JP2596988Y2 - 鏡胴内フレキシブル基板の配設構造 - Google Patents

鏡胴内フレキシブル基板の配設構造

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JP2596988Y2
JP2596988Y2 JP1991023024U JP2302491U JP2596988Y2 JP 2596988 Y2 JP2596988 Y2 JP 2596988Y2 JP 1991023024 U JP1991023024 U JP 1991023024U JP 2302491 U JP2302491 U JP 2302491U JP 2596988 Y2 JP2596988 Y2 JP 2596988Y2
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lens
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lens barrel
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Inventor
哲哉 宇野
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ミノルタ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の焦点距離を持つ
カメラにおける鏡胴内の電装物を鏡胴外回路へ継ぐため
のフレキシブル基板の配設構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に複数の焦点距離を持つ従来のカメ
ラの鏡胴部における断面構造を示している。1は、固定
筒であり、不図示のカメラボディに固着されている。2
は前群レンズ3を保持する前進筒であり、固定筒1の外
周に回転自在に固定筒1に結合された不図示の回転筒お
よび公知のカム機構により、この前進筒2は光軸方向に
移動する。この前進筒2内にはシャッターユニット(不
図示)が設けられる。4は、後群レンズ5を保持するた
めの移動枠であり、前進筒2と同様、固定筒1と不図示
の回転筒によるカム機構で繰り出される。
【0003】前進筒2(前群レンズ3)および移動枠4
(後群レンズ5)が、図1から図2の状態に繰り込まれる
ことにより、焦点距離が短くなり、望遠から広角に切り
替わる。尚、本実施例では、焦点距離が変化するとき、
前群レンズ3よりも後群レンズ5の方が大きい繰り出し
量または繰り込み量が得られるものとする。
【0004】6は、上述のシャッターユニットと鏡胴外
のシャッター駆動回路との間を継ぐためのフレキシブル
基板であり、前進筒2の内面に沿って配設され、固定筒
1の後部(図中下側)の側壁に設けた配線引出孔1aを貫
通して外部に引き出される。焦点変更時には前進筒2お
よび移動枠4が相対的に移動するが、その際、フレキシ
ブル基板6と干渉しないように移動枠4には切欠4aが
設けられ、又、前進筒2の繰り込まれるとき、フレキシ
ブル基板6に弛みが生じ、膨らもうとするが、そのよう
なフレキシブル基板6の動きを拘束しないための空間を
得るために前進筒2の所定部に切欠2aが形成されてい
る。7は、カメラボディにおけるフィルム面であり、8
はレンズの光路を示している。
【0005】図2は、前群レンズ3および後群レンズ5
を最大に繰り込み焦点距離を短くした状態(広角)を示
し、図3は焦点距離を広角と望遠との中間にした状態で
ある。上記構成の鏡胴部において、フレキシブル基板6
は、両端がそれぞれシャッターユニットおよびシャッタ
ー駆動回路に固着された状態となっているので、前進筒
2が最大に繰り込まれた図2においては、繰り込まれた
前進筒2および移動枠4と、固定筒1とによって前記の
切欠2a部を囲むような空間が確保され、この閉空間に
フレキシブル基板6の弛みに収納される。このようなフ
レキシブル基板6の収納は、前進筒2の繰り出し量を、
配線引出孔1aとフイルム面7との距離を前進筒2の繰
り出し量の1/2以内とすることで可能となる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】一方、前群レンズ3お
よび後群レンズ5の繰り込み量を図1の場合の半分にし
