JP2593295B2 - 組換え体表面タンパク質を持つウイルス - Google Patents

組換え体表面タンパク質を持つウイルス

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 一般的には、本発明は特有の生体機能を持つタンパク
質セグメントを人間を含む動物に導入する事に関連す
る。特に、本発明は通常大きなタンパク分子に観察され
るある種の機能を持つ小さなペプチドセグメントを生体
に導入するためのウイルスキヤリアの使用に関連する。
背景技術 抗原機能、ホルモン機能、酵素機能および細胞調節機
能などの多くの生体機能はタンパク質によりなされる。
タンパク質は特定の配列をしたアミノ酸の長い鎖からな
る。上記に記載した機能は典型的には短い配列のアミノ
酸からなるかなり限定されたタンパク質のセグメントの
寄与による。残りのタンパク分子はしばしば、機能性セ
グメントまたは複数のセグメント類のキヤリアとして働
く。
キヤリアセグメントはタンパク質の機能性セグメント
を防御し、また機能性セグメントを基質の方向に差し出
し活性を促進させる。更に、タンパク質の機能性セグメ
ントのある種の性質は、機能性セグメントを含むアミノ
酸の短い配列が、より長いタンパク鎖と連結している時
にのみ効果を現す事ができる。例えば、特定の短いアミ
ノ酸配列に対する免疫応答は一般的には短い配列が伸長
した分子と連結している事が必要である。原則として、
タンパク質のキヤリアセグメントは機能性タンパクセグ
メントの性質を変えることなく種々の他のキヤリアセグ
メントに置き換えうる。そのような置換は、後で明らか
になるが、有用なワクチンの生産のような機能性タンパ
ク質セグメントの商業上または医学上の利用においてあ
る種の明りような利点を生じる。
特に、有用な機能を持つ小さなアミノ酸配列のための
キヤリアとして利用するのにウイルスタンパク質が特に
適しているのがわかるだろう。一つの特別に有用なタン
パク質の機能(典型的にはタンパク質の限定された配列
に帰因する)は、免疫応答を誘導する能力である。外来
性タンパク質(即ち、宿主動物に、自然には存在しな
い)を注射、吸入、摂取または他の方法で生きている動
物へ入れると免疫応答を引き出す。動物での免疫応答
は、抗体の産生などの多くの異つた協奏曲な過程からな
り、外来性タンパク質を攻撃し、それにより外来性タン
パク質のキヤリアによる感染から動物を防護する。重要
な点は、免疫応答の更なる特徴が生物的記憶をなす事で
あり、それにより同一の外来性タンパク質に二度目にさ
らされた場合より速くより強い免疫応答がおこる。これ
が現代医学の重要な一部分であるワクチン接種の原理で
ある。
たとえキヤリアセグメントが自然の場合と同じタンパ
ク質でなくても、タンパク質の小さなセグメントが大き
なキヤリアセグメントに結合している場合、効果的な免
疫応答が誘導される事が観察されている。
一つのタンパク質からの機能性セグメントを自然には
存在しないキヤリアセグメントに結合したようなタンパ
ク質のワクチン接種により、ハイブリツドタンパク質の
更なる注入に対する防護だけでなく、その機能性セグメ
ントが得られた本来のタンパク質に対しての防護ともな
る。
典型的には、免疫応答を誘導するタンパク質セグメン
トを含み、疾病発現に関しては実質的に病原性を減じた
ウイルスを持つ因子を実験室で製造する事によりワクチ
ンを生産する。これらの因子とはただ軽い疾病を起こす
微生物の株かまたは化学的に不活性化した微生物であ
る。これらのワクチンを動物に注入し、注入された動物
中で免疫応答を誘導する;しかしながら、これらのワク
チンには問題がある。多くの感染因子は管理条件下成長
が困難または不可能であり、成長後不活性化するものは
不活性化の過程で部分的に逃れる可能性があり、それは
ワクチン接種する動物に大きな危険を与える。病原性を
弱くした感染微生物株では、より危険な型へ自然突然変
異する危険性は生来のものであり、同様にワクチン接種
した動物をもしかすると危険にさらす事になる。さら
に、このようなワクチンの生産に含まれるすべての技術
は時間を浪費し経費が高い。
従つて、感染因子を感染因子それ自身のキヤリアのか
わりに自然には存在しないキヤリアに結合させる事によ
り得る免疫原(免疫−応答−産生)タンパク質セグメン
トをワクチンとして使用すると便利である。本発明の一
つの点に従うと、ウイルスタンパク質は特にキヤリアと
して有用であり、免疫原タンパク質セグメントがウイル
スの生存または繁殖に影響せずに、またワクチン接種し
た動物の免疫系に露出されるようにセグメントをウイル
スが運搬するように、ウイルスタンパク質の中へ免疫原
タンパク質セグメントは挿入される。数種のウイルスが
免疫原タンパク質セグメントを運搬するのに使用でき、
各々独特な利点がある。それらはDNA−含有バクテリオ
フアージ、非病原性DNA−含有動物ウイルスおよび非病
原性エンベロープRNA−含有インフルエンザウイルスで
ある。
ラムダフアージのようなDNA−含有バクテリオフアー
ジはウイルスであり細菌に感染する。これらのウイルス
は細菌中で増殖し大量になり、すくない経費で生産さ
れ、動物または人間に対し病原性がなく、摂取、吸入ま
たは注射により導入できる。DNA−含有アデノウイルス
