JP2595319B2 - 化学銅めっき液及びそれを用いた銅めっき皮膜の形成方法 - Google Patents

化学銅めっき液及びそれを用いた銅めっき皮膜の形成方法

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JP2595319B2 JP63179150A JP17915088A JP2595319B2 JP 2595319 B2 JP2595319 B2 JP 2595319B2 JP 63179150 A JP63179150 A JP 63179150A JP 17915088 A JP17915088 A JP 17915088A JP 2595319 B2 JP2595319 B2 JP 2595319B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は化学銅めっき液及びそれを用いた銅めっき皮
膜の形成方法に係り、より詳しくはプリント配線板の導
体回路やセラミック基板上の導体回路あるいは電磁波シ
ールド材い用いる銅皮膜等のあらゆる銅皮膜を得るため
の化学銅めっき液及びそれを用いて銅めっき皮膜を形成
する方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、金属銅を化学的に析出させる化学銅めっき液と
して、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、あるいはロッ
シェル塩を銅イオンの錯化剤として用いた浴が広く知ら
れている。特に、銅塩として硫酸銅、還元剤としてホル
ムアルデヒドを用いた浴は最も一般的に用いられてい
る。また研究対象としてはN,N,N,′,N′−テトラキス
(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンやニトリ
ロ三酢酸等の錯化剤が調べられている。
しかしながら、これらの錯化剤を用いた化学銅めっき
析出速度は、大変およく、通常1〜2μm/Hrである。こ
れは、物性向上の為に添加剤を用いるので速度が落ちる
のであるが、添加剤を用いながら基本浴(銅塩、錯化
剤、還元剤、PH調整剤、のみの浴)においてもせいぜい
10μm/Hr程度である。最近の報告で、最も速いめっき液
は錯化剤としてN,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロ
キシプロピル)エチレンジアミンを用い、かつ、活性剤
を用いためっき液により72μm/Hrが報告されている(特
開昭59−25965号公報)。しかしながら、このめっき液
についても使用できる速度は2〜5μm/Hrであると報告
されている(特開昭60−15917号公報)。
近年、例えばプリント基板のコストダウン化の為に、
高速化学銅めっき液を求める声が強い。この要望に応じ
る為に、加速剤を用いた浴(特開昭60−159173号公報)
や還元剤に活性剤を添加した浴(特開昭55−76054号公
報)等が提出されているが、未だ不十分であり、更なる
高速浴の開発が望まれている。
これに対し、本出願人は、先に、錯化剤としてモノア
ミン型のトリアルカノールアミン、特にトリエタノール
アミンを用い、かつそれを加速剤としても機能されるこ
とにより、100μm/Hr以上の高速化学銅めっきが可能で
あり、物性向上の為に添加剤を添加した場合でも30〜12
0μm/Hrという極めて高速でしかも物性のよい銅皮膜が
形成されることを開示した(特願昭62−273493号明細
書)。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記高速化学銅めっき液における銅イオン錯化剤兼加
速剤であるトリエタノールモノアミンは錯体としての高
い安定性のために反応性が低く、その結果反応(めっ
き)開始にばらつきがある。そこで、上記高速化学銅め
っき液において、安定かつ確実にめっき反応を開始させ
ることが望まれる。
また、上記高速化学銅めっき液を例えばプリント板フ
ルアディティブ製造方に適用しようとする場合、銅めっ
き皮膜に優れた物性が要求される。
そこで、本発明は、安定かつ確実に反応開始しかつ銅
めっき皮膜物性が優れた高速化学銅めっき液及び方法を
提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を実現するために、銅イオン、銅
イオン錯化剤、換言剤及びpH調整剤を含む化学銅めっき
液において、トリエタノールアミン又はその塩を前記錯
化剤かつ加速剤として含み、該トリエタノールアミン又
はその塩を、前記銅イオンを錯化するには十分であるが
加速剤として機能するほどには多量に存在しない場合の
銅の析出速度と比べて実質的に向上した銅の析出速度を
与える量で含み、該トリエタノールアミン又はその塩
を、めっき液中の絶対量として0.1Mを超え0.3M以下の量
で含み、かつさらに反応開始剤として絶対量が1.2×10
-4〜10-3Mの鉄イオン化合物、及び/又はめっき皮膜特
性向上剤として絶対量が1.92×10-4〜10-3Mの、ピリダ
ジン、メチルピペリジン、1,2−ジ(2−ピリジル)エ
チレン、1,2−ジ(4−ピリジル)エチレン、2,2′−ジ
ピリジルアミン、2,2−ビピリジル、2,2′−ビピリミジ
ン、6,6′−ジメチル−2,2′ジピリジル、ジ−2ピリジ
ルケトキシン、N,N,N′,N′−テトラエチルエチレンジ
アミンナフタレン、1,8−ナフチリジン、1,6−ナフチリ
ジン、テラチアフルバレン、α,α,α−ターピリジ
ン、タフル酸、イソフタル酸、及び2,2′−ジ安息香酸
からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含む
ことを特徴とする化学銅めっき液と、この化学銅めっき
液を用いる化学銅めっき皮膜の形成方法が提供される。
上記トリエタノールアミンの塩としては、塩酸塩、り
ん酸塩等がある。
トリエタノールアミン又はその塩は、銅イオン錯化剤
として必要な量より実質的に多量に用いることによって
銅イオン錯化剤としてのみならず加速剤として作用する
が、特にめっき液中の絶対量が0.1Mを超えかつ0.3M以下
の場合に、選択的かつ顕著な高速での銅の析出が見られ
る。この絶対量のトリエタノールアミンの使用により、
50〜100μm/Hr以上、更には100〜160μm/Hr以上の析出
速度も可能である。トリエタノールアミンの絶対量が0.
