JP2597438Y2 - 運転室移動式ホイ−ルクレ−ンにおける安全装置 - Google Patents

運転室移動式ホイ−ルクレ−ンにおける安全装置

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JP2597438Y2 JP1993072487U JP7248793U JP2597438Y2 JP 2597438 Y2 JP2597438 Y2 JP 2597438Y2 JP 1993072487 U JP1993072487 U JP 1993072487U JP 7248793 U JP7248793 U JP 7248793U JP 2597438 Y2 JP2597438 Y2 JP 2597438Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ホイ−ルクレ−ン、特
に走行およびクレ−ン作業兼用の運転室を、旋回台に対
し前方に移動した走行位置と、後方に移動したクレ−ン
作業位置との間で移動可能に取付けた運転室移動式ホイ
−ルクレ−ンにおける安全装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】走行およびクレ−ン作業兼用の運転室を
旋回台上に固定的に取付けた従来のホイ−ルクレ−ン
は、旋回台上に倒伏状態に格納された伸縮ブ−ムによっ
て走行移動時における車輌左側の視界が妨げられ、交差
点等において左前方を通行する車輌の安全確認が充分に
行えないという問題があった。この種の問題を解決する
ために、例えば実開昭59−105285号公報に示された如
く、走行およびクレ−ン作業兼用の運転室を旋回台に対
し前後方向に移動可能に取付け、走行移動する際に当該
運転室を車輌の前方位置に移動させて、車輌左前方の視
界を確保するよう構成したホイ−ルクレ−ンが開発され
ている。
【0003】当該運転室移動式のホイ−ルクレ−ンA
は、図4に示す如く、車輌フレ−ム1後部にエンジン2
を搭載した走行車輌3と、当該走行車輌3上に旋回駆動
自在に搭載した旋回台4、当該旋回台4上にその基端を
起伏駆動自在に枢着した伸縮ブ−ム5、および当該伸縮
ブ−ム5一側の旋回台4上に当該旋回台4に対し前方に
移動した走行位置(図4実線図示位置)と、後方に移動
したクレ−ン作業位置(図4鎖線図示位置)との間で移
動可能に取付けられた走行およびクレ−ン作業兼用の運
転室6とで構成されている。
【0004】このように構成された運転室移動式のホイ
−ルクレ−ンAは、運転室6を後方に移動してクレ−ン
作業位置に位置させることにより、従来のホイ−ルクレ
−ンと同様に運転室6内に乗り込んだオペレ−タが、楽
な姿勢で操作レバ−(図示せず)を操作して旋回台4を
旋回駆動、並びに伸縮ブ−ム5を起伏・伸縮駆動させて
クレ−ン作業を行うことができるようになっている。ま
た、作業現場等への移動のためにホイ−ルクレ−ンAを
走行させる場合には、運転席6を旋回台4に対し前方に
移動した走行位置に位置させることによって、倒伏状態
に格納された伸縮ブ−ム5の前方から左前方を通行する
車輌を直接目視して安全を確認することができ、従来の
ホイ−ルクレ−ンに比べて走行移動時の安全性を飛躍的
に向上させたものであった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の運転室移動式ホイ−ルクレ−ンAは、運転室6を旋回
台4の前方に大きく張り出すことによって走行移動時の
左前方の視界を確保するようになっているために、運転
室6を走行位置に移動させた場合、図5に示す如く運転
室6が旋回台4の前端より大きく突出した状態となり、
この状態で旋回台4を旋回駆動すれば、運転室6が車輌
フレ−ム1の後部に上方へ突出状態に搭載されたエンジ
ン2を収納するエンジンカバ−2aに接触して両者が損
