JP2594313Y2 - トルクレンチ - Google Patents

トルクレンチ

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JP2594313Y2
JP2594313Y2 JP1995013453U JP1345395U JP2594313Y2 JP 2594313 Y2 JP2594313 Y2 JP 2594313Y2 JP 1995013453 U JP1995013453 U JP 1995013453U JP 1345395 U JP1345395 U JP 1345395U JP 2594313 Y2 JP2594313 Y2 JP 2594313Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案が属する技術分野】本考案はトルクレンチに係
り、特に螺合部材の回転角度を検出することにより締め
付けトルクを厳密に管理しうるトルクレンチに関する。
【0002】
【従来の技術】ボルト等の螺合部材の締め付け時に締め
付けトルクを厳密に管理する方法として、JIS B 1083に
規定された3つの方法が主に知られている。1つはトル
クレンチにより単に締め付けトルクを計測しながら締め
付け、所定のトルク値となったところで締め付けを完了
する方法である。もう1つは一般に回転角法と呼ばれる
締め付け方法であり、上述したように所定トルクまでト
ルクレンチにより締め付け、そこから更に所定角度回転
させて締め付けを完了する方法である。
【0003】そしてもう1つは一般にトルク勾配法と呼
ばれる締め付け方法であり、螺合部材を回転させて締め
付ける時に、螺合部材をある点から回転させた角度と、
その角度に対応した締め付けトルクを同時に測定し、そ
の回転角度と締め付けトルクの関係から得られる規定値
まで締め付けを行う方法である。
【0004】即ち、螺合部材の回転角度と締め付けトル
クはある点まで略比例関係を維持しながら増加するもの
の、螺合部材、又は螺合部材がねじ込まれる被締め付け
体のいずれかが弾性限界を越える点の近辺から回転角度
を増やしてもトルクはそれほど増えない状態となる。そ
してこの状態から更に回転させるとネジ山等に切損が発
生する状態となる。従って、上記トルク勾配法によれ
ば、締め付け時に回転角度と締め付けトルクの関係を、
回転角度を横軸に、締め付けトルクを縦軸としてグラフ
化したときのグラフの勾配を検出し続け、この勾配が最
大勾配に対してこれより小さい所定の勾配になったら
(上記弾性限界の近辺にであることを意味する)締め付
け完了となり、最適な締め付けトルクを螺合部材にかけ
ることができ、締め過ぎによる螺合部材の切損等の事故
が防止できる。
【0005】そして、この方法に用いられるトルクレン
チは、螺合部材の被締め付け体に対する回転角度と締め
付けトルクが同時に測定できるものでなければならな
い。第5図に従来のトルクレンチの一例の構成図を示
す。同図に示すトルクレンチ1は螺合部材であるボルト
2に所定の締め付けトルクを与え、被締め付け体3a,
3bを固定させる作用をする。
【0006】トルクレンチ1の大略の構造は、操作レバ
ー4aとその先端に回動部4bとを有した金属製のレン
チ成形体4と、上記回動部4bに設けられラチェットホ
イール5aとラチェット爪5bによる一方向回転規制機
構であるラチェット5と、ラチェットホイール5aの中
心より突設した出力軸6と、出力軸6に装着されボルト
2の頭部2aに嵌合するソケット7とよりなる。
【0007】ラチェットホイール5aは回動部4bに両
方向に回転自在に設けられているものの、同様に回動部
4bに設けられたラチェット爪5bと係合することによ
り、ラチェットホイール5aは回動部4bに対して一方
向の回転が規制され一方向のみに回転する構成である。
【0008】8,9はストレインゲージであり、反対側
に設けられたストレインゲージと共にブリッジ回路を構
成し、操作レバー4aの回動部4bへの取り付け部にお
ける歪みを検出することによりボルト2に与えた締め付
けトルクを測定している。10はロータリエンコーダで