3Mを超えると、銅めっき皮膜の析出速度が次第に低下す
るばかりになる。
本発明の高速化学銅めっき液では反応開始剤として鉄
イオン化合物を添加する。ここで反応開始剤とは特定の
浴温、浴pHにおいてトリエタノールアミン浴で必ず反応
が開始することを確実にする化合物という。反応開始剤
を用いなくても、めっき浴のpHを高めたり、浴温を70℃
以上にすれば、反応は開始する。しかしながら、実用的
なめっき条件下では反応開始剤なしではなかなか反応が
開始しない。本発明者らの実験によれば、鉄イオン化合
物がトリアルカノールモノアミン高速浴の有効な反応開
始剤であることが見い出された。鉄イオン化合物とはFe
2+あるいはFe3+を放出することのできる化合物であり、
例えば、塩化第1鉄Fecl2、塩化第2鉄Fecl3、フェロシ
アン化カリウムK4Fe(CN)、フェリシア化カリウムK3
Fe(CN)、フェリシアン化ナトリウムNa3Fe(C
N)、フェロシアン化ナトリウムNa4Fe(CN)が含ま
れ、フェロシアン化カリウム,フェロシアン化ナリウム
などのフェロシアン化金属塩又はフェリシアン化金属塩
が好ましい。鉄イオン化合物の添加量は1.2×10-4〜1.2
×10-3mol/の範囲内が好ましい。鉄イオン化合物の量
がこれより少ないと反応開始の効果が充分でなく、一方
多すぎると水酸化鉄などの沈澱が生じて物性を悪くした
りする。
本発明でめっき皮膜物性向上剤として添加される化合
物は、ピリダジン、メチルピペリジン、1,2−ジ(2−
ピリジル)エチル、1,2−ジ(4−ピリジル)エチレ
ン、2,2′−ジピリジルアミン、2,2′−ビピリジル、2,
2′−ビピリミジン、6,6′−ジメチル−2,2′−ジピリ
ジル、ジ−2−ピリジルケトキシン、N,N,N′,N′−テ
トラエチルエチレンジアミン、ナフタレン、1,8−ナフ
チリジン、1,6−ナフチリジン、テラチアフルバレン、
α,α,α−ターピリジン、フタル酸、イソフタル酸、
2,2′−ジ安息香酸のうち少なくとも1種であり、1,2′
−ジ(2−ピリジル)エチレン、2,2′−ビピリジン、
2,2′−ビピリミジン、1,8−ナフチリジン、特に2,2′
−ビピリジルが好ましい。これらの化合物は後で述べる
実験により見い出されたものである。めっき皮膜物性向
上剤の最適添加量は用いる化合物に依存するが、一般的
には1.92×10-4〜1.92×10-3mol/、特に3.2×10-4
1.3×10-3mol/の程度が好ましい。ここで興味深いの
は、慣用の化学銅めっき液で皮膜物性向上効果が大きい
とされる1,10−フェナントリン系化合物が高速トリエタ
ノールモノアミン浴では全く効果がなく、また物性向上
効果の大きい2,2′−ビピリジルにメチル基を導入した
6,6′−ビ−2−ピコリンや2,2′−ビ−4−ピコリンな
どが効果を奏しないことである。
銅塩としては、銅イオンを提供するものなら特に限定
されない。例えば硫酸銅(CuSO4)、塩化銅(CuCl2)、
硝酸銅(Cu(NO3)、水酸化銅(Cu(OH))、酸
化銅(CuO)、塩化第1銅(CuCl)等がある。浴中に存
在する銅イオンの量は一般に0.005〜0.1mol/好ましく
は0.01〜0.07mol/である。浴条件によっても変化する
が、従来浴以上の高速性を得る為には0.005mol/以上
必要であり、安定性、経済性より一般に0.1mol/以下
が好ましい。
還元剤として銅イオンを金属銅に還元できるものなら
ば特に限定されないが、ホルムアルデヒド及びその誘導
体、並びにパラホルムアルデヒドのような重合体、ある
いはその誘導体や前駆体が好適である。還元剤の量はホ
ルムアルデヒドに換算して0.05mol/以上、好ましく0.
