JP2004507192A - 移動体通信用ガラスアンテナシステム - Google Patents
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Abstract
本発明は、異なる2つの周波数帯で適切なインピーダンスマッチングが可能な移動体通信用ガラスアンテナシステムを提供する。このアンテナシステムでは、実質的に直線の第1放射アンテナパターンの一端と、実質的に直線の第2放射アンテナパターンの一端とが、第1および第2放射アンテナパターンと実質的に直交する結合パターンによって結合されている。結合パターンの長手方向が地面に対して実質的に平行に配置され、第1放射アンテナパターンの長さが第2放射アンテナパターンの長さとは相違する。このU字型アンテナパターンの下方には矩形の接地パターンが配置されている。U字型アンテナパターンに同軸ケーブルの芯線が接続され、接地パターンに同軸ケーブルの編組線が接続されている。接地パターンの側部にはインピーダンス調整パターンが設けられている。
Description
【0001】
[発明の技術分野]
本発明は、移動体通信用ガラスアンテナシステムに関し、特に、車両の窓ガラスに配設可能で、2つの異なる周波数帯に対応し得る移動体通信用ガラスアンテナシステムに関する。
【0002】
[発明の背景]
このようなアンテナの一例として、本出願人は、特開平6−291530号にて、周波数切換型ガラスアンテナを提案した。このガラスアンテナは、長さの異なるV字型の放射アンテナパターンと、その下方に配置した接地パターンとを含む。V字型の放射アンテナパターンをU字型としたガラスアンテナも開示されている。このガラスアンテナは、具体的には、800MHz帯と1.5GHz帯の自動車電話の送受信用である。このガラスアンテナでは、接地パターンの中央を縦断するように配置された同軸ケーブルの芯線が、V字型(またはU字型)の放射アンテナパターンの下端に接続されている。
【0003】
本出願人は、特開平8−162827号にて、自動車電話用ガラスアンテナシステムを開示した。この自動車電話用ガラスアンテナシステムの特徴の一つは、防曇ヒータ導線に沿って平行なインピーダンス調整部が設けられていることにある。接地パターンは複雑な形状となっている。
【0004】
本出願人は、特開平7−297615号にて、自動車用窓ガラスアンテナシステムを開示した。この公報の図15および図20では、2つの周波数帯域に対応可能なガラスアンテナが開示されている。
【0005】
本出願人は、特開平6−276009号、特開平6−291531号、特開平6−303025号、特開平7−297615号、特開平8−139513号、特開平8−213820号、特開平9−321518号にて、800MHz帯と1.5GHz帯との間を切り換え可能なガラスアンテナを開示している。
【0006】
特開平6−291530号に開示されたガラスアンテナを用いて異なる周波数帯の送受信を良好に行うには、さらなる改良が必要であった。すなわち、異なる周波数帯について適切にインピーダンスマッチングをとる必要があった。他方、特開平8−162827号に開示されたガラスアンテナシステムでは、複雑な導体パターンが必要とされ、防曇ヒータ導線に沿って、平行なインピーダンス調整部が設けられているため、外観についての問題もあった。特開平7−297615号に開示された自動車窓用ガラスアンテナは、2つの周波数帯域に対応可能ではあるが、2本の同軸ケーブルを必要とする。
【0007】
[発明の開示]
そこで、本発明は、特開平6−291530号に開示されたガラスアンテナの特徴を維持しつつ、2つの周波数帯域についてインピーダンスマッチングを達成できる移動体通信用ガラスアンテナシステムを提供することを目的とする。
【0008】
この目的を達成するために、本発明による移動体通信用アンテナシステムは、実質的に直線の第1放射アンテナパターンの一端と、実質的に直線の第2放射アンテナパターンの一端とが、第1および第2放射アンテナパターンと実質的に直交する結合パターンによって結合された全体としてU字型アンテナパターンを含む。このアンテナシステムでは、結合パターンの長手方向が地面に対して実質的に平行に配置され、第1放射アンテナパターンの長さが第2放射アンテナパターンの長さと相違する。
【0009】
また、U字型アンテナパターンの下方に矩形の接地パターンが配置されている。U字型アンテナパターンには同軸ケーブルの芯線が接続され、接地パターンには同軸ケーブルの編組線が接続されている。接地パターンの側部にはインピーダンス調整パターンが設けられている。
【0010】
本発明の移動体通信用アンテナシステムは、長さが異なる2つの放射アンテナパターンの端部が結合しているU字型アンテナパターンを用いているため、2つの異なる周波数が共振しうる。このため、短絡部材や周波数を切り換えるためのスイッチを設ける必要はない。さらに、接地パターンにインピーダンス調整パターンが設けられている。その結果、本発明のガラスアンテナシステムは、異なる周波数帯で優れた受発信特性を示す。
【0011】
[発明の詳細な説明]
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、インピーダンス調整パターンが実質的にL字型であることが好ましい。L字型とすると、比較的小さい面積で2つの周波数の移動体通信用アンテナシステムを構成できる。
