JP2593812B2 - グラビア印刷用ドクター刃 - Google Patents
グラビア印刷用ドクター刃Info
- Publication number
- JP2593812B2 JP2593812B2 JP6308388A JP30838894A JP2593812B2 JP 2593812 B2 JP2593812 B2 JP 2593812B2 JP 6308388 A JP6308388 A JP 6308388A JP 30838894 A JP30838894 A JP 30838894A JP 2593812 B2 JP2593812 B2 JP 2593812B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- doctor blade
- doctor
- blade
- printing
- gravure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Rotary Presses (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、グラビア印刷時にグラ
ビア版上の過剰なインキを掻き落すために用いられるド
クター刃に関するものである。
ビア版上の過剰なインキを掻き落すために用いられるド
クター刃に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】グラビア印刷用ドクター刃は、印刷中に
グラビア版との接触により刃先が減るが、現在使用され
ているドクター刃は刃先の硬度が均一であり、版との接
触面の摩耗度が異なるため、ドクター刃先に摩耗カスが
付き、印刷トラブルの要因となっている。即ち、ドクタ
ー刃はグラビア版と接触し摩耗するものであり、版摩耗
を少なくするために、版硬度９００〜１２００ビッカス
に対し、ドクター刃は４５０〜６５０ビッカスにするの
が一般的であり、このため、ドクター刃は硬度差により
摩耗するが、摩耗による印刷時のトラブルが発生する。
グラビア版との接触により刃先が減るが、現在使用され
ているドクター刃は刃先の硬度が均一であり、版との接
触面の摩耗度が異なるため、ドクター刃先に摩耗カスが
付き、印刷トラブルの要因となっている。即ち、ドクタ
ー刃はグラビア版と接触し摩耗するものであり、版摩耗
を少なくするために、版硬度９００〜１２００ビッカス
に対し、ドクター刃は４５０〜６５０ビッカスにするの
が一般的であり、このため、ドクター刃は硬度差により
摩耗するが、摩耗による印刷時のトラブルが発生する。
【０００３】さらに説明するに、一般にドクターは、厚
さ０．０５〜０．３ｍｍで硬度が４５０〜６５０ビッカ
スの鋼またはステンレス材を用いている。また、ドクタ
ー刃先の一部を他の部分よりも薄く加工した特殊ドクタ
ーを用いる場合もある。
さ０．０５〜０．３ｍｍで硬度が４５０〜６５０ビッカ
スの鋼またはステンレス材を用いている。また、ドクタ
ー刃先の一部を他の部分よりも薄く加工した特殊ドクタ
ーを用いる場合もある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】このようなドクターを
使用して印刷する場合、次のような問題が発生する。即
ち、グラビア版とドクター刃の関係を示す図２におい
て、ドクター刃１がグラビア版２と接する面Ａにおいて
摩耗が均一に行われるのではなく、ドクター刃背面側の
端Ｂには、図示のように、摩耗しきれなかったドクター
のかえりなどが発生するため、印刷でのトラブルを発生
する要因となっている。なお、符号Ｃは表面側の刃先で
ある。
使用して印刷する場合、次のような問題が発生する。即
ち、グラビア版とドクター刃の関係を示す図２におい
て、ドクター刃１がグラビア版２と接する面Ａにおいて
摩耗が均一に行われるのではなく、ドクター刃背面側の
端Ｂには、図示のように、摩耗しきれなかったドクター
のかえりなどが発生するため、印刷でのトラブルを発生
する要因となっている。なお、符号Ｃは表面側の刃先で
ある。
【０００５】本発明は上記のような従来ドクター刃の欠
点を解消するため、従来のドクター刃先背面にドクター
刃よりも脆く細かく崩れる状態で均一に摩耗するセラミ
ック材を積層して、刃先のかえりなどの発生を防止する
ことにより、グラビア印刷の安定性を高めようとするも
のである。
点を解消するため、従来のドクター刃先背面にドクター
刃よりも脆く細かく崩れる状態で均一に摩耗するセラミ
ック材を積層して、刃先のかえりなどの発生を防止する
ことにより、グラビア印刷の安定性を高めようとするも
のである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、ドクター刃の
背面側に、表面側より脆く微細なかけとなり易い素材で
あるセラミック層を積層することにより、刃先でのかえ
り発生を押え、摩耗が均一に行われるようになるグラビ
ア印刷用ドクター刃を得ようとするもので、その構成は
下記のようになっている。グラビア版に対してインキ除
去側となる鋼材層の背面側に、前記鋼材層より脆く摩耗
し易いセラミック層を積層して構成されたグラビア印刷