05〜0.3mol/の範囲内である。従来浴以上の高速性の
為には0.05mol/以上必要であり、浴の安定性、経済性
の為には0.3mol/以下が好ましい。
pH調整剤は、pHを変化させうるものなら特に限定され
ない。例えば、NaOH,KOH,HCl,H2SO4,HF,等がある。浴の
pHは一般に12.0〜13.4(25℃)、望ましくは12.4〜13.0
(25℃)の範囲内である。本浴はpH依存性が高く、高速
性を実現する為にはpH12.4〜13.0が好ましく、13以下で
は安定性がわるくなる。
本めっき液の使用浴温度は常温から80℃の範囲内、特
に常温から70℃の範囲内が好ましい。常温(30℃以下)
でも充分高速なめっきが可能であり、80℃を越えると浴
の安定性が悪くなる。
また、浴中の酸素濃度によって銅の析出速度は大きく
変わり、0.5〜5.4ppmの範囲内の浴存酸素濃度が必要で
あり、1.5〜4.0ppmの範囲内が望ましい。O2濃度が低い
場合速度も低下するが安定性も低下する為、0.5ppm以上
望ましくは1.5ppm以上必要である。上限は、O2ボンベの
必要性からの経済的理由による。
本発明の高速化学銅めっき液では、銅イオン錯化剤と
してトリエタノールアミンのほかにさらに錯イオン錯体
としての安定度定数がトリエタノールアミンより実質的
に低い追加の銅イオン錯化剤(例えばトリエタノールア
ミンと比べて、エチレンジアミン四酢酸、ロッシェル
塩、ニトリロ三酢酸、N,N,N′,N′−テトラキス(2−
ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、さらにトリイ
ソプロパノールアミンは、錯体として安定度定数が低
い)をめっき液中の銅イオン濃度に対して1/100〜1/2当
量、より好ましくは1/50〜1/2当量の範囲内で添加する
ことが好ましい。この低安定の追加の銅イオン錯体が存
在すると、銅イオン錯体が高安定であるゆえにめっき反
応が停止することを防止し、めっき反応の進行を安定化
する効果がある。また反応開始を促進する効果もある。
〔特願昭63−101341号明細書参照〕 本発明の化学銅めっき処理は、従来通りいかなる工程
で処理してもかまわない。一般的には、ガラスエポキ
シ、紙フェノール、セラミックなどの基材を前処理(洗
浄、化学的粗化)し、触媒化(通常、パラジウムを付着
させる)して銅析出に感受性を持たせた後、その基材を
めっき浴中に浸漬し、めっきする。
セラミック基材上のタングステンやモリブデン等のよ
うに低触媒活性の被めっき表面に対しては高速トリエタ
ノールアミン浴ではめっきが困難な場合があるが、その
ような場合には、トリエタノールアミンイよりも錯体と
しての安定度定数が実質的に低い銅イオン錯体を用い
た、トリエタノールアミン浴とは別のめっき浴で、予め
化学銅めっき行なって被めっき表面に薄く銅めっき皮膜
を予備的に形成した後、高速トリエタノールアミン浴で
所定のめっき厚さまで高速に化学銅めっきすることによ
って、低触媒活性の被めっき表面に対しても高速めっき
が可能になる。〔特願昭63−101341号明細書参照〕ま
た、低安定銅イオン錯体で予め薄く銅めっき皮膜を形成
しておく技術は、低触媒活性でない被めっき表面におい
ても適用でき、これによって制御性の高い工程管理下の
銅めっきが可能になる。
〔実施例〕
参考例1(トリエタノールアミン高速めっき浴) 3cm×7cmのステンレス板(面積約40cm2)を脱脂等洗
浄し、Pd触媒液たとえばシプレイ社のキャタポジット44
により処理した。次いで、水洗後、シプレイ社のアクセ
レレーター19で活性化処理した。以上の前処理を施した
ステンレス板を表3に示すエチレンジアミン四酢酸(ED
TA)浴により2分間めっきし、0.1〜0.2μmの銅箔を形
成し、水洗後、用意したトリエタノールアミンめっき浴
500ccにて10分間めっきを施した。それから、電解式膜
厚計において析出速度を測定し、1時間あたりの析出速
度に変換した。めっき負荷は、 80cm2/であった。なお、pH性にはNaOHを用いた。
なお、めっき浴は常に、エアーを吹き込むエアー攪拌
を行い、機械攪拌は全く使わなかった。エアー攪拌によ
って、浴中酸素濃度を1.5〜4ppmとした。このめっき浴
は、O2濃度によって大きく影響される為、必ずエアーバ
ブリングを行なった。
用意したトリエタノールアミン(TEA)浴は下記のも
のであり、TEA濃度を変えて析出速度の変化を調べた。
その結果を第1図に示す。
CuCl2 0.06M ホルマリン 18 ml/ TEA フェロシアン化カリウム 20 mg/ 2,2′−ビピリジル 10 mg/ pH(25℃) 12.8 浴 温 60℃ (注)ホルマリンはホルムアルデヒドの37%の水溶液
である。
トリエタノールアミンを銅イオンに対して1.2当量以
上添加することによって高速めっきが可能であることが
示されている。
参考例2(浴の基質による反応性) トリエタノールアミンは銅錯体の安定度定数が大きい
ので反応開始は一般にしにくいといえ、とくに触媒活性
の低い部分では反応が起こりにくい。第1図に示したト
リエタノールアミン/Cu2+に対する析出速度の結果にお
いても、トリエタノールアミンが少ないときすなわちr