あり回動部4b上に出力軸6の軸心に中心を合わせて設
けられている。回転部10aが回動部4bに固定され、
回転部10aに対して相対的に回転自在とされる固定部
10bが上記被締め付け体3a,3bに対して変位しな
い被締め付け体3cに固定線10c、マグネット10d
により固定されている。
【0009】上記構成のトルクレンチ1においては、一
方向回転規制機構であるラチェット5の作用により、操
作レバー4aの往復回動運動のうち一方向の回動運動だ
けが出力軸6に伝達されてボルト2を回転せしめ、また
他方向の回動運動は空回りして出力軸6に伝達されない
ためボルト2が逆方向に回転してしまうことを防止でき
る。
【0010】従って、操作レバー4aの往復回動運動を
繰り返すことにより、出力軸6が一方向へ回転運動をし
ボルト2が締め付けられる。一方、上記ロータリエンコ
ーダ10は、回動部4bの被締め付け体3a,3b,3
cに対する上記往復回動運動を検出する。そして、作業
者は検出された回動部4bの往復回動運動から、出力軸
6と共に回転する一方向のみの回転運動を選択しボルト
2の被締め付け体3a,3bに対する回転角度を求めて
いた。そして上述したトルク勾配法によるボルト2の締
め付けを実施していた。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】しかるに上記構成のト
ルクレンチ1では、ロータリエンコーダ10が、ボルト
2と共に回転する一方向の回動部4bの回転運動と、ボ
ルト2に対して空回りする上記とは逆方向の回動部4b
の回転運動との両方向の回転運動を検出してしまう。そ
のため、ロータリエンコーダ10が測定した回転角度は
実際のボルト2の回転角度の約倍の値となり、作業者は
ボルト2に対して空回りする方向の回転角度分をロータ
リエンコーダ10が測定した回転角度から差し引いてボ
ルト2の実際の回転角度を求めていた。そして、作業者
による上記計算作業は非常に煩雑であり、作業現場にお
けるこのような計算作業においては計算ミスも発生し易
いといった問題点があった。
【0012】また、出力軸6とソケット7の嵌合は、ソ
ケット7を交換できるようにわずかな遊びを持たせてお
り、ソケット7とボルト2の嵌合もわずかな隙間ができ
るのは普通である。そして操作レバー4aの動作には1
往復ごとにこの遊び分の変位が含まれ、従来のトルクレ
ンチ1ではこの遊び分の変位をも検出し、そのため検出
された角度は実際の回転角度に対して多分の誤差を含ん
でしまうといった問題点があった。
【0013】そこで本考案は上記課題に鑑みなされたも
ので、螺合部材の締め付け時に螺合部材の実際の回転角
度を直接検出しうるトルクレンチを提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本願請求項1の考案は、トルクレンチを、操作レバー
の先端に一方向回転規制機構に連結されて設けられ、該
操作レバーが往復回動操作された場合でも螺合部材を一
方向に回転せしめる出力軸と、前記螺合部材の被締め付
け体への締め付け時の前記螺合部材の締め付けトルクを
測定するトルク検出手段と、前記出力軸と連結された回
転部材群と、前記回転部材群に対して回転自在に設けら
れ前記被締め付け体に係止される可撓性を有する係止手
段により前記被締め付け体に対して相対的な変位が規制
される固定部材群と、前記回転部材群と前記固定部材群
との相対的な回転角度を検出することにより前記螺合部
材の前記締め付け体に対する回転角度を検出する回転角
度検出手段と、前記操作レバーと一体に設けられ、前記
回転部材群を収容し、前記固定部材群を囲む形状をなし
たカバー、とよりなり、前記固定部材群を被締め付け体
に係止する係止手段の一端は前記カバー内の固定部材群
に係止され、前記回転角度検出手段は、前記カバー内に
おいて、回転自在に複数の部位にて支持され、直接ある
いは間接的に前記係止手段と接続される固定部と、直接
あるいは間接的に出力軸と連結される回転部を備え、前
記固定部と前記回転部の相対的角度を検出するように構
成した。
