JP2598997B2 - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

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JP2598997B2
JP2598997B2 JP1137890A JP13789089A JP2598997B2 JP 2598997 B2 JP2598997 B2 JP 2598997B2 JP 1137890 A JP1137890 A JP 1137890A JP 13789089 A JP13789089 A JP 13789089A JP 2598997 B2 JP2598997 B2 JP 2598997B2
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感光性平版印刷版に関し、更に詳しくは、
親水性表面を有する支持体との接着性が改良され、かつ
アルカリ性水溶液に可溶性の光重合性感光層を設けた感
光性平版印刷版に関する。
〔従来の技術及びその解決すべき課題〕
光重合性組成物を感光性平版印刷版の感光性画像形成
層として用いる試みは多く、特公昭46−32714号公報に
開示されているようなバインダーとしてのポリマー、モ
ノマー及び光重合開始剤から成る基本組成、特公昭49−
34041号公報に開示されているようなバインダーとして
のポリマーに不飽和二重結合を導入し、硬化効率を改善
した組成、特公昭48−38403号、特公昭53−27605号の各
公報及び英国特許第1388492号明細書等に開示されてい
るような新規な光重合開始剤を用いた組成等が知られて
いる。
しかしながら、感光層は、アルミニウム支持体との接
着力が不十分なためそのままで用いると、現像中にブラ
シなどでこすることにより画像が剥離したり、傷を生じ
たりして、十分な画像強度が得られず、特に、低露光時
ではこの傾向が顕著なため、結果的に感度が低くなるな
ど問題となっていた。
この接着性不良を改良するため、多くの試みがなされ
ている。例えば、特開昭54−72104号、米国特許3905815
号の各明細書に開示されているようなネガ作用ジアゾ樹
脂を下塗り層として用いる試み、特開昭61−38943号に
開示されるようなジアゾ樹脂を感光性組成物中へ添加す
る試み、各種接着層を用いる試み、例えば、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂を下塗りに用いる
試みがあり、また、支持体側の接着力を高めるために、
特公昭46−26521号明細書に記載されるアルミニウム支
持体上に設けた陽極酸化皮膜をリン酸アノダイズする方
法や特開昭49−8428号、特開昭49−12903号、特開昭50
−138903号、特開昭49−93101号の各明細書に記載され
ている硫酸電解後、リン酸やポリリン酸又はアルカリ液
を用いてエッチング処理して、アノダイズのポア径を拡
げたアルミニウム支持体を用いる方法が知られている。
しかしながら、これらの方法では、平版印刷版を例え
ばアルカリ水からなる現像液で現像する場合には、平版
印刷版としての性能が不十分であり、例えば、ネガ作用
ジアゾを用いる場合には、アルカリ性現像液への溶解性
が悪く、結果的に非画像部に、ジアゾ樹脂及び感光層が
残膜として残ってしまい、印刷時の汚れとなるなど問題
となっている。
また、各種接着層を用いる場合にも、現像時の徐去さ
れ易さと、画像部となった場合の接着力との相反する性
能の両立が出来ない。更に、アルミニウム支持体側か
ら、接着力を高める方法の場合には、感光層との接着力
が高まると同時に、印刷時に非画像部のアルミニウム支
持体がインキを受け付け易くなり、そのため、汚れ易く
なってしまう等の問題点があった。
従って、本発明は、光重合性感光性組成物を用い、そ
れにより得られる感光層のすぐれた性能を保持しつつ、
アルカリ性現像液で現像出来るとともに、印刷性能にす
ぐれた平版印刷版を与える、感光性平版印刷版を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、親水性表面を有する支持体上に、エチレン
性不飽和結合を有する重合可能な化合物、光重合開始剤
及びアルカリ水可溶性又はアルカリ水膨潤性で、かつフ
ィルム形成可能な高分子重合体とからなる光重合性組成
物から形成した感光層と、必要により中間層とを有する
感光性平版印刷版において、特定の繰り返し単位を少な
くとも1個有するジアゾ樹脂を、その中間層又は感光層
中に含有させることによって上記目的が達成されること
を見い出し、この知見に基づいて本発明に到達したもの
である。
即、本発明は、親水性表面を有する支持体上に、エチ
レン性不飽和結合を有する重合可能な化合物、光重合開
始剤及びアルカリ水可溶性又はアルカリ水膨潤性で、か
つフィルム形成可能な高分子重合体からなる光重合性組
成物から形成した感光層と、必要により中間層とを有す
る感光性平版印刷版において、以下の一般式(I)で示
される繰り返し単位を少なくとも1個有するジアゾ樹脂
を、その中間層又は感光層中に含有させることを特徴と
する感光性平版印刷版に関する。
〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよいアル
キル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシエス
テル基又はカルボキシル基を示し、R2はカルボキシル基
又は少なくとも1個のカルボキシル基を有する基を示
し、R3は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示
し、R4は、水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示
し、X-はアニオンを示し、そしてYは−NH−、−O−又
は−S−を示す。〕 以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の光重合性組成物におけるエチレン性不飽和結
合を有する重合可能な化合物とは、その化学構造中に少
なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する化合物で
あって、モノマー、プレポリマー、即ち2量体、3量体
及び他のオリゴマーそれらの混合物ならびにそれらの共
重合体などの化学的形態をもつものである。それらの例
としては不飽和カルボン酸及びその塩、不飽和カルボン
酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和
カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙
げられる。
不飽和カルボン酸の具体例としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン
酸、マレイン酸などがある。
不飽和カルボン酸の塩としては、前述の酸のアルカリ
金属塩、例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩などがあ
る。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸との
エステルの具体例としてはアクリル酸エステル、例えば
エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリ
レート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プ
ロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリア
クリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレ
ート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペン
タエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアク
リレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリ
スリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレー
ト、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペ
ンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、
ポリエステルアクリレートオリゴマー等が挙げられる。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエステルグリコールジメタ
クリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオール
ジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペ
ンタエリスリトールジメタクリレート、ソルビトールト
リメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレー
ト、ビス−〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロ
キシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス〔p
−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメ
タン等が挙げられる。イタコン酸エステルとしては、エ
チレングリコールジイタコネート、プロピレングリコー
ルジイタコネート、1,3−ブタンジオールイタコネー
ト、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチ
レングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトール
ジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等が
挙げられる。クロトン酸エステルとしては、エステルグ
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。イソ
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイ
ソクロネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネー
ト、ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げられ
る。マレイン酸エステルとしては、エチレングリコール
ジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペン
タエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレ
ート等が挙げられる。更に、前述のエステルの混合物も
挙げることができる。
脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミ
ドの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、
メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレ
ンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−
メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリ
ルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレン
ビスメタクリルアミド等が挙げられる。
その他の例としては、特公昭48−41708号公報に記載
されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有す
るポリイソシアネート化合物に、下記の一般式(II)で
示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加せしめ
た1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニ
ルウレタン化合物等が挙げられる。
CH2=C(R)COOCH2CH(R′)OH (II) (ただし、R及びR′は水素原子又はメチル基を示
す。) 本発明で使用される光重合開始剤としては、米国特許
第2,367,660号明細書に開示されているビシナールポリ
ケタルドニル化合物、米国特許第2,367,661号及び第2,3
67,670号明細書に開示されているα−カルボニル化合
物、米国特許第2,448,828号明細書に開示されているア
シロインエーテル、米国特許第2,722,512号明細書に開
示されているα−炭化水素で置換された芳香族アシロイ
ン化合物、米国特許第3,046,127号及び第2,951,758号明
細書に開示されている多核キノン化合物、米国特許第3,
549,367号明細書に開示されているトリアリールイミダ
ゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組合せ、米
