JP2595752Y2

JP2595752Y2 - コネクタ

Info

Publication number: JP2595752Y2
Application number: JP1993017730U
Authority: JP
Inventors: 祐一市川; 義広松井
Original assignee: 株式会社三陽電機製作所
Priority date: 1993-04-08
Filing date: 1993-04-08
Publication date: 1999-06-02
Anticipated expiration: 2008-04-08
Also published as: JPH0677182U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、雄形コネクタ及び雌形
コネクタに係り、特にヒューズを備えたコネクタに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のヒューズ付コネクタを図５、図６
に従って説明する。たとえば、ネオン変圧器に使用され
るヒューズ付コネクタＪは雄形コネクタ５１と雌形コネ
クタ５２とから構成されている。雄形コネクタ５１は図
５に示すように、有蓋四角箱状のコネクタシェル５３に
対して丸棒状をなす一対のコンタクト５４が下方に突設
されている。このコンタクト５４の基端には図示しない
電源ケーブルが電気的に接続されている。なお、５５は
コネクタシェル５３の上面に設けられた前記電源ケーブ
ル挿通取着用の接続孔である。

【０００３】また、雌形コネクタ５２のコネクタシェル
５６は前記雄形コネクタ５１のコネクタシェル５３に外
嵌可能な有底四角箱状に形成され、その底壁上面には一
対の雌形挟着電極５７が立設固定されている。コネクタ
シェル５６の底壁上面において各雌形挟着電極５７の側
方にはヒューズホルダ５９がそれぞれ固定されている。
ヒューズホルダ５９は前記雌形挟着電極５７に電気的に
接続される連結片６０と、底壁を貫通して変圧器の１次
側に接続される接続電極片５８とから構成されている。
そして、前記ヒューズホルダ５９には内部に可溶片を収
納したヒューズ筒が着脱可能に装着されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】ところが、従来のコネ
クタＪでは外部からの電線とネオン変圧器までの間には
ヒューズホルダ５９、コンタクト５４、ヒューズ筒を構
成する各種部品が多く必要であった。このため、部品点
数が多くなるとともに、ヒューズホルダ５９を横方向に
配置せねばならず、必然的に、コネクタＪが大きくなり
小さなネオン変圧器に取り付けるのは困難であると言う
問題点がある。また、部品点数が多いので作業工程数が
多くなると言う問題点がある。

【０００５】そこで、上記問題点を鑑み、本考案の目的
は部品点数が少なく小型化することができるコネクタを
提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本考案の請求項１では、コネクタシェル内に電気的
接続を行う雌形コネクタと雄形コネクタとから構成され
るコネクタにおいて、両端に電極を備えたヒューズ筒の
一端を着脱可能に立設するヒューズ筒保持部を備えた雌
形コネクタと、ヒューズ筒の他端が着脱可能に挟入され
るヒューズ筒保持部を備えた雄形コネクタとを設け、前
記両ヒューズ筒保持部の各基端部には接続端子を接続
し、前記ヒューズ筒は両ヒューズ筒保持部により弾性的
に挟着されて両コネクタのコンタクトを兼用するととも
に、どちらか一方のコネクタのヒューズ筒保持部の挟着
力を他方のコネクタのヒューズ筒保持部の挟着力より強
く設定したことを要旨とする。

【０００７】

【作用】このように構成された本考案は、ヒューズ筒は
雌形コネクタ及び雄形コネクタの両ヒューズ筒保持部に
弾性的に挟着されて、両コネクタのつなぐ働きを兼ねる
とともに電気的接続を行う。また、一方のコネクタのヒ
ューズ筒保持部の挟着力を他方より強く設定したことに
より、コネクタを取り外す際にヒューズ筒はヒューズ筒
保持部の挟着力が強いコネクタ側に残る。

【０００８】

【実施例】以下、本考案をネオン変圧器Ｎのヒューズ付
コネクタＫに具体化した第一実施例を図１〜図４に従っ
て説明する。

【０００９】図４に示すように、ヒューズ付コネクタＫ
はネオン変圧器Ｎの一端から突設された雌形コネクタ１
と雌形コネクタ１に差し込みされる雄形コネクタ２とか
ら構成されている。この雌形コネクタ１は外部の電線と
ネオン変圧器Ｎ内部の電線を電気的につなぐために設け
られている。

