JP2597825B2 - 遮光性窒化アルミニウム質粉末、その製造方法およびその焼結体 - Google Patents

遮光性窒化アルミニウム質粉末、その製造方法およびその焼結体

Info

Publication number
JP2597825B2
JP2597825B2 JP6240296A JP24029694A JP2597825B2 JP 2597825 B2 JP2597825 B2 JP 2597825B2 JP 6240296 A JP6240296 A JP 6240296A JP 24029694 A JP24029694 A JP 24029694A JP 2597825 B2 JP2597825 B2 JP 2597825B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum nitride
powder
sintered body
transition metal
aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6240296A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08104507A (ja
Inventor
高潮 頼
裕二 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
Original Assignee
TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA filed Critical TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
Priority to JP6240296A priority Critical patent/JP2597825B2/ja
Publication of JPH08104507A publication Critical patent/JPH08104507A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2597825B2 publication Critical patent/JP2597825B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高熱伝導性、高電気絶
縁性を必要とする電子回路基板や半導体パッケージ等の
電子機器材料として用いられる遮光性窒化アルミニウム
焼結体の原料の窒化アルミニウム質粉末とその製造方
法、およびその粉末から得られる窒化アルミニウム焼結
体に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウム焼結体は、高熱伝導性
の絶縁材料として注目され、近年電子回路基板や半導体
パッケージ等へ応用されつつある。
【0003】電子回路基板や半導体パッケージ等へ窒化
アルミニウム焼結体を応用する場合、(1)透過光から
内部にあるICメモリーを保護する、(2)第2相析出
や不純物の混入による色ムラや焼けムラを隠蔽する、な
どの理由で遮光性窒化アルミニウム焼結体が必要とされ
る場合が多い。しかしながら、市販の窒化アルミニウム
粉末から得られる窒化アルミニウム焼結体のほとんど
は、不純物の濃度によって、白色か灰白色の透光体であ
る。
【0004】透光性窒化アルミニウム焼結体に遮光性を
付与する方法として、焼結時に市販の窒化アルミニウム
粉末に着色成分として遷移金属元素またはその化合物を
添加することが、特開昭63−162576号公報、特
開平2−172868号公報、特開平3−137057
号公報、特開平3−197366号公報、特開平4−2
663号公報、特開平4−42860号公報、特開平4
−46060号公報、特開平4−92867号公報、特
開平5−178670号公報などに提案されている。し
かしながら、この方法には次のような問題点がある: (i)着色効果が添加成分の物性(種類、粒度、形状)
によって異なる; (ii)着色成分を均一に分散させることが困難であり、
添加量が少ないと色ムラが生成しやすく、添加量が多い