て焦点距離を図1と図2とのほぼ中間にした図3の状態
(標準)では、図1の望遠の時に比べて前進筒2が繰り込
んだ分だけフレキシブル基板6に弛みが生じることにな
る。しかし、移動枠4が、切欠2a部より前方(図中上
方)に位置するために図2のような閉空間が形成され
ず、よってフレキシブル基板6の弛みは光路8側へ膨ら
むことになる。フレキシブル基板6が光路8内に侵入す
れば、当然画像が欠けることになり、又、フレキシブル
基板8が光路内に近付くだけでもフレア成分となり好ま
しくない。
【0007】このようなフレキシブル基板6の光路8側
への膨らみを防止するために、例えば実開昭63−39
217号公報の“フレキシブルプリント基板の反射防止
装置”では、ガイドローラによる案内によってフレキシ
ブル基板を折りたたむ機構が開示されているが、そのた
めには複雑な機構が必要となり、レンズの軽量・小型化
を損ねるといった欠点があった。
【0008】本考案は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、簡単な機構にてフレキシブル基板
の不都合な膨らみを防止できる鏡胴内フレキシブル基板
の配設構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本考案では、複数の焦点距離を持つカメラの鏡胴にお
いて、少なくとも第1および第2のレンズのレンズ群、
該レンズ群を保持する玉枠、該玉枠を光軸方向に進退さ
せるための可動筒を備え、そして前記第2のレンズ群と
一体的に保持された電装物を有し、該電装物と鏡胴外回
路とを継ぐために当該レンズの光路近傍を通るように配
設されるフレキシブル基板の配設構造において、焦点距
離変更のために可動筒を移動させたとき、前記フレキシ
ブル基板に生じる弛みが撮影光路内に入り込まないよう
に阻止するための阻止部材をフレキシブル基板の内側に
ある可動筒の端面に設け、焦点距離変更に伴う可動筒の
移動を妨げないように該阻止部材を弾性材料にしてい
る。
【0010】
【作用】上記構成によれば、電装物を備える第2のレン
ズ群が繰り込んだとき、フレキシブル基板が光路側へ膨
らもうとするが、その膨らみが阻止部材により阻止さ
れ、従ってフレキシブル基板が光路を遮るといったこと
をなくせる。さらに、可動筒を最大に繰り込んだ状態
(広角)において、阻止部材は弾性材料で構成されてい
るので、阻止部材がボディに押圧されると、阻止部材は
弾性変形をするので、可動筒を支障なく繰り込むことが
できる。
【0011】
【実施例】図4は、本考案のフレキシブル基板の配設構
造の一実施例を適用した鏡胴部の断面を示しており、こ
の図は、図1と同じように前群レンズ3および後群レン
ズ5を最大に繰り出した状態(望遠)を示している。図示
したようにフレキシブル基板6に接するようにして阻止
片9が設けられている。この阻止片9は、光軸方向に直
交する向きの断面図である図5に示すように、弾性のあ
る板バネを円弧状に形成したものであり、更に図6で示
すように、その一端側は止めネジ9aを用いて移動枠4
の底面4bに固定されるが、この阻止片9自体が下方に
反り返えっており、この阻止片9の他端部9bにおいて
は前記移動枠4の底面4bとの間にギャップGが形成さ
れる。
【0012】図7は、図3と同じように前群レンズ3お
よび後群レンズ5を半分繰り込んだ状態を示している。
この状態では既述したようにフレキシブル基板6が光路
8側へ膨らもうとするが、その膨らみが阻止片9によっ
て阻止され、フレキシブル基板6が光路8側に侵入する
ことも接近することもない。
【0013】又、図8は、図2と同じように、前群レン
ズ3および後群レンズ5を最大に繰り込んだ状態(広角)
を示しており、この時、フレキシブル基板6は、図2に
示した従来と同様に切欠2a内に収納される。又、阻止
片9の他端が移動枠4の底面4aよりギャップGだけ飛
び出しているが、移動枠4の繰り込みに伴いカメラボデ
ィに押圧されることにより阻止片9が弾性変形を受ける
ため、移動枠4は支障なく繰り込まれる。
【0014】図9および図10は、本考案の別の実施例
を示している。画面は長方形のため後群レンズ5の後面
における所要領域は図示した長方形5aの枠で示され
る。従って移動枠4の底面4bには長方形5aの長辺側
