JP2601744B2 - インクジェット記録用透明紙 - Google Patents

インクジェット記録用透明紙

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JP2601744B2 JP4081572A JP8157292A JP2601744B2 JP 2601744 B2 JP2601744 B2 JP 2601744B2 JP 4081572 A JP4081572 A JP 4081572A JP 8157292 A JP8157292 A JP 8157292A JP 2601744 B2 JP2601744 B2 JP 2601744B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットプリンタ
ーやプロッターに使用される記録紙に関し、特にCAD
用第2原図用紙として適性の優れた記録材を提供するも
のである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】設計製
図分野においては、従来の手書きによる図面の作成方法
からコンピューターを使用したCADシステムが普及し
て来た。これに伴い電子計算機の周辺機器としてプロッ
ター(プリンタープロッター)の使用が増大している。
このプロッターは同一紙面上にプリントデータとプロッ
トデータとを同時に出力するもので、電子計算機の持っ
ている高速、大量処理能力に対応した図形出力が容易に
得られる様になって来た
【0003】上記プロッターを記録方式で分類すると、
ペンプロッター、静電プロッター、感熱プロッター又は
インクジェットプロッターに大別できる。インクジェッ
ト記録方式は基本的には普通紙に記録できること、無騒
音であること、および現像、定着プロセスを必要とせ
ず、かつ容易にフルカラー記録が行なえることから、低
価格化と相まってワープロ、プリンターおよびプロッタ
ーなどに近年急速に普及している。
【0004】ところでインクジェット記録紙に要求され
る基本的性能は、 a. 画像濃度が高く、ドット形状が円形でかつ滲みな
どの拡がりがなく、ドット周辺がシャープで解像度が高
いこと、 b. インクの吸収速度が速く乾燥性に優れ、かつイン
クが重なった時、インク同士が混ざらない等のカラー記
録性が良いこと、 c. 記録後の寸法変化が少なく、カール、波打ち、変
形が無いこと、 などが挙げられ、インクの乾燥性を支配する吸収性とド
ットの拡がり(滲み)という相反する性質を両立させる
ことが技術的課題である。
【0005】インクジェット記録紙としては基本的に上
質紙などの普通紙を使用する事が出来るが、インクその
他の条件に合せてサイズ度、透気度、密度、平滑度およ
び水中伸度など紙の諸物性値を適合させた記録紙が使用
されている。一方カラー記録または設計用の高画質な図
面を得るためには、これら紙物性の制御のみでは不十分
であり、シート表面にコート層を設けて顔料やバインダ
ーなどを最適化したコート紙タイプのインクジェット記
録紙が適している。
【0006】従来これら問題点を解決する技術手段とし
て、特開昭55−5830号公報に「支持体およびその
表面に設けられたインク吸収層から成り、不透明度が5
5.0乃至97.5%、インク吸収層の吸収性が1.5
乃至18.0ミリメートル/分である事を特徴とするイ
ンクジェット記録用シート」が記載され、そしてさらに
インク吸収層を形成する顔料として「白色顔料として
は、例えば、クレー、タルク、けいそう土、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸
化亜鉛、硫化亜鉛、サチンホワイト、けい酸アルミニウ
ム、リトポン等が、単独あるいは2種類以上の混合物と
して使用され」と記載されている。しかしながら、上記
の場合これら白色顔料を多孔性インク吸収層に用いてい
るために層自体が不透明であって得られるインクジェッ
ト記録用シートは不透明度が55.0乃至97.5%で
あり、本願発明の目的である透明度が60%以上のイン
クジェット記録用透明紙とは対象が異なる。
【0007】一方OHP(オーバーヘッドプロジェクタ
ー)フイルムとしてポリエチレンテレフタレート等の透
明なプラスチックフイルム上に、特開昭60−1327
85号公報や特開昭60−145879号公報にはポリ