と焼結体の特性、特に熱伝導率を悪化させる; (iii)着色成分が、場合によっては焼結助剤と反応し、
焼結を妨害する; (iv)焼結過程中、着色成分自身が変化し、焼結体の組
織、外観に影響を及ぼす。
【0005】透光性窒化アルミニウム焼結体に遮光性を
付与する別の方法として、窒化アルミニウム粉末の合成
時に着色成分として遷移金属元素を添加して着色窒化ア
ルミニウム粉末を合成することが、特開平2−1247
72号公報、特開平4−154610号公報に提案され
ている。この方法は、着色成分の均一分散および安定化
のためには有利である。しかしながら、特開平2−12
4772号公報に記載されているアルミナ還元窒化法に
より着色窒化アルミニウム粉末を合成する方法には、 (i)着色成分がカーボンと反応しやすい; (ii)反応のメカニズムと低い反応温度(1500〜1
600℃)から、着色成分を分散、特に窒化アルミニウ
ム粉末粒子内へ分散させる効果が小さい;などの問題点
がある。
【0006】一方、特開平4−154610号公報に記
載されている直接窒化法により着色窒化アルミニウム粉
末を合成する方法は、反応熱により反応物の温度が高く
(約2000℃)なるので、着色成分の分散は促進され
るが、この方法には、 (i)遷移金属元素が金属アルミと合金や金属間化合物
を形成しやすく[例えば、チタン(Ti)を添加した場
合にはチタンと金属アルミが反応して金属間化合物のチ
タンアルミ(TiAl)が形成する]、着色効果が乏し
い; (ii)均一分散に必要な遷移金属微粉末を入手しにく
い;などの問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解決すべく着色成分の添加方法および着色成分の形
態に注目し、窒化アルミニウム焼結体の本来の特性を損
なうことなく、少ない添加量で焼結体の色調を黒色かつ
均一にし得る方法を研究しつづけた結果、今回の発明を
見出した。
【0008】
【問題点を解決するための手段】すなわち、本発明は、
均一分散性を向上させるためには着色成分を窒化アルミ
ニウム粉末の合成時に添加して合成することが有効であ
り、着色成分としては元素周期表IVa、Va、VI
a、VIIa、VIII族の遷移金属元素の化合物が有
効であるという新規な知見に基づく。
【0009】以下、本発明について更に詳しく説明す
る。
【0010】本発明により提供される遮光性窒化アルミ
ニウム焼結体製造用窒化アルミニウム質粉末は、AlN
を主成分とし、着色成分として元素周期表IVa、V
a、VIa、VIIa、VIII族からなる群から選ば
れた少なくとも1種の遷移金属元素の化合物を金属単体
換算で0.05〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量
%均一に分散して含有してなる。着色成分の添加量が多
すぎると焼結体の特性が損なわれ、熱伝導率などが低下
し、逆に添加量が少なすぎると着色効果が乏しく、色調
が不均一になる。
【0011】本発明の窒化アルミニウム質粉末は、金属
アルミ粉末と窒化アルミニウム粉末とを重量比で1:
0.25〜1:4の割合で混合し、元素周期表IVa、
Va、VIa、VIIa、VIII族からなる群から選
ばれた少なくとも1種の遷移金属元素の化合物を金属単
体換算で0.05〜5重量%共存させながら窒化して製
造される。原料の金属アルミ粉末としては、遷移金属元
素以外の不純物が少なく、粒度45μm以下のアトマイ
ズドアルミニウム粉末が好適である。
【0012】窒化アルミニウム粉末は、金属アルミ粉末
の高温融着を防ぎ、反応温度を調整するために使用され
る。遷移金属元素以外の不純物の少ない微粉末(例えば
平均粒径10μm以下程度の粉末)を使用することが好
ましい。金属アルミ粉末と窒化アルミニウム粉末の混合
比は1:0.25〜1:4、好ましくは1:0.4〜
1:3である。金属アルミの比率が多いと、金属アルミ
粉末が高温融着しやすく、窒化率が低下する。逆に金属
アルミの比率が少ないと、反応物の温度が低く、添加剤
の分散効果が低下する。また、生産性も低い。
【0013】着色成分としての遷移金属化合物の遷移金
