JP2596236B2 - ポリエステルマルチフィラメント糸の製造方法 - Google Patents

ポリエステルマルチフィラメント糸の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルマルチフィ
ラメント糸の製造方法に関するものである。さらに詳し
くはマルチフィラメント糸を構成するフィラメント(以
下単糸という)の総数が40本以上で単糸繊度が1.5
d以下であるファインデニール糸とよばれる細単糸繊度
の高級シボ織物用マルチフィラメント糸を安定して製造
する方法に関するものである。
【従来の技術】従来、高級シボ織物用原糸について多く
の研究がなされたが、ポリエステルファインデニール糸
を延伸ピンを用いて延伸(以下ピン延伸という)したも
の、およびポリエステル糸を延伸後、緊張熱処理または
弛緩熱処理して結晶化度を高めたものが最も適している
ことが知られている。しかし、ピン延伸の場合は、マル
チフィラメント糸を構成する個々の単糸を均一に加熱す
るのがむずかしく、したがって、加熱ムラが原因で延伸
ムラや毛羽やタルミを発生しやすい欠点があり、この欠
点を改善する方法として、本発明者らが、特公平1−5
1569号公報で提案したように、加熱した回転ローラ
で予熱した後、ピン延伸することにより、上記の問題点
は画期的に改善された。しかし、この方法においても単
糸数が40本以上からなるマルチフィラメント糸を、ピ
ン延伸する場合には、個々の単糸がピン上で重なりを生
じるため、延伸速度を高速化すると、単糸の加熱ムラに
よる延伸ムラやタルミを生じ、またピン上をスリップし
ながら延伸される際に、重なり合った単糸の一方が切断
されて生じる単糸切れや単糸切れが原因となって生じる
糸切れを生じる欠点がある。他方、延伸後、緊張熱処理
または弛緩熱処理して、結晶化度を高める方法として
は、特公昭56−8140号公報や特開昭55−220
02号公報記載の方法がよく知られているが、いずれも
延伸後に緊張または弛緩熱処理を行うため、熱処理効率
が悪く、したがって、高温で長時間または繰り返し熱処
理する必要があり、設備が複雑化するとともに高速での
延伸、熱処理が困難であり、特に弛緩熱処理の場合に
は、糸条が収縮する速度が、糸条走行速度の限界となる
ため、それ以上の速度では延伸できず、生産性が著しく
劣るという欠点がある。
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来技術の欠点を改善し、実質的に延伸ムラや毛
羽やタルミを有しないばかりか、撚糸工程や製織工程で
の糸切れもなく、良好な風合の高級シボ織物が得られる
単糸数が40本以上で、かつ単糸繊度が1.5d以下の
ファインデニール糸を800〜1500m/分の高速で
安定して製造する方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】すなわち、前記した本発
明の目的は、単糸の総数が40本以上からなるポリエス
テル未延伸糸を延伸して、単糸繊度が1.5d以下の延
伸糸とするに際し、該未延伸糸を85〜95℃の範囲に
加熱したローラに捲回して予熱した後、直ちに800〜
1500m/分の速度で下記(1)式を満足する延伸倍
率で延伸しつつ、同時に140〜180℃の加熱体に下
記(2)、(3)式を満足する条件で接触走行させて熱
処理した後、流体処理ノズルで下記(4)式を満足する
交絡を施すことを特徴とするポリエステルマルチフィラ
メント糸の製造方法によって達成することができる。◎ 1+2500/V<R<1+3500/V ……(1) 15/V−0.00515/V+0.005 ……(2) 0.7D<F<1.3D ……(3) 5100 ……(4) ただし、V:未延伸糸の紡糸速度(m/分) R :延伸倍率 V:延伸速度(m/分) T :熱処理時間(秒) D :延伸糸の繊度(デニール F :熱処理時の張力(g) K :交絡係数 である。本発明を図面を用いて説明する。◎ 図1は本発明の一実施態様を示す製造工程の概略図であ
る。図1において、1は未延伸糸を巻いた未延伸糸ドラ
ムで、未延伸糸3は糸道ガイド2を経て弾性ローラ4と
送給ローラ5で定速解舒されて、加熱ローラ6へ送給さ
れる。加熱ローラ6へ送給された未延伸糸は85〜95
℃に加熱された加熱ローラ6に数回捲回し予熱した後、
直ちに800〜1500m/分の定速で回転するドロー
ローラ7に数回捲回して、加熱ローラ6とドローローラ
7の周速差によって、1+2500/V 1+3
500/Vの延伸倍率で延伸されつつ、同時に140
〜180℃に加熱された熱処理熱板8に15/V
0.005<T<15/V+0.005秒間、(0.
