JP2600560Y2 - 動力操向装置 - Google Patents

動力操向装置

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JP2600560Y2
JP2600560Y2 JP1992005356U JP535692U JP2600560Y2 JP 2600560 Y2 JP2600560 Y2 JP 2600560Y2 JP 1992005356 U JP1992005356 U JP 1992005356U JP 535692 U JP535692 U JP 535692U JP 2600560 Y2 JP2600560 Y2 JP 2600560Y2
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cylinder
end cap
annular groove
wire
power steering
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JP1992005356U
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Inventor
俊尚 飛沢
良 三好
Original Assignee
株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、自動車等における例
えばラックアンドピニオン式の動力操向装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の動力操向装置には例えば
図5に示すものがある。この動力操向装置では、ステア
リングシャフトの回動に応動するピニオンと噛合するラ
ックが形成された操向リンク軸20はギヤハウジング2
1及びシリンダ22からなる外筒部材内に挿通され、外
筒部材の両端開口部には、前記操向リンク軸20の両端
部を囲繞するダストブーツ23が一体的に取り付けられ
ている。シリンダ22のダストブーツ23側の端部22
a内には、操向リンク軸20を軸方向に移動可能に挿通
させた軸受ブッシュ24及びエンドキャップ25が嵌入
されている。前記シリンダ端部22aの内面には環状溝
部26が形成される一方、エンドキャップ25の外面に
は環状溝部27が形成されており、これらの環状溝部2
6、27間にはエンドキャップ25の回転でワイヤ28
を引き込み挿入し、このワイヤ28でシリンダ端部22
aに対してエンドキャップ25が軸方向に係止されてい
る。また、シリンダ22のギヤハウジング21側の端部
22b内には、操向リンク軸20を軸方向に移動可能に
挿通させた軸受ブッシュ29が嵌入固定されている。操
向リンク軸20とシリンダ22との間は軸受ブッシュ2
4側でダストシール30A及びオイルシール30Bによ
り密封され、かつ軸受ブッシュ29側でダストシール3
1A及びオイルシール31Bにより密封されている。そ
して、前記操向リンク軸20にピストン32が固定さ
れ、このピストン32によりシリンダ22内には2つの
液室33、34が区画形成されており、これによって、
操舵助勢力発生用のパワーシリンダが構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の動力操向装置におけるエンドキャップ25の固定構
造では、シリンダ端部22aの内面とエンドキャップ2
5との間には間隙が少なからず存在しており、しかも、
シリンダ端部22aの内面とエンドキャップ25の外面
に形成した環状溝部26、27はワイヤ28の径より大
径に形成されている。このため、一方の液室33に作動
液が供給されてその圧力でピストン移動方向の反対方向
(図5の右方向)に移動する軸受ブッシュ24に押さ
れ、次いで前記ピストン移動方向(図5の左方向)に移
動した操向リンク軸20の図示しないタイロッドエンド
に押されてエンドキャップ25が軸方向にがたつくばか
りでなく、エンドキャップ25はシリンダ端部22a内
で半径方向にがたつき、騒音の発生原因となるおそれが
あった。
【0004】ところで、従来、上記のような不都合がな
いエンドキャップ固定構造を持った動力操向装置には例
えば実開昭57−91668号公報や実開昭58−17
9276号公報に記載されたものがある。前者の動力操
向装置では、図6に示すように、外周にフランジ35a
が形成されたナット35をシリンダ端部22aに螺挿さ
せてエンドキャップ25を軸受ブッシュ24に押し付
け、前記フランジ35aをその加締めで形成された突起
部36を介して前記シリンダ端部22aに形成された切
欠き部37に係合させて前記エンドキャップ25の押付
け状態を保持しており、また後者の動力操向装置では、
図7に示すように、エンドキャップ39の小径部39a
をシリンダ端部22aに嵌入させる一方、シリンダ端部
22aの外径部に止着リング42を介し止着された袋ナ
