JP2594989B2 - 誘電体磁器材料 - Google Patents
誘電体磁器材料Info
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、低温で焼結でき、特性的には誘電率が低
く、また絶縁抵抗が高く、高いQを有する誘電体磁器材
料に関する。
く、また絶縁抵抗が高く、高いQを有する誘電体磁器材
料に関する。
(従来の技術) 電子機器の小形化に伴い、電子部品のチップ化が進ん
でおり、チップ型の磁器コンデンサが数多く使用されて
来ている。従来の磁器コンデンサ用低誘電率材料とし
て、従来より、酸化チタン系の磁器材料が汎用されてい
る。これらの材料を用いて第1図に示すようなセラミッ
クコンデンサ1(図中、2は誘電体、3は内部電極、4
は外部電極である。)を製造する場合は、誘電体材料を
一旦仮焼して粉砕した後、ペースト状にしてからシート
状の誘電体2aを形成し、該誘電体2a上に電極3を塗布
し、これを図示のように積層して焼成したり、あるいは
仮焼して粉砕した後、ペースト状にしてコンデンサの形
に誘電体2aを印刷し、その上に電極3を印刷するという
工程を繰返して積層化した後、焼成することにより製造
していた。
でおり、チップ型の磁器コンデンサが数多く使用されて
来ている。従来の磁器コンデンサ用低誘電率材料とし
て、従来より、酸化チタン系の磁器材料が汎用されてい
る。これらの材料を用いて第1図に示すようなセラミッ
クコンデンサ1(図中、2は誘電体、3は内部電極、4
は外部電極である。)を製造する場合は、誘電体材料を
一旦仮焼して粉砕した後、ペースト状にしてからシート
状の誘電体2aを形成し、該誘電体2a上に電極3を塗布
し、これを図示のように積層して焼成したり、あるいは
仮焼して粉砕した後、ペースト状にしてコンデンサの形
に誘電体2aを印刷し、その上に電極3を印刷するという
工程を繰返して積層化した後、焼成することにより製造
していた。
(発明が解決しようとする問題点) このように、従来は、誘電体2が酸化チタン系の磁器
材料により構成されているが、これらの材料は焼成温度
が1200℃〜1400℃といった高温であるため、内部電極3
として、このような高温でも安定なPtやPdといった非常
に高価な材料を使用しなければならなかった。このた
め、焼成のための電力費がかかり、また、コンデンサ等
の素子1個当たりの電極費があまりにも大きすぎるとい
う問題点があった。
材料により構成されているが、これらの材料は焼成温度
が1200℃〜1400℃といった高温であるため、内部電極3
として、このような高温でも安定なPtやPdといった非常
に高価な材料を使用しなければならなかった。このた
め、焼成のための電力費がかかり、また、コンデンサ等
の素子1個当たりの電極費があまりにも大きすぎるとい
う問題点があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、上記の問題点を解決し、安価なAg、Ag-P
d等の導体が焼付け可能な800℃〜1000℃で焼成できる誘
電体磁器材料を検討し、下記の組成のものがこの要求を
満足するものであることを見出した。
d等の導体が焼付け可能な800℃〜1000℃で焼成できる誘
電体磁器材料を検討し、下記の組成のものがこの要求を
満足するものであることを見出した。
すなわち本発明の誘電体磁器材料は、MgTiO3(MgO/Ti
O2モル比=0.91〜1.10)100重量部に対してCuOを1〜30
重量部、Mn酸化物をMnOに換算して0〜5重量部添加し
たものを主成分とし、その主成分100重量部に対してガ
ラスを5〜200重量部混合し焼結してなるものである。
O2モル比=0.91〜1.10)100重量部に対してCuOを1〜30
重量部、Mn酸化物をMnOに換算して0〜5重量部添加し
たものを主成分とし、その主成分100重量部に対してガ
ラスを5〜200重量部混合し焼結してなるものである。
なお、本発明に用いるガラスとしては、PbO系ガラ
ス、中でもPbO40%〜60%、SiO230%〜45%、Al2O35%
〜10%、B2O30%〜15%(重量%)残部が微量成分から
なるガラスが用いられる。また、ZnO50%〜60%、SiO2
5%〜10%、B2O320%〜30%(重量%)残部が微量成分
からなるガラスが用いられる。その他、PbO-B2O3系、Pb
O-B2O3-SiO2系、あるいはPbO、ZnO、Bi2O3、BaO,B2O3、
SiO2、ZrO2、TiO2、Al2O3、CaO、SrOの群から選択され
た2種以上の金属酸化物からなるガラスが用いられる。
ス、中でもPbO40%〜60%、SiO230%〜45%、Al2O35%
〜10%、B2O30%〜15%(重量%)残部が微量成分から
なるガラスが用いられる。また、ZnO50%〜60%、SiO2