用ドクター刃。
背面側に、表面側より脆く微細なかけとなり易い素材で
あるセラミック層を積層することにより、刃先でのかえ
り発生を押え、摩耗が均一に行われるようになるグラビ
ア印刷用ドクター刃を得ようとするもので、その構成は
下記のようになっている。グラビア版に対してインキ除
去側となる鋼材層の背面側に、前記鋼材層より脆く摩耗
し易いセラミック層を積層して構成されたグラビア印刷
用ドクター刃。
【０００７】
【作用】本発明によるグラビア印刷用ドクター刃は、そ
の背面側に、ドクター刃を構成する鋼材層よりも脆く微
細なかけとなり摩耗し易い素材であるセラミック層を形
成したので、表面側の摩耗につれて背面側のセラミック
層も脆いため細かく崩れる状態で均一に摩耗し、ドクタ
ー刃先のかえり発生を起こさないので、グラビア印刷の
安定性を高めることができ、ドクターの耐久性において
も向上する。
の背面側に、ドクター刃を構成する鋼材層よりも脆く微
細なかけとなり摩耗し易い素材であるセラミック層を形
成したので、表面側の摩耗につれて背面側のセラミック
層も脆いため細かく崩れる状態で均一に摩耗し、ドクタ
ー刃先のかえり発生を起こさないので、グラビア印刷の
安定性を高めることができ、ドクターの耐久性において
も向上する。
【０００８】
【実施例】図１はドクター刃背面側にセラミック層を積
層した実施例を示す側面図で、鋼またはステンレス製の
ドクター刃の背面側に、ドクターの摩耗が均一になるよ
うにセラミック材を溶射して二層構造にしたものであ
り、セラミック層は図２におけるＢ点の強度補強の効果
を有するものである。 また、Ａ’面の摩耗につれて先端
のＥ’部分は摩耗または微細なカケにより、ドクターの
摩耗とともに減少してゆくものである。この実施例にお
けるドクター刃は、一般に使用されている鋼またはステ
ンレスドクターの背面にアルミナ等を溶射することによ
り、約５〜２０μのセラミック層を設けるものである。
層した実施例を示す側面図で、鋼またはステンレス製の
ドクター刃の背面側に、ドクターの摩耗が均一になるよ
うにセラミック材を溶射して二層構造にしたものであ
り、セラミック層は図２におけるＢ点の強度補強の効果
を有するものである。 また、Ａ’面の摩耗につれて先端
のＥ’部分は摩耗または微細なカケにより、ドクターの
摩耗とともに減少してゆくものである。この実施例にお
けるドクター刃は、一般に使用されている鋼またはステ
ンレスドクターの背面にアルミナ等を溶射することによ
り、約５〜２０μのセラミック層を設けるものである。
【０００９】 具体例を上げれば、図１に示すように、
０．０８ｍｍ厚の鋼材層３よりなるドクター刃の背面に
アルミナを溶射し、セラミック層６を約１０μ設けた
後、ダイアモンド粒子の研磨紙を用いて先端部を仕上げ
た。本ドクターを用いて印刷したところ、ドクター筋、
ヒゲの発生は全く見られなかった。
０．０８ｍｍ厚の鋼材層３よりなるドクター刃の背面に
アルミナを溶射し、セラミック層６を約１０μ設けた
後、ダイアモンド粒子の研磨紙を用いて先端部を仕上げ
た。本ドクターを用いて印刷したところ、ドクター筋、
ヒゲの発生は全く見られなかった。
【００１０】 これは、図１に示すように、本来のドクタ
ーの働きをする鋼材のドクター刃３の上にセラミック層
６を溶射形成したことにより、Ｂ’部はかえりを発生す
ることなくＣ’部分と同一の摩耗をする。これは、セラ
ミック層６があるためにＢ’部分にドクター圧が充分か
かるためである。次に、セラミック層６については脆い
ためＤ’面はＡ’面の摩耗につれて容易に摩耗し、全体
として均一に摩耗する。
ーの働きをする鋼材のドクター刃３の上にセラミック層
６を溶射形成したことにより、Ｂ’部はかえりを発生す
ることなくＣ’部分と同一の摩耗をする。これは、セラ
ミック層６があるためにＢ’部分にドクター圧が充分か
かるためである。次に、セラミック層６については脆い
ためＤ’面はＡ’面の摩耗につれて容易に摩耗し、全体
として均一に摩耗する。
【００１１】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるドク
ター刃は、グラビア版との接触による摩耗が表面側と背
面側とで均一に行われるように、ドクターとしての鋼材
層の背面に鋼材層よりも脆く摩耗し易いセラミック層を
設けた二層構造としてあるため、背面側先端も均一に摩
耗し、先端部のかえりの発生がなく、従って、印刷中に
発生するヒゲ、ドクター筋等の印刷トラブルを防止でき
るので、従来ドクターでは印刷中に必要であったヒゲ、
ドクター筋を除去する操作を行わなくてもよい。
ター刃は、グラビア版との接触による摩耗が表面側と背
面側とで均一に行われるように、ドクターとしての鋼材
層の背面に鋼材層よりも脆く摩耗し易いセラミック層を
設けた二層構造としてあるため、背面側先端も均一に摩
耗し、先端部のかえりの発生がなく、従って、印刷中に
発生するヒゲ、ドクター筋等の印刷トラブルを防止でき
るので、従来ドクターでは印刷中に必要であったヒゲ、
ドクター筋を除去する操作を行わなくてもよい。
【００１２】 なお、図示のグラビア版の回転方向が逆の