およびエンベロープRNA−含有インフルエンザウイルス
のような非病原性動物ウイルスは、人間または動物の細
胞中で複製し、不顕性または取るに足りない感染とな
る。これらは注射、摂取または吸入により安全に導入さ
れる。
これらのウイルスの表面に露出しているタンパク質は
外来性免疫原性タンパク質セグメントとして良好であ
る。非エンベロープウイルスの場合表面タンパク質はタ
ンパク殻タンパク質であり、エンベロープウイルスの場
合膜透過タンパク質である。
免疫原タンパク質セグメントが表面ウイルスタンパク
質に露出した様式で取り込まれた時、ウイルス全体が広
がつたキヤリアとして働く。取り込まれた外来性タンパ
ク質セグメントが特定の免疫応答を誘導する潜在力を持
つていても、ウイルスキヤリアは複製の能力を保持して
いる。ウイルスキヤリアはまた、タンパク質の安定に寄
与するその生物的機能も保持する。
他の型のウイルスもまた本発明によるキヤリアとして
有効に使用される。さらに、免疫応答を刺激する能力と
別の機能を持つ短いタンパク質セグメントも本発明の方
法によりウイルス表面タンパク質セグメントとして取り
込まれる。
特定の機能のタンパク質セグメントをタンパク質キヤ
リアに接合するのは、遺伝子コードの理解、分子生物学
的手法、および組換えDNA遺伝学の技術の最新の発達を
利用する事により達成される。細胞タンパク質のアミノ
酸配列は、多くのウイルスタンパク質同様に、遺伝コー
ドにより配列したデオキシリボ核酸(DNA)のセグメン
トである遺伝子により決定される。特定のアミノ酸の配
列はDNA中のコドン(核酸サブユニツトの三つの組)の
配列に従つて合成される。外来性DNA配列の宿主生体のD
NAへの挿入は(ある適当な条件下)挿入した外来性DNA
配列により特定されるアミノ酸配列の発現に導く。
組換えDNA技術によりそのような操作を都合よく実施
できる。特定のタンパク質またはタンパク質セグメント
をコードしているDNA配列は現在簡単に単離され、生化
学的使用には十分な量精製される。これらの配列はその
後制限エンドヌクレアーゼとして知られている酵素を用
い、特定の場所で切断し、DNAリガーゼを用い精製した
他のフラグメントを一緒に結合する。これらの再結合し
た分子をその後バクテリアまたはより高度な細胞のよう
な生きている生物に入れる。
特定の機能を持つタンパク質セグメントを表面ウイル
スタンパク質に取り込ませ、商業上および医学上の過程
の為に有用な試薬を提供するように発達してきた組換え
技術を利用するのが望ましい。
本発明の目的は有用なタンパク質セグメントをウイル
スキヤリアに結合させる方法を提供する事である。
本発明の他の目的は、動物に免疫応答を誘導するため
免疫原性タンパク質セグメントのウイルスキヤリアを提
供する事である。特に、新しい安全なワクチンを生産す
るのが目的である。更なる目的は、人間を含む哺乳類の
改良されたワクチン接種を提供する事である。
発明の概略 外来性タンパク質セグメントを露出したセグメントと
して表面ウイルスタンパク質に取り込ませ、しかもウイ
ルスの再生生存能力には影響を与えない。組換え体また
は外来性タンパク質セグメントを持つウイルスは人間の
ような動物に外来性タンパク質セグメントの機能(例え
ば免疫応答誘導)を導入するのに有用である。外来性タ
ンパク質セグメントのためにコードしたヌクレオチド塩
基配列を持つDNAフラグメントをウイルスゲノム中へ挿
入する事により外来性タンパク質を組み込ませるが、そ
れにおいて挿入されたDNAフラグメントはそれ自身表面
ウイルスタンパク質の露出したセグメントを発現する。
外来性DNAフラグメントを組み込むために、ウイルス
ゲノム(またはそれらの一部)をクローニングベクター
に挿入し、それは順番に宿主微生物へ導入し、組換え体
クローニングベクターの多くのコピーを生産する。外来
性DNAフラグメントを単離し、組換え体クローニングベ
クターの中のウイルスDNAゲノム部分内の適当な位置に
挿入する。クローニングベクターから外来性DNAセグメ
ント含有ウイルスDNAゲノム部分を単離し、完全なウイ
ルスゲノムを再構成する。外来性DNAフラグメントを含
むウイルスゲノムを完全なウイルスとしてパツケージす
る;細胞を感染させた後、子孫を作り、それには外来性
タンパク質セグメントがその表面タンパク質の一つとし
て発現されている。
好しい態様の説明 本発明によると、機能性タンパク質セグメントはウイ
ルスタンパク質キヤリアに取り込まれる。
ここで使用する“ウイルス”という用語は動物−感染
ウイルス同様バクテリアウイルスまたはフアージを含む
バクテリア−感染ウイルスを含む。ここで使用する“組
換え体タンパク質”という用語は、外来性ヌクレオチド
塩基配列を含む遺伝子の表現型であるタンパク質を示
し、組換え体タンパク質はウイルスのタンパク質に対し
て異種または自然にはないアミノ酸配列を含む。
一般的に、タンパク質セグメント導入の方法は、7つ
の別個の段階に分解されるが、与えた順番に厳密に実行
する必要はない。
第一の段階は、機能性外来性タンパク質セグメントの
キヤリアとして使用するのに適当なタンパク質を持つウ
イルスの選択である。特定のウイルスの選択は幾分、使
用するタンパク質に依存する。例えばもし、畜牛を免疫
