JP2598164B2 - 高温超電導材を用いた無誘導磁気シールド型ブッシング - Google Patents

高温超電導材を用いた無誘導磁気シールド型ブッシング

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JP2598164B2
JP2598164B2 JP2291479A JP29147990A JP2598164B2 JP 2598164 B2 JP2598164 B2 JP 2598164B2 JP 2291479 A JP2291479 A JP 2291479A JP 29147990 A JP29147990 A JP 29147990A JP 2598164 B2 JP2598164 B2 JP 2598164B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、超電導マグネットなどの超電導応用機器を
収納し、その超電導応用機器を液体ヘリウムで冷却する
ための機器収納容器に取り付けられるブッシングに係
り、詳しくは液体ヘリウムの冷却効果を保つとともに、
通電時の発生磁界、及び外部磁界の影響を極めて少なく
することにより十分な通電容量を確保できるようにした
高温超電導材を用いた無誘導磁気シールド型ブッシング
に関する。
(従来の技術) 従来、第4図に示すように、超電導マグネットなどの
超電導応用機器21を収納し、その超電導応用機器21を液
体ヘリウム22で冷却するための機器収納容器23には、超
電導応用機器21に対して外部から所要の電力を供給する
電源装置からの給電線24,25と液体ヘリウム22中の超電
導応用機器21に接続されたリード線26,27とを電気的に
接続するためのブッシング28が取り付けらている。
このブッシング28は、銅、あるいは銀入銅などの電気
の良導体で形成された2本の電極31,32を絶縁物33に挿
着したものであり、その電極31,32の上端部には給電線2
4,25が接続されるとともに下端部にはリード線26,27が
接続される。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来のブッシング28は、冷却温度が4.2K(ケルビ
ン)という極低温の液体ヘリウム22と大気(常温)との
間が熱伝導の良い金属の電極31,32で導通されているた
め、ブッシング28部において、液体ヘリウム冷却温度
(4.2K)と常温(例えば313K,40℃)との急激な温度差
が生じる。そのため、ブッシング28において液体ヘリウ
ム22の冷熱の急激な逸散が起こり、高価な液体ヘリウム
22の蒸発量が大きくなるとともに、液体ヘリウム22によ
る冷却効果を低下させるという問題があった。
これを防止しようとすれば、図示していない冷却装置
を用いてブッシング28部を冷却する必要があり、そのた
め、そのブッシング28部を冷却するための大きな電力を
必要とするという問題があった。
そこで本発明では、液体窒素冷却で熱伝導の悪い高温
超電導材を用いてブッシング部の電流通電体を構成する
ことにより、大きな冷却電力を必要とする特別な冷却装
置を用いることなく液体ヘリウムの冷却効果を保つこと
ができるようにするとともに、電流通電体を無誘導方式
に構成し、更にその電流通電体を磁気シールド体で囲む
ことにより、有磁界の下で臨界電流の小さい高温超電導
材の電流通電体でも磁束の影響による通電電流の減少を
少なくし、十分な通電容量を確保できるようにすること
を解決すべき技術的課題とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するための技術的手段は、収納した超
電導応用機器を液体ヘリウムで冷却する容器に取り付け
られて電源装置と前記超電導応用機器とを電気的に接続
するブッシングが、高温超電導体で形成された中心部材
及び高温超電導体で形成された外側部材を同軸状に配設
した電流通電体と、この電流通電体を囲むように配設さ
れて外部磁界をシールドするための高温超電導体から成
る磁気シールド体と、前記電流通電体及び前記磁気シー
ルド体を冷却するための液体窒素を充填するケースとを