【００１０】雌形コネクタ１のコネクタシェル３は図
１、２に示すように、絶縁性の合成樹脂から断面長方形
の有底箱状に形成されている。コネクタシェル３の底壁
上面には長手方向の他側面寄りに四角形状の凹部１３が
形成されている。この凹部１３には互いに離間した一対
のヒューズクリップ４がリベット５等により固定されて
いる。同ヒューズクリップ４はヒューズ筒６を互いに弾
性的に挟着する一対の挟着片７と両挟着片７を連結する
連結支持片８とから構成されている。前記連結支持片８
の下部は底壁を貫通した前記リベット５にて固定された
接続端子板９を介してネオン変圧器Ｎの一次側に電気的
に接続されている。前記挟着片７の上部は外方に拡開形
成され、ヒューズ筒６を上下方向に抜き差し可能に設け
られている。この雌形コネクタ１のコネクタシェル３の
長手方向の両側面の上端には斜状のガイド面１０が形成
され、そのガイド面１０の下部には係合段部１１が凹設
されている。

【００１１】雄形コネクタ２のコネクタシェル１４は絶
縁性の合成樹脂にて断面長方形の有蓋箱状に形成され、
前記雌形コネクタ１のコネクタシェル３に対して内嵌可
能になっている。雄形コネクタ２のコネクタシェル１４
の上壁には互いに離間して一対の透孔１２が形成されて
いる。また、同コネクタシェル１４の長手方向の一側面
には前記透孔１２と直交する方向に挿入孔１５が形成さ
れ、図１に示すように、底部に透設した連通孔１６を介
して透孔１２に対し連通されている。前記透孔１２には
下方から有底円筒状の接続端子１７が嵌合され、その上
端に設けた係止段部１８が透孔１２内の係止段部１９に
係止されている。接続端子１７には図３に示すように、
内孔に連通する雌ネジ孔２０が設けられている。そし
て、図示しない電源ケーブルの接続端が前記透孔１２を
介して上方から接続端子１７の内孔に挿入されている。
そして、同接続端子１７は前記挿入孔１５及び連通孔１
６を介して雌ネジ孔２０に螺合された雄ネジ２１にて取
り付けされている。

【００１２】接続端子１７の下端には図２に示すよう
に、前記雌形コネクタ１のヒューズクリップ４と対応す
るようにヒューズクリップ２６がリベット２９にてかし
め着されている。同ヒューズクリップ２６は前記雌形コ
ネクタ１に取り付けたヒューズクリップ４と断面同形状
になるように一対の挟着片２７及び両挟着片２７を連結
する連結支持片２８とにより形成されている。同連結支
持片２８は前記雌形コネクタ１のヒューズクリップ４の
連結支持片８より弱い弾性を備えている。従って、雌形
コネクタ１のヒューズクリップ４に挟着されたヒューズ
筒６は雄形コネクタ２を取り外す際には雌形コネクタ１
のヒューズクリップ４の挟着力が強いため雄形コネクタ
２のヒューズクリップ２６からヒューズ筒６は離脱が容
易である。

【００１３】また、ヒューズ筒６の互いに隣接する内壁
面間にはヒューズクリツプ２６を互いに遮蔽するように
隔壁２２が形成されている。隔壁２２の下端はコネクタ
シェル１４の下端近傍まで延出されている。

【００１４】なお、ヒューズ筒６はガラスからなる筒部
とその両端に取り付けられた筒形の金属端子６ａからな
り電気的に通電可能に設けられている。この雄形コネク
タ２の長手方向の両側面には爪２３が雄形コネクタ２の
コネクタシェル１４と一体成形されている。図２に示す
ように、この爪２３の先端内面には前記雌形コネクタ１
のコネクタシェル３と掛止めするための突部２４が設け
られている。この爪２３の基端には手で挟むための押圧
操作部２５が設けられている。爪２３の左右両側中央部
と雄形コネクタ２のコネクタシェル１４間は弾性を有す
る一対の連結部２３ａにて連結され、同連結部２３ａの
弾性力に抗して図２に示す矢印方向へ若干揺動可能に設
けられている。