属元素としては、元素周期表IVa、Va、VIa、V
IIa、VIII族からなる群から選ばれ、黒色化効果
の優れているTi、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wお
よびFeの遷移金属元素が好ましい。遷移金属化合物の
種類は特に限定されないが、酸化物、炭化物、窒化物、
塩化物、フッ化物などの無機化合物が取扱いの点で好ま
しい。特に好ましくは窒化物または炭化物である。均一
分散性の観点から、遷移金属化合物の粒度は10μm以
下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
【0014】原料の金属アルミ粉末、窒化アルミニウム
粉末および遷移金属化合物の混合は、特に限定しない
が、通常の混合機、例えばV型混合機やボールミルで行
われる。原料粉を混合後、混合粉を例えばカーボンるつ
ぼに充填し、窒化雰囲気中において800〜1200℃
の温度で焼成する。得られた焼成物を微粉砕すれば、本
発明の遮光性窒化アルミニウム焼結体製造用窒化アルミ
ニウム質粉末となる。
【0015】こうして製造される窒化アルミニウム粉末
は、通常の常圧焼結に適用して高性能の焼結体を得るた
め、次のような基本特性を持つことが望ましい: 平均粒径<3.0μm、 比表面積=2〜6m2 /g、 酸素量<2.0wt%。
【0016】本発明の窒化アルミニウム粉末を通常の条
件下で、例えば10重量%以下のアルカリ土類や希土類
金属の化合物からなる焼結助剤の存在下で窒化雰囲気中
に1600℃以上の温度で焼結すれば、高熱伝導率(>
150W/mK)で均一な黒色を呈した本発明の窒化ア
ルミニウム焼結体が得られる。
【0017】
【作用】窒化アルミニウム焼結体の黒色化は、窒化アル
ミニウム粉末粒子内に分散または析出したサブミクロン
オーダーの遷移金属化合物の微粒子が透過光を吸収した
り、微粒子間で透過光が多重反射するために生ずるもの
と考えられる。着色効果を上げるには、これらの微粒
子、少なくともその表面層が導電性のある化合物、例え
ば遷移金属の窒化物、炭化物になっていることが必要で
ある。
【0018】黒色化のための重要な技術は、如何に着色
成分を微粒化かつ均一に分散させるかにある。微細化し
た着色成分が窒化アルミニウム粉末粒子内に均一に分散
しているときには窒化アルミニウム焼結体の特性が特に
影響を受けることはないと考えられるが、分散が不完全
なときには着色成分が粒界に集まりやすく、焼結体の特
性(熱伝導率や強度等)が低下する。
【0019】特に焼結時に焼結助剤を存在させるときに
は、着色成分の分散状態が重要である。着色成分の粒度
が粗く均一に分散していないと着色効果が低下するし、
また分散の手法およびその程度によって着色成分が偏在
し、色ムラが生ずるからである。着色成分が焼結助剤と
固溶化して、焼結体の特性を低下させることがあり、さ
らには焼結中着色成分自身が化学反応を起こして焼結体
の組織などが損なわれることもある。
【0020】上記した問題を解決するためには、窒化ア
ルミニウム粉末の合成時に予め着色成分を窒化アルミニ
ウム粉末粒子内に均一に分散させておくことが重要な技
術となる。アルミナ還元窒化法による窒化アルミニウム
粉末の合成方法では、(i)反応のメカニズムから着色
成分が窒化アルミニウム粉末粒子内に分散しにくい、
(ii)微粉砕工程がない、などの理由で、着色成分が窒
化アルミニウム粉末粒子内に均一に分散した窒化アルミ
ニウム粉末を得ることはできない。そこで、本発明では
金属アルミ粉末の直接窒化法を使用する。
【0021】着色成分として遷移金属元素そのもの、す
なわち遷移金属粉末の場合、(i)遷移金属が金属アル
ミと反応して、窒化反応を妨害することがある、(ii)
表面酸化による酸素量の増大および安全上の問題がある
ために、遷移金属微粉末(特に10μm以下の微粉末)
は入手しにくい。そこで、本発明では遷移金属化合物を
着色成分として使用する。
【0022】上記したように、金属アルミ粉末の直接窒
化法を使用しかつ遷移金属化合物を着色成分として使用
する本発明では、(1)着色効果が着色成分の種類、形
状、粒度に左右されにくい、(2)窒化反応中着色成分
の微粒子の少なくとも表面部分は容易に窒化または炭化
され(カーボン雰囲気が存在する場合)、窒化時の高温
(約2000℃)により該微粒子は窒化アルミニウム粉
末粒子内に均一に分散される、(3)窒化時に分散しき
れなかった着色成分については、微粉砕過程で細かく粉
砕されると同時に均一に分散され、よって焼結時に窒化
アルミニウム粉末粒子内に拡散されやすくなる、(4)
窒化物または炭化物以外の種類の遷移金属化合物を着色
成分として使用でき、このことは窒化反応による着色成
分の微細化および低コストの点で有利である(なお、窒
化物または炭化物以外の種類の遷移金属化合物を添加し
ても粉末合成またはその後の焼結中にその大部分は窒化
または炭化されるため、窒化アルミニウム焼結体中に存
在する遷移金属化合物の大部分は遷移金属元素の窒化物
または炭化物の形態にあると考えられる。)などの特徴
がある。
【0023】このようにして、本発明によれば、窒化ア
ルミニウム焼結体の本来の特性(例えば、高熱伝導性、
電気絶縁性)を損なうことなく極微量の着色成分を使用
するだけで高い着色効果を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例と比較例を挙げて具体的に本発
明を説明する。
【0025】なお、着色成分の物性値ならびに合成粉末
および焼結体の特性などの主な評価は、下記のような方
法で行った: (1)着色成分の平均粒径は、レーザー回折装置(堀場
製作所製「A−500型])を使用して、レーザー回折
法により求めた。
【0026】(2)焼結体の色調は、目視で評価した。
【0027】(3)焼結体の熱伝導率は、熱伝導率測定
装置(リガク(株)製「PCM−FA8510B型」)
を使用して、レーザーフラッシュ法により求めた。
【0028】実施例1 金属アルミ粉末(平均粒径25μm)35重量部と窒化
アルミニウム粉末(平均粒径6.5μm)65重量部と
の混合粉末に酸化チタン(TiO2 、純度99%以上、
平均粒径0.6μm)を金属元素に換算して0.8重量
部添加混合した。更にこの粉末混合体を窒素雰囲気中で
1000℃まで加熱し1時間窒化した。
【0029】得られたインゴットについて乾式粉砕を行
い、第1表に示した粉体特性を持つ窒化アルミニウム質
粉末を得た。該合成粉末は灰色を呈していた。
【0030】
【表1】
【0031】得られた合成粉末について、添加元素Ti
のK吸収端におけるX線吸収スペクトルを測定し、フー
リエ変換により評価を行ったところ、添加した遷移金属
元素Tiは粉末中においてTiNの状態で存在している
ことが判明した(測定は文部省高エネルギー物理学研究
所放射光実験施設のBL−7Cで行った)。
【0032】次に、該窒化アルミニウム質粉末95重量
部を焼結助剤としてY2 3 (純度99%以上、平均粒
径1.6μm)5重量部と12時間湿式混合を行った
後、70℃で4時間乾燥して混合粉末を得た。混合粉末
を1000kgf/cm2 の静水圧下でプレス成形した
後、窒素雰囲気下1850℃で3時間常圧焼結を行っ
た。得られた焼結体の色調及び熱伝導率を第2表に示
す。
【0033】実施例2 実施例1と同様な金属アルミと窒化アルミニウムの混合
粉末100重量部にTiO2 を金属元素に換算して0.
1重量部添加した粉末混合体を実施例1と同条件で窒化
した。得られたインゴットについて平均粒径2μm程度
なるまで粉砕し、実施例1と同条件で成形、焼結を行っ
た。焼結体の色調及び熱伝導率を第2表に示す。
【0034】実施例3および4 実施例1と同様な金属アルミと窒化アルミニウムの混合
粉末100重量部にMoO3 (純度99%以上、平均粒
径4.2μm)を金属元素に換算してそれぞれ0.4、
3.0重量部添加した粉末混合体を実施例1と同条件で
窒化した。得られたインゴットについて平均粒径2μm
程度なるまで粉砕し、実施例1と同条件で成形、焼結を
行った。焼結体の色調及び熱伝導率をそれぞれ第2表に
示す。
【0035】実施例5〜8 実施例1と同様な金属アルミと窒化アルミニウムの混合
粉末100重量部にFe2 3 、WO3 、Nb2 5
Cr2 3 (純度99%以上、それぞれ平均粒径2.