国特許第3,870,524号明細書に開示されているベンゾチ
アゾール系化合物、米国特許第4,239,850号明細書に開
示されているベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチ
ル−s−トリアジン系化合物及び米国特許第3,751,259
号明細書に開示されているアクリジン及びフェナジン化
合物、米国特許第4,212,970号明細書に開示されている
オキサジアゾール化合物等が含まれ、その使用量は光重
合性組成物の総重量を基準にして、約0.5重量%〜約15
重量%、好ましくは2〜10重量%の範囲である。
本発明で用いるアルカリ水可溶性又は膨潤性で、かつ
フィルム形成可能な高分子重合体としては、特公昭59−
44615号明細書に記載されているようなベンジル(メ
タ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じて
その他の付加重合性ビニルモノマー共重合体;特公昭54
−34327号明細書に記載されているようなメタクリル酸
/メタクリル酸メチル又はエステル/メタクリル酸アル
キル共重合体;その他特公昭58−12577号、特公昭54−2
5957号、特開昭54−92723号各明細書に記載されている
ような(メタ)アクリル酸共重合体;特開昭59−53836
号明細書に記載されているようなアリル(メタ)アクリ
レート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付
加重合性ビニルモノマー共重合体、特開昭59−71048号
明細書に記載される無水マレイン酸共重合体にペンタエ
リスリトールトリアクリレートを半エステル化で付加さ
せたものやビニルメタクリレート/メタクリル酸/必要
に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー共重合体等
の重合体中に−COOH、 −PO3H2、−SO3H、−SO2NH2、 −SO2NHCO−基を有し、酸価50〜200の酸性ビニル共重合
体を挙げることが出来る。
特にこれらの中でベンジル(メタ)アクリレート/
(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性
ビニルモノマー共重合体及びアリル(メタ)アクリレー
ト/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重
合性ビニルモノマー共重合体が好適である。
これらの高分子重合体は、単独又は二種類以上の混合
物として用いることが出来る。高分子重合体の分子量
は、その重合体の種類により広範な値をとりうるが、一
般には5,000〜100万、好ましくは、1万〜50万のものが
好適である。高分子重合体の使用量は、全光重合性組成
に対して10%〜90%、好ましくは、30〜85%である。
本発明で用いられるジアゾ樹脂は、以下の一般式
(I)で示される繰り返し単位を少なくとも1個有す
る。
上記式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい
アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ
エステル基又はカルボキシル基を示し、好ましくは水素
原子、炭素数1〜5個のアルキル基、炭素数1〜3個の
アルコキシ基又はヒドロキシ基を示す。
R2はカルボキシル基又は少なくとも1個のカルボキシ
ル基を有する基を示し、好ましくはカルボキシル基又
は、少なくとも1個のカルボキシル基を有する炭素数15
以下の基を示す。
R3は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示し、
好ましくは水素原子又は炭素数1〜3個のアルコキシ基
を示す。
R4は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示し、
好ましくは水素原子又は炭素数1〜3個のアルコキシ基
を示す。
X-はアニオンを示し、好ましくは、pKaが4以下の無
機酸又は有機酸のアニオンを示し、具体的には、ハロゲ
ン化水素酸、例えば弗化水素酸、塩化水素酸、臭化水素
酸、硫酸、硝酸、リン酸(5価のリン)、特にオルトリ
ン酸、無機イソ−及びヘテロ多酸、例えばリンタングス
テン酸、リンモリブデン酸、脂肪族又は芳香族ホスホン
酸あるいはその半エステル、アルソン酸、ホスフィン
酸、トリフルオロ酢酸などのフルオロカルボン酸、アミ
ドスルホン酸、セレン酸、弗硼化水素酸、ヘキサフルオ
ロリン酸、過塩酸、更に脂肪族及び芳香族スルホン酸、
例えばメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸などのフルオロアルカンスルホン酸、ラウリルスルホ
ン酸、ジオクチルスルホコハク酸、ジシクロヘキシルス
ルホコハタ酸、カンファースルホン酸、トリルオキシ−
3−プロパンスルホン酸、ノニルフェノキシ−3−プロ
パンスルホン酸、ノニルフェノキシ−4−ブタンスルホ
ン酸、ジブチルフェノキシ−3−プロパンスルホン酸、
ジアミルフェノキシ−3−プロパンスルホン酸、ジノニ
ルフェノキシ−3−プロパンスルホン酸、ジブチルフェ
ノキシ−4−ブタンスルホン酸、ジノニルフェノキシ−
4−ブタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエン
スルホン酸、メシチレンスルホン酸、p−クロロベンゼ
ンスルホン酸、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸、ス
ルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、
p−アセチルベンゼンスルホン酸、5−ニトロ−o−ト
ルエンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3
−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスル
ホン酸、2−クロロ−5−ニトロベンゼンスルホン酸、
ブチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン
酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ブトキシベンゼンス
ルホン酸、ドデシルオキシベンゼンスルホン酸、2−メ
トキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスル
ホン酸、イソプロピルナフタレンスルホン酸、ブチルナ
フタレンスルホン酸、ヘキシルナフタレンスルホン酸、
