JP2003341007A - 印刷用スクレーパ - Google Patents

印刷用スクレーパ

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JP2003341007A JP2002154635A JP2002154635A JP2003341007A JP 2003341007 A JP2003341007 A JP 2003341007A JP 2002154635 A JP2002154635 A JP 2002154635A JP 2002154635 A JP2002154635 A JP 2002154635A JP 2003341007 A JP2003341007 A JP 2003341007A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印刷用掻き取りスクレーパにおいて、長寿命化
を可能とし、かつ高速印刷下でも均一にムラ無く安定し
て掻き取ることを可能とする。 【解決手段】円柱体の外周側面にスパイラル状の溝を備
え、該溝のエッジ部に形成した刃先で印刷時のインク等
を掻き取るようにしたスクレーパであって、少なくとも
上記刃先をセラミックスで形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雑誌や食品袋、建
材・床材の絵柄などの印刷を行う際に版面から印刷イン
クを掻き取ったり、ガムテープアルミ箔等へコーティン
グする際の余分なコート材を掻き取る際に使用するスク
レーパに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、グラビア印刷やパッド印刷等
と通称される曲面印刷等においては、鋼、銅、亜鉛、合
成樹脂等からなる版材の表面に凹状の絵柄を加工してな
る凹版印刷版を用い、その版に印刷インクを流し込んだ
後、掻き取りスクレーパブレードを用いて版面の余分な
インクを掻き取り、絵柄となる凹部のインクを直接又は
間接的に被印刷物に転写するようにしている。
【0003】図4の概略側面図に示すように、スクレー
パブレード11を凹版印刷版の版胴18に接触させつつ
矢印で示す掻き取り方向に移動させ、版胴18の余分な
印刷インク15を掻き取るものである。ここで保持機構
20は工具鋼又は炭素鋼等の金属で作られている。又版
胴18は、金属製のスクレーパブレード11に掻き取ら
れ摩耗しないようにクロムメッキを施している。
【0004】ここで、インキ供給槽16は版胴18にイ
ンキ17を供給する為の受け皿で、インキ17が不足し
ないように一定の液量を蓄えられるように工夫してあ
る。
【0005】圧胴15は、被印刷体19を一定圧力で版
胴18に押し付け、版胴18からインキ17を被印刷体
19へ転写させる役割を果たしている。
【0006】このとき使用するスクレーパブレード11
としては、図3の側面図に示すようなものが知られてい
る。従来の金属製スクレーパブレード11の形状では、
先端部に刃が付いたものと付いていないもの、或いはこ
の表面にセラミックコーティングや硬質クロムメッキ処
理を施したもの等も使用されている。
【0007】即ち、図3(A)に示す、刃の無いスクレ
ーパブレード11の材質は、薄肉の鋼板もしくはステン
レススチールより形成されている。又、図3(B)に示
す刃の付いたスクレーパブレード11は同様の材質から
なり、先端を薄肉のナイフエッジ状とするとともに非常
に鋭く加工された刃先11aを備えており、この薄肉の
刃先11aが大きくたわむことで版面へのなじみの早さ
及び良好な掻き取りを実現している。
【0008】この刃先11aの材質は薄肉の鋼板、この
鋼板にセラミック複合材をコーティングしたもの、硬質
クロムメッキ仕上げを施したもの、更にはその表面層に
ダイヤモンド等のコーティングをしたもの、或いは樹脂
等を用いる。
【0009】一方、スクレーパブレード刃先の初期摩耗
を防止する目的で上記金属製スクレーパブレード11に
厚み1〜20μmの薄いセラミック被膜を形成したもの
も作られている。又、近年、ジルコニア焼結体からなる
スクレーパブレード11も検討されている(特公平3−