【0012】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、第1放射アンテナパターンの長さが、λ1を第1波長として、ほぼλ1/4〜λ1/6であり、第2放射アンテナパターンの長さが、λ2を第2波長として、ほぼλ2/4〜λ2/6であることが好ましい。
【0013】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、接地パターンの水平長さおよび垂直長さが、ともに、ほぼλ2/4〜λ2/6であることが好ましい。インピーダンス調整パターンの長さも、ほぼλ1/4〜λ1/6であることが好ましい。インピーダンス調整パターンは、接地パターンの側部の下部に設けられていることが好ましい。
【0014】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、接地パターンの外周部に沿って配置された同軸ケーブルの芯線を結合パターンに接続することにより、U字型パターンへと給電されていることが好ましい。
【0015】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、同軸ケーブルが、接地パターンと重ならないことが好ましい。このように同軸ケーブルを配置すると、さらに適切にインピーダンスを調整できる。
【0016】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、放射アンテナパターンの幅が、ほぼ1〜5mmであることが好ましい。第1放射アンテナパターンと第2放射アンテナパターンとの間隔は、ほぼ2〜10mmであることが好ましい。
【0017】
上記に述べたような条件で放射アンテナパターンと接地アンテナパターンの大きさを設定すると、モノポールアンテナにより得られる周波数特性に近い特性を達成できる。
【0018】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、U字型アンテナパターンおよび接地パターンが単一のガラスエポキシ基板上に設けられていることが好ましい。このようなガラスアンテナシステムは、例えば両面テープを用いて、容易に窓ガラスなどに設置できる。この場合、ガラスアンテナシステムは、接地パターンを覆い、同軸ケーブルの一端を収容し、この同軸ケーブルを保持するガイド溝部を有する外装ケースをさらに含むことが好ましい。このような外装ケースを用いると、同軸ケーブルを、容易に、かつ確実に設置できる。
【0019】
以下、本発明の実施例について、添付図面を参照しながら説明する。以下の説明は、800MHz帯域および1.8GHz帯域用アンテナを用いて行うが、本発明はこれらの周波数帯域の組み合わせに限定されるものではない。
【0020】
1.8GHz帯域は、現在、欧州および北米において、移動体通信に用いられている。
【0021】
(実施例1)
図1に、本発明による移動体通信用ガラスアンテナシステムのアンテナパターンの一例を示す。このアンテナパターンは、車両の窓ガラスに直接形成されていてもよいし、ガラスエポキシ基板上に形成し、その後、窓ガラスに貼り付けれてもよい。
【0022】
U字型アンテナパターン1は、実質的に直線状で長さが異なる第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3、ならびに結合パターン4を含む。結合パターン4は、その長さ方向が地面に対し平行に配置されている。このように構成すると、ガラスアンテナシステムの取り付け角度にもよるが、第1および第2放射アンテナパターン2,3は、少なくともある一方向から見ると、地面に対して垂直方向に配置される。
【0023】
U字型アンテナパターン1の下方には矩形の接地パターン5が配置されている。接地パターン5には、側部の一方の底部からは、L字型のインピーダンス調整パターン6が伸長している。
【0024】
同軸ケーブル7の芯線71は、結合パターン4の給電点Fに接続され、同軸ケーブル7の編組線72は、金具73を介して接地パターンの接地点Eに接続されている。ケーブル7の他端は、図示しない自動車電話などのアンテナ端子に接続されている。
【0025】
こうして、長さの異なる2つの放射アンテナパターン2,3の結合パターン4に給電点Fを設けたため、異なる2つの周波数の共振が可能となる。このため、短絡部材や周波数切り換え用のスイッチなどを設置する必要がない。その結果、簡単な構成で2つの周波数帯域に対応可能なガラスアンテナシステムを実現できる。
【0026】
一方、接地パターン5は、基本的に2つの周波数帯域について共用されている。新たに設けたインピーダンス調整パターン6もL字型とした。その結果、実施例1のガラスアンテナシステムは、モノボールアンテナと比べてそれほど幅広ではない。
【0027】
次に各パターンの設計について説明する。まず、放射アンテナパターンは、次に示す関係により決められる。
【0028】
【0029】
ここで、波長λn(m)は、共振周波数fn(Hz)に対する波長であり、cは光速(3・108m/s)であり、kはアンテナエレメントを誘電体上に設けた場合の短縮率であり、本形態においては約0.7である。
【0030】