にスペースが多くあり、その箇所は阻止部材の取り付け
に適する。そこで図9で示したように移動枠4の底面4
bに、弾性体の阻止片10の一方端が固定され、この阻
止片10の他端は、図10で示すように、法線方向にか
つ斜め下方に折曲している。この阻止片10の他端部に
てフレキシブル基板6を押圧し、又、この阻止片10は
変形自在なので移動枠4は支障なく繰り込まれる。
【0015】図11および図12は本考案の更に別の実
施例を示しており、図11においては、移動枠4の底面
4bに阻止部材としてゴム等の弾性体11を設けてお
り、図12ではコイルバネ12を設けており、共に光軸
方向に変形自在とすることにより、移動枠4の繰り込み
の動きが妨げられることはなく、図4の実施例と同様の
効果が得られる。
【0016】
【考案の効果】上記説明したように、本考案は、電装物
を備える第2のレンズ群が繰り込んだときのフレキシブ
ル基板の光路側への膨らみを、阻止部材により阻止する
ようにしたので、フレキシブル基板が光路を遮って画像
が欠けたり、あるいは光路に接近することによりフレア
が生じるといった不都合をなくせる。さらに、可動筒を
最大に繰り込んだ状態(広角)において、阻止部材は弾
性材料で構成されているので、阻止部材がボディに押圧
されると、阻止部材は弾性変形をするので、可動筒を支
障なく繰り込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の鏡胴部における断面図
【図2】 図1の鏡胴においてレンズ群を最大に繰り込
んだ状態を示す断面図
【図3】 図1の鏡胴においてレンズ群をほぼ半分程度
繰り込んだ状態を示す断面図
【図4】 本考案のフレキシブル基板の配設構造の一実
施例を適用した鏡胴部の断面図
【図5】 図4の鏡胴をフイルム面側から見た側面図
【図6】 図4における阻止片の取り付けの詳細を示す
【図7】 図4の鏡胴においてレンズ群を半分程度繰り
込んだ状態を示す断面図
【図8】 図4の鏡胴においてレンズ群を最大に繰り込
んだ状態を示す断面図
【図9】 本考案のフレキシブル基板の配設構造の別の
実施例を適用した鏡胴部の側面図
【図10】 図9の鏡胴部における断面を示す図
【図11】 本考案のフレキシブル基板の配設構造の別
の実施例を適用した鏡胴部の断面図
【図12】 本考案のフレキシブル基板の配設構造の別
の実施例を適用した鏡胴部の断面図
【符号の説明】
1 固定筒 2 前進筒 3 前群レンズ 4 移動筒 5 後群レンズ 6 フレキシブル基板 7 フィルム面 8 光路 9 阻止片 10 弾性体 11 コイルバネ

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の焦点距離を持つカメラの鏡胴にお
    いて、少なくとも第1および第2のレンズのレンズ群、
    該レンズ群を保持する玉枠、該玉枠を光軸方向に進退さ
    せるための可動筒を備え、そして前記第2のレンズ群と
    一体的に保持された電装物を有し、該電装物と鏡胴外回
    路とを継ぐために当該レンズの光路近傍を通るように配
    設されるフレキシブル基板の配設構造において、焦点距
    離変更のために可動筒を移動させたとき、前記フレキシ
    ブル基板に生じる弛みが撮影光路内に入り込まないよう
    に阻止するための阻止部材をフレキシブル基板の内側に
    ある可動筒の端面に設け、焦点距離変更に伴う可動筒の
    移動を妨げないように該阻止部材を弾性材料にしたこと
    を特徴とする鏡胴内フレキシブル基板の配設構造。
  2. 【請求項2】 焦点距離変更に伴う可動筒の移動を妨げ
    ないよう、上記阻止部材はフレキシブル基板の内側にあ
    る可動筒と一体的に設けた請求項1記載の鏡胴内フレキ
    シブル基板の配設構造。
  3. 【請求項3】 上記阻止部材は板バネである請求項1記
    載の鏡胴内フレキシブル基板の配設構造。
  4. 【請求項4】 上記阻止部材は弾性ゴムである請求項1
    記載の鏡胴内フレキシブル基板の配設構造。
  5. 【請求項5】 上記阻止部材はコイルバネである請求項
    1記載の鏡胴内フレキシブル基板の配設構造。
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