21348号公報参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来より用い
られている金属製のスクレーパブレード11やこれに硬
質クロムメッキ処理したスクレーパブレード11は、印
刷の高速化や、全面に彫刻を施した版胴18に使用する
際などにおいて、寿命が極端に短くなっている。1日に
1回スクレーパブレード11を交換することも珍しいこ
とではなく、そのたびに被印刷体19の色調チェック等
に多くの時間を費やすことになっている。
【0011】近年のフレキソ印刷等においては、版胴1
8の表面に酸化クロムを溶射したものなども登場してお
り、版胴18の超寿命化は進んでいるものの、スクレー
パブレード11の寿命がこれに追いついていないのが、
現状である。
【0012】版胴18は、金属製のスクレーパブレード
11に掻き取られ摩耗しないようにクロムメッキを施し
ているが、近年では、印刷の高速化やインキ17の水溶
性化等により、版胴18は高速回転し、スクレーパブレ
ード11の押しつけ力を大きくするためにスクレーパブ
レード11の耐久性が低いために起こると思われる印刷
トラブルも少なくない。
【0013】一方、セラミック被膜を形成したスクレー
パブレード11は、従来スクレーパブレード11より耐
久性が少々優れているものの、母材そのものが従来同様
の鋼板であるため、初期摩耗に若干の効果があるのみ
で、著しい耐久性を備えているものではない。
【0014】また、ジルコニアセラミックからなるスク
レーパブレード11は、一般的に耐摩耗性・摺動性に優
れているが、スクレーパブレード11全体をジルコニア
セラミックで形成したものでは、ブレードのたわみによ
る破損や、先端部の欠けの発生などの問題があった。加
えて、ジルコニアセラミック製スクレーパブレード11
の刃先11aは、一般的に平面研削盤にて長手方向に研
磨されているため、微細なチッピングや欠けが生じ、こ
れによってインキの掻き取りムラを発生させて、印刷媒
体に影響を及ぼすという問題があった。
【0015】本発明は、上述した課題に鑑みなされたも
のであって、ロールの長寿命化に伴い、寿命の長い高速
対応可能な印刷用スクレーパを提供し、印刷トラブルを
防止することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、インク
等を掻き取るための刃先を0.03〜0.2mm厚みに加
工したジルコニア製セラミックスの板状体をねじれ角度
3〜13゜のスパイラル状に加工したシャフトに連接し
た外周側面上の溝に貼り付けたものとした。
【0017】また、上記板状体の刃先がシャフトの外周
側面に形成したスパイラル状の溝より0.1〜0.5mm
突出しているとともに、当該板状体の幅が1.0mm以
上であり、且つ刃先面の表面粗さがRa0.2μm以下
であることとした。
【0018】これにより、インキをきれいに掻き取るこ
とができ、高速化であっても超寿命で良好な掻き取りが
可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。
【0020】図1(A)〜(C)に示すように本発明の
スクレーパ1は、鋼材またはステンレススチール材でで
きたシャフト3に連接した円柱体3aに、ねじれ角度α
゜にスパイラル加工された溝部3bを備え、この溝部3
bに薄板状に加工されたジルコニア製セラミックスの板
状体2をエポキシ系接着剤等を使用して接着剤により固
定し、その刃先2aを側面から突出させたものである。
また、板状体2の刃先2aは高速回転化でもスムーズに
版胴8と摺動出来るように加工されている。
【0021】本発明の印刷用スクレーパ1において、円
柱体3aは鋼材またはステンレススチール材からなり、
その外周側面に備えた溝部3bのねじれ角度αは3〜1
3°の範囲とすることが好ましい。この溝部3bにジル
コニア製セラミックスの板状体2をエポキシ系接着剤等
を使用して接着固定することによって、刃先2aをスパ
イラル状に形成することができ、この刃先2aを回転さ
せながら版胴に当接させることでインク等の掻き取りを
行う。このようにスパイラル状に形成されたセラミック
ス製の刃先でできた印刷用スクレーパは高速印刷時に伴
