JP2593899Y2 - 自動車用窓ガラスアンテナ装置 - Google Patents

自動車用窓ガラスアンテナ装置

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JP2593899Y2
JP2593899Y2 JP1992038628U JP3862892U JP2593899Y2 JP 2593899 Y2 JP2593899 Y2 JP 2593899Y2 JP 1992038628 U JP1992038628 U JP 1992038628U JP 3862892 U JP3862892 U JP 3862892U JP 2593899 Y2 JP2593899 Y2 JP 2593899Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は自動車の窓ガラスに付
設される例えば自動車電話用等のUHF帯の送受信アン
テナに係り、特に窓ガラスの車体への取り付け傾斜角度
を小さい場合でも良好なアンテナ性能を有する自動車用
窓ガラスアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は図34に示す双ループアンテ
ナを特開平4−14304号公報で提案している。図3
4に示す従来のUHF帯の窓ガラスアンテナ101は、
リアもしくはフロントの窓ガラス102に、2つの半ル
ープ導体103a,103bと、各半ループ導体103
a,103bに付加されたリアクタンス素子導体104
a,104bと、接地導体105を備えている。各リア
クタンス素子導体104a,104bは、各半ループ導
体103a,103bの端部と接地導体105とをL字
状にそれぞれ接続している。そして、各半ループ導体1
03a,103bの接続点を給電点106とし、この給
電点106に給電ケーブル107の芯線107aを接続
し、給電ケーブル107の外側導体107bを接地導体
105へ接続して、アンテナ101に対して不平衡型の
給電を行なっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、双ループアン
テナを用いた従来の窓ガラスアンテナ101は、窓ガラ
ス102の車体への取り付け傾斜角度(水平面に対する
窓ガラス面の傾斜角)が小さくなるにつれてアンテナ利
得が低下する。これはループアンテナの垂直面内の指向
特性のビームが比較的鋭く絞られているためである。こ
のため、走行抵抗を減少させるため、また、デザイン上
の要請からフロントもしくはリアの窓ガラスの取り付け
傾斜角を小さくした自動車等では、充分なアンテナ性能
を確保できない。なお、取り付け傾斜角とは、水平面に
対する窓ガラス面の角度を示す。
【0004】一方、充分なアンテナ性能を確保するため
窓ガラスの表面または貼り合せ面に面積の広いパターン
を形成した場合、次の問題を生じる。自動車用の窓ガラ
スは、自動車の窓枠形状に合せて曲率を形成するために
曲げ加工がなされる。この曲げ加工は、平坦な板ガラス
を金型にのせて加熱炉へ送給し、板ガラスを加熱した状
態で行なう。ここで、面積の広いパターンや電極部等が
あるとその部分に温度差を生じ、曲げ不足や部分的な変
形を生ずる。そのため、所望の形状に加工できなかった
り、ガラスに写る反射像が部分的に歪む。
【0005】この考案はこのような課題を解決するため
なされたもので、第1の目的は利得低下を防止するため
の車体アース接続を容易に行なうことのできる自動車用
窓ガラスアンテナ装置を提供することにある。第2の目
的はガラスの曲げ加工をしやすい形状のアンテナパター
ンを備えた自動車用窓ガラスアンテナ装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
請求項1に係る自動車用窓ガラスアンテナ装置は、接地
用パターンと車体の窓枠部を構成する導体部分との間を
可撓性を有する導電性部材を介して電気的に接続し、前
記接地用パターンを車体アース接続したことを特徴とす
る。
【0007】請求項2に係る自動車用窓ガラスアンテナ
装置の接地用パターンは、外枠パターンと、外枠パター