ビニルアルコールとポリビニルピロリドンの混合物から
なる塗膜を形成することが開示され、特開昭60−14
3991号公報には第4級アンモニウム塩基を持つアク
リルカチオン樹脂を配合した混合物からなる塗膜を形成
することが開示されている。
【0008】これらはインクの吸収性とドットの拡がり
という相反する技術課題を、特開昭60−132785
号公報や特開昭60−145879号公報ではポリビニ
ルピロリドン等水溶性樹脂の膨潤による吸水性を利用
し、特開昭60−143991号公報では水性インク中
のアニオン基を有する直接染料または酸性染料がインク
受理層中のアクリルカチオン樹脂のカチオン基とイオン
結合し、染料を不溶化する事を利用していると考えられ
る。しかしながらこれらインクジェット記録シートはO
HPフイルムとして考案されたものであり、CAD用第
2原図用紙としては満足できる品質ではない。
【0009】このCAD用第2原図用紙としは、ジアゾ
コピー用の第2原図である場合や、あるいは内容をチェ
ックする必要のある設計図面やプログラムリストである
場合は、記録シートは透明でなければならないが、その
他下記の品質特性を満足させる事が最も重要である。
【0010】1. 鉛筆による筆記性、および再筆記
性。 2. ケシゴム等による消去性。 3. 朱肉、スタンプ等の捺印性。 4. 引張り、引裂き等機械的強度。 5. 熱、湿、光、等に耐え得る長期保存性。
【0011】そこで本発明ではインクジェット記録用透
明紙として、インクジェット記録紙、CAD用第2原図
用紙の両特性を兼ね備えた透明紙を得る事が技術的課題
である。
【0012】第2原図用紙を得るための透明基材として
は従来から、 I.セルロースアセテートやポリエチレンテレフタレー
トの様なプラスチックフイルム、 II.トレーシングペーパー、 III.合成パルプ混抄紙、 IV.油類、可塑剤などを含浸した透明化紙、 など種々のものが試みられているがいずれも次の様な欠
点を有している。
【0013】フイルムベースのものは透明性、寸法安定
性および機械的強度は優秀であるが、折りたたみ性や価
格に難点があり、またトレーシングペーパーは寸法安定
性、引き裂き強度および耐水性が劣り、特に塗工等の加
工適性が著しく不適である。一方合成パルプ混抄紙は一
般に木材パルプと合成パルプとの親和性の悪さに由来す
る地合むらや透明度のむらが大きいほか、透明度そのも
のが低い欠点がある。また油類、可塑剤などを透明化剤
として紙中に含浸した透明化紙では、長期保存中透明化
剤が他へマイグレートし、巻きとりのブロッキングや画
像の滲みを生じ、また機械的な強度も低下する。
【0014】ところで一般に紙を透明化するにはセルロ
ース繊維と類似の屈折率を持つ物質で紙層内の空隙を満
たせばよい。しかし高分子物質を透明化剤として使用す
ると、紙層内部への浸透が不十分で、均一な透明紙は得
られない。従って透明化には比較的低分子の液状物質を
紙層内へ十分浸透させた後マイグレーション防止のため
に、触媒や加熱その他の手段で硬化し得る透明化剤の使
用、即ち反応性樹脂の使用が最良の方策であると思われ
る。
【0015】この様な観点から、特公昭43−2592
7号公報ではアルカノール変性アミノ樹脂およびこれと
相溶性のある非油性型若しくは不乾性油脂肪酸変性短油
型アルキド樹脂の使用が特許請求の範囲が記載されてお
り、また特公昭51−36367号公報ではジイソシア
ネート若しくはポリイソシアネートを第1成分とし、ポ
リエステルポリオールを第2成分として組合わせた反応
性樹脂より成る透明化剤が特許請求の範囲に記載されて
いる。
【0016】そこで本発明者等は上記反応性樹脂を含浸
せしめた透明化紙を基材として、従来型のインクジェッ
ト用塗工液を塗布する事を試みたが、インクジェット記
録適性があり、かつ高透明で加筆修正性に優れた第2原
図用紙を得る事は出来なかった。
【0017】本発明は、記録時のインク乾燥性が速く画
像の滲み等のない優れたインクジェット記録材料であ
り、更に第2原図用紙として加筆修正性に優れた高透明
なインクジェット記録用透明紙を提供する事を目的とす
るものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な問題点を解決するため鋭意研究に励んだ結果、これら
反応性樹脂を紙に含浸し、キュアリングにより紙層内に
鎖状若しくは網状構造を形成させた透明化紙を基材と
