JP2594535Y2 - 送りねじ装置 - Google Patents

送りねじ装置

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JP2594535Y2
JP2594535Y2 JP1991046051U JP4605191U JP2594535Y2 JP 2594535 Y2 JP2594535 Y2 JP 2594535Y2 JP 1991046051 U JP1991046051 U JP 1991046051U JP 4605191 U JP4605191 U JP 4605191U JP 2594535 Y2 JP2594535 Y2 JP 2594535Y2
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screw
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screw shaft
feed screw
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重雄 水流
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雅隆 犬塚
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Kyoho Machine Works Ltd
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Toyooki Kogyo Co Ltd
Kyoho Machine Works Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/22Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
    • F16H25/2247Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with rollers
    • F16H25/2266Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with rollers arranged substantially in parallel to the screw shaft axis

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  • Transmission Devices (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は送りねじ装置に係り、特
に、ねじ軸にナット部材を螺合させるための構造の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】外周にねじ溝が設けられたねじ軸と、そ
のねじ軸に螺合されるナット部材とを備え、それらねじ
軸およびナット部材の何れか一方を軸まわりの回転不能
とした状態で他方を回転駆動することにより、それらの
ねじ軸およびナット部材を互いに軸方向へ相対移動させ
る送りねじ装置が従来から広く知られている。かかる送
りねじ装置は、ねじ軸のねじ溝に対するナット部材側に
おける螺合手段が、ねじ溝と滑り接触する形式のものと
転がり接触する形式のものとに大別される。滑り接触す
る形式のものとしては、例えば、通常の雄ねじと雌ねじ
の組み合わせによる螺合形態とされた滑りねじや、特殊
樹脂製のストリングがねじ溝に沿って介挿されているひ
もねじ等がある。これらは構造が簡単で容易に構成する
ことができ、低価格である。一方、転がり接触する形式
のものとしては、例えば、転動体である鋼球がねじ溝ま
わりに多数組み込まれ、それらの鋼球がナット部材の内
部を循環可能なように構成されているボールねじや、複
数のねじ溝に軸方向に連続して転がり接触する多数の山
を備えた小径のローラなどを軸心まわりに複数配設した
ローラねじ等がある。これらは摩擦抵抗が極めて低いの
で機械効率が高いとともに、比較的高精度を確保し易
い。
【0003】ところで、近年、作業の高速化に伴って送
り装置においても送り精度を維持しつつ高速送りを行う
ことが要求されつつある。これに対し、前者の滑り接触
する形式のものは、もともと比較的精度が粗いことに加
え、摩擦抵抗が大きく機械効率が低いため、高速送りに
は限界があった。このため、高速の送り装置としては後
者の転がり接触する形式のものを用いるのが適当であ
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記ボ
ールねじにおいては、各鋼球が相互間隔を何ら規制され
ることなく配設されているため、それらが互いに衝突す
