JP2597895B2 - 防水性及び通気性を有する複合シートの製造方法 - Google Patents

防水性及び通気性を有する複合シートの製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は防水性及び通気性を有する複合シートの製造
方法に関し、特にソフトな肌ざわりを有するとともに機
械的強度の大きな防水性及び通気性を有する複合シート
の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
防水性及び通気性を有するシート又はフィルムは使い
捨ておむつ等の防漏シートとして、近年広く使用される
ようになってきた。
このような通気性フィルムは一般に、ポリオレフィン
樹脂に無機充填材を混練し溶融成形してフィルム状と
し、それを一軸又は二軸の延伸加工で多孔化することに
より製造されている。このような通気性フィルムにおい
ては、延伸により無機充填材を起点として微細な破断が
生じ、それにより1〜4μm程度の孔径の気孔が形成さ
れている。
しかし、このような通気性フィルムは十分な通気性を
有さないのみならず、延伸したフィルム特有の剛性のた
めに、シャリシャリした紙のような感じを有し、ソフト
感が要求される用途には適さないという問題がある。
またポリオレフィン樹脂に無機充填材とともに同種の
低融点ポリマー、ゴム状重合物、オレフィン系熱可塑性
エラストマー等を添加することにより柔軟な多孔質フィ
ルムを製造する方法も提案されたが、通気性が十分でな
いのみならずフィルム強度が劣るという問題があった。
このため、ポリオレフィン樹脂と無機充填材からなる
延伸通気性フィルムに柔軟性を付与するために、種々の
提案がなされた。例えば、特開昭60−257221号はポリオ
レフィン樹脂100重量部、充填剤25〜400重量部、液状又
はワックス状の炭化水素重合体、あるいは該炭化水素重
合体とエポキシ基含有有機化合物との混合物1〜100重
量部とからなる組成物を溶融押出成形し、得られたフィ
ルムを二軸延伸することにより柔軟性に優れた多孔フィ
ルムを製造する方法を開示している。
また特開昭62−10141号はポリオレフィン樹脂、充填
剤及びトリグリセライドを含有する組成物を溶融成形し
て得たフィルム又はシートを延伸加工することを特徴と
する多孔性フィルム又はシートの製造方法を開示してい
る。
また特開昭62−27438号はポリオレフィン系樹脂42〜8
7体積%と無機充填剤58〜13体積%との組成物からなる
フィルムを少なくとも一軸方向に延伸して通気性フィル
ムを製造する方法において、前記ポリオレフィン系樹脂
を直鎖状低密度ポリエチレン50〜95重量%と分岐状低密
度ポレチレン50〜5重量%との混合物とし、かつ、前記
組成物に炭素数10〜22の脂肪酸と炭素数1〜12の脂肪族
アルコールとの化合物である脂肪族アルコール系脂肪酸
エステルを、前記組成物100重量部に対して3〜25重量
部配合することを特徴とする通気性フィルムの製造方法
を開示している。
さらに特公昭63−35721号は、使い捨ておむつ用に吸
収体と重ねて一体形成する液不透過性の防漏シートとし
て、ポリオレフィン樹脂100重量部、充填剤28〜200重量
部、及び水酸基末端液状ポリブタジエンに水素添加する
ことにより生成した液状又はワックス状のポリヒドロキ
シ飽和炭化水素10〜70重量部からなる組成物を混練し、
フィルム化した後、少なくとも一方向に1.2倍以上延伸
し微細孔を生じさせたフィルムを開示している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記のいずれの通気性フィルムも延伸
により得られたものであるので、薄くて機械的強度に劣
り、他素材と張合わせて使用することが必要となること
が多い。このため二次加工が必要となり、価格が高くな
るという欠点があった。
そこで本発明は種々研究の結果、結晶性ポリオレフィ
ン、ゴム状重合体及び充填材からなる組成物の延伸フィ
ルムを前記延伸フィルムの熱収縮開始温度以上の温度で
メッシュ状のシートに熱間圧着することにより、前記延
伸フィルムを固着するとともに熱収縮させ、もって前記
延伸フィルムを微多孔化することにより、ソフトな肌ざ
わりを有するとともに機械的強度の大きな通気性複合フ
ィルムを得ることができることを発見し、かかる通気性
複合フィルムの製造方法について先に出願した(特願昭
62−170497号)。
上記通気性複合フィルムは、優れたソフト感を有する
