JP2594837B2 - 鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子粉末及びその製造法 - Google Patents

鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子粉末及びその製造法

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JP2594837B2 JP2089698A JP8969890A JP2594837B2 JP 2594837 B2 JP2594837 B2 JP 2594837B2 JP 2089698 A JP2089698 A JP 2089698A JP 8969890 A JP8969890 A JP 8969890A JP 2594837 B2 JP2594837 B2 JP 2594837B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れたS.F.D.と大きな樹脂吸着量とを有す
る鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子粉末及びその
製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、磁気記録再生用機器の小型軽量化が進むにつれ
て磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に対する
高性能化の必要性が益々高まってきた。即ち、高密度記
録、高出力特性、殊に、周波数特性の向上及びノイズレ
ベルの低下が要求されている。このような諸特性を有す
る磁気記録媒体を得る為には、使用される磁性粒子粉末
が、微粒子であって、高い保磁力と大きな飽和磁化を有
し、しかも、S.F.D.が優れていなければならない。
先ず、近年、高出力並びに高密度記録に適する磁性粒
子粉末、即ち、高い保磁力と大きな飽和磁化とを有する
磁性粒子粉末の開発が盛んであり、そのような特性を有
する磁性粒子粉末として第一鉄塩と、水酸化アルカリ、
炭酸アルカリ等のアルカリ性水溶液との中和沈澱物を酸
化することにより得られた針状晶含水酸化第二鉄粒子又
は該針状晶含水酸化第二鉄粒子を加熱焼成して得られた
針状晶ヘマタイト粒子を出発原料粒子とし、該出発原料
粒子を還元性ガス中で加熱還元して鉄を主成分とする針
状晶金属磁性粒子粉末とした後、該粒子表面に酸化被膜
を生成させることにより得られる鉄を主成分とする針状
晶金属磁性粒子粉末が知られており、実用化がなされて
いる。
次に、磁気記録媒体のノイズレベルは、磁気記録媒体
の製造に際して使用される鉄を主成分とする針状晶金属
磁性粒子粉末の粒子サイズや1個の粒子を構成する一次
粒子、即ち、X線粒径の大きさと密接な関係があり、粒
子サイズやX線粒径の大きさが小さくなればなる程ノイ
ズレベルは低くなる傾向にあることが広く知られてお
り、近時、殊に、0.2μm以下の微細な鉄を主成分とす
る針状晶金属磁性粒子粉末が要求されている。
更に、磁気記録媒体の高出力化を望むためには前述の
磁気特性の改良に加えて、更に、鉄を主成分とする針状
晶金属磁性粒子粉末のS.F.D.(Switching Field Distri
bution)が優れていることが要求される。
この事実は、特開昭63−26821号公報の「第1図は、
上記した磁気ディスクについて測定されたS.F.D.と記録
再生出力との関係を示す図である。‥‥S.F.D.と記録再
生出力の関係は、第1図から明らかな様に直線になり、
これにより、S.F.D.の小さい強磁性粉末を使うことで、
記録再生出力が上がることがわかる。即ち、記録再生出
力を高出力化するためには、S.F.D.は小さい方が望まし
く、通常以上の出力を得るには、0.6以下のS.F.D.が必
要である。」なる記載の通りである。
一般的に、鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒子粉末
の粒子サイズが微細になればなる程、保磁力は向上し、
磁気記録媒体のノイズレベルは改良される傾向にある
が、一方、粒子の表面活性が非常に大きくなるので、通
常の方法により酸化被膜を形成すると空気中の酸素と急
激に反応して、粒子に対する酸化被膜の割合が相対的に
増加し、しかも、酸化被膜が粗く且つ不均一となる。そ
の結果、保磁力の分布が生じてS.F.D.の劣化をきたすこ
ととなるのである。この現象は、粒子サイズが微細化す
ればする程生じやすくなる傾向がある。
ところで、磁気記録媒体用の樹脂として従来から広く
使用されているOH基を持つ樹脂は、磁性粒子粉末をバイ
ンダー中に分散させる為、多量の分散剤を存在させる必
要があり、その結果、塗膜中に残存した分散剤が塗膜の