式1によれば、800〜1000MHz帯域の周波数に対する波長λ1は約200mmとなる。第1放射アンテナパターン2の長さはほぼλ1/4とよい。その結果、この場合の第1放射アンテナパターン2の長さは約45mmとなる。
【0031】
同様に、式1より、1.8〜2GHz帯域の周波数に対する波長λ2は約100mmとなる。第2放射アンテナパターン3の長さはほぼλ2/4に設定するとよい。その結果、この場合の第2放射アンテナパターン3の長さは約28mmになる。
【0032】
第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3の幅は4mmとした。放射アンテナパターンの幅はほぼ1〜5mmであればよい。結合パターン4の幅は6mmとした。
【0033】
第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3の間隔は、3mmとした。放射アンテナパターンの間隔はほぼ2〜10mm、好ましくは3〜7mm、が適している。
【0034】
一方、矩形の接地パターン5の垂直方向および水平方向の長さは、ほぼλ2/4〜λ2/6に設定することが適切である。すなわち、垂直方向と水平方向の長さは約25〜50mmに設定するとよい。実施例1では、垂直方向の長さを35mmに、水平方向の長さを30mmに設定した。
【0035】
L字型のインピーダンス調整パターン6の全長はほぼλ1/4〜λ1/6に設定することが適切である。この実施例1では、40mmに設定した。
【0036】
接地パターン5は、基本的に2つの周波数帯域に対して共用であるが、矩形の大きさは波長λ2に基づいている。調整パターン6の長さは波長λ1に基づいている。こうして、第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3双方のインピーダンスを調整している。
【0037】
インピーダンス調整パターンは、接地パターンの左右どちらに設けてもよい。
【0038】
(実施例2)
実施例2は、実施例1におけるインピーダンス調整パターン6を直線とした構成例である(図2参照)。それ以外は実施例1と同様である。
【0039】
(実施例3)
実施例3は、インピーダンス調整パターン6を接地パターン5の頂部に設けた構成例である(図3参照)。
【0040】
図1に示したアンテナパターンでは、インピーダンス調整パターン6は、接地パターンの側辺底部に設けられていたが、実施例3のアンテナパターンでは、接地パターンの側辺頂部に設けられている。それ以外は実施例1と同様である。
【0041】
(比較例)
インピーダンス調整パターンを設けない以外は、実施例1と同じアンテナパターンを準備した(図4参照)。
【0042】
(実施例4)
図5に、同軸ケーブルの取り出しが実施例1とは異なる例を示す。図1のガラスアンテナシステムでは、同軸ケーブルは、接地パターンの外周部に沿って配設されている。さらに、同軸ケーブルの先端部が、U字型アンテナパターンと接地パターンとの間に、側部から配設されている。その芯線は結合パターンに接続されている。
【0043】
これに対し、実施例4では、同軸ケーブル7が接地パターン5上を縦断し、同軸ケーブルの芯線が給電点に、編組線が接地点にそれぞれ接続されている。それ以外は実施例1と同様である。
【0044】
以上説明した実施例1,2,3,4および比較例の各ガラスアンテナの800MHz帯域および1.8GHz帯域における利得を測定した。結果を図6および図7に示す。
【0045】
実施例1と比較例のインピーダンスの測定結果をそれぞれ図8と図9に示す。
【0046】
(測定結果)
[感度]
図6より明らかなように、インピーダンス調整パターンを設けた実施例1では、比較例と比較して、同一の帯域では優れた感度が達成されている。図7より明らかなように、特に1.92GHzよりも高い波長帯域において、比較例では実施例1よりも感度が低くなっている。
【0047】
[同軸ケーブルの取り回し]
実施例1と実施例4とを比較すると、実施例1のように同軸ケーブルを配設すると実施例4よりも感度が改善することがわかる。これは、同軸ケーブルが接地パターン上を通ると、同軸ケーブルの編み線も接地パターンと同様に作用するため、接地パターンの元のインピーダンスが変化するという理由による。
【0048】
実施例1の形態は、同軸ケーブルが接地パターンと重ならないように配設されているとも把握できる。
【0049】
[インピーダンスの測定結果]
以下、実施例1と比較例とのインピーダンスの測定結果を比較する(図8および図9)。このようなガラスアンテナシステムでは、望まれる数値は、1.7以下のVSWRである。図中では、VSWR=1.7を破線で示する。実施例1では、VSWRは、900MHz帯域および1.8GHz帯域のすべてにおいて、1.7を下回っている。図中において、矢印(↓)にて示した具体的数値は、
ポイント1(820MHz):1.458、
ポイント2(900MHz):1.308、
ポイント3(1.85GHz):1.605、
ポイント4(1.99GHz):1.233、
であった。
【0050】
比較例では、1.8GHz帯域のすべてにおいて1.7を下回っているが、800MHz帯域ではVSWRが1.7を上回っている。図中において、矢印(↓)にて示した具体的数値は、
ポイント1(820MHz):1.967、
ポイント2(900MHz):1.451、
ポイント3(1.85GHz):1.454、
ポイント4(1.99GHz):1.498、
であった。
【0051】
[適用例]
以下、移動体通信用ガラスアンテナシステムを車両に適用した例について説明する。本出願人は、自動車電話用アンテナの意匠出願を提出している(登録意匠番号:993256号、1001327号)。
【0052】
図10にこのガラスアンテナシステムの適用例を示す。このアンテナは自動車電話用である。ガラスアンテナシステム10は、一枚の絶縁板、例えばガラスエポキシ基板8上に、上述したU字型アンテナパターン1、接地パターン5、およびインピーダンス調整パターン6が配置されている。
【0053】
給電点には同軸ケーブル7の芯線が接続され、接地点には金具を介して同軸ケーブル7の編組線が接続されている。金具は、ガラスエポキシ基板8にネジ止めされている。
【0054】
同軸ケーブル7を接地パターン5の外周部に沿って配設するためのガイド溝部を有する外装ケース9が設けられている。この外装ケース9は、同軸ケーブル7の接続部(給電点と接地点)を収容し、少なくとも接地パターン5の頂部を覆っている。
【0055】
ガラスエポキシ基板8の反対面には、両面粘着テープが貼り付けられている。この両面粘着テープにより、ガラスアンテナシステム10は、車両窓ガラスに貼り付けられる。
【0056】
この適用例では、図10に示したように、ガラスエポキシ基板8には、縦横46×54mmの範囲内に、結合パターン4、接地パターン5およびインピーダンス調整パターン6が配置されている。さらに、第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3は、ガラスエポキシ基板8から延伸した各基板上に形成されている。
【0057】
外観を考慮して、延伸された基板部分は、長いほうの放射パターンと同じ長さを有するとよい。これも外観上の理由から、ガラスエポキシ基板は、放射アンテナパターンおよび接地パターンの有無によらず、黒色塗料により塗布されているとよい。ガラスエポキシ基板8の厚さは0.3mmである。
【0058】
外装ケース9は、垂直方向の長さが20mm、水平方向の長さが57mmである。外装ケース9の左側部には、ほぼ直角に曲げられた同軸ケーブル7を配設するためのガイド溝部分91が形成されている。同軸ケーブル7を外に引き出すための開口92が形成されている(図11参照)。両面粘着テープは、ガラスエポキシ基板8の裏面に貼り付けられている。図12に、外装ケース9のA−A断面(図10における)を示す。
【0059】
このように準備されたガラスアンテナシステムは、例えば、セダン型車両のリアガラスの下方部分に、貼り付けられる。同軸ケーブル7の他端部は、例えば携帯電話車載用アダプターSを介して携帯電話に接続される(図13参照)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による移動体通信用ガラスアンテナシステムの一形態(実施例1)の平面図である。
【図2】本発明による移動体通信用ガラスアンテナシステムの別の一形態(実施例2)の平面図である。
【図3】本発明による移動体通信用ガラスアンテナシステムのまた別の一形態(実施例3)の平面図である。
【図4】インピーダンス調整パターンを有しないガラスアンテナシステム(比較例)の平面図である。
【図5】同軸ケーブルの取り出し方法が異なる別の実施形態(実施例4)の平面図である。
【図6】800MHz帯でのガラスアンテナシステムの利得のグラフである。
【図7】1.8GHz帯でのガラスアンテナシステムの利得のグラフである。
【図8】実施例1のガラスアンテナシステムのインピーダンス測定結果を示すグラフである。
【図9】比較例1のガラスアンテナシステムのインピーダンス測定結果を示すグラフである。
【図10】本発明によるガラスアンテナシステムの適用例を示す説明する図である。
【図11】ガラスアンテナシステムの外装ケースを示す図である。
【図12】ガラスアンテナシステムの外装ケースの断面構造を示す図である
。
【図13】本発明のガラスアンテナシステムを車体に取り付けた例の部分切り取り透視斜視図である。
[発明の技術分野]
本発明は、移動体通信用ガラスアンテナシステムに関し、特に、車両の窓ガラスに配設可能で、2つの異なる周波数帯に対応し得る移動体通信用ガラスアンテナシステムに関する。
【0002】
[発明の背景]
このようなアンテナの一例として、本出願人は、特開平6−291530号にて、周波数切換型ガラスアンテナを提案した。このガラスアンテナは、長さの異なるV字型の放射アンテナパターンと、その下方に配置した接地パターンとを含む。V字型の放射アンテナパターンをU字型としたガラスアンテナも開示されている。このガラスアンテナは、具体的には、800MHz帯と1.5GHz帯の自動車電話の送受信用である。このガラスアンテナでは、接地パターンの中央を縦断するように配置された同軸ケーブルの芯線が、V字型(またはU字型)の放射アンテナパターンの下端に接続されている。
【0003】
本出願人は、特開平8−162827号にて、自動車電話用ガラスアンテナシステムを開示した。この自動車電話用ガラスアンテナシステムの特徴の一つは、防曇ヒータ導線に沿って平行なインピーダンス調整部が設けられていることにある。接地パターンは複雑な形状となっている。