とともに機械的強度及び通気性にも優れている。しか
し、最近になって紙おむつ、スポーツウェアー等におい
て、一層良好な防水性、通気性及びソフト感を有する素
材が要求されるようになってきた。ところが、上記複合
フィルムは、結晶ポリオレフィンを主成分とするため、
ソフト感に関して上記用途に対しては必ずしも満足では
なかった。
従って本発明の目的は、優れたソフト感を有するとと
もに通気性及び防水性を有する複合シートの製造方法を
提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、ポリオ
レフィンの代わりにエラストマーを主成分とするととも
に無機充填剤を含有しない組成物からフィルムを形成
し、それを織布又は不織布と熱間圧着することにより、
フィルムが微多孔化して防水性及び通気性を有する複合
シートが得られることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の防水性及び通気性を有する複合シ
ートの製造方法は、(A)エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体50〜68重量%と、(B)エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体30〜48重量%と、(C)線状低密度ポリエチ
レン2〜20重量%とからなる組成物よりフィルムを形成
し、前記フィルムと織布又は不織布とを70〜150℃で熱
間圧着して、前記フィルムを前記織布又は不織布に固着
するとともに熱収縮させ、もって前記フィルムを微多孔
化することを特徴とする。
本発明を以下詳細に説明する。
本発明においてエチレン−プロピレン−ジエン共重合
体(EPDM)とは、エチレンから誘導される繰返し単位、
プロピレンから誘導される繰返し単位及びジエン化合物
から誘導される繰返し単位を含む共重合体のことであ
る。前記ジエン系化合物としては、エチリデンノルボル
ネン、1,4−ヘキサジエン、及びジシクロペンタジエン
などがある。
本発明において使用するエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体(EPDM)は、エチレンから誘導される繰返し
単位の含有率が60〜70モル%、プロピレンから誘導され
る繰り返し単位の含有率が30〜40モル%、及びジエン系
化合物から誘導される繰り返し単位の含有率が1〜10モ
ル%であることが好ましい。より好ましい範囲は、エチ
レン誘導体が62〜66モル%、プロピレン誘導体が33〜37
モル%、及びジエン系化合物誘導体が3〜6モル%であ
る。
数平均分子量は40万〜60万が好ましく、密度は0.87g/
cm3以下が好ましい。
さらに、メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)
が0.1〜5.0g/10分の範囲内にある共重合体が好ましく、
より好ましくは0.30〜1.0g/10分であり、さらに好まし
くは0.35〜0.50g/10分の範囲内の共重合体である。
本発明において使用するエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体(EPDM)は、基本的には上記の繰返し単位か
らなるものであるが、これらの共重合体の特性を損なわ
ない範囲内で、たとえばブテン−1あるいは4−メチル
ペンテン−1などのα−オレフィンから誘導される繰り
返し単位などの繰り返し単位を含んでもよい。
本発明において、エチレン−プロピレン−ジエン共重
合体(EPDM)の配合割合は50〜68重量%であり、特に55
〜60重量%の範囲内にすることが好ましい。上記エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)の配合割合が
50重量%より低いと、得られるフィルムの弾力性が低下
し、また68重量%より高いと得られるフィルムの成形性
及びソフト感が低下する。
本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)は、酢酸ビニル繰り返し単位の含有率が7.5重量%微
状の共重合体である。特に本発明においては、酢酸ビニ
ル繰り返し単位の含有率が7.5〜30重量%の範囲内であ
るエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることが好まし