う版胴8の高速回転時にも対応でき、ムラ無くきれいに
インク等を掻き取る効果が有ると共に、高耐摩耗を有す
る。
【0022】ここで、ねじれ角度αを3〜13゜とした
のは、3゜未満ではスクレーパ1の回転による剥ぎ取り
ムラ発生抑制効果が得られず、13゜を越えると薄肉に
加工したジルコニア製セラミックスの板状体2がスパイ
ラル状に加工された円柱体3aの外周側面に形成した溝
部3bに添ったねじりの反発応力に耐えられず、貼り着
け後直ぐに剥がれたり、セラミックスの板状体2自体が
割れる恐れがあるためである。
【0023】また、上記板状体2の厚みTを0.03〜
0.2mmに薄肉加工し、その刃先2aの表面粗さをR
a0.2μm以下とすることが好ましい。
【0024】ここで、ジルコニア製セラミックスの板状
体2の厚みTを0.03〜0.2mmとしたのは、厚み
を0.03mm未満とすると強度が保たれず、直ぐに欠
けや割れを起こしてしまうからであり、一方で、厚みが
0.2mmを越えると容易にスパイラル状にねじること
ができないから、円柱体3aの外周側面に形成したスパ
イラル状の溝部3bに添って隙間無く貼り合わせること
が困難となるからである。
【0025】ここで、板状体2の刃先2aの形状は、図
1(D)に示すようにさまざまな形状とすることができ
る。図面の左側から順番に、最も簡素である長方形型で
刃先角度βを90°とすることによって、掻き取りの際
の刃欠け防止に優れ、製造を簡単としたものや、刃先角
度をより鋭角にして掻き取り効率を高めたものや、逆に
刃先角度を鈍角にしたものや、刃先を円柱体の外周面と
同じ程度の円弧形状とすることによって最も版胴8に対
する摺動性を高くし、高寿命化したもの等とすることが
できる。
【0026】なお、刃先角度βは80°より小さくなる
と版胴8に食い込み易くなり、結果的に欠けが多くなる
傾向にあるため、80°以上とすることが好ましく、逆
に刃先角度βが大きくなりすぎると掻き取り効果に乏し
くなるため、刃先角度βは80〜110°が好ましい範
囲となる。
【0027】また、上記板状体2の刃先2aが円柱体3
aの外周側面に形成したスパイラル状の溝部3bから突
出長さpは0.1〜0.5mmが好ましく、さらに板状
体2の幅Wは1.0mm以上とすることが好ましい。
【0028】ここで、上記板状体2の刃先2aの突出p
量が0.1mm未満のときは、回転軸に添ったスパイラ
ル状のたわみが得られず、版胴8表面へなじみ難いため
に、インキ掻き取りの際に、部分的にインキ7が溜まっ
たり、漏れたりすることで、掻き取りのムラが発生す
る。
【0029】逆に突出量が0.5mmを越えると、先端
のたわみが大きくなり、版胴8に押しつけた際に、接着
固定している板状体2が外れたり、刃先2a部の微細な
チッピングや欠けから大きく割れてしまい、掻き取りが
できなくなる。
【0030】この突出量pは、溝部3bに固定したジル
コニア製セラミックスの板状体2の突出した刃先2aを
円筒研削盤や万能研削盤にて研磨加工する際に、突出量
pを0.1〜0.5mmに調整して製作することで得ら
れる。
【0031】このスクレーパ1は、先端の突出している
刃先2aが、版胴8への回転させながらの押し圧力によ
ってスクリュー状のたわみが発生し、均一性に富んだ良
好な掻き取りが可能となると同時に、版胴8の表面の微
細なうねりに対しても、これを吸収するだけのたわみの
発生が得られる。このとき、刃先2aが上記範囲で突出
することにより、たわみが発生し、良好な掻き取りが可
能となる。
【0032】また、突出量pが大きいほど版胴8へはな
じみやすいが、一方でスパイラル状に添ってねじらせる
必要があるジルコニア製セラミックスの板状体2の厚み
を0.03〜0.2mmと極めて薄く製作する必要があ
り著しく破損し易くなる。そこで、突出量pを0.1〜
0.5mmの範囲とすることで、板状体2の破損を防止
することができる。
【0033】なお、板状体2の幅Wを1.0mm以上と
したのは、1.0mm未満では掻き取られたインキ7が
スライド排出されず、遠心力や表面張力で円柱体3aの
外周側面に形成したスパイラル状の溝10の刃面付近に
溜まることで、飛散等で版胴8にインクが逆流し、班点