7D)<F<(1.3D)gの張力をかけながら接触走
行させて熱処理した後、引き続き、ドローローラ7とリ
ラックスローラ9との間で、0〜2%リラックスした状
態で流体処理ノズル10で5100の交絡加工を
施す。そして、糸道ガイド11をとおり、延伸糸パーン
12に巻上げられて工程は終了する。◎ 図2は本発明に使用する流体処理ノズルの一例を示す断
面図であり、13は交絡加工を施す糸道、14は圧空導
入孔を示したものである。本発明においては加熱ローラ
の温度を85〜95℃とする必要がある。加熱ローラの
温度が85℃未満では糸条の予熱効果が不十分で800
m/分以上の高速延伸では、予熱不足による延伸ムラを
生じやすく、他方、95℃を越えると加熱ローラ捲回時
の加熱ローラとセパレートローラ間の糸条張力が低下す
るため、800m/分以上の高速延伸では、糸条が加熱
ローラへ巻取られやすくなり糸条切れを生じるようにな
るため、加熱ローラの温度は85〜95℃の範囲でなけ
ればならない。本発明においては、未延伸糸を加熱ロー
ラに捲回して予熱した後、直ちに延伸する。ここで「直
ちに」とは、加熱ローラに捲回して予熱した未延伸糸を
加熱延伸ピン等を用いずに延伸されることを示す。加熱
延伸ピンを用いると単糸の加熱ムラによる延伸ムラやタ
ルミを生じ、またピン上でスリップしながら延伸される
際に、重なり合った単糸の一方が切断されて生じる単糸
切れや単糸切れが原因となって生じる糸切れを生じるた
めに、延伸速度を800m/分以上の高速にすることが
できない。一方、延伸速度と製造コストの関係は、設備
能力の範囲内で速度が速ければ速いほど、コストが低減
する。いわゆる逆比例の関係にある。したがって従来技
術に比べて製造コストの低減効果を得るためには、延伸
速度800m/分以上が必要であるが、通常仕様の延伸
機の場合には1500m/分を越える高速になると延伸
機本体の振動発生や、各ローラ回転駆動伝達用の歯車の
摩耗によるトラブル発生率の増加や、糸条切れが増加す
るようになるので、延伸速度は800〜1500m/分
の範囲、さらに望ましくは900〜1300m/分の範
囲でなければならない。次に延伸倍率Rは、未延伸糸を
紡糸して得た際の紡糸速度との関係で、1+2500/
<R<1+3500/Vとする必要がある。通
常、延伸倍率は未延伸糸の配向レベルと、目標とする延
伸糸の品質面から決定されるものであり、本発明の目標
とするファインデニール糸を得るためには、延伸倍率
が、1+2500/V以下では、織物で良好なシボを
発現させるために必要な熱収縮応力のレベルが低下し、
シボ質が劣悪となり、他方1+3500/V以上で
は、延伸段階で単糸切れが生じ、毛羽が増加して糸条切
れを生じたり、撚糸工程や製織工程でのトラブルを誘発
しやすくなるため、延伸倍率は1+2500/V<R
<1+3500/Vの範囲でなければならない。次に
本発明では延伸しつつ、同時に140〜180℃の加熱
体に15/V−0.00515/V+0.0
05秒間、(0.7D)<F<(1.3D)gの張力を
かけながら接触走行させて熱処理する必要がある。すな
わち、延伸と同時に熱処理を行うことにより、従来技術
のように、延伸終了後に熱処理する方法に比較して、シ
ボ発現に必要な熱収縮応力レベルの高い、すなわち熱収
縮応力が0.47g/d以上であるポリエステルマルチ
フィラメント糸を得ることができることを見い出したの
である。この理由は明確ではないが、延伸現象に伴い分
子鎖の配向および歪結晶化が進行しているときに、加熱
による熱結晶化が同時に進行するため、両者の相互作用
によって、結晶化が促進されるとともに、高い張力下の
熱処理であるために、非晶部の分子鎖配向が熱処理で緩
和することなく、高い緊張状態で熱固定されるためでは
ないかと推定される。加熱体の温度が140℃未満
は、得られたポリエステルマルチフィラメント糸の熱固
