JP4593984B2 - トルク工具の評価装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トルクレンチ、トルクドライバー等のトルク工具のトルク値を評価するトルク工具の評価装置に関するものである。
トルクレンチやトルクドライバー等のトルク工具において、例えば予め設定したトルク値に達するとトグル機構が動作して締め付け力が急激に低下するタイプ、トルク値を表示装置に表示させるタイプなどがあり、前記トグル機構が動作するトルク値、前記表示装置に表示されるトルク値が既知の値とどの程度の差があるかを評価するトルク工具の評価装置が提案されている。
このようなトルク工具の評価装置として、トルク工具、例えばトルクレンチを例えば水平姿勢に保持する評価装置本体の支持台と、この支持台にトルクレンチをセットした状態で、該トルクレンチのヘッドに固定したソケットがガタなく嵌合される評価装置側の入力軸を有し、例えば前記支持台をハンドル操作あるいはモータ駆動により回動させることで前記トルクレンチも一体に回動させ、その際前記入力軸に作用する捩れに基づく歪みを検知することで既知としてのトルク値を計測するトルクセンサーを有している。このトルクセンサーで計測した既知としてのトルク値は表示装置に表示される(特許文献1)。
そして、評価対象となるトルクレンチが設定したトルク値で前記トグル機構が動作したか否か、トルクレンチに装備した表示装置に表示されるトルク値と評価装置の表示装置に表示される既知のトルク値と比較する。
特開平08-110277号公報
このようなトルク工具の評価装置は、トルクの測定レンジが広く、一台の評価装置で小さなトルク値のものから大きなトルク値のものまで計測できるようにしている。
このため、トルクセンサーを構成する歪みゲージの仕様を大きなトルク値に合わせると、小さなトルク値のトルク工具の評価の際に、高精度の計測ができず、逆にトルクセンサーを構成する歪みゲージの仕様を小さなトルク値のトルク工具に合わせると、大きなトルク値のトルク工具の評価の際に数値が細かく変動するため既知のトルク値に合わせ難いという問題がある。
本願発明は、このような従来の問題に鑑みなされたもので、評価対象となるトルク工具におけるトルク値の大小に合わせて既知のトルク値を夫々最適に計測できるトルク工具の評価装置を提供しようとするものである。
本願発明のトルク工具の評価装置の構成は、請求項1に記載のように、評価対象となるトルク工具に負荷を与えつつ、装置側で計測した計測トルク値に基づいて当該評価対象となるトルク工具の評価を行なうトルク工具の評価装置において、中空に形成された第1の軸部と、前記第1軸部内に同軸的に配置され、前記第1の軸部に一端部側同士が結合された第2の軸部と、前記第1の軸部の外周面に固定された大きな測定範囲用の第1の歪みゲージと、前記第2の軸部の外周面に固定された小さな測定範囲用の第2の歪みゲージと、前記第1の軸部及び前記第2の軸部の各他端部側に対して評価対象となるトルク工具のトルク伝達部材を選択的に結合する継ぎ手手段と、前記第1の軸部の一端側と、前記継ぎ手手段を介して前記評価対象となるトルク工具のトルク伝達部材が結合している方の前記第1の軸部又は第2の軸部との間で相対的に捩れを生じさせるトルク発生手段と、を有し、前記第1の軸部と前記第2の軸部とは軸方向の前記一端部側のみで結合し、前記第1の歪みゲージと前記第2の歪みゲージが固定される軸部の外径をそれぞれ前記継ぎ手手段が結合する前記第1の軸部および第2の軸部の結合部の径よりも小径とし、前記第1の軸部の前記結合部の径を前記第2の軸部の前記結合部の径よりも大径とし、捩れた第1の軸部又は第2の軸部に固定された前記歪みゲージからの検知信号に基づいて前記計測トルク値を求めることを特徴とする。
上記した構成で、前記トルク発生手段は、前記トルク工具を装置本体側に固定する固定手段と、前記第1の軸部の一端部側を回動させる回動手段とを有する構成とすることができる。
上記した構成で、同軸的に配置されている前記第1の軸部及び前記第2の軸部がその一端部側を下側にして上下方向に配置するようにできる。
