JP2597639B2 - テルミット剤 - Google Patents
テルミット剤Info
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- JP2597639B2 JP2597639B2 JP63077496A JP7749688A JP2597639B2 JP 2597639 B2 JP2597639 B2 JP 2597639B2 JP 63077496 A JP63077496 A JP 63077496A JP 7749688 A JP7749688 A JP 7749688A JP 2597639 B2 JP2597639 B2 JP 2597639B2
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- Japan
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- thermite
- agent
- graphite
- thermite agent
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はテルミット溶接用として使用されるテルミッ
ト剤に関し、特にテルミット溶接金属中のC量を容易に
調整できるようにしたテルミット剤に関するものであ
る。
ト剤に関し、特にテルミット溶接金属中のC量を容易に
調整できるようにしたテルミット剤に関するものであ
る。
[従来の技術] テルミット反応は鉄道レールの溶接をはじめ、鉄筋、
鉄骨の溶接、各種ケーブルの溶接、各種合金の製造など
に利用されている。その中で鉄道レールの溶接法として
はエンクローズドアーク溶接法、フラッシュバット溶接
法と並びテルミット溶接法が古くから知られており、装
置が比較的小規模なことや高度の技量を要しないことな
どにより特に現地での溶接に利用されている。
鉄骨の溶接、各種ケーブルの溶接、各種合金の製造など
に利用されている。その中で鉄道レールの溶接法として
はエンクローズドアーク溶接法、フラッシュバット溶接
法と並びテルミット溶接法が古くから知られており、装
置が比較的小規模なことや高度の技量を要しないことな
どにより特に現地での溶接に利用されている。
レールのテルミット溶接に関してはこれまでいくつか
の文献が公知となっており、最近では溶接学会誌第54巻
第1号(1985年)43頁〜49頁に「テルミット溶接法の進
歩」と題して記載がある。
の文献が公知となっており、最近では溶接学会誌第54巻
第1号(1985年)43頁〜49頁に「テルミット溶接法の進
歩」と題して記載がある。
近年レールの高強度化がすすみ、高強度レールが普及
するにつれてレール溶接部に対しても疲労強度や特にレ
ール頭部の耐摩耗性、高硬度化の要求が激しくなってい
る。そのため溶接学会誌第54巻第8号(1985年)41頁〜
46頁に「鉄道における最近の接合技術」と題する文献に
も短い記載がある如く、テルミット溶接部においても溶
接後の適切な熱処理による組織的な改善を行なって耐摩
耗性を向上したり、あるいは溶接金属のC,Si,Mn,Cr,Mo,
V等の合金含有量を高めたりするなどの対策がとられて
いる。とりわけ溶接金属中のC含有量を高めることは上
記要求性能向上に有効であるが、これまではそのC源と
してテルミット剤中で主に溶接金属成分を調整する目的
で添加されるSi,Mn,Cr,Mo等の合金剤あるいはテルミッ
ト反応の制御並びに溶綱の量を調整する目的で使用され
る鉄酸化物や鉄屑類に含有されるCを利用していた。
するにつれてレール溶接部に対しても疲労強度や特にレ
ール頭部の耐摩耗性、高硬度化の要求が激しくなってい
る。そのため溶接学会誌第54巻第8号(1985年)41頁〜
46頁に「鉄道における最近の接合技術」と題する文献に
も短い記載がある如く、テルミット溶接部においても溶
接後の適切な熱処理による組織的な改善を行なって耐摩
耗性を向上したり、あるいは溶接金属のC,Si,Mn,Cr,Mo,
V等の合金含有量を高めたりするなどの対策がとられて
いる。とりわけ溶接金属中のC含有量を高めることは上
記要求性能向上に有効であるが、これまではそのC源と
してテルミット剤中で主に溶接金属成分を調整する目的
で添加されるSi,Mn,Cr,Mo等の合金剤あるいはテルミッ
ト反応の制御並びに溶綱の量を調整する目的で使用され
る鉄酸化物や鉄屑類に含有されるCを利用していた。
[発明が解決しようとする課題] これらのC源のC含有量はほとんどが10重量%(以下
単に%と記す)以下であり、溶接金属中のC量を高めよ
うとすると、必然的に他の成分が増加したり、溶鋼の量
が必要以上に増加するなど不都合が生じていた。
単に%と記す)以下であり、溶接金属中のC量を高めよ
うとすると、必然的に他の成分が増加したり、溶鋼の量
が必要以上に増加するなど不都合が生じていた。
本発明はかかる問題を解決すべくなされたものであ
り、テルミット溶接金属中のC量を容易にかつ弊害なく
調整することを可能としたものである。
り、テルミット溶接金属中のC量を容易にかつ弊害なく
調整することを可能としたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の要旨は 1 アルミニウム、鉄酸化物、鉄屑、合金剤、その他の
不可避的不純物からなるテルミット剤において、74μm
〜8000μmの粒度範囲に入る割合が95重量%以上である
グラファイトを、全テルミット剤重量に対するC量で0.