傷するという問題があった。
【0006】本考案は、上記問題点を解決するために、
運転室6をクレーン作業位置から走行位置側へ所定量以
上移動した状態においては、少なくとも旋回台4の旋回
駆動を規制するとともに旋回操作をすると警報するよう
に構成し、以て運転室6がエンジンカバー2aに接触し
て損傷するという事故を未然に防止するようにした運転
室移動式ホイールクレーンの安全装置を提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成す
るため、本考案の運転室移動式ホイールクレーンの安全
装置は、次の如く構成する。すなわち、車輌フレーム後
部にエンジンを搭載した走行車輌と、当該走行車輌上に
旋回駆動自在に搭載した旋回台、および旋回台上に当該
旋回台に対し前方に移動した走行位置と、後方に移動し
たクレーン作業位置との間で移動可能に取付けられた走
行およびクレーン作業兼用の運転室とを有し、運転室を
走行位置に移動させた状態で旋回台を旋回駆動すれば運
転室が前記エンジンを収納したエンジンカバーに干渉す
る如き運転室移動式ホイールクレーンにおける安全装置
において、前記運転室がクレーン作業位置から走行位置
側へ所定量以上移動したことを検出する運転室移動検出
手段と、前記旋回台を旋回駆動する旋回駆動手段、およ
び制御手段とを備え、当該制御手段は、前記運転室移動
検出手段が運転室がクレーン作業位置から走行位置側へ
所定量以上移動したことを検出した時に、少なくとも前
記旋回駆動手段による旋回駆動を規制するとともに旋回
操作をすると警報するように構成したことを特徴とする
ものである。
【0008】
【作用】以上の如く構成した本考案の安全装置は、ホイ
ールクレーンAを走行移動させるために運転室6をクレ
ーン作業位置から走行位置側へ移動させた場合、運転室
6がクレーン作業位置から走行位置側へ所定量以上移動
したことを運転室移動検出手段が検出し、この検出結果
を受けて制御手段が少なくとも旋回台を旋回駆動する旋
回駆動手段による旋回駆動を規制するとともに旋回操作
すれば警報器が警報するように構成したので、例えオペ
レータが誤って旋回台4を旋回駆動すべく操作したとし
ても制御手段に規制されて旋回駆動手段が駆動せず、
ペレータは危険な旋回駆動であることを認識することが
できるので、運転室6がエンジンカバー2aに接触して
損傷するという事故を未然に防止することができるので
ある。
【0009】
【実施例】以下本考案の安全装置の一実施例を、図1お
よび図2に基づき説明する。なお、従来技術の説明の中
で用いたA、および1〜6の符号は、以下の説明におい
ても同義のものとして援用するものとする。
【0010】図2において7は、運転室6を旋回台4に
対して前方に移動させた走行位置(図2実線図示位置)
と、後方に移動させたクレ−ン作業位置(図2鎖線図示
位置)との間で移動させるためのスライド機構である。
当該スライド機構7は、旋回台4上に伸縮ブ−ム5に併
設して取付けられたガイド筒8と、当該ガイド筒8内に
摺動自在に嵌挿され側方に延設したア−ム部材9,9に
よって前記運転室6を支承する摺動筒10、および当該摺
動筒10を前記ガイド筒8に対して張出・格納駆動する伸
縮シリンダ11とで構成されている。12は、運転室6を走
行位置、すなわち摺動筒10をガイド筒8に対して最伸長
させた状態に固定するための固定装置であり、ガイド筒
8の先端部に設けた固定ピン12aと摺動筒10の基端部に
穿設したピン孔12bとで構成されている。
【0011】13は、運転室6がクレ−ン作業位置から走
行位置側へ移動したことを検出するための運転室移動検
出手段である。当該運転室移動検出手段13は、この実施
例の場合、前記ガイド筒8の先端部適所に取付けられた
検出スイッチ13aと、前記摺動筒10の最縮小状態から所
定量lだけ離間した検出開始位置から最伸長位置までの