備え、前記中心部材と前記外側部材の同一方向側端部を
前記電源装置に電気的に接続するとともに前記中心部材
と前記外側部材それぞれの他方向側端部を前記超電導応
用機器に電気的に接続するように高温超電導材を用いた
無誘導磁気シールド型ブッシングを構成することであ
る。
(作用) 上記構成の高温超電導材を用いた無誘導磁気シールド
型ブッシングによれば、ケースに液体窒素を充填するこ
とにより同軸状の電流通電体及び磁気シールド体を高温
超電導状態にし、電源装置から電流通電体の中心部材と
外側部材とを介して超電導応用機器に電流を通電する
と、中心部材を流れる電流と外側部材を流れる電流とは
大きさが等しく、方向が反対であるため、中心部材を流
れる電流により発生する磁界と、外側部材を流れる電流
により発生する磁界とが互いに打ち消し合うため、電流
通電体における誘導磁界が減衰され、電流通電体に対す
る誘導磁界の影響が少なくなって電流通電体の臨界電流
密度の低下を抑制することができる。また、磁気シール
ド体のマイスナー効果により、一層外部からの磁気がシ
ールドされるため、外部磁界の影響による電流通電体の
臨界電流密度の低下を抑制することができる。従って、
電流通電体は誘導磁界と外部からの磁界との影響を受け
ることが少なく、磁界の影響による臨界電流密度の低下
を少なくすることができる。
(実施例) 次に、本発明の一実施例を図面を参照しながら説明す
る。
第1図は、例えばセラミックス系の高温超電導材を用
いた無誘導磁気シールド型ブッシングの構成を略体的に
示した断面図である。
第1図に示すように、超電導マグネットなどの超電導
応用機器1は断熱構造を有する機器収納容器2に収納さ
れている。その機器収納容器2には所要量の液体ヘリウ
ム3が満たされており、超電導応用機器1がほぼ4.2Kで
冷却されている。また、超電導応用機器1にはリード線
4,5が接続されている。
一方、機器収納容器2の上部には、断熱構造を有する
ケース6が水密状に取り付けられている。そのケース6
の内部には、セラミックス系の高温超電導材で形成され
た円筒型の磁気シールド体7が、その外周面を前記機器
収納容器2に明けた孔に挿着した状態で固定されてい
る。円筒型の磁気シールド体7の内径面には短高円筒型
の絶縁部材8が取り付けられており、その絶縁部材8の
内径面には高温超電導材で形成された電流通電体9が固
定されている。その電流通電体9は同軸状に形成されて
おり、円筒状の外側部材9A、円柱状の中心部材9B、及び
外側部材9Aと中心部材9Bとの間に介在された絶縁部材9C
から構成されている。また、ケース6の上面には、前記
超電導応用機器1に対して所要の電力を供給するための
電源装置からの給電線11,12が接続される棒状端子13,14
を固定した端子板15が気密状に取り付けられている。
上記棒状端子13,14の下端部は、リード線16,17を介し
て電流通電体9の外側部材9Aと中心部材9Bそれぞれの上
端部に接続されている。一方、電流通電体9の外側部材
9Aと中心部材9Bそれぞれの下端部には、前記超電導応用
機器1のリード線4,5が接続されている。
以上のような構成において、ケース6内には所要量の
液体窒素18が注入され、高温超電導材で形成された磁気
シールド体7、及び電流通電体9が液体窒素冷却温度
(77K)で冷却される。
尚、第2図は前記円筒型の磁気シールド体7と円筒型
の絶縁部材8と電流通電体9とを一体的に組付けた状態
を斜視図で示したものであり、第3図はそれを平面図で
示したものである。
以上のような構成において、ケース6,磁気シールド体
7,絶縁部材8,電流通電体9を構成する外側部材9Aと中心
部材9Bと絶縁部材9C,棒状端子13と14,端子板15,及び液
体窒素18によりブッシング20が構成されている。
次に、本実施例の作用を説明する。
前記電源装置から所要の電力が出力されると前記超電
導応用機器1に所要の電流が通電される。今、超電導応
用機器1に直流電流が通電されるときに、電源装置の正
極電圧が棒状端子13に、また負極電圧が棒状端子14に印
加されると、電流は、棒状端子13→リード線16→外側部
材9A→リード線4→超電導応用機器1→リード線5→中