するワクチンを望む場合、適当なウイルスは畜牛中で重
大な病的作用を示す事なく複製できるものである。さら
に、強力な第一次の免疫反応の発達を確実にする為問題
にする畜牛が以前に暴露された事がほとんどまたは全く
ないウイルス株の使用が適当である。ウイルス選択の他
の考慮は以下に記す実施例および一般的にバクテリアお
よび動物ウイルスについて知られている事実から明らか
になる。
一度ウイルスが選択されたら、キヤリアタンパク質の
選択はそのウイルスの分子生物学で知られている試験に
基づく。ウイルスの生存および複製に非必須であるか、
または生存および複製に非必須である領域(ここに機能
性タンパク質セグメントを取り込ませる)を含むウイル
スの外部表面上に適したキヤリアタンパク質はある。そ
のような適した非必須ウイルスタンパク質は、バクテリ
オフアージのDおよびE遺伝子生産物、オルトミクスウ
イルスのニユーロミダーゼタンパク質;およびアデノウ
イルスのヘキソンおよびタンパク質IXである。
方法の第2の段階は選択したウイルスのDNAゲノムま
たは選択したウイルスキヤリアタンパク質のためにコー
ドされた遺伝子を含むDNAゲノムの一部を、プラスミド
ペクターのようなクローニングベクターの中へ挿入す
る。プラスミドベクターはバクテリア中ウイルスのDNA
を繁殖させ、以後の操作のための多数のこのDNAのコピ
ーが生産される。
ウイルスゲノム部分は通常の技術によりプラスミドの
中へ挿入される。簡単に記せば、特定のDNA配列が環状
であるプラスミドを制限エンドヌクレアーゼにより既知
の所で一つまたはそれ以上に切断する。同じ酵素を使用
し、興味ある遺伝子をその間に含むように選択された特
定の部位でウイルスゲノムを切断し、切断する部位は使
用する特定の制限酵素により決定される。よく知られて
いるように、同じ制限酵素で2つの異つたDNA切片を切
断すると、塩基対水素結合で互にくつつき、また酵素T4
−DNAリガーゼにより共有結合で結合されるフラグメン
ト末端を得る。もし、部位の切断に異つた制限酵素の使
用を必要とする場合、リンカーと呼ばれている短いDNA
セグメントを加えた後、酵素SIまたはDNAPol IのKlenow
フラグメントで処理すると、末端が適合するようにな
る。
一度適合するウイルスゲノム部分がプラスミドに結合
したら、プラスミド遺伝子の一つは典型的には分解す
る。一般的には分解された遺伝子は薬剤耐性のコードを
持つ。プラスミドは通常異つた薬剤に対する耐性を表わ
すタンパク質をコードした数種のそのような遺伝子を運
んでいる。この事は、うまくいつた組換えプラスミドの
スクリーニングに簡単な方法を提供する。プラスミドを
バクテリア中に入れまたは“トランスホームさせ”、そ
の後バクテリアのコロニーを種々の薬剤耐性でスクリー
ンする。細胞コロニーの溶解により組換え体プラスミド
の多くのコピーを得る。
第3の段階はウイルスタンパク質の外来性タンパク質
セグメントとして取り込まれた機能性のアミノ酸配列と
してコードされたヌクレオチド塩基配列を持つDNAフラ
グメントを単離する事である。そのようなDNAフラグメ
ントはクローン化したベクターのDNAまたは他の方法で
純粋な型で製造されて得られる。すべての機能性タンパ
ク質のための遺伝子コードは制限酵素で完全に切断する
事により単離される。一般的にはアガロースまたはアク
リルアミドゲルを通す電気泳動、しかしカラムや密度勾
配法のような他の方法も用いる標準的な技術により種々
のDNAフラグメントを分離する事により目的のDNAフラグ
メントを単離する。
ある種の条件下では、問題にしているタンパク質の機
能性セグメントが前もつてわからない場合がある。その
ような場合には、制限酵素により多くの遺伝子のフラグ
メントを発生させる。フラグメントの混合物を精製した
DNAフラグメント(他の方法により単離される)のかわ
りに使用し、組換え体ウイルスの機能性スクリーニング
を以下に記載するように実施すると、正しいDNAフラグ
メントを持つ組換え体ウイルスを方法の最後の段階で得
る。
機能性タンパク質セグメントのためにコード化された
DNAフラグメントはさらにそれらを種々の長さの適当な
リンカーと結合させる事によつても製造される。選択す
るリンカーの型は第4の段階でウイルス遺伝子を切断す
るのに用いる酵素に適合させる。少くともDNAフラグメ
ントのいくつかを適当な読み取り枠(アミノ酸を特定す
る3つのヌクレオチドコードンをウイルスDNAのコドン
と同調してウイルスタンパク質に取り込ませるために)
に配置するために種々の長さのリンカーを使用し、例え
ば外来性タンパク質がその機能を果たせるように露出す
るのを確保するために(少くともいくつかの組換え体タ
ンパク質において)、組換え体タンパク質のある程度の
融通性をもたせるようにもする。フラグメントは最初S1
またはDNA Pol Iのklenowフラグメントのような酵素で
処理し続いてT4DNAリガーゼで結合させる事によりリン
カーと結合する。過剰のリンカーは典型的にはカラムで
除去する。
第4の段階は、ウイルスゲノム部分を切断し、機能性
タンパク質セグメントをコードした異種DNAフラグメン
トの挿入のために製造し、その後生産方法により2つを
互にくつつける。もし、ウイルスタンパク質の非必須な
