JPH06105353B2 - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JPH06105353B2
JPH06105353B2 JP62092373A JP9237387A JPH06105353B2 JP H06105353 B2 JPH06105353 B2 JP H06105353B2 JP 62092373 A JP62092373 A JP 62092373A JP 9237387 A JP9237387 A JP 9237387A JP H06105353 B2 JPH06105353 B2 JP H06105353B2
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/027Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感光性平版印刷版の製造に適した感光性組成物
に関するものである。更に詳しくは、印刷時における版
の耐刷力を改良させた、新規な光重合性感光性組成物に
関するものである。
〔従来の技術〕
光重合性組成物を感光性平版印刷版の感光性画像形成層
として用いる試みは多く、特公昭46-32714号公報に開示
されているようなバインダーとしてのポリマー、モノマ
ー及び光重合開始剤から成る基本組成、特公昭49-34041
号公報に開示されているようなバインダーとしてのポリ
マーに不飽和二重結合を導入し、硬化効率を改善した組
成、特公昭48-38403号、特公昭53-27605号公報及び英国
特許第1388492号明細書等に開示されているような新規
な光重合開始剤を用いた組成等が知られており、一部で
実用に供されているが、いづれの感光性組成物も、平版
印刷版の感光層として用いると、印刷物を非常に多くの
部数得ようとする時には、版の摩耗の為に途中で版の交
換が必要となるなど、不満足な点があった。
又、画像露光時に感光性平版印刷版表面温度により感度
が大きく左右されるという欠点もあった。この感度変動
を改良する試みとしては、特開昭59-46643号公報に開示
されるように側鎖にアリル基を含有するバインダーを使
用する方法等が知られているがこれも、耐刷力として
は、不十分であった。
〔発明の目的〕
従って、本発明の目的は非常に多くの印刷部数の要求に
も答えられるような高耐刷力の感光性平版印刷版の製造
に好適な感光性組成物を提供することである。
〔発明の構成〕
本発明は、 a)下記一般式〔I〕又は〔II〕で表わされる基の少く
とも一つの基を側鎖に有しかつカルボキシル基含有モノ
マーを共重合成分として有するポリマー、 b)少なくとも2個の光重合可能なエチレン性不飽和二
重結合を有するモノマー又はオリゴマー、及び c)光重合開始剤、 を含むことを特徴とする感光性組成物を提供するもので
ある。
以下本発明の感光性組成物に用いられる各成分について
詳細に説明する。
a)のポリマー 本発明で使用されるa)のポリマーは、側鎖に特定の不
飽和基を有するという点に特徴がある。単に不飽和基を
含むバインダーを用いた感光性組成物は公知であり、特
公昭49-34041号公報等に開示されているが、耐刷力は十
分ではなかった。
上記a)のポリマーの合成方法には、大別して2つの方
法がある。第1の方法は、前記一般式〔I〕又は〔II〕
で示される不飽和基と必要に応じてさらにもう一つのエ
チレン性不飽和基を有するモノマーを共重合させてa)
のポリマーを得る方法である。これに用いられる代表的
化合物を以下に示す。一般式〔I〕の基を有するモノマ
ーとしては、 等が挙げられ、 また一般式〔II〕で表わされる基を有するモノマーとし
ては、 等が挙げられる。
a)のポリマーは、上記モノマーと、メタクリル酸、ア
クリル酸等のカルボキシル基含有モノマーとの共重合に
よって得られる。このようなポリマーは、アルカリ水可
溶性の性質を持つため、現像時に、有機溶剤の使用が不
用となる。このように、他の成分を共重合反応によって
ポリマー中に導入することは非常に有用である。
a)のポリマーを合成する第2の方法は、前記〔I〕
〔II〕の基を持たないポリマーに対し、前記〔I〕又は
〔II〕の基を有する化合物を高分子反応させて、所望の
ポリマーを得る方法である。
幹ポリマーは、カルボン酸、カルボン酸ハライド、カル
ボン酸無水物基を側鎖として有しており、前記〔I〕又
は〔II〕の基は、 の各連結基を介して導入される。
b)のモノマー又はオリゴマー 本発明に使用される成分b)の光重合可能なエチレン性
不飽和二重結合を有するモノマー又はオリゴマーとして
は、常圧で沸点100℃以上であり、一分子中に少なくと
も2個の光重合可能な不飽和基を有する分子量10,000以
下のモノマー又はオリゴマーが好ましい。具体的には、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール及
びジペンタエリスリトールのトリー、テトラーもしくは
ヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシジ(メタ)クリ
レート、特公昭52-7361号公報に開示されているような
オリゴアクリレート、特公昭48-41708号公報に開示され
ているようなアクリルウレタン樹脂またはアクリルウレ
タンのオリゴマー等である。
成分b)の使用量は、全組成に対して5〜50%、好まし