ムラ等の不具合が発生するからである。
【0034】また、刃先2aの表面粗さをRa0.2μ
m以下にすることで高摺動面が得られ、被印刷体9のス
ピードアップ時に伴う、版胴8の高速回転時にも極めて
低い摩擦に抑えられ、高速対応が可能で、なおかつ版胴
8も摩耗させに難くできる優れた摺動状態の確保と刃先
2a及び版胴8の共に高寿命化が実現できる。
【0035】従来の金属製スクレーパブレード11で
は、摩耗が早い分、版胴18へのなじみが早く良好な掻
き取り作用をもたらしているが、ジルコニア製スクレー
パブレードに単純に素材変更することで、超寿命の特性
を備えている反面、版胴18へはなじみ難いという欠点
及び欠け易いという欠点も備えている。ここで言うなじ
みとは、ブレード11先端の微細なチッピングや欠けが
摩耗して、版胴18の全面を良好に掻き取れる事象を意
味する。
【0036】つまり従来は、研磨加工によって発生する
小さなチッピングや欠けの影響を受けていた。
【0037】版胴18とスクレーパブレード11の接触
面は数十〜数百μmの幅を持つ線接触と考えられが、版
胴18の回転方向と従来の平面研削盤による加工スジは
垂直方向にあり、一部分でも微細な欠けやチッピングが
発生しているといつも同じ掻き取りスジが発生してしま
う。
【0038】これに対し、本発明のスクレーパ1では、
インク7等を掻き取るための刃先2aが表面粗さRa
0.2μm以下に仕上げ加工を備えたジルコニア製セラ
ミックスの板状体2を円柱体3aの外周側面にねじれ角
度αが3〜13゜となるようにスパイラル状に備えるこ
とによって、刃先2aの表面に微細な欠けやチッピング
が介在してもスクレーパ1自体がスパイラル状に回転ス
ライドし、インク7等を掻き取るために、同じ場所に掻
き取りムラを発生することを無くすことができる。
【0039】ここで、表面粗さRa0.2μm以下が必
要な部分は図1(E)に示す刃先2aのδの範囲であ
る。この範囲が直接的に版胴8に摺動する部分となり、
また、間接的にインキ等が掻き取られた後、吐き出され
る部分となる。
【0040】ここで、刃先2aの表面粗さをRa0.2
μm以下としたのは、Ra0.2μmを越えると、版胴
との接触面で、抵抗が大きくなり欠けやチッピングの発
生を促すことになったり、高速印刷対応時には摺動面の
摩擦熱の発生により、刃先2aを構成するジルコニア製
セラミックス素材が相変態を引き起こし、強度劣化の
末、割れてしまうからである。
【0041】次に上記スクレーパ1を使用するときは、
図2の概略側面図に示すように、スクレーパ1のシャフ
ト3を矢印の方向に回転させながら、スクレーパ1の先
端を凹版印刷版の版胴8に接触させつつ矢印の方向に回
転させ、版胴8表面にスクレーパ1の先端が回転移動に
てスライド面圧をかけ版胴8の余分な印刷インク7を掻
き取る。
【0042】なお、本発明のスクレーパ1を実際に回転
させる好ましい回転数はr.p.m(1分間での回転
数)で15〜80が良い。回転数が遅くなると版胴8の
インキ等の残りが厚くなりインキの無駄が多くなる傾向
にあり、一方で回転数が早過ぎても掻き取り時にインキ
等の凝集箇所を効率的に除去することができず、結果的
に斑点やムラの発生がでてくる傾向にあることから、上
記回転数r.p.mで15〜80が好ましい。
【0043】また、掻き取り効率にも関係する図1
(B)に示す溝部3b間のピッチθの好ましい範囲は4
5°以下である。これは言い換えるとスクレーパ1の溝
部3bの本数でも表され、45°は8本分に当たり、好
ましくは溝部3bを8本以上有することが好ましく、特
に製造コスト的には12本までが良い。8本を下回る溝
部3bでは、回転数を早過ぎる傾向と同じインキ等の凝
集箇所を効率的に除去することができず、結果的に斑点
やムラの発生がでてくる悪影響が表れてくる。
【0044】ここで、インキ供給層6は版胴8にインキ
7を供給する為の受け皿で、インキ7が不足しないよう
に一定の液量を蓄えらるように工夫してある。圧胴5
は、被印刷体9を一定圧力で版胴8に押し付け、版胴8
からインキ7を被印刷体9へ転写させる役割を果たして
いる。
【0045】次に、板状体2及びその刃先2aの加工方
法を簡単に説明する。板状体2は厚みが0.03〜0.