部分が既知であれば、DNAのその領域を切断する酵素を
使用する;その他の場合はウイルス遺伝子の異なる部位
を切断する種々の酵素を利用する。もし、酵素がウイル
ス遺伝子を一箇所以上で切断したら、部分分解が起こる
ので、次に、選択した領域に単一の切断点を持つDNA分
子をゲルを通した電気泳動により単離する。一度プラス
ミド−結合ウイルスDNAを切断し、第3段階で先に製造
した異種DNAフラグメントとT4DNAリガーゼで結合し、本
来のプラスミドの残りの部分を含むプラスミドを製造す
る(少くともウイルスゲノムの一部分および異種DNAフ
ラグメントがウイルスゲノム部分の中である)。この改
良プラスミドを細胞にトランスホーメーシヨンする事に
より導入し(典型的には段階2でのトランスホームした
ものと同じ培養)、改良プラスミドの多数のコピーを生
産する。培養物の溶菌によりプラスミドの多数のコピー
を得る。
方法の第5の段階は、ウイルスゲノムと挿入した目的
の外来性DNAフラグメントの再構成である。取り込んだ
外来性DNAフラグメントを持つウイルスDNAゲノム部分を
同じ制限酵素または段階2でプラスミド中に挿入するた
めのウイルスDNAフラグメントを製造するのに使用した
酵素で分解し、プラスミドから遊離させる。もし(完全
ウイルスゲノムではなく)ウイルズゲノムの一部分だけ
が挿入されたなら)、ウイルスは他のフラグメントと一
連のよく知られた段階による結合により再構成され、各
々には酵素T4DNAリガーゼを使用し、続いて実際に結合
したフラグメントを精製する。
第6の段階では、ウイルスゲノムをパッケージし完全
なタンパク質の殻の無傷の感染ウイルスを製造する。パ
ツケージング過程は用いるウイルスに依存する。ラムダ
フアージのようなバクテリオフアージDNAは、精製した
フアージ抽出物を用いるよく知られた反応により、イン
ビトロでウイルスにパツケージする。動物ウイルスは
細胞内へ入れ、典型的にはDNA−リン酸カルシウム共沈
トランスフエクシヨンとして知られている技術である。
DNA、塩化カルシウムおよびリン酸緩衝液の混合により
生じる沈殿は動物細胞に取り込まれる。一度細胞内には
いると、ウイルスDNAは特定のRNAsを生産し、RNA′sは
タンパク質の合成を方向づけそれにより最終的に無傷の
ウイルスが形成される。
もしイン ビトロでフアージ抽出物からパツケージさ
れたら、パツケージされたウイルスを宿主細胞培養ヘト
ランスホームし、その中でパツケージされたウイルス株
が繁殖する。もしトランスフエクシヨンによりパツケー
ジされたり、ウイルスはトランスフエクトされた培養液
中で繁殖する。培養液中での増殖により組換え体ウイル
スの実質的なコピーを得る。
パツケージングおよび組換え体ウイルスにおいては再
構成されたウイルスゲノムの選択を行うので生じるウイ
ルスは増殖可能である。完全なウイルスのタンパク質殻
を生成し、完全なウイルスとして増殖可能であるウイル
スゲノムは本過程の組換え体DNA生成物の一部分のみを
発現しうる事が認められる。必要なゲノムセグメントを
失つたかまたは、必要なゲノムセグメントを持つていて
も不適当な解読わく中にあると組換え体ゲノムはもしパ
ツケージされていてもタンパク質殻を形成せずまた増殖
もしない。パツケージングおよび正確に組換えたウイル
スゲノムを増殖させた後、不正確に組換えたゲノムは失
われるかまたは組換え体ウイルスの重要でない部分を発
現する。パツケージされ増殖可能なウイルスはプラーク
検定のような標準的な方法で識別され、プラーク検定が
陽性であればゲノム組換えが成功している事を示す。成
功して組換えゲノムのいくつかは異種DNAフラグメント
を含んでおり、そのいくつかは異種タンパク質セグメン
トの機能を発現する。
本発明の最後の段階は、段階6のウイルスの個々のプ
ラーク(各々独立した組換えを表す)の機能性取り込み
タンパク質セグメントのためのスクリーニングである。
特定のスクリーニング過程は組換え体ウイルスの目的の
機能の型に依存している。標準的な検定は多くのホルモ
ンおよび酵素機能がありそれが望ましい。免疫応答の誘
導能力を検定する場合は、プラークは本来のタンパク質
に対して高めた抗血清でスクリーンする。抗血清に感受
性のある二つのプラークからウイルスを得て精製し、そ
のウイルスを宿主動物(例えば、ウサギ)に注射する。
動物により注射したウイルスに対し生産される抗体は最
後に、本来のタンパク質と交差反応をする能力があるか
試験する。ウイルスによる本来のタンパク質に対する抗
体産生の誘導は、ウイルスが本来のタンパク質の少くと
も免疫応答−誘導セグメントを、宿主動物の免疫系にセ
グメントが露出するような方法で取り込んでいる事の結
論的な証拠である。
露出した組換え体タンパク質セグメントを取り込んだ
ウイルスが免疫応答を誘導する事がわかつたので、実質
的に非病原性であり、免疫−応答−誘導タンパク質セグ
メントを自然に運搬する感染因子を効果的に中和するよ
うなワクチンとして有用である。外来性タンパク質を取
り込んだウイルスはそれ自身非病原性であるので、組換
え体タンパク質セグメントを持つウイルスも同様に非病
原性であるという事は一般的には真実であるが、しかし
それは各々の場合について確めなければならない。組換
え体タンパク質セグメントを持つウイルスが感染因子を