ンの中で上および下のパターンの略中央部を縦方向に接
続する中央縦パターンを少なくとも備え、前記接地用パ
ターンを中抜きの形状としたことを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1に係る自動車用窓ガラスアンテナ装置
は、接地用パターンと車体の窓枠部を構成する導体部分
との間を可撓性を有する導電性部材を介して電気的に接
続する構成としたので、例えば車体窓枠部に一端側を固
設した導電性ばね材料もしくは導電性ゴム材料等からな
る弾性舌片を接地用パターンに直接もしくは接地用パタ
ーンから延設された接地用電極に当接させる等すること
で、自動車用窓ガラスを車体の窓枠に装着するだけで接
地用パターンの車体アース接続を行なうことができ、車
体アース接続に伴う工数を削減することができる。
【0009】 請求項2に係る自動車用窓ガラスアンテナ
装置は、 接地パターンを中抜きのパターン形状にするこ
とで、曲げ加工に伴う加熱時の温度差を少なくすること
ができる。よって、従来と同等の曲げ加工工程で所望の
曲率を備え、歪の少ない窓ガラスを得ることができる。
【0010】
【実施例】以下この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1はこの考案に係る自動車用窓ガラスアン
テナ装置の構造図である。自動車用窓ガラスアンテナ装
置1は、窓ガラス2に配設された放射用パターン3と接
地用パターン4とを備える。なお、図1ならびに後述す
る図10,図11においては、各パターン3,4から比
較的離れた位置に同軸ケーブル5を設けることで各パタ
ーン3,4が同軸ケーブル5で隠れないよう作図してい
るが、実際は各パターン3,4に固設された接続端子等
に芯線5aならびに外側導体5bをそれぞれ最短距離
(800MHz帯においては例えば5mm以下)で接続
している。
【0011】 図2はこの考案に係る自動車用窓ガラスア
ンテナ装置1の評価に用いた評価用アンテナの構造図で
ある。図2に示す評価用アンテナ11は、アンテナパタ
ーンを形成するのに充分な面積を有する板ガラス12
に、放射用パターン13と接地用パターン14を形成し
たものである。
【0012】 この評価用アンテナ11は、800MHz
帯の自動車電話用の送受信アンテナを意図したもので、
放射用パターン13の幅は5mm,同長さL(ガラス面
における上下方向の配設長)は50mm(車体アース接
続なし)〜45mm(車体アース接続あり)とし、放射
パターン13の下端から5mm離隔した位置に上下方向
の長さがH、左右方向の長さ(幅)がWの矩形の接地用
パターン14を形成したものである。車体アース接続あ
りとは、接地用パターン14が金属製窓枠部(車体アー
ス)に接続されていることである。なお、評価用アンテ
ナ11は、板厚は5mmの板ガラス12の片面側の表面
に銅箔を用いた各パターン13,14を形成したもの
で、接地用パターンについては上下方向の長さHを1
0,30,50mmの3種類、左右方向の長さWを50
〜350の範囲で7種類作成した。
【0013】 図3は評価用アンテナのアンテナ特性の測
定系を示す説明図である。床面からの高さが1mの位置
に直径1mの鉄板Gを配置し、この鉄板Gの略中心部に
評価用アンテナ11を所定の角度で仮設して、アンテナ
特性の測定を行なった。評価用アンテナ11と図示しな
い測定器との間は、型式番号2.5D−2Vの同軸ケー
ブル(特性インピーダンス50Ω、図示しない)で接続
した。図1ならびに図2において符号Aで示す放射用パ
ターン13の下端を給電点とし、この給電点Aに同軸ケ
ーブル5の芯線側5aを接続し、同軸ケーブル5の外側
導体5bを図2で符号Bで示す接地点へ接続し、同軸ケ
ーブルの長さ2mで給電する構成で特性測定を行なっ
た。
【0014】 図4は評価用アンテナ11を用いて接地用
パターン14の長さ(H)および幅(W)とアンテナの
平均利得との関係を評価した結果を示すグラフである。
横軸は接地用パターン14の幅(W)を、縦軸は平均利
得を、各特性H10,H30,H50はそれぞれ接地パ
ターンの長さ(L)が10,30,50mmのアンテナ
