JP2594417B2 - ガス調理器の温度上昇防止構造 - Google Patents

ガス調理器の温度上昇防止構造

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JP2594417B2 JP6249536A JP24953694A JP2594417B2 JP 2594417 B2 JP2594417 B2 JP 2594417B2 JP 6249536 A JP6249536 A JP 6249536A JP 24953694 A JP24953694 A JP 24953694A JP 2594417 B2 JP2594417 B2 JP 2594417B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス調理器の温度上昇
防止構造、特に、上下部バーナーが設けられた燃焼室と
その排気口とを有するグリル部と、前記グリル部の上方
に配置された操作パネル部とを有するガス調理器の温度
上昇防止構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、家庭で頻繁に使用するガス調理
器、つまりガスオーブンレンジまたはガスレンジは、注
入ガスを点火し、バーナーから発散される火炎を用いて
調理している。しかし、バーナーから発散される火炎が
高温であるだけでなく、ガス調理器を構成する操作パネ
ル部と器具コック及び把手部分が長時間の加熱により加
熱されるので、加熱された部分が変質したり、長時間の
使用ができない等の問題がある。
【0003】これは、燃焼室に設けられたバーナーが燃
焼するときの高温廃ガスにより燃焼室の周辺が加熱さ
れ、この熱がガス調理器を構成する操作パネル部と器具
コック及び把手部分に移行するためである。この問題を
解消するため、燃焼室の熱気を遮断し、廃ガスが燃道に
安全に排出されるようにするために案出されたものとし
ては、送風ファンを用いて強制排気して温度上昇を防止
する構造がある。
【0004】しかしながら、このような強制排気方式の
場合は、送風ファンの駆動により騒音が発生するという
問題点と、ファンと空気とがぶつかるときに騒音が発生
するという問題点とがあった。また、強制排気方式であ
るため、特定部分(器具コックまたは把手)の温度下降
のみのための送風ファンを設けることになり、材料費の
原価上昇を誘発して消費者の経済的負担を増加させてし
まう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ガス調理器の温度上昇による欠点と強制排
気による騒音発生の欠点とを解決し、かつ製造コストを
低減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の温度上
昇防止構造は、上下部バーナーが設けられた燃焼室とそ
の排気口とを有するグリル部と、前記グリル部の上方に
配置された操作パネル部とを有するガス調理器の温度上
昇防止構造である。この構造は、前記排気口に連結され
た燃道と、前記グリル部と前記操作パネル部との間に配
置され、空気吸入孔から前記燃道に連通する空気流路
と、前記空気流路の下端に位置する断熱層とを備えてい
る。
【0007】請求項2に記載の構造は、請求項1に記載
の構造であって、前記空気流路の端部には空気誘導片が
形成されている構造である。請求項3に記載の構造は、
請求項2に記載の構造であって、前記空気誘導片が所定
角度に折曲されている構造である。請求項4に記載の構
造は、請求項3に記載の構造であって、前記空気誘導片
が折曲点から所定の長さを有する構造である。
【0008】請求項5に記載の構造は、請求項1に記載
の構造であって、前記排気口の断面積が燃道の断面積の
4倍の大きさに形成されている構造である。請求項6に
記載の構造は、請求項1に記載の構造であって、前記空
気流路の端部には2段折曲された傾斜部が備えられてい
る構造である。請求項7に記載の構造は、請求項1に記
載の構造であって、前記空気吸入孔の縁部がガス調理器
本体の内方に突出している構造である。
【0009】請求項8に記載の構造は、請求項1に記載
の構造であって、前記燃道にはバックガードが連結さ
れ、前記バックカードの内部には外気流入部が形成され
ている構造である。請求項9に記載の構造は、請求項1