2mmで幅が1.0mm以上で長さも350mm〜10
00mm程度で、極めて細長い形状が必要なため、押し
出し成形方法及びテープ成型方法で生成形したジルコニ
ア製セラミックを大気雰囲気のバッチ式の焼成炉にて1
400℃で1時間吊り焼き焼成したものを平面研削盤に
て研削加工して得られる。研削加工は長さ方向に番定#
200のダイヤモンドツールにて研削加工し、厚み0.
03〜0.2mmになるように仕上げ、刃先2aの面の
幅加工は長さ方向に番定#800以上のダイヤモンドツ
ールで研削加工することでRa0.2μm以下の面粗さ
及びサイズを形成することができる。なお、余分な長さ
の加工はスライシング加工にて揃えることができる。
【0046】
【実施例】(実験例1)表1は、本発明の金属製シャフ
トに連接した円柱体の外周側面に形成したスパイラル状
の溝加工を施したものに板状体のジルコニア製セラミッ
クスを貼り付けた構造の数点を条件と比較例として従来
構造のジルコニア製セラミック及び本発明構造体にSK
D素材の板状体を貼り付けたものとでの掻き取り性能と
寿命評価についてまとめたものである。
【0047】何れの刃先も摺動条件を統一するために、
その表面粗さをRa0.01〜0.03μmの範囲内に合
わせて加工を施した。
【0048】
【表1】
【0049】この結果より、本発明の範囲外のNo1は
セラミックの厚みTが0.02mmで薄く欠けや割れが
発生し、結果としてスジが発生した。No3およびNo
8はねじれ角度が18゜と15゜で角度がきつく、貼り
着け時の不可でやはり欠けや割れが発生し、結果として
スジが発生した。No6およびNo9はねじれ角度が2
゜と0゜で角度が不十分であり、高速回転に掻き取り効
率が追いつかず、結果的にムラが発生した。No13及
びNo14はセラミックの厚みTが0.23mmと0.