定が不十分なため、沸収率が高くなりすぎてシボ発現が
低下し、180℃を越えると、熱結晶化の進行が速くな
るためと考えられる理由で800〜1500m/分の高
速延伸では延伸時の単糸切れや糸条切れが増加するた
め、加熱体の温度は140〜180℃の範囲でなければ
ならない。また、加熱体への接触走行時間すなわち熱処
理時間Tは延伸現象に伴う分子鎖の配向および歪結晶化
と熱結晶化の微妙な相互作用の関係で、15/V
0.005秒未満では、ポリエステルマルチフィラメン
ト糸の熱固定が不十分であり、他方、15/V+0.
005秒を越えると、熱による結晶化の影響が大きくな
りすぎるため、延伸時の単糸切れや糸条切れが増加する
とともに、製造コスト的にも、加熱体の全長を長くする
か、延伸速度を低くする等の不利益が生じるため、加熱
体への接触走行時間は15/V−0.005
5/V+0.005秒の範囲でなければならない。さ
らに、加熱体への接触走行時の糸条張力は延伸現象に伴
なう分子鎖の配向および歪結晶化と熱結晶化の相互作用
による構造安定化と非晶部の分子鎖配向が熱処理によっ
て、緩和することなく、高い緊張状態を維持することが
重要であり、そのためには高張力下で熱処理するのが最
も効果的な方法である。(0.7D)g以下の張力で
は、シボ発現に必要な高い熱収縮応力を有するポリエス
テルマルチフィラメント糸が得られず、他方(1.3
D)g以上の張力では、張力が高すぎるため、非晶部の
構造破壊に起因すると考えられる単糸切れや糸条切れが
発生するため、加熱体への接触走行時の糸条張力
(0.7D)<F<(1.3D)gの範囲でなければな
らない。次に本発明では、延伸熱処理したポリエステル
マルチフィラメント糸に流体処理ノズルで交絡を施す。
交絡を施す目的は本発明のポリエステルマルチフィラメ
ント糸が40本以上の単糸からなり、かつ単糸繊度が
1.5d以下のファインデニール糸であるために、マル
チフィラメント糸の集束性を高め、高い集束性を維持す
ることが、パーン巻上げ時および撚糸工程での単糸切れ
や糸条切れを未然に防止することになるためである。マ
ルチフィラメント糸の集束性のレベルを示す交絡係数が
未満では、単糸切れや糸条切れを未然に防止するため
の十分な効果が得られず、他方、100を越えると、単
糸切れや糸条切れを防止する効果は十分に得られるが、
交絡レベルと交絡付与のための経済コストは比例関係に
あり、交絡を付与するための圧空の消費量増加や流体処
理ノズルの性能向上のための製作費が増加する。したが
って、交絡係数は5100の範囲が必要であ
り、望ましくは7<K<80の範囲である。本発明は、
単糸の総数が40本以上からなるポリエステル未延伸糸
を延伸して、延伸後の単糸繊度が1.5d以下の延伸糸
とするに際し、最も有効に適用できるが、上記以外のポ
リエステル未延伸糸の延伸に際しても良好に応用可能で
ある。本発明で用いるポリエステル未延伸糸とは、たと
えばテレフタル酸を主要な二塩基酸とし、グリコールと
してはエチレングリコールまたはシクロヘキサンジメタ
ノールを主要なグリコールとして用いたポリエステル
またはエチレンオキシベンゾエートを用いたポリエステ
あるいは種々のエステル形成性化合物を共重合して
得られポリエステル系ポリマを溶融紡糸して得られる
ものであり、艶消し効果や遠赤外線輻射効果等の目的で
ポリマ中に酸化チタンや各種セラミックの微粒子を0〜
5%含有するものも良好に用いることができる。なお、
本発明における交絡係数の測定法は次のとおりである。
◎ <交絡係数> 長さが少なくとも100cmあるマルチフィラメント糸
の試料を、cm単位で目盛られている垂直物指しの前に
吊す。糸の下端に糸の全繊度の0.2倍に等しく、10
0gを超えない荷重をクリップ固定する。単糸繊度の2
倍で10gを超えない重量を持ち、その先端は厚さ0.