3〜2.0wt%添加してなることを特徴とするテルミット剤 2 アルミニウム、鉄酸化物、鉄屑、合金剤、その他の
不可避的不純物からなるテルミット剤において、8000μ
m以下の粒度のグラファイトを単独あるいはテルミット
剤構成物質の1種又は2種以上とともに結合剤を用いて
造粒あるいは成形し、74μm〜8000μmの粒度範囲に入
る割合が95重量%以上となるようにした造粒、成形物質
を、全テルミット剤重量に対するC量で0.3〜2.0wt%添
加してなることを特徴とするテルミット剤 にある。
不可避的不純物からなるテルミット剤において、74μm
〜8000μmの粒度範囲に入る割合が95重量%以上である
グラファイトを、全テルミット剤重量に対するC量で0.
3〜2.0wt%添加してなることを特徴とするテルミット剤 2 アルミニウム、鉄酸化物、鉄屑、合金剤、その他の
不可避的不純物からなるテルミット剤において、8000μ
m以下の粒度のグラファイトを単独あるいはテルミット
剤構成物質の1種又は2種以上とともに結合剤を用いて
造粒あるいは成形し、74μm〜8000μmの粒度範囲に入
る割合が95重量%以上となるようにした造粒、成形物質
を、全テルミット剤重量に対するC量で0.3〜2.0wt%添
加してなることを特徴とするテルミット剤 にある。
[作用] 以下本発明について作用とともに述べる。
本発明でいうグラファイトは天然黒鉛であっても人造
黒鉛であっても同様の効果が得られるものであるが、水
分や揮発分はテルミット反応時にガス化して溶鋼の飛散
が起こりやすくなったり、溶接金属にブローホールなど
の欠陥を生じる原因となるため、使用するグラファイト
中の水分や揮発分は極力低減するのが望ましい。
黒鉛であっても同様の効果が得られるものであるが、水
分や揮発分はテルミット反応時にガス化して溶鋼の飛散
が起こりやすくなったり、溶接金属にブローホールなど
の欠陥を生じる原因となるため、使用するグラファイト
中の水分や揮発分は極力低減するのが望ましい。
グラファイトの粒度については74μmより細粒ではテ
ルミット反応時に吹き上げられて飛散してしまい添加し
た効果が十分得られない。また8000μmより粗粒のもの
を添加すると未溶融のまま鋳込まれたり、溶接金属中で
偏析を生じやすくなったりするため粒度範囲は74μm〜
8000μmとする必要があるが溶接金属中への歩留まりを
より安定化するためには更に150μm〜4000μmのもの
が好ましい。
ルミット反応時に吹き上げられて飛散してしまい添加し
た効果が十分得られない。また8000μmより粗粒のもの
を添加すると未溶融のまま鋳込まれたり、溶接金属中で
偏析を生じやすくなったりするため粒度範囲は74μm〜
8000μmとする必要があるが溶接金属中への歩留まりを
より安定化するためには更に150μm〜4000μmのもの
が好ましい。
またグラファイトは比較的軟らかい材料であるため、
粉化強度を向上するためあるいは74μmより細粒のグラ
ファイトを使用する目的で、グラファイト単独あるいは
テルミット剤構成物質の1種又は2種以上とともにポリ
酢酸ビニル、ポリ塩化ビニルエポキシ樹脂、ピッチ、タ
ール、澱粉類等の有機質結合剤および硅酸カリ、硅酸ソ
ーダ等の水ガラス類、コロイダルシリカ等の無機質結合
剤を用いて造粒あるいは成形し、必要に応じて乾燥、焼
成を行ない74μm〜8000μmに粒度調整をしたものを添
加しても、グラファイト単味の場合と同様の効果が得ら
れる。
粉化強度を向上するためあるいは74μmより細粒のグラ
ファイトを使用する目的で、グラファイト単独あるいは
テルミット剤構成物質の1種又は2種以上とともにポリ
酢酸ビニル、ポリ塩化ビニルエポキシ樹脂、ピッチ、タ
ール、澱粉類等の有機質結合剤および硅酸カリ、硅酸ソ
ーダ等の水ガラス類、コロイダルシリカ等の無機質結合
剤を用いて造粒あるいは成形し、必要に応じて乾燥、焼
成を行ない74μm〜8000μmに粒度調整をしたものを添
加しても、グラファイト単味の場合と同様の効果が得ら
れる。
さらに単味のグラファイトと、上記造粒あるいは成形
したグラファイトを併用して添加することもでき、この
場合においても添加物の粒度は前述の理由で74μm〜80
00μmでなければならない。
したグラファイトを併用して添加することもでき、この
場合においても添加物の粒度は前述の理由で74μm〜80
00μmでなければならない。
なお添加物は全て74μm〜8000μmの粒度であること
が理想的であるが、8000μmより粗粒および特に経時変
化や輸送中の粉化などにより生じる74μmより細粒分の
合計が5%未満であれば含有することは許容される。し
かしこれらが5%を超えると前述したような弊害が顕著
になるので避ける必要がある。
が理想的であるが、8000μmより粗粒および特に経時変
化や輸送中の粉化などにより生じる74μmより細粒分の
合計が5%未満であれば含有することは許容される。し
かしこれらが5%を超えると前述したような弊害が顕著
になるので避ける必要がある。
単味の及び/又は上記造粒若しくは成形したグラファ
イトの添加量については、全テルミット剤重量に対する
C量で0.3〜2.0wt%添加することにより、溶接金属中の
C量を容易にかつ弊害を生じることなく調節をすること
ができる。
イトの添加量については、全テルミット剤重量に対する
C量で0.3〜2.0wt%添加することにより、溶接金属中の
C量を容易にかつ弊害を生じることなく調節をすること
ができる。
[実 施 例] 第1表に示すテルミット剤に種々の粒度範囲をもつグ