中和するような免疫応答を誘導するかどうかもまた各々
の場合決定しなければならず、感染因子に対し免疫を誘
導するこれらのウイルス(ワクチン)の効果的な量を決
定しなければならない。
組換え体タンパク質セグメントを持つウイルスはワク
チンとしての有効性を示し、適当な細胞培養中で増殖し
ウイルスはそのような培養液を溶解したものから回収さ
れる。ワクチンの投与の方法はワクチン接種する感染因
子により変化するがこの分野ではよく知られている事で
ある;本発明により生産されるワクチンは医薬として適
当な希釈剤とともに注射、口、鼻、眼、耳または他の体
の穴からの摂取または吸入により投与する。意図された
導入の方法に適した適当なキヤリアとウイルスを混ぜ合
わせる。例えば、組換え体タンパク質セグメントを持つ
ウイルスをエアロゾルと混ぜ合わせ、空気を通して吸入
により動物に投与する。この分野でよく知られているよ
うに効果的量のウイルスを投与する。一般的に、感染因
子に対し免疫応答を誘導するような表面タンパク質セグ
メントを含むウイルスは動物体重キログラム当り約109
−1010粒子の量で投与する。
組換え体タンパク質セグメントを持つウイルスの有用
性は免疫応答の誘導に限定されるものではないが、この
ようなウイルスの即時で実際的な使用法は人工ワクチン
である。例えば、ウイルスに酵素またはホルモン機能を
持つタンパク質セグメントを取り込ませる。調節した非
病原性の感染を動物におこせば、必要なホルモンまたは
酵素機能を連続的に供給する事が可能になる。例えば性
腺ホルモンのセグメントを取り込んだウイルスは長期間
にわたる動物の繁殖力の調整に有益と考えられる。
更なる本発明の例示の目的で、以下の実施例を示す。
これらの実施例は本発明の範囲の限定を意図するもので
はない。
実施例1 本実施例は、ベステイキユラーストマチスウイルス
(VSV)Gタンパク質の抗原部位のキヤリアとしての組
換え体フアージの作製法であり、このタンパク質のため
感染の初期段階において宿主細胞にウイルスが付着す
る。Gタンパク質の抗体はウイルスの中和を起こす。即
ち伝染性の消滅。Gタンパク質の抗原部位を含むアミノ
酸配列がVSVワクチンの候補である。
本作製法の目的は、バクテリオフアージラムダ(大腸
菌中で増殖する)の頭部殻タンパク質のDまたはEサブ
ユニツトにVSVの抗原部位を導入するものであり、それ
によりフアージ殻の外側にVSV抗原部位が露出され、ワ
クチン接種された動物の免疫系に近ずきやすい。ラムダ
フアージの集合、またはその伝染性をそこなわないよう
な方法で挿入を行う。そのように作製されたラムダフア
ージは外来性または組換え体タンパク質セグメントをそ
のタンパク質殻に含む。この組換え体において、キヤリ
アラムダフアージはウイルスの安定性、単純な倍地で豊
富に増殖する能力および免疫原性のためのキヤリア機能
に寄与する;取り込まれたタンパク質セグメントは特定
の機能に寄与する、即ち、VSV中和のための抗原部位。
組換え体タンパク質の作製はイン ビトロでフアージ
ラムダのDNAおよびVSVのG遺伝子を含むDNAの組換えに
より行う。G抗原性部位を含むDNAセグメントをラムダ
フアージDNAに導入する事により、組換え体タンパク質
が通常のフアージ増殖により発生する事になり、生成す
るすべてのラムダフアージがそれを運搬するという利点
が生じる。
G遺伝子フラグメントのための適当なキヤリアウイル
スとして、ラムダフアージ、動物に対して非病原性のバ
クテリオフアージを選択する事が一般的な方法の段階1
である。
段階2では、ラムダフアージDNAの一部を細胞培養で
容易に成長するプラスミドに挿入する。ラムダフアージ
においてその頭部殻は2つの主要なタンパク質から成つ
ており、フアージDNAゲノムの左端から数えて0.11マッ
プ単位から0.15マップ単位のセグメント中にある遺伝子
DおよびEにより特定される。VSV配列の挿入を簡単に
するため、ラムダDNAを制限エンドヌクレアーゼBamHIお
よびKpn Iを使用してフラグメント化する。これにより
DおよびE遺伝子を含むフアージDNAの0.113マップ単位
から0.360マップ単位のフラグメントを単離する。この
フラグメントをあらかじめKpnIおよびBamHI酵素で切断
したプラスミドpBR322(KpnI部位を含む)に結合する。
ウイルスDNAフラグメントが挿入されたpBR322プラスミ
ドを大腸菌の培養液に加え、大腸菌をこの分野では周知
の合成またはブロス培地中で培養し、その中で組換え体
プラスミドを増殖させる。組換え体プラスミドはトラン
スホームした大腸菌にテトラサイクリン−感受性および
アンピシリン−抵抗性を授けるため、組換え体プラスミ
ドに感染した大腸菌の培養液を選択する方法は容易であ
る。陽性を示した大腸菌の培養液の溶菌により、組換え
体pBR322の多数のコピーが遊離する。
第3の段階はGVSVタンパク質の機能性セグメントをコ
ードしたDNA配列の単離である。G VSV遺伝子フラグメン
トの選択は既知のアミノ酸配列に基づいており、抗原部
位の決定にいくつかの塩基配列が関係がある。最も大き
いG VSV遺伝子のAlu Iフラグメントを単離して、Sau 3a
酵素で切断する。より小さなフラグメントは抗原部位の
1つを含んでおり、より大きなセグメントには他の2つ