オクチルナフタレンスルホン酸、ベトキシナフタレンス
ルホン酸、ドデシルオキシナフタレンスルホン酸、ジブ
シルナフタレンスルホン酸、ジオクチルナフタレンスル
ホン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、トリ
ブチルナフタレンスルホン酸、1−ナフトール−5−ス
ルホン酸、ナフタリン−1−スルホン酸、ナフタリン−
2−スルホン酸、1,8−ジニトロ−ナフタリン−3,6−ジ
スルホン酸、4,4′−ジアジト−スチルベン−3,3′−ジ
スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−
スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−
スルホン酸及び1,2−ナフトキノン−1−ジアジド−4
−スルホン酸のアニオン又はこれらのアニオンの混合物
が含まれる。これらのアニオンの中で特に好ましいもの
は、ヘキサフルオロリン酸、メタンスルホン酸、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸又は2−メトキシ−4−ヒドロキ
シ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸のアニオンであ
る。
Yは−NH−、−O−、又は−S−を示し、好ましくは
−NH−を示す。
本発明に用いるジアゾ樹脂の合成法としては、例えば
4−ジアゾジフェニルアミン骨格、4−ジアゾフェニル
エーテル骨格又は4−ジアゾジフェニルスルフィド骨格
を有するジアゾ単量体と、カルボキシル基を有するアル
デヒド又はそのアセタールをモル比で各々好ましくは1:
10〜1:0.05、更に好ましくは1:2〜1:0.2の割合で酸性媒
体中で縮合させる方法が挙げられる。縮合反応を行う際
には、生成するジアゾ樹脂のカルボン酸価及び分子量を
調整するためにホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、iso−ブチ
ルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトン、メチルエ
チルケトン又はアセトフェノンのようなカルボキシル基
を有していない活性カルボニル化合物又はそれらのアセ
タールを縮合剤として使用することができる。上記活性
カルボニル化合物としては、ホルムアルデヒドが最も好
ましく、その仕込み比はジアゾ単量体に対してモル比
で、好ましくは1:0〜1:5、更に好ましくは1:0.1〜1:1で
ある。なお、カルボキシル基を有するアルデヒドとカル
ボキシ基を有していない活性カルボニル化合物を併用す
る場合、まず、ジアゾ単量体とカルボキシル基を有する
アルデヒドとを酸性媒体中で縮合させ、その後に、より
反応性の高い、例えばホルムアルデヒドのようなカルボ
キシル基を有していない活性カルボニル化合物を用いて
後縮合を行なうと、より高分子量のジアゾ樹脂を得るこ
とができる。
上記ジアゾ単量体の具体例としては、例えば4−ジア
ゾジフェニルアミン、4′−ヒドロキシ−4−ジアゾフ
ェニルアミン、4′−メトキシ−4−ジアゾジフェニル
アミン、4′−エトキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4′−n−プロポキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4′−i−プロポキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4′−メチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′
−エチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−n−プ
ロピル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−i−プロ
ピル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−n−ブチル
−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−ヒドロキシメチ
ル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−β−ヒドロキ
シエチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′−γ−ヒ
ドロキシプロピル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′
−メトキシメチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′
−エトキシメチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4′
−β−メトキシエチル−4−ジアゾジフェニルアミン、
4′−β−エトキシエチル−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4′−カルボメトキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4′−カルボエトキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4′−カルボキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、
4−ジアゾ−3−メトキシ−ジフェニルアミン、4−ジ
アゾ−2−メトキシジフェニルアミン、2′メトキシ−
4−ジアゾジフェニルアミン、3−メチル−4−ジアゾ
ジフェニルアミン、3−エチル−4−ジアゾジフェニル
アミン、3′−メチル−4−ジアゾジフェニルアミン、
3−エトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、3−ヘキ
シロキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、3−β−ヒド
ロキシエトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、2−メ
トキシ−5′−メチル−4−ジアゾジフェニルアミン、
4−ジアゾ−3−メトキシ−6−メチルジフェニルアミ
ン、3,3′−ジメシル−4−ジアゾジフェニルアミン、
3′−n−ブトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、3,
