JP2601793B2 - プリンタ付情報機器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、本体ケースの側部にプリンタの紙送りロー
ラを手動により回転させるノブを設けたプリンタ付情報
機器に関する。

［発明の技術的背景とその問題点］ 従来、プリンタ付情報機器例えば、ワードプロセッサ
においては、印刷用紙を任意の位置にセットするため、
プリンタの紙送りローラを手動により回転させるノブを
本体ケースの側部から突出させて設けたものがある。然
しながら、この構成のものは、ワードプロセッサを持ち
運ぶときに本体ケースの側部から突出したノブが外部の
障害物に衝突してノブ等を破損させるという問題点があ
る。また、本体ケースの側部に収納凹部を設け、この収
納凹部にノブを収納して本体ケースの側部から突出しな
いようにしたものも供されているが、この構成のものは
ノブの中心部に形成された摘み部を摘んで操作しなけれ
ばならないので、操作性が悪くなるという問題点があ
る。

［発明の目的］ 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その
目的は、持ち運ぶとき等にノブが障害物に衝突して破損
することを防止し得、且つ、ノブの操作性を良好になし
得るプリンタ付情報機器を提供するにある。

［発明の概要］ 本発明は、本体ケースの側部に収納部を設け、本体ケ
ースにプリンタの紙送りローラを回転させる操作軸を設
け、この操作軸に軸方向に移動可能にノブを取付け、こ
のノブにノブが収納部内に収納された状態にロックする
ロック位置とそのロックを手動操作により解除する解除
位置との間で回動可能なロック部材を取付け、このロッ
ク部材と前記操作軸との間に常に該ロック部材を介して
前記ノブを前記収納部より突出する方向に付勢する付勢
手段を設け、ノブを移動させることにより収納部内にロ
ックされた収納状態と手動操作によりロックを解除して
収納部から突出した使用状態とに変位させるようにした
ところに特徴を有する。

［発明の実施例］ 以下本発明をワードプロセッサに適用した一実施例に
つき図面を参照して説明する。

先ず、第２図及び第３図において、１は本体ケース
で、この本体ケース１の上面にカバー２が着脱可能に取
着され、また本体ケース１にハンドル３が取付けられて
いる。そして、本体ケース１には、プラテン4a,印刷用
紙挿入口4b,リボンカセット4c及びサーマルヘッド4dを
有するプリンタ４が設けられ、更にデータを表示する表
示器５、データ入力装置たるキーボード６が設けられて
いる。つぎに、第１図において、７は本体ケース１の側
部８に陥没形成された収納部例えば収納凹部で、中心部
に貫通孔7aが形成されている。９は本体ケース１に設け
られたプリンタ４の紙送りローラで、これには操作軸10
が一体に設けられ、操作軸10の端部は貫通孔7aを貫通し
て収納凹部７内に突出している。11はノブで、これは操
作軸10に嵌合され軸方向に移動例えば摺動する円筒状の
軸部11aとこれより径大な円筒状の鍔部11bからなり、軸
部11aは収納凹部７内から貫通孔7aを貫通してに本体ケ
ース１内に突出している。12は操作軸10を貫通する長孔
状の摺動孔で、この摺動孔12にノブ11の軸部11aに圧入
されたピン13が挿入されており、このピン13によりノブ
11が操作軸10と一体に回転可能にされている。14は操作
軸10の端部に形成された切欠部で、ここに係止凹部15が
形成されている。16は切欠部14に対応してノブ11の内面
部に設けられたヒンジ部で、このヒンジ部16にロック部
材17の中央部がピン（支点）16aを中心として、矢印Ａ
方向及び反矢印Ａ方向に回動可能に支持されている。こ
のロック部材17はその一端部に係止凹部15に係止される
係止部18が形成され、他端部にレバー部19が形成されて
おり、ロック部材17とノブ11の内面部との間に掛け渡さ
れたばね20によって、係止部18が常に係止凹部15に係止
される矢印Ａ方向に付勢されている。21はレバー部19と
対向してノブ11に設けられた突部である。22は係止部18
の先端部と切欠部14の縁部との間に設けられた付勢手段
としてのばねであり、これはロック部材17を矢印Ｂ方向
（ノブ11が収納凹部７から突出する方向）へ付勢する。