ット43を前記エンドキャップ39の大径部39bに螺
合させ、その締付けで前記大径部39bの小径部39a
との外径連設部40(段部)をシリンダ端部22aの端
面に押し付けている。従って、両者いずれも、エンドキ
ャップをがたつかないように固定できる反面、構成が複
雑でかつ高価になるという欠点がある。
【0005】この考案は前記課題を解決するためになし
たもので、従来のワイヤ式エンドキャップ固定構造の動
力操向装置においてシリンダ端部内でエンドキャップが
半径方向及び軸方向にがたつかないようにすることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この考案は、ステアリングシャフトの回動に応動
する操向リンク軸が挿通したシリンダの端部内面に環状
溝部を形成する一方、前記シリンダの端部に嵌入され、
前記操向リンク軸が挿通したエンドキャップの外面に環
状溝部を形成し、この環状溝部と前記環状溝部との間に
前記エンドキャップの回転でワイヤを引き込み挿入し、
このワイヤを介し前記シリンダに対して前記エンドキャ
ップを軸方向に係止した動力操向装置において、前記ワ
イヤの内周部及び外周部を凹凸に形成し、該ワイヤの外
周側凸部を前記シリンダ側の環状溝部の底部に当接さ
せ、かつ該ワイヤの内周側凸部を前記エンドキャップ側
の環状溝部の底部に当接させたものである。
【0007】
【作用】エンドキャップ組付けは、エンドキャップ側の
環状溝部とシリンダ側の環状溝部との間にエンドキャッ
プの回転でワイヤを引き込むことで行う。
【0008】前記ワイヤに設けた外周側凸部がシリンダ
側の環状溝部の底部に当接し、内周側凸部がエンドキャ
ップ側の環状溝部の底部に当接しているから、このワイ
ヤによりエンドキャップの半径方向及び軸方向のがたつ
きが抑制される
【0009】
【実施例】以下、この考案の実施例を図1〜図4により
説明する。
【0010】図1、図2は動力操向装置のシリンダ端部
の一例を示す部分断面図、C−C線に沿う一部省略の拡
大断面図、図3は図2の部分拡大図、図4は動力操向装
置のシリンダ端部の他の例を示す図3に対応した断面図
である。
【0011】シリンダ1は筒体に形成されており、この
シリンダ1のダストブーツ側の端部1aの内面には断面
半円である環状溝部2が形成され、該端部1aには、前
記環状溝部2に臨ませてワイヤ挿入用窓孔部3が穿設さ
れている。
【0012】このシリンダ端部1aには、操向リンク軸
4を挿通させた環状のエンドキャップ5が嵌入されてお
り、このエンドキャップ5の外周面には断面半円である
環状溝部6が形成され、この環状溝部6内には、ワイヤ
7の先端部を引掛けるワイヤ係合孔8が形成される一
方、前記エンドキャップ5のダストブーツ側の端部5a
の内周部に治具係止部9が形成されている。
【0013】また、前記シリンダ端部1aのエンドキャ
ップ5より内側には軸受ブッシュ10が嵌入されてお
り、この軸受ブッシュ10の内面にはラックシール11
が装着され、外面にはOリング12が装着され、これら
のラックシール11及びOリング12によりシリンダ1
と操向リンク軸4との間が密封されている。
【0014】前記ワイヤ7はシリンダの軸方向及び半径
方向に蛇行状に形成された弾性部材からなるもので、先
端部には、折曲状態の引掛部7aが形成されている。そ
して、この引掛部7aがエンドキャップ5側の環状溝部
6内のワイヤ係合孔8に引掛けられて、エンドキャップ
5の回転でシリンダ1側の環状溝部2とエンドキャップ
5側の環状溝部6との間に引き込まれて挿入されてお
り、これによってワイヤ7の内周部及び外周部が凹凸に
形成され、該ワイヤ7の外周側凸部7bがシリンダ1側
の環状溝部2の底部に当接し、かつ内周側凸部7cがエ
ンドキャップ5側の環状溝部6の底部に当接している。
【0015】このようなワイヤ7により前記エンドキャ
ップ5は前記シリンダ1に対し軸方向に係止されてい
る。
【0016】このように構成された動力操向装置の組立
てをまず説明する。
【0017】シリンダ端部1aに軸受ブッシュ10及び
エンドキャップ5を嵌入する。その際、シリンダ端部1
aのワイヤ挿入用窓孔部3からエンドキャップ5のワイ
ヤ係合孔8が見えるように配置する。
【0018】次いで、ワイヤ挿入用窓孔部8を通してエ
ンドキャップ5のワイヤ係合孔8にワイヤ7の引掛部7
cを引掛ける。そして、図示しない治具をエンドキャッ
プ5の治具係止部9に引掛けてエンドキャップ5を図2
の矢印方向に回転させると、その回転につれてワイヤ7
は対応するシリンダ1側の環状溝部2とエンドキャップ
5側の環状溝部6との間に引き込まれる。そして、ワイ
ヤ7の先端部がワイヤ挿入用窓孔部3内に現れた時、シ
リンダ1側の環状溝部2内に収まるようにワイヤ7の後
端部を切断してエンドキャップ組付け作業が完了する。
【0019】しかして、ワイヤ7の外周側凸部7bがシ
リンダ1側の環状溝部2の底部に当接し、かつ該ワイヤ
7の内周側凸部7cがエンドキャップ5側の環状溝部6
の底部に当接するから、このワイヤ7によってエンドキ
ャップ5はシリンダ端部1aの内面に弾発支持される。
このため、エンドキャップ5の半径方向及び軸方向のが
たつきが抑制される。
【0020】また、シリンダ1内とエンドキャップ5内
に挿通させた操向リンク軸4は前記軸受ブッシュ10に
より支持され、軸受ブッシュ10とシリンダ1との間は
Oリング12により、軸受ブッシュ10と操向リンク軸
4との間はラックシール12によりそれぞれ密封され
る。
【0021】尚、この実施例では、ワイヤ7を蛇行状に
形成して、シリンダ1側の環状溝部2の底部に当接する
外周側凸部7b及びエンドキャップ5側の環状溝部6の
底部に当接する内周側凸部7cを互い違いに形成した
が、図4に示すようにワイヤ17を中空管に形成し、こ
のワイヤ17を間隔をおき部分的に縮径させてシリンダ
1側の環状溝部2の底部に当接する外周側凸部17b及
びエンドキャップ5側の環状溝部6の底部に当接する内
周側凸部17cを対応させて形成しても同効である。
【0022】
【考案の効果】以上の通りこの考案は、ステアリングシ
ャフトの回動に応動する操向リンク軸が挿通したシリン
ダの端部内面に環状溝部を形成する一方、前記シリンダ
の端部に嵌入され、前記操向リンク軸が挿通したエンド
キャップの外面に環状溝部を形成し、この環状溝部と前
記環状溝部との間に前記エンドキャップの回転でワイヤ
を引き込み挿入し、このワイヤを介し前記シリンダに対
して前記エンドキャップを軸方向に係止した動力操向装
置であるから、従来と同様に簡単かつ安価で済む。ま
た、前記ワイヤの内周部及び外周部を凹凸に形成し、該
ワイヤの外周側凸部をシリンダ側の環状溝部の底部に当
接させ、かつ該ワイヤの内周側凸部をエンドキャップ側
の環状溝部の底部に当接させたから、エンドキャップの
半径方向及び軸方向のがたつきを確実に抑制でき、これ
による騒音の発生防止が図れると共に、操向リンク軸の
中心精度が出し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例である動力操向装置のシリ
ンダ端部を示す部分断面図である。
【図2】図1のC−C線に沿う一部省略の拡大断面図で
ある。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】この考案の他の実施例である動力操向装置のシ
リンダ端部を示す図3に対応した断面図である。
【図5】従来例である動力操向装置を示す部分断面図で
ある。
【図6】他の従来例である動力操向装置のシリンダ端部
を示す部分断面図である。
【図7】更に他の従来例である動力操向装置のシリンダ
端部を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 1a シリンダ端部 2 シリンダ側の環状溝部 3 ワイヤ挿入用窓孔部 4 操向リンク軸 5 エンドキャップ 6 エンドキャップ側の環状溝部 7 ワイヤ 7b 外周側凸部 7c 内周側凸部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングシャフトの回動に応動する
    操向リンク軸が挿通したシリンダの端部内面に環状溝部
    を形成する一方、前記シリンダの端部に嵌入され、前記
    操向リンク軸が挿通したエンドキャップの外面に環状溝
    部を形成し、この環状溝部と前記環状溝部との間に前記
    エンドキャップの回転でワイヤを引き込み挿入し、この
    ワイヤを介し前記シリンダに対して前記エンドキャップ
    を軸方向に係止した動力操向装置において、前記ワイヤ
    の内周部及び外周部を凹凸に形成し、該ワイヤの外周側
    凸部を前記シリンダ側の環状溝部の底部に当接させ、か
    つ該ワイヤの内周側凸部を前記エンドキャップ側の環状
    溝部の底部に当接させたことを特徴とする動力操向装
    置。
JP1992005356U 1992-01-17 1992-01-17 動力操向装置 Expired - Lifetime JP2600560Y2 (ja)

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JPH0558561U JPH0558561U (ja) 1993-08-03
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6568698B2 (en) 2000-07-28 2003-05-27 Koyo Seiko Co., Ltd. Rack-pinion type steering apparatus

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