心部材9B→リード線17→棒状端子14の方向に流れる。そ
のため、電流通電体9の外側部材9Aと中心部材9Bとは大
きさが等しく、方向が反対の電流が流れる。従って、外
側部材9Aから発生する磁界と中心部材9Bから発生する磁
界は、方向が反対で互いに打ち消しあうことから、電流
通電体9に対する誘導磁界の影響が少なくなる。
一方、電流通電体9を囲むように配設された磁気シー
ルド体7は、外部からの磁束の侵入を高温超電導材のマ
イスナー効果(外部磁界排除現象)を利用して防止す
る。
また、セラミックス系の高温超電導材は熱伝導率が低
いため、液体ヘリウム3の冷熱が液体窒素18に伝導され
にくく、液体ヘリウム3による冷却効果を低下させる度
合いが極めて小さい。更に、液体ヘリウム3と大気、即
ち常温の間に、液体窒素18により冷却されるブッシング
20が介在するため、液体ヘリウム3の冷熱の逸散が極め
て少なくなることから、高価な液体ヘリウム3の蒸発量
を減らし、液体ヘリウム3による超電導応用機器1の冷
却効果を長時間に渡って保つことができるという性質を
有する。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、ケースに液体窒素を充
填することにより同軸状の電流通電体及び磁気シールド
体を高温超電導状態にし、電源装置から電流通電体の中
心部材と外側部材とを介して超電導応用機器に電流を通
電すると、中心部材を流れる電流と外側部材を流れる電
流とは大きさが等しく、方向が反対であるため、中心部
材を流れる電流により発生する磁界と、外側部材を流れ
る電流により発生する磁界とが互いに打ち消し合うた
め、電流通電体における誘導磁界が減衰され、電流通電
体に対する磁界の影響が少なくなって電流通電体の臨界
電流密度の低下を抑制することができる。また、磁気シ
ールド体のマイスナー効果により外部からの磁気が一層
シールドされるため、外部磁界の影響による電流通電体
の臨界電流密度の低下を抑制することができる。従っ
て、電流通電体は誘導磁界と外部からの磁界との影響を
受けることが少なく、磁界の影響による臨界電流密度の
低下を少なくすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の構成を略体的に示した断
面図、第2図はブッシング部の要部を示した斜視図、第
3図はその平面図、第4図は従来の技術を示した断面図
である。 1:超電導応用機器 2:機器収納容器 3:液体ヘリウム 4:リード線 5:リード線 6:ケース 7:磁気シールド体 8:絶縁部材 9:電流通電体 9A:外側部材 9B:中心部材 9C:絶縁部材 11:電源装置のリード線 12:電源装置のリード線 13:棒状電極 14:棒状電極 15:端子板 16:リード線 17:リード線 18:液体窒素 20:ブッシング

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】収納した超電導応用機器を液体ヘリウムで
    冷却する容器に取り付けられて電源装置と前記超電導応
    用機器とを電気的に接続するブッシングであって、 高温超電導体で形成された中心部材及び高温超電導体で
    形成された外側部材を同軸状に配設した電流通電体と、
    この電流通電体を囲むように配設されて外部磁界をシー
    ルドするための高温超電導体から成る磁気シールド体
    と、前記電流通電体及び前記磁気シールド体を冷却する
    ための液体窒素を充填するケースとを備え、前記中心部
    材と前記外側部材の同一方向側端部を前記電源装置に電
    気的に接続するとともに前記中心部材と前記外側部材そ
    れぞれの他方向側端部を前記超電導応用機器に電気的に
    接続したことを特徴とする高温超電導材を用いた無誘導
    磁気シールド型ブッシング。
JP2291479A 1990-10-29 1990-10-29 高温超電導材を用いた無誘導磁気シールド型ブッシング Expired - Lifetime JP2598164B2 (ja)

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