間に渡って設けられ、前記検出スイッチ13aの検出杆に
当接して当該スイッチ13aを作動(接)させるストライ
カ13bとで構成されている。これにより、当該検出スイ
ッチ13aは、運転室6がクレ−ン作業位置から走行位置
側に所定量l以上移動したときに当該スイッチ13aの検
出杆が前記ストライカ13bに当接して接となり、検出信
号を出力するようになっている。
【0012】なお、本実施例の場合、前記所定量lを短
く設定して、運転室6がクレ−ン作業位置から走行位置
側に少しだけ移動した場合でも検出スイッチ13aが接と
なり検出信号を出力するように構成しているが、当該所
定量lは必要に応じて任意に設定することができるもの
であり、例えば所定量lを長く設定して、運転室6が走
行位置の近傍位置、あるいは走行位置となった時に検出
スイッチ13aが作動するように構成してもよい。
【0013】15は、旋回台4を旋回駆動させるための旋
回駆動モ−タである。当該旋回駆動モ−タ15は、前記エ
ンジン2によって駆動される油圧ボンプ16が吐出する圧
油の供給を受けて駆動されるようになっており、その出
力は旋回減速機(図示せず)を介して旋回台4に伝達さ
れ旋回台4を旋回駆動するようになっている。17は、油
圧ポンプ16が吐出する圧油を前記旋回駆動モ−タ15に給
排制御するための旋回制御弁であり、旋回駆動モ−タ15
への圧油の供給を絶ち当該モ−タ15の駆動を停止する中
立停止位置と、旋回駆動モ−タ15に圧油を供給し当該モ
−タ15を左旋回駆動および右旋回駆動させる左・右切換
位置とを備えている。なお、旋回駆動モ−タ15、油圧ポ
ンプ16、および旋回制御弁17で、実用新案登録請求の範
囲における旋回駆動手段18を構成している。
【0014】19は、前記油圧ポンプ16の吐出油路16aに
介装されたアンロ−ド弁である。当該アンロ−ド弁19
は、ソレノイド19aに励磁信号が入力された時に開弁
(アンロ−ド)して、油圧ポンプ16が吐出する圧油をタ
ンク20に開放するように構成されており、これにより油
圧ポンプ16から旋回制御弁17を介して旋回駆動モ−タ15
に供給されている圧油の供給が絶たれ、当該モ−タ15に
よる旋回台4の旋回駆動が規制されるようになってい
る。
【0015】14は、制御手段である。当該制御手段14
は、入力端14aに前記検出スイッチ13aの検出信号が入
力されるようになっており、運転室6がクレ−ン作業位
置から走行位置側へ所定量l以上移動して前記検出スイ
ッチ13aが接となった時に、この信号を受けてその出力
端14bに接続された前記アンロ−ド弁19のソレノイド19
aに対し励磁信号を出力するように構成されている。こ
れにより、当該制御手段14は、運転室6がクレ−ン作業
位置から走行位置側へ所定量l以上移動すれば、その信
号を受けて出力端14bにソレノイド19a励磁用の励磁信
号を出力し、前記アンロ−ド弁19をアンロ−ドさせて旋
回駆動モ−タ15への圧油の供給を絶ち、当該モ−タ15に
よる旋回台4の旋回駆動を規制するようになっている。
【0016】24aおよび24bは、前記旋回制御弁17を旋
回駆動位置に切換え操作した時に接となるよう構成した
旋回操作検出スイッチであり、互いに並列に接続された
上で一端を前記制御手段14の出力端14bに、他端を警報
器25に接続している。これにより、制御手段14の出力端
14bにソレノイド19a励磁用の励磁信号が出力された状
態、すなわち運転室6をクレ−ン作業位置から走行位置
側に所定量l以上移動した状態において、前記旋回制御
弁17を旋回操作すれば警報器25が警報を発し、オペレ−
タに危険な旋回操作であることを知らしめるようになっ
ている。
【0017】21は、前記エンジン2と油圧ポンプ16間に
介装された動力取出装置(PTO装置)であり、内蔵さ
れたクラッチを接続操作することによって、エンジン2