くは10〜40%である。又は、成分b)を成分a)に対し
て、重量比で0.5/9.5〜5/5の範囲とするのが好ましく更
に好ましい範囲は1/9〜3/7である。
c)の光重合開始剤 本発明の成分c)の光重合開始剤としては、米国特許第
2,367,660号明細書に開示されているビシナールポリケ
タルドニル化合物、米国特許第2,367,661号及び第2,36
7,670号明細書に開示されているα−カルボニル化合
物、米国特許第2,448,828号明細書に開示されているア
シロインエーテル、米国特許第2,722,512号明細書に開
示されているα−炭化水素で置換された芳香族アシロイ
ン化合物、米国特許第3,046,127号及び第2,951,758号明
細書に開示されている多核キノン化合物、米国特許第3,
549,367号明細書に開示されているトリアリールイミダ
ゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組合せ、米
国特許第3,870,524号明細書に開示されているベンゾチ
アゾール系化合物、米国特許第4,239,850号明細書に開
示されているベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチ
ル−s−トリアジン系化合物及び米国特許第3,751,259
号明細書に開示されているアクリジン及びフェナジン化
合物、米国特許第4,212,970号明細書に開示されている
オキサジアゾール化合物等が含まれ、その使用量は光重
合性組成物の総重量を基準にして、約0.5重量%〜約15
重量%、より好ましくは2〜10重量%の範囲である。
ジアゾ樹脂 以上の他に更にネガ作用ジアゾ樹脂を本発明の組成物に
加えることも出来る。ジアゾ樹脂の添加により、露光時
に、ジアゾ樹脂が発生する窒素ガスにより、酸素の重合
禁止効果を防ぐ他、支持体上に設けられる親水化処理層
(シリケート処理)との密着力が増し、画像と支持体と
の密着を強化し、耐刷力を上げることができる。又ジア
ゾ樹脂と反応して、画像形成するバインダーを添加して
おけば、これとの画像形成も可能となる。このようなジ
アゾ樹脂としては4−ジアゾ−ジフェニルアミン、1−
ジアゾ−4−N,N−ジメチルアミノベンゼン、1−ジア
ゾ−4−N,N−ジエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−
4−N−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノベンゼ
ン、1−ジアゾ−4−N−メチル−N−ヒドロキシエチ
ルアミノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4
−ベンゾイルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N−ベ
ンジルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N,N−ジメチ
ルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−モルフォリノベン
ゼン、1−ジアゾ−2,5−ジメトキシ−4−p−トリル
メルカプトベンゼン、1−ジアゾ−2−エトキシ−4−
N,N−ジメチルアミノベンゼン、p−ジアゾ−ジメチル
アニリン、1−ジアゾ−2,5−ジブドキシ−4−モルフ
ォリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4−
モルフォリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジメトキシ
−4−モルフォリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエ
トキシ−4−p−トリルメルカプトベンゼン、1−ジア
ゾ−3−エトキシ−4−N−メチル−N−ベンジルアミ
ノベンゼン、1−ジアゾ−3−クロロ−4−N,N−ジエ
チルアミノベンゼン、1−ジアゾ−3−メチル−4−ピ
ロリジノベンゼン、1−ジアゾ−2−クロロ−4−N,N
−ジメチルアミノ−5−メトキシベンゼン、1−ジアゾ
−3−メトキシ−4−ピロリジノベンゼン、3−メトキ
シ−4−ジアゾジフェニルアミン、3−エトキシ−4−
ジアゾジフェニルアミン、3−(n−プロポキシ)−4
−ジアゾジフェニルアミン、3−(イソプロポキシ)−
4−ジアゾジフェニルアミンのようなジアゾモノマー
と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒ
ド、またはベンズアルデヒドのような縮合剤をモル比で
各々1:1〜1:0.5、好ましくは1:0.8〜1:0.6を通常の方法
で縮合して得られた縮合物と陰イオンとの反応生成物が
あげられる。陰イオンとして四フッ化ホウ酸、六フッ化
燐酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、5−ニ
トロオルト−トルエンスルホン酸、5−スルホサリチル
酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメ
チルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン
酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼ
ンスルホン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホ
ン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−
5−スルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−
ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸、及びパラトルエンス
ルホン酸等をあげることができる。これらの中でも特に
六フッ化燐やトリイソプロピルナフタレンスルホン酸や
2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸のごときアルキル芳
香族スルホン酸が好適である。これらのジアゾ樹脂の全
組成物に対する添加量は1〜30%であり、より好ましく
は3〜15%である。
その他の成分 以上の他に更に熱重合防止剤を加えておくことが好まし
く、例えばハイドロキノン、p−メトキシフェノール、
ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−
ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用であ
り、また場合によっては感光層の着色を目的として染料
もしくは顔料や焼出剤としてpH指示薬等を添加すること
もできる。更に、ジアゾ樹脂の安定化剤としてリンゴ
酸、亜リン酸、酒石酸、クエン酸、りん酸、ジピコリン
酸、多核芳香族スルホン酸およびその塩、スルホサリチ
ル酸等を必要に応じて添加することができる。又、空気
中の酸素の影響による重合禁止作用を防止する為ワック
ス剤を添加することができる。ワックス剤として用いら
れるものは、常温では固体であるが塗布液中では溶解
し、塗布・乾燥過程に表面に析出するようなものであ
る。例えば、ステアリン酸、ベヘン酸のような高級脂肪
酸、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、等の高級脂
肪酸アミド、その他高級アルコール等が上げられる。
上述の如き光重合性組成物は、例えば、2−メトキシエ
タノール、2−メトキシエチルアセテート、シクロヘキ
サン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレンジクロライド、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、乳酸メチルなどの適当な溶
剤の単独またはこれらを適当に組合せた混合溶媒に溶解
して支持体上に設けられ、その被覆量は乾燥後の重量で
約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が適当であり、より好まし
くは0.5〜5g/m2である。
感光性平版印刷版の製造 本発明の感光性組成物を用いた感光性平版印刷版に使用
される支持体は、寸度的に安定な板状物である。かかる
寸度的に安定な板状物としては、従来印刷版の支持体と
して使用されたものが含まれ、それらは本発明に好適に
使用することができる。かかる支持体としては、紙、プ
ラスチックス、(例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレンなど)がラミネートされた紙、例えば
アルミニウム(アルミニウム合金も含む。)、亜鉛、銅
などのような金属の板、例えば二酢酸セルロース、三酢
酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロー
ス、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ
プロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール
などのようなプラスチックのフィルム、上記の如き金属
がラミネートもしくは蒸着された紙もしくはプラスチッ
クフィルムなどが含まれる。これらの支持体のうち、ア
ルミニウム板は寸度的に著しく安定であり、しかも安価
であるので特に好ましい。更に、特公昭48-18327号公報
に記されているようなポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シート
も好ましい。
また金属、特にアルミニウムの表面を有する支持体の場
合には、砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化ジルコニウム
酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理、あるいは
陽極酸化処理などの表面処理がなされていることが好ま
しい。また、米国特許第2,714,066号明細書に記載され
ている如く、砂目立てしたのちに珪酸ナトリウム水溶液
に浸漬処理されたアルミニウム板、特公昭47-5125号公
報に記載されているようにアルミニウム版を陽極酸化処
理したのちに、アルカリ金属珪酸塩の水溶液に浸漬処理
したものも好適に使用される。上記陽極酸化処理は、例
えば、燐酸、クロム酸、硫酸、硼酸等の無機酸、若しく
は、蓚酸、スルファミン酸等の有機酸またはこれらの塩