上記した構成で、前記固定手段は、前記トルク工具としてのトルクレンチを略水平姿勢に支持固定することができる。
上記した構成で、前記固定手段は、前記トルク工具としてのトルクドライバーを略垂直姿勢に支持固定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、例えば大型のトルクレンチの評価を行なう際には、大型用の継ぎ手手段を第1及び第2の軸部材の他端部、例えば上端部に装着し、小型のトルクレンチの評価を行なうには大型用の継ぎ手手段に代えて小型用の継ぎ手手段を同じ箇所に装着するだけでよく、この継ぎ手手段を評価装置に装着するだけで、大型のトルクレンチに適した大きな測定範囲での測定が行なえ、また小型のトルクレンチに適した小さな測定範囲での測定が行なえることになり、個々のトルク工具に適した評価が可能となる。その際、大型用の継ぎ手手段も小型用の継ぎ手手段も同じ箇所に装着する構成としているので、小型化が図れる。
また、前記第1の軸部の一端部側を回動させる構成とした場合には、トルクレンチのみならずトルクドライバーも評価することができる。
以下本発明を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態を示すトルク工具の評価装置の外観上面図、図2は図1の正面図、図3は図1のA-A線に沿った縦断面図である。図4はトルク工具の評価装置内に配置されたトルク計測部を示し、(a)は上面図、(b)は(a)のB-B線に沿った縦断面図である。
本実施の形態によるトルク工具の評価装置1は、正面から見て左側に電気的な回路部(不図示)が内蔵されると共に表面に表示装置2が配置され、また本発明の特徴部分である機械的構成の計測部3が配置されている。
また、評価装置1は、図1に示すように、左右方向に沿って水平に延びる長尺の支持台4が装置本体5に固定されている。この支持台4は、評価対象が図2中に示すトルクレンチ6の場合、トルクレンチ6が回転できないように支持するためのもので、トルクレンチ6のレバー部6aと係合する係合ポール7等を備えたストッパー台8が支持台4の長さ方向に沿って移動可能に取り付けられている。
このストッパー台8には、門型の安全フレーム9が取り付けられ、トルクレンチ6のレバー部6aをこの安全フレーム9内に差し込むようにし、評価装置1の動作中に誤ってトルクレンチ6が外れても、トルクレンチ6のレバー部6aが大きく跳ね上がるのを防止している。
評価装置1の右側には、前後方向に沿って送りねじ11が回転自在で前後方向には移動不能に取り付けられており、送りねじ1 1 と並列に案内ロッド13が取り付けら、送りねじ11の前端部にハンドル10が固定されている。この送りねじ11には、移動子12がねじ結合しており、また移動子12は案内ロッド13を滑動自在に貫通している。
移動子12には、一端部が計測部3の駆動軸部31に結合されている回動レバー14の他端部が連結ピン15を介して回転自在に連結されている。したがって、ハンドル10を回転すると、案内ロッド13により回転を規制された移動子12が送りねじ11に沿って直進移動し、移動子12の直進移動により回動レバー14が駆動軸部31を中心として回動する。
計測部3の構成を、図4を参照して以下に説明する。
フレーム部材をなす装置本体5には上フレーム部5aと下フレーム部5bが形成されていて、上フレーム部5aに形成された孔部5cに円筒形状の上部ガイド筒32を取り付け、下フレーム部5bに形成された段付き状の孔部5dには下ベアリング5fが取り付けられており、上部ガイド筒32の内周部に上ベアリング5eが取り付けられている。なお、上ベアリング5eと下ベアリング5fとは同一軸心を共有している。
上ベアリング5eと下ベアリング5fには、中空形状で、上部が大径に形成された上下方向に延びる第1の軸部(図4中斜線で示す)33が回動可能に軸支されており、第1の軸部33の下端部が上述の駆動軸部31をなしている。
また、第1の軸部33の中空内部には、第2の軸部34が同軸的配置されている。第2の軸部34は、下端部のセレーション軸部34aが第1の軸部33の下端部のセレーション軸孔33aに結合して第2の軸部34の下端部が第1の軸部33の下端部に回転不能に結合している。しかし、第2の軸部34は、上端部が第1の軸部33の上部に取り付けた軸受35に揺動自在に支持されている。
したがって、第1の軸部33の上端部を固定した状態において、第1の軸部33の下端部である駆動軸部31を回動すると、第1の軸部33に捩れが発生する。その際、第2の軸部34は下端部が第1の軸部33の下端部に固定されているが、第2の軸部34の上端部は固定されておらずフリーであるため、第2の軸部34は捩れを生じることなく回動する。逆に、第2の軸部34の上部を固定した状態において、第1の軸部33の下端部である駆動軸部31を回動すると、第2の軸部34に捩れが発生する。その際、第1の軸部33の上端部は固定されておらずフリーであるため、第1の軸部33は捩れを生じることなく回動する。
このように、第1の軸部33と第2の軸部34のいずれか一方を選択的に固定し、駆動軸部31を回動すると、固定した方の軸部に捩れが生じる。そこで、第1の軸部33と第2の軸部34の双方にそれぞれ歪みゲージを貼り付ければトルクを測定することが出来る。そして、第1の軸部33と第2の軸部34に貼り付ける歪みゲージの測定範囲を分け、第1の軸部33には大きな測定範囲用の歪みゲージ、第2の軸部34には小さな測定範囲の歪みゲージを用いれば、第1の軸部33では大きなトルクを測定でき、第2の軸部34では小さなトルクを測定することが可能となる。
その際、トルクレンチのヘッドを第1の軸部33又は第2の軸部34に嵌合し、例えば当該トルクレンチを支持台4で回転不能に固定した状態で駆動軸部31を回動すると、当該トルクレンチの表示器にはトルクレンチ側の測定値が表示されることになる。
このことより、本実施の形態において、上部ガイド筒32内にトルクレンチ又はトルクドライバーのヘッドを直接装着するのではなく、第1の軸部33のみに結合する後述の継ぎ手手段としてのアダプター、第2の軸部34のみに結合する後述の継ぎ手手段としてのアダプターを別に用意している。
第1の軸部33はアダプター結合用の構造として上部に大きく開口した六角形状の六角孔部33bが形成され、第2の軸部34のアダプター結合用の構造としてこの六角孔部33bの中心に、正方形状の角軸部34bが形成されている。また、図4に示すように、六角孔部33bの内径は角軸部34bの外径よりも大径に形成している。
図5(a)は、第1の軸部33用の継ぎ手手段としての第1のアダプター36を示しており、この第1のアダプター36は、筒形状に形成され、上部36aの外形が円筒形状に形成され、下部36bの外形が第1の軸部33の六角孔部33bにガタなく嵌合する正六角形状に形成されていると共に、下部36bの下部内径部36c内に第2の軸部34の角軸部34bが干渉することなく収まるようになっている。また、第1のアダプター36の上部36aの上部軸孔36dは、大型のトルクレンチのヘッドに設けられているソケット取り付け用角軸(不図示)に合致するサイズの角孔が形成されている。
図5(b)は第2の軸部34用の継ぎ手手段としての第2のアダプター37を示しており、この第2のアダプター37は、同一外径を有する筒形状に形成されていて、第1の軸部33の六角孔部33bに干渉しない小径の外径に形成されている。また、上部の軸孔37aは小型のトルクレンチのヘッドに設けられているソケット取り付け用角軸(不図示)に合致するサイズの角孔が形成され、下部の軸孔37bが第2の軸部34の上端部の角軸部34bにガタなく嵌合する角孔に形成されている。
したがって、大型のトルクレンチの評価を行なう場合には、上部ガイド筒32に第1のアダプター36を装着し、小型のトルクレンチの評価を行なう場合には上部ガイド筒32に第2のアダプター37を装着することにより、大型のトルクレンチでは第1の軸部33に捩れを発生させ、また小型のトルクレンチでは第2の軸部34に捩れを発生させることになる。
第1の軸部33は上部及び下部の外形を円筒形とし、長さ方向の中央部分33cの外径を正六角形に形成しており、この中央部分33cの外径を第1の軸部33の中で最も細い外径に形成して捩れ易くしており、この正六角形状に形成されている中央部分33cの外表面に大きな測定範囲用の歪みゲージ(不図示)を複数枚貼り付けている。これらの大きな測定範囲用の複数枚の歪みゲージのリード線はCPUなどから構成される演算装置(不図示)に接続され、トルク値を演算して既知のトルク値として表示装置2に表示される。
また、第1の軸部33の中央部分33cの下部外周壁面には、径方向に貫通する孔部33dを軸対称に一対形成している。さらに、第1の軸部33の駆動軸部31をなす下端部33eは外周面に軸方向に沿ってセレーションが形成され、この下端部33eに回動レバー14の一端部には形成された軸孔14aがセレーション結合して軸周りに一体的に回動するようになっている。なお、軸孔14aの内径は下端部33eの外径よりも僅かに大径に形成され、ストッパーリング38で回動レバー14が第1の軸部33から抜け落ちるのを防止している。
さらに、第2の軸部34は中実の全体的に円形に形成されているが、長さ方向の一部分に断面矩形形状の異形部34cを形成して大きく捩れるようにし、この異形部34cの矩形形状に形成された長辺の外表面に小さな測定範囲用の歪みゲージ(不図示)を複数枚貼り付けている。そして、この異形部34cに貼り付けられた小さな測定範囲用の歪みゲージ(不図示)のリード線(不図示)が第1の軸部33の孔部33dを通して前記演算装置に接続される。なお、第2の軸部34の下端部には、抜け止め板39が第1の軸部33の下端部に宛がわれ、ボルト40がねじ込まれることで第2の軸部34が第1の軸部33に対して上方に抜けないように固定している。
以上のように、大型のトルクレンチを評価する場合には、図5に示す第1のアダプター36を上部ガイド筒32に装着し、当該大型のトルクレンチのヘッドに設けられている角軸を第1のアダプター36の軸孔36dに嵌合させてトルクレンチを支持台4に支持させてストッパー台8により固定する。そして、ハンドル10を所定方向に回転すると、回動レバー14が回動して駆動軸部31に回動力が伝達される。ここで、第1の軸部33の上端部には大型のトルクレンチによって大きな負荷が加わっているため、第1の軸部33は上端部が固定された状態で捩れ、この捩れに伴う歪みを大きな測定範囲用の歪みゲージが検知し、前記演算装置でトルク値が演算されて表示装置2にトルク値が表示され、既知のトルク値となるまでハンドル10を回転する。
一方、評価対象となるトルクレンチ6にも回動力が第1の軸部33を介してトルク伝達部材であるヘッドの角軸に加わるので、トルクレンチ6の表示装置にトルク値が表示されることになり、評価装置の表示装置2が既知のトルク値を示した時のトルクレンチ6のトルク値を読み取ることで、この大型のトルクレンチのトルク値の評価が行なわれる。
また、小型のトルクレンチを評価する場合には、図5に示す第2のアダプター37を上部ガイド筒32に装着し、当該小型のトルクレンチのヘッドに設けられている角軸を第2のアダプター37の軸孔37aに嵌合させてトルクレンチを支持台4に支持させてストッパー台8により固定する。そして、ハンドル10を所定方向に回転すると、回動レバー14が回動して駆動軸部31に回動力が伝達される。ここで、第2の軸部34の上端部には小型のトルクレンチによって大きな負荷が加わっているため、第2の軸部33は上端部が固定された状態で捩れ、この捩れに伴う歪みを小さな測定範囲用の歪みゲージが検知し、前記演算装置でトルク値が演算されて表示装置2にトルク値が表示され、既知のトルク値となるまでハンドル10を回転する。
一方、評価対象となるトルクレンチ6にも回動力が第2の軸部34を介して加わるので、トルクレンチ6の表示装置にトルク値が表示されることになり、評価装置の表示装置2が既知のトルク値を示した時のトルクレンチ6のトルク値を読み取ることで、この小型のトルクレンチのトルク値の評価が行なわれる。
なお、第1の軸部33の上端部には負荷が加わっていないフリーな状態であるため、この第1の軸部33が捩れることはないので、第1の軸部33に設けられているトルクセンサーをなす歪みゲージからは検知信号が前記演算装置に出力されることはないこれは、大型のトルクレンチの評価を行なう場合において、第2の軸部34についても同様のことが言える。
以上は本実施の形態の評価装置により大型及び小型のトルクレンチの評価を行なう場合を例にしたもので、トルクレンチのみを評価対象とするのであれば、ハンドル10の回転で回動レバー10を回動させることにより駆動軸部31に回動力を付与するという機構を採用しなくても、駆動軸部31を装置本体に固定させ、トルクレンチを支持する支持台4をハンドル10の回転で回動させて第1又は第2の軸33、34に捩れを発生させるようにしても同様の結果が得られる。
しかし、本実施の形態では、トルクレンチの他に、トルクドライバーについてもトルク値の評価を行なえるようにするために、評価対象となるトルク工具を装置本体に対して固定し、駆動軸部31を回動させるようにしている。
すなわち、図6に示すように、トルクドライバー41〜44としては各種のタイプのものがあるが、トルクレンチ6のようにレバー部6aがないため、上述のように駆動軸部31を固定する方式の場合には、前記トルクドライバーを回動させる機構をトルクレンチ用とは別に設ける必要があり、これでは装置のコストアップ、装置の大型化に繋がる。
そこで、本実施の形態では、トルクレンチ及びトルクドライバーを装置本体に対して固定し、駆動軸部31を回動させるようにしている。
トルクドライバーは、小さな測定範囲でトルク値を測定するものが殆どであるため、第2の軸部34を使用してトルクドライバーのトルク値の評価を行なうようにしている。
トルクドライバーは、ねじの頭部に差し込まれる先端部が例えば十字形状のビット(不図示)が差し込まれるカプラーを先端部に有していることから、図5に示す上記したトルクレンチ用のアダプターのみではトルクドライバーのトルク伝達部材であるカプラーと第2軸部34の角軸部34bとは結合できないので、さらにビットと同様の嵌合形状を有する継ぎ手手段の一部をなす連結軸46を用意している。この場合、第2の軸部34の角軸部34bには、図6に示す連結軸46と共に継ぎ手手段を構成する第3のアダプター45を結合させるようし、この第3のアダプター45に連結軸46を結合させている。
第3のアダプター45は、図5(b)に示す第2のアダプター37と上部の軸孔形状が異なる点を除いて同形状に形成されており、上部の軸孔45aは、正方形の角孔部に形成されていて、この角孔部を径方向に貫通する孔部45bとねじ孔部45cが形成され、孔部45bからねじ孔部45cにねじ47がねじ込まれるようになっている。
連結軸46は、第3のアダプター45の上部の軸孔45aに回転不能に嵌合する角軸部46aが下部に形成されており、この角軸部46aには軸方向と直交する方向に上記したねじ47が挿通される孔部46bが形成されている。なお、ねじ47は連結軸46を第3のアダプター45の軸孔45aに嵌合後にねじ込み、連結軸46と第3のアダプター45とを一体化して評価中に抜けるのを防止している。
また、図6中の長いトルクドライバー41には、図7(a)に示す第1の固定冶具50を用いて装置本体5に固定し、図6中の短めのトルクドライバー42〜44には図7(b)に示す第2の固定冶具51を用いる。
第1の固定冶具50は、下部フレーム部50aを装置本体5の上部ガイド筒32に形成した2箇所のねじ孔32a(図4(a)参照)を利用して固定し、この下部フレーム50aの上方にトルクドライバー41のグリップ部41aを把持固定する固定フレーム部50bを接続フレーム50cを介して配置しもので、固定フレーム部50bにトルクドライバー41のグリップ部41aを固定することにより、このトルクドライバー41が装置本体5に固定される。
また、第2の固定冶具51は、下部フレーム部51aを装置本体5の上部ガイド筒32に形成した2箇所のねじ孔32a(図4(a)参照)を利用して固定し、この下部フレーム50aの上部にトルクドライバー42〜44のグリップ部42a〜44aを把持固定する固定フレーム部51bを配置しもので、固定フレーム部51bにトルクドライバー42〜44のグリップ部42a〜44aを固定することにより、このトルクドライバー42〜44が装置本体5に固定される。
なお、図6に示すトルクドライバーにおいて、トルクドライバー41は締め付けトルクを直読する増締検査用、トルクドライバー42〜44は設定したトルク値に達すると、駆動力の伝達が絶たれてオーバートルクが防止されるタイプであるが、これ以外にもデジタル式の表示器を装備したタイプものにも適用することができる。
また、本発明をトルク工具としてトルクレンチのみに適用する場合には、上述のようにトルクレンチの支持台4側をハンドル10の回転で回動できるようにしても良い。
本発明の実施の形態を示すトルク工具の評価装置の外観上面図。 1の正面図。 図1のA-A線に沿った縦断面図。 トルク工具の評価装置内に配置されたトルク計測部を示し、(a)は上面図、(b)は(a)のB-B線に沿った縦断面図。 (a)(b)はアダプターを示す図で、上段が上面図、下段が中央縦断面図である。 トルクドライバーと、連結軸及びアダプターを示す図。 (a)(b)はトルクドライバーを装置本体に固定する固定冶具を示す図である。
符号の説明
1 評価装置
2 表示装置
3 計測部
4 支持台
5 装置本体
5a 上フレーム部 5b 下フレーム部 5c、5d 孔部
5e 上ベアリング 5f 下ベアリング
6 トルクレンチ 6a レバー部
7 係合ポール
8 ストッパー台
9 安全フレーム
10 ハンドル
11 送りねじ
12移動子
13 案内ロッド
14 回動レバー
31 駆動軸部
32 上部ガイド筒
33 第1の軸部 33a セレーション軸孔 33b 六角孔部
34 第2の軸部 34a セレーション軸部 34b 角軸部
35 軸受
36 第1のアダプター
37 第2のアダプター
38 ストッパーリング
39 抜け止め板
40 ボルト
41〜44 トルクドライバー
45 アダプター
46 連結軸
47 ねじ
50 第1の固定冶具
51 第2の固定冶具

Claims (5)

  1. 評価対象となるトルク工具に負荷を与えつつ、装置側で計測した計測トルク値に基づいて当該評価対象となるトルク工具の評価を行なうトルク工具の評価装置において、
    中空に形成された第1の軸部と、前記第1軸部内に同軸的に配置され、前記第1の軸部に一端部側同士が結合された第2の軸部と、前記第1の軸部の外周面に固定された大きな測定範囲用の第1の歪みゲージと、前記第2の軸部の外周面に固定された小さな測定範囲用の第2の歪みゲージと、
    前記第1の軸部及び前記第2の軸部の各他端部側に対して評価対象となるトルク工具のトルク伝達部材を選択的に結合する継ぎ手手段と、
    前記第1の軸部の一端側と、前記継ぎ手手段を介して前記評価対象となるトルク工具のトルク伝達部材が結合している方の前記第1の軸部又は第2の軸部との間で相対的に捩れを生じさせるトルク発生手段と、
    を有し、
    前記第1の軸部と前記第2の軸部とは軸方向の前記一端部側のみで結合し、前記第1の歪みゲージと前記第2の歪みゲージが固定される軸部の外径をそれぞれ前記継ぎ手手段が結合する前記第1の軸部および第2の軸部の結合部の径よりも小径とし、前記第1の軸部の前記結合部の径を前記第2の軸部の前記結合部の径よりも大径とし、捩れた第1の軸部又は第2の軸部に固定された前記歪みゲージからの検知信号に基づいて前記計測トルク値を求めることを特徴とするトルク工具の評価装置。
  2. 前記トルク発生手段は、前記トルク工具を装置本体側に固定する固定手段と、前記第1の軸部の一端部側を回動させる回動手段とを有することを特徴とする請求項1に記載のトルク工具の評価装置。
  3. 同軸的に配置されている前記第1の軸部及び前記第2の軸部がその一端部側を下側にして上下方向に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトルク工具の評価装置。
  4. 前記固定手段は、前記トルク工具としてのトルクレンチを略水平姿勢に支持固定することを特徴とする請求項3に記載のトルク工具の評価装置。
  5. 前記固定手段は、前記トルク工具としてのトルクドライバーを略垂直姿勢に支持固定することを特徴とする請求項3に記載のトルク工具の評価装置。
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