4′−ジメトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、2′
−カルボキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、4−ジア
ゾジフェニルエーテル、4′−メトキシ−4−ジアゾジ
フェニルエーテル、4′−メチル−4−ジアゾジフェニ
ルエーテル、3,4′−ジメトキシ−4−ジアゾジフェニ
ルエーテル、4′−カルボキシ−4−ジアゾジフェニル
エーテル、3,3′−ジメチル−4−ジアゾジフェニルエ
ーテル、4−ジアゾジフェニルスルフィド、4′−メチ
ル−4−ジアゾジフェニルスルフィド、4′−メチル−
2,5−ジメトキシ−4−ジアゾジフェニルスルフィドな
どが挙げられる。
上記カルボキシル基を有するアルデヒド又はそのアセ
タールとしては、好ましくは下記一般式(III)で示さ
れる構造を有するアルデヒド又はそれらのアセタールが
挙げられる。
〔式中、R5は単結合又は置換基を有していてもよい2価
の炭素数1〜14の有機基(例えば、脂肪族炭化水素基、
芳香族炭化水素基又はヘテロ環基など)を示す。R5に置
換しうる基としては、例えばアルキル基、アリール基、
アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、置換又は無置換アミノ基、カルボキシエステル
基又はカルボキシル基などが含まれる。〕 これらのカルボキシル基を有するアルデヒド又はその
アセタールの具体例としては、例えばグリオキシル酸、
マロンアルデヒド酸、スクシンアルデヒド酸、2−メチ
ルスクシンアルデヒド酸、2−メトキシスクシンアルデ
ヒド酸、2−ヒドロキシスクシンアルデヒド酸、2−ク
ロロスクシンアルデヒド酸、2−アミノスクシンアルデ
ヒド酸、グルタルアルデヒド酸、2−メチルグルタルア
ルデヒド酸、2−メトキシグルタルアルデヒド酸、2−
ヒドロキシグルタルアルデヒド酸、2−クロログルタル
アルデヒド酸、アジピンアルデヒド酸、ピメリンアルデ
ヒド酸、スベリンアルデヒド酸、アゼラインアルデヒド
酸、セバシンアルデヒド酸、2−ホルミルメチルコハク
酸、2−ホルミルエチルコハク酸、ホルミルメチルマロ
ン酸、ホルミルエチルマロン酸、N−(2−ホルミル−
2−ヒドロキシエチル)グリシン、N−(2−ホルミル
−2−ヒドロキシビニル)グリシン、4,6−ジオキソ−
ヘキサン酸、6−オキソ−2,4−ヘキサジエン酸、3−
ホルミルシクロヘキサンカルボン酸、4−ホルミルフェ
ニル酢酸、マレアルデヒド酸、フマルアルデヒド酸、ジ
ブロモマレアルデヒド酸、グルクロン酸、ガラクトロン
酸、マンヌロン酸、イドロン酸、グルロン酸、フタルア
ルデヒド酸、3,4−ジメトキシフタルアルデヒド酸、イ
ソフタルアルデヒド酸、テレフタルアルデヒド酸、3−
ホルミル−4−メトキシ安息香酸、4−ホルミルフタル
酸、5−ホルミルイソフタル酸、4−ホルミルメチルフ
タル酸、4−ホルミルエチルフタル酸、4−ホルミルエ
トキシフタル酸、5−ホルミルエトキシイソフタル酸、
4−カルボキシメチルフタル酸、3−ホルミル−1−ナ
フトエ酸、6−ホルミル−1−ナフトエ酸、又はそれら
のアセタール等が挙げられる。
本発明で用いるジアゾ樹脂を合成する際に使用する酸
性媒体の具体例としては、例えば、塩酸、リン酸、メタ
ンスルホン酸又は硫酸などの強酸が挙げられる。これら
は少なくとも30重量%、有利に70〜100重量%の濃度で
使用される。一般に残りは水であるが、部分的に又は完
全に有機溶剤、例えばメタノール、酢酸、N−メチルピ
ロリドン等から成っていてもよい。良好な結果は、例え
ば85〜93%−リン酸、80%−硫酸又は90%−メタンスル
ホン酸又はこれらの酸の混合物によって達成される。
縮合の際の温度は約0〜70℃、好ましくは約5〜50℃
である。
本発明で用いるジアゾ樹脂の分子量は、重量平均で約
500〜100,000の範囲であり、好ましくは約1,000〜10,00
0の範囲である。このジアゾ樹脂を感光層中に含有する
場合の含有量は0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量
%である。
必要に応じて本発明のジアゾ樹脂の他に特公昭47−11
67号公報、特開昭50−118802号公報、特公昭52−7364号
公報、及び特開昭59−222834号公報などの明細書に記載
されているようなジアゾ樹脂を、本発明のジアゾ樹脂に
対して50重量%以下の量で併用してもよい。
以上の他に感光層には更に熱重合防止剤を加えておく
ことが好ましく、例えばハイドロキノン、p−メトキシ
フェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガ
ロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′
−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール
等が有用であり、また場合によっては感光層の着色を目
的として染料もしくは顔料や焼出剤としてpH指示薬等を
添加することもできる。
更に、ジアゾ樹脂の安定化剤として、リンゴ酸、亜リ
ン酸、酒石酸、クエン酸、リン酸、ジピコリン酸、多核
芳香族スルホン酸及びその塩、スルホサリチル酸等を必
要に応じて添加することができる。また、空気中の酸素
の影響による重合禁止作用を防止するため、ワックス剤
を添加することができる。ワックス剤として用いられる
ものは、常温では固体であるが塗布液中では溶解し、塗
布・乾燥過程に表面に析出するようなものである。例え
ば、ステアリン酸、ベヘン酸のような高級脂肪酸、ステ
アリン酸アミド、ベヘン酸アミド等の高級脂肪酸アミ
ド、その他高級アルコール等が挙げられる。
エチレン性不飽和縮合を有する重合可能な化合物、光
重合開始剤及びアルカリ水可溶性又は膨潤性でかつフィ
ルム形成可能な高分子重合体を含む光重合性組成物は、
例えば、2−メトキシエタノール、2−メトキシエチル
アセテート、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレンジクロ
ライド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳
酸メチルなどの適当な溶剤の単独又はこれらを適当に組
合せた混合溶媒に溶解して支持体上に設けられ、その被
覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が適
当であり、好ましくは、0.5g〜5g/m2である。
本発明において、必要に応じて設けられる中間層のそ
の厚さは、任意に変更可能であるが、露光した時に、上
層の感光層と均一な結合形成反応を行い得る厚みでなけ
ればならない。通常乾燥固体で約1〜100mg/m2の塗布割