の平均利得特性を示す。なお、放射パターン13は車体
アース接続なしのものを採用した。平均利得は標準ダイ
ポールアンテナの利得との比である。
【0015】 図5は評価用アンテナ11を用いて接地用
パターン14の長さ(H)および幅(W)と電圧定在波
比(V・SWR)の関係を評価した結果を示すグラフで
ある。縦軸は電圧定在波比(V・SWR)を示す。横軸
ならびに各特性H10,H30,H50は図4と同じで
ある。測定周波数は900MHzである。なお、放射パ
ターン13は車体アース接続なしのものを採用した。
【0016】 図4および図5に示した特性から、放射用
パターン13の長さLを短縮率を考慮して50mm(後
述する車体アース接続をする場合は45mm)とし、接
地用パターンの幅(W)を100〜150mm、接地用
パターンの長さ(H)を50mmとすると、アンテナの
受信性能を表す平均利得ならびにアンテナの送信性能を
表す電圧定在波比が共に良好となることが判明した。
お、短縮率とは、ガラスアンテナが誘電体であるガラス
板に接して設けられているため、ガラス板の誘電率によ
ってアンテナ長が短くなる、このときの割合をいう。
【0017】 これは、ガラス基材に形成したアンテナの
短縮率を略0.6とすると、900MHzにおける1/
4波長は短縮率を考慮して実質的に50mmとなること
から、放射用パターン3の長さを1/4波長とした場
合、接地用パターン4の長さ(H)は実質的に1/4波
長、接地用パターンの幅(W)は実質的に1/2波長〜
3/4波長に設定すると、送信・受信共に良好なアンテ
ナ特性を得ることができることを示している。なお、実
質的に1/4波長とは、例えば接地パターンのガラス面
における上下方向の長さが受信電波の1/4波長とし、
それにパターン製作時の許容差を考慮した値を規定する
ものである。
【0018】 図6はこの考案に係る自動車用窓ガラスア
ンテナ装置の窓ガラス取り付け角度と平均利得の関係を
示すグラフである。横軸は窓ガラス2の車体への取り付
け傾斜角を、縦軸は平均利得を示す。実線S1はこの考
に係る自動車用窓ガラスアンテナ装置1の特性を、点
線Jは図34に示した従来の窓ガラスアンテナ101の
特性を示す。測定に用いた窓ガラスアンテナ1の各パタ
ーン寸法は次のとおりである。 放射用パターン 幅…5mm,長さ(L)…50mm 接地用パターン 幅(B)…100mm,長さ(H)…50mm 放射用パターンと接地用パターンの間隔 5mm 窓ガラスの取り付け傾斜角(水平面とガラス面とのなす
角度)が60度を超えている場合は、従来のアンテナの
方が利得が大きいが、窓ガラスを取り付け傾斜角を小さ
くした場合この考案に係るアンテナ1の方が利得の低下
度合が少ない。なお、アンテナの利得が取り付け傾斜角
により変化するのは、垂直方向の指向特性のビームが絞
られていることによる。
【0019】 図7はこの考案に係る自動車用窓ガラスア
ンテナ装置の指向性を示すグラフ、図8は同アンテナの
電圧定在波比を示すグラフである。測定に用いた窓ガラ
スアンテナ1の各パターン寸法は先に示したものと同じ
である。図7(a)〜(h)に示す各周波数毎の指向特
性は、窓ガラスアンテナ1を垂直に立設した状態(取り
付け傾斜角度90度)で測定したものである。ほぼ良好
な無指向特性が得られている。図8は電圧定在波比(V
・SWR)の周波数特性を示す。電圧定在波比(V・S
WR)は1.5以下であり実用上充分な特性が得られて
いる。
【0020】 図9はアンテナパターンの変形例を示す説
明図である。図9(a)〜(c)に示すように接地用パ
ターンを変形してもよいし、図9(d)〜()に示す
ように放射用パターンを変形してもよい。また、接地用
ならびに放射用の双方のパターンを変形してもよい。な
お、図9()に示すように放射用パターンを複数設
け、各放射用パターンに対して接地用パターンを共用化
して、ダイバーシティを構成してもよい。
【0021】 図10および図11はこの考案に係る自動
車用窓ガラスアンテナ装置の構造図である。 各自動車
窓ガラスアンテナ装置20,30は、窓ガラスアンテ
ナ1の接地用パターン4を車体アースへ接続したもので
ある。図10に示す窓ガラスアンテナ装置20は、幅の