粘性等の表面性に影響し、環境温度の変化等によって使
用時の運転不良が生起する等の問題点が指摘されてい
る。その為、近年、バインダー中に混合する分散剤を極
力減らす方向にあり、樹脂の種類、磁性粒子粉末の表面
性等について種々検討が行われている。そして、樹脂と
しては、上記OH基を持つ樹脂に代えてより強い極性官能
基を有する樹脂、即ち、COOH基、SO4M(Na、K、H)、
OPO3H2基等の親水性を有する酸性官能基やNH2基等の塩
基性官能基を持つ樹脂が使用されつつあり、一方、磁性
粒子粉末に対しては、バインダー中における分散性の向
上の為大きな樹脂吸着量を有することが強く要求されて
いる。
また、磁性粒子粉末と樹脂との結合力を強化して塗膜
の耐久性を向上させる為にも大きな樹脂吸着量を有する
ことが強く要求される。
尚、従来、鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒子粉末
の酸化安定性の改良を目的として還元後の鉄を主成分と
する針状晶金属磁性粒子粉末と気体状態の有機ケイ素化
合物とを接触させる方法が特開昭60−154502号公報で報
告されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
優れたS.F.D.と大きな樹脂吸着量とを有する微粒子、
殊に、0.2μm以下の鉄を主成分とする針状晶金属磁性
微粒子粉末は、現在最も要求されているところである
が、これら諸特性を十分満足する鉄を主成分とする針状
晶金属磁性微粒子粉末は、未だ得られていない。
即ち、上記特開昭60−154502号公報に記載の方法は、
加水分解性の強いシラン化合物を用い、且つ、水を積極
的に存在させて加水分解反応を促進させることによりSi
被膜を生成させるものであるが、得られる鉄を主成分と
する針状晶磁性粒子粉末は、後出比較例に示す通り、S.
F.D.及び樹脂吸着量において未だ満足すべきものではな
かった。
そこで、本発明は、優れたS.F.D.と大きな樹脂吸着能
とを有する、殊に、0.2μm以下の鉄を主成分とする針
状晶金属磁性微粒子粉末を得ることを技術的課題とす
る。
〔課題を解決する為の手段〕
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成で
きる。
即ち、本発明は、粒子表面が下記一般式(I)で表さ
れるシリコーン化合物モノマー (R1HSiO)a(R2R3SiO)b(R4R5R6SiO1/2)c (I) (式中、R1、R2、R3、R4、R5又はR6はそれぞれ水素原子
または少なくとも1個のハロゲン原子で置換されていて
もよい炭素原子数1〜10の炭化水素基である。またa又
はbはそれぞれ0または1以上の整数であり、cは0又
は2である。但しcが0のときaとbとの和は3以上の
整数である。) から形成されるポリマーの焼成物で被覆されている長軸
0.2μm以下の鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子
からなり、S.F.D.0.38以下であって、下記測定方法にお
いて測定した樹脂吸着量が4.0重量%以上である鉄を主
成分とする針状金属磁性微粒子粉末 強い極性官能基を有する塩化ビニル系共重合樹脂と溶
剤(トルエン:メチルエチルケトン:シクロヘキサノン
=52:52:30の混合溶液)とを が3.6%となるように、500mlの上ぶた付ポリエステル容
器にはかり取った後、ペイントコンディショナーを用い
て混合することにより、樹脂溶液を調製する。
磁性粒子粉末20g、樹脂溶液56g及び3mmφスチールボ
ール120gを100mlのポリエステル容器に入れ、ペイント
コンディショナーで60分間分散させて、磁性塗料を作成
する。
磁性塗料を遠心分離にかけ、その上澄液の樹脂濃度を
不揮発分に換算してその重量を求める。
前記で調整した樹脂溶液の樹脂濃度を不揮発分に換
算して求めた重量Aと、前記で求めた重量Bとの差を
磁性粒子粉末の重量に対する百分率で求めた値 を樹脂吸着量とする。
並びに針状晶含水酸化第二鉄粒子又は該針状晶含水酸化
第二鉄粒子を加熱焼成して得られた針状晶ヘマタイト粒
子を還元性ガス中で加熱還元して鉄を主成分とする針状
晶金属磁性粒子とした後、下記一般式(I)で表される
シリコーン化合物モノマー (R1HSiO)a(R2R3SiO)b(R4R5R6SiO1/2)c (I) (式中、R1、R2、R3、R4、R5又はR6はそれぞれ水素原子
または少なくとも1個のハロゲン原子で置換されていて
もよい炭素原子数1〜10の炭化水素基である。またa又
はbはそれぞれ0または1以上の整数であり、cは0又
は2である。但しcが0のときaとbとの和は3以上の
整数である。) の少なくとも1種と気相中で接触させることにより前記
鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子の粒子表面を前
記シリコーン化合物モノマーから形成されるポリマーで
被覆し、次いで、酸化処理するにあたり、該酸化処理の
前又は後において、前記粒子表面がシリコーン化合物モ
ノマーから形成されるポリマーで被覆されている鉄を主
成分とする針状晶金属磁性微粒子を250〜550℃の温度範
囲で加熱して粒子表面がポリマーの焼成物で被覆されて
いる鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子を得ること
からなる鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子粉末の
製造法である。
〔作用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、還元直後の鉄
を主成分とする針状晶金属磁性微粒子を空気中に取り出
しても、空気中の酸素と急激に反応することがないこと
に起因して、優れたS.F.D.を有する、殊に、0.2μm以
下の鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子を得ること
ができ、しかも、粒子表面に被覆されている被膜の特性
に起因して、前記諸特性を維持しながら大きな樹脂吸着
量を有する鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子粉末
が得られるという事実である。
前者の理由について、本発明者は、還元直後の鉄を主
成分とする針状晶金属磁性微粒子の粒子表面を後に詳述
する特定のシリコーン化合物モノマーから形成されるポ
リマーで被覆した場合には、均一且つ緻密な被膜が形成
されることに起因して微細な、殊に、粒子サイズが0.2
μm以下である鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子
であってもその表面活性を充分抑制することができるも
のと考えている。従って、本発明では粒子表面に出来る
だけ薄くしかも均一且つ緻密な酸化被膜を生成させるこ
とが出来たものと思われる。
また、後者の理由について本発明者は、粒子表面に被
覆されている被膜の親水性が改善されたことによって前
述の強い極性官能基を有するバインダーとのぬれ及びほ
ぐれが向上したことによるものと考えている。
樹脂吸着量の測定方法は、以下に示す方法である。
強い極性官能基を有する塩化ビニル系共重合樹脂と溶
剤(トルエン:メチルエチルケトン:シクロヘキサノン
=52:52:30の混合溶液)とを が3.6%となるように、500mlの上ぶた付ポリエステル容
器にはかり取った後、ペイントコンディショナーを用い
て混合することにより、樹脂溶液を調製する。
磁性粒子粉末20g、樹脂溶液56g及び3mmφスチールボ
ール120gを100mlのポリエステル容器に入れ、ペイント
コンディショナーで60分間分散させて、磁性塗料を作成
する。
磁性塗料を遠心分離にかけ、その上澄液の樹脂濃度を
不揮発分に換算してその重量を求める。
前記で調整した樹脂溶液の樹脂濃度を不揮発分に換
算して求めた重量Aと、前記で求めた重量Bとの差を
磁性粒子粉末の重量に対する百分率で求めた値 を樹脂吸着量とする。
上記樹脂吸着量の測定方法において、強い極性官能基
を有する塩化ビニル系共重合樹脂を使用したのは、磁気
記録媒体の製造にあたって鉄を主成分とする針状晶磁性
微粒子粉末を含む磁性層を形成する為に適切な樹脂であ
るからである。
また、溶剤としてトルエン、メチルエチルケトン及び
シクロヘキサノンの混合溶液を使用したのは、磁気記録
媒体の製造にあたって磁性塗料の製造に一般的に使用さ
れている溶剤であるからである。
本発明においては、S.F.D.0.38以下、樹脂吸着量4.0
重量%以上を有する長軸0.2μm以下である鉄を主成分
とする針状晶金属磁性微粒子粉末が得られる。
本発明においては、必要により、酸化被膜生成時にお
ける主酸化条件を下記の通りに制御することにより、優
れたS.F.D.と大きな樹脂吸着量を維持しながら、更に、
空気中に取り出した後の経時による酸化が防止された、
即ち、酸化安定性に優れた鉄を主成分とする針状晶金属
磁性粒子粉末が得られる。
この場合の酸化は、鉄を主成分とする針状晶金属磁性
粒子粉末単位処理重量当りの酸化処理時間x(時間/K
g)と酸化処理時における発熱最高温度y(℃)が x<6において、y≧−20x+280 6≦x<30において、y≧−3.96x+184 及び30≦xにおいて、y≧−0.25x+72.5 の関係を満たす範囲の条件下で行う。
今、本発明者が行った数多くの実施例からその一部を
抽出して説明すれば以下の通りである。
図1は、酸化処理工程における被処理物の発熱最高温
度と酸化処理時間とを種々変化させることにより得られ
た鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒子粉末の飽和磁化
の経時変化率と発熱最高温度及び酸化処理時間との関係
を示したものである。図1中、○印は、飽和磁化の経時
変化率が5%以下の鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒
子粉末であり、△印は、飽和磁化の経時変化率が5%を
越える鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒子粉末であ
る。
図1に示される通り、直線a、直線b及び直線cで区
切られた境界部分の右側における酸化条件下において、
飽和磁化の経時変化率が5%以下、即ち、酸化安定性に
優れた鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子粉末が得
られる。ここで、直線a、直線b及び直線cは下記式で
示される。
直線aは y=−20x+280 直線bは y=−3.96x+184 直線cは y=−0.25x+72.5 である。
以下、本発明実施にあたっての諸条件について述べ
る。
本発明に係る鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子
粉末は、針状晶含水酸化第二鉄粒子又は該針状晶含水酸
化第二鉄粒子を加熱焼成して得られた針状晶ヘマタイト
粒子を還元性ガス中で加熱還元して鉄を主成分とする針
状晶金属磁性微粒子とした後、下記一般式(I)で表さ
れるシリコーン化合物モノマー (R1HSiO)a(R2R3SiO)b(R4R5R6SiO1/2)c (I) (式中、R1、R2、R3、R4、R5又はR6はそれぞれ水素原子
または少なくとも1個のハロゲン原子で置換されていて
もよい炭素原子数1〜10の炭化水素基である。またa又
はbはそれぞれ0または1以上の整数であり、cは0又
は2である。但しcが0のときaとbとの和は3以上の
整数である。) の少なくとも1種と気相中で接触させることにより前記
鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子の粒子表面を前
記シリコーン化合物モノマーから形成されるポリマーで
被覆し、次いで、酸化処理するにあたり、該酸化処理の
前又は後において、前記粒子表面がシリコーン化合物モ
ノマーから形成されるポリマーで被覆されている鉄を主
成分とする針状晶金属磁性微粒子を250〜550℃の温度範
囲で加熱して粒子表面がポリマーの焼成物で被覆されて
いる鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子とすること
により得ることができる。
本発明における出発原料粒子としては、長軸径0.05〜
0.5μm、好ましくは0.1〜0.3μmであり、且つ、軸比
(長軸径/短軸径)3以上、好ましくは5以上の針状晶
含水酸化第二鉄粒子を用いることができる。ここで、針
状とは軸比(長軸径/短軸径)が3以上の粒子を言い、
針状はもちろん、防錘状、米粒状、楕円状等の形状の粒
子をも含む。
また、出発原料粒子としては、必要により、針状晶含
水酸化第二鉄粒子を加熱焼成して得られる針状晶ヘマタ
イト粒子を用いることができる。この場合の加熱焼成温
度は、好ましくは250〜850℃であるが、出発原料粒子の
形状の保持継承の為には350〜700℃の高温で加熱焼成し
て針状晶ヘマタイト粒子を高密度化しておくことが好ま
しい。
出発原料粒子には、鉄を主成分とする針状晶金属磁性
粒子粉末の諸特性を向上させる為に通常使用されるAl、
Ni、Co、B、Zn、P等のFe以外の異種元素を存在させて
おいてもよい。
本発明における加熱還元温度は、300℃〜500℃が好ま
しい。300℃未満の場合には、還元反応の進行が遅く、
長時間を要する。また、500℃を越える場合には、還元
反応が急激に進行するので粒子形態の変形と粒子及び粒
子相互間の焼結を引き起こしやすい。
本発明においては、250〜550℃で加熱処理してポリマ
ーを焼成物とする。これは、粒子表面に被覆されている
ポリマーの親油性を改質して親水性とし、極性を有する
樹脂とのぬれ及びほぐれを改良するものである。250℃
未満の場合には、ポリマー焼成物中の炭化水素の残存量
が多く、親水性の付与が不充分である。550℃を越える
場合には、鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子を構
成する一次粒子が著しく成長する結果、X線粒径の大き
さが大きくなり、低ノイズ用の磁性粒子粉末として好ま
しくない。
本発明における酸化被膜の形成は、還元後の雰囲気を
不活性ガスに置換した後、不活性ガス中の酸素含有量を