に記載の構造であって、前記燃道がバックガードの下端
から所定の長さだけ挿入形成されている構造である。
【0010】請求項10に記載の構造は、請求項1に記
載の構造であって、前記バックガードの下端には外気流
入部を成す外側延長部が所定角度に折曲されている構造
である。
【0011】
【作用】請求項1に記載の温度上昇防止構造は、グリル
部と操作パネル部との間に形成され、空気吸入孔から燃
道に連通する空気流路と、前記空気流路の下端に位置す
る断熱層とを備えている。したがって、燃焼室からの廃
ガスの流れにより、特別な強制排気ファン等に頼らずに
自然対流で、断熱層の上部に備えられた空気流路内の空
気が排出され、燃焼室の内部の伝導熱及び対流熱を遮断
することができる。これにより、ガス調理器の温度上昇
による欠点と強制排気による騒音発生の欠点とを解決
し、製造コストを低減することができる。
【0012】請求項2に記載の構造では、空気流路の端
部に空気誘導片が形成されているので、空気流路内の空
気排出がより効率的に行われ、ガス調理器の温度上昇を
より抑えることができる。請求項3に記載の構造では、
前記空気誘導片が所定角度に折曲されているので、空気
流路内の空気排出がより効率的に行われ、ガス調理器の
温度上昇をより抑えることができる。
【0013】請求項4に記載の構造では、前記空気誘導
片が折曲点から所定の長さを有する構造であるので、空
気流路内の空気排出がより効率的に行われ、ガス調理器
の温度上昇をより抑えることができる。請求項5に記載
の構造では、前記排気口の断面積が燃道の断面積の4倍
の大きさに形成されているので、燃道内を通過する気流
の速度が適切に上昇し、空気流路内の空気排出がより効
率的に行われ、ガス調理器の温度上昇をより抑えること
ができる。
【0014】請求項6に記載の構造では、前記空気流路
の端部に2段折曲された傾斜部が備えられているので、
空気流路内の空気排出がより効率的に行われ、ガス調理
器の温度上昇をより抑えることができる。請求項7に記
載の構造では、前記空気吸入孔の縁部がガス調理器本体
の内方に突出している構造であるので、空気流路内への
塵の流入が低減される。
【0015】請求項8に記載の構造では、前記燃道にバ
ックガードが連結され、前記バックカードの内部に外気
流入部が形成されているので、外気が自然に誘導され、
自然対流により廃ガスの排出速度が増大して、空気流路
内の空気排出がより効率的に行われ、ガス調理器の温度
上昇をより抑えることができる。請求項9に記載の構造
では、前記燃道がバックガードの下端から所定の長さだ
け挿入形成されている構造であるので、外気がより自然
に誘導され、廃ガスの排出速度がより増大して、空気流
路内の空気排出がより効率的に行われ、ガス調理器の温
度上昇をより抑えることができる。
【0016】請求項10に記載の構造では、前記バック
ガードの下端に外気流入部を成す外側延長部が所定角度
に折曲されているので、外気がより自然に誘導され、廃
ガスの排出速度がより増大して、空気流路内の空気排出
がより効率的に行われ、ガス調理器の温度上昇をより抑
えることができる。
【0017】
【実施例】以下、添付した図面に基づいて本発明の望ま
しい一実施例を詳細に説明する。図1ないし図5に示さ
れたガスオーブンレンジには、上部バーナー10と下部
バーナー12を備えるグリル14が備えられ、本体16
の前面にはグリル部14と操作部40間に横方向に長く
形成された空気誘導溝18が備えられている。空気誘導
溝18には一定間隔の空気吸入孔20が形成され、該空
気吸入孔20は燃道34に連通された空気流路22に連
結されている。
【0018】空気誘導溝18から延長される空気流路2
2の端部には上方に折曲された空気誘導片24が形成さ
れている。空気流路22の上部には2段折曲された傾斜
部25が平行状態に形成され、傾斜部25の端部は燃道
34に対して垂直状態に形成されている。前記燃道34
の上端にはバックガード42が燃道34の上端から所定
長さ(望ましくは12mm)だけ結合されて外気流入部
44が提供されている。バックガード42は、その下端
で20°に折曲された延長片を有している。
【0019】グリル14の上部に備えられた燃焼室26
の一側には傾いた排気口28が形成されており、排気口
28は燃道34の面積の4倍程度に形成され、排気口2
8の上部には断熱層30が形成されている。前記空気誘