【0004】
本出願人は、特開平7−297615号にて、自動車用窓ガラスアンテナシステムを開示した。この公報の図15および図20では、2つの周波数帯域に対応可能なガラスアンテナが開示されている。
【0005】
本出願人は、特開平6−276009号、特開平6−291531号、特開平6−303025号、特開平7−297615号、特開平8−139513号、特開平8−213820号、特開平9−321518号にて、800MHz帯と1.5GHz帯との間を切り換え可能なガラスアンテナを開示している。
【0006】
特開平6−291530号に開示されたガラスアンテナを用いて異なる周波数帯の送受信を良好に行うには、さらなる改良が必要であった。すなわち、異なる周波数帯について適切にインピーダンスマッチングをとる必要があった。他方、特開平8−162827号に開示されたガラスアンテナシステムでは、複雑な導体パターンが必要とされ、防曇ヒータ導線に沿って、平行なインピーダンス調整部が設けられているため、外観についての問題もあった。特開平7−297615号に開示された自動車窓用ガラスアンテナは、2つの周波数帯域に対応可能ではあるが、2本の同軸ケーブルを必要とする。
【0007】
[発明の開示]
そこで、本発明は、特開平6−291530号に開示されたガラスアンテナの特徴を維持しつつ、2つの周波数帯域についてインピーダンスマッチングを達成できる移動体通信用ガラスアンテナシステムを提供することを目的とする。
【0008】
この目的を達成するために、本発明による移動体通信用アンテナシステムは、実質的に直線の第1放射アンテナパターンの一端と、実質的に直線の第2放射アンテナパターンの一端とが、第1および第2放射アンテナパターンと実質的に直交する結合パターンによって結合された全体としてU字型アンテナパターンを含む。このアンテナシステムでは、結合パターンの長手方向が地面に対して実質的に平行に配置され、第1放射アンテナパターンの長さが第2放射アンテナパターンの長さと相違する。
【0009】
また、U字型アンテナパターンの下方に矩形の接地パターンが配置されている。U字型アンテナパターンには同軸ケーブルの芯線が接続され、接地パターンには同軸ケーブルの編組線が接続されている。接地パターンの側部にはインピーダンス調整パターンが設けられている。
【0010】
本発明の移動体通信用アンテナシステムは、長さが異なる2つの放射アンテナパターンの端部が結合しているU字型アンテナパターンを用いているため、2つの異なる周波数が共振しうる。このため、短絡部材や周波数を切り換えるためのスイッチを設ける必要はない。さらに、接地パターンにインピーダンス調整パターンが設けられている。その結果、本発明のガラスアンテナシステムは、異なる周波数帯で優れた受発信特性を示す。
【0011】
[発明の詳細な説明]
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、インピーダンス調整パターンが実質的にL字型であることが好ましい。L字型とすると、比較的小さい面積で2つの周波数の移動体通信用アンテナシステムを構成できる。
【0012】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、第1放射アンテナパターンの長さが、λ1を第1波長として、ほぼλ1/4〜λ1/6であり、第2放射アンテナパターンの長さが、λ2を第2波長として、ほぼλ2/4〜λ2/6であることが好ましい。
【0013】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、接地パターンの水平長さおよび垂直長さが、ともに、ほぼλ2/4〜λ2/6であることが好ましい。インピーダンス調整パターンの長さも、ほぼλ1/4〜λ1/6であることが好ましい。インピーダンス調整パターンは、接地パターンの側部の下部に設けられていることが好ましい。
【0014】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、接地パターンの外周部に沿って配置された同軸ケーブルの芯線を結合パターンに接続することにより、U字型パターンへと給電されていることが好ましい。
【0015】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、同軸ケーブルが、接地パターンと重ならないことが好ましい。このように同軸ケーブルを配置すると、さらに適切にインピーダンスを調整できる。
【0016】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、放射アンテナパターンの幅が、ほぼ1〜5mmであることが好ましい。第1放射アンテナパターンと第2放射アンテナパターンとの間隔は、ほぼ2〜10mmであることが好ましい。
【0017】
上記に述べたような条件で放射アンテナパターンと接地アンテナパターンの大きさを設定すると、モノポールアンテナにより得られる周波数特性に近い特性を達成できる。
【0018】
