JP7491045B2 - 車両用窓ガラス - Google Patents
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Description
本発明にかかる車両用窓ガラスについて説明する。以下の説明では、窓ガラスが車両のボディに取り付けられた状態での実施形態の説明を行う。窓ガラスは、車両ボディに取り付けられた状態では、ボディを構成する金属に設けられた開口部に取り付けられる。この開口部は、金属枠等の枠体(以下、ボディフランジと称す)に囲まれたものである。なお、ボディフランジは枠体全てが金属の場合に限らず、枠体の一部に樹脂が含まれてもよいが、以降、枠体全てが金属(金属枠)であるとして説明する。また、窓ガラスとなるガラス板は、ボディフランジ内に埋め込まれる部分を含む。
図1に示す第1実施形態にかかる車両用窓ガラス100は、アンテナ1を備える。アンテナ1は、給電部20とアンテナエレメントを有する。給電部20は、単極の給電部であり、図示しないアンプ等が接続される端子である。給電部20は、ボディフランジ上辺12の近傍に配置され、アンテナエレメントは、給電部20から横方向及び下方向に延伸するように設けられる。なお、横方向や左右方向とは、車両用窓ガラス100を車両に取り付けたときに水平方向と略平行する方向であり、縦方向や上下方向とは車両用窓ガラス100を車両に取り付けたときに水平面と略直交する方向であり、本明細書では垂直方向ともいう。図1に示す例では、アンテナエレメントとして、給電部20に接続される、第1エレメント30及び第2エレメント40を有する。
1.0×(1/4)×k×λ≦L1≦3.4×(1/4)×k×λ ・・・ (1a)
また、第1エレメント30の距離L1は、(1b)式を満たすと好ましく、(1c)式を満たすとより好ましい。
1.6×(1/4)×λ×k≦L1≦3.3×(1/4)×λ×k ・・・ (1b)
2.4×(1/4)×λ×k≦L1≦3.1×(1/4)×λ×k ・・・ (1c)
このとき、第1エレメント30の距離L1は、一例としては187mm程度である。
0.2×k×λ≦LV1≦0.8×k×λ ・・・ (2a)
また、第1垂直エレメント31の距離L1は、(2b)式を満たすと好ましく、(2c)式を満たすとより好ましい。
0.3×λ×k≦LV1≦0.7×λ×k ・・・ (2b)
0.4×λ×k≦LV1≦0.6×λ×k ・・・ (2c)
このとき、第1垂直エレメント31の距離LV1は、一例としては115mm程度である。
0.5×(1/4)×k×λ≦L2≦3.4×(1/4)×k×λ ・・・ (3a)
また、第2エレメント40の距離L2は、(3b)式を満たすと好ましく、(3c)式を満たすとより好ましい。
0.7×(1/4)×k×λ≦L2≦2.5×(1/4)×k×λ ・・・ (3b)
1.3×(1/4)×k×λ≦L2≦2.0×(1/4)×k×λ ・・・ (3c)
このとき、第2エレメント40の距離L2は、一例としては85mm程度である。
図2は、図1に示したアンテナ1の変形例を説明する図である。図2には、図1に示したアンテナ1の変形例となるアンテナ1a、アンテナ1b及びアンテナ1cの3つの変形例を示した。なお、図2では、ボディフランジ側辺13は省略しているが、アンテナ1a、アンテナ1b及びアンテナ1cの第1垂直エレメント31は、ボディフランジ側辺13と容量結合する。
図3は、第2実施形態にかかる車両用窓ガラス200の概略図である。なお、第2実施形態の説明において第1実施形態で説明した構成要素と同じ構成要素については、第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。図3に示す第2実施形態にかかる車両用窓ガラス200は、アンテナ1に、給電部20と接続する第3エレメント50を追加したアンテナ2を備える。そして、第3エレメント50は、給電部20と接続する第3接続エレメント53、第3接続エレメント53と接続してボディフランジ上辺12から離れる方向で垂直方向に延伸する第3垂直エレメント51、そして、第3垂直エレメント51と接続して水平方向に延伸する第2水平エレメント52を有する。このように、第3垂直エレメント51と第2水平エレメント52とでL字状エレメントを構成する。図3に示す例では、アンテナエレメントとして、給電部20に接続される、第1エレメント30、第2エレメント40及び第3エレメント50を有する。
0.5×(1/4)×k×λ≦L3≦3.4×(1/4)×k×λ ・・・ (4a)
また、第3エレメント50の距離L3は、(4b)式を満たすと好ましく、(4c)式を満たすとより好ましい。
0.7×(1/4)×k×λ≦L3≦2.5×(1/4)×k×λ ・・・ (4b)
1.3×(1/4)×k×λ≦L3≦2.0×(1/4)×k×λ ・・・ (4c)
このとき、第3エレメント50の距離L3は、一例としては112mm程度である。
図4は、図3に示したアンテナ2の変形例を説明する図である。図4には、図3に示したアンテナ2の変形例となるアンテナ2a、アンテナ2bの2つの変形例を示した。