合がよく、5〜40mg/m2が特に良好である。
更に、ジアゾ樹脂の他に、ジアゾ安定化剤、増感剤、
ハレーション防止剤、高分子結合剤、界面活性剤など各
種添加剤を配合することも出来る。
ジアゾ樹脂の中間層に対する割合は、30重量%〜100
%、好ましくは、60〜100重量%である。
中間層を設けるには、本発明で用いるジアゾ樹脂、及
び任意の化合物を、溶剤に溶解し、支持体上へ塗布、乾
燥することによって形成される。この他、塗布以外の方
法としては、中間層用成分を含む溶液中への支持体浸漬
及び乾燥によっても得られる。
本発明で用いる親水性を有する表面を有する支持体
は、寸度的に安定な板状物であることが望ましい。かか
る寸度的に安定な板状物としては、従来印刷物の支持体
として使用されたものが含まれ、それらは本発明に好適
に使用することができる。かかる支持体としては、紙、
プラスチックス(例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレンなど)がラミネートされた紙、アルミ
ニウム(アルミニウム合金も含む。)、亜鉛、銅などの
ような金属の板、二酢酸セルロース、三酢酸セルロー
ス、プロピオン酸セルロース、酢酸セルロース、酢酸酪
酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタールなどのよ
うなプラスチックのフィルム、上記の如き金属がラミネ
ートもしくは蒸着された紙もしくはプラスチックフィル
ムなどが含まれる。これらの支持体のうち、アルミニウ
ム板は寸度的に著しく安定であり、しかも安価であるう
え、本発明の光重合性組成物との接着性が特に良好なの
で好ましい。更に、特公昭48−18327号公報に記載され
ているようなポリエチレンテレフタレートフィルム上に
アルミニウムシートが結合された複合体シートも好まし
い。
また、金属、特にアルミニウム支持体の場合には、砂
目立て処理、陽極酸化処理などの表面処理がなされてい
ることが好ましい。
更に、表面の親水性を高めるために、珪酸ソーダ、フ
ッ化ジルコニウム酸カリウム、リン酸塩等の水溶液への
浸漬処理を行うことが好ましい。米国特許第2,714,066
号明細書に記載されているように、砂目立てした後、珪
酸ナトリウム水溶液に浸漬処理されたアルミニウム板、
特公昭47−5125号公報に記載されているようにアルミニ
ウム板を陽極酸化処理した後に、アルカリ金属珪酸塩の
水溶液に浸漬処理したものも好適に使用される。
また、米国特許第3,658,662号明細書に記載されてい
るようなシリケート電着も有効である。
更に、特公昭46−27481号公報、特開昭52−58602号公
報、特開昭52−30503号公報に開示されているような電
解グレインを施した支持体と、上記陽極酸化処理及び珪
酸ソーダ処理を組合せた表面処理も有用である。
更に、特開昭56−28893号公報に開示されているよう
な、ブラシグレイン、電解グレイン、陽極酸化処理、及
び珪酸ソーダ処理を順に行ったものも好適である。更に
これらの処理を行った後に、水溶性の樹脂、例えばポリ
ビニルフォスホン酸、スルホン酸基を側鎖に有する重合
体及び共重合体、ポリアクリル酸等を下塗りしたものも
好適である。
これらの親水化処理は、支持体の表面を親水性とする
ために施される以外に、その上に設けられる感光性組成
物との有害な反応を防ぐため、更には感光層との密着性
の向上等のために施される。
支持体上に設けた中間層及び感光層の上に、空気中の
酸素による重合禁止作用を完全に防止するために、例え
ば、ポリビニルアルコール、酸性セルロース類などのよ
うは酸素遮断性に優れたポリマーよりなる保護層を設け
てもよい。このような保護層の塗布方法については例え
ば、米国特許第3,458,311号、特公昭55−49729号の各明
細書に詳しく記載されている。
本発明の感光性平版印刷版をメタルハライドランプ、
高圧水銀灯などのような紫外線に富んだ光源を用いて画
像露光し、現像液で処理して感光層の未露光部を除去
し、最後にガム液を塗布することにより平版印刷版とす
る。
本発明の感光性平版印刷版に対する現像液としては、
珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、第三燐酸ナトリウム、
第二リン酸ナトリウム、第三リン酸アンモニウム、第二
リン酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、重炭酸ナト
リウム、アンモニア水などのような無機アルカリ剤の水
溶液が適当であり、それらの濃度が0.1〜10重量%、好
ましくは0.5〜5重量%になるように添加される。
また、該アルカリ性水溶液には、必要に応じ界面活性
剤やアルコールなどのような有機溶媒を加えることもで
きる。有機溶剤として好ましいものは、ベンジルアルコ
ール、2−フェノキシエタノール、2−ブトキシエタノ
ール、n−プロピルアルコール等が挙げられる。この
他、ジアゾ溶解促進剤、例えば、亜硫酸塩、メチルレゾ
ルシン、ピラゾロン化合物、フェニレンジアミン等のア
ミン化合物を添加することも好ましい。更に、米国特許
第3,475,171号及び同第3,615,480号の各明細書に記載さ
れているものを挙げることができる。更に、特開昭50−
26601号、特公昭56−39464号及び同56−45860号の各公
報に記載されている現像液も本発明の光重合性組成物を
用いた印刷版の現像液として優れている。
〔発明の効果〕
本発明の感光性平版印刷版は、高感度でかつ、アルカ
リ水溶液で現像出来、更に、印刷性能にすぐれている。
また、従来のポジ型PS版用現像液(ケイ酸塩水溶液)で
も、現像可能で、同一の処理システムにて現像出来る。
〔実施例〕
以下、本発明について合成例及び実施例により更に詳
細に説明する。
なお、「%」は他に指定のない限り、重量%を示す。
(合成例) 本発明で用いるジアゾ樹脂の合成例について説明す
る。ただし、本発明の範囲がこれらの合成例により限定
されるものではない。
合成例1 4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水素塩29.3g(0.100
mol)を85%リン酸70mlに溶解した。これにグリオキシ
ル酸・1水和物(97%)4.74g(0.0500mol)を添加し、
40℃にて20時間撹拌した。次に、この反応混合物にパラ
ホルムアルデヒド(95%)1.58g(0.0500mol)を添加
し、40℃で更に20時間撹拌した。その後、反応溶液をイ
ソプロピルアルコール800mlに撹拌しながら投入して、
黄色の沈殿物を析出させた。この黄色沈殿を濾別し、イ
ソプロピルアルコールで洗浄することにより、4−ジア
ゾジフェニルアミン−グリオキシル酸・ホルムアルデヒ