本発明の移動体通信用アンテナシステムでは、U字型アンテナパターンおよび接地パターンが単一のガラスエポキシ基板上に設けられていることが好ましい。このようなガラスアンテナシステムは、例えば両面テープを用いて、容易に窓ガラスなどに設置できる。この場合、ガラスアンテナシステムは、接地パターンを覆い、同軸ケーブルの一端を収容し、この同軸ケーブルを保持するガイド溝部を有する外装ケースをさらに含むことが好ましい。このような外装ケースを用いると、同軸ケーブルを、容易に、かつ確実に設置できる。
【0019】
以下、本発明の実施例について、添付図面を参照しながら説明する。以下の説明は、800MHz帯域および1.8GHz帯域用アンテナを用いて行うが、本発明はこれらの周波数帯域の組み合わせに限定されるものではない。
【0020】
1.8GHz帯域は、現在、欧州および北米において、移動体通信に用いられている。
【0021】
(実施例1)
図1に、本発明による移動体通信用ガラスアンテナシステムのアンテナパターンの一例を示す。このアンテナパターンは、車両の窓ガラスに直接形成されていてもよいし、ガラスエポキシ基板上に形成し、その後、窓ガラスに貼り付けれてもよい。
【0022】
U字型アンテナパターン1は、実質的に直線状で長さが異なる第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3、ならびに結合パターン4を含む。結合パターン4は、その長さ方向が地面に対し平行に配置されている。このように構成すると、ガラスアンテナシステムの取り付け角度にもよるが、第1および第2放射アンテナパターン2,3は、少なくともある一方向から見ると、地面に対して垂直方向に配置される。
【0023】
U字型アンテナパターン1の下方には矩形の接地パターン5が配置されている。接地パターン5には、側部の一方の底部からは、L字型のインピーダンス調整パターン6が伸長している。
【0024】
同軸ケーブル7の芯線71は、結合パターン4の給電点Fに接続され、同軸ケーブル7の編組線72は、金具73を介して接地パターンの接地点Eに接続されている。ケーブル7の他端は、図示しない自動車電話などのアンテナ端子に接続されている。
【0025】
こうして、長さの異なる2つの放射アンテナパターン2,3の結合パターン4に給電点Fを設けたため、異なる2つの周波数の共振が可能となる。このため、短絡部材や周波数切り換え用のスイッチなどを設置する必要がない。その結果、簡単な構成で2つの周波数帯域に対応可能なガラスアンテナシステムを実現できる。
【0026】
一方、接地パターン5は、基本的に2つの周波数帯域について共用されている。新たに設けたインピーダンス調整パターン6もL字型とした。その結果、実施例1のガラスアンテナシステムは、モノボールアンテナと比べてそれほど幅広ではない。
【0027】
次に各パターンの設計について説明する。まず、放射アンテナパターンは、次に示す関係により決められる。
【0028】
【0029】
ここで、波長λn(m)は、共振周波数fn(Hz)に対する波長であり、cは光速(3・108m/s)であり、kはアンテナエレメントを誘電体上に設けた場合の短縮率であり、本形態においては約0.7である。
【0030】
式1によれば、800〜1000MHz帯域の周波数に対する波長λ1は約200mmとなる。第1放射アンテナパターン2の長さはほぼλ1/4とよい。その結果、この場合の第1放射アンテナパターン2の長さは約45mmとなる。
【0031】
同様に、式1より、1.8〜2GHz帯域の周波数に対する波長λ2は約100mmとなる。第2放射アンテナパターン3の長さはほぼλ2/4に設定するとよい。その結果、この場合の第2放射アンテナパターン3の長さは約28mmになる。
【0032】
第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3の幅は4mmとした。放射アンテナパターンの幅はほぼ1〜5mmであればよい。結合パターン4の幅は6mmとした。
【0033】
第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3の間隔は、3mmとした。放射アンテナパターンの間隔はほぼ2〜10mm、好ましくは3〜7mm、が適している。
【0034】
一方、矩形の接地パターン5の垂直方向および水平方向の長さは、ほぼλ2/4〜λ2/6に設定することが適切である。すなわち、垂直方向と水平方向の長さは約25〜50mmに設定するとよい。実施例1では、垂直方向の長さを35mmに、水平方向の長さを30mmに設定した。
【0035】
L字型のインピーダンス調整パターン6の全長はほぼλ1/4〜λ1/6に設定することが適切である。この実施例1では、40mmに設定した。
【0036】
接地パターン5は、基本的に2つの周波数帯域に対して共用であるが、矩形の大きさは波長λ2に基づいている。調整パターン6の長さは波長λ1に基づいている。こうして、第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3双方のインピーダンスを調整している。
【0037】
インピーダンス調整パターンは、接地パターンの左右どちらに設けてもよい。
【0038】
(実施例2)
実施例2は、実施例1におけるインピーダンス調整パターン6を直線とした構成例である(図2参照)。それ以外は実施例1と同様である。
【0039】
(実施例3)
実施例3は、インピーダンス調整パターン6を接地パターン5の頂部に設けた構成例である(図3参照)。