徐々に増加させながら最終的に空気によって徐酸化する
方法により行うことができる。
本発明においては、必要により、酸化被膜生成時にお
ける主酸化条件を前述した通りに制御することにより、
酸化安定性に優れた鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒
子粉末を得ることができる。酸化処理時間が150時間/Kg
を越える場合には、長時間となり工業的に好ましくな
い。発熱最高温度が200℃を越える場合には、飽和磁
化、保磁力が著しく低下する。
上記酸化条件以外で酸化を行う場合には、飽和磁化の
経時変化率が5%を越える。
本発明においては、先ず、還元直後の鉄を主成分とす
る針状晶金属磁性粒子と、特定のシリコーン化合物モノ
マーとを気相中で接触させて粒子表面を特定のシリコー
ン化合物モノマーから形成されるポリマーで被覆するこ
とが肝要である。
前記一般式(I)で表されるシリコーン化合物モノマ
ーの代表的な2種の群を下記一般式(II)又は(III)
で示す。第1の群は、前記一般式(I)においてc=0
の場合に相当し、下記一般式(II) (R1HSiO)a(R2R3SiO)b (II) (式中、R1、R2、R3、aおよびbは前記と同様である
が、好ましくはR1、R2又はR3はそれぞれ、少なくとも1
個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10
の炭化水素基であり、aとbとの和が3以上の整数であ
る。) で表される環状シリコーン化合物である。この化合物の
代表例を挙げれば以下のとおりである。
(式中、nは3以上の整数を表す。) (式中、a+b=3以上の整数。) 上記の化合物(A)および(B)は、それぞれ単独で
またはそれらの混合物の形で使用することができる。
上記化合物(A)および(B)の各式において、好ま
しくはn(又はa+b)がそれぞれ3〜7の整数のとき
である。n(又はa+b)の値が小さくなるに従ってそ
の沸点が低下するので、蒸発して粉体上に吸着する量が
多くなる。特にn(又はa+b)が3又は4の整数であ
るときは、その立体的性質上、重合し易くなるので特に
適している。
前記一般式(II)の環状シリコーン化合物の具体例と
しては、ジハイドロジェンヘキサメチルシクロテトラシ
ロキサン、トリハイドロジェンペンタメチルシクロテト
ラシロキサン、テトラハイドロジェンテトラメチルシク
ロテトラシロキサン、ジハイドロジェンオクタメチルシ
クロペンタシロキサン、トリハイドロジェンヘプタメチ
ルシクロペンタシロキサン、テトラハイドロジェンヘキ
サメチルシクロペンタシロキサン、およびペンタハイド
ロジェンペンタメチルシクロペンタシロキサン等を挙げ
ることができる。
前記一般式(I)で表されるシリコーン化合物モノマ
ーの第2の群は、前記一般式(I)においてc=2の場
合に相当し、下記一般式(III) (R1HSiO)a(R2R3SiO)b(R4R5R6SiO1/2(III) (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、aおよびbは前記と
同様であるが、好ましくはR1〜R6まがそれぞれ、少なく
とも1個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数
1〜10の炭化水素基である。) で表される直鎖状シリコーン化合物である。この化合物
の代表例としては、下記一般式(D) (式中、nは2〜5の整数を表す。) で表される化合物を挙げることができる。
上記一般式(III)の直鎖状シリコーン化合物の具体
例としては、1,1,1,3,5,7,7,7−オクタメチルテトラシ
ロキサン、1,1,1,3,5,7,9,9,9−ノナメチルペンタシロ
キサン、および1,1,1,3,5,7,9,11,11,11−デカメチルヘ
キサシロキサン等を挙げることができる。
本発明における還元後の鉄を主成分とする針状晶金属
磁性粒子粉末と特定のシリコーン化合物モノマーとの気
相中での接触は、例えば、密閉容器を用い、120℃以下
好ましくは100℃以下の温度下で、好ましくは400mmHg以
下、更に好ましくは200mmHg以下の圧力下において、特
定のシリコーン化合物モノマーの蒸気を分子状態で粒子
表面上に接触させる方法、120℃以下好ましくは100℃以
下の温度下で、特定のシリコーン化合物モノマーとキャ
リアーガスとの混合ガスを粒子に供給する方法等により
行うことができる。
本発明におけるシリコーン化合物ポリマーの被覆量
は、被処理粒子中のFeに対しSi換算で0.1〜10重量%、
好ましくは、0.2〜8.0重量%である。0.1重量%未満の
場合には、粒子の表面活性を抑制する効果が十分ではな
い為、酸化被膜が厚くなり、しかも粗く且つ不均一とな
りやすく、磁気特性、殊に飽和磁化の低下を来たし、S.