が発生する動力を油圧ポンプ16に伝達し、当該油圧ポン
プ16を駆動するようになっている。
【0018】次に、作動を説明する。まず、運転室6を
クレ−ン作業位置(図1鎖線図示位置)に位置させて、
通常のクレ−ン作業を行う場合について説明する。この
状態は、運転室6が旋回台4の前方から突出しておら
ず、旋回台4を旋回駆動させても、運転室6がエンジン
カバ−2aに接触して損傷する恐れがなく、通常のクレ
−ン作業が可能な状態である。
【0019】クレ−ン作業を行うために運転室6をクレ
−ン作業位置に位置させれば、運転室6を支承している
摺動筒10がガイド筒8に対し最縮小状態となるため、検
出スイッチ13aはストライカ13bに当接せず作動しな
い。このため、制御手段14は、その出力端14bに接続さ
れたアンロ−ド弁19のソレノイド19aに対し励磁信号を
出力せず、当該アンロ−ド弁19はオンロ−ド状態に維持
される。これによって、油圧ポンプ16が吐出する圧油
は、旋回制御弁17を介して旋回駆動モ−タ15に供給され
続けるので、オペレ−タは旋回制御弁17を操作して旋回
駆動モ−タ15を任意に旋回駆動し、通常のクレ−ン作業
を行うことができるのである。なお、この旋回駆動中、
制御手段14の出力端14bから励磁信号が出力されていな
いために警報器25が警報を発することはないのである。
【0020】次に、ホイ−ルクレ−ンAを走行移動させ
るために、運転室6をクレ−ン作業位置から走行位置
(図1実線図示位置)に移動させた場合について説明す
る。この状態は、運転室6が旋回台4の前端から大きく
突出しており、オペレ−タが誤って旋回台4を旋回駆動
すれば、運転室6がエンジンカバ−2aに接触して損傷
する恐れがあり、旋回駆動の規制を必要とする状態であ
る。
【0021】ホイ−ルクレ−ンAを走行移動させるため
に運転室6をクレ−ン作業位置から走行位置側に所定量
l以上移動させれば、運転室6を支承する摺動筒10がガ
イド筒8に対し伸長し、摺動筒10に取付けられたストラ
イカ13bが検出スイッチ13aの検出杆に当接して、当該
スイッチ13aが接となる。この信号を受けた制御手段14
は、その出力端14bにアンロ−ド弁19のソレノイド19a
励磁用の励磁信号を出力するので、当該アンロ−ド弁19
がアンロ−ドし、油圧ポンプ16が吐出している圧油をタ
ンク20に開放して、旋回駆動モ−タ15への圧油の供給を
絶つようになっているのである。これによって、オペレ
−タが旋回制御弁17を操作しても、旋回駆動モ−タ15が
駆動されることがないのである。また、この時旋回制御
弁17を旋回駆動位置に操作すれば、旋回操作検出スイッ
チ24a、あるいは24bが接となって警報器25が警報を発
するので、オペレ−タは危険な旋回駆動であることを認
識することができるのである。
【0022】本考案の安全装置は、以上の如く構成され
ているので、運転室6をクレ−ン作業位置から走行位置
側に所定量l以上移動させた状態で、オペレ−タが誤っ
て旋回台4を旋回駆動させようと旋回操作した場合に
は、制御手段14がアンロ−ド弁19をアンロ−ドして旋回
駆動モ−タ15への圧油の供給を絶つので、当該旋回駆動
モ−タ15による旋回台4の旋回駆動が規制され、運転室
6がエンジンカバ−2aに接触して損傷するという事故
を未然に防止することができるのである。また、オペレ
−タは、警報器25による警報を聞き誤操作であることを
認識することができるのである。
【0023】次に、本考案の安全装置の他の実施例につ
いて、図3に基づき説明する。上述した実施例における
安全装置は、運転室6をクレ−ン作業位置から走行位置
側に所定量l以上移動させた場合に、これを検出して旋
回台4の旋回駆動を規制するように構成していたが、以
下に説明する実施例では、運転室6をクレ−ン作業位置
から走行位置側に所定量l以上移動させた場合でも、旋
