強目に開放させるだけで補助リン
クのピンがストッパ手段により自動的かつ弾性的に保持
されて、ガードアームの復帰が拘束されるので、通気等
の目的で扉を半開き状態に維持させる場合特別の操作を
要せず極めて便利である。
【0033】また、扉を半開き状態から閉止状態に戻す
には、扉をやや強目に閉止させればよく、ストッパ手段
は補助リンクのピンの保持拘束を自動的かつ弾性的に解
放するので、復帰操作も極めて簡単である。
【0034】更に、本考案装置は全体がコンパクトに構
成されているので、扉枠部分の限られた空間に設置する
によく適合し、また、作動も円滑であるなどの効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案のガードアーム装置における扉の開放
状態保持装置の実施例を示す正面図。
【図2】その側面図。
【図3】図1の装置から蓋枠を取り外して示す作動状態
の正面図。
【図4】その側面図。
【図5】図3のV−V線による縦断部分側面図。
【符号の説明】
1 扉 2 扉枠 2a 対向端面 3c 基板 6 ガードアーム 8 補助リンク 10 ピン 11 長孔 12 ストッパ手段 12b 板ばね

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉枠に装着された基板の表面にガードア
    ームの一端を回動自在に枢着し、このガードアームの他
    端にデッドボルトの先端を係合させる係合孔を開口さ
    ガードアーム装置において、ガードアームの一端と係
    合孔の中点よりも一端寄りの部分に、短い補助リンクの
    一端を枢着し、補助リンクの他端には基板に向けピンを
    突設すると共に、基板にこのピンと摺動可能に嵌合して
    ピンを縦方向に案内する長孔を設け、一方、このピンの
    基板の裏側に突き抜けた先端に大径部分を形成してピン
    の抜け止めとし、他方、基板の裏側に、ガードアームが
    一杯に振れたときピンの大径部分を弾性的に掴持するス
    トッパ手段を設けたことを特徴とするガードアーム装置
    における扉の開放状態保持装置。
  2. 【請求項2】 上記ストッパ手段が、開口をピンの大径
    部分を向けたU字形の板ばねである請求項1記載のガー
    ドアーム装置における扉の解放状態保持装置。
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