し、平均粒径5.5〜10.0μmのシリカと親水性高
分子化合物を塗布し、親水性高分子化合物にエマルジョ
ン型カチオン性導電剤を含有させる事により、第2原図
用紙として加筆修正性に優れた透明度60%以上のイン
クジェット記録用透明紙を完成せしめるに至った。
【0019】
【作用】本発明における透明化剤としての反応性樹脂は
特公昭43−25927号公報および特公昭51−36
367号公報によって公知であるアルカノール変性アミ
ノ樹脂およびこれと相溶性のある非油変性型若しくは不
乾性油脂肪酸変性短油型アルキド樹脂の組合わせから成
るもの、またはジイソシアネートもしくはポリイソシア
ネートを第1成分とし、これと相溶性があり、かつその
炭素数が8〜18である飽和脂肪酸変性型ないしは不乾
性油脂肪酸変性型の油長30〜70、分子量1,000
以下、OH価10以上のポリエステルポリオール系樹脂
を第2成分とする両成分の組合わせから成るものが好ま
しいが、前記アミノ樹脂またはポリウレタン以外に、ポ
リアミド、ポリアミン、エポキシ樹脂、紫外線硬化型ま
たは電子線硬化型の樹脂も使用する事ができる。これら
の反応性樹脂を、坪量20〜100g/m2 の上質含浸
用原紙または上質紙に含浸する。
【0020】反応性樹脂の付着率は基体に対して10〜
60%が好適であり、透明化後には透明度60%以上の
透明化基材が得られる。
【0021】かくして得られた樹脂含浸透明化紙にシリ
カ及び親水性高分子化合物を含むインクジェット塗工液
を塗布する。
【0022】本発明では、第2原図用紙適性を付与させ
る目的で平均粒径5.5〜10.0μmのシリカを用い
る。一般にインクジェット塗工液に用いられる顔料とし
ては、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム
および酸化チタン等が、挙げられる。しかしこれ等の顔
料は、筆記性改良には効果があるものの、白色顔料であ
るため、本発明の他のひとつの目的である透明度60%
以上のインクジェット記録用透明紙は得られない。また
平均粒径が10.0μm超のシリカでは、鉛筆筆記時の
摩耗度が大きく画線の鮮明度に欠け、さらにインクジェ
ット記録適性としてインクの滲みも発生する。一方、平
均粒径が3.0μm未満のシリカを使用すると、塗膜の
比表面積が大きくなり、インクの吸収速度は速くなる
が、透明性が低下し60%以上の透明度は得られない。
更にコロイダルシリカに代表される超微細シリカでは透
明性は良好なるも、筆記性が得られない。
【0023】本発明は、平均粒径5.5〜10.0μm
のシリカ顔料を使用する事により、その目的が達成され
るのである。シリカ顔料の添加比率は、塗布液固型分に
対し通常5〜80重量%の範囲で可能であるが、好まし
くは20〜50重量%の範囲が最適である。またインク
ジェット記録塗工液の塗布量に関しては、0.5〜15
g/m(乾燥重量)の範囲が可能であるが、最適塗布
量は1〜5g/mである。そしてシリカ顔料の添加比
率と塗布量の関係は、透明度と鉛筆筆記性により決定さ
れる。即ち、シリカ顔料の添加率が高く塗布量が多いと
60%以上の透明度は得られず、逆にシリカ顔料の添加
率が低く塗布量が少ないと充分な筆記性は得られない。
【0024】本発明では、その目的を達成させるもうひ
とつの手段として、親水性高分子化合物にエマルジョン
型カチオン性導電剤を20%以上配合する。
【0025】一般にインクジェット塗工液に用いられる
親水性高分子化合物は、例えば水溶性高分子化合物とし
て酸化澱粉、エーテル化澱粉、ゼラチン、カゼイン、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、エチレル無水マレイン酸共重合
物およびポリビニルアルコールが挙げられる。しかし、
これら高分子化合物単独ではインクジェット記録におけ
るインキ乾燥性とインキ滲みという技術課題を克服でき
ない
【0026】本発明では、カチオン性導電剤を上記親水
性高分子化合物と配合するが、高分子化合物のイオン性
からカチオン性導電剤と相溶性のある高分子化合物に制
約されるため、ポリビニルアルコールが最適である。
【0027】本発明では、カチオン性導電剤にエマルジ
ョン型カチオン性導電剤を使用する。本発明者等は本発
明に至る過程で、水溶性のカチオン性導電剤を種々検討
したが、第2原図用紙としての筆記修正性に優れたイン