広い銅箔等のアース接続部材21を用いて接地用パター
ン4を低インピーダンスで自動車の金属製の窓枠部22
等へ電気的に接続したものである。
【0022】 図11に示す窓ガラスアンテナ30は、接
地用パターン4の両端部2箇所を各アース接続線31,
31を介して車体アースへ電気的に接続したものであ
る。接地用パターン4の少なくとも両端部2箇所以上を
車体アースへ接続することで、窓ガラス22の取り付け
傾斜角に対するアンテナ利得の変化を極めて小さく押え
ることができる。
【0023】 なお、同軸ケーブル5の外側導体5bは金
属製窓枠部22等の車体アースへ接続して給電を行なう
構成としてもよい。さらに、図10に示す幅広のアース
接続部材21を用いる場合はカード型の雌コネクタを金
属製窓枠部22側に設けて、また、図11に示すアース
接続線31,31を用いる場合は雌雄一対のコネクタを
用いて、半田付け等をすることなく車体アース接続を行
なえるよう構成してもよい。
【0024】 図2に示した評価用アンテナ11の接地用
パターン14を図3に示した模擬評価系の鉄板Gへ電気
的に接続して場合の取り付け傾斜角とアンテナの平均利
得の関係を図12に示す。図12のグラフにおいて、特
性S1および特性Jは図6に示したものと同じである。
特性S2は評価用アンテナ11の接地用パターン14を
理想的車体アースに相当する鉄板Gへ接続した場合の平
均利得特性である。接地用パターン14を車体アース接
続することによって、窓ガラスの取り付け傾斜角を変化
してのアンテナの感度はごくわずかしか変動しない。ま
た、傾斜角が約40度よりも小さい場合は、従来のアン
テナよりも大きな感度を得ることができる。
【0025】 図13は実車装着用の窓ガラスアンテナ
(車体アース接続用)のパターン図である。図13に示
した窓ガラスアンテナ41は、接地用パターン44の下
端を窓ガラス42の下端と略一致させて配置すること
で、自動車の金属製窓枠部(車体アース)との接続を容
易にしたものである。放射用パターン43の幅は5m
m,長さLは45mm、接地用パターン44の幅Wは1
50mm,長さHは50mmである。
【0026】 次にこの窓ガラスアンテナ41を実車に装
着した場合のアンテナ利得の周波数特性を図14に示
す。窓ガラス41の取り付け傾斜角は32度である。図
14において、縦軸は標準ダイポールアンテナの利得を
0dBとしたときの平均利得を、横軸は周波数を示す。
実線は車体アース接続あり、点線は車体アースなしの場
合の特性である。車体アース接続を行なうことで平均利
得が約1dB向上する。
【0027】 窓ガラスアンテナ41を取り付け傾斜角3
2度で実車へ装着し車体アース接続を行なった場合の電
圧定在波比の周波数特性を示すグラフを図15に、同じ
条件におけるアンテナの指向特性を図16に示す。
【0028】 図15に示すように、電圧定在波比(V・
SWR)は1.5以下であり実用レベルである。図16
に示す指向特性は車体の影響で複数のディップ点が生じ
ているが、実用上支障ない範囲である。
【0029】 図17は請求項に係る自動車用窓ガラス
アンテナ装置の要部断面模式図である。図17に示す
動車用窓ガラスアンテナ装置50は、窓ガラスアンテナ
41を自動車の窓枠部51へ装着した状態で、窓ガラス
42の表面に形成した接地用パターン44を、可撓性を
有する導電性部材52を介して金属製の窓枠部51もし
くは窓枠部51で車体アースと電気的に接続されている
導電性部分へ当接させて、接地用パターン44の車体ア
ース接続を行なう構成としたものである。
【0030】 可撓性を有する導電性部材52としては、
導電性ゴム,金属細線入のゴム等を用いることができ
る。接地用パターン44を形成している箇所が曲面であ
っても、導電性部材52は可撓性を有するので、広い面
積に亘って安定な電気的接続がなされる。
【0031】 図18に示す自動車用窓ガラスアンテナ装
置60は、可撓性を有する導電性部材として、例えばリ
ン青銅等のばね性を有する導電性金属を用いて形成した
接触片61を介して、接地用パターン44の車体アース
接続を行なう構成としたものである。
【0032】 図19に示す自動車用窓ガラスアンテナ装