導片24は、18〜24°で上方に傾き、長さは変曲点
から38〜45mmに形成されている。ただし、最も望
ましくは20°と42mmである。
【0020】前記空気誘導溝18に備えられた空気吸入
孔20の縁部は、本体16から内方に突出する形状を有
する。なお、図面の未説明符号のうち、32は操作部パ
ネル、36は器具コック、38は調節把手、46は上板
を示す。このように構成される本発明において、操作部
パネル32に設置された調節把手38を回して点火する
と、上下部バーナー10,12が作動して燃焼室26を
加熱する。このときに発生する熱が、燃焼室26の上部
に設けられた器具コック36及び調節把手38の温度を
上昇させる。
【0021】この際に、燃焼室26の上端が断熱層30
で形成されているので、燃焼室26の内部の伝導熱及び
対流熱を遮断することができる。これにより、本体16
の前面部に位置する空気吸入孔20と燃焼室26から発
生する廃ガス及び廃熱が排出される排気口28との間に
は、数十℃の温度差を生じることができる。断熱層30
の端部は、燃焼室26の廃ガスが燃道34に迅速に誘導
されるように傾斜して形成されている。したがって、燃
焼時の高温廃ガスと廃熱は排気口28と燃道34を通じ
て排気されるが、排気口28は燃道34の断面積の4倍
の大きさに形成されているで、かなりの熱及び空気が速
く流れながら排出される。
【0022】燃焼室26に連通された排気口28を通過
する廃ガスの流れは、断熱層30の上部に備えられた空
気流路22に吸入された空気と混合して自然対流とな
る。ここでは、空気流路22の端部に備えられた上方に
傾いた空気誘導片24とその上部に平行に2段折曲され
た傾斜部25とにより、空気流路22に流入した空気
は、排出速度が増大された廃ガス及び廃熱によって燃道
34を通じて速く排出される自然対流となる。
【0023】すなわち、空気流路22に流入した空気
が、燃焼室26から発生した廃ガス及び廃熱が排気口2
8へと流れるときに燃道34で混合され、自然対流によ
る流速で燃道34を通じて排出される。ここで、空気流
路22の端部に備えられた空気誘導片24は上方に折曲
されており、しかも変曲点から38〜45mm(最も望
ましくは42mm)の長さ(l)と、空気流路22の端
部から18〜24°(最も望ましくは20°)の角度
(θ)で形成されているので、空気が理想的に流れるよ
うになり、燃焼室26から排出される廃ガスによって自
然対流となって効果的に排出される。
【0024】この結果、廃ガスと廃熱の流動により空気
流路22の内部は減圧状態となり、本体16の前面部に
備えられた空気吸入孔20を通じて空気が流入して燃道
34へと移動する。ここでは、騒音の発生のない安全な
移動である自然対流により、燃焼室26で発生した熱が
操作パネル32に位置する器具コック36、調節把手3
8の温度を上昇させることを防止できる。特に伝導熱を
遮断して、常に安全にレンジを使用することができる。
【0025】また、燃道34にはバックガード42が分
離できるように設置されているので、掃除が容易であ
る。燃道34を内蔵するバックガード42の下端には外
気流入部44が形成されているので、燃道34を通じて
廃ガスが排出されるときに外気が流入して良好な排出効
果が得られる。特に、燃道34の上端部がバックガード
42の下端から12mmだけ重なり合っているため、設
置状態が安全であり、しかも下端の一側から所定角度に
折曲されたバックガード42により外気が自然に誘導さ
れるので、自然対流により廃ガスの排出速度が増大して
安全な排気状態が得られる。
【0026】
【発明の効果】請求項1に記載の温度上昇防止構造によ
れば、特別な強制排気ファン等に頼らずに自然対流で、
断熱層の上部に備えられた空気流路内の空気が排出され
るので、ガス調理器の温度上昇による欠点と強制排気に
よる騒音発生の欠点とを解決し、製造コストを低減する
ことができる。
【0027】請求項2に記載の構造では、空気流路の端
部に空気誘導片が形成されているので、ガス調理器の温
度上昇をより抑えることができる。請求項3に記載の構
造では、前記空気誘導片が所定角度に折曲されているの
で、ガス調理器の温度上昇をより抑えることができる。
請求項4に記載の構造では、前記空気誘導片が折曲点か
ら所定の長さを有する構造であるので、ガス調理器の温
度上昇をより抑えることができる。