る可能性が高く、特に循環経路(ボールリターンチュー
ブ)への出入りに際して頻繁に衝突し、大きな騒音を発
生するという問題があった。また、前記ローラねじにお
いては、構造が複雑で高価となる上、送り速度の倍率と
なるリードが比較的小さいため高速化に対する効率が悪
いという問題があった。
【0005】本考案は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、大きな騒音を生じさ
せることなく高速送りが可能な送りねじ装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本考案の要旨とするところは、外周にねじ溝が設
けられたねじ軸と、そのねじ軸に螺合されるナット部材
とを備えた送りねじ装置において、前記ナット部材を、
(a)前記ねじ軸が挿通させられる挿通孔が設けられた
支持フレームと、(b)その支持フレームに固定される
内輪と、転動体を介してその内輪に相対回転可能に設け
られるとともに外周部が前記ねじ溝に転がり接触させら
れる外輪とを有して、前記挿通孔まわりに配設され
数の軸受と、(c)前記支持フレームに螺合されて前記
内輪に頭部が当接させられることによりその内輪をその
支持フレームに一体的に固定し、前記軸受をその支持フ
レームに取り付ける頭付きのボルトとを含んで構成し、
且つ、(d)前記複数の軸受をそれぞれラジアルニード
ルベアリングとスラストニードルベアリングとを組み合
わせて構成したことにある。なお、前記軸受は、好適に
は、その軸心が前記ねじ軸の軸心に対して前記ねじ溝の
リード角と同じ角度だけ傾斜する姿勢で前記支持フレー
ムに配設される。また、前記ねじ溝は、好適には、その
横断面形状が円弧形状を成すものであり、前記外輪に
は、そのねじ溝の横断面形状に対応する凸の円弧形状の
外周面を備えたリング部材が取り付けられる。また、前
記ナット部材は、好適には、前記複数の軸受が配設され
た前記支持フレームを一対備えているとともに、その一
対の支持フレームは、各々に配設された軸受の外輪がそ
れぞれ前記ねじ溝の反対側の壁面に押圧される状態でス
ペーサを介して一体的に構成される。
【0007】
【作用および考案の効果】上記送りねじ装置において
は、ナット部材が、支持フレームに固定される内輪と、
転動体を介してその内輪に相対回転可能に設けられると
ともに外周部がねじ軸のねじ溝に転がり接触させられる
外輪とを有して支持フレームの挿通孔まわりに配設され
た複数の軸受を備えているため、ねじ軸のねじ溝に対し
て軸受による良好な転がり接触状態が得られて高い機械
効率が得られるとともに、高速送りを行う場合において
も衝突などに起因する大きな騒音を発生することがな
【0008】また、軸受の軸心がねじ軸の軸心に対して
ねじ溝のリード角と同じ角度だけ傾斜する姿勢で軸受が
支持フレームに配設された場合においては、ねじ軸のね
じ溝と軸受の転がり方向とが平行になるため、ねじ溝と
外輪との間で滑りを生じることなく外輪が円滑に回転さ
せられるようになって機械効率が一層向上するととも
に、それらの接触部における摩耗が軽減されて装置の寿
命が向上する。
【0009】また、横断面形状が円弧形状を成すねじ溝
に対し、軸受の外輪にそのねじ溝の横断面形状に対応す
る凸の円弧形状の外周面を備えたリング部材が取り付け
られた場合においては、ねじ溝と外輪との接触面積が大
きくなるため、接触部における面圧が低くなって高スラ
スト荷重に耐えられるようになるとともに、接触部の摩
耗が軽減されて装置寿命が向上する。
【0010】また、ナット部材が支持フレームを一対備
えるとともに、その一対の支持フレームが、各々に配設
された軸受の外輪がそれぞれ前記ねじ溝の反対側の壁面
に押圧される状態でスペーサを介して一体的に構成され
ている場合においては、軸方向の隙間が零となってがた
つきが無くなるため、高い位置決め精度を得ることがで
きる。
【0011】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0012】図1および図2は、本考案が適用され得る
送りねじ装置10の正面図および一部を切り欠いて示す
右側面図である。送りねじ装置10は、ねじ軸12と、
そのねじ軸12に螺合手段を介して螺合しているナット
部材14とから構成されており、ナット部材14を軸ま
わりの回転不能とした状態でねじ軸12を図2において
左まわり或いは右まわりに回転駆動することにより、ナ
ット部材14がねじ軸12の軸心方向、すなわち図1に
おける左方向或いは右方向に平行移動させられるもので
ある。
【0013】ねじ軸12は、その外周に右ねじの4条ね
じに形成されたねじ溝16a,16b,16c,16d
を備えているとともに、自身の端末において連結された
図示しない駆動装置によって回転駆動されるようになっ
ている。このため、ねじ軸12のリードは大きく、高速