【0015】本考案においては、一方向回転規制機構に
より、操作レバーの往復回動運動のうち一方向の回転運
動のみが出力軸に伝達され、出力軸に嵌合している螺合
部材を一方向に回転せしめる。よって出力軸または出力
軸と連結された回転部材群は螺合部材と同じ回転運動を
する。従って、回転角度検出手段が上記出力軸または出
力軸と連結された回転部材群の回転角度を検出すること
により、操作レバーの往復回動操作のうち、従来では検
出されていた螺合部材に対してトルクレンチが空回りす
る方向の回転は検出されず、よって螺合部材の回転角度
を直接検出することができる。
【0016】
【考案の実施の形態】第1図は本考案になるトルクレン
チの一実施例の主要部を示す構成縦断面図、第2図乃至
第3図は第1図に示すトルクレンチの全体を示す平面
図、側面図である。
【0017】本実施例のトルクレンチ20は第2図乃至
第3図に示すように、大略、螺合部材に装着され、これ
を回転せしめる回動部21が長手方向の一端部に設けら
れ、この回動部21から他端部に設けられた手で握る部
分である握り部22aまでの部分を操作レバー22とし
た構造である。操作レバー22と回動部21を構成する
回動部本体21aは剛性のある金属で一体成形されてい
る。
【0018】この回動部21には螺合部材であるボルト
70の頭部に嵌合するソケット24が装着され、回転自
在とされた出力軸23と、この出力軸23の回転方向を
規制するラチェット25が設けられており、更に出力軸
23の回転角度を検出する回転角度検出装置40が出力
軸23の反対側に設けられている。
【0019】操作レバー22は、上記回動部21の反対
側の先端部に円柱形状の握り部22aを設け、その表面
に滑り止め加工を施しており、また、握り部 22aと
回動部21の間を略矩形の断面形状を有した柄部22b
としている。操作レバー22はその長手方向の長さ寸法
が 450mm程度であり、同方向の長さ寸法が40mm程度の回
動部21に比べて細長く延在した形状である。
【0020】回動部21との境界部に近い上記柄部22
bの両側の側面には、締め付けトルクを検出するストレ
インゲージ26,27,28,29が夫々2枚づつ長手
方向に沿って貼設されている。柄部22bの握り部22
aに隣接した部位には、上記回転角度検出装置40及び
上記ストレインゲージ26,27,28,29による測
定を制御する制御スイッチ30,31を有したスイッチ
部32が設けられいる。更に、スイッチ部32と回動部
21との間にはこの部分の柄部22bを覆うカバー部材
33が設けられている。このカバー部材33は、スイッ
チ部32側の端部がスイッチ部32に固定され片持ち状
に設けられており、回動部21側の端部は柄部22bと
の間にスペースを有し何処にも支持されていない状態で
ある。
【0021】カバー部33の片方の側面にはレセプタク
ル 34、プラグ35が設けられており、上記回転角度
検出装置40、上記ストレインゲージ26,27,2
8,29及びスイッチ部32からの配線はここを通りケ
ーブル36を介して外部の制御装置に接続される。
【0022】次に、上記回動部21及び回転角度検出装
置40の構成を第1図に沿って詳述する。操作レバー2
2と一体成形された回動部本体21aには、下方に開口
部を有した凹形状のスペース21bが設けられ、このス
ペース21b内に一方向回転規制機構であるラチェット
25が設けられている。ラチェット25を構成するラチ
ェットホイール25aは両方向において回転自在となる
ように上記スペース21b内に設けられている。このラ
チェットホイール25aの軸心部には四角柱形状の出力
軸23が一体的に設けられており、上記開口部の蓋部材
21cを挿通して回動部21の下方に突設してしてい
る。蓋部材21cはネジ21dにより回動部本体21a
に固定されている。
【0023】このラチェットホイール25aの操作レバ
ー22側の部位には、ラチェット爪25bが軸着されて
いる。ラチェット爪25bはラチェットホイール25a
の周囲に設けられた歯に係合し、ラチェットホイール2
5aの一方向の回転を規制する作用をする。この規制方
向は第2図に示す切替えレバー25dにより指定され、
ラチェットホイール25a、即ち出力軸23の回転は時
計方向のみの回転、又は反時計方向のみの回転のいずれ
かが選択的に指定される。
【0024】上記操作レバー22と、回動部本体21a
と、回動部本体21aに設けられたラチェット25と、
出力軸23とがレンチ本体60を構成する。一方、回動
部21の上側には回転角度検出装置40が設けられてい
る。回動部21に固定された第1のカバー41と、第1
のカバー41に螺着された第2のカバー42と、更に第
2のカバー42に螺着されたキャップ43と、第2のカ
バー42とキャップ43に挟持された軸受押さえ部材4
2aとよりなる部分は回動部21に対して固定された部
分であり、回動部材群44を構成する。
【0025】回動部材群44の内部に設けられたロータ
リエンコーダ45は固定部45aと回転部45bとより
なり、固定部45aと回転部45bの相対的な回転角度
に比例した数のパルス信号を出力する装置である。そし
てこの回転部45bは、フレキシブルカップリング4
6、連接軸47を介して上記ラチェットホイール25a
に接続されており、従って上記回転部45b、フレキシ
ブルカップリング46、連接軸47、及びラチェットホ
イール25aは一体とされ、出力軸23の回転、即ち被
締め付け体であるボルト70の回転に対応して回転する
回転部材群48を構成する。
【0026】ここで上記フレキシブルカップリング46
は、ラチェットホイール25aの軸方向及び半径方向の
遊びによる変位を吸収し、ロータリエンコーダ45に周
方向のみの変位を伝達する作用をしている。更に、上記
ロータリエンコーダ45の固定部45a、その下部に設
けられ係止ピン49aを半径方向へ突設した碗形状の台
部材49、固定部45aの上部に設けられた冠状部材5
0、先端軸51で構成される部分は一体とされ固定部材
群52を構成する。この固定部材群52は軸受53によ
り上記回動部材群44に対して回動自在であり、またロ
ータリエンコーダ45内の一対の軸受45cにより上記
回転部材群48に対しても回転自在に設けられている。
【0027】このように回転角度検出装置40は、夫々
が別々の回動運動をする3つのグループである部材群4
4,48,52に分けられている。次に、上記構成のト
ルクレンチ20の作用について説明する。第3図に示す
ように出力軸23にソケット24が装着され、ソケット
24にボルト70が嵌合して出力軸23の回転がボルト
70に伝達される。本実施例のトルクレンチ20のボル
ト70を回転させる方法は従来のトルクレンチ1の場合
と同じであり、第2図に矢印A1 ,A2 で示すように、
握り部22aを出力軸23を中心として周方向に往復回
動運動させることにより、ラチェット25がA1 又はA
2 のいずれか一方向の回動運動のみを出力軸23に伝達
するため、出力軸23、即ちボルト70は一方向に回転
される。尚、上記往復回動運動を一方向のみの回転運動
に変換するラチェット25の作用は、上述した従来のト
ルクレンチ1の作用と同等であるためここでの説明は省
略する。
【0028】ここではボルト70を締め付ける時の上記
回転角度検出装置40の作用を中心に説明する。第2図
乃至第3図に示すように、被締め付け体71に対してボ
ルト70を回転させる時には、上述したように出力軸2
3をボルト70に固定し操作レバー22を出力軸23を
軸としてA1 −A2 の周方向へ往復回動運動させる。こ
の時回動部本体21aも同様に往復回動運動となるた
め、上記回動部材群44も被締め付け体71に対して回
動運動をすることになる。
【0029】上記操作レバー22の往復回動運動のうち
例えばA2 方向の回動運動の時に操作レバー22とラチ
ェットホイール25aが係合状態となるように上記切替
えレバー25dを切り換えおけば、ラチェットホイール
25a、即ち出力軸23は操作レバー22と共に回動
し、ボルト70をA2 方向へ回転せしめる。
【0030】反対にA1 方向の回動運動の時はラチェッ
ト25の作用により操作レバー22とラチェットホイー
ル25aの係合状態が切れるため、操作レバー22がA