F.D.も悪化しやすい。10重量%を越える場合には、磁気
特性に関与しない成分が増加することによって得られる
鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒子粉末の飽和磁化が
低下しやすい。
本発明においては、還元後の鉄を主成分とする針状晶
金属磁性粒子粉末と特定のシリコーン化合物モノマーと
を気相中で接触させることにより、粒子表面でシリコー
ン化合物モノマー同志の重合反応を生起させるものであ
る。一般的に、熱重合を起させた場合には、均一且つ緻
密な被膜を形成することは不可能である。更に、触媒存
在下で重合させた場合には、重合が主に触媒の周囲で起
るので、粒子の表面だけを均一に被覆することは不可能
である。
特定のシリコーン化合物モノマーから形成されるポリ
マーの構造には例えば以下に述べる2種類のものがあ
る。すなわち、重合がシロキサン結合(−Si−O−Si
−)の開裂および再結合によって起きるシリコーン化合
物のポリマーでは−Si−O−Si−単位の鎖状構造のみを
もち、一方、重合がH2OまたはO2の存在下におけるヒド
ロシリル結合(Si−H)どうしの架橋反応によって起き
る場合には: から誘導される 単位をもつ網状構造を、特定のシリコーン化合物モノマ
ーから形成されるポリマーが含むことになる。
この場合、網状構造を有するシリコーン化合物のポリ
マー(以下「網状構造のポリマー」という)は、全Si原
子の20%以上が前記の 単位に変換されていることが好ましい。この単位の含有
量は、形成されたシリコーン化合物中のメチル基のIR吸
収から求めることができる。
また、この単位の含有量が大きくなり網状構造が発達
すると、加熱によってシリコーン化合物が解重合するこ
となくメタンのみを放出してSi酸化物を形成する。この
状態は熱分解ガスクロマトグラフィーで確認することが
できる。
本発明においては、特定のシリコーン化合物モノマー
から誘導される他の構造のものが存在していてもよい。
〔実施例〕
次に、実施例並びに比較例を用いて、本発明を説明す
る。尚、以下の実施例並びに比較例における粒子の長
軸、軸比(長軸径/短軸径)は、電子顕微鏡写真から測
定した数値の平均値で示した。
鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒子粉末及び磁気テ
ープの磁気特性は、「振動試料磁力計VSM−3S−15」
(東英工業(株)製)を使用し、外部磁場10kOeの下で
測定した値で示した。
S.F.D.及び樹脂吸着量は、いずれも強い極性官能基を
有する塩化ビニル系共重合樹脂として日本ゼオン社
(製)MR−110を使用して測定した。
S.F.D.の測定は、下記の方法により得られたシート状
試料片を用い、前記磁気測定器の微分回路を使用して、
保磁力の微分曲線を得、この曲線の半値巾を測定し、こ
の値を曲線のピーク値の保磁力で除することにより求め
た。
シート状試料片の作成 下記(A)を140ccのガラスビンに入れて6時間混合
分散を行うことにより調整した磁性塗料を厚さ25μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケータ
ーを用いて50μmの厚さに塗布し、次いで、5KGaussの
磁場中で乾燥させることにより得た。
(A):混練物 100重量部 (鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末100重量部とMR−1
10(シクロヘキサノン30重量%溶液として)50部とを88
ccのプラストミルを用いて45分間混練して得た。) 1mmφのガラスビース 530重量部 シクロヘキサノン 50重量部 メチルエチルケトン 57重量部 トルエン 57重量部 X線粒径(D110)はX線回折法で測定される結晶粒子
の大きさを(110)結晶面に垂直な方向における結晶粒
子の厚さで表したものであり、その測定は、結晶度測定
法に基づいて、下記一般式を用いて計算した値で示し
た。
但し、β=真の回折ピークの半値幅 K=シェラー定数(0.9) λ=X線の波長(1.935Å) θ=回折角 酸化安定性は、飽和磁化の経時変化率(%)で示し、
温度60℃、相対湿度90%の雰囲気で、7日間放置した後
の飽和磁化減少率(%)で示した。
実施例1 長軸0.23μm、軸比(長軸径/短軸径)10であるCo、
Al及びBを含む化合物被膜が粒子表面に形成されている
紡錘状ゲータイト粒子を空気中400℃で加熱焼成するこ
とにより得られた長軸0.23μm、軸比(長軸径/短軸
径)10である針状晶ヘマタイト粒子300gを3のレトル
ト容器中に投入し、駆動回転させながらH2ガスを毎分35
の割合で通気し、還元温度420℃で還元した。
次いで、レトルト容器中に窒素ガスを流しながら50℃
まで冷却した後、水蒸気を含む窒素ガスを水分にして4.