置70は、接地用接続片71を介して接地用パターン4
4と窓枠部51との電気的接続を行なうとともに、給電
用接続片72を介して放射用パターン43と給電用コネ
クタ73とを電気的に接続する構成としたものである。
【0033】 なお、可撓性を有する導電性部材を用いて
アンテナの接地用パターンを車体アース接続すること
は、図20(a)〜(c)に示すような各種のアンテナ
パターンを備えた窓ガラスアンテナについても適用でき
る。
【0034】 図21は請求項に係る自動車用窓ガラス
アンテナ装置のアンテナパターン図である。請求項2に
係るアンテナパターン80は、放射用パターン81と、
接地用パターン82からなる。接地用パターン82は、
上,下,左,右の外枠パターン82a,82b,82
c,82dと、上,下のパターン82a,82bの略中
央部を縦方向に接続した中央縦パターン82eとで形成
している。上パターン82aには、同軸ケーブル83の
アース側編組線を半田付け等で接続するために一対の接
地用電極82f,82gを設けている。これらの接地用
電極82f,82gは、中央縦パターン82dの左右に
ほぼ対称に配設している。
【0035】 図22は請求項2に係る自動車用窓ガラス
アンテナ装置のアンテナパターンと同軸ケーブルとの接
続構造を示す説明図である。同軸ケーブル83の芯線8
3aは、放射用パターン81の下端部に形成された給電
用電極81aに半田付け等で接続し、同軸ケーブル83
のアース側編組線83bは2方向に分岐処理し、各接地
用電極82f,82gへそれぞれ接続している。
【0036】 図23は請求項に係る自動車用窓ガラス
アンテナ装置の水平面内の指向特性を示すグラフ、図2
4は同窓ガラスアンテナの電圧定在波比の周波数特性を
示すグラフである。測定に用いた試料は、図2に示した
評価用アンテナと同様に、ガラスピース(縦300m
m,横300mm,厚さ3.5mm)に図21に示した
アンテナパターン80を銅箔で形成したものである。測
定は図3に示した模擬評価系を用い、ガラスピースは鉄
板Gに対して垂直に設置して行なった。
【0037】 図7に示した指向特性と、図23に示した
指向特性を比較すると、接地用パターンの全面が銅箔
(導電性材料)のものと、中抜きの形状にしたものと
で、指向特性に大きな差がないことがわかる。また、図
8と図24に示した特性を比較すると、接地用パターン
を中抜きの形状としても電圧定在波比に大きな変化がな
いことがわかる。
【0038】 図25〜図27は、外枠パターンならびに
中央縦パターンの影響を評価するために試作した比較評
価用アンテナのパターン図である。図25に示す比較評
価用アンテナ91はアンテナパターンをダイポール形状
にしたもの、図26に示す比較評価用アンテナ92は左
右の外枠パターンを削除したもの、図27に示す比較評
価用アンテナ93は中央縦パターンを削除したものであ
る。
【0039】 図28は図2,図21,図25,図26お
よび図27に示した各種のアンテナの感度−周波数特性
を比較したグラフである。接地用パターンがべた(その
領域の全面が銅箔等)もの(図2)と、中抜き(図2
1)のものとで、感度周波数特性はほとんど差がないこ
とがわかる。中央縦パターン82eまたは左右の外枠パ
ターン82c,82dを削除すると、感度が2〜4dB
低下することが判明した。
【0040】 図29は図25に示した比較評価用アンテ
ナの電圧定在波比の周波数特性を示すグラフ、図30は
図26に示した比較評価用アンテナの電圧定在波比の周
波数特性を示すグラフ、図31は図27に示した比較評
価用アンテナの電圧定在波比の周波数特性を示すグラフ
である。図29および図30のグラフから左右の外枠パ
ターン82c,82dを設けないとアンテナと受信機側
の整合がとれないことがわかる。また、図31と図24
のグラフを比較すると、中央縦パターン82eを設ける
ことで電圧定在波比を約1.5dB以下にできることが
わかる。
【0041】 図32は図21に示した窓ガラスアンテナ
の取り付け傾斜角とアンテナ利得の関係を示すグラフで
ある。測定は模擬評価系を用い、周波数900MHzで
行なった。図21に示した窓ガラスアンテナの取り付け