【００１５】次に上記のように構成されたヒューズ付コ
ネクタＫの作用について説明する。ヒューズ筒６を挟着
した雌形コネクタ１に雄形コネクタ２を嵌合する際、ヒ
ューズ筒６の先端を雄形コネクタ２のヒューズクリップ
２６に挟入する。また、押圧操作部２５を内方に押圧す
ると、爪２３の連結部２３ａの弾性に抗して図２の矢印
方向に爪２３は揺動する。この状態で下方へ雄形コネク
タ２を移動させ、爪２３の突部２４がガイド面１０を滑
って係合段部１１に係合されるまで雄形コネクタ２を雌
形コネクタ１に嵌合する。この後、押圧操作部２５から
押圧力を解除すると、爪２３は連結部２３ａの弾性力に
て係合段部１１に係合される。

【００１６】一方、雄形コネクタ２を雌形コネクタ１か
ら取り外す場合、爪２３の押圧操作部２５を押圧し図２
の矢印方向へ爪２３を揺動させ、爪２３の突部２４と係
止段部１１の係合を解除し、雄形コネクタ２を取り外
す。この取り外しの際、雄形コネクタ２のヒューズクリ
ップ２６の挟着力は雌形コネクタ１のヒューズクリップ
４より弱いのでヒューズ筒６は必ず雌形コネクタ１側に
残る。

【００１７】従って、従来とは異なりヒューズ筒６自身
が雄形コネクタ２と雌形コネクタ１をつなぐ働きを兼ね
ることにより部品点数を減らすことが可能となった。ま
た、部品点数が減ったことによりコスト低減が可能とな
り、また、ヒューズ付コネクタＫの組立作業工数を減ら
すことができる。

【００１８】また、従来と異なりヒューズ筒６を雄形コ
ネクタ２と雌形コネクタ１の間に立てたことにより、コ
ネクタＫを小さくすることが可能となる。また、雄形コ
ネクタ２を雌形コネクタ１から外す場合、ヒューズ筒６
は雄形コネクタ２のヒューズクリップ２６から容易に離
脱されて、ヒューズ筒６はいつも雌形コネクタ１側に残
るのでヒューズ筒６に触れても感電する心配がない。

【００１９】なお、この考案は前記実施例に限定される
ものではなく、例えば、雄形コネクタ２のコネクタシェ
ル１４に取り付けたヒューズクリップ２６の挟着力を雌
形コネクタ１のコネクタシェル３に取り付けたヒューズ
クリップ４の挟着力よりも強くしてもよい。また、この
考案の趣旨から逸脱しない範囲で任意に変更してもよ
い。

【００２０】

【考案の効果】以上詳述したように、この考案によれば
部品点数が少なく小型化することが可能となるととも
に、雄形コネクタを雌形コネクタから取り外す場合に
は、ヒューズ筒は必ずいずれかのコネクタ側に残るた
め、ヒューズが紛失することがないという優れた効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を具体化した一実施例のコネクタの斜視
図である。

【図２】本考案を具体化した一実施例のコネクタの断面
図である。

【図３】本考案を具体化した一実施例のヒューズとヒュ
ーズクリップの斜視図である。

【図４】本考案を具体化した一実施例のネオン変圧器の
全体図である。

【図５】従来のコネクタの斜視図である。

【図６】従来のコネクタの断面図である。

【符号の説明】

１…雌形コネクタ、２…雄形コネクタ、３…コネクタシ
ェル、４…ヒューズ筒保持部としてのヒューズクリッ
プ、６…ヒューズ筒、１４…コネクタシェル

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】コネクタシェル（３，１４）内に電気的接
続を行う雌形コネクタ（１）と雄形コネクタ（２）とか
ら構成されるコネクタにおいて、両端に電極を備えたヒューズ筒（６）の一端を着脱可能
に立設するヒューズ筒保持部（４）を備えた雌形コネク
タ（１）と、ヒューズ筒（６）の他端が着脱可能に挟入されるヒュー
ズ筒保持部（２６）を備えた雄形コネクタ（２）とを設
け、前記両ヒューズ筒保持部（４，２６）の各基端部には接
続端子を接続し、前記ヒューズ筒（６）は両ヒューズ筒
保持部（４，２６）により弾性的に挟着されて両コネク
タのコンタクトを兼用するとともに、どちらか一方のコ
ネクタのヒューズ筒保持部（４，２６）の挟着力を他方
のコネクタのヒューズ筒保持部（４，２６）の挟着力よ
り強く設定したことを特徴とするコネクタ。