2g供給した。そして、別に準備しておいた50℃に保持し
たテトラメチルシクロテトラシロキサン(一般式(A)
でn=4)50gの容器中に窒素ガスをバブリングさせ、
この混合ガスを上記レトルト容器中に2時間供給した。
上記粒子表面がシリコーン化合物ポリマーで被覆され
ている鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末を窒素ガス流
下、450℃で60分間加熱焼成して、粒子表面がシリコー
ン化合物ポリマーの焼成物で被覆されている鉄を主成分
とする金属磁性微粒子粉末を製造した。
次いで、40℃に冷却した後、窒素ガス5/分を通気
しながら、該窒素ガスとともに空気を0.45/分の割合
で15分間通気した。引き続き、空気流量と炉の温度を調
整して温度70℃で4.2時間酸化処理を行なった後、室温
まで冷却した。その後、30分間かけて徐々に酸素濃度を
上げて鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子粉末を空
気中に取り出した。この時のシリコーン化合物ポリマー
の焼成物中のSi量は、元素分析により分析した結果Feに
対しSi換算で0.85重量%であった。
また、前記テトラメチルシクロテトラシロキサンによ
る処理後の鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子粉末
の一部を徐々に酸化して空気中に取り出し、赤外吸収ス
ペクトルにより分析した結果、1260cm-1のSi−CH3基の
吸収が1270cm-1にシフトしており、Si−H基に酸素が反
応しSi−Oに変化したことが分かった。また、590℃で
の熱分解ガスクロマトグラフィーの結果、メタンのみが
生成していることからテトラメチルシクロテトラシロキ
サンが架橋重合し、網状ポリマーが生成されていること
が認められた。このことから鉄を主成分とする針状晶金
属磁性微粒子の粒子表面が網状のポリマーで被覆されて
いることが認められた。
得られた粒子表面がシリコーン化合物ポリマーの焼成
物で被覆されている鉄を主成分とする金属磁性微粒子粉
末は、電子顕微鏡観察の結果、長軸は0.16μmであり、
X線粒径(D110)は170Åであった。保磁力は1590Oe、
飽和磁化は145.8emu/g、S.F.D.は0.310、樹脂吸着量は
6.1重量%であった。また、飽和磁化の経時変化率は10.
1%であった。
更に、この鉄を主成分とする金属磁性微粒子粉末を用
いて前出方法により作成したシート状試料片の角型は0.
915であり、強い磁性官能基を有する樹脂を含むバイン
ダーとのぬれ及びほぐれが改良された結果、分散性が向
上したことが認められた。
実施例2〜5、参考例1、比較例1〜5 針状晶含水酸化第二鉄粒子の種類、加熱焼成温度、加
熱還元温度及び時間、珪素化合物の種類、Si/Fe量及び
処理条件、親水化処理における雰囲気及び温度、酸化処
理初期における温度、空気通気量及び時間並びに主酸化
処理における温度及び時間を表1に示すように種々変化
させた以外は、実施例1と同様にして鉄を主成分とする
針状晶金属磁性微粒子粉末を製造した。
この時の主要製造条件を表1及び表2に、鉄を主成分
とする針状晶金属磁性微粒子粉末の諸特性を表3に示
す。
但し、実施例4における特定のシリコーン化合物モノ
マーから形成されるポリマーの粒子表面への被覆は以下
の方法により行った。即ち、還元後の鉄を主成分とする
針状晶金属磁性微粒子を窒素パージした容器中に取り出
し、水蒸気状態の水分4.2gを供給した後、窒素パージし
た密閉型恒温槽にテトラメチルシクロテトラシロキサン
6.3gとともに静置し、次いで、200mmHgの圧力下、80℃
において10時間処理することによって行った。
表3から明らかなように、本発明の鉄を主成分とする
針状晶金属磁性微粒子粉末はいずれも微粒子でしかも、
S.F.D.及び樹脂吸着量すべての値に非常に優れていた。
また、シート状試料片の角型の値に示される通り、強
い極性官能基を有する樹脂を含むバインダーとのぬれ及
びほぐれが改良された結果、いずれも分散性が向上した
ことが認められた。
比較例4 実施例3と同様の方法で得られた還元後の鉄を主成分
とする針状晶金属磁性粒子粉末を含むレトルト容器中
に、別に準備しておいた60℃に保持したメチルトリエト
キシシランをくぐらせた窒素ガスを40/分の割合で10
分間流した後、50℃の水をくぐらせた窒素ガス40/分
を3分間流した。以後、同様の方法でメチルトリエトキ
シシランと水とを交互に流す処理を10回繰り返した。そ
の後、室温まで冷却した後、鉄を主成分とする針状晶磁
性粒子粉末を空気中に取り出した。
得られた鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒子粉末の
諸特性を表3に示す。
比較例5 メチルトリエトキシシランの代わりにテトラエトキシ
シランを使用した以外は、比較例4と同様にして鉄を主