5%〜10%、B2O320%〜30%(重量%)残部が微量成分
からなるガラスが用いられる。その他、PbO-B2O3系、Pb
O-B2O3-SiO2系、あるいはPbO、ZnO、Bi2O3、BaO,B2O3、
SiO2、ZrO2、TiO2、Al2O3、CaO、SrOの群から選択され
た2種以上の金属酸化物からなるガラスが用いられる。
(作用) 本発明において、誘電体磁器材料の組成を上記のよう
に設定した理由は次の通りである。
に設定した理由は次の通りである。
MgO/TiO2モル比が0.91より小さいかあるいは1.10より
大きくなると、焼成温度が高くなる傾向がある。
大きくなると、焼成温度が高くなる傾向がある。
また、CuOは低温焼成を促進するもので、1重量部未
満の場合、焼成温度が高くなる傾向にある。また、CuO
が30重量部を超えるとQが低くなる傾向がある。
満の場合、焼成温度が高くなる傾向にある。また、CuO
が30重量部を超えるとQが低くなる傾向がある。
Mn酸化物は出発材料としてMnCO3が加えられ、焼成に
より酸化物となるもので、CuOと同じく低温焼成を助成
する作用と還元防止材としての作用をなすものである
が、これはCuOがあれば必ずしも必要ではなく、またこ
のMn酸化物は上述のような焼成温度において、MnOxの形
態をなし、x=0.5〜2の範囲内あると考えられるが、M
nOに換算して0.5重量部以下では効果が薄く、前記5重
量部以上の添加量になると、反対に焼成温度が高くなる
傾向がある。
より酸化物となるもので、CuOと同じく低温焼成を助成
する作用と還元防止材としての作用をなすものである
が、これはCuOがあれば必ずしも必要ではなく、またこ
のMn酸化物は上述のような焼成温度において、MnOxの形
態をなし、x=0.5〜2の範囲内あると考えられるが、M
nOに換算して0.5重量部以下では効果が薄く、前記5重
量部以上の添加量になると、反対に焼成温度が高くなる
傾向がある。
また、焼結助材としてのガラスの量については、前記
主成分100重量部に対して5重量部より少ないと焼結助
成としての働きが不十分である上、焼成温度が高くなる
傾向があり、また、200重量部を超えると、収縮率が小
さくなる傾向がある。
主成分100重量部に対して5重量部より少ないと焼結助
成としての働きが不十分である上、焼成温度が高くなる
傾向があり、また、200重量部を超えると、収縮率が小
さくなる傾向がある。
(実施例) 次に本発明の実施例を説明する。
[実施例1] まず市販の酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化銅、
炭酸マンガンを、MgO83.8g、TiO2166.2g、CuO12.5g、Mn
CO32.5gとなるように秤量した。この場合、モル比(MgO
/TiO2)は1.00であり、CuOはMgTiO3100重量部に対して
5重量部に相当する。これらの粉体の混合物に対し、水
1000gを加え、ボールミルに入れ、16時間混合し、脱水
乾燥した。
炭酸マンガンを、MgO83.8g、TiO2166.2g、CuO12.5g、Mn
CO32.5gとなるように秤量した。この場合、モル比(MgO
/TiO2)は1.00であり、CuOはMgTiO3100重量部に対して
5重量部に相当する。これらの粉体の混合物に対し、水
1000gを加え、ボールミルに入れ、16時間混合し、脱水
乾燥した。
次にこの乾燥粉体を空気中で750℃、2時間加熱する
ことにより、仮焼成した。
ことにより、仮焼成した。
このように仮焼成した粉末100重量部に対し、ガラス
(PbO40%〜60%、SiO230%〜45%、Al2O35%〜10%、
B2O30%〜15%(重量%)残部が微量成分からなるガラ
ス)を100重量部加え、その混合物50gに水200gを加え、
ボールミルに入れて24時間混合粉砕し、粉砕後脱水乾燥
した。
(PbO40%〜60%、SiO230%〜45%、Al2O35%〜10%、
B2O30%〜15%(重量%)残部が微量成分からなるガラ
ス)を100重量部加え、その混合物50gに水200gを加え、
ボールミルに入れて24時間混合粉砕し、粉砕後脱水乾燥
した。
そして、この乾燥粉末15gに、接着剤としてエチルセ
ルロース(N−100)の12%溶液(溶媒はブチルカルビ
トール)7.5g、溶剤としてターピネオール20gを秤量
し、ライカイ機で2時間攪拌し、ペーストを作った。
ルロース(N−100)の12%溶液(溶媒はブチルカルビ
トール)7.5g、溶剤としてターピネオール20gを秤量
し、ライカイ機で2時間攪拌し、ペーストを作った。
このペーストおよびAg粉のぺーすとをスクリーン印刷
法により交互に積層してチップコンデンサを作り、乾燥
後、焼成寸法4.5×3.2mmのチップに切断し、890℃で2