送りに適している。なお、図2において、ねじ軸12の
断面は4条の各ねじ溝に沿って異なる4位置で切り欠か
れたものであり、上記ねじ溝16a,16b,16c,
16dの各部をそれぞれ部分的に示している。ねじ溝1
6a,16b,16c,16dのそれぞれの横断面形状
は、軸中心側に窪んだ略半円弧形状を成しており、図1
においては理解を容易とするために各断面中央の谷線を
実線で示してある。ねじ軸12は、通常のボールねじ軸
と同様に焼き入れ処理が施されており、充分な表面硬度
および耐摩耗性を備えている。なお、以後の説明におい
て4条のねじ溝16a,16b,16c,16dを特に
区別しない場合においては、それらを総称してねじ溝1
6と言うこととする。
【0014】一方、ナット部材14は、ねじ軸12を貫
通させる挿通孔18を中央に備えるとともに直線移動さ
せるべき他の機械要素を取り付けるための締結穴20を
外周側の4ヵ所に備えたフランジ状の支持フレーム22
と、上記挿通孔18の周囲の周方向における等間隔な4
ヵ所に配置された4つの軸受ユニット24a,24b,
24c,24dから構成されており、それら4つの軸受
ユニット24a,24b,24c,24dは、前記4条
のねじ溝16a,16b,16c,16dとそれぞれ係
合可能な予め定められた位置に位置決めされている。
【0015】軸受ユニット24a,24b,24c,2
4dは、それぞれ同じ部品により同様に構成されてお
り、一端側に傾斜した取付面26を有する支持ブロック
28と、前記ねじ溝16の溝幅よりも小さい幅寸法を有
する軸受30と、一対のスペーサ32,34と、それら
軸受30およびスペーサ32,34を支持ブロック28
に取り付けるためのボルト36と、支持ブロック28を
前記支持フレーム22に固定する一対のボルト38、4
0とから成っている。軸受30等が取り付けられる取付
面26の傾斜角度はねじ溝16のリード角に一致させら
れており、軸受30の軸心がねじ軸12の軸心に対して
上記リード角と同じ角度だけ傾斜する姿勢で取り付けら
れるようになっている。以下、軸受ユニット24a,2
4b,24c,24dを特に区別しない場合において
は、それらを総称して軸受ユニット24と言う。
【0016】1つの軸受ユニット24aの位置における
ねじ溝16aに直角な断面(図1のIII−III 視断面)
を図3に示すように、軸受30は、支持ブロック28側
にスペーサ32が介挿されるとともにボルト36の頭部
側にスペーサ34が介挿された状態で取り付けられてお
り、スペーサ32の厚みを調節することにより、ねじ溝
16aの中央に軸受30が位置するようにねじピッチ方
向の位置決めが微調整される。軸受30は一般に市販さ
れている深みぞ玉軸受であり、内輪42、外輪44、お
よびそれらの間に介挿された多数の玉46を備えて構成
されている。内輪42の内径はボルト36の首下部分5
0の外径としまりばめのはめあいで嵌合させられてお
り、内輪42はがたつきのない状態で支持ブロック28
に、さらには支持フレーム22に固定されている。外輪
44は玉46を介して内輪42に対する相対回転可能と
されており、その外周側における一対の外周角R部5
2,54は、共にねじ溝16aの左右の壁面に略接触さ
せられるようになっている。このことは他の軸受ユニッ
ト24b,24c,24dについても同様であり、全て
の軸受30においてねじ軸12の軸方向における外輪4
4とねじ溝16との隙間は略零とされており、従来のボ
ールねじと同程度の位置決め精度が確保されている。ま
た、外輪44とねじ溝16との間の接触部における潤滑
は、薄い油膜を形成するだけの僅かな量の潤滑剤により
充分な潤滑状態が得られ、給油の頻度は極めて少なくて
よい。なお、軸受30はシール付きであり、外輪44側
に取り付けられて内輪42との間隙を覆蓋するシール4
8は、玉46を潤滑する潤滑剤の漏れや外部からの異物
の進入を防ぐための目的で軸受30に予め装着されてい
る。また、多数の玉46は図示しない保持器によって相
互の間隔が規制されており、それらが互いに衝突しない
ようになっている。
【0017】以上のように構成された送りねじ装置10
においては、回転可能に支持されたねじ軸12が図示し
ない駆動装置に一端が連結されるとともに、ナット部材
14に他の機械要素が前記締結穴20を介して取り付け
られるなどしてナット部材14がねじ軸12の軸心まわ
りの回転不能且つ軸心方向の移動可能な状態とされた場
合、ねじ軸12が図2において左まわりに回転駆動され
ると、4条のねじ溝16a,16b,16c,16dに
係合させられている4つの軸受ユニット24a,24
b,24c,24dは、それぞれの軸受30における外
輪44の外周角R部54がねじ溝16の右側の壁面に押
圧されながら転がり接触するためにねじ軸12に対して
図1における左方向に移動し、ナット部材14および他