4mmの鋼製針で120度に曲げられているフックをマ
ルチフィラメント糸の中心にできるだけ近い所に挿入す
る。このとき、単糸数の少なくとも1/4は針の一方に
くるようにする。フックを手で2cm/秒の速さで十分
注意しながら下げる。針は単糸が強くからみ合っている
点に達するまで落下する。測定を50回繰り返し、落下
距離の平均値Xから、下式により交絡係数を算出する。
◎ 交絡係数=100/X
【実施例】以下実施例によりさらに具体的に説明する。
◎ 実施例1 固有粘度0.65(25℃オルトクロロフェノール中で
測定)のポリエステルチップを溶融紡糸で吐出孔72孔
の丸孔口金を用いて紡糸速度1650m/分で、延伸
繊度が75デニールになるように吐出量を調整して紡
糸し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を図1の製造
工程で表1の製造条件により延伸し、得られた延伸糸の
品質を評価するとともに、ダブルツイスター撚糸機で3
000/mの強撚を施し、織物の緯糸に使用して、シ
ボ立て加工した際のシボ立ち性を評価し、表2の評価結
果を得た。◎ 表1、2において、実験No.1,5,6,10,1
1,16,17,21,22,25,26および29
は、本発明の効果を明確にするための比較例である。
実験No.1〜5は加熱ローラ温度の効果を確認したも
のであるが、No.1は温度が低すぎるために、延伸ム
ラや整経毛羽が多発したのに対して、No.2〜4は本
発明の範囲内にあるため、延伸性、延伸糸の品質、織物
のシボ立ち性とも良好で、特にNo.3は極めて良好で
あった。さらに、No.5は温度が高すぎるため、延伸
時の糸切れが増加し、整経毛羽も増加した。実験No.
6〜10は延伸速度の効果を確認したもので、No.6
〜8は延伸性、延伸糸の品質、織物のシボ立ち性とも良
好であったが、No.6の場合は、延伸速度が700m
/分と遅いため、製造コストが高くなる欠点があった。
No.9は延伸機の振動が生じるものの、未だ許容範囲
であったのに対して、No.10は振動が急激に増大し
糸条切れが増加するため安定製造条件としては不都合で
あった。実験No.11〜16は加熱体温度の効果につ
いて、No.11〜13は、延伸速度800m/分で、
No.14〜16は延伸速度1300m/分で確認した
ものである。No.11は温度が低すぎるため、熱収縮
応力が低く、織物のシボ立ち性が不良であったが、N
o.12〜15は本発明の範囲にあるため、良好な結果
が得られた。さらに、No.16は温度が高すぎるた
め、延伸時の糸条切れや整経毛羽が増大した。実験N
o.17〜21は延伸倍率および熱処理張力の効果を確
認したもので、No.17は延伸倍率および熱処理張力
が低すぎるため、延伸糸の熱収縮応力が低く、したがっ
て、織物のシボ立ち性も不良であったのに対して、N
o.18〜20は延伸倍率および熱処理張力ともに本発
明の範囲内にあるため、延伸性および熱収縮応力とも良
好で織物のシボ立ち性も良好であった。さらにNo.2
1は延伸倍率および熱処理張力ともに高すぎるため、延
伸時の糸条切れや整経毛羽が増大する欠点があった。実
験No.22〜25は熱処理時間の効果を確認したもの
で、No.22は熱処理時間が短かすぎるため熱収縮応
力が低く織物のシボ立ち性も不良であったのに対して
No.23および24は、本発明の範囲内のため、延伸
性、延伸糸の品質、織物のシボ立ち性とも許容範囲内で
あった。さらに、No.25は熱処理時間が長すぎるた
め、延伸時の糸条切れおよび整経毛羽が増大した。実験