回駆動によって運転室6がエンジンカバ−2aに干渉し
ない範囲内での旋回駆動を許容して、クレ−ン作業範囲
の拡大を図ったものである。なお、以下に説明する実施
例では、上述した実施例の構成に比して、旋回台4の旋
回位置を検出する旋回位置検出手段と、制御手段におけ
る制御手順が異なっているのみであるので、以下の説明
では上記相違点についてのみ説明するものとする。
【0024】22は、旋回台4の旋回位置を検出するため
の旋回位置検出手段である。当該旋回位置検出手段22
は、旋回台4に取付けられた検出スイッチ22aと、運転
室6をクレ−ン作業位置から走行位置側に移動させた状
態(図3の実線図示位置は、運転室6を走行位置に位置
させた状態)において運転室6がエンジンカバ−2aに
干渉する如き旋回台4の旋回範囲sに渡って設けられ、
前記検出スイッチ22aの検出杆に当接して当該スイッチ
22aを作動させるストライカ22bとで構成されている。
当該検出スイッチ22aの出力は、制御手段23の第2の入
力端23cに接続されており、旋回台4が旋回して前記旋
回範囲s内に入った時に、前記ストライカ22bに当接し
て接となり、制御手段23に対して検出信号を出力するよ
うになっている。
【0025】制御手段23は、上述した実施例の安全装置
と同様に、その第1の入力端23aに運転室6がクレ−ン
作業位置から走行位置側に所定量l以上移動したことを
検出して接となる検出スイッチ13aが接続されている。
そして、当該第1の入力端23aに接続された検出スイッ
チ13aと、前記第2の入力端23cに接続された検出スイ
ッチ22aが共に接となった時に、その出力端23bにアン
ロ−ド弁19のソレノイド19a励磁用の励磁信号を出力す
るようになっている。
【0026】以上の如く構成した第2の実施例の安全装
置は、ホイ−ルクレ−ンAを走行移動させるために運転
室6をクレ−ン作業位置から走行位置側に所定量l以上
移動させれば、上述した実施例と同様に運転室6の走行
位置側への移動を検出して検出スイッチ13aが接とな
り、制御手段23の第1の入力端23aに検出信号が入力さ
れるようになっている。一方、この状態において、旋回
台4の旋回位置が旋回駆動により運転室6がエンジンカ
バ−2aに干渉する如き旋回範囲、すなわち前記旋回範
囲s内に旋回台4が旋回している場合には、前記検出ス
イッチ22aが前記ストライカ22bに当接して接となり、
制御手段23の第2の入力端23cにも検出信号が入力され
るようになっている。これにより、当該制御手段23は、
その出力端23bにアンロ−ド弁19のソレノイド19a励磁
用の励磁信号を出力するため、当該アンロ−ド弁19がア
ンロ−ドし、旋回駆動モ−タ15への圧油の供給が絶たれ
るようになっている。このため、オペレ−タが誤って旋
回制御弁17を操作しても、旋回台4が旋回駆動されず、
運転室6とエンジンカバ−2aとが接触して損傷すると
いう事故を未然に防止できるのである。
【0027】次に、旋回台4の旋回駆動によって運転室
6とエンジンカバ−2aが干渉しない旋回範囲、すなわ
ち前記旋回範囲s以外の旋回範囲に旋回台4が旋回して
いる場合には、前記検出スイッチ22aがストライカ22b
に当接せず、接とならないので、制御手段23の第2の入
力端23cには検出信号が入力されない。このため、当該
制御手段23は、その出力端23bに励磁信号を出力せず、
アンロ−ド弁19はアンロ−ドしない。これにより、旋回
駆動モ−タ15には油圧ポンプ16からの圧油が供給され続
けるので、オペレ−タが旋回制御弁17を操作すれば旋回
駆動モ−タ15を駆動して、通常のクレ−ン作業を行うこ
とができるのである。
【0028】なお、上記両実施例においては、旋回台4
の旋回駆動を規制する手段として、油圧ポンプ16が吐出
する圧油をアンロ−ドさせるアンロ−ド弁19を用いた例
について説明したが、本考案の安全装置は、この実施例