い。
本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)は数平均分子量が12000〜14000の範囲内にあるもの
が好ましい。このような共重合体のメルトインデックス
は、通常15〜20g/10分(190℃、2.16kg荷重)の範囲に
ある。
本発明において上記エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)の配合割合は30〜48重量%であり、特に35〜40
重量%の範囲内にすることが好ましい。上記エチレン−
酢酸ビニル共重合体(EVA)の配合割合が30重量%より
低いと、成形性及びソフト感が低下し、また48重量%よ
り高いと、成膜したフィルムの粘着性が大きくなり取り
扱いが困難となる。
本発明で用いる線状低密度ポリエチレン(LLDPE)は
分枝構造の少ない直鎖状のポリエチレンであり、比重が
0.920〜0.934の範囲にあるものが好ましい。このような
線状低密度ポリエチレン(LLDPE)のメルトインデック
スは、通常0.5〜3.0g/10分(190℃、2.16kg荷重)の範
囲内にある。
本発明において線状低密度ポリエチレン(LLDPE)の
配合割合は2〜20重量%であり、特に5〜10重量%の範
囲内にすることが好ましい。上記線状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)の配合割合が2重量%より低いと、得られ
るフィルムの成膜性の向上に効果がなく、また20重量%
を超えると得られるフィルムの伸縮性、ソフト感が低下
する。
さらに、本発明においては上記樹脂成分の他に、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色剤等を適宜配合
することができる。ただし、本発明において無機充填材
の添加は薄膜化を困難にするため、行わない方が好まし
い。
次に本発明の防水性及び通気性を有する複合シートの
製造方法について説明する。
上述のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPD
M)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、及び線状
低密度ポリエチレン(LLDPE)等の成分を混練する。本
発明において、上記混練は150〜175℃の樹脂温度で行う
のが好ましい。
混練を行った後、フィルム状に成形する。フィルムの
厚さは10〜40μmとするのが好ましく、10μmより薄い
とフィルム強度が低下し、40μmより厚いと通気性を付
与するための微細な貫通孔ができにくくなる。成膜はイ
ンフレーション成形法(空冷法)により120〜165℃の樹
脂温度でブロー比(バッブルの直径/ダイスリットの直
径)が2.0〜5.0の範囲となるように行うのが好ましい。
これにより得られるフィルムの厚さは10〜40μmとな
る。
本発明において使用する織布又は不織布として、ガー
ゼその他の平織の織布や、スパンボンド法やメルトブロ
ー法等で製造した不織布等、種々のものを用いることが
できる。不織布は長繊維からなる必要はなく、短繊維が
からみ合うか点溶着してなるものでもよい。織布又は不
織布は下記の熱間圧着工程で実質的に溶融したり熱収縮
したりしないことが必要である。従って、一般に織布又
は不織布の融点又は二次転移点は前記フィルムより少な
くとも20℃以上高いことが必要である。
フィルムと織布又は不織布との熱間圧着は、70〜150
℃で行う。上記温度条件の範囲外であると、フィルムと
織布又は不織布との固着及びフィルムの熱収縮が十分で
ないか、又は防水性が低下する。上記熱間圧着は一段で
行う必要はなく、フィルムの固着と微多孔化を確実にす
るために、複数段に分けて行うことができる。この場
合、最初は比較的低い温度で行い、次第に熱間圧着温度
を高くしていくのが好ましい。典型的な例として、70〜
90℃の第1工程、90〜110℃の第2工程及び110〜150℃
の第3工程を連続して行うことができる。
さらに、前記熱間圧着は0.1〜10kg/cm3の圧力で行う
のが好ましい。0.1kg/cm3未満ではフィルムの固着が十
分でなく、10kg/cm3を超えるとフィルム強度が低下す
る。より好ましい圧力条件は0.5〜5kg/cm3である。
フィルムと織布又は不織布との熱間圧着は後に詳述す
るように、ヒートロールにより行うのが好ましい。その