=[TEA]/[Cu2+]としてr=1.2以下の場合は反応が
開始されにくい。r=1.5付近では反応が開始された場
合は大変速く100μm/Hr以上で析出するが、反応が全く
開始されない場合もある。
この反応開始には、様々な浴条件が作用するが、研究
を進めるうち、被めっき面の状態、つまり触媒活性や表
面状態によって大きく依存することがわかった。たとえ
ば、通常、ステンレス板にはEDTA浴でめっきされるが、
トリエタノールアミン浴ではめっきされない。また、ス
テンレス板にPd触媒を付けたものは活性にバラツキがあ
り、触媒液によって差が出る。しかしながら、ガラスエ
ポキシ基材をエッチングしてから触媒液でPdを付けた場
合はよく反応する。これらを表2にまとめる。なお、こ
こで用いたトリエタノールアミン浴は参考例1に記載の
ものである。
実施例1(反応開始剤) ガラスエポキシ銅張り積層板の銅箔を化学的にエッチ
ングしてエポキシ粗化面を得た。これをプリディップ液
(シプレイ社のキャタプリップ404)で45℃、2分間処
理し、Pd触媒液(シプレイ社のキャタポジッタ44)で45
℃、4分間処理し、水洗後、活性化液(シプレイ社のア
クセレレータ19)で常温4分処理して試験片の被めっき
材とした。
この基剤に下記めっき浴で10分間フラッシュめっきを
行なった。
CuCl2 0.04mol/ EDTA−4Na 0.06mol/ 2,2′−ビピリジル 20 mg/ NaOH 2.5 g/ ポリエチレングリコール 1 g/ (分子量2000) ホルマリン 6 ml/ (注)* EDTA−4Na:エチレンジアミン四酢酸ナトリウ
ム このフラッスめっきで基材表面に約0.2μmの銅皮膜
が析出した。
こうして準備した基材を下記基本浴中に各種イオン化
合物を添加した高速めっき浴に浸漬して、反応の反応の
有無を調べた。比較標準としては各種イオン化合物を何
も添加しない基本浴を用いた。
CuCl2 0.04mol/ TEA 0.12mol/ NaOH 6.5 g/ ホルマリン 12 ml/ 2,2′−ビピリジル 50 mg/ 浴 温 60℃ *TEA:トリエタノールアミン この基本浴では反応開始が偶然に起きることを可及的
に排斥するために、2,2′−ビピリジルを多く添加し、
一方低安定性錯化剤であるEDTAを使用しなかった。経験
上、2,2′−ビピリジルが少ない方が反応開始しやす
く、また反応停止防止剤である低安定性錯化剤が存在す
ると反応開始しやすいからである。
基本浴に各種イオン化合物を何も添加しないものは反
応開始がなかなか起こらない(30分の浸漬10回中3回の
反応開始)が、これを基準にして各種イオン化合物を添
加した場合に反応開始が顕著に改善されたかどうかを見
た。反応開始に効果が有る場合をO、ない場合Xとし
た。表3はフェロシアン化カリウムの成分イオンを放出
する化合物について調べた結果、表4はその他のイオン
を放出する化合物について調べた結果を示す。
表3より、Fe2+又はFe3+が反応開始を促進しているこ
とが見られる。Fe2+Fe3++e-の平衡反応が反応開始に
寄与していると考えられる。そこで、他の金属イオンの
平衡反応も反応開始に寄与するのではないかと考えて行
なった結果が表4であるが、鉄イオン以外では反応開始
を促進する作用は見い出されなかった。
これより、高速トリエタノールアミン浴での化学銅め
っきの反応開始剤としては鉄イオン化合物が有効である
ことを認められる。めっき液への溶解性を考慮すると、
フェロシアン化金属塩、フェリシアン化金属塩が好まし
い。
なお、ここで留意すべきことは、トリエタノールアミ
ン浴では上記の如き反応開始剤がなくとも高速反応は開
始されることである。ただ、反応開始の確率が低いので
ある。反応開始の確率を上げるにはpHを上げるとか、浴
温を上げるとか、低安定性錯化剤を多量に添加する、な
どの方法が考えられる。しかし、実用上このような厳し
い条件下でめっきすることは好ましくない。そこで、上
記反応開始剤を用いることにより、実用的な条件下でも
必ず反応開始するようにすることができるのである。
実施例2(皮膜物性向上効果) 実施例1におけると同様に基材を用意し、前処理後、
下記浴で20分間フラッシュめっきした。
CuCl2 0.04mol/ EDTA 0.06mol/ 2,2′−ビピリジル 20 mg/ ポリエチレングリコール1 g/ (分子量2000) NaOH 2.5 g/ ホルマリン 5 ml/ 浴 温 60℃ このフラッシュめっきで基材表面に約0.5μmの銅皮
膜が析出した。
この基材を下記基本浴(高速浴)に各種添加材を5mg/
と50mg/の量で添加しためっき液に20分間浸漬して
得られためっき皮膜の光沢を目視した皮膜物性を判定し
た。高速浴では物性向上材の添加なしの場合の皮膜は黒
っぽい多孔質を示すが、一方2,2′−ビピリジルを少量
添加すると肌色の光沢が出ることがわかっているので、
めっき皮膜の光沢で皮膜物性は判断できると考えられ
る。反応開始材としてはフェロシアン化カリウムを少量
添加した。多量に添加すると物性向上の有無が添加材の
単独作用か、フェロシアン化カリウムとの併用効果なの
かわからなくなるからである。