30mmで厚すぎる為に金属のスパイラル状の貴台に添
って一様に貼り着けることが困難となり、隙間やクラッ
クが発生し、結果としてスジが発生した。また、No1
5とNo16は厚みT=0.15mmのSKDの金属ブ
レードを用いたが、何れも寿命が短く頻繁に取り替えが
必要となることがわかり、No15はねじれ角度も0゜
であることから、ムラの発生もあった。よって本発明外
の範囲のものは掻き取り状態が悪く高速印刷時に適応で
きないことがわかる。
【0050】(実験例2)表2については、本発明の金
属製シャフトに連接する円柱体の外周側面に形成したス
パイラル状の溝加工を施したものに板状体のジルコニア
製セラミックスを貼り付けた構造において、貼り付ける
ジルコニア製セラミックスの厚みが0.10mmで、ね
じれ角度が10゜に統一された条件下で、それぞれの上
記板状体の刃先が円柱体の外周側面に形成したスパイラ
ル状の溝の最外周面より突出する量と、当該板状体の
幅、および刃面の表面粗さをそれぞれ条件を組み合わせ
比較したもので、掻き取り性能と寿命評価についてまと
めたものである。
【0051】
【表2】
【0052】この結果より、本発明の範囲外のNo1は
円柱体の外周側面に形成したスパイラル状の溝の最外周
面からの突出量が0で全くなく、インクを掻き取る際の
僅かなたわみが全く得られず、またセラミックス板状体
とスパイラル状の溝の最外周面との間に僅かな隙間がで
き、結果的にインクの逆流が発生した。No4およびN
o8はセラミック板状体の幅が0.8と0.7で浅いた
めに、板状体底面に溜まったインクが高速回転時の遠心
力などで逆流することにより、結果的にムラが発生し
た。No7はセラミックス板状体の刃部の表面粗さRa
が0.25μmで粗いため掻き取り時の摺動抵抗が大き
くなり、欠けや割れが発生すること、または摺動熱によ
る高温化により熱劣化(相変態)が発生し、クラックが
発生し、結果的にスジが発生した。
【0053】No12およびNo13は円柱体の外周側
面に形成したスパイラル状の溝の最外周面からの突出量
が0.6と0.8で多過ぎるため、No12で接着外れ
によるムラの発生およびNo13ではたわみに耐えきれ
ない為に欠けや割れが発生し、結果的にスジが発生し
た。よって本発明外の範囲のものは掻き取り状態が悪く
高速印刷時に適応できないことがわかる。
【0054】
【発明の効果】以上記述したように、本発明によれば、
円柱体の外周側面にスパイラル状の溝を備え、該溝のエ
ッジ部に形成した刃先で印刷時のインク等を掻き取るよ
うにしたスクレーパであって、少なくとも上記刃先をセ
ラミックスで形成したことによって、長寿命化が可能と
なり、かつ、高速印刷下でも均一にムラ無く安定して掻
き取ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷用掻き取りスクレーパを示してお
り、(A)は概略側面図、(B)は概略断面図、(C)
は概略拡大部分断面図、(D)は板状体のさまざまな形
態を示す側面図、(E)は刃先の拡大図である。
【図2】本発明の印刷用スクレーパを用いて版面のイン
クを掻き取る状態を示す概略側面図である。
【図3】(A)(B)は従来の印刷用掻き取りブレード
を示す側面図である。
【図4】従来の印刷用掻き取りスクレーパを用いた版面
の印刷インクを掻き取る状態を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1、11:スクレーパ 2、2a:板状体/その刃先 3、3a:シャフト/これに連接する円柱体 a、b、c、d:板状体2の刃先2aの形状 T:板状体2の厚み W:板状体2の幅 P:突出量 α:溝のねじれ角 β:掻き取り部の刃先2aの角度 δ:面粗さRa0.2μm以下の範囲 θ:溝(板状体)間のピッチ角度 5、15:圧胴 6、16:インキ供給槽 7、17:インキ 8、18:版胴 9、19:被印刷体 10:シャフトの外周側面に形成したスパイラル状の溝 11a:刃先 20:保持機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円柱体の外周側面にスパイラル状の溝を備
    え、該溝のエッジ部に形成した刃先で印刷時のインク等
    を掻き取るようにしたスクレーパであって、少なくとも
    上記刃先をセラミックスで形成したことを特徴とする印
    刷用スクレーパ。
  2. 【請求項2】厚さ0.03〜0.2mmのジルコニアセ
    ラミックス製板状体を上記溝に備えて刃先を形成したこ
    とを特徴とする請求項1記載の印刷用スクレーパ。
  3. 【請求項3】上記板状体の幅が1.0mm以上であり、
    その刃先が円柱体の外周側面から0.1〜0.5mm突
    出するとともに、刃先の表面粗さがRa0.2μm以下
    であることを特徴とする請求項2記載の印刷用スクレー
    パ。
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