5、17.4、1.0、1.7μm)を金属元素に換算
して0.4〜0.8重量部添加した粉末混合体を実施例
1と同条件で窒化した。得られたインゴットについてそ
れぞれ平均粒径2μm程度なるまで粉砕し、実施例1と
同条件で成形、焼結を行った。焼結体の色調及び熱伝導
率をそれぞれ第2表に示す。
【0036】なお、Nb2 5 を添加した合成粉末につ
いて、実施例1と同様なX線吸収スペクトルの測定結果
により、添加した遷移金属元素Nbは粉末においてNb
Cの状態で存在していることが判明した。
【0037】実施例9および10 実施例1と同様な金属アルミと窒化アルミニウムの混合
粉末100重量部TiN、TiC(純度99%以上、そ
れぞれ平均粒径1.8、2.2μm)を金属元素に換算
して0.5重量部添加した粉末混合体を実施例1と同条
件で窒化した。得られたインゴットについてそれぞれ平
均粒径2μm程度なるまで粉砕し、実施例1と同条件で
成形、焼結を行った。焼結体の色調及び熱伝導率をそれ
ぞれ第2表に示す。
【0038】比較例1 実施例1と同様な金属アルミと窒化アルミニウムの混合
粉末100重量部TiO2 を金属元素に換算して0.0
4重量部添加した粉末混合体を実施例1と同条件で窒化
した。得られたインゴットについて平均粒径2μm程度
なるまで粉砕し、実施例1と同条件で成形、焼結を行っ
た。焼結体の色調及び熱伝導率を第2表に示す。
【0039】比較例2 実施例1と同様な金属アルミと窒化アルミニウムの混合
粉末100重量部に金属チタン(Ti、純度99%以
上、平均粒径26.0μm)を0.5重量部添加した粉
末混合体を実施例1と同条件を窒化した。得られたイン
ゴットについて平均粒径2μm程度なるまで粉砕し、実
施例1と同条件で成形、焼結を行った。焼結体の色調及
び熱伝導率を第2表に示す。
【0040】比較例3 実施例1と同様な金属アルミと窒化アルミニウムの混合
粉末100重量部にMoO3 を金属元素に換算して6.
0重量部添加した粉末混合体を実施例1と同条件で窒化
した。得られたインゴットについて平均粒径2μmなる
まで粉砕し、実施例1と同条件で成形、焼結を行った。
焼結体の色調及び熱伝導率を第2表に示す。
【0041】比較例4および5 窒化アルミニウム粉末(純度99%以上、平均粒径2.
0μm、酸素量1.0wt%)100重量部Fe
2 3 、WO3 を金属元素に換算してそれぞれ0.7、
0.6重量部、Y2 3 を5重量部添加して12時間湿
式混合を行った後、70℃で4時間乾燥して混合粉末を
得た。得られた混合粉末について実施例1と同条件で成
形、焼結を行った。焼結体の色調及び熱伝導率をそれぞ
れ第2表に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、着色成分がより均一に
分散し、より少量の着色成分を使用しても大きな黒色化
効果を発揮する遮光性窒化アルミニウム粉末を合成する
ことができる。本発明の粉末を用いれば、熱伝導率の大
きな低下を起こすことなく均一な黒色を持った窒化アル
ミニウム焼結体を製造することができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光性窒化アルミニウム焼結体製造用
    化アルミニウム質粉末の製造方法であって、金属アルミ
    粉末を直接窒化して窒化アルミニウム粉末を製造するに
    あたり、金属アルミ粉末と窒化アルミニウム粉末とを重
    量比で1:0.25〜1:4の割合で混合し、元素周期
    表IVa、Va、VIa、VIIa、VIII族からな
    る群から選ばれた少なくとも1種の遷移金属元素の化合
    物を金属単体換算で0.05〜5重量%共存させながら
    窒化することを特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法により得られる、
    lNを主成分とし、元素周期表IVa、Va、VIa、
    VIIa、VIII族からなる群から選ばれた少なくと
    も1種の遷移金属元素の化合物を金属単体換算で0.0
    5〜5重量%含有してなることを特徴とする遮光性窒化
    アルミニウム焼結体製造用窒化アルミニウム質粉末。
  3. 【請求項3】 前記遷移金属元素の化合物が遷移金属元
    素の窒化物であることを特徴とする請求項記載の窒化
    アルミニウム質粉末。
  4. 【請求項4】 前記遷移金属元素の化合物が遷移金属元
    素の炭化物であることを特徴とする請求項記載の窒化
    アルミニウム質粉末。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の窒化ア
    ルミニウム質粉末を用いて焼成してなることを特徴とす
    る遮光性窒化アルミニウム焼結体。
JP6240296A 1994-10-04 1994-10-04 遮光性窒化アルミニウム質粉末、その製造方法およびその焼結体 Expired - Lifetime JP2597825B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6240296A JP2597825B2 (ja) 1994-10-04 1994-10-04 遮光性窒化アルミニウム質粉末、その製造方法およびその焼結体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6240296A JP2597825B2 (ja) 1994-10-04 1994-10-04 遮光性窒化アルミニウム質粉末、その製造方法およびその焼結体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08104507A JPH08104507A (ja) 1996-04-23