CuCl2 0.04mol/ TEA 0.12mol/ NaOH 6.5 g/ ホルマリン 12 ml/ フェロシアン化カリウム 5 ml/ 浴 温 60℃ 結果を表5に示す。表中、めっき皮膜の光沢が良好な
ものを○、やや良好ものを△、黒っぽい多孔質のままの
ものを×とした。但し、表5に示した以下にも多くの添
加剤について試験したが、被膜物性の改良効果が全く認
められないものは表から削除した。そのような添加剤に
は、ピリジン(比較のため、これは表に示した)、ピラ
ジン、ピリミジン、1,3,5−トリアジン、1,2−ジ(4−
ピリジル)エタン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパ
ン、2,3′−ビピリジル、2,4′−ビピリジル、3,3′−
ビピリジル、4,4′−ビピリジル、ジフェニル、2−フ
ェニルピリジン、3−フェニルピリジン、4−フェニル
ピリジン、4,4′−ジメチル−2,2′−ジピリジル、ジ−
2−ピリジルケトン、2,2′−ピリディル、α−ピリド
イン、DL−α,β−ジ(4−ピリジル)グリコール、1,
10−フェナトロリン、5−メチル−1,10−フェナントロ
リン、ネオクプロイン、3,4,7,8−テトラメチル−1,10
−フェナントロリン、5−ニトロ−1,10−フェナントロ
リン、N,N,N′,N′−テトラメチルジアミノメタン、N,
N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,
N,N′,N′−テトラメチルヘキサンジアミン、1,5−ナフ
チリジン、ベンゾ(c)シンノリン、2−(2−チエニ
ル)ピリジン、2,2′−ビチオフェン、バソフェナント
ロリン、バソクプロフィン、2,4,6−トリス−(2−ピ
リジル)−1,3,5−トリアジン、フェロジン、テレフタ
ル酸、無水1,8−ナフタリンジカルボン酸である。
実施例3(皮膜物性試験) 実施例1及び2の結果を考慮し、反応開始剤としてフ
ェロシアン化カリウムK4〔Fe(CN)〕、物性向上剤と
して 界面活性剤として3M社のFe−95(アニオン系界面活性
剤)を用い、添加剤の量や浴条件による皮膜物性の変化
を調べた。
実施例1におけると同様の基剤を実施例1と同様に前
処理するが、Pd触媒処理、水洗後に、液状フォトレジス
ト(チバガイギー社プロビマー)を用いて第2図に示す
テストパターンを形成した。その後、再び実施例1と同
様に活性化処理し、20分間フラッシュめっきした。フラ
ッシュめっきは下記浴を用いた。
CuCl2 0.04mol/ EDTA 0.06mol/ 2,2′−ビピリジル 20 g/ ポリエチレングリコール 1 g/ (分子量2000) NaOH 2.5 g/ ホルマリン 5 ml/ 浴 温 60℃ フラッシュめっき液の高速めっきは下記浴を用いた。
CuCl2 0.04mol/ TEA 0.12mol/ NaOH 6.5 g/ ホルマリン 6 ml/ Fc−95 0.1 g/ この浴では上記の他に、EDTA、フェロシアン化カリウ
ム及び2,2′−ビピリジルを添加した(表6参照)。ま
た、めっき処理時間は3時間とした。
得られたプリント板10を140℃、2時間ベーキング
し、半田コーティングを施した。
次に、プリント板10の引き剥しパターン部11に第3図
に示す如く1mmピッチのマーク12を付けてから、パター
ン部11を引剥した。引剥した後、よく切れるハサミで中
心幅3mmに切り、これ13をサンプルとして引張試験を行
なった。引剥すとき、パターン部11を多少伸びてしまう
が、これは無視した。
引張試験は名立計器UTM−1−2500にて3mm/分の引張
速度でテストピースを引張り、得られた時間−歪曲線
(第4図参照)より伸び量Δtを求め、切れたテストピ
ースの変形量T(第5図参照)を測定し、下記式より伸
び率を求めた。
また、テストピース11の膜厚をマイクロメータで測定
した断面積を求め、破断時の応力から抗張力を計算し
た。
結果を表6に示す。
比較例 実施例3を繰り返したが、但し高速めっきの代りに従
来より慣用の下記EDTA浴で30時間めっき処理した。
CuSo4 0.04mol/ EDTA−4Na 0.06mol/ ホルマリン 5 ml/ NaOH 2.5 g/ 2,2′−ビピリジル 20 mg/ フェロシアン化カリウム 40 mg/ ポリエチグリコール 1 g/ (分子量2000) 浴 温 70℃ 実施例3同様にして測定した皮膜物性を表7に示す。
表6及び表7より、本発明の実施例では、フェロシア
ン化カリウム、2,2′−ビピリジル、EDTA、浴温などに
依存して変化はするが、慣用のEDRA浴の場合と比較する
と、高速で、より高品質のめっき皮膜が形成されている
ことが明らかである。これを下記表8でまとめて示す
が、この品質(15〜20%の伸び率)は電気めっきによる
品質(12〜20%)と同様である。
実施例4 実施例3と同様にして、フェロシアン化カリウムと2,
2′−ビピリジルの量を変えた場合の皮膜の伸び率の変
化を調べた。結果を第5図及び第6図に示す。
第5図より、皮膜の伸び率はフェロシアン化カリウム
に強く依存し、50〜500mg/、特に100〜400mg/の範
囲内の添加量で良好な結果が得られることがわかる。反
応開始剤をこれ以上添加すると水酸化鉄などの沈澱物が
生じたり、物性を悪くする場合がある。