の水溶液又は非水溶液の単独又は二種以上を組み合わせ
た電解液中でアルミニウム板を陽極として電流を流すこ
とにより実施される。
また、米国特許第3,658,662号明細書に記載されている
ようなシリケート電着も有効である。
更には特公昭46-27481号公報、特開昭52-58602号公報、
特開昭52-30503号公報に開示されているような電解グレ
インを施した支持体と、上記陽極酸化処理及び珪酸ソー
ダ処理を組合せた表面処理も有用である。更には、特開
昭56-28893号公報に開示されているような、ブラシグレ
イン、電解グレイン、陽極酸化処理さらに珪酸ソーダ処
理を順に行ったものも好適である。これらの親水化処理
は、支持体の表面を親水性とするために施される以外
に、その上に設けられる感光性組成物との有害な反応を
防ぐため、更には、感光層との密着性の向上等のために
施されるものである。
支持体上に設けられた感光性組成物の層の上に、空気中
の酸素による重合禁止作用を完全に防止スるため、例え
ばポリビニルアルコール、酸性セルロース類などのよう
な酸素遮断性に優れたポリマーよりなる保護層を設けて
もよい。この様な保護層の塗布方法については、例えば
米国特許第3,458,311号、特公昭55-49729号明細書に詳
しく記載されている。
平版印刷版の製造 本発明の感光性組成物を用いた感光性平版印刷版を用い
て平版印刷版を作成するには、先づ感光性平版印刷版を
メタルハライドランプ、高圧水銀灯などのような紫外線
に富んだ光源を用いて画像露光し、現像液で処理して感
光層の未露光部を除去し、最後にガム液を塗布すること
により平版印刷版とされる。上記現像液として好ましい
ものは、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノー
ル、2−ブドキシエタノールのような有機溶媒を少量含
むアルカリ水溶液であり、例えば米国特許第3,475,171
号および同3,615,480号に記載されているものを挙げる
ことができる。更に、特開昭50-26601号、特公昭56-394
64号、同56-42860号の各公報に記載されている現像液も
本発明の感光印刷版の現像液として優れている。
本発明による感光性平版印刷版を画像露光および現像し
たのち、特開昭51-34001号、特開昭52-6205号、特開昭6
0-138552号に記載されているような方法でバーニング処
理することにより、更に耐刷力の高い平版印刷版を得る
ことができる。
〔発明の効果〕
本発明の感光性組成物を平版印刷版に用いると高耐刷力
が得られ、所望の印刷物を得るのに、印刷途中での版の
交換が不要となるか、もしくは交換頻度が減少し、作業
性の向上につながる。
〔実施例〕
以下、実施例及び合成例に基づいて更に詳細に説明す
る。なお%は重量%を示すものとする。合成例1〔a)
のポリマーを合成する第1の方法〕 以下にメタクリル酸ビニルとメタクリル酸との共重合例
を示す。
攪拌棒および攪拌羽根、還流冷却器、窒素導入管および
温度計を設置した1の4つ口フラスコにメタクリル酸
ビニル30.0g、メタアクリル酸5.76gおよび反応溶媒とし
てメチルエチルケトン350gを入れ、窒素置換しながら60
℃に加熱した。この溶液の中に2,2′−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)0.835gを加え、60℃で6時間
攪拌を続けた。反応終了後、反応液を5lの水中に加えて
沈殿させ、濾別し、真空乾燥させ、29.3gの共重合ポリ
マーを得た。このとき粘度は30℃のメチルエチルケトン
溶液で〔η〕=0.072であった。
合成例2〔a)のポリマーを合成する第2の方法〕 以下、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/p−ビニ
ルベンジルメタクリレート共重合体の合成法について記
す。
メタクリル酸/ベンジルメタクリレートの共重合体(メ
タクリル酸63.9モル%、ベンジルメタクリレート36.1モ
ル%とから成る)35.52g、クロルメチルスチレン58.56
g、無水炭酸ナトリウム26.52gとN,N−ジメチルホルムア
ミド600mlを三口フラスコに入れ80℃にて1時間攪拌し
た。反応液を10lの水に加えて沈殿させ、これを濾取し
た。次にこの固形分を200mlのテトラヒドロフランに溶
解させ5lの十分に攪拌された水中に滴下した。得られた
沈殿を濾取し真空乾燥した(収量22.2g)。
固形分の酸滴定値およびNMR測定結果より得られた共重
合体組成は、メタクリル酸部22.4モル%、ベンジルメタ
クリレート部36.1モル%、p−ビニルベンジルメタクリ
レート部41.5%であることが示された。
実施例1 特開昭56-28893号公報に開示された方法により基板を作
製した。即ち、厚さ0.24mmのアルミニウム板をナイロン
ブラシと400メッシュのパミストンの水懸濁液を用い、
その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。次いで
10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチン
グした後、流水で水洗後20%HNO3で中和洗浄し、水洗し
た。これを陽極時電圧が12.7Vで陽極時電気量に対する
陰極時電気量の比が0.8の条件下で正弦波の交番波形電
流を用いて1%硝酸水溶液中で160クローン/dm2の電気