に限られるものではなく、エンジン2と油圧ボンプ16間
に介装した動力取出装置(PTO装置)21に内蔵された
電磁クラッチを、制御手段14の出力端14bから出力され
る励磁信号によって励磁操作するように構成してもよい
こと勿論である。また、動力取出装置21が油圧操作式の
ものであれば、制御手段14の出力端14bから出力される
励磁信号によって電磁切換弁を切換操作して油圧に変換
して操作するように構成してもよいこと勿論である。
【0029】また、第1の実施例の安全装置では、警報
器25と旋回操作検出スイッチ24a,24bを設け、運転室
6とエンジンカバ−2aが接触して損傷する恐れのある
旋回駆動を警報するように構成しているが、警報を行わ
ないように構成してもよいこと勿論である。
【0030】また、上記両実施例においては、制御手段
14,23によるクレ−ン作業の規制対象として、旋回台4
の旋回駆動を規制する実施例について説明したが、本考
案の安全装置は、この実施例に限られるものではなく、
制御手段14,23によるクレ−ン作業の規制対象として伸
縮ブ−ム5の起伏・伸縮駆動、およびウインチ(図示せ
ず)の巻上げ・巻下げ駆動を含めて規制するように構成
してもよいこと勿論である。
【0031】
【考案の効果】以上の如く構成した本考案の運転室移動
式ホイールクレーンにおける安全装置は、走行移動等の
ため運転室をクレーン作業位置から走行位置側に移動さ
せた状態で、誤って旋回台を旋回操作したとしても旋回
台が旋回駆動されず、旋回操作をすると警報器が警報す
るので、運転室がエンジンカバーに接触して損傷すると
いう事故を未然に防止することができるという優れた効
果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の運転室移動式ホイ−ルクレ−ンにおけ
る安全装置の説明図である。
【図2】本考案の安全装置に用いられている運転室移動
検出手段の説明図である。
【図3】本考案の安全装置の他の実施例の説明図であ
る。
【図4】運転室移動式ホイ−ルクレ−ンAの説明図であ
る。
【図5】従来の運転室移動式ホイ−ルクレ−ンが有する
問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
A ホイ−ルクレ−ン 1 車輌フレ−ム 2 エンジン 3 走行車輌 4 旋回台 6 運転室 13 運転室移動検出手段 18 旋回駆動手段 14,23 制御手段

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌フレーム後部にエンジンを搭載した
    走行車輌と、当該走行車輌上に旋回駆動自在に搭載した
    旋回台、および旋回台上に当該旋回台に対し前方に移動
    した走行位置と、後方に移動したクレーン作業位置との
    間で移動可能に取付けられた走行およびクレーン作業兼
    用の運転室とを有し、運転室を走行位置に移動させた状
    態で旋回台を旋回駆動すれば運転室が前記エンジンを収
    納したエンジンカバーに干渉する如き運転室移動式ホイ
    ールクレーンにおける安全装置において、 前記運転室がクレーン作業位置から走行位置側へ所定量
    以上移動したことを検出する運転室移動検出手段と、前
    記旋回台を旋回駆動する旋回駆動手段、および制御手段
    とを備え、当該制御手段は、前記運転室移動検出手段が
    運転室がクレーン作業位置から走行位置側へ所定量以上
    移動したことを検出した時に、少なくとも前記旋回駆動
    手段による旋回駆動を規制するとともに旋回操作をする
    と警報するように構成したことを特徴とする運転室移動
    式ホイールクレーンにおける安全装置。
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