第6図を参照すると、皮膜の伸び率は2,2′−ビピリ
ジルの量を依存し、30〜300mg/、特に50〜200mg/で
好ましい結果が得られている。2,2′−ビピリジルの添
加量が多くなりすぎると、反応むらが起きたり、反応し
なくなったり、沈澱物が出たりしてかえって皮膜物性を
悪くしたりする場合がある。
実施例5 実施例3と同様にして、但し浴温を変えて実験したと
ころ、例えば2,2′−ビピリジル20mg/、フェロシアン
化カリウム30mg/ように少量の添加の場合、皮膜の伸
び率は浴温50℃で最高を示した(10.5%)。
実施例6 実施例3で試作したテストパターン10のスルーホーン
連結パターン21を用いてホットオイル試験を行ない、抵
抗値の変化を調べた。試験は260℃のシリコーンオイル
中5秒間浸漬後15℃のシリコーンオイル中に20秒間浸漬
する操作を繰り返し、抵抗値の変化よりパターンの品質
を評価した。皮膜は物性が最も優れていた実施例3の試
験Aの浴によるものを用いた。
比較のために、比較例のEDTA浴による同じ連結パター
ンと、サブトラクティブ法で試作した同じ連結パターン
について評価した。
第7図に結果を示す。従来浴(EDTA浴−伸び率7.8
%)では200サイクルから断線するが、本発明の実施例
の高速浴(伸び率(19.6%))では500サイクルまで抵
抗値変化はなく、サブトラクティブ並の品質が得られて
いることがわかる。
〔発明の効果〕
以上から明らかなように、本発明によれば、トリエタ
ノールアミン又はその塩を0.1Mを超え0.3M以下の絶対量
で用いることによって、トリエタノールアミン又はその
塩が銅イオンの錯化材としてのみならず析出加速剤とし
て作用し、従来の化学銅めっきでは予想されない、約30
μm/Hr以上の高速の析出速度が達成可能となり、加えて
高速めっきであるが故に反応開始の確率が低いことを反
応開始剤の添加により補って実用的条件化で確実に高速
に反応開始することが可能となる。又、反応開始剤とし
ての鉄イオン化合物の添加量を特定範囲に設定したた
め、水酸化鉄による沈澱物の生成を防止して皮膜物性に
悪影響を与えることがない。
更に、高速めっきであるが故に、銅皮膜の光沢、、伸
び率等の物性面で品位低下が生じやすいことを特定群か
ら選択した物性向上剤の添加により補って物性面の品位
を向上することが可能となる。又、該物性向上剤の添加
量も特定範囲に設定したため、めっき反応むらや反応し
なかったり沈澱物が生成したりして皮膜物性に悪影響を
与えることがない。
従って、本発明によれば、従来に比較して極めて高速
の化学銅めっきを確実に反応開始させ、又得られる銅皮
膜の物性を向上させることができるという格別顕著な効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はトリエタノールアミンの添加量と銅析出速度と
の関係を表わすグラフ図、第2図はプリント板のテスト
パターンを示す図、第3図及び第4図のテストパターン
中の引張試験用引剥しパターンの図、第5図は引張試験
の時間−歪曲線、第6図はテストピースの変形量を示す
図、第7図は高速浴におけるフェロシアン化カリウムと
2,2′−ビピリジルの添加量と皮膜の伸び率の関係を示
すグラフ図、第8図は2,2′−ビピリジルの添加量と皮
膜の伸び率の関係を示すグラフ図、第9図はホットオイ
ル試験の結果を示すグラフ図である。 10……プリント板、11……引剥しパターン部、 12……ピッチマーク、13……引張試験片、 21……連結パターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 邑川 克彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 小島 克明 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 石田 信正 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 石川 純次 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 石川 太志 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−168871(JP,A) 特開 昭49−59042(JP,A) 特開 昭60−155684(JP,A) 特開 昭60−70183(JP,A)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅イオン、銅イオン錯化剤、換言剤及びpH
    調整剤を含む化学銅めっき液において、トリエタノール
    アミン又はその塩を前記錯化剤かつ加速剤として含み、
    該トリエタノールアミン又はその塩を、前記銅イオンを
    錯化するには十分であるが加速剤として機能するほどに
    は多量に存在しない場合の銅の析出速度と比べて実質的
    に向上した銅の析出速度を与える量で含み、該トリエタ
    ノールアミン又はその塩を、めっき液中の絶対量として
    0.1Mを超え0.3M以下の量で含み、かつさらに反応開始剤
    として鉄イオン化合物を、めっき液中の絶対量として1.