の機械要素全体が左方向に送り移動させられる。逆に、
ねじ軸12が右まわりに回転駆動されると、各軸受ユニ
ット24はそれぞれの軸受30における外輪44の外周
角R部52がねじ溝16の左側の壁面に押圧されながら
転がり接触するためにねじ軸12に対して図1における
右方向に移動し、ナット部材14等が右方向に送り移動
させられる。
【0018】このように、送りねじ装置10において
は、ねじ軸12に対するナット部材14の螺合手段が、
内輪42が支持ブロック28を介して支持フレーム22
に固定されるとともに、外輪44の外周角R部52,5
4がねじ軸12のねじ溝16に転がり接触させられる軸
受30をそれぞれ備えて挿通孔18まわりに配設された
4つの軸受ユニット24a,24b,24c,24dに
より構成されているため、ねじ溝16に対して軸受30
による良好な転がり接触状態が得られて高い機械効率が
得られるとともに、高速送りを行う場合においても従来
のように転動体の衝突などに起因して大きな騒音を発生
することがなく、接触部における潤滑についても低頻度
の給油で良好な潤滑状態が得られる。また、市販の深み
ぞ玉軸受をそのまま軸受30として用いることで簡単に
軸受ユニット24、更にはナット部材14を構成でき、
安価にナット部材14を構成できるとともに、破損した
場合においても交換が容易である。加えて、軸受30は
シール48を備えたものであるため、軸受30に対する
給油等の保守管理が不要である。
【0019】また、軸受30は、その軸心がねじ軸12
の軸心に対してねじ溝16のリード角と同じ角度だけ傾
斜する姿勢で支持フレーム22に配設されているため、
ねじ軸12のねじ溝16と軸受30の転がり方向とが平
行となり、ねじ溝16と外輪44との間で滑りを生じる
ことなく外輪44が円滑に回転させられるようになって
機械効率が一層向上するとともに、それらの接触部にお
ける摩耗が軽減されて装置の寿命が向上する。
【0020】また、上記ねじ軸12は4条ねじであるた
め、ナット部材14に等角度間隔で備えられている4個
の軸受30は、支持フレーム22からの離間寸法が同じ
で、共通の支持ブロック28を用いれば良く、部品の種
類数が少なくてナット部材14が簡単且つ安価に構成さ
れる利点がある。
【0021】図4および図5は、本考案が適用され得る
別の送りねじ装置60の一部を切り欠いて示す正面図お
よび右側面図である。この送りねじ装置60は、ねじ軸
62と、そのねじ軸62に螺合しているナット部材64
とから構成されている。ねじ軸62は、その外周に右ね
じの1条ねじに形成されたねじ溝66を備えており、ね
じ溝66の横断面形状は、軸中心側に窪んだ略半円弧形
状を成している。
【0022】ット部材64は、一対の支持フレーム6
8および70を備えており、その一対の支持フレーム6
8および70は、ねじ軸62を挿通させる挿通孔72お
よび74をそれぞれ有するとともに周方向において等間
隔な4ヵ所に軸受76がそれぞれに配設されている。ま
た、支持フレーム68および70間には、上記軸受76
の位置に対応する外周側の4ヵ所において、ねじ溝66
のピッチに応じて予め定められた所定の軸方向長さを有
するスペーサ78がそれぞれ介挿されており、4組のボ
ルト80およびナット82により締結されて一対の支持
フレーム68および70が一体的に構成されている。な
お、84は、支持フレーム68および70の軸まわりの
相対位置を位置決めするためのキーである。
【0023】前記4ヵ所における各軸受76は、一対の
スペーサ85,87と共にボルト86によってそれぞれ
支持フレーム68および70に取り付けられているとと
もに、ねじ溝66のリードに対応して異なる大きさの台
座88が所定の軸受76と支持フレーム68,70との
間に介挿されることにより、前記ねじ溝66と転がり接
触可能な予め定められた位置にそれぞれ位置決めされて
いる。軸受76は、基本部分が前記軸受30と同様に保
持器およびシールを備えた深みぞ玉軸受であり、内輪4
2、外輪44、それらの間に介挿された多数の玉46を
有するとともに、その外輪44にはリング部材90が一
体的に固定されている。リング部材90は、ねじ溝66
の横断面形状に対応する凸の円弧形状の外周面92を備
えており、圧入などにより外輪44の外周に嵌め付けら
れて一体的に固定され、ねじ溝66の内壁面に大きな接
触面積で接触させられるようになっている。なお、上記
各軸受76は、その軸心が支持フレーム68,70に対
して垂直、すなわちねじ軸62の軸心と平行になる姿勢
で取り付けられている。
【0024】前記したように、一対の支持フレーム68
および70間にはスペーサ78が介挿されているため、
図4に示すようにねじ軸62に螺合された状態では、ね
じ溝66のピッチとスペーサ78の軸方向寸法との関係
によって、支持フレーム68および70に取り付けられ