量で電解粗面化処理を行った。このときの表面粗さを測
定したところ0.6μ(Ra表示)であった。ひきつづいて3
0%の硫酸中に浸漬し55℃で2分間テスマットした後、2
0%硫酸中、電流密度2A/dm2において厚さが2.7g/m2にな
るように2分間陽極酸化処理した。その後70℃の珪酸ソ
ーダ2.5%水溶液に1分間浸漬後水洗乾燥した。このよ
うにして準備された基板の上に次の感光液を塗布した。
感光液(1) ポリ(メタクリル酸ビニル/メタ クリル酸)(共重合モル比85/15) 5.0g ペンタエリスリトールテトラアク リレート 2.0g 2,4−トリクロロメチル−(4′ −メトキシナフチル)S−トリア ジン 0.3g ベヘン酸 0.2g p−ジアゾジフェニルアミンと ホルムアルデヒドとの縮合物の 六フッ化りん酸塩 0.4g オイルブルー#603 (オリエント化学工業(製)) 0.2g プロピレングリコールモノメチ ルエーテル 100g メチルエチルケトン 50g F−177(大日本インキ(株)製 フッ素系界面活性剤) 0.2g これらを溶解ロ過後、回転塗布機を用いて約200rpmで基
板上に回転塗布した。ついで80℃で2分間乾燥させた。
乾燥塗膜重量は2.0g/m2であった。このサンプルをAと
した。
一方、比較例として感光液(1)のポリ(メタクリル酸
ビニル/メタクリル酸)を同量のポリ(ベンジルメタク
リレート/メタクリル酸)(共重合モル比85/15)に置
き換えた感光液を同様に塗布して得たサンプルをBとし
た。
これらのサンプルAおよびBを、米国ヌアーク社製プリ
ンター(光源:2Kwメタルハライド)でネガフィルムを通
して露光した。次いで下記の現像液で処理し、未露光部
を除去して画像を得た。次いで、ガム液にて不感脂化処
理を行い印刷版とした。
こうして得られた印刷版を、小森印刷機械(株)製オフ
輪に取りつけ印刷を行った。サンプルAの印刷版では、
20万枚の印刷物が得られたのに対し、サンプルBの印刷
版では5万枚で印刷物にインクがのらなくなり耐刷不良
となった。
実施例2 実施例1の感光液に代えて、次の感光液を塗布した。
これらを実施例1と同様に溶解ロ過後、回転塗布機を用
いて基板上に塗布乾燥しサンプルCとした。乾燥塗膜重
量は2.0g/m2であった。
サンプルCを実施例1と同様に露光・現像・不感脂化処
理を行い印刷版を得た。得られた印刷版を同様にして、
印刷機にて印刷を行った所15万枚の印刷物が得られた。
実施例3 実施例1のアルミニウム基板の作成において20%硫酸水
溶液中で陽極酸化処理する代わりに5%リン酸水溶液中
で電流密度2A/dm2において厚さが1.0g/m2になるように
2分間陽極酸化処理した後、70℃の珪酸ソーダー3%水
溶液に1分間浸漬後水洗乾燥した。
こうして得られた基板の上に次の感光液を塗布した。
感光液(3) ・ポリ(p−ビニルベンジル メタクリレート/ベンジル メタクリレート/メタクリ ル酸)(共重合モル比42/ 36/22) 5.0g ・メリメチロールプロパント リアクリレート 2.0g ・2−トリクロロメチル−5− (p−n−ブトキシスチル) −1,3,4−オキサジアゾ ール 0.5g ・ベヘン酸アミド 0.2g オイルブルー#603 0.2g ・プロピレングリコールモノメ チルエーテル 70g ・メチルエチルケトン 30g ・F−177 0.2g これらを実施例1と同様に溶解塗布乾燥しサンプルDと
した。乾燥塗布重量は2.0g/m2であった。
一方、比較例として、感光液(3)のポリ(p−ビニル
ベンジルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/メ
タクリル酸)を同量ポリ(ベンジルメタクリレート/メ
タクリル酸)(共重合モル比80/20)に置き換えた感光
液を同様に塗布して得たサンプルをEとした。
これらサンプルD、Eを実施例1と同様に露光・現像・
不感脂化処理を行って得られた印刷版を印刷機に取り付
け印刷した。
サンプルDの印刷版では、20万枚の印刷物が得られた
が、サンプルEでは、5万枚で耐刷不良となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)下記一般式〔I〕又は〔II〕で表わさ
    れる基の少なくとも一つの基を側鎖に有しかつカルボキ
    シル基含有モノマーを共重合成分として有するポリマ
    ー、 〔式中、R1、R2及びR3はそれぞれ、水素原子、ハロゲン
    原子、カルボキシル基、スルホン基、ニトロ基、シアノ
    基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アリール基、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、ア
    リールアミノ基、アルキルスルホニル基及びアリールス
    ルホニル基から独立に選ばれた原子又は基であり、Zは
    酸素、硫黄、−NH−又は−NR′−(R′はアルキル基を
    表す)から選ばれた原子又は基であり、nは0又は1以
    上の整数を表す。〕 b)少なくとも2個の光重合可能なエチレン性不飽和二
    重結合を有するモノマー又はオリゴマー、及び c)光重合開始剤、 を含むことを特徴とする感光性組成物。
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