    2×10-4〜10-3Mの量で含むことを特徴とする化学銅めっ
    き液。
  2. 【請求項2】銅イオン、銅イオン錯化剤、換言剤及びpH
    調整剤を含む化学銅めっき液において、トリエタノール
    アミン又はその塩を前記錯化剤かつ加速剤として含み、
    該トリエタノールアミン又はその塩を、前記銅イオンを
    錯化するには十分であるが加速剤として機能するほどに
    は多量に存在しない場合の銅の析出速度と比べて実質的
    に向上した銅の析出速度を与える量で含み、該トリエタ
    ノールアミン又はその塩を、めっき液中の絶対量として
    0.1Mを超え0.3M以下の量で含み、かつさらにめっき皮膜
    特性向上剤として、ピリダジン、メチルピペリジン、1,
    2−ジ(2−ピリジル)エチレン、1,2−ジ(4−ピリジ
    ル)エチレン、2,2′−ジピリジルアミン、2,2′−ビピ
    リジル、2,2′−ビピリミジン、6,6′−ジメチル−2,
    2′ジピリジル、ジ−2−ピリジルケトキシン、N,N,
    N′,N′−テトラエチルエチレンジアミン、ナフタレ
    ン、1,8−ナフチリジン、1,6−ナフチリジン、テラチア
    フルバレン、α,α,α−タ−ピリジン、フタル酸、イ
    ソフタル酸、及び2,2′−ジ安息香酸からなる群より選
    ばれた少なくとも1種の化合物を、めっき液中の絶対量
    として1.92×10-4〜10-3Mの量で含むことを特徴とする
    化学銅めっき液。
  3. 【請求項3】銅イオン、銅イオン錯化剤、還元剤及びpH
    調整剤を含む化学銅めっき液において、トリエタノール
    アミン又はその塩を前記錯化剤かつ加速剤として含み、
    該トリエタノールアミン又はその塩を、前記銅イオンを
    錯化するには十分であるが加速剤として機能するほどに
    は多量に存在しない場合の銅の析出速度と比べて実質的
    に向上した銅の析出速度を与える量で含み、該トリエタ
    ノールアミン又はその塩を、めっき液中の絶対量として
    0.1Mを超え0.3M以下の量で含み、かつさらに反応開始剤
    として鉄イオン化合物を、めっき液中の絶対量として1.
    2×10-4〜10-3Mの量で含み、又めっき皮膜特性向上剤と
    して、ピリダジン、メチルピペリジン、1,2−ジ(2−
    ピリジル)エチレン、1,2−ジ(4−ピリジル)エチレ
    ン、2,2′−ジピリジルアミン、2,2′−ビピリジル、2,
    2′−ビピリミジン、6,6′−ジメチル−2,2′ジピリジ
    ル、ジ−2−ピリジルケトキシン、N,N,N′,N′−テト
    ラエチルエチレンジアミン、ナフタレン、1,8−ナフチ
    リジン、1,6−ナフチリジン、テラチアフルバレン、
    α,α,α−ターピリジン、フタル酸、イソフタル酸、
    及び2,2′−ジ安息香酸からなる群より選ばれた少なく
    とも1種の化合物を、めっき液中の絶対量として1.92×
    10-4〜10-3Mの量で含むことを特徴とする化学銅めっき
    液。
  4. 【請求項4】前記鉄イオン化合物が少なくとも1種の鉄
    シアノ金属塩である請求項1又は3記載の化学めっき
    液。
  5. 【請求項5】前記物性向上剤が1,2−ジ(2−ピリジ
    ル)エチレン、2,2′−ビピリジル、2,2′−ビピリミジ
    ン及び1,8−ナフチリジンからなる群より選ばれた少な
    くとも1種である請求項2〜4何れか1項に記載の化学
    銅めっき液。
  6. 【請求項6】銅イオン錯体としての安定度定数がトリエ
    タノールアミンより実質的に低い追加の銅イオン錯体
    を、前記銅イオンに対して1/100〜1/2当量の範囲内の量
    でさらに含む請求項1〜5何れか1項に記載の化学めっ
    き液。
  7. 【請求項7】銅イオン、銅イオン錯化剤、還元剤及びpH
    調整剤を含んでなり、トリエタノールアミン又はその塩
    を前記錯化剤かつ加速剤としてめっき液中に絶対量とし
    て0.1Mを超え0.3M以下の量で含み、かつさらに反応開始
    剤として鉄イオン化合物を、めっき液中の絶対量として
    1.2×10-4〜10-3Mの量で含む化合銅めっき液に、銅析出
    に感受性のある被めっき剤を浸漬して、該被めっき剤の
    表面に、該トリエタノールアミン又はその塩が銅イオン
    を錯化するには十分であるが加速剤として機能するほど