傾斜角−アンテナ特性は、図12に示した接地用パター
ンがべたのものと同じである。
【0042】 したがって、接地用パターン82eを中抜
きの形状にすることで、従来の曲げ工程を使用して、接
地用パターンがべたのものとほぼ同じアンテナ性能を有
する窓ガラスアンテナを量産することができる。
【0043】 図33は請求項に係る他の自動車用窓ガ
ラスアンテナ装置のパターン図である。図33(a)に
示すアンテナパターン84は、接地用パターンの水平方
向のパターンを増やして接地用パターンをメッシュ状に
形成したもの、図33(b)に示すアンテナパターン8
5は、接地用パターンの水平,垂直方向ともにパターン
を増やして接地用パターンをメッシュ状にしたものであ
る。いずれも放射用パターンと一直線状に中央縦パター
ンを配置している。なお、メッシュを形成する水平,垂
直の各パターンは、放射用パターンならびに接地用パタ
ーンよりもパターン幅が狭くても(例えば1〜5m
m)、アンテナ性能が低下しないことを実験によって確
認した。
【0044】
【考案の効果】以上説明したように請求項1に係る自動
車用窓ガラスアンテナ装置は、接地用パターンと車体の
窓枠部を構成する導体部分との間を可撓性を有する導電
性部材を介して電気的に接続する構成としたので、例え
ば車体窓枠部に一端側を固設した導電性ばね材料もしく
は導電性ゴム材料等からなる弾性舌片を接地用パターン
に直接もしくは接地用パターンから延設された接地用電
極に当接させる等することで、窓ガラスを車体の窓枠に
装着するだけで接地用パターンの車体アース接続を行な
うことができ、車体アース接続に伴う工数を削減するこ
とができる。
【0045】 請求項2に係る自動車用窓ガラスアンテナ
装置は、接地パターンを中抜きのパターン形状にしたの
で、曲げ加工に伴う加熱時の温度差を少なくすることが
できる。よって、従来と同等の曲げ加工工程で所望の曲
率を備え、歪の少ない窓ガラスを得ることができる。ま
た、接地用パターンの外枠にあたる外枠パターンと放射
用パターンに対向する中央縦パターンを少なくとも備え
ることで、接地用パターンがべたのものと同等のアンテ
ナ性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る自動車用窓ガラスアンテナ装置
の構造図
【図2】評価用アンテナの構造図
【図3】アンテナ特性の模擬評価系の説明図
【図4】接地用パターンの長さおよび幅とアンテナ利得
の関係を示すグラフ
【図5】接地用パターンの長さおよび幅と電圧定在波比
の関係を示すグラフ
【図6】この考案に係る自動車用窓ガラスアンテナ装置
の窓ガラス取り付け角度と平均利得の関係を示すグラフ
【図7】この考案に係る自動車用窓ガラスアンテナ装置
の指向性を示すグラフ
【図8】この考案に係る自動車用窓ガラスアンテナ装置
の電圧定在波比の周波数特性を示すグラフ
【図9】アンテナパターンの変形例を示す説明図
【図10】この考案に係る自動車用窓ガラスアンテナ装
置の構造図(面接続)
【図11】この考案に係る自動車用窓ガラスアンテナ装
置の構造図(2点接続)
【図12】評価用アンテナの接地用パターンを模擬評価
系の理想的な車体アースへ接続した場合の窓ガラス取り
付け角度と平均利得の関係を示すグラフ
【図13】実車装着用の窓ガラスアンテナ(車体アース
接続用)のパターン図
【図14】図12に示した窓ガラスアンテナを取り付け
傾斜角32度で実車に装着したときのアンテナ利得−周
波数特性を示すグラフ
【図15】図12に示した窓ガラスアンテナを取り付け
傾斜角32度で実車に装着したときの電圧定在波比の周
波数特性を示すグラフ
【図16】図12に示した窓ガラスアンテナを取り付け
傾斜角32度で実車に装着したとき指向特性を示すグラ
【図17】請求項に係る自動車用窓ガラスアンテナ装
置の要部断面模式図(導電ゴム等を用いた例)
【図18】請求項に係る自動車用窓ガラスアンテナ装
置の要部構造を示す模式断面図(ばね性を有する金属材
料等を用いた例)
【図19】請求項に係る自動車用窓ガラスアンテナ装
置の要部構造を示す模式断面図(ばね性を有する金属材
料等を用いて車体アースならびに給電を行なう例)