クジェット記録用透明紙を得る事は出来なかった。この
原因は、カチオン性導電剤が水溶性樹脂の場合、塗布基
材が反応性樹脂を含浸した透明化紙であるため、基材と
の密着性に欠けて、第2原図用紙としての筆記修正性が
得られないとの結論に至った。
【0028】更に本発明者等は上記の知見に基づき種々
検討した結果、反応性樹脂を含浸した透明化紙にインク
ジェット用塗膜を形成する際、カチオン性導電剤にエマ
ルジョン型カチオン性導電剤を用いると基材との密着性
が良好となり、第2原図用紙としての筆記修正性が良好
となり本発明の目的が達成される事が判明した。
【0029】本発明で用いられるエマルジョン型カチオ
ン性導電剤とは、(I)アクリル酸アルキルエステル、
メタクリル酸アルキルエステル、スチレン等と、(I
I)メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ
プロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニルベ
ンジルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級ア
ンモニウム塩を水媒体で共重合して得られた親水性共重
合樹脂分散体である。この第4級アンモニウム塩は共重
合樹脂中30モル%以上必要であり、これ以下であると
共重合樹脂として親水性に乏しく、インクジェット用記
録材料としての適性に欠ける。
【0030】この様なエマルジョン型カチオン性導電剤
は単独で使用してもかまわないが、好ましくは塗工性改
善等を目的として親水性高分子化合物たとえばポリビニ
ルアルコールと配合して使用する。また耐水性を向上さ
せる目的でポリビニルアルコールにグリオキザール等の
耐水化剤を添加配合し使用する事も可能である。
【0031】エマルジョン型カチオン性導電剤の配合比
率は親水性高分子化合物中20%以上が好ましい。エマ
ルジョン型カチオン性導電剤の配合比率が20%未満で
あると、塗膜の密着性が悪く第2原図用紙としての筆記
修正性が得られず、またインクの乾燥性が悪くて滲みも
発生する。
【0032】また、SBRラテックス、アクリルエマル
ジョン、塩化ビニルエマルジョンまたは酢酸ビニルエマ
ルジョン等のエマルジョン型樹脂は透明化基材との密着
性は良好であるが、塗膜の親水性が乏しく、かつイオン
性がアニオンであるため、インクジェット用記録材料と
してはインク乾燥性およびインク滲みという技術課題を
克服できない。
【0033】即ち、加工適性等に優れた反応性樹脂を含
浸した透明化紙を基材としてインクジェット用塗工液を
塗布する時に、塗工液として透明顔料に平均粒径3.0
〜10.0μmのシリカを使用し、親水性高分子化合物
にエマルジョン型カチオン性樹脂を20%以上配合する
事によって本発明の目的である、透明度60%以上の筆
記修正性等の第2原図用紙適性を有したインクジェット
記録用透明紙が有効に得られるものである。
【0034】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。
【0035】〈実施例1〉坪量50g/m2 の上質含浸
用原紙に、反応モル比がヤシ油脂肪酸5,無水フタル酸
6,グリセリン7から成るポリエステルポリオールの7
0%のキシレン溶液100重量部に対して、反応モル比
がトリレンジイソシアネート3,トリメチロールプロパ
ン1から成るトリイソシアネートの60%酢酸エチル溶
液47重量部を混合し、酢酸エチルとトルエンの比率を
1:1にて希釈し、61%固型分の透明化樹脂組成液を
含浸し、加圧コップロールにて余剰の液を除去した後、
150℃で3分キュアリングを行い透明度71.5%の
透明化基材を得た。
【0036】インクジェット用塗工液の各成分は以下の
方法により調製した。ポリビニルアルコール(商品名P
VA117クラレ(株)製)10部に対して、水90部
を加え100℃で30分蒸煮して冷却後10%固型分濃
度のポリビニルアルコール溶液を得た。平均粒径5.5
μmのシリカ顔料(商品名サイロイド162)20部に
対して、水40部、メチルアルコール40部を加えホモ
ミキサーにて30分間分散し20%固型分濃度の顔料分
散液を得た。
【0037】エマルジョン型カチオン性導電剤は、攪拌
棒、窒素気流管を備えた4つ口フラスコに、脱イオン水