図5は、第3実施形態にかかる車両用窓ガラスの概略図である。図5に示す第3実施形態にかかる車両用窓ガラス300は、アンテナ3を備える。アンテナ3は、第1エレメント30及び第2エレメント40に加え第4水平エレメント60を有する。また、アンテナ3では、第1エレメント30が第1垂直エレメント34及び第3水平エレメント35を有してL字状エレメントを構成する。第2エレメント40は、第2垂直エレメント41及び第1水平エレメント42を有してL字状エレメントを構成する。また、図5において、第3水平エレメント35は、開口部のボディフランジ側辺13から離れる方向に延伸する。図5に示す例では、アンテナエレメントとして、給電部20に接続される、第1エレメント30、第2エレメント40及び第4水平エレメント60を有する。
0.3×(1/4)×k×λ≦L4≦3.4×(1/4)×k×λ ・・・ (5a)
また、第4水平エレメント60の距離L4は、(5b)式を満たすと好ましく、(5c)式を満たすとより好ましい。
0.5×(1/4)×k×λ≦L4≦1.7×(1/4)×k×λ ・・・ (5b)
0.5×(1/4)×k×λ≦L4≦1.0×(1/4)×k×λ ・・・ (5c)
このとき、第4水平エレメント60の距離L4は、一例としては45mm程度である。
図6は、図5に示したアンテナ3の変形例を説明する図である。図6には、図5に示したアンテナ3の変形例となるアンテナ3a、3bの2つの変形例を示した。
実施例1は、車両用窓ガラス100の具体例である。実施例1の車両用窓ガラス100におけるアンテナ1は、第1垂直エレメント31の距離LV1を115mm、第1エレメント30の距離L1を187mm、第1垂直エレメント31とボディフランジ側辺13との距離を6mmとしてこれらを容量結合させた。所定周波数帯(755MHz~765MHz)における空気中の波長λは392mm~397mmであり、ガラス板10の波長短縮率k=0.64であり、このとき、第1エレメント30の距離L1(=187mm)は、2.9×(1/4)×λ×k~3.0×(1/4)×λ×kの関係であった。また、第1垂直エレメント31の距離LV1(=115mm)は、0.5×λ×kの関係であった。
実施例2は、車両用窓ガラス200の具体例である。実施例2の車両用窓ガラス200におけるアンテナ2は、第1垂直エレメント31の距離LV1を100mm、第1エレメント30の距離L1を172mm、第1垂直エレメント31とボディフランジ側辺13との距離を6mmとしてこれらを容量結合させた。このとき、第1エレメント30の距離L1(=172mm)は、2.7×(1/4)×λ×kの関係であった。また、第1垂直エレメント31の距離LV1(=100mm)は、0.4×λ×kの関係であった。
実施例3は、車両用窓ガラス300の具体例である。実施例3の車両用窓ガラス300におけるアンテナ3は、第1垂直エレメント34の距離LV1を80mm、第3水平エレメント35の距離を70mm、第1エレメント30の距離L1を150mm、第1垂直エレメント34とボディフランジ側辺13との距離を100mmとしてこれらを容量結合させなかった。このとき、第1エレメント30の距離L1(=150mm)は、2.4×(1/4)×λ×kの関係であった。また、第1垂直エレメント31の距離LV1(=80mm)は、0.3×λ×kの関係であった。
10 ガラス板
11 ガラスエッジ
12 ボディフランジ上辺
13 ボディフランジ側辺
14 標識領域
20 給電部
30 第1エレメント
31 第1垂直エレメント
32 第3水平エレメント
33 第1接続エレメント
34 第1垂直エレメント
35 第3水平エレメント
36 第1接続エレメント
40 第2エレメント
41 第2垂直エレメント
42 第1水平エレメント
43 第2接続エレメント
50 第3エレメント
51 第3垂直エレメント
52 第2水平エレメント
53 第3接続エレメント
60 第4水平エレメント
100 車両用窓ガラス
200 車両用窓ガラス
300 車両用窓ガラス
Claims (18)
- 車両に取り付けられる車両用窓ガラスであって、
前記車両に取り付けられるガラス板と、
前記ガラス板に設けられるアンテナと、を備え、
前記アンテナは、単極の給電部と、前記給電部と接続するアンテナエレメントと、を有し、
前記アンテナエレメントは、前記ガラス板を前記車両に取り付けたとき、上下方向に延伸する第1垂直エレメントと、
前記第1垂直エレメントに近い側の前記ガラス板が嵌め込まれる開口部の側辺を基準として、前記第1垂直エレメントより離れて配置される第2垂直エレメントと、
前記第2垂直エレメントのうち、前記給電部側とは反対側の端部近傍に接続して前記開口部の側辺から離れる方向に延伸する、第1水平エレメントと、を含み、
前記アンテナエレメントは、
前記開口部の側辺を基準として、前記第2垂直エレメントより離れて配置される第3垂直エレメントと、
前記給電部と前記第3垂直エレメントを電気的に接続する、第3接続エレメントと、
前記第3垂直エレメントのうち、前記給電部側とは反対側の端部近傍に接続して前記第1水平エレメントより前記給電部側に位置して前記開口部の側辺から離れる方向に延伸する、第2水平エレメントと、を含む、
車両用窓ガラス。 - 車両に取り付けられる車両用窓ガラスであって、
前記車両に取り付けられるガラス板と、
前記ガラス板に設けられるアンテナと、を備え、
前記アンテナは、単極の給電部と、前記給電部と接続するアンテナエレメントと、を有し、
前記アンテナエレメントは、前記ガラス板を前記車両に取り付けたとき、上下方向に延伸する第1垂直エレメントと、