【0040】
図1に示したアンテナパターンでは、インピーダンス調整パターン6は、接地パターンの側辺底部に設けられていたが、実施例3のアンテナパターンでは、接地パターンの側辺頂部に設けられている。それ以外は実施例1と同様である。
【0041】
(比較例)
インピーダンス調整パターンを設けない以外は、実施例1と同じアンテナパターンを準備した(図4参照)。
【0042】
(実施例4)
図5に、同軸ケーブルの取り出しが実施例1とは異なる例を示す。図1のガラスアンテナシステムでは、同軸ケーブルは、接地パターンの外周部に沿って配設されている。さらに、同軸ケーブルの先端部が、U字型アンテナパターンと接地パターンとの間に、側部から配設されている。その芯線は結合パターンに接続されている。
【0043】
これに対し、実施例4では、同軸ケーブル7が接地パターン5上を縦断し、同軸ケーブルの芯線が給電点に、編組線が接地点にそれぞれ接続されている。それ以外は実施例1と同様である。
【0044】
以上説明した実施例1,2,3,4および比較例の各ガラスアンテナの800MHz帯域および1.8GHz帯域における利得を測定した。結果を図6および図7に示す。
【0045】
実施例1と比較例のインピーダンスの測定結果をそれぞれ図8と図9に示す。
【0046】
(測定結果)
[感度]
図6より明らかなように、インピーダンス調整パターンを設けた実施例1では、比較例と比較して、同一の帯域では優れた感度が達成されている。図7より明らかなように、特に1.92GHzよりも高い波長帯域において、比較例では実施例1よりも感度が低くなっている。
【0047】
[同軸ケーブルの取り回し]
実施例1と実施例4とを比較すると、実施例1のように同軸ケーブルを配設すると実施例4よりも感度が改善することがわかる。これは、同軸ケーブルが接地パターン上を通ると、同軸ケーブルの編み線も接地パターンと同様に作用するため、接地パターンの元のインピーダンスが変化するという理由による。
【0048】
実施例1の形態は、同軸ケーブルが接地パターンと重ならないように配設されているとも把握できる。
【0049】
[インピーダンスの測定結果]
以下、実施例1と比較例とのインピーダンスの測定結果を比較する(図8および図9)。このようなガラスアンテナシステムでは、望まれる数値は、1.7以下のVSWRである。図中では、VSWR=1.7を破線で示する。実施例1では、VSWRは、900MHz帯域および1.8GHz帯域のすべてにおいて、1.7を下回っている。図中において、矢印(↓)にて示した具体的数値は、
ポイント1(820MHz):1.458、
ポイント2(900MHz):1.308、
ポイント3(1.85GHz):1.605、
ポイント4(1.99GHz):1.233、
であった。
【0050】
比較例では、1.8GHz帯域のすべてにおいて1.7を下回っているが、800MHz帯域ではVSWRが1.7を上回っている。図中において、矢印(↓)にて示した具体的数値は、
ポイント1(820MHz):1.967、
ポイント2(900MHz):1.451、
ポイント3(1.85GHz):1.454、
ポイント4(1.99GHz):1.498、
であった。
【0051】
[適用例]
以下、移動体通信用ガラスアンテナシステムを車両に適用した例について説明する。本出願人は、自動車電話用アンテナの意匠出願を提出している(登録意匠番号:993256号、1001327号)。
【0052】
図10にこのガラスアンテナシステムの適用例を示す。このアンテナは自動車電話用である。ガラスアンテナシステム10は、一枚の絶縁板、例えばガラスエポキシ基板8上に、上述したU字型アンテナパターン1、接地パターン5、およびインピーダンス調整パターン6が配置されている。
【0053】
給電点には同軸ケーブル7の芯線が接続され、接地点には金具を介して同軸ケーブル7の編組線が接続されている。金具は、ガラスエポキシ基板8にネジ止めされている。
【0054】
同軸ケーブル7を接地パターン5の外周部に沿って配設するためのガイド溝部を有する外装ケース9が設けられている。この外装ケース9は、同軸ケーブル7の接続部(給電点と接地点)を収容し、少なくとも接地パターン5の頂部を覆っている。
【0055】
ガラスエポキシ基板8の反対面には、両面粘着テープが貼り付けられている。この両面粘着テープにより、ガラスアンテナシステム10は、車両窓ガラスに貼り付けられる。
【0056】
この適用例では、図10に示したように、ガラスエポキシ基板8には、縦横46×54mmの範囲内に、結合パターン4、接地パターン5およびインピーダンス調整パターン6が配置されている。さらに、第1放射アンテナパターン2および第2放射アンテナパターン3は、ガラスエポキシ基板8から延伸した各基板上に形成されている。
【0057】
外観を考慮して、延伸された基板部分は、長いほうの放射パターンと同じ長さを有するとよい。これも外観上の理由から、ガラスエポキシ基板は、放射アンテナパターンおよび接地パターンの有無によらず、黒色塗料により塗布されているとよい。ガラスエポキシ基板8の厚さは0.3mmである。
【0058】