時間空気中で焼成してチップコンデンサを作成した。こ
れにより得られた諸特性は表1に示す通りであった。表
1において、T2は焼成温度(℃)、εsは比誘電率、IR
は絶縁抵抗(Ω)、VBは破壊電圧(V)で50μm間隔
の場合を示し、また、Shは収縮率(%)である。
法により交互に積層してチップコンデンサを作り、乾燥
後、焼成寸法4.5×3.2mmのチップに切断し、890℃で2
時間空気中で焼成してチップコンデンサを作成した。こ
れにより得られた諸特性は表1に示す通りであった。表
1において、T2は焼成温度(℃)、εsは比誘電率、IR
は絶縁抵抗(Ω)、VBは破壊電圧(V)で50μm間隔
の場合を示し、また、Shは収縮率(%)である。
表1から明らかなように、要求通りのコンデンサの特
性が得られたことがわかる。
性が得られたことがわかる。
[実施例2] 上記実施例1におけるCuOの添加量を変えて、実施例
1と同じ方法でチップコンデンサの製造した。その組成
を表2−1に示し、各試料の諸特性を表2−2に示す。
1と同じ方法でチップコンデンサの製造した。その組成
を表2−1に示し、各試料の諸特性を表2−2に示す。
表2−2の特性は、コンデンサの特性として全て満足
できるものである。
できるものである。
[実施例3] 上記実施例1におけるガラスの添加量を変えて、実施
例1と同じ方法でチップコンデンサを製造した。その結
成を表3−1に示し、各諸特性を表3−2に示す。
例1と同じ方法でチップコンデンサを製造した。その結
成を表3−1に示し、各諸特性を表3−2に示す。
表3−2の特性は、コンデンサの特性として全て満足
できるものである。
できるものである。
(発明の効果) 本発明によれば、焼結温度を1000℃以下に低温化する
ことができるため、焼成に要する電力費が低減されると
共に、電極としてAg,Ag-Pd等の導体が焼付け可能とな
り、これによって電極の価格低減が可能となる。
ことができるため、焼成に要する電力費が低減されると
共に、電極としてAg,Ag-Pd等の導体が焼付け可能とな
り、これによって電極の価格低減が可能となる。
図面は本発明の適用対象の一例であるチップコンデンサ
を示す側面図である。
を示す側面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】MgTiO3(MgO/TiO2モル比=0.91〜1.10)10
0重量部に対してCuOを1〜30重量部、Mn酸化物をMnOに
換算して0〜5重量部添加したものを主成分とし、その
主成分100重量部に対してガラスを5〜200重量部混合し
焼結してなることを特徴とする誘電体磁器材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62301348A JP2594989B2 (ja) | 1987-11-28 | 1987-11-28 | 誘電体磁器材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62301348A JP2594989B2 (ja) | 1987-11-28 | 1987-11-28 | 誘電体磁器材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01143104A JPH01143104A (ja) | 1989-06-05 |
JP2594989B2 true JP2594989B2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=17895784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62301348A Expired - Lifetime JP2594989B2 (ja) | 1987-11-28 | 1987-11-28 | 誘電体磁器材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2594989B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3874278B2 (ja) * | 2002-12-25 | 2007-01-31 | Tdk株式会社 | 誘電体磁器組成物、電子部品およびこれらの製造方法 |
-
1987
- 1987-11-28 JP JP62301348A patent/JP2594989B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01143104A (ja) | 1989-06-05 |
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