次に上記構成の作用について説明する。

第１図に実線で示すノブ11が収納凹部７に収納された
収納状態からロック部材17のレバー部19とノブ11の突部
21を掴みロック部材17をばね20の付勢力に抗して反矢印
Ａ方向へ二点鎖線で示す解除位置迄回動されると、係止
部18が係止凹部15から解放され、ロック部材17がばね22
の付勢力により矢印Ｂ方向へ摺動され、従ってロック部
材17と一体のノブ11が操作軸10に沿って矢印Ｂ方向へ摺
動されて鍔部11bが収納凹部７から突出した使用状態の
位置に変位する（第４図参照）。従って、ノブ11の鍔部
11bを手指により摘んで回転させれば、ピン13及び操作
軸10を介して紙送りローラ９が回転される。

次に、第４図に示すノブ11の鍔部11bが収納凹部７か
ら突出した使用状態から、ノブ11をばね22の付勢力に抗
して反矢印Ｂ方向に変位させると、係止部18はばね20の
付勢力により切欠部14上を圧接されながら摺動し係止凹
部15に合致したときロック部材17はその係止部18が係止
凹部15に係止されるロック位置に回動（矢印Ａ方向）さ
れ、これによりノブ11の鍔部11bが第１図に示す収納凹
部７に収納された収納状態にロックされる。

上記実施例によれば、ノブ11を操作軸10に摺動可能に
取付け、このノブ11をロック部材17により収納状態にロ
ックし、また、手動操作によりロックを解除するように
したので、例えば、持ち運びのときにはノブ11を収納凹
部７内に収納した収納状態にすることができ、またノブ
11が不用意に本体ケース１の外部に突出することもない
ので、もはや本体ケース１の外部には従来のようにノブ
等の突出物がなく、ノブ11が外部の障害物に衝突し破損
することが防止できる。また、使用状態に変位させる場
合においては、簡単な手動操作によりロック部材17のロ
ックを解除させノブ11の鍔部11bを収納凹部７から突出
した使用状態にできるので、ノブ11を操作する場合に
は、本体ケース１の外部に突出した鍔部11bを操作する
ことができるのでノブ11の操作性が良好になる。しか
も、ロック部材17のロックを解除したときには、ばね22
の付勢力によりロック部材17を介してノブ11が使用状態
に突出するので、ノブ11を手動操作により収納凹部７か
ら引出すというような面倒な操作も必要がない。

尚、上記実施例では本体ケース１の側部８に収納部と
して収納凹部７を形成するようにしたが、代りに単なる
孔部を形成してもよい。

その他、本発明は上記し且つ図面に示す実施例にのみ
限定されるものではなく、例えばワードプロセッサに限
らずプリンタ付情報機器全般に適用し得る等、要旨を逸
脱しない範囲内で適宜変形して実施し得る。

［発明の効果］ 本発明は、以上の説明から明らかなように、操作軸に
軸方向に摺動可能にノブを取付け、このノブに該ノブを
収納部内に収納された状態にロックするとともにそのロ
ックを手動操作により解除可能なロック部材を設け、前
記ノブを移動させることにより前記収納部内にロックさ
れた収納状態と手動操作によりロックを解除して該収納
部から突出した使用状態とに変位させるようにしたの
で、持ち運ぶとき等にノブが破損することを防止し得、
且つ、ノブの操作性を良好になし得るものであり、しか
も、ロック部材のロックを解除したときにはノブは付勢
手段によりロック部材を介して使用状態に突出されるの
で、ノブを収納部から手動操作で引出すというような面
倒な操作も必要がない、という効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は収納状
態における要部の拡大縦断面図、第２図は斜視図、第３
図はカバーを除いた斜視図、第４図は使用状態における
要部の拡大縦断面図である。 図中、１は本体ケース、４はプリンタ、７は収納凹部
（収納部）、９は紙送りローラ、10は操作軸、11はノ
ブ、15は係止凹部、16はヒンジ部、16aはピン（支
点）、17はロック部材、18は係止部、19はレバー部、22
はばね（付勢手段）を示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体ケースの側部に設けられた収納部と、
   前記本体ケースに設けられプリンタの紙送りローラを回
   転させる操作軸と、この操作軸に軸方向に移動可能に取
   付けられその移動により前記収納部内に収納された状態
   と該収納部から突出した状態とに変位するノブと、この
   ノブに支点を介して取付けられ該ノブを前記収納室内に
   収納された状態にロックするロック位置とそのロックを
   手動操作により解除する解除位置との間で前記支点を中
   心として回動可能なロック部材と、このロック部材と前
   記操作軸との間に設けられ常に該ロック部材を介して前
   記ノブを前記収納部から突出する方向に付勢する付勢手
   段とを具備してなるプリンタ付情報機器。