50部、開始剤として過硫化アンモニウム3%水溶液2
部を入れ、30分窒素置換し、75℃に昇温した。その
後、脱イオン水130部、乳化剤としてノニオンNS−
240(日本油脂製)を1部、メタクリロキシエチルト
リメチルアンモニウムクロライド50部、及びアクリル
酸−2−ヒドロキシエチル、アクリロニトリル、アクリ
ル酸ブチルの15:50:35(重量比)のモノマー1
00部、連鎖移動剤として、t−ドデシルメルカプタン
1部を混合し、上記4つ口フラスコに、滴下ロートを用
い3時間で滴下し重合した。滴下終了30分後に85℃
に昇温し、過硫化アンモニウム3%水溶液1部を入れて
3時間保持し冷却した。その後アンモニア水にてpHを
7に中和し濾過後、固型分濃度30%、粘度200cps
のエマルジョン型カチオン性導電剤を得た。
【0038】塗工液 顔料分散液 50部 ポリビニルアルコール溶液 100部 エマルジョン型カチオン性導電剤 30部 グリオキザール 1部 水 60部 メチルアルコール 60部
【0039】上記配合組成にて固型分濃度10%のイン
クジェット用塗工液を得た。この液を前記透明化基材に
バーロッドコーティングにて塗工し、セーフベンドライ
ヤーにて120℃で1分間乾燥し、塗布量3.5g/m
2 のインクジェット透明記録紙を得た。
【0040】〈比較例1〉実施例1.のインクジェット
塗工液でシリカ顔料を除いた他は実施例1.と同一条件
でインクジェット記録用透明紙を作製した。
【0041】〈比較例2〉実施例1.のインクジェット
塗工液でシリカ顔料に、平均粒径1.4μmのシリカ顔
料(商品名サイロイド150)を用いた他は実施例1.
と同一条件でインクジェット記録用透明紙を作製した。
【0042】〈比較例3〉実施例1.のインクジェット
塗工液でシリカ顔料に、平均粒径12.0μmのシリカ
顔料(商品名サイロイド620)を用いた他は実施例
1.と同一条件でインクジェット記録用透明紙を作製し
た。
【0043】〈比較例4〉実施例1.のインクジェット
塗工液でエマルジョン型カチオン性導電剤を除いた他は
実施例1.と同一条件でインクジェット記録用透明紙を
作製した。
【0044】〈比較例5〉実施例1.のインクジェット
塗工液でエマルジョン型カチオン性導電剤の代わりにS
BRラテックスを用いた他は実施例1.と同一条件でイ
ンクジェット記録用透明紙を作製した。
【0045】これら各インクジェット記録用透明紙につ
いて、以下に示す評価方法により特性比較を実施し、そ
の結果を表1に示した。
【0046】評 価 評価方法について以下に説明する。 (1)記録方法…インクジェットプリンターHG−51
30(エプソン社製)により記録した。 (2)透明度…東洋精機製作所製透明度試験機を用いて
測定した。 (3)インク乾燥性…インクが完全に乾燥するまでに要
した時間を○〜×で評価した。 (4)インク滲み…実体顕微鏡で観察したドット形状と
エッジ部分を○〜×で評価した。 (5)鉛筆筆記性…三菱鉛筆ユニ0.5mm、HBを使用
し、鉛筆筆記の可否、鉛筆摩耗性、画線の鮮明性につい
て○〜×で評価した。 なお、筆記の可否については、筆記→消しゴム消去→筆
記を5回繰返し、鉛筆の滑り、塗膜の取られを評価し
た。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】実施例からも分るように、本発明により
インクの乾燥性が速く、かつ滲みの無い被記録材であっ
て更に透明度60%以上を有し鉛筆筆記性の良好な第2
原図用紙適性を兼ね備えたインクジェット記録用透明紙
が得られることが可能となった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性樹脂が含浸された透明化紙の少な
    くとも片方の面に第2原図用紙適性を付与するための透
    明顔料及び親水性高分子化合物が塗布されており、該透
    明顔料が平均粒径5.5〜10.0μmのシリカであ
    り、かつ該親水性高分子化合物にはエマルジョン型カチ
    オン性導電剤を20%以上含有し、かつ該エマルジョン
    型カチオン性導電剤中の水溶性X重合樹脂の30モル%
    以上が第4級アンモニウム塩であることを特徴とする透
    明度60%以上のインクジェット記録用透明紙。
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