1 方向に回動してもボルト70は被締め付け体71に対
して静止した状態となる。この時、上記回動部材群44
も上記回転部材群48に対して回動可能なため、上記回
転部材群48は回動部材群44の動きに影響されずにボ
ルト70の回転運動に対応した回転運動をする。
【0031】次に上記固定部材群52の運動であるが、
その前に第4図に示す係止手段80の作用を説明する。
係止手段80の一端部に設けられたクリップ81が、第
2図に示すように上記台部材49に設けられた係止ピン
49aに装着され、係止手段80の他端に設けられたマ
グネット82が、ボルト70がねじ込まれる被締め付け
体71に固定されている。クリップ81とマグネット8
2は弾性のある金属の板材83で連結されているため、
係止ピン49aは被締め付け体71に対して位置決めさ
れている。即ち、ボルト70の締め付け時に回動部材群
44と回転部材群48が上記のような運動をしても、こ
の係止ピン49aに連設する固定部材群52は係止手段
80の作用により被締め付け体71に対して固定された
状態となる。
【0032】従って、ロータリエンコーダ45の固定部
45aは被締め付け体71に間接的に接続されており被
締め付け体71と共に静止状態を維持し、一方、回転部
45bは上記の如くボルト70の回転運動と同じ運動を
する。このため、ロータリエンコーダ45が検出する固
定部45aと回転部45bの相対的な回転角度は、ボル
ト70の被締め付け体71に対する回転角度と一致する
ことになる。
【0033】ロータリエンコーダ10の回転部10aが
回動部材群である回動部4b上に設けられ、固定部10
bが固定部材3cに係止されている構成の従来のトルク
レンチ1と比較すると、従来では操作レバー4aがボル
ト2に対して空回りする方向の回動運動(上記実施例に
おいてはA1 方向)もボルト2の回転運動として出力し
てしまっていたのに対し、本実施例のトルクレンチ20
ではロータリエンコーダ45の回転部45bがボルト7
0に間接的に接続された部材に設けられているため、操
作レバー22の空回り方向の回動運動は検出されず、ボ
ルト70と共に回動する方向のみの回動運動が検出され
る。
【0034】従って、本実施例のトルクレンチ20によ
ればボルト70の被締め付け体71に対する実際の回転
角度を直接検出することができる。そして出力軸23は
一方向に回転される部品であることから、回転角度検出
装置40はボルト70と出力軸23の間の上記遊び分に
よる変位を検出せず、検出された回転角度は正確とな
る。
【0035】また、これとは別に上記柄部22bに貼設
されたストレインゲージ26〜29は従来と同様にブリ
ッジ回路を構成し、ボルト70に与えられた締め付けト
ルクの信号を出力している。そして、上記回転角度の信
号と締め付けトルクの信号はケーブル36を通って同時
に制御装置に入力され、ここで夫々の信号が変換されて
デジタル表示される。従って、作業者は本実施例のトル
クレンチ20を使用することにより、実際に則した回転
角度と締め付けトルクの表示を見ながらトルク勾配法に
よるボルトの締め付けを直接実施することができる。
【0036】また制御装置において回転角度と締め付け
トルクの関係が所定の関係となったときにブザーが鳴る
ようにしておけば、制御装置上の表示を見ることなく更
に効率よく作業をすることができる。よって従来のよう
に表示されたデータを更に計算する手間が省かれると同
時に、作業者の計算ミスを防ぐことができる。
【0037】更に上述した回転角法においても本実施例
のトルクレンチ1を使用することにより、ボルトを作業
性良く且つ正確に締め付けることができる。
【0038】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、出力軸又
は出力軸と連結された回転部材群の回転角度を検出する
回転角度検出装置を設けることにより、螺合部材の実際
の回転角度を正確に直接検出することができる。従っ
て、検出したデータを作業者が更に計算して実際の回転
角度を求めていた従来の方法に比べて作業性の向上を図
ることができる。また、従来において上記計算過程で発