てねじ溝66にそれぞれ転がり接触させられている各軸
受76には、互いにねじ軸62の軸心方向における反対
方向のスラスト力が作用させられる。このため、それぞ
れの外輪44がリング部材90を介してそれぞれねじ溝
66の反対側の壁面に押圧される。これにより、ねじ軸
62の軸方向における各軸受76とねじ溝66との隙間
は零とされ、ナット部材64にがたつきが生じないよう
になっている。
【0025】このような送りねじ装置60は、横断面形
状が円弧形状を成すねじ溝66に対し、軸受76の外輪
44にそのねじ溝66の横断面形状に対応する凸の円弧
形状の外周面を備えたリング部材90が取り付けられて
いるため、ねじ溝66とリング部材90との接触面積が
大きくなり、接触部における面圧が低くなって高スラス
ト荷重に耐えられるようになるとともに、接触部の摩耗
が軽減されて装置寿命が向上する。
【0026】また、ナット部材64が一対の支持フレー
ム68および70を備えるとともに、その一対の支持フ
レーム68および70がスペーサ78を介して一体に構
成され、各々に配設された軸受76のリング部材90が
それぞれねじ溝66の反対側の壁面に押圧されているた
め、軸方向の隙間が零となってがたつきが無くなり、高
い位置決め精度を得ることができる。
【0027】図6に示す台座140は、上記送りねじ装
置60における軸受76を、その軸心が前記ねじ軸62
の軸心に対してねじ溝66のリード角と同じ角度だけ傾
斜する姿勢で取り付けるためのものであり、上記リード
角に一致した傾斜角の傾斜面142を備えて前記支持フ
レーム68および70にボルト締めされるようになって
いる。このような台座140を用いて軸受76を取り付
けることにより、前記リング部材90がねじ溝66に対
して滑らかに回転させられるようになって機械効率が一
層向上するとともに、接触面積が拡大されて接触部にお
ける摩耗が一層軽減される。
【0028】図7に示す軸受120は、ラジアルニード
ルベアリングとスラストニードルベアリングとを組み合
わせた例であり、フランジ部122を一体に有する内輪
124、半円弧形状の外周面126を有してリング部材
が一体とされた外輪128、転動体としてのラジアル方
向ニードル130およびスラスト方向ニードル132,
134を備えて構成されている。この軸受120は、前
記軸受30や76と同様に頭付きのボルト136が内輪
122を挿通させられ、前記図1における支持 フレーム
22に固設された支持ブロック28、図4における支持
フレーム68,70、或いは図6における台座140な
どに螺合されることにより、それ等と頭部との間で内輪
122が挟圧されて固定され、軸受30や76の代わり
に送りねじ装置10,60に配設される。このような軸
受120を用いれば、高負荷荷重にも耐え得る送りねじ
装置を構成することが可能となる。このように軸受12
0が軸受30や76の代わりに配設された送りねじ装置
10,60は、本考案の一実施例に相当する。
【0029】以上、本考案の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本考案は他の態様で実施することもで
きる。
【0030】例えば、前述の実施例においては、支持フ
レーム22,68,70における挿通孔18,72,7
4まわりの4ヵ所に軸受30,76が1つ宛配設されて
いたが、軸受30,76の配設個数は適宜変更して構成
することができる。また、ねじ軸12には4条のねじ溝
16a,16b,16c,16dが設けられ、ねじ軸6
2には1条のねじ溝66が設けられていたが、ねじ溝の
条数は適宜変更され得、軸受をそれに対応して配設する
ことにより種々のリードにて送りねじ装置を構成するこ
とが可能である。
【0031】また、前述した図1の送りねじ装置10
おいては、横断面形状が円弧形状であるねじ溝16に軸
受30の外輪44が転がり接触させられる場合であった
が、横断面形状が円弧形状以外、例えば台形ねじ等の断
面形状を備えたねじ溝に転がり接触させられる場合であ
っても良い。
【0032】また、前述した図4の送りねじ装置60
おいては、所定の軸方向長さを有するスペーサ78が一
対の支持フレーム68および70間に介挿されていた
が、これに替えて、圧縮コイルスプリングやさらばね座
金、或いは複数枚のシム等がスペーサとして用いられて
も差支えない。また、一対の支持フレーム間にスペーサ
を介挿することに替えて、例えば前記軸受76とスペー
サ85との間および/または軸受76とスペーサ87と
の間にウェーブワッシャ等を介挿させることにより、両
支持フレーム68および70における軸受76のリング
部材90がねじ溝66の反対側の壁面にそれぞれ押圧さ
れるように構成することも可能である。その場合には、
必ずしも一対の支持フレームは必要なく、1つの支持フ
レームを用いてその両面または片方の面のみに軸受を配
設して構成することもできる。