ド縮合物のリン酸二水素塩を得た。
この縮合物を水400mlに溶解し、これにn−ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム41.8g(0.120mol)の水6
00ml溶液を撹拌しながら添加した。生成した黄色沈殿物
を濾取し、乾燥して、4−ジアゾジフェニルアミン−グ
リオキシル酸・ホルムアルデヒド縮合物のn−ドデシル
ベンゼンスルホン酸塩44gを得た(本発明のジアゾ樹脂
(a))。
得られたジアゾ樹脂のカルボン酸価は0.98meq/gであ
った。また、得られたジアゾ樹脂を、1−フェニル−3
−メチル−5−ピラゾロンとカップリングさせた後にGP
Cを用いて重量平均分子量を測定(ポリスチレン標準)
したところ、1950であった。
合成例2 4′−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水
素塩32.3g(0.100mol)を85%リン酸70mlに溶解した。
これにグリオキシル酸・1水和物(97%)6.64g(0.070
0mol)を添加し、40℃で20時間撹拌した。次に、この反
応混合物にアセトアルデヒド3.96g(0.0900mol)を添加
し、40℃で更に20時間撹拌した。その後、反応溶液をイ
ソプロピルアルコール800mlに撹拌しながら投入して、
黄色の沈殿物を析出させた。この黄色沈殿を濾別し、イ
ソプロピルアルコールで洗浄することにより、4′−メ
トキシ−4−ジアゾジフェニルアミン−グリオキシル酸
・アセトアルデヒド縮合物のリン酸二水素塩を得た。
この縮合物を水400mlに溶解し、これに2−メトキシ
−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸
ナトリウム39.6g(0.120mol)の水600溶液を撹拌しなが
ら添加した。生成した黄色沈殿を濾取し、乾燥して、
4′−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン−グリオ
キシル酸・アセトアルデヒド縮合物の2−メトキシ−4
−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸塩39
gを得た(本発明のジアゾ樹脂(b))。
得られたジアゾ樹脂のカルボン酸価は1.10meq/gであ
った。また、得られたジアゾ樹脂を、1−フェニル−3
−メチル−5−ピラゾロンとカップリングさせた後にGP
Cを用いて重量平均分子量を測定(ポリスチレン標準)
したところ、1730であった。
合成例3 4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水素塩29.3g(0.100
mol)を96%硫酸70mlに溶解した。これにテレフタルア
ルデヒド酸16.5g(0.110mol)を添加し、5℃で3時間
撹拌した。次に、反応溶液をイソプロピルアルコール80
0mlに撹拌しながら投入して、黄色の沈殿物を析出させ
た。この黄色沈殿を濾別し、イソプロピルアルコールで
洗浄することにより、4−ジアゾジフェニルアミン−テ
レフタルアルデヒド酸縮合物の硫酸水素塩を得た。
この縮合物を水200mlとMEK500mlとの混合物に懸濁
し、これにn−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
41.8g(0.120mol)の水600溶液を撹拌しながら添加し
た。しばらく撹拌を続けた後、静置すると二層に分かれ
た。上層を水2に撹拌しながら投入し、生成した黄色
沈殿を濾取し、乾燥することにより、ジフェニルアミン
−テレフタルアルデヒド酸縮合物のn−ドデシルベンゼ
ンスルホン酸塩46gを得た(本発明のジアゾ樹脂
(c))。
得られたジアゾ樹脂のカルボン酸価は0.89meq/gであ
った。また、得られたジアゾ樹脂を、1−フェニル−3
−メチル−5−ピラゾロンとカップリングさせた後にGP
Cを用いて重量平均分子量を測定(ポリスチレン標準)
したところ、1450であった。
合成例4 4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン硫酸水素
塩32.3g(0.100mol)を96%硫酸100mlに溶解した。これ
にパラホルムアルデヒド(95%)3.16g(0.100mol)を
添加し、5℃で2時間撹拌した。次に、この反応混合物
に、テレフタルアルデヒド酸7.50g(0.0500mol)を添加
し、5℃で更に2時間撹拌した。その後、反応溶液をイ
ソプロピルアルコール800mlに撹拌しながら投入して、
黄色の沈殿物を析出させた。この黄色沈殿を濾別し、イ
ソプロピルアルコールで洗浄することにより、4−ジア
ゾ−3−メトキシジフェニルアミン−ホルムアルデヒド
・テレフタルアルデヒド酸縮合物の硫酸水素塩を得た。
この縮合物を水400mlに溶解し、これにヘキサフルオ
ロリン酸カリウム22.1g(0.120mol)の水600溶液を撹拌
しながら添加した。生成した黄色沈殿を濾取し、乾燥し
て、4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン−ホル
ムアルデヒド・テレフタルアルデヒド酸縮合物のヘキサ
フルオロリン酸塩28gを得た(本発明のジアゾ樹脂
(d))。
得られたジアゾ樹脂のカルボン酸価は0.54meq/gであ
った。また、得られたジアゾ樹脂を、1−フェニル−3
−メチル−5−ピラゾロンとカップリングさせた後にGP
Cを用いて重量平均分子量を測定(ポリスチレン標準)
したところ、2300であった。
合成例5 4′−メチル−2,5−ジメトキシ−4−ジアゾジフェ
ニルスルフィド硫酸水素塩37.4g(0.100mol)を96%硫
酸70mlに溶解した。これにグルタルアルデヒド酸(4−
ホルミルブタン酸)4.64g(0.0400mol)を添加し、5℃
で2時間撹拌した。次に、この反応混合物にパラホルム
アルデヒド(95%)1.90g(0.0600mol)を添加し、5℃
で更に2時間撹拌した。その後、反応溶液を氷水1.5
に撹拌しながら投入し、更に塩化亜鉛50%水溶液260gを
添加して黄色の沈殿物を析出させた。この黄色沈殿物を
濾別し、4′−メチル−2,5−ジメトキシ−4−ジアゾ
ジフェニルスルフィド−グルタルアルデヒド酸・ホルム
アルデヒド縮合物の塩化亜鉛複塩を得た。
この縮合物を水800mlに溶解し、これにヘキサフルオ
ロリン酸カリウム22.1g(0.120mol)の水600溶液に撹拌
しながら添加した。生成した黄色沈殿を濾取し、乾燥し
て、4′−メチル−2,5−ジメトキシ−4−ジアゾジフ
ェニルスルフィド−グルタルアルデヒド酸・ホルムアル
デヒド縮合物のヘキサフルオロリン酸塩50gを得た(本
発明のジアゾ樹脂(e))。