際フィルムと織布又は不織布とを1枚ずつ圧着させる外
に、2枚のフィルムで織布又は不織布を挟む構成にした
り、逆に2枚の織布又は不織布でフィルムを挟む構成に
したりすることもできる。
このようにして得られた複合シートは、熱間圧着によ
る熱収縮によりフィルムが微多孔化している。フィルム
の微細孔は熱間圧着条件により多少異なるが、一般に5
μm以下の孔径を有するので、優れた通気性を有すると
ともに防水性にも優れている。
〔作 用〕
本発明の製造方法の熱間圧着工程においては、70℃以
上に加熱することによりフィルム中に分散しているエチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)中の酢酸ビニルに粘
着性が生じ、その粘着力によってフィルムは織布又は不
織布に固着する。それと同時にフィルムは熱収縮するの
で、フィルムは織布又は不織布の繊維により引っ張られ
た状態となる。
これを微視的にみると、第1図に示すようにフィルム
1は織布又は不織布の繊維2に固着し、繊維間の空隙に
あるフィルム部分3の周囲は繊維2により固定された状
態となっていることがわかる。ここでフィルム部分3に
熱収縮が起こると、繊維2の枠はほとんど変動しないの
で、結局フィルム部分3が熱収縮により引張られた状態
になる。このようにしてフィルム1に5μm以下の微細
孔を多数形成することができる。
〔実施例〕
第2図は本発明の熱間圧着を行うのに適する装置の一
例を示す概略図である。この熱間圧着装置は織布又は不
織布12を予熱して熱固定するための予熱ロール13と、フ
ィルム11と織布又は不織布12とを熱圧着するための第1
の熱間圧着ロール14と一対の弾性ロール15、16と、第1
の熱間圧着後の複合シートのテンションコントロール用
ロール17と、第1熱間圧着後の複合シートを再度熱間圧
着するための第2の熱間圧着ロール18と一対の弾性ロー
ル19、20と、第2の熱間圧着後の複合シートのテンショ
ンコントロール用ロール12と、第2の熱間圧着後の複合
シートを再度熱圧着するための第3の熱間圧着ロール22
と一対の弾性ロール23、24とを有する。
各熱間圧着ロールの温度は以下の通りである。
第1熱間圧着ロール14・・ 70〜 90℃ 第2熱間圧着ロール18・・ 90〜110℃ 第3熱間圧着ロール22・・110〜150℃ 予熱ロール13の温度は用いる織布又は不織布の種類や
厚さにより異なるが約120℃が好ましい。第1の熱間圧
着ロール14と弾性ロール15、16との間隙、第2の熱間圧
着ロール18と弾性ロール19、20との間隙及び第3の熱間
圧着ロール22と弾性ロール23、24との間隙は、それぞれ
所望の圧着圧力を付与するように適宜調節することがで
きる。また、テンションコントロール用ロール17、21を
r、r′で示すように上下に動かすことにより、複合シ
ートのテンションを調節することができる。
1枚のフィルム11の片面に1枚の織布又は不織布12を
熱間圧着する場合においては、各弾性ロール15、16、1
9、20、23、24は30℃以下の温度を保つよう冷却してお
くことが好ましい。一方織布又は不織布を2枚とする場
合には、第二の織布又は不織布12′を点線の位置より差
し込めばよい。その場合は弾性ロール15、16、19、20、
23、24は冷却しなくてよい。
また逆に織布又は不織布をフィルムでサンドイッチし
た構成とするには、フィルム11と織布又は不織布12、1
2′を単に入れ換えればよい。
本発明の方法を以下の具体的な実施例によりさらに詳
細に説明する。
実施例1 エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(ビスタロン
3708、エクソン化学(株)製)55.5重量%と、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(DQDJ−3269、日本ユニカー
(株)製)37重量%と、線状低密度ポリエチレン(TUF
−2060、日本ユニカー(株)製)7.5重量%からなる組
成物を押出機により溶融混練し、インフレーション法に
より下記の条件で成膜した。
ダイ径・・・150mm 温度・・・・145〜165℃ 押出量・・・ 40〜60kg/時間 引取速度・・ 10〜20m/分 得られたフィルムは厚さ15〜30μm、ブロー比3.0〜
4.0であった。
このフィルムとポリエステル系の伸縮性不織布とを、
2つの熱間圧着ロールを有する装置により下記の条件で
熱間圧着した。