JP2597825B2 true JP2597825B2 (ja) 1997-04-09

Family

ID=17057369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6240296A Expired - Lifetime JP2597825B2 (ja) 1994-10-04 1994-10-04 遮光性窒化アルミニウム質粉末、その製造方法およびその焼結体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2597825B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50151704A (ja) * 1974-05-28 1975-12-05
JPH02124772A (ja) * 1988-05-16 1990-05-14 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化アルミニウム焼結体および製造法
JPH04949A (ja) * 1990-04-18 1992-01-06 Fujitsu Ltd 保留音切替方式
JPH0492864A (ja) * 1990-08-06 1992-03-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化アルミニウム粉末および焼結体およびその製造法
JP2773416B2 (ja) * 1990-09-25 1998-07-09 住友電気工業株式会社 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JPH0524812A (ja) * 1990-12-26 1993-02-02 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化アルミニウム粉末およびその製造方法
JPH0551255A (ja) * 1991-08-23 1993-03-02 Toshiba Corp 装飾用セラミツクス部品
JPH0629124A (ja) * 1992-07-09 1994-02-04 Nomura Denki Kk 微小コイル装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08104507A (ja) 1996-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hirata et al. Characterization and Sintering Behavior of Alkoxide‐Derived Aluminosilicate Powders
JP7362151B2 (ja) 高純度・低アルミニウム類球形β窒化ケイ素粉体、その製造方法と用途
US5246683A (en) Process for producing small particles of aluminum nitride and particles so-produced
JP2943275B2 (ja) 高熱伝導性着色窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
KR100459296B1 (ko) 저체적저항 재료, 질화알루미늄 소결체 및 반도체 제조용부재
JPH042663A (ja) 高熱伝導性着色窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
US5399536A (en) Silicon nitride sintered body
US4843038A (en) Black sintered body of aluminum nitride and process for producing the same
JP2597825B2 (ja) 遮光性窒化アルミニウム質粉末、その製造方法およびその焼結体
JPH05270809A (ja) 窒化アルミニウム粉末及びその製造方法
JP2539018B2 (ja) Al▲下2▼O▲下3▼基セラミックス
JPH1017367A (ja) 窒化アルミニウム質焼結体およびその製造方法
US5126293A (en) Light-shielding a delta n sintered body and method of manufacturing the same
JPS63134570A (ja) 窒化アルミニウム焼結体の製造方法
JP2773416B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JP4958353B2 (ja) 窒化アルミニウム粉末及びその製造方法
JP3092167B2 (ja) 窒化ケイ素焼結体
JPH0459609A (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法
JPH0465307A (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法
JP3046342B2 (ja) 窒化アルミニウム質粉末の製造方法
JP3049941B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体の製造方法
JPS62270468A (ja) 窒化アルミニウム質焼結体
JP2683704B2 (ja) 窒化アルミニウムの製造方法
JPH01298101A (ja) 磁気遮蔽用金属粉末の焼鈍法
JPH0575689B2 (ja)