【0033】また、前述した図4の送りねじ装置60
おいては、軸受76の回転軸がねじ軸62の軸心と平行
であったが、ねじ軸62の軸心および軸受76の軸心を
含む平面内において軸受76の軸心を傾斜させるように
しても良く、例えばナット部材64の移動方向によって
スラスト荷重が相違する場合に、大きなスラスト荷重を
受ける移動方向の進行側ほど軸受76の軸心がねじ軸6
2の軸心に接近するように傾斜させておけば、軸受76
自体が受けるスラスト荷重を軽減させることが可能であ
る。このことは、ナット部材14についても同様であ
る。
【0034】また、前述の実施例においては、ナット部
材14,64が軸まわりの回転不能とされてねじ軸1
2,62が回転駆動されることによりナット部材14,
64が移動させられる場合であったが、ねじ軸12,6
2が軸まわりの回転不能とされてナット部材14,64
が回転駆動されることによりねじ軸12,62が移動さ
せられる場合や、ナット部材14,64が固定部材に固
定され、軸方向の移動可能に配設されたねじ軸12,6
2が回転駆動されて駆動装置と共に移動させられる場合
などであっても良い。
【0035】その他一々例示はしないが、本考案は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適用され得る送りねじ装置の一部を切
り欠いて示す正面図である。
【図2】図1の送りねじ装置の右側面図である。
【図3】図1における III−III 視断面図である。
【図4】本考案が適用され得る他の送りねじ装置の一部
を切り欠いて示す正面図である。
【図5】図4の送りねじ装置の右側面図である。
【図6】図4の送りねじ装置における軸受の他の配設形
態を示す断面図である。
【図7】図1、図4等の送りねじ装置に用いられること
により本考案の一実施例を構成する軸受の断面図であ
る。
【符号の説明】
10,60:送りねじ装置 12,62:ねじ軸 14,64:ナット部材 16a,16b,16c,16d,66:ねじ溝 18,72,74:挿通孔 22,68,70:支持フレーム78:スペーサ 120:軸受 124:内輪 128:外輪(リング部材) 130:ラジアル方向ニードル(転動体) 132,134:スラスト方向ニードル(転動体)136:ボルト
フロントページの続き (72)考案者 河井 義和 愛知県幡豆郡吉良町大字乙川字九郎三26 番地 (56)参考文献 特開 昭61−286663(JP,A) 特開 平3−66962(JP,A) 特開 昭53−56473(JP,A) 特開 平2−173453(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 25/20 F16H 25/24 B23Q 5/44

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周にねじ溝が設けられたねじ軸と、該
    ねじ軸に螺合されるナット部材とを備えた送りねじ装置
    において、前記ナット部材を、 前記ねじ軸が挿通させられる挿通孔が設けられた支持フ
    レームと、 該支持フレームに固定される内輪と、転動体を介して該
    内輪に相対回転可能に設けられるとともに外周部が前記
    ねじ溝に転がり接触させられる外輪とを有して、前記挿
    通孔まわりに配設され複数の軸受と 前記支持フレームに螺合されて前記内輪に頭部が当接さ
    せられることにより該内輪を該支持フレームに一体的に
    固定し、前記軸受を該支持フレームに取り付ける頭付き
    のボルトと を含んで構成し、且つ、前記複数の軸受をそ
    れぞれラジアルニードルベアリングとスラストニードル
    ベアリングとを組み合わせて構成した ことを特徴とする
    送りねじ装置。
  2. 【請求項2】 前記軸受は、その軸心が前記ねじ軸の軸
    心に対して前記ねじ溝のリード角と同じ角度だけ傾斜す
    る姿勢で前記支持フレームに配設されている請求項1に
    記載の送りねじ装置。
  3. 【請求項3】 前記ねじ溝は、その横断面形状が円弧形
    状を成すものであり、前記外輪には、該ねじ溝の横断面
    形状に対応する凸の円弧形状の外周面を備えたリング部
    材が取り付けられている請求項1または2に記載の送り
    ねじ装置。
  4. 【請求項4】 前記ナット部材は、前記複数の軸受が配
    設された前記支持フレームを一対備えているとともに、
    該一対の支持フレームは、各々に配設された軸受の外輪
    がそれぞれ前記ねじ溝の反対側の壁面に押圧される状態
    でスペーサを介して一体的に構成されている請求項1乃
    至3の何れかに記載の送りねじ装置。
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