【0028】請求項5に記載の構造では、前記排気口の
断面積が燃道の断面積の4倍の大きさに形成されている
ので、ガス調理器の温度上昇をより抑えることができ
る。請求項6に記載の構造では、前記空気流路の端部に
2段折曲された傾斜部が備えられているので、ガス調理
器の温度上昇をより抑えることができる。請求項7に記
載の構造では、前記空気吸入孔の縁部がガス調理器本体
の内方に突出している構造であるので、空気流路内への
塵の流入が低減される。
【0029】請求項8に記載の構造では、前記燃道にバ
ックガードが連結され、前記バックカードの内部に外気
流入部が形成されているので、ガス調理器の温度上昇を
より抑えることができる。請求項9に記載の構造では、
前記燃道がバックガードの下端から所定の長さだけ挿入
形成されている構造であるので、ガス調理器の温度上昇
をより抑えることができる。
【0030】請求項10に記載の構造では、前記バック
ガードの下端に外気流入部を成す外側延長部が所定角度
に折曲されているので、ガス調理器の温度上昇をより抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により構成されたガスオーブンレンジの
縦断面図。
【図2】本発明の空気流入部を示す要部斜視図。
【図3】図2の平面図。
【図4】図3の線A−Aについての断面図。
【図5】本発明の空気誘導通路の構成を示す断面図。
【符号の説明】
10 上部バーナー 12 下部バーナー 14 グリル 16 本体 18 空気誘導溝 20 空気吸入孔 22 空気流路 24 空気誘導片 25 傾斜部 26 燃焼室 28 排気口 30 断熱層 34 燃道 42 バックガード 44 外気流入部

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下部バーナー(10,12)が設けられ
    た燃焼室(26)とその排気口(28)とを有するグリ
    ル部(14)と、前記グリル部(14)の上方に配置さ
    れた操作パネル部(40)とを有するガス調理器の温度
    上昇防止構造であって、 前記排気口(28)に連結された燃道(34)と、 前記グリル部(14)と前記操作パネル部(40)との
    間に配置され、空気吸入孔(20)から前記燃道(3
    4)に連通する空気流路(22)と、 前記空気流路(22)の下端に位置する断熱層(30)
    と、を備えたガス調理器の温度上昇防止構造。
  2. 【請求項2】前記空気流路(22)の端部には空気誘導
    片(24)が形成されている、請求項1に記載のガス調
    理器の温度上昇防止構造。
  3. 【請求項3】前記空気誘導片(24)は所定角度に折曲
    されている、請求項2に記載のガス調理器の温度上昇防
    止構造。
  4. 【請求項4】前記空気誘導片(24)は折曲点から所定
    の長さを有する、請求項3に記載のガス調理器の温度上
    昇防止構造。
  5. 【請求項5】前記排気口(28)の断面積は燃道(3
    4)の断面積の4倍の大きさに形成されている、請求項
    1に記載のガス調理器の温度上昇防止構造。
  6. 【請求項6】前記空気流路(22)の端部には2段折曲
    された傾斜部(25)が備えられている、請求項1に記
    載のガス調理器の温度上昇防止構造。
  7. 【請求項7】前記空気吸入孔(20)の縁部がガス調理
    器本体(16)の内方に突出している、請求項1に記載
    のガス調理器の温度上昇防止構造。
  8. 【請求項8】前記燃道(34)にはバックガード(4
    2)が連結され、前記バックガード(42)の内部には
    外気流入部(44)が形成されている、請求項1に記載
    のガス調理器の温度上昇防止構造。
  9. 【請求項9】前記燃道(34)はバックガード(42)
    の下端から所定の長さだけ挿入形成されている、請求項
    1に記載のガス調理器の温度上昇防止構造。
  10. 【請求項10】前記バックガード(42)の下端には外
    気流入部(44)を成す外側延長部が所定角度に折曲さ
    れている、請求項1に記載のガス調理器の温度上昇防止
    構造。
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