場合では、図１に示すドクターは裏返し状態となり、金
属製ドクター刃の先端がグラビア版に最初に接触し、金
属製ドクター刃の背面側にセラミック層が設けられてい
ることになるので、同様に、金属製ドクター刃のかえり
発生がセラミック層により防止できる。
場合では、図１に示すドクターは裏返し状態となり、金
属製ドクター刃の先端がグラビア版に最初に接触し、金
属製ドクター刃の背面側にセラミック層が設けられてい
ることになるので、同様に、金属製ドクター刃のかえり
発生がセラミック層により防止できる。
【図１】 本発明によるドクター刃とグラビア版との関係
を示す側面図である。
を示す側面図である。
【図２】 従来例のドクターとグラビア版との関係を示す
側面図である。
側面図である。
１ ドクター刃 ２ グラビア版 ３ 鋼材層 ６ セラミック層 Ａ ドクター刃がグラビア版と接する面 Ｂ ドクター刃背面側の端 Ｃ 表面側の刃先。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷本 芳久 京都市右京区嵯峨釈迦堂門前中院町７番 地の23 (56)参考文献 実開 昭53−129405（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−12271（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- 【請求項１】 グラビア版に対してインキ除去側となる
鋼材層の背面側に、前記鋼材層より脆く摩耗し易いセラ
ミック層を積層して構成されたグラビア印刷用ドクター
刃。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6308388A JP2593812B2 (ja) | 1994-11-18 | 1994-11-18 | グラビア印刷用ドクター刃 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6308388A JP2593812B2 (ja) | 1994-11-18 | 1994-11-18 | グラビア印刷用ドクター刃 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61071852A Division JPH0753439B2 (ja) | 1986-03-29 | 1986-03-29 | グラビア印刷用ドクタ−刃 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07276601A JPH07276601A (ja) | 1995-10-24 |
| JP2593812B2 true JP2593812B2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=17980468
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6308388A Expired - Lifetime JP2593812B2 (ja) | 1994-11-18 | 1994-11-18 | グラビア印刷用ドクター刃 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2593812B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5895329B1 (ja) * | 2015-08-14 | 2016-03-30 | 下村 恭一 | グラビア印刷用ドクター刃 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE29607057U1 (de) * | 1996-04-18 | 1996-07-11 | Voith Sulzer Papiermasch Gmbh | Rakelklinge |
| JP6626150B2 (ja) * | 2018-04-02 | 2019-12-25 | 成康 町田 | 塗布ロール |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS53129405U (ja) * | 1977-03-11 | 1978-10-14 | ||
| JPS6027504Y2 (ja) * | 1980-06-24 | 1985-08-19 | 凸版印刷株式会社 | ドクタ−ブレ−ド |
-
1994
- 1994-11-18 JP JP6308388A patent/JP2593812B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5895329B1 (ja) * | 2015-08-14 | 2016-03-30 | 下村 恭一 | グラビア印刷用ドクター刃 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07276601A (ja) | 1995-10-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |