JP2600931B2 - 酸化亜鉛ウィスカーの変成方法 - Google Patents
酸化亜鉛ウィスカーの変成方法Info
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- JP2600931B2 JP2600931B2 JP29824389A JP29824389A JP2600931B2 JP 2600931 B2 JP2600931 B2 JP 2600931B2 JP 29824389 A JP29824389 A JP 29824389A JP 29824389 A JP29824389 A JP 29824389A JP 2600931 B2 JP2600931 B2 JP 2600931B2
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- oxide whiskers
- whiskers
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は酸化亜鉛ウィスカーの変成方法に関するもの
である。
である。
従来の技術 酸化亜鉛ウィスカーは、バリスタおよびフェライト等
の電子部品やゴムの加硫促進剤,塗料等の顔料,イン
ク,合成樹脂,絵具,化粧品,窯業製品等の添加剤とし
て利用されている。また、その単結晶性,特異形状性,
長寸法性という特徴を活かして、金属,セラミックおよ
び樹脂等の補強材やフィルター材,触媒担体,温度セン
サー,ガスセンサー,電磁波シールド材,導電材などの
ほかに、自転車および自動車のブレーキや軸受,摺動材
等にも利用することができる。
の電子部品やゴムの加硫促進剤,塗料等の顔料,イン
ク,合成樹脂,絵具,化粧品,窯業製品等の添加剤とし
て利用されている。また、その単結晶性,特異形状性,
長寸法性という特徴を活かして、金属,セラミックおよ
び樹脂等の補強材やフィルター材,触媒担体,温度セン
サー,ガスセンサー,電磁波シールド材,導電材などの
ほかに、自転車および自動車のブレーキや軸受,摺動材
等にも利用することができる。
ところで、一般的な工業用ウィスカーとしてはチタン
酸カリウムや窒化珪素,炭化珪素などがあり、これらが
分散含有されている複合材料において、マトリックス特
にプラスチック材料との結合性を強めるために、シリコ
ン系またはチタン系のカップリング剤でウィスカーの表
面処理が施されている。
酸カリウムや窒化珪素,炭化珪素などがあり、これらが
分散含有されている複合材料において、マトリックス特
にプラスチック材料との結合性を強めるために、シリコ
ン系またはチタン系のカップリング剤でウィスカーの表
面処理が施されている。
そこで、発明者らは、酸化亜鉛ウィスカーについて
も、その表面処理剤として上述のようなシリコン系また
はチタン系のカップリング剤を使用することを検討し
た。
も、その表面処理剤として上述のようなシリコン系また
はチタン系のカップリング剤を使用することを検討し
た。
発明が解決しようとする課題 その結果、上述のカップリング剤で表面処理が施され
た酸化亜鉛ウィスカーを種々のマトリックス材に混入さ
せて複合材としたとき、これらの表面処理のみでは十分
な特性が得られず、特に弾性や引張強度の面で十分な効
果が認められないことが多々あることが判明した。
た酸化亜鉛ウィスカーを種々のマトリックス材に混入さ
せて複合材としたとき、これらの表面処理のみでは十分
な特性が得られず、特に弾性や引張強度の面で十分な効
果が認められないことが多々あることが判明した。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明の方法は、酸化珪
素を酸化亜鉛ウィスカーに混合し、加熱処理する。
素を酸化亜鉛ウィスカーに混合し、加熱処理する。
作用 本発明の方法においては、微細で特異な形状の酸化亜
鉛ウィスカーに酸化珪素を混合し、高温度で加熱処理す
ることで、ウィスカーの表面に縞状の凹凸部を連続して
発現される。
鉛ウィスカーに酸化珪素を混合し、高温度で加熱処理す
ることで、ウィスカーの表面に縞状の凹凸部を連続して
発現される。
実施例 以下本発明の実施例および比較例について説明する。
〔実施例1〕 粒子の形状が粒状である酸化珪素を酸化亜鉛ウィスカ
ーに混合し、この混合物を加熱炉中に入れて、温度1000
℃で2時間加熱した。加熱処理後、酸化珪素を取り除い
た。
ーに混合し、この混合物を加熱炉中に入れて、温度1000
℃で2時間加熱した。加熱処理後、酸化珪素を取り除い
た。
上記酸化亜鉛ウィスカーをエポキシ樹脂に加えて分散
させて複合組成物を作製し、これを引張試験に供した。
引張試験はJISK−7054およびJISK−7113の規定にもとづ
いて行った。その結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウ
ィスカーは、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複
合組成物に比べて、弾性率が1.5倍、引張強度が1.2倍向
上していることが認められた。
させて複合組成物を作製し、これを引張試験に供した。
引張試験はJISK−7054およびJISK−7113の規定にもとづ
いて行った。その結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウ
ィスカーは、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複
合組成物に比べて、弾性率が1.5倍、引張強度が1.2倍向
上していることが認められた。
〔実施例2〕 粒子の形状が粒状である酸化珪素を酸化亜鉛ウィスカ
ーに混合し、この混合物を加熱炉中に入れて、温度1150
℃で1.5時間加熱した。加熱処理後、酸化珪素を取り除
いた。このようにして変性された酸化亜鉛ウィスカーを
エポキシ樹脂に加えて分散させて、複合組成物を得た。
ーに混合し、この混合物を加熱炉中に入れて、温度1150
℃で1.5時間加熱した。加熱処理後、酸化珪素を取り除
いた。このようにして変性された酸化亜鉛ウィスカーを
エポキシ樹脂に加えて分散させて、複合組成物を得た。
この複合組成物について実施例と同じ方法で引張試験
をした。その結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウィス
カーは、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複合組
成物に比べて、弾性率が1.8倍、引張強度が1.7倍向上し
ていることが認められた。
をした。その結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウィス
カーは、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複合組
成物に比べて、弾性率が1.8倍、引張強度が1.7倍向上し
ていることが認められた。
〔実施例3〕 粒子の形状が板状である酸化珪素を酸化亜鉛ウィスカ
ーに混合し、この混合物を加熱炉中に入れて、温度1150
℃で1.5時間加熱した。加熱処理後、酸化珪素を取り除
いた。このようにして変性された酸化亜鉛ウィスカーを
エポキシ樹脂に加えて分散させて、複合組成物を得た。
ーに混合し、この混合物を加熱炉中に入れて、温度1150
℃で1.5時間加熱した。加熱処理後、酸化珪素を取り除
いた。このようにして変性された酸化亜鉛ウィスカーを
エポキシ樹脂に加えて分散させて、複合組成物を得た。
この複合組成物について実施例と同じ方法で引張試験
をした。その結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウィス
カーは、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複合組
成物に比べて、弾性率が1.7倍、引張強度が1.5倍向上し
ていることが認められた。
をした。その結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウィス
カーは、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複合組
成物に比べて、弾性率が1.7倍、引張強度が1.5倍向上し
ていることが認められた。
〔実施例4〕 粒状の酸化珪素を酸化亜鉛ウィスカーに混合し、この
混合物を加熱炉中に入れて、温度1350℃で1時間加熱し
た。加熱処理後、酸化珪素を取り除いた。このようにし
て変性された酸化亜鉛ウィスカーをエポキシ樹脂に加え
て分散させて、複合組成物を得た。
混合物を加熱炉中に入れて、温度1350℃で1時間加熱し
た。加熱処理後、酸化珪素を取り除いた。このようにし
て変性された酸化亜鉛ウィスカーをエポキシ樹脂に加え
て分散させて、複合組成物を得た。
この複合組成物について実施例1と同じ方法で引張試
験をした結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウィスカー
は、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複合組成物
に比べて、弾性率が1.8倍、引張強度が1.5倍向上してい
ることが認められた。
験をした結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウィスカー
は、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複合組成物
に比べて、弾性率が1.8倍、引張強度が1.5倍向上してい
ることが認められた。
〔実施例5〕 粒状の酸化珪素を酸化亜鉛ウィスカーに混合し、この
混合物を加熱炉中に入れて、温度1000℃で2時間加熱し
た。加熱処理後、酸化珪素を取り除いた。このようにし
て変性された酸化亜鉛ウィスカーをシランカップリング
剤(日本ユニカ株式会社の「A−186」)で表面処理し
た後、エポキシ樹脂に加えた。
混合物を加熱炉中に入れて、温度1000℃で2時間加熱し
た。加熱処理後、酸化珪素を取り除いた。このようにし
て変性された酸化亜鉛ウィスカーをシランカップリング
剤(日本ユニカ株式会社の「A−186」)で表面処理し
た後、エポキシ樹脂に加えた。
この複合組成物について実施例1と同じ方法で引張試
験をした結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウィスカー
は、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複合組成物
に比べて、弾性率が2倍、引張強度が1.8倍向上してい
ることが認められた。
験をした結果、本実施例による変性酸化亜鉛ウィスカー
は、未処理の酸化亜鉛ウィスカーを使用した複合組成物
に比べて、弾性率が2倍、引張強度が1.8倍向上してい
ることが認められた。
酸化亜鉛ウィスカーをシランカップリング剤(日本ユ
ニカ株式会社の「A−186」)で、表面処理してから、
エポキシ樹脂に加えて複合組成物を作製し、それについ
て実施例1と同じ方法で引張試験をした。
ニカ株式会社の「A−186」)で、表面処理してから、
エポキシ樹脂に加えて複合組成物を作製し、それについ
て実施例1と同じ方法で引張試験をした。
その結果、この複合組成物は、未処理の酸化亜鉛ウィ
スカーを使用した複合組成物に比べて、弾性率が1.1
倍、引張強度が1.2倍しか向上していなかった。
スカーを使用した複合組成物に比べて、弾性率が1.1
倍、引張強度が1.2倍しか向上していなかった。
以上の結果をまとめて下表に示す。
上述の実施例では、マトリクス材料としてエポキシ樹
脂を使用して場合について述べたが、これに限られるも
のではなく、他の樹脂やセラミックス,金属をマトリク
スとする複合材料においても弾性率や引張強度の向上に
有用であることは言うまでもないことである。
脂を使用して場合について述べたが、これに限られるも
のではなく、他の樹脂やセラミックス,金属をマトリク
スとする複合材料においても弾性率や引張強度の向上に
有用であることは言うまでもないことである。
これは、上述のようにして変性された酸化亜鉛ウィス
カーは、その核部から伸びる複数の針状結晶部に縞状の
凹凸部が連続して形成されており、この特異な形状が、
複合材料の構成要素のひとつとして用いたときに種々の
特長を発現させるものと推測される。
カーは、その核部から伸びる複数の針状結晶部に縞状の
凹凸部が連続して形成されており、この特異な形状が、
複合材料の構成要素のひとつとして用いたときに種々の
特長を発現させるものと推測される。
とも同時に確認した。
発明の効果 本発明はの方法は、酸化珪素を酸化亜鉛ウィスカーに
混合し、熱処理するので、得られる酸化亜鉛ウィスカー
は樹脂やセラミックス,金属との複合材料においては、
その引張強度,弾性をいちじるしく向上させることがで
きる。そして、特異な形状を利用することでウィスカー
の用途をさらに拡大することができる。
混合し、熱処理するので、得られる酸化亜鉛ウィスカー
は樹脂やセラミックス,金属との複合材料においては、
その引張強度,弾性をいちじるしく向上させることがで
きる。そして、特異な形状を利用することでウィスカー
の用途をさらに拡大することができる。
第1図は本発明の方法によって得られる酸化亜鉛ウィス
カーの結晶構造を示す電子顕微鏡写真である。
カーの結晶構造を示す電子顕微鏡写真である。
Claims (2)
- 【請求項1】酸化珪素を酸化亜鉛ウィスカーに混合し、
加熱処理することを特徴とする酸化亜鉛ウィスカーの変
成方法。 - 【請求項2】酸化亜鉛ウィスカーが核部とこの核部から
伸びた複数の針状結晶部とを有する請求項1記載の酸化
亜鉛ウィスカーの変成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29824389A JP2600931B2 (ja) | 1989-11-16 | 1989-11-16 | 酸化亜鉛ウィスカーの変成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29824389A JP2600931B2 (ja) | 1989-11-16 | 1989-11-16 | 酸化亜鉛ウィスカーの変成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03160000A JPH03160000A (ja) | 1991-07-09 |
JP2600931B2 true JP2600931B2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=17857090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29824389A Expired - Lifetime JP2600931B2 (ja) | 1989-11-16 | 1989-11-16 | 酸化亜鉛ウィスカーの変成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2600931B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101580735B1 (ko) * | 2014-04-30 | 2015-12-28 | 엘지전자 주식회사 | 조명 장치 |
-
1989
- 1989-11-16 JP JP29824389A patent/JP2600931B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03160000A (ja) | 1991-07-09 |
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