の部位がある。後者の2つの部位はHind IIIによる分解
で更に分けられる。
第4の段階は、制限酵素分解によりプラスミド−結合
ウイルスゲノムフラグメントを作つた後、単離したG VS
V遺伝子フラグメントをプラスミド−結合フラグメント
に挿入する。プラスミドは種々の制限酵素のうちの一つ
でラムダフアージを遺伝子DおよびEの領域で切断する
ものによる部分分解で切断され、その領域で単一の切断
点を持つプラスミドDNAを単離する。これらの切断点が
一つであるプラスミドフラグメントを適当なリンカーを
その末端に持つ種々のG VSV遺伝子フラグメントと組換
える。少くともいくつかのG VSV遺伝子フラグメントを
適した読み取り枠中に置くためまた、組換え体タンパク
質にある程度の融通性を与えるために種々の長さのリン
カーを使用する。ウイルスゲノムフラグメントおよびG
VSVフラグメントの両方を含む組換えプラスミドの多量
のコピーを得るため、上記段階2の如く、大腸菌でのト
ランスホーメーシヨンによりプラスミドを増殖さ、大腸
菌の溶菌により組換えプラスミドの多数のコピーを得
る。
段階5は無傷のウイルスゲノムの再構成である。Kpn
IおよびBam HI酵素による分解で組換え体プラスミドか
らラムダフアージDNAフラグメントを遊離し、遊離した
フラグメントは2段階で再結合させる、即ち最初フアー
ジラムダDNAの左端のBam HIフラグメントに続いて右端
のKpn Iフラグメントである。
バクテリオフアージラムダの場合第6段階はイン ビ
トロでの再構成ラムダフアージDNAのラムダカプシドへ
のパツケージングである。イン ビトロでのフアージの
パツケージングはSternberg,TiemeierおよびEnquistら
の方法による精製したフアージ抽出物を用いて実施す
る。組換え体フアージはそれで大腸菌の培養液を感染さ
せる事により増殖し、大腸菌を溶菌して組換え体フアー
ジの多数のコピーを遊離させる。
最後に、組換え体フアージは食塩水で希釈し、体重キ
ログラム当り109−1010ウイルス粒子でウサギへ注射し
てスクリーンする。8日後、ウサギから血液を採取し、
その血清のG VSV抗原との反応性をラジオイムノアツセ
イにより試験する。G VSV抗原への反応性はウサギによ
りG VSV抗体が生産されている事即ちG VSVタンパク質が
フアージに組み込まれている事を示す。
実施例2 本実施例はそれ自身病原性を持つ他のウイルスに対す
る人間用のワクチンに適した動物ウイルスキヤリアの利
用の例である。Salkワクチンは化学的に無能力化したポ
リオウイルスでできており少量のポリオウイルスが無傷
で残り患者に感染する生来の危険がある。Sabinワクチ
ンは弱くした株の生ウイルスを用いており、病原性型へ
復帰する生来の危険をもつている。安全なワクチンの生
産のため、かぎとなる免疫原性ペプチドセグメントを本
当に安全なウイルスに挿入できれば他のワクチンでみら
れる生来の危険なしに患者を感染させるのに使用でき
る。適した非病原性のウイルスはアデノウイルス2型
(Ad 2)または他の型のワクチン株である。
方法の段階1により、Ad2カプシドの適当なタンパク
質を同定する。アデノウイルスの表面上に露出している
事が知られているタンパク質の1つはヘキソンタンパク
質である;他は“タンパク質IV"または“フアイバ
ー”。更に後のタンパク質はアデノウイルスの異つた株
により種々の長さであり、従つてある種の株は感染力を
減少させる事なく、除去できまたは置換できる領域を含
んでいるにちがいない。
Ad 2ゲノムの全体はいろいろの研究室でプラスミドに
挿入されている。後の操作の便利さのため、フアイバー
またはヘキソンがコード化されている領域を単離し、本
方法の段階2に従つて他のプラスミドへ挿入する。ここ
ではフアイバーの使用を追つてみる。フアイバーはマッ
プ単位87から91.5kbに拡がつている事が知られている。
重要な点は、他のAd 2遺伝子と異なりフアイバーをコー
ドしている領域は他のタンパク質の信号と重なり合つて
いない事である。Hind III“F"フラグメント(Ad 2 DNA
を酵素Hind IIIで完全に分解した時の一つの生成物)は
89.5から97.3マップ単位に拡がつている。このフラグメ
ントを最初に単離する。Ad 2DNAゲノムはHind IIIで切
断し、生成物は1%アガロースゲル上分離する。特定の
大きさのフラグメントは電気泳動の技術により移動す
る。
プラスミドpBR322はHind III分解により製造され、再
リガーゼ処理を防ぐためCIPで処理する。Fフラグメン
トをT4DNAリガーゼによる処理によりプラスミドに挿入
する。Hind III部分分解を行い、一度分子を切断しゲル
で精製する。この物質をSmaI分解する。SmaIは91マップ
単位を切断し、遊離するDNAフラグメントは91から91.3
マップ単位に拡がつている。89.5から91単位のフラグメ
ントはまだプラスミドに結合している。SmaIは“平滑端
切断”であるので、DNAは直接Hind IIIリンカーに結合
する。更にHind IIIでの切断した後、プラスミドはT4DN
Aリガーゼで閉環する。89から91マップ単位のフラグメ
ントは完全にAd2フアイバー(87から91.5)のコード領