ラファイトあるいはグラファイトを第2表に示す水ガラ
スにより造粒した後、400℃で2時間乾燥した造粒グラ
ファイトあるいはグラファイトと上記造粒グラファイト
との混合物を添加し、通常のテルミット溶接を行なっ
た。
ラファイトあるいはグラファイトを第2表に示す水ガラ
スにより造粒した後、400℃で2時間乾燥した造粒グラ
ファイトあるいはグラファイトと上記造粒グラファイト
との混合物を添加し、通常のテルミット溶接を行なっ
た。
テルミット剤に添加したグラファイト中のC量と溶接
金属の中央部のC量の関係を調査したところ第1図に示
す如く、本発明の粒度範囲のものは溶接金属中のC量の
変動が小さく良好な歩留まりであったのに反し、74μm
より細粒のものはテルミット反応時に吹き上げられ歩留
まりが著しく低下するとともにC量の変動も大きかっ
た。また8000μmより粗粒のものは本発明の場合と比べ
歩留まりがやや低い他に、溶接金属中で局部的に偏析が
みられた。
金属の中央部のC量の関係を調査したところ第1図に示
す如く、本発明の粒度範囲のものは溶接金属中のC量の
変動が小さく良好な歩留まりであったのに反し、74μm
より細粒のものはテルミット反応時に吹き上げられ歩留
まりが著しく低下するとともにC量の変動も大きかっ
た。また8000μmより粗粒のものは本発明の場合と比べ
歩留まりがやや低い他に、溶接金属中で局部的に偏析が
みられた。
[発明の効果] 以上説明したように本発明のグラファイトをテルミッ
ト剤に添加することにより、溶接金属中のC量を容易に
かつ弊害を生じることなく調整をすることが可能となっ
た。
ト剤に添加することにより、溶接金属中のC量を容易に
かつ弊害を生じることなく調整をすることが可能となっ
た。
第1図は全テルミット剤重量に対する添加したグラファ
イト中のC量の比率と溶接金属中のC量の関係を示すグ
ラフである。
イト中のC量の比率と溶接金属中のC量の関係を示すグ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−84187(JP,A) 特開 平7−299572(JP,A) 特公 昭38−26554(JP,B1)
Claims (2)
- 【請求項1】アルミニウム、鉄酸化物、鉄屑、合金剤、
その他の不可避的不純物からなるテルミット剤におい
て、74〜8000μmの粒度範囲に入る割合が95重量%以上
であるグラファイトを、全テルミット剤重量に対するC
量で0.3〜2.0wt%添加してなることを特徴とするテルミ
ット剤。 - 【請求項2】アルミニウム、鉄酸化物、鉄屑、合金剤、
その他の不可避的不純物からなるテルミット剤におい
て、8000μm以下の粒度のグラファイトを単独あるいは
テルミット剤構成物質の1種又は2種以上とともに結合
剤を用いて造粒あるいは成形し、74〜8000μmの範囲に
入る割合が95重量%以上となるようにした造粒、成形物
質を、全テルミット剤重量に対するC量で0.3〜2.0wt%
添加してなることを特徴とするテルミット剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63077496A JP2597639B2 (ja) | 1988-03-30 | 1988-03-30 | テルミット剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63077496A JP2597639B2 (ja) | 1988-03-30 | 1988-03-30 | テルミット剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01249283A JPH01249283A (ja) | 1989-10-04 |
JP2597639B2 true JP2597639B2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=13635583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63077496A Expired - Lifetime JP2597639B2 (ja) | 1988-03-30 | 1988-03-30 | テルミット剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2597639B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4226982C1 (de) * | 1992-08-14 | 1993-12-09 | Elektro Thermit Gmbh | Metallothermisches Reaktionsgemisch |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5684187A (en) * | 1979-12-13 | 1981-07-09 | Tatsuaki Omasa | Novel production of thermit |
-
1988
- 1988-03-30 JP JP63077496A patent/JP2597639B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01249283A (ja) | 1989-10-04 |
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