生していた計算ミスが無くなり、更に螺合部材と出力軸
の間の遊び分の変位が検出されないことから検出された
データは正確となる。
【0039】この結果、トルク勾配法及び上記回転角法
等による螺合部材の締め付け作業を正確且つ俊敏に実施
することができるようになる。更に、本考案において
は、回転部材群と固定部材群は、操作レバーと一体に設
けられたカバーによって囲まれた構成であるため、レバ
ー操作中、回転角度検出部に触れることがなく、角度を
正確に測定することができる。また、レバー操作の際
に、回転軸付近をサポートし易く、締め付け時にボル
ト、ナットから外れることを容易に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案になるトルクレンチの一実施例の主要部
の構成縦断面図である。
【図2】第1図に示すトルクレンチの全体の平面図であ
る。
【図3】第1図に示すトルクレンチの全体の側面図であ
る。
【図4】係止手段の側面図である。
【図5】従来のトルクレンチの一例の構成図である。
【符号の説明】
20 トルクレンチ 21 回動部 22 操作レバー 23 出力軸 25 ラチェット 26,27,28,29 ストレインゲージ 40 回転角度検出装置 44 回動部材群 45 ロータリエンコーダ 45a 固定部 45b 回転部 46 フレキシブルカップリング 48 回転部材群 49a 係止ピン 52 固定部材群 60 レンチ本体 70 ボルト 71 被締め付け体 80 係止手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−97851(JP,A) 実開 昭52−166900(JP,U) 実開 昭52−58599(JP,U) 実開 昭60−39469(JP,U) 実開 昭61−96667(JP,U) 実開 昭60−190576(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作レバーの先端に一方向回転規制機構
    に連結されて設けられ、該操作レバーが往復回動操作さ
    れた場合でも螺合部材を一方向に回転せしめる出力軸
    と、 前記螺合部材の被締め付け体への締め付け時の前記螺合
    部材の締め付けトルクを測定するトルク検出手段と、 前記出力軸と連結された回転部材群と、 前記回転部材群に対して回転自在に設けられ前記被締め
    付け体に係止される可撓性を有する係止手段により前記
    被締め付け体に対して相対的な変位が規制される固定部
    材群と、 前記回転部材群と前記固定部材群との相対的な回転角度
    を検出することにより前記螺合部材の前記締め付け体に
    対する回転角度を検出する回転角度検出手段と、 前記操作レバーと一体に設けられ、前記回転部材群を収
    容し、前記固定部材群を囲む形状をなしたカバー、とよ
    りなり、 前記固定部材群を被締め付け体に係止する係止手段の一
    端は前記カバー内の固定部材群に係止され、 前記回転角度検出手段は、前記カバー内において、回転
    自在に複数の部位にて支持され、直接あるいは間接的に
    前記係止手段と接続される固定部と、直接あるいは間接
    的に出力軸と連結される回転部を備え、前記固定部と前
    記回転部の相対的角度を検出するように構成されたトル
    クレンチ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトルクレンチにおい
    て、 前記回転角度検出部は、軸方向及び半径方向の遊びを吸
    収し回転角度検出部に周方向のみの変位を伝達する作用
    をするフレキシブルカップリングを介して回転部材に接
    続されるように構成されたトルクレンチ。
JP1995013453U 1995-12-19 1995-12-19 トルクレンチ Expired - Fee Related JP2594313Y2 (ja)

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