第1の熱間圧着ロール・・・ 80〜 90℃ 第2の熱間圧着ロール・・・110〜130℃ 圧着速度・・・・・・・・・10〜25m/分 得られた複合シートの接着強度を調べたところ、剥離
の問題はなかった。また、縦方向の破断伸度(引裂き強
度)も十分であった。得られた複合シートの防水性、通
気性、透湿度及びソフト感を測定した。結果を第1表に
示す。
比較例1 市販の紙おむつに用いられれている防水シートについ
て、防水性、通気性、透湿度及びソフト感を実施例1と
同様に測定した。結果を第1表に合わせて示す。
注):(1)防水性…パーミアグラフ(東洋精機(株)
製)を用いて試料にかける差圧を増大させ、通気度が大
幅に変動するような状態になった時、即ち通気孔が破損
又は破壊した時の圧力で表す。
(2)通気性…パーミアグラフを用いて、試料にかける
差圧及び試料を透過する空気量が一定となる点を求め、
その時の単位面積、単位時間、単位圧力あたりの空気の
透過量で表す。
(3)透湿度…JIS−Z−0208により測定した値で表
す。
(4)ソフト感…直接手で触れた感触により評価した。
○・・・良好 △・・・普通 第1表の結果から明らかな通り、本発明の方法により
得られた複合シートは防水性、通気性、透湿度及びソフ
ト感に優れている。
〔発明の効果〕
本発明の複合シートは、EPDMを主成分とし、それにEV
A及びLLDPEを配合した組成のフィルムと、織布又は不織
布とを熱間圧着させ、それにより前記フィルムを前記織
布又は不織布に固着しながら熱収縮させて前記フィルム
を微多孔化したものであるので、優れた防水性及び通気
性を有しているとともに、優れたソフト感を有し、着用
してもカサカサした音がせず、違和感がない。さらに、
一体的に固着した織布又は不織布により強固に補強され
ており、機械的強度が大きい。
さらに、フィルムと織布又は不織布とを一体化する際
に接着剤を用いないため、人体に直接装着してもかぶれ
等の人体への悪影響がない。
本発明の方法においては、フィルムと織布又は不織布
との熱間圧着温度及び圧力等の条件を適宜調節すること
により、所望の通気度とすることができる。また従来の
延伸法では困難であった厚みむらを最小にすることがで
きるので、防水性及び通気性を有する複合シートとして
の品質の向上をはかることができる。さらにインライン
で防水性及び通気性を有する複合シートを製造すること
ができるので、製造コストの低減に役立つ。
このような本発明による複合シートは紙おむつ、使い
捨てシーツ等に好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の防水性及び通気性を有する複合シート
の微細構造を示す部分拡大図であり、 第2図は本発明の方法を実施するための装置の一例を示
す概略図である。 1……フィルム 2……織布又は不織布の繊維 11……フィルム 12,12′……織布又は不織布 13……予熱ロール 14……第1の熱間圧着ロール 18……第2の熱間圧着ロール 22……第3の熱間圧着ロール 15,16,19,20,23,24……弾性ロール 17,21……テンションコントロール用ロール

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エチレン−プロピレン−ジエン共重
    合体50〜68重量%と、(B)エチレン−酢酸ビニル共重
    合体30〜48重量%と、(C)線状低密度ポリエチレン2
    〜20重量%とからなる組成物よりフィルムを形成し、前
    記フィルムと織布と不織布とを70〜150℃で熱間圧着し
    て、前記フィルムを前記織布又は不織布に固着するとと
    もに熱収縮させ、もって前記フィルムを微多孔化するこ
    とを特徴とする防水性及び通気性を有する複合シートの
    製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法において、前記フィ
    ルムと前記織布又は不織布との熱間圧着を、70〜90℃の
    第一工程、90〜110℃の第二工程及び110〜150℃の第三
    工程により行うことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の方法において、前
    記フィルムの厚さを10〜40μmとすることを特徴とする
    方法。
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