【図20】車体アース接続可能な他のアンテナパターン
例を示す説明図
【図21】請求項に係る自動車用窓ガラスアンテナ
アンテナパターン図
【図22】請求項に係る自動車用窓ガラスアンテナ
置のアンテナパターンと同軸ケーブルとの接続構造を示
す説明図
【図23】請求項に係る自動車用窓ガラスアンテナ
の水平面内の指向特性を示すグラフ
【図24】請求項に係る自動車用窓ガラスアンテナの
電圧定在波比の周波数特性を示すグラフ
【図25】比較評価用アンテナのパターン図(ダイポー
ル形状)
【図26】比較評価用アンテナのパターン図(左右外枠
パターン削除)
【図27】比較評価用アンテナのパターン図(中央縦パ
ターン削除)
【図28】評価用アンテナおよび各種比較評価用アンテ
ナの感度−周波数特性を比較したグラフ
【図29】比較評価用アンテナ(ダイポール形状)の電
圧定在波比の周波数特性を示すグラフ
【図30】比較評価用アンテナ(左右外枠パターン削
除)の電圧定在波比の周波数特性を示すグラフ
【図31】比較評価用アンテナ(中央縦パターン削除)
の電圧定在波比の周波数特性を示すグラフ
【図32】請求項2に係る窓ガラスアンテナの取り付け
傾斜角とアンテナ利得の関係を示すグラフ
【図33】請求項に係る他の窓ガラスアンテナのパタ
ーン図
【図34】従来のUHF帯の窓ガラスアンテナ(双ルー
プ型)の構造図
【符号の説明】
1,41 窓ガラスアンテナ 2,42 窓ガラス本体 3,13,43,81 放射用パターン 4,14,44,82 接地用パターン 5,83 同軸ケーブル 11 評価用アンテナ 12 板ガラス 20,30,50,60,70 窓ガラスアンテナ装置 21 アース接続部材 22,51 金属製窓枠部(車体アース) 31 アース接続線 52,61 導電性部材 71 接地用接続片 72 給電用接続片 80,84,85 請求項4に係る窓ガラスアンテナの
アンテナパターン 82a,82b 上,下の外枠パターン 82c,82d 左,右の外枠パターン 82d 中央縦パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−38306(JP,A) 特開 平2−15702(JP,A) 特開 平5−63425(JP,A) 特開 平5−226919(JP,A) 実開 昭62−26910(JP,U) 実開 平2−55706(JP,U) 実開 昭61−189112(JP,U) 特表 平2−504453(JP,A)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス面における上下方向の長さが短縮
    率を考慮して実質的に1/4波長の放射用パターンと、
    ガラス面における上下方向の長さが短縮率を考慮して
    質的に1/4波長で左右方向の長さが短縮率を考慮して
    実質的に1/4〜3/4波長の接地用パターンとを自動
    車用窓ガラスに配設した自動車用窓ガラスアンテナ装置
    において、 前記接地用パターンと車体の窓枠部を構成する導体部分
    との間を可撓性を有する導電性部材を介して電気的に接
    続し、前記接地用パターンを車体アース接続したことを
    特徴とする自動車用窓ガラスアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 ガラス面における上下方向の長さが短縮
    率を考慮して実質的に1/4波長の放射用パターンと、
    ガラス面における上下方向の長さが短縮率を考慮して実
    質的に1/4波長で左右方向の長さが短縮率を考慮して
    実質的に1/4〜3/4波長の接地用パターンとを自動
    車用窓ガラスに配設した自動車用窓ガラスアンテナ装置
    において、 前記接地用パターンは外枠パターンと、外枠パターンの
    中で上および下のパターンの略中央部を縦方向に接続す
    る中央縦パターンを少なくとも備え、前記接地用パター
    ンを中抜きの形状としたことを特徴とする自動車用窓ガ
    ラスアンテナ装置。
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