域中にありプラスミドにより運搬される。プラスミドは
大腸菌内へトランスホームされる。組換え体プラスミド
によりトランスホームされた、アンピシリン−抵抗、テ
トラサイクリン−感受性大腸菌株を選択し、培養し組換
え体プラスミドの多量のコピーを得るため溶菌する。
第3段階はキヤリアと結合させる目的の機能性タンパ
ク質セグメントがコードされているヌクレオチド塩基配
列を持つDNAフラグメントの単離である。今の場合、目
的の機能はワクチンを接種した人間の免疫系を刺激する
能力でポリオウイルスに対するものである。そのような
タンパク質セグメントはポリオウイルスの外側にみつけ
られる。ウイルスが完全に集合した後、カプシドタンパ
ク質(VPO)を分裂させると2つのセグメントVP4および
VP2を生成する。分裂酵素が近づき易いので、VP4−VP2
結合のアミノ酸はウイルス粒子の最も外側部分に存在し
ており、従つてカプシドタンパク質の免疫原性領域のよ
い候補である。
ポリオはDNAウイルスというよりRNAである。この事は
以下に記す技術上の問題を作り出す。しかしながら、現
在では逆転写として知られている過程によりポリオRNA
ゲノムの完全な長さのDNAコピーが作られている。制限
酵素NruIおよびBam HIによる2重分解により、逆転写に
より作られたDNAから機能性タンパク質セグメントのDNA
コードが単離される。0.5kbフラグメントをビスアクリ
ルアミドゲルでの電気泳動により精製する。このフラグ
メントをFnn441またはMnl Iでさらに短いフラグメント
に分解する(各々の酵素でフラグメントは3ケ所で切断
される)。
生成した小さなDNAフラグメント(あるものは機能性
タンパク質セグメントがコードされている)は、Klena
またはPol Iで平滑端としその後T4DNAリガーゼでBam HI
リンカーを結合し、フアージー結合Ad2DNAフラグメント
に挿入する準備をする。次の段階においていくつかのフ
ラグメントが適した解読わくに結合するのを確保する
為、種々の大きさのリンカーを使用する。
一般的方法の第4の段階は、キヤリアをコードしたDN
Aと機能性タンパク質をコードしたDNAの結合である。Ad
2フラグメントを運搬しているプラスミドを酵素MboIで
非常に軽く分解する。MboIはDNAの切断に非常にしばし
ば使用され、前もつて外来性タンパク質セグメントを取
り込む最適の場所がわからないので使用する。非常に軽
く切断する事により一般的には、各々のプラスミド−結
合Ad2フラグメントは一度だけ切断される。MboIおよびB
anHIは適合末端を与えるので、ポリオフラグメントをT4
DNAリガーゼでMboI−切断Ad2DNAに結合させる。そのよ
うな結合では酵素BamHIによる再切断は行わない。再
び、組換え体プラスミドはそれらの多量のコピーを得る
ため、大腸菌中へトランスホームされる。挿入された擬
−ポリオフラグメントを含むAd2ゲノム部分は、プラス
ミドをHindIIIで分解してプラスミドから切り取る。
第5段階では、挿入された擬−ポリオフラグメントを
含む完全なAd2ゲノムを2段階で再構成する。第1に、
無傷のAd2DNAのSmaIによる部分分解で結合G−K SmaIフ
ラグメント(右腕)を得、それを精製する。SmaIは平滑
端切断を行うので、SmaIによる切断部位にHindIIIリン
カーを直接結合する。左側は切断されていないウイルス
DNAの末端である。このプラスミドをHindIIIで切断し、
ポリオDNA−含有Ad2ウイルスゲノムをプラスミドフラグ
メントから電気泳動により単離する。ウイルスゲノムフ
ラグメントを調整したAd2の腕にT4DNAリガーゼで結合す
る(分子の半分は正しい方向である)。他の必要なAd2
の腕は部分HindIII分解により製造し、結合G−E−C
−H−D−A−B HindIIIフラグメントを単離する。こ
れをAd 2ゲノムによく生じる自由部位上で組換え体ポリ
オDNA−含有Ad 2フラグメントと結合させる(半分は強
力なウイルス−生産能力のある形を持つ)。
第6段階では、組換え体Ad 2ゲノムをリン酸カルシウ
ムとの共沈によりHela細胞へトランスフエクトし、トラ
ンスフエクトされたHela細胞をDME培地中10%馬血清で
培養する。ウイルスの生存力および増殖力に必要なすべ
ての遺伝子を持つ(正しい解読わくに)ウイルスのみ
が、ウイルスタンパク殻を発生し、Hela細胞の溶解感染
をおこし、子孫ウイルスを生産する。これらの再構成ウ
イルスのあるものは、Ad 2ウイルスのフアイバータンパ
ク質として発現されるポリオウイルスDNAフラグメント
もまた取り込んでいる。
どれがポリオウイルスタンパク質を露出させた状態で
とり込んだ組換え体ウイルスであるかは、ウサギに種々
のウイルス分画を注射し、ウサギがポリオウイルスに対
する抗体を生産するかどうかを決定する事でわかる。ウ
サギに体重キログラム当り109−1010の食塩水希釈組換
え体Ad 2ウイルス粒子を注射する。8日後、血液を採取
する。血液血清のポリオウイルスに対する反応性をラジ
オイムノアツセイにより決定する。ポリオウイルスタン
パク質を取り込んだ組換え体Ad 2ウイルスはウサギにお
ける抗体誘導で確立し、それは安全な人間用ポリオワク
チンとしての可能性を持つ。