成分とする針状晶金属磁性粒子粉末を得た。
得られた鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒子粉末の
諸特性を表3に示す。
〔発明の効果〕 本発明に係る鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子
粉末は、S.F.D.が0.38以下であって、大きな樹脂吸着量
を有する微粒子粉末であるので、現在最も要求されてい
る高密度記録用、高出力用、低ノイズレベル用磁性粒子
粉末として好適である。
【図面の簡単な説明】
図1は、主酸化処理工程における被処理物の発熱最高温
度と酸化処理時間とを種々変化させることにより得られ
た鉄を主成分とする針状晶金属磁性粒子粉末の飽和磁化
の経時変化率と発熱最高温度及び酸化処理時間との関係
を示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 隆 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株式会社資生堂研究所内 審査官 平塚 義三 (56)参考文献 特開 昭63−113082(JP,A) 特開 昭63−26821(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子表面が下記一般式(I)で表されるシ
    リコーン化合物モノマー (R1HSiO)a(R2R3SiO)b(R4R5R6SiO1/2)c (I) (式中、R1、R2、R3、R4、R5又はR6はそれぞれ水素原子
    または少なくとも1個のハロゲン原子で置換されていて
    もよい炭素原子数1〜10の炭化水素基である。またa又
    はbはそれぞれ0または1以上の整数であり、cは0又
    は2である。但しcが0のときaとbとの和は3以上の
    整数である。) から形成されるポリマーの焼成物で被覆されている長軸
    0.2μm以下の鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子
    からなり、S.F.D.0.38以下であって、下記測定方法にお
    いて測定した樹脂吸着量が4.0重量%以上である鉄を主
    成分とする針状晶金属磁性微粒子粉末。 強い極性官能基を有する塩化ビニル系共重合樹脂と溶
    剤(トルエン:メチルエチルケトン:シクロヘキサノン
    =52:52:30の混合溶液)とを が3.6%となるように、500mlの上ぶた付ポリエステル容
    器にはかり取った後、ペイントコンディショナーを用い
    て混合することにより、樹脂溶液を調製する。 磁性粒子粉末20g、樹脂溶液56g及び3mmφスチールボ
    ール120gを100mlのポリエステル容器に入れ、ペイント
    コンディショナーで60分間分散させて、磁性塗料を作成
    する。 磁性塗料を遠心分離にかけ、その上澄液の樹脂濃度を
    不揮発分に換算してその重量を求める。 前記で調整した樹脂溶液の樹脂濃度を不揮発分に換
    算して求めた重量Aと、前記で求めた重量Bとの差を
    磁性粒子粉末の重量に対する百分率で求めた値 を樹脂吸着量とする。
  2. 【請求項2】針状晶含水酸化第二鉄粒子又は該針状晶含
    水酸化第二鉄粒子を加熱焼成して得られた針状晶ヘマタ
    イト粒子を還元性ガス中で加熱還元して鉄を主成分とす
    る針状晶金属磁性微粒子とした後、下記一般式(I)で
    表されるシリコーン化合物モノマー (R1HSiO)a(R2R3SiO)b(R4R5R6SiO1/2)c (I) (式中、R1、R2、R3、R4、R5又はR6はそれぞれ水素原子
    または少なくとも1個のハロゲン原子で置換されていて
    もよい炭素原子数1〜10の炭化水素基である。またa又
    はbはそれぞれ0または1以上の整数であり、cは0又
    は2である。但しcが0のときaとbとの和は3以上の
    整数である。) の少なくとも1種と気相中で接触させることにより前記
    鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子の粒子表面を前
    記シリコーン化合物モノマーから形成されるポリマーで
    被覆し、次いで、酸化処理するにあたり、該酸化処理の
    前又は後において、前記粒子表面がシリコーン化合物モ
    ノマーから形成されるポリマーで被覆されている鉄を主
    成分とする針状晶金属磁性微粒子を250〜550℃の温度範
    囲で加熱して粒子表面がポリマーの焼成物で被覆されて
    いる鉄を主成分とする針状晶金属磁性微粒子を得ること
    を特徴とする請求項1記載の鉄を主成分とする針状晶金
    属磁性微粒子粉末の製造法。
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