前記第1垂直エレメントに近い側の前記ガラス板が嵌め込まれる開口部の側辺を基準として、前記第1垂直エレメントより離れて配置される第2垂直エレメントと、
前記第2垂直エレメントのうち、前記給電部側とは反対側の端部近傍に接続して前記開口部の側辺から離れる方向に延伸する、第1水平エレメントと、を含み、
前記アンテナエレメントは、前記第1垂直エレメントのうち、前記給電部側とは反対側の端部近傍に接続して前記開口部の側辺から離れる方向に延伸する、第3水平エレメントと、を含む、
車両用窓ガラス。 - 前記アンテナエレメントは、前記給電部と前記第1垂直エレメントを接続する、第1接続エレメントを含む、請求項1又は2に記載の車両用窓ガラス。
- 前記アンテナエレメントは、前記給電部と前記第2垂直エレメントを接続する、第2接続エレメントを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
- 前記第2垂直エレメントは、前記給電部と接続する、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
- 前記アンテナが受信する所定周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、とするとき、
前記給電部から前記第1垂直エレメントを含む第1エレメントの開放端までの距離L1は、1.0×(1/4)×k×λ≦L1≦3.4×(1/4)×k×λを満たす、請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。 - 前記アンテナが受信する所定周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、とするとき、
前記第1垂直エレメントの距離LV1は、0.2×k×λ≦LV1≦0.8×k×λを満たす、請求項1から6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。 - 前記アンテナが受信する所定周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、とするとき、
前記給電部から前記第2垂直エレメントおよび前記第1水平エレメントを含む第2エレメントの開放端までの距離L2は、0.5×(1/4)×k×λ≦L2≦3.4×(1/4)×k×λを満たす、請求項1から7のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。 - 前記第1垂直エレメントは、前記開口部の側辺に沿って延伸し、前記開口部の側辺の金属枠と容量結合する、請求項1から8のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
- 前記第3接続エレメントは、水平方向に延伸する、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
- 前記第3垂直エレメントは、少なくとも一部が前記第2垂直エレメントと容量結合する、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
- 前記第2水平エレメントは、少なくとも一部が、前記第1水平エレメントの少なくとも一部と容量結合する、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
- 前記アンテナが受信する所定周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、とするとき、
前記給電部から前記第3垂直エレメントおよび前記第2水平エレメントを含む第3エレメントの開放端までの距離L3は、0.5×(1/4)×k×λ≦L3≦3.4×(1/4)×k×λを満たす、請求項1に記載の車両用窓ガラス。 - 前記アンテナエレメントは、前記給電部と前記第1水平エレメントとの間に位置し、前記第1垂直エレメントと前記第2垂直エレメントとを短絡して水平方向に延伸する第4水平エレメントを有する、請求項2から13のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
- 前記アンテナが受信する所定周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、とするとき、
前記第4水平エレメントの距離L4は、0.3×(1/4)×k×λ≦L4≦3.4×(1/4)×k×λ以下を満たす、請求項14に記載の車両用窓ガラス。 - 前記アンテナは、垂直偏波の電波を受信する、請求項1から15のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
- 前記アンテナは、ITSの電波を受信する、請求項1から16のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
- 前記ガラス板は、車両に取り付けられるフロントガラスである、請求項1から17のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
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