No.26〜29は交絡係数の効果を確認したもので、
No.26は交絡をまったく施していないため、延伸時
の糸条切れおよび整経毛羽が増加したのに対して、N
o.27および28は延伸性、延伸糸の品質、織物のシ
ボ立ち性ともに良好であったNo.29の場合は交絡
付与のための圧空の消費量が増大し、製造コストが高く
なるため、工業生産条件としては不適当であった。
【表1】
【表2】 比較実施例1 実施例1で得た未延伸糸を、特開昭61−28040号
公報実施例1に示される製造工程で、延伸速度800m
/分、125℃の延伸ピンに1回捲回し、150℃の熱
板で熱固定して、回転加熱ローラ温度90℃、延伸倍率
2.9、熱処理時間0.019秒、熱処理張力70gで
延伸し、交絡係数が50の延伸糸を得た 。しかしなが
ら、延伸時糸条切れが9.1回/100kg、延伸ムラ
が12.4ケ/100mであり整経テスト毛羽数も4
7.5ケ/10 mであった。さらに、実施例1と同様
に撚糸を行ったが撚糸時の糸切れが頻発し、以後の評価
を行うことができなかった。
【発明の効果】(1)本発明は上記の構成を採用するこ
とにより、マルチフィラメント糸を構成する単糸の総数
が40本以上で、単糸繊度が1.5d以下のファインデ
ニール糸を800〜1500m/分の高速延伸で安定し
て製造することができる。◎ (2)本発明の方法で製造したポリエステルマルチフィ
ラメント糸は、熱収縮応力が高く、したがって強撚シボ
織物に用いた場合は、シボ発現能力に優れ、良好な風合
とシボ質を有する高級シボ織物となすことができる。◎ (3)また、本発明の方法で製造すれば単糸数が40本
以上のファインデニール糸でありながら、毛羽やタルミ
のない、集束性に優れたポリエステルマルチフィラメン
ト糸が得られる。したがって該糸は撚糸加工工程や製織
工程で糸条切れを生じることなく良好に用いることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様を示す製造工程の概略図
である。
【図2】 本発明に使用する流体処理ノズルの1例を示
す断面図である。
【符号の説明】
3:未延伸糸 5:送給ローラ 6:加熱ローラ 7:ドローローラ 8:熱処理熱板 9:リラックスローラ 10:流体処理ノズル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラメントの総数が40本以上からな
    るポリエステル未延伸糸を延伸して、単糸繊度が1.5
    d以下の延伸糸とするに際し、該未延伸糸を85〜95
    ℃の範囲に加熱したローラに捲回して予熱した後、直ち
    800〜1500m/分の速度で下記(1)式を満足
    する延伸倍率で延伸しつつ、同時に140〜180℃の
    加熱体に下記(2)、(3)式を満足する条件で接触走
    行させて熱処理した後、流体処理ノズルで下記(4)式
    を満足する交絡を施すことを特徴とするポリエステルマ
    ルチフィラメント糸の製造方法。 1+2500/V<R<1+3500/V ……(1) 15/V−0.00515/V+0.005 ……(2) 0.7D<F<1.3D ……(3) 5100 ……(4) ただし V:未延伸糸の紡糸速度(m/分) R :延伸倍率 V:延伸速度(m/分) T :熱処理時間(秒) D :延伸糸の繊度(デニール F :熱処理時の張力(g) K :交絡係数
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