ある良好な具体例により本発明を記載してきたが、こ
の分野に精通する者には明らかなように、本発明の範囲
から離れる事なく変形する事ができる。例えば、本発明
はDNAヌチレオチド配列をウイルスゲノムに挿入する事
により記載してきたが、RNAゲノムを持ちDNA中間体を通
して作用するウイルスにRNAヌクレオチド配列を挿入す
るとそのような組換え体RNAウイルスは本発明の範囲で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:91)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外来性ヌクレオチド塩基配列をウイルスゲ
    ノム中の1つの位置においてウイルスゲノムに挿入する
    ことから成り、それによって、ウイルスの複製及びパッ
    ケージングの際に、得られるウイルスが、外来性ヌクレ
    オチド塩基配列によってコードされたタンパク質をコー
    トの一部であるウイルス表面の露出セグメントとして含
    む、ことを特徴とするウイルスに新しい生物学的機能を
    与えるウイルスの改変方法。
  2. 【請求項2】上記ウイルスの再生生存能力に対し必須で
    ない表面ウイルスタンパク質または上記ウイルスの再生
    生存能力に対し必須でない表面タンパク質の一部分を決
    定し、上記必須でない表面タンパク質または上記必須で
    ない表面タンパク質の一部分の露出セグメントとして、
    上記外来性ヌクレオチド塩基配列がそれ自体発現される
    ようなウイルスゲノム中の位置へ上記外来性ヌクレオチ
    ド塩基配列を挿入することからなる請求の範囲第1項記
    載の方法。
  3. 【請求項3】上記改変ウイルスが投与される動物内で非
    病原性である改変のためのウイルスを選択することを含
    む請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】上記外来性ヌクレオチド塩基配列の上記ゲ
    ノム中への挿入を、上記表面蛋白遺伝子のフラグメント
    を少くとも含む上記ウイルスゲノムの一部をクローニン
    グベクター中に結合し、この結合したクローニングベク
    ターにより生物をトランスフェクトして該結合したクロ
    ーニングベクターの複数のコピーを得、上記結合したク
    ローニングベクターを表面蛋白遺伝子フラグメント内の
    位置で切断し、上記外来性ヌクレオチド塩基配列を上記
    表面蛋白遺伝子フラグメントの切断末端に結合し、上記
    外来性ヌクレオチド塩基配列を含有するウイルスゲノム
    部分の結合部分を上記クローニングベクターから単離
    し、更に単離されたゲノム部分を機能性ウイルスゲノム
    を作製するのに必要な追加のウイルスゲノム部分と結合
    させることによって行なう請求の範囲第1項記載の方
    法。
  5. 【請求項5】上記外来性ヌクレオチド塩基配列を含む上
    記ウイルスゲノを完全な改変ウイルスとしてパッケージ
    ングすることを含む請求の範囲第4項記載の方法。
  6. 【請求項6】動物において免疫学的応答を誘導するタン
    パク質のセグメントを決定し、上記タンパク質セグメン
    トをコードしたヌクレオチド塩基配列を単離することに
    より上記外来性ヌクレオチド塩基配列を得、次いで上記
    改変ウイルスがそのような動物に投与された際免疫学的
    応答を誘導するような上記ウイルスの位置に上記単離さ
    れた外来性ヌクレオチド塩基配列を挿入することを含む
    請求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】上記ウイルスゲノムを上記動物に対し病原
    性を示さないウイルスから得、上記動物に感染性の因子
    から上記ヌクレオチド塩基配列を単離し、上記改変ウイ
    ルスの再生能力を保つように上記単離した上記ヌクレオ
    チド塩基配列を上記ウイルスゲノム中の上記ヌクレオチ
    ド塩基配列が上記改変ウイルスの露出タンパク質セグメ
    ントとして発現するような位置に挿入し、および上記改
    変ウイルスを上記動物に投与して上記感染因子の将来の
    暴露を中和するのに十分な程度の免疫応答を誘導するこ
    とを含む請求の範囲第6項記載の方法。
  8. 【請求項8】ゲノム中に挿入された外来性ヌクレオチド
    塩基配列を有し、該外来性ヌクレオチド塩基配列によっ
    てコードされたタンパク質が、コートの一部としてのウ
    イルス表面上の露出セグメントである、ことを特徴とす
    る再生生存能力のあるウイルス。
  9. 【請求項9】バクテリオファージおよびアデノウイルス
    よりなる群から選択される請求の範囲第8項記載のウイ
    ルス。
  10. 【請求項10】上記タンパク質セグメントがウイルスの
    生存能力に有害な影響をおよぼさないような位置に上記
    タンパク質セグメントが表面タンパク質に取り込まれて
    いる請求の範囲第8項記載のウイルス。
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