外装ケース9は、垂直方向の長さが20mm、水平方向の長さが57mmである。外装ケース9の左側部には、ほぼ直角に曲げられた同軸ケーブル7を配設するためのガイド溝部分91が形成されている。同軸ケーブル7を外に引き出すための開口92が形成されている(図11参照)。両面粘着テープは、ガラスエポキシ基板8の裏面に貼り付けられている。図12に、外装ケース9のA−A断面(図10における)を示す。
【0059】
このように準備されたガラスアンテナシステムは、例えば、セダン型車両のリアガラスの下方部分に、貼り付けられる。同軸ケーブル7の他端部は、例えば携帯電話車載用アダプターSを介して携帯電話に接続される(図13参照)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による移動体通信用ガラスアンテナシステムの一形態(実施例1)の平面図である。
【図2】本発明による移動体通信用ガラスアンテナシステムの別の一形態(実施例2)の平面図である。
【図3】本発明による移動体通信用ガラスアンテナシステムのまた別の一形態(実施例3)の平面図である。
【図4】インピーダンス調整パターンを有しないガラスアンテナシステム(比較例)の平面図である。
【図5】同軸ケーブルの取り出し方法が異なる別の実施形態(実施例4)の平面図である。
【図6】800MHz帯でのガラスアンテナシステムの利得のグラフである。
【図7】1.8GHz帯でのガラスアンテナシステムの利得のグラフである。
【図8】実施例1のガラスアンテナシステムのインピーダンス測定結果を示すグラフである。
【図9】比較例1のガラスアンテナシステムのインピーダンス測定結果を示すグラフである。
【図10】本発明によるガラスアンテナシステムの適用例を示す説明する図である。
【図11】ガラスアンテナシステムの外装ケースを示す図である。
【図12】ガラスアンテナシステムの外装ケースの断面構造を示す図である
。
【図13】本発明のガラスアンテナシステムを車体に取り付けた例の部分切り取り透視斜視図である。
Claims (12)
- 実質的に直線の第1放射アンテナパターンの一端と、実質的に直線の第2放射アンテナパターンの一端とが、前記第1および第2放射アンテナパターンと実質的に直交する結合パターンによって結合されたU字型アンテナパターンを含み、
前記結合パターンの長手方向が地面に対して実質的に平行に配置され、
前記第1放射アンテナパターンの長さが前記第2放射アンテナパターンの長さと相違し、
前記U字型アンテナパターンの下方に矩形の接地パターンが配置され、
前記U字型アンテナパターンに同軸ケーブルの芯線が接続され、前記接地パターンに前記同軸ケーブルの編組線が接続され、
前記接地パターンの側部にインピーダンス調整パターンが設けられている移動体通信用ガラスアンテナシステム。 - 前記インピーダンス調整パターンが、実質的にL字型である請求項1に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記第1放射アンテナパターンの長さが、λ1を第1波長として、ほぼλ1/4〜λ1/6であり、前記第2放射アンテナパターンの長さが、λ2を第2波長として、ほぼλ2/4〜λ2/6である請求項1に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記インピーダンス調整パターンの長さが、ほぼλ1/4〜λ1/6である請求項3に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記接地パターンの水平長さおよび垂直長さが、ともに、ほぼλ2/4〜λ2/6である請求項3に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記インピーダンス調整パターンが、前記接地パターンの側部の下部に設けられている請求項1に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記接地パターンの外周部に沿って配置された同軸ケーブルの芯線を前記結合パターンに接続することにより、前記U字型アンテナパターンへと給電されている請求項1に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記同軸ケーブルが、前記接地パターンと重ならない請求項1に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記放射アンテナパターンの幅が、ほぼ1〜5mmである請求項1に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記第1放射アンテナパターンと前記第2放射アンテナパターンとの間隔が、ほぼ2〜10mmである請求項1に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記U字型アンテナパターンおよび前記接地パターンが単一のガラスエポキシ基板上に設けられている請求項1に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
- 前記接地パターンを覆い、前記同軸ケーブルの一端を収容し、この同軸ケーブルを保持するガイド溝部を有する外装ケースをさらに含む請求項11に記載の移動体通信用ガラスアンテナシステム。
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