得られたジアゾ樹脂のカルボン酸価は0.77meq/gであ
った。また、得られたジアゾ樹脂を、1−フェニル−3
−メチル−5−ピラゾロンとカップリングさせた後にGP
Cを用いて重量平均分子量を測定(ポリスチレン標準)
したところ、2130であった。
実施例1 厚さ0.30mmのアルミニウム板をナイロンブラシと400
メッシュのパミストンの水懸濁液を用いその表面を砂目
立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウム
に70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗
後20%HNO3で中和洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの
条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液
中で160クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理
を行った。その表面粗さを測定したところ、0.6μ(Ra
表示)であった。引き続いて30%のH2SO4水溶液中に浸
漬し、55℃で2分間デスマット処理した後、20%H2SO4
水溶液中、電流密度2A/dm2において厚さが2.7g/m2とな
るように2分間陽極酸化処理した。得られたアルミニウ
ム支持体を70℃のケイ酸ソーダ2.5%水溶液に1分間浸
漬し、水洗及び乾燥した。
次に、下記のジアゾ樹脂液: 回転塗布機を用いて、アルミニウム支持体上に、乾燥
後の重量にして20mg/m2となるように塗布し、80℃で1
分間乾燥して、中間層を形成した。
次に、以下の光重合性組成物(1): 光重合性組成物(1) ポリ(アリルメタクリレート/メタクリル酸)共重合
モル比70/30 5.0 g ベンタエリスリトールテトラアクリレート 1.5 g 下記光重合開始剤の組み合わせロフィンダイマー/ミ
ヒラーズケトン 0.3g/0.3 g p−メトキフェノール 0.01g オイルブルー#603(オリエント化学工業製) 0.15g F−177(大日本インキ(株)製、フッ素系界面活性
剤) 0.05g エチレングリコールモノメチルエーテル 100 g メタノール 50 g メチルエチルケトン 50 g 回転塗布機を用い、得られた中間層の上に、乾燥重量
にして2.0g/m2となるように塗布し、80℃で2分間乾燥
して、感光層を形成した。
最後に、オーバーコート層用のポリビニルアルコール
(ケン化度86.5〜89.0mol%、重合度1000以下)の3重
量%の水溶液を上記感光層の表面に、乾燥重量で1.5g/m
2となるように回転塗布機を用いて塗布し、感光性平版
印刷版〔A〕を製造した。
比較例1 アルミニウム支持体にジアゾ中間層を設けずに直接光
重合性組成物(1)及びオーバーコート層を設けること
を除いて実施例1と同様にして感光性平版印刷版〔B〕
を製造した。
これらの感光性平版印刷版〔A〕及び〔B〕の上に富
士写真フィルム(株)製グレイスケールタブレット、網
点ネガフィルムとを重ね、米国ヌアーク社製プリンター
FT26V2UPNS(光源:2kwメタルハライドランプ)で50カウ
ント露光し、次に示す現像液に25℃で1分間浸漬し、脱
脂綿にて軽くこすった後、水洗した。
(現像液) 珪酸ナトリウム(SiO2/Na2Oモル比約1:1) 20 g イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム 5 g 純 水 1000 g 得られた平版印刷版〔A〕及び〔B〕をハイデルベル
ク社製KOR−D印刷機で印刷した結果を表1に示す。
本発明の平版印刷版は、感度も高く、密着力ににすぐ
れるため、耐キズ性、耐刷力にすぐれる。
実施例2 実施例1で使用したアルミニウム支持体の上に以下の
光重合性組成物(2)を実施例1と同様に乾燥重量で2.
0g/m2となるように塗布乾燥して、感光性平版印刷版
〔C〕を形成した。
感光性組成物(2) ポリ(アリルメタクリレート/ベンジルメタクリレー
ト/メタクリル酸)(共重合モル比60/20/20) 5.0 g トリメチロールプロパントリアクリレート 2.0 g 光重合開始剤 0.3 g ベヘン酸アミド 0.2 g オイルブルー#603(オリエント化学工業(製))0.1
5g リンゴ酸 0.05g 本発明のジアゾ樹脂(b)(合成例2) 0.3 g F177(大日本インキK.K.) 0.05g エチレングリコールモノメチルエーテル 100 g メチルエチルケトン 50 g メタノール 50 g 比較例2〜3 実施例2において、本発明のジアゾ樹脂(b)を含ま
ない光重合性組成物を塗布することを除いて、実施例2
を繰り返して、感光性平版印刷版〔D〕を得た。本発明
のジアゾ樹脂(b)に代えてp−ジアゾジフェニルアミ
ンとホルムアルデヒド縮合物のn−ドデシルベンゼンス
ルホン酸を用いたこと除いて、実施例2を繰り返して、
感光性平版印刷版〔E〕を得た。
これらの感光性平版印刷版〔C〕〜〔E〕を実施例1
と同様に露光・現像及び印刷を行なった。これらの平版
印刷版の性能を以下の表2に示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】親水性表面を有する支持体上に、エチレン
    性不飽和結合を有する重合可能な化合物、光重合開始剤
    及びアルカリ水可溶性又はアルカリ水膨潤性でかつフィ
    ルム形成可能な高分子重合体からなる光重合性組成物か
    ら形成した感光層と、必要により中間層とを有する感光
    性平版印刷版において、以下の一般式(I)で示される
    繰り返し単位を少なくとも1個有するジアゾ樹脂を、前
    記中間層又は感光層中に含有させることを特徴とする感
    光性平版印刷版。 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよいアル
    キル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシエス
    テル基又はカルボキシル基を示し、R2はカルボキシル基
    又は少なくとも1個のカルボキシル基を有する基を示
    し、R3は水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示
    し、R4は、水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示
    し、X-はアニオンを示し、そしてYは−NH−、−O−又
    は−S−を示す。〕
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