    には多量に存在しない場合の銅の析出速度と比べて実質
    的に向上した析出速度で銅を析出させることを特徴とす
    る銅めっき皮膜の形成方法。
  8. 【請求項8】銅イオン、銅イオン錯化剤、還元剤及びpH
    調整剤を含んでなり、トリエタノールアミン又はその塩
    を前記錯化剤かつ加速剤としてめっき液中に絶対量とし
    て0.1Mを超え0.3M以下の量で含み、かつさらにめっき皮
    膜特性向上剤として、ピリダジン、メチルピペリジン、
    1,2−ジ(2−ピリジル)エチレン、1,2−ジ(4−ピリ
    ジル)エチレン、2,2−ジピリジルアミン、2,2′−ビピ
    リジル、2,2′−ビピリミジン、6,6′−ジメチル−2,
    2′ジピリジル、ジ−2−ピリジルケトキシン、N,N,
    N′,N′−テトラエチルエチレンジアミン、ナフタレ
    ン、1,8−ナフチリジン、1,6−ナフチリジン、テラチア
    フルバレン、α,α,α−ターピリジン、フタル酸、イ
    ソフタル酸、及び2,2′−ジ安息香酸からなる群より選
    ばれた少なくとも1種の化合物を、めっき液中の絶対量
    として1.92×10-4〜10-3Mの量で含む化学銅めっき液
    に、銅析出に感受性のある被めっき剤を浸漬して、該被
    めっき剤の表面に、該トリエタノールアミン又はその塩
    が銅イオンを錯化するには十分であるが加速剤として機
    能するほどには多量には存在しない場合の銅の析出速度
    と比べて実質的に向上した析出速度で銅を析出させるこ
    とを特徴とする銅めっき皮膜の形成方法。
  9. 【請求項9】銅イオン、銅イオン錯化剤、還元剤及びpH
    調整剤を含んでなり、トリエタノールアミン又はその塩
    を前記錯化剤かつ加速剤としてめっき液中に絶対量とし
    て0.1Mを超え0.3M以下の量で含み、かつ反応開始剤とし
    て鉄イオン化合物を、めっき液中の絶対量として1.2×1
    0-4〜10-3Mの量で含み、かつさらにめっき皮膜特性向上
    剤として、ピリダジン、メチルピペリジン、1,2−ジ
    (2−ピリジル)エチレン、1,2−ジ(4−ピリジル)
    エチレン、2,2′−ジピリジルアミン、2,2′−ビピリジ
    ル、2,2′−ビピリミジン、6,6′−ジメチル−2,2′ジ
    ピリジル、ジ−2−ピリジルケトキシン、N,N,N′,N′
    −テトラエチルエチレンジアミン、アフタレン、1,8−
    ナフチリジン、1,6−ナフチリジン、テラチアフルバレ
    ン、α,α,α−ターピリジン、フタル酸、イソフタル
    酸、及び2,2′−ジ安息香酸からなる群より選ばれた少
    なくとも1種の化合物を、めっき液中の絶対量として1.
    92×10-4〜10-3Mの量で含む化学銅めっき液に、銅析出
    に感受性のある被めっき剤を浸漬して、該被めっき剤の
    表面に、該トリエタノールアミン又はその塩が銅イオン
    を錯化するには十分であるが加速剤として機能するほど
    には多量に存在しない場合の銅の析出速度と比べて実質
    的に向上した析出速度で銅を析出させることを特徴とす
    る銅めっき皮膜の形成方法。
  10. 【請求項10】前記鉄イオン化合物が少なくとも1種の
    鉄シアノ金属塩である請求項7又は9記載の方法。
  11. 【請求項11】前記物性向上剤が1,2−ジ(2−ピリジ
    ル)エチレン、2,2′−ビピリジル、2,2′−ビピリミジ
    ン及び1,8−ナフチリジンからなる群より選ばれた少な
    くとも1種である請求項8又は9記載の方法。
  12. 【請求項12】銅イオン錯体としての安定度定数がトリ
    エタノールアミンより実質的に低い追加の銅イオン錯体
    を、前記銅イオンに対して1/100〜1/2当量の範囲内の量
    でさらに含む請求項7〜11何れか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】トリエタノールアミンを含む前記化学銅
    めっき液によるめっき処理に先立って、トリエタノール
    アミンより銅イオン錯体としての安定度定数が実質的に
    低い銅イオン錯化剤を含む別の化学銅めっき液で被めっ
    き材表面に予備的に銅めっき皮膜を